JP3070354B2 - 射出成形方法及び射出成形用金型 - Google Patents

射出成形方法及び射出成形用金型

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JP3070354B2
JP3070354B2 JP5234782A JP23478293A JP3070354B2 JP 3070354 B2 JP3070354 B2 JP 3070354B2 JP 5234782 A JP5234782 A JP 5234782A JP 23478293 A JP23478293 A JP 23478293A JP 3070354 B2 JP3070354 B2 JP 3070354B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、射出成形方法及び射出
成形用金型に関する。
【0002】
【従来の技術】図5を参照するに、従来の射出成形用金
型1は、キャビティダイ3と、このキャビティダイ3に
対して接近離反する左右方向(図5において左右方向)
に移動可能なコアダイ本体5を左右に対向して備えてな
る。上記キャビティダイ3はコア収容部7を備えると共
に、上記コアダイ本体3はコア9を一体的に備えてな
る。そして、キャビティダイ3の左側面3aとコアダイ
本体5の右側面5aを接合したときに、上記コア収容部
7とコア9の間に断面コの字状の成形品成形空間11が
形成されるように構成してある。
【0003】なお、コアダイ本体5にはガイドピン13
が右側面5aに対して突出して設けてあり、このガイド
ピン13はキャビティダイ3に設けたガイドピンブッシ
ュ15に左右方向へ移動自在に支持されている。
【0004】上記キャビティダイ3の右側面3bにはキ
ャビティダイ取付板17が設けてあり、このキャビティ
ダイ取付板17は型締装置における固定部19に着脱可
能に構成してある。なお、上記キャビティダイ取付板1
7の中央部にはスプルー21を備えたスプルーブッシュ
23及びロケートリング25が設けてあり、スプルー2
1は成形品成形空間11に連通している。
【0005】上記コアダイ本体5の左側面5bにはスペ
ーサ27を間にはさんでコアダイ取付板29が設けてあ
り、このコアダイ取付板29は型締装置における可動部
31に着脱可能に構成してある。なお、この可動部31
は前記固定部19に対して接近離反する左右方向へ油圧
の作用により移動可能に構成してある。
【0006】上記コアダイ本体5の左側面5bとコアダ
イ取付板29の右側面の間にはエジェクタ空間33が形
成されてあり、このエジェクタ空間33には成形品をコ
ア9から離型するためのエジェクタ装置35が設けてあ
る。
【0007】エジェクタ装置35について詳細に説明す
ると、上記エジェクタ空間33には2枚のプレートを接
合してなるエジェクタプレート37が設けてあり、この
エジェクタプレート37には右方向へ突出したエジェク
タピン39とリターンピン41が一体的に設けてある。
上記エジェクタピン39はコアダイ本体5におけるコア
9の周辺適宜位置に設けたガイド孔43に左右方向へ移
動自在に支持されており、上記リターンピン41はコア
ダイ本体5における適宜位置に設けたガイド孔45に左
右方向へ移動自在に支持される。ここで、上記エジェク
タプレート37は押出しロッド47の作用により右方向
へ移動することができ、この押出ロッド47はコアダイ
取付板29に設けた貫通孔49に対して出入可能であ
る。
【0008】なお、コアダイ取付板29の適宜位置には
エジェクタプレート37の左側面に当接可能な複数のス
トッパピン51が左右方向へ位置調節自在に設けてあ
る。また、エジェクタプレート37とコアダイ本体5の
間にはエジェクタプレート37を左方向へ付勢可能なス
プリング、ゴムのごときは弾性体(図示省略)を設けて
も差し支えない。
【0009】上記の構成により、射出成形用金型1によ
り射出成形を行う場合には、まず型開きの状態(通常こ
の場合リターンピン41はコアダイ本体5の右側面5a
に対して突出している)の下で、型締装置における可動
