JP3627437B2 - 画像形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンター、デジタルおよびアナログ複写機、ファクシミリなどに利用される電子写真方式を応用した画像形成方法及びそれに用いる現像剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電子写真方式では、種々の手段により静電荷の電気的潜像を形成し、該静電潜像を粉体からなる現像剤で現像し、必要に応じて紙あるいはフィルム等の基材上に粉体を転写した後、加圧、加熱等の方法により定着することが行われる。
近年、パーソナル化、省スペース化などの市場要求に伴い、複写機、プリンター等の電子写真装置の小型化が促進される傾向にある。これらの装置の小型化を達成するためには、感光体ドラム及び現像スリーブの小径化が必要となる。
【0003】
しかしながら、感光体ドラム及び現像スリーブを小径化した場合には感光体ドラムと現像スリーブ上に形成される現像剤の磁気穂との接触面積である現像ニップが狭くなり、現像量が少なくなるため画像濃度が得られにくくなる。一般的に感光体ドラム径よりも現像スリーブ径の方を同等か若しくは小径化することが多く、現像スリーブ径は現像ニップに大きく寄与する。特に曲率1/RS が0.04mm−1以上の小径の現像スリーブを用いると急激に現像ニップが狭くなり、現像性が悪くなる。現像量を稼ぐには感光体ドラムと現像スリーブを近づけて磁気穂を感光体に接触しやすくし、現像ニップを稼ぐ方法や感光体ドラムに対するスリーブの周速比を上げる方法が考えられるが、前者は同時にドクターギャップを狭くする必要があるため現像剤にストレスがかかり、現像剤の劣化が早くなる問題があり、後者は現像剤のトナー飛散やマシンへのトルク負荷の増大が生じる問題があった。
【0004】
このため従来は現像剤としてトナー飛散、カブリの発生を防止するためにキャリアを細かくし、かつ、トナー濃度を高くすることで現像性を上げる方法が取られてきた。しかしこの場合は特に高温高湿環境下では現像剤の流動性の悪化に伴って磁気穂立ちの悪化を招き、ベタ部がかすれて画像濃度低下が生じる問題があった。特にカラー現像剤は現像剤の流動性悪化によるストレスによって帯電上昇を併発しやすく、ライフでベタ部の著しいかすれが生じる問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記した現状に鑑み、その問題を解決すべくなされたものであって、その目的は、装置の小型化が可能であり、かつ小型化によって引き起こされる画像品質上の問題がなく、かつ、トナー飛散やカブリがなく、高温高湿環境下でも画像濃度低下のない画像形成方法及び現像剤を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らはかかる目的を達成すべく、小径スリーブを用いて現像する方式において高温高湿環境下でも良好な画質が得られる二成分系磁性現像剤を目指して鋭意検討した結果、曲率1/RS が0.044mm−1以上である現像スリーブを用いて、且つ感光体ドラム上に形成される静電潜像を現像する画像形成方法において良好な画質が得られる二成分系現像剤を見いだし本発明に到達した。
【0007】
本発明は、曲率1/RSが0.044mm−1以上の現像スリーブを用いて現像剤によって感光体ドラム上に形成された静電潜像を現像する画像形成方法において、D10が30μm以下でD90が75μm以上の粒径分布を有する磁性粉体をキャリアとして含有する現像剤を用いることを特徴とする画像形成方法を提供するものである(但し、RSは現像スリーブ径、D10はキャリアの体積10%粒子径で、D90はキャリアの体積90%粒子径とする。)。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の画像形成方法に用いられる感光体ドラムとしては、たとえばセレン、ヒ素−セレン、セレン−テルル、アモルファスシリコン等の無機系のものやジアゾ化合物、色素等の有機系のものが挙げられる。
