JP2003084562A - 一成分現像方法およびそれを用いた現像装置、並びに一成分現像剤 - Google Patents

一成分現像方法およびそれを用いた現像装置、並びに一成分現像剤

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JP2003084562A
JP2003084562A JP2001274332A JP2001274332A JP2003084562A JP 2003084562 A JP2003084562 A JP 2003084562A JP 2001274332 A JP2001274332 A JP 2001274332A JP 2001274332 A JP2001274332 A JP 2001274332A JP 2003084562 A JP2003084562 A JP 2003084562A
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Masayuki Sawai
正幸 澤井
Masahiko Kubo
雅彦 久保
Satoru Ogawa
哲 小川
Yasushi