部31を固定部19に対して接近する右方向へ移動させ
る。これによって、コアダイ本体5をキャビティダイ3
に対して接近する右方向へ移動させて、コアダイ本体5
の右側面5aをキャビティダイ3の左側面3aに接合せ
しめて、型締装置における固定部19と可動部31によ
り型締めを行うことができる。このとき、固定部19か
らの型締め荷重はキャビティ取付板17の右側面にほぼ
均一に作用して、更に、図5において複数の矢印で示す
ようにキャビティ取付板17を介してキャビティダイ3
の右側面3bにほぼ均一の荷重として作用する。一方、
可動部31からの型締め荷重はコアダイ取付板29の左
側面にほぼ均一の荷重として作用して、更に図5におい
て複数の矢印で示すようにこのコアダイ取付板29、ス
ペーサ27を付してコアダイ本体3の左側面5bにおけ
る周辺部付近に作用する。
【0010】なお、型閉じ工程において、リターンピン
41がキャビティダイ3により左方向へ押されて、コア
ダイ本体5の右側面5aに対して没入した状態になる。
【0011】型締装置における固定部19と可動部31
により型締めを行った後に、溶融可塑化された材料(例
えばプラスチック,アルミニウム等)をスプルー21を
介して成形品成形空間11内に射出充填する。
【0012】そして、上記材料を成形品成形空間11内
で冷却せしめた後に、可動部31を固定部19に対して
離反する左方向へ移動させることにより、コアダイ本体
5をキャビティダイ3に対して離反する左方向へ移動さ
せて、型開きを行う。型開きを行った後に、押出しロッ
ド47を貫通孔49に挿入してエジェクタプレート37
をコアダイ本体5に対して右方向へ移動させることによ
り、エジェクタピン39をコアダイ本体5の右側面5a
に対して突出させて、コア9から成形品を分離(離型)
せしめる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の射出
成形用金型1により射出成形を行う場合においては、型
締装置における固定部19による型締め荷重がキャビテ
ィダイ取付板17を介してキャビティダイ3の右側面3
bにほぼ均一に作用し、可動部31の型締め荷重がコア
ダイ取付板29、スペーサ27を介してコアダイ本体5
の周辺部に作用するため、成形品成形空間11の周辺部
を外側から締付けようとする力が十分ではない。これに
対し、成形品成形空間11内に溶融可塑化された材料を
射出充填すると、成形品成形空間11内は非常に高圧に
なり、成形品成形空間11の内側から成形品成形空間1
1の周辺部の締付けを解除しようとする大きな力が作用
する。そのため、成形品成形空間11を形成するコア収
容部7、コア9に変形が生じて、成形品の寸法精度の不
良を引き起こしたり、またキャビティダイ3の左側面3
aとコアダイ本体5の右側面5aの接合状態が保てず、
成形品成形空間11内の材料がキャビティダイ3の左側
面3aとコアダイ本体5の右側面5aの間にて侵入し
て、バリの発生を引き起こしたりするという問題があっ
た。
【0014】そこで、本発明は、成形品成形空間11の
周辺部を外側から十分な力で締付けることができる射出
成形方法及び射出成形用金型を提供することを目的とす
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】前述のごとき従来の問題
点を解決するため、本発明においては、第1の手段とし
てコア収容部を備えたキャビティダイの一方面とコアを
備えたコアダイ本体の一方面を接合して型締めした後
に、上記コア収容部と上記コアの間により形成される成
形品成形空間に対して、溶融可塑化された材料を射出充
填することにより射出成形を行う射出成形方法におい
て、上記キャビティダイの他方面における上記成形品成
形空間を投影した部分と、上記コアダイ本体の他方面に
おける上記成形品成形空間を投影した部分に対して局部
的に型締め荷重を作用させて型締めを行うことを特徴と
する。
【0016】第2の手段として、コア収容部を備えたキ
ャビティダイとコアを備えたコアダイ本体とを対向して