装置の小型化のためには、小径のスリーブ及び小径の感光体ドラムが望まれており、本発明において現像スリーブは、曲率1/RS (RS は現像スリーブの直径)が0.044mm−1以上の小径スリーブが用いられる。好ましくは曲率1/RS が0.047以上、更に好ましくは0.050以上の小径スリーブが用いられる。
【0009】
本発明は、小径ドラムと組合せて装置を小型化する場合に効果が大きく、感光体ドラムとしては曲率1/RD が0.02mm−1以上、好ましくは0.03mm−1以上、更に好ましくは0.04mm−1以上が適する。
二成分系磁性現像剤の内、トナーは溶融混練法、重合法、その他の公知の方法で製造されるものが用いられるが、例えば溶融混練法による場合、バインダ樹脂、着色剤、帯電制御剤、必要に応じて添加される無機微粒子粉、その他の物質等を溶融混練し、粉砕し、分級した微粉末であり、必要に応じて無機微粒子若しくは有機微粒子を外添したものが用いられる。
【0010】
バインダ樹脂としては、トナーに適した公知の種々のものが使用できる。例えば、ポリスチレン、クロロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル系共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体及びスチレン−アクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−メタクリル酸エステル系共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸オクチル共重合体及びスチレン−メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−α−クロロアクリル酸メチル共重合体及びスチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレンまたはスチレン置換体を含む単独重合体または共重合体)、塩化ビニル樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、飽和ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、キシレン樹脂並びにポリビニルブチラール樹脂等があるが、本発明に用いるのに特に好ましい樹脂としては、スチレン系樹脂、飽和もしくは不飽和ポリエステル樹脂及びエポキシ樹脂を挙げることができる。また、上記樹脂は単独で使用するに限らず、2種以上を併用することもできる。さらに、特公昭50−23354号公報、特開昭50−44836号公報等に記載される架橋系バインダ樹脂、あるいは特公昭55−6895号公報、特公昭63−32180号公報等に記載される非架橋系バインダ樹脂も使用できる。
【0011】
該トナー用バインダ樹脂の軟化点は、フローテスタ法で測定した値が100〜160℃であるのが好ましい。軟化点が100℃未満の場合、定着での汚れ(いわゆる「ホットオフセット」現象)が発生し易く、160℃を越える場合は、定着強度が悪化する傾向にあるので好ましくない。
また、バインダ樹脂のガラス転移温度は、示差熱分析装置で測定したときの転移温度(変曲点)が50℃以上であるのが好ましい。ガラス転移温度が50℃未満の場合、長期保管時の熱安定性が悪く、トナーの凝集や固化を招き使用上問題が生じる。
【0012】
着色剤としては、従来から用いられているものを使用することができ、特に制限されるものではなく、任意の適当な顔料や染料が使用できる。例えば、カーボンブラック、酸化チタン、亜鉛華、アルミナホワイト、炭酸カルシウム、紺青、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ハンザイエローG、ローダミン系染顔料、クロムイエロー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、ローズベンガル、トリアリルメタン系染料、アントラキノン染料、モノアゾ及びビスアゾ系染顔料などを相当するトナーの色に合わせて単独または適宜混合して用いる。着色剤の含有量は、現像により可視像を形成することができるようにトナーを着色するために十分な量であればよく、例えばバインダ樹脂100重量部に対して3〜20重量部とするのが好ましい。
【0013】