設け、このキャビティダイの一方面とコアダイ本体の一
方面を接合したときに上記コア収容部と上記コアの間に
成形品成形空間が形成されるように構成し、上記キャビ
ティダイの他方面にキャビティダイ取付板を設けると共
に、上記コアダイ本体の他方面にスペーサを間にはさん
でコアダイ取付板を設け、一方の取付板を型締装置にお
ける固定部に着脱可能に構成すると共に、他方の取付板
を可動部に着脱可能に構成してなる射出成形用金型にお
いて、上記キャビティダイの他方面における前記成形品
成形空間を投影した部分に上記キャビティダイ取付板が
位置するように構成すると共に、コアダイ本体の他方面
における前記成形品成形空間を投影した部分に上記スペ
ーサが位置するように構成なることを特徴とする。
【0017】第3の手段として、第2の手段の構成要件
の他に、前記キャビティダイ取付板の作用面の形状が、
キャビティダイの他方面における前記成形品成形空間を
投影した部分の形状と相似であると共に、前記スペーサ
の作用面の形状が、前記コアダイ本体の他方面における
前記成形品成形空間を投影した部分の形状と相似である
ことを特徴とする。
【0018】ここで、キャビティ取付板の作用面とは、
型締装置による型締め荷重をキャビティダイに作用させ
る面をいい、スペーサの作用面とは、型締装置による型
締め荷重をコアダイ本体に作用させる面をいう。また、
相似とは、相似に準ずるものも含む意である。
【0019】第4の手段として、第3の手段の構成要件
の他に、前記キャビティダイ取付板の作用面の面積が、
前記キャビティダイの他方面における前記成形品成形空
間を投影した部分の面積のほぼ半分乃至ほぼ同じである
と共に、前記スペーサの作用面の面積が、前記コアダイ
本体の他方面における成形品成形空間を投影した部分の
面積のほぼ半分乃至ほぼ同じであることを特徴とする。
【0020】第5の手段として、コア収容部を備えたキ
ャビティダイとコアを備えたコアダイ本体とを対向して
設け、このキャビティダイの一方面とコアダイ本体の一
方面を接合したときに上記コア収容部と上記コアの間に
成形品成形空間が形成されるように構成し、上記キャビ
ティダイの他方面にキャビティダイ取付板を設けると共
に、上記コアダイ本体の他方面にスペーサを間にはさん
でコアダイ取付板を設け、一方の取付板を型締装置にお
ける固定部に着脱可能に構成すると共に、他方の取付板
を可動部に着脱可能に構成してなる射出成形用金型にお
いて、上記コアダイ本体の他方面における前記成形品成
形空間を投影した部分を上記キャビティダイ側へ押圧す
る押圧部材を設けてなることを特徴とする。
【0021】第6の手段として、第5の手段の構成要件
の他に、前記押圧部材の作用面の形状が、前記コアダイ
本体の他方面における前記成形品成形空間を投影した部
分の形状と相似であることを特徴とする。
【0022】ここで、押圧部材の作用面とは、押圧部材
による型締め荷重をコアダイ本体に作用させる面をい
う。
【0023】第7の手段として、第6の手段の構成要件
の他に、前記押圧部材の作用面の面積が、前記コアダイ
本体の他方面における前記成形品成形空間を投影した部
分の面積のほぼ半分乃至ほぼ同じであることを特徴とす
る。
【0024】
【作用】前記の構成において、型閉き状態の下で、型締
装置における可動部を固定部に対して接近する方向へ移
動させて、他方の取付板をこの接近する方向へ移動させ
る。これによって、コアダイ本体をキャビティダイに対
して相対的に接近させて、コアダイ本体の一方面とキャ
ビティダイの一方面を接合せしめて、型締装置における
固定部と可動部により型締めを行う。このとき、第2、
第3、第4の手段によれば、固定部からの型締め荷重は
キャビティ取付板を介してキャビティダイの他方面にお
ける成形品成形空間を投影した部分に局部的に作用し、
可動部からの型締め荷重はコアダイ取付板、スペーサを
介してコアダイ本体の他方面における成形品成形空間を
投影した部分に局部的に作用している。そのため、成形
品成形空間の周辺部を外側から十分な力で締付けること
ができる。
【0025】また、第5、第6、第7の手段によれば、