トナーの帯電極性については、使用するバインダ樹脂の組成により帯電制御する方策も考えられるが、通常は各種の帯電制御剤をトナー構成成分として添加することが行われる。
正帯電性トナーを得るための帯電制御剤としては、例えば、各種ニグロシン化合物、特公平1−54694号公報、特公平1−54695号公報、特公平1−54696号公報等に記載される4級アンモニウム塩化合物、特開昭51−455号公報、特公昭63−57787号公報、特公平2−501506号公報等に記載されるトリフェニルメタン化合物、特開平3−119364号公報、特開平3−202856号公報、特開平3−217851号公報等に記載されるイミダゾール誘導体やイミダゾール類の金属錯体等が挙げられる。
【0014】
一方負帯電性トナーを得るための帯電制御剤としては、特公平3−37183号公報、特公平2−16916号公報等に記載の含金アゾ染料や特公昭55−42752号公報等に記載のサリチル酸類金属錯体、特開昭63−163374号公報等に記載のサリチル酸類金属塩、特開平5−119535号公報等に記載の金属元素を含有しないカリックスアレン化合物等が上げられ、この中でも、サリチル酸あるいはアルキルサリチル酸の金属塩もしくは金属錯体等白色の負帯電性帯電制御剤が好ましい。
【0015】
上記した帯電制御剤をトナーに含有させる方法としては、トナー内部に添加する方法と外添する方法とがある。内添する場合、これら化合物の使用量は、前記バインダ樹脂100重量部に対して、通常0.05〜20重量部、好ましくは0.1〜10重量部の範囲で用いられる。また、外添する場合は、樹脂100重量部に対して、0.01〜10重量部が好ましい。なお、二種以上を併用しても構わない。また、帯電制御剤は樹脂中に混合して用いる他、トナー粒子表面に付着または固着させた形でも使用できる。
【0016】
この他、熱特性や物理特性を改良する目的でトナー中に内添しうる助剤としては、公知のものが使用可能であるが、例えば、ポリアルキレンワックス、パラフィンワックス、高級脂肪酸、脂肪酸アミド、金属石鹸等が挙げられる。その添加量は、バインダ樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部が好ましい。
トナーを溶融混練法で製造するときは、上記の各成分を混合した後、ニーダー等で混練し、冷却後、粉砕し、分級すればよい。
【0017】
更に流動性改質を目的として上記トナーに流動改質剤を外添することができる。流動性改質剤としては公知のいずれのものであってもよいが、特には酸化ケイ素、酸化チタン、酸化アルミニウムなどの金属酸化物微粒子であるのが好ましい。これらの金属酸化物は平均一次粒子径が5〜100nmであるのがよく、各種の疎水化処理剤で疎水化処理されているものがよい。特には、ジメチルジクロルシラン、ヘキサメチルジシラザン、シリコーン化合物などで疎水化処理された酸化ケイ素微粒子であるのがより好ましい。これらの添加物微粒子の使用量は、トナー粒子100重量部に対し、0.05〜5.0重量部含有されるのが好ましい。
【0018】
この他の外添剤としては、帯電調整等を目的として、例えば酸化鉄、酸化クロム、チタン酸カルシウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、導電性チタン、酸化アンチモン、酸化錫、酸化セリウム、酸化バリウム、ハイドロタルサイト類化合物、アクリルビーズ、シリコンビーズ、ポリエチレンビーズなど無機、有機微粉末(抵抗調整、疎水性、帯電性等を改質する目的でシランカップリング剤、チタネートカップリング剤、シリコンオイル、アミノ基を含有したスチレン系樹脂などで表面処理してもよい。)を添加しても良く、添加量は好ましくはトナー粒子100重量部に対して0.005〜8重量部である。
【0019】
本発明の現像剤では、以上述べたようなトナー粒子に対し、次に述べるキャリア物質と混合して二成分系磁性現像剤として使用する。現像剤の帯電極性としては正負いずれであってもよい。
本発明に係わる現像剤に使用するキャリアはD10が30μm以下で且つD90が75μm以上であることを特徴とする。粒径分布D10,D90は、ドイツ SYMPATEC社製レーザー回折式粒度分布測定装置(型式HEROS&RODOS)を用いて、分散圧2bar、測定時間2秒で測定することができる。ここでD10とは体積10%粒子径、D90は体積90%粒子径を表す。