型締装置における固定部と可動部により型締めを行った
後、押圧部材によりコアダイ本体の他方面における成形
品成形空間を投影した部分をキャビティダイ側へ押圧す
る。これによって、コアダイ本体の他方面における成形
品成形空間を投影した部分と、キャビティダイの他方面
における成形品成形空間を投影した部分に対して、押圧
部材による型締め荷重を局部的に作用させることがで
き、成形品成形空間の周辺部を外側から十分な力で締付
けることができる。
【0026】局部的に型締め荷重を作用させた後に、溶
融可塑化された材料を成形品成形空間内に射出充填す
る。そして、上記材料を成形品成形空間内で冷却せしめ
た後に、可動部を固定部に対して離反する方向へ移動さ
せて、他方の取付板をこの離反する方向へ移動させる。
これによって、コアダイ本体をキャビティダイに対して
相対的に離反させて、型開きを行う。
【0027】
【実施例】第1実施例について図1を参照して説明す
る。第1実施例に係る射出成形用金型53は、特徴部分
以外は図5に示す従来の射出成形用金型1と同じ構成で
あり、以下、特徴部分についてのみ詳細に説明する。な
お、射出成形用金型53の構成要素における射出成形用
金型1の適宜の構成要素とほぼ同じものについては、図
1中に対応する構成要素と同一番号を付して、その構成
の説明については省略する。
【0028】第1実施例に係る射出成形用金型53にお
けるキャビティダイ取付板55は、従来の射出成形用金
型1におけるキャビティダイ取付板17と異なり、キャ
ビティダイ3の右側(図1において右側)面3bにおけ
る成形品成形空間11を投影した部分に位置するように
構成してある。そのため、コア収容部7をキャビティダ
イ3の例えば左側中央部に備える場合には、キャビティ
ダイ3の右側面3bにおける右側中央部にキャビティダ
イ取付板55が設けられていることになる。
【0029】上記キャビティダイ取付板55の作用面の
形状は、キャビティダイ3の右側面3bにおける成形品
成形空間11を投影した部分の形状と相似(相似に準ず
るものも含む)であり、キャビティダイ取付板55の作
用面55aの面積は、上記投影した部分の面積のほぼ半
分乃至ほぼ同じになるように構成してある。ここで、キ
ャビティダイ取付板55の作用面とは、型締装置におけ
る固定部17による型締め荷重をキャビティダイ3に作
用させる左側面をいう。
【0030】また、第1実施例に係る射出成形用金型5
5におけるスペーサ57は、従来の射出成形用金型1に
おけるスペーサ27と異なり、コアダイ本体5の左側面
5bにおける成形品成形空間11を投影した部分に位置
するように構成してある。そのため、コア9をコアダイ
本体5の例えば右側中央部に備える場合には、コアダイ
本体5の左側面5bにおける中央部にスペーサ57が設
けられていることになる。
【0031】上記スペーサ57の作用面57の形状は、
コアダイ本体5の左側面5bにおける成形品成形空間1
1を投影した部分の形状と相似(相似に準ずるものも含
む)であり、スペーサ57の作用面の面積は、上記投影
した部分の面積のほぼ半分乃至ほぼ同じになるように構
成してある。ここで、スペーサ57の作用面とは、型締
装置における可動部31による型締め荷重をコアダイ本
体5に作用させる右側面のことをいい、第1実施例では
スペーサ57の作用面の面積はキャビティダイ取付板5
5の作用面の面積とほぼ同じである。
【0032】ここで、上述のごとく、キャビティダイ取
付板55の作用面、スペーサ27の作用面の面積を成形
品成形空間11を投影した部分のほぼ半分乃至ほぼ同じ
としたのは、以下の実験結果を考慮したためである。
【0033】即ち、所定条件の下で、型締め荷重の作用
面積/成形空間投影面積×100(%)と、i)キャビテ
ィダイ3とコアダイ本体5の接合面における内側の厚み
の変位量、ii) 上記接合面における外側の厚みの変位
量、iii)成形品成形空間11の中心部の厚みの変位量と
の関係を示すと、図3に示すようになる。そして、図3
に示すように、作用面積/成形空間投影面積×100
(%)が50〜100%のときに、上記接合面における