【0020】
また使用するキャリアは、体積50%粒子径が30〜75μm、好ましくは40〜60μmのものが望ましい。体積50%粒子径が30μm以下だと感光体にキャリアが多く付着して印刷物の画像欠陥を起こしやすくなる。一方体積50%粒子径が75μm以上だとトナー飛散、カブリが発生しやすいため、トナー濃度を下げなければならず、トナー濃度を下げると画像濃度が低下する。
キャリアの粒度分布が上記の範囲だと、曲率1/RS が0.044mm−1以上である現像スリーブを用いて、かつ感光体ドラム上に形成される静電潜像を現像剤で現像する画像形成方法における高温高湿環境下での実写においても、現像剤の流動性が確保され、ライフでのベタのガサツキが改善される上、トナー飛散、カブリが発生しない。D10が30μmより大きいとトナー飛散、カブリが発生しやすくなる。
【0021】
一方D90が75μm未満だと高温高湿環境下では、初期画質は問題ないものの、ライフでは現像剤の流動性が悪くなって穂立ち不良が起こり、ベタ部のガサツキを伴う画像濃度低下を起こす。特にこの傾向はカラー現像剤の方が黒現像剤よりも強い。これはカラー現像剤は黒現像剤のようにカーボンブラック等の導電剤をトナー内部に含有しないため、現像剤の流動性悪化によるストレスアップ等によって帯電上昇が大きくなるためと思われる。
【0022】
本発明に係るキャリアの材質としては、磁性材料であれば特に制限はないが、例えば鉄粉、フェライト粉、マグネタイト粉等が使用できる。その表面は樹脂等により表面被覆されていてもよい。特には、フッ素系樹脂で表面被覆された鉄粉を使用し、正帯電トナーと組み合わせ、さらに特には正帯電のカラーと組み合わせて使用すると画像濃度とトナー飛散防止の両立が図れ、より効果がある。
【0023】
本発明のキャリア表面の被覆樹脂として使用されるフッ素樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデンなどを単独または混合して用いることができる。本発明に特に好適なのはフルオロエチレン/炭化水素系ビニルエーテル共重合体が上げられる。
【0024】
トナーとの混合重量比は100:1〜20、より好ましくは100:6〜12で使用すると画像濃度とトナー飛散防止の両立を図ることができ効果がある。
なお、本画像形成方法は、感光体ドラムとトナーの荷電極性が異極性の場合の正規現像方法および同極性の反転現像方法のいずれにも適用可能である。通常、正規現像方法は複写機等で、反転現像方法はレーザービームプリンター等で用いられる方式である。
【0025】
図1に、本発明の画像形成方法の一例を示す。
感光体ドラム1に静電潜像が形成され、それを現像スリーブ2に保持させた現像剤3を現像剤規制部材5を通過させることにより感光体ドラム1の静電潜像に定量供給して現像を行う。繰り返し使用においては、トナー補給ローラ7を通して、トナー4を落下させて現像剤3への補給を行う。その際、現像剤撹拌部材6により、トナー4が現像剤3の中に混合される。
【0026】
本発明において、小径ドラムを使用する場合、カブリやトナー飛散等の課題を改良するためには、感光体ドラム1と現像剤3が供給された現像スリーブ2の回転方向とを接触位置で逆方向にして現像を行う、いわゆるアゲインスト現像を行うのが好ましい。
現像スリーブの周速VS と感光体ドラムの周速VD の周速比|VS /VD |は3.5以下とすることが望ましい。
【0027】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例により限定されるものではない。
なお、下記実施例および比較例中、単に「部」とあるのは、いずれも「重量部」を意味するものとする。
【0028】
実施例1
スチレン系樹脂 100部
(モノマー重量比:スチレン/n−ブチルアクリレート=82/18)
4級アンモニウム塩系帯電制御剤 2部
(ボントロンP51、オリエント化学社製)
フタロシアニン顔料 Pigment Blue 15 6部
(KET Blue 111、大日本インキ社製)
低分子量ポリプロピレン 2部
(ビスコール550P、三洋化成社製)
【0029】
上記の各成分を混合、混練、粉砕し、分級して平均11μmの正帯電性の青色トナーを得た。
このトナー100部に対して、疎水化処理二酸化ケイ素(商品名アエロジルR972、日本アエロジル社製、平均一次粒子径約16nm)0.2部をヘンシェルミキサにて外添処理した。
【0030】
得られたトナー8部とフルオロエチレン/炭化水素系ビニルエーテル共重合体で表面被覆されたD50が50μm、D10が26μm、D90が93μmの鉄粉キャリア92部とを混合、撹拌し正帯電性の二成分現像剤を作製した。
次に、この現像剤を用い、曲率1/RS が0.050mm−1である現像スリーブを有し、且つ周速比が2.9である積層型有機光導電体を用いた感光体ドラムを持つ市販の複写機(以下、複写機Aとする)と、曲率1/RS が0.042mm−1である現像スリーブであり、且つ周速比2.9になるように改造した市販の積層型有機光導電体を用いた感光体ドラムを持つ複写機(以下、複写機Bとする)との2台の評価装置で同一の方法で実写テストをおこなった。実写テストに使用した補給用のトナーは、上記現像剤用に用いられたトナーと同一組成物のものである。実写環境は25℃、60%RH及び35℃、85%RHで行った。
【0031】
まず、複写機Aを用いて25℃、60%RH環境下で3000枚連続コピーして耐久性を及びトナー飛散を確認した。次に35℃、85%RH環境下で1000枚連続コピーして高温高湿環境下での耐久性を確認した。
その結果、25℃、60%RH環境下での実写では、3000枚後の画像濃度も十分高くほとんど初期の状態と遜色がなかった。その他の画質も全く問題がなく、トナー飛散も良好であることがわかった。また、35℃、85%RH環境下での実写では、1000枚後の画像濃度はやや低下はあるもののはなはだ軽微であり、実用上問題のないことがわかった。
複写機Bにおいても同じ確認をおこなったところ、複写機Aと同様実用上問題ないことがわかった。
【0032】
比較例1
実施例1で使用したキャリアの代わりにD50が44μm、D10が25μm、D90が69μmのフルオロエチレン/炭化水素系ビニルエーテル共重合体で表面被覆された鉄粉キャリアに変更した以外は、実施例1と全く同様にして現像剤を作製し、実写評価を行った。
その結果、複写機Bでは25℃、60%RH環境下での実写では、3000枚後の画像濃度も十分高くほとんど初期の状態と遜色がなく、トナー飛散も良好であった。また、35℃、85%RH環境下での実写でも、1000枚後の画像濃度はやや低下はあるものの軽微であり、実用上問題はなかった。しかし複写機Aでは25℃、60%RH環境下での実写では、3000枚後の画像濃度低下はほとんどなく、実用上問題のないレベルであり、またトナー飛散も良好であったものの、35℃、85%RH環境下での実写では、1000枚後の画像濃度は著しく低下し、ベタ部のガサツキも見られるようになり、実用上問題のあることがわかった。
【0033】
比較例2
実施例1で使用したキャリアの代わりにD50が53μm、D10が36μm、D90が77μmのフルオロエチレン/炭化水素系ビニルエーテル共重合体で表面被覆された鉄粉キャリアに変更した以外は、実施例1と全く同様にして現像剤を作製し、複写機Aで実写評価を行った。
その結果、25℃、60%RH環境下での実写では、3000枚後の画像濃度も十分高くほとんど初期の状態と遜色がなかった。しかしトナー飛散がひどく実用上問題のあることがわかった。35℃、85%RH環境下での実写では、1000枚後の画像濃度はやや低下はあるもののはなはだ軽微であったが、トナー飛散がひどく実用上問題があることがわかった。
【0034】
実施例2
実施例1で使用したフタロシアニン顔料の代わりにモノアゾ顔料Pigment Red 48:1(Fast Red 2BE、山陽色素社製)を用いることと、フルオロエチレン/炭化水素系ビニルエーテル共重合体で表面被覆された、D50が55μm、D10が28μm、D90が104μmの鉄粉キャリアを用いる以外は、実施例1と全く同様にしてトナー、現像剤を作成し、複写機Aで実写評価を行った。