外側の厚みの変位量は多少生じているが、接合面におけ
る内側の厚みの変位量が0であり、成形品成形空間11
の中心部の厚みの変位量も比較的少ないという実験結果
を得ることができた。ここで、所定条件とは、図4に示
すような円筒形のキャビティダイ3及びコアダイ本体5
の寸法をφ600×300,成形品成形空間11(成形
品)の寸法をφ300×3とし、成形品成形空間11内
の全圧を51.5MN,型締め荷重を52MNとする条
件をいう。なお、図4(a)は作用面積/成形空間投影
面積×100(%)が400%のときの状態を示してお
り、図4(b)は作用面積/成形品成形空間投影面積×
100(%)が100%のときの状態を示している。
【0034】射出成形用金型53を用いて射出成形を行
う場合について説明すると、まず、型開き状態の下で、
型締装置における可動部31を固定部19に対して接近
する右方向へ移動させる。これによって、コアダイ本体
5をキャビティダイ3に対して接近する右方向へ移動さ
せて、コアダイ本体5の右側面5aをキャビティダイ3
の左側面3aに接合せしめて、型締装置における固定部
19と可動部31によりキャビティダイ3とコアダイ本
体5の型締めを行う。このとき、図1において複数の矢
印で示すように固定部19からの型締め荷重はキャビテ
ィ取付板55を介してキャビティダイ3の右側面3bに
おける成形品成形空間11を投影した部分に局部的に作
用し、可動部31からの型締め荷重はコアダイ取付板2
9,スペーサ57を介してコアダイ本体5の左側面5b
における成形品成形空間11を投影した部分に局部的に
作用している。そのため、成形品成形空間11の周辺部
を外側から十分な力で締付けることができる。
【0035】局部的に型締荷重を作用させた後に、溶融
可塑化されたプラスチックのごとき材料を成形品成形空
間11内に射出充填する。そして、上記材料を成形品成
形空間11内で冷却せしめた後に、可動部31を固定部
19に対して離反する左方向へ移動させることにより、
コアダイ本体5をキャビティダイ3に対して離反する左
方向へ移動させて、型開きを行う。そして、エジェクタ
装置35を適宜に操作してコア9から成形品を分離(離
型)せしめる。
【0036】以上のごとき第1実施例によれば、型締装
置における固定部19と可動部31によるキャビティダ
イ3とコアダイ本体5の型締めを行うと、キャビティダ
イ3の左側面3aにおける成形品成形空間11を投影し
た部分、コアダイ本体5の右側面5aにおける成形品成
形空間11を投影した部分に型締め荷重をそれぞれ局部
的に作用させることができ、成形品成形空間11の周辺
部を外側から十分な力で締付けることができる。したが
って、成形品成形空間11内に溶融可塑化された材料を
射出充填することにより、成形品成形空間11の内側か
ら型締めを解除しようとする大きな力が作用している場
合であっても、成形品成形空間11を形成するコア収容
部7,コア9に変形が生じることを極力押えて、成形品
の寸法精度の向上を図ることができると共に、キャビテ
ィダイ3の左側面3aとコアダイ本体5の右側面5aこ
の接合状態を保ち、バリの発生を極力押えることができ
る。
【0037】次に、第2実施例について図2を参照して
説明する。第2実施例に係る射出成形用金型59は、特
徴部分以外は図5に示す従来の射出成形用金型1と同じ
であり、以下、特徴部分ついてのみ詳細に説明する。な
お、射出成形用金型59の構成要素における射出成形用
金型1の適宜の構成要素とほぼ同じものについては、図
2中に対応する構成要素と同一番号を付して、その構成
の詳細について省略する。
【0038】第2実施例に係る射出成形用金型59は、
従来の射出成形用金型1と異なり、コアダイ本体5の左
側(図2において左側)面5bにおける成形品成形空間
11を投影した部分を右方向(キャビティダイ3側)へ
押圧する押圧装置61を備えている。この押圧装置61
についてより詳細に説明すると、コアダイ取付板29に
は左右方向へ移動可能なピストンロッド63を備えた油
圧シリンダ65が設けてあり、このピストンロッド63
の先端部には上記投影した部分を右方向へ押圧する押圧
プレート67が設けてある。上記押圧プレート67の作
用面の形状は、コアダイ本体5の左側面5bにおける成
形品成形空間11を投影した部分の形状と相似(相似に
準ずるものも含む)であり、押圧プレート67の作用面
(右側面)の面積は第1実施例と同様に図3に示す実験
結果を考慮して、上記投影した部分の面積のほぼ半分乃
至ほぼ同じになるように構成してある。
【0039】射出成形用金型59を用いた射出成形を行
う場合について簡単に説明すると、まず、型開き状態の
下で、型締装置における可動部31と固定部19により
キャビティダイ3とコアダイ本体5の型締めを行う。こ
のとき、従来の射出成形用金型1による型締めと同様
に、固定部19からの型締め荷重はキャビティ取付板1
7を介してキャビティダイ3の右側面3bにほぼ均一の
荷重として作用し、可動部31からの型締め荷重はコア
ダイ取付板29,スペーサ27を介してコアダイ本体5
の左側面5bにおける周辺部付近に作用する。
【0040】型締装置における固定部19と可動部31
により型締を行った後に、押圧装置61における油圧シ
リンダ65を適宜に操作することにより、押圧プレート
67によりコアダイ本体5の左側面5bにおける成形品
成形空間11を投影した部分を右側(キャビティダイ3
側)へ押圧する。これによって、図2において複数の矢
印で示すように、コアダイ本体5の左側面5bにおける
成形品成形空間11を投影した部分と、キャビティダイ
3の右側面3bにおける成形品成形空間11を投影した
部分に対して、押圧プレート67による型締め荷重を局
部的に作用することができる。したがって、成形品成形
空間11の周辺部を外側から十分な力で締付けることが
できる。
【0041】押圧プレート67による型締め荷重を局部
的に作用させた後には、溶融可塑化された材料を成形品
成形空間11内に射出充填する。そして、上記材料を成
形品成形空間11内で冷却せしめた後に、型開きを行
い、コア9から成形品を離型せしめる。
【0042】以上のごとき、第2実施例においても、第
1実施と同様の効果を奏する。
【0043】なお、本発明は、前述のごとき実施例の説
明に限るものではなく、例えばキャビティダイ3をコア
ダイ本体5の代わりに左右方向へ移動可能としたり、ま
た、コアダイ本体5を左右方向へ移動可能とする代わり
に上下方向へ移動可能とする等の適宜の変更を行うこと
により、その他の種々の態様で実施可能である。
【0044】
【発明の効果】以上のごとき実施例の説明により理解さ
れるように本発明によれば、キャビティダイとコアダイ
本体の型締めを行うと、キャビティダイの他方面におけ
る成形品成形空間を投影した部分、コアダイ本体の他方
面における成形品成形空間を投影した部分に型締め荷重
をそれぞれ局部的に作用させることができ、成形品成形
空間の周辺部を外側から十分な力で締付けることができ
る。したがって、成形品成形空間内に溶融可塑化された
材料を射出充填することにより、成形品成形空間の内側
から型締めを解除しようとする大きな力が作用している
場合であっても、キャビティを形成するコア収容部、コ
アに変形が生じることを極力押え、成形品の寸法精度の
向上を図ることができると共に、キャビティダイの一方
面とコアダイ本体の一方面との接合状態を保ち、バリの
発生を極力押えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る射出成形用金型の断面図であ
る。
【図2】第2実施例に係る射出成形用金型の断面図であ
る。
【図3】実験結果を示すグラフ図である。
【図4】実験内容のモデル図である。
【図5】従来の射出成形用金型の断面図である。
【符号の説明】
3 キャビティダイ 5 コアダイ本体 7 コア収容部 9 コア 11 成形品成形空間 19 固定部 29 コアダイ取付板 31 可動部 53 射出成形用金型 55 キャビティ取付板 57 スペーサ 59 射出成形用金型 67 押圧プレート