その結果、25℃、60%RH環境下での実写では、3000枚後の画像濃度も十分高くほとんど初期の状態と遜色がなかった。その他の画質も全く問題がなく、トナー飛散も良好であることがわかった。また、35℃、85%RH環境下での実写でも、1000枚後の画像濃度はやや低下はあるもののはなはだ軽微であり、トナー飛散もなく、実用上問題のないことがわかった。
【0035】
比較例3
実施例2で使用したキャリアの代わりにD50が65μm、D10が34μm、D90が121μmのフルオロエチレン/炭化水素系ビニルエーテル共重合体で表面被覆された鉄粉キャリアに変更した以外は、実施例2と全く同様にして実写評価を行った。
その結果、25℃、60%RH環境下での実写では、3000枚後の画像濃度も十分高くほとんど初期の状態と遜色がなかった。しかしトナー飛散がひどく実用上問題のあることがわかった。35℃、85%RH環境下での実写では、1000枚後の画像濃度はやや低下は、はなはだ軽微であったが、トナー飛散がひどく実用上問題があることがわかった。
【0036】
実施例3
実施例1のトナー組成において、4級アンモニア塩系帯電制御剤をトリフェニルメタン化合物(コピーブルーPR、ヘキスト社製)に変更し、フタロシアニン顔料をカーボンブラック(三菱カーボンブラック MA100、三菱化学社製)に変更する以外は、実施例1と全く同様にして、トナー、現像剤を作製し、複写機Aで実写評価を行った。
その結果、25℃、60%RHでの実写では、3000枚実写後の画像濃度も十分高くほとんど初期の状態と遜色がなく、トナー飛散も良好であった。また、35℃、85%RHでも1000枚後の画像濃度低下はほとんどなく、良好であった。
【0037】
比較例4
実施例3に使用したキャリアを比較例1に使用したキャリアに変更する以外は、実施例3と全く同様にして、トナー、現像剤を作成し、実写評価を行った。
その結果、25℃、60%RHでの実写では、3000枚実写の画像濃度も十分高くほとんど初期の状態と遜色がなく、トナー飛散も良好であった。しかし、35℃、85%RHでは1000枚後、若干の画像濃度低下が見られた。
【0038】
【発明の効果】
本発明の画像形成方法は、画質に起因する制約なしに装置の小型化、省スペース化が可能である。特に感光体ドラム及び現像スリーブを小径化した場合に発生しやすい問題を容易に改良でき、具体的には以下の効果を有するのでその工業的利用価値は大きい。
(1)高温高湿下でのライフでの画像濃度の低下を伴う画像ガサツキが抑制される。
(2)画像濃度がライフで維持されつつ且つトナー飛散が軽減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成方法を示す縦断面図。
【符号の説明】
1 感光体ドラム
2 現像スリーブ
3 現像剤
4 トナー
5 現像剤規制部材
6 現像剤撹拌部材
7 トナー補給ローラ
Claims (5)
- 曲率1/RSが0.044mm-1以上の現像スリーブを用いて現像剤によ
って感光体ドラム上に形成された静電潜像を現像する画像形成方法において、D10が30μm以下でD90が75μm以上の粒径分布を有する磁性粉体をキャリアとして含有する現像剤を用いることを特徴とする画像形成方法(ただし、RSは現像スリーブ径、D10は
キャリアの体積10%粒子径で、D90はキャリアの体積90%粒子径とする。)。 - 現像剤のキャリアのD50が30μm以上75μm以下である請求項1記載の画像形成方法(但し、D50はキャリアの体積50%粒子径とする。)。
- 現像スリーブの周速VSと感光体ドラムの周速VDの周速比|VS/VD|が3.5以下である請求項1または2記載の画像形成方法。
- 現像剤のキャリア粒子が鉄粉であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成方法。
- 現像剤がカラー現像剤である請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成方法。
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JP10302397A JP3627437B2 (ja) | 1997-04-21 | 1997-04-21 | 画像形成方法 |
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