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コア収容部を備えたキャビティダイの一
    方面とコアを備えたコアダイ本体の一方面を接合して型
    締めした後に、上記コア収容部と上記コアの間により形
    成される成形品成形空間に対して、溶融可塑化された材
    料を射出充填することにより射出成形を行う射出成形方
    法において、上記キャビティダイの他方面における上記
    成形品成形空間を投影した部分と、上記コアダイ本体の
    他方面における上記成形品成形空間を投影した部分に対
    して局部的に型締め荷重を作用させて型締めを行うこと
    を特徴とする射出成形方法。
  2. 【請求項2】 コア収容部を備えたキャビティダイとコ
    アを備えたコアダイ本体とを対向して設け、このキャビ
    ティダイの一方面とコアダイ本体の一方面を接合したと
    きに上記コア収容部と上記コアの間に成形品成形空間が
    形成されるように構成し、上記キャビティダイの他方面
    にキャビティダイ取付板を設けると共に、上記コアダイ
    本体の他方面にスペーサを間にはさんでコアダイ取付板
    を設け、一方の取付板を型締装置における固定部に着脱
    可能に構成すると共に、他方の取付板を可動部に着脱可
    能に構成してなる射出成形用金型において、上記キャビ
    ティダイの他方面における前記成形品成形空間を投影し
    た部分に上記キャビティダイ取付板が位置するように構
    成すると共に、コアダイ本体の他方面における前記成形
    品成形空間を投影した部分に上記スペーサが位置するよ
    うに構成なることを特徴とする射出成形用金型。
  3. 【請求項3】 前記キャビティダイ取付板の作用面の形
    状が、キャビティダイの他方面における前記成形品成形
    空間を投影した部分の形状と相似であると共に、前記ス
    ペーサの作用面の形状が、前記コアダイ本体の他方面に
    おける前記成形品成形空間を投影した部分の形状と相似
    であることを特徴とする請求項2記載の射出成形用金
    型。
  4. 【請求項4】 前記キャビティダイ取付板の作用面の面
    積が、前記キャビティダイの他方面における前記キャビ
    ティを投影した部分の面積のほぼ半分乃至ほぼ同じであ
    ると共に、前記スペーサの作用面の面積が、前記コアダ
    イ本体の他方面における成形品成形空間を投影した部分
    の面積のほぼ半分乃至ほぼ同じであることを特徴とする
    請求項3記載の射出成形用金型。
  5. 【請求項5】 コア収容部を備えたキャビティダイとコ
    アを備えたコアダイ本体とを対向して設け、このキャビ
    ティダイの一方面とコアダイ本体の一方面を接合したと
    きに上記コア収容部と上記コアの間に成形品成形空間が
    形成されるように構成し、上記キャビティダイの他方面
    にキャビティダイ取付板を設けると共に、上記コアダイ
    本体の他方面にスペーサを間にはさんでコアダイ取付板
    を設け、一方の取付板を型締装置における固定部に着脱
    可能に構成すると共に、他方の取付板を可動部に着脱可
    能に構成してなる射出成形用金型において、上記コアダ
    イ本体の他方面における前記成形品成形空間を投影した
    部分を上記キャビティダイ側へ押圧する押圧部材を設け
    てなることを特徴とする射出成形用金型。
  6. 【請求項6】 前記押圧部材の作用面の形状が、前記コ
    アダイ本体の他方面における前記成形品成形空間を投影
    した部分の形状と相似であることを特徴とする請求項5
    記載の射出成形用金型。
  7. 【請求項7】 前記押圧部材の作用面の面積が、前記コ
    アダイ本体の他方面における前記成形品成形空間を投影
    した部分の面積のほぼ半分乃至ほぼ同じであることを特
    徴とする請求項6記載の射出成形用金型。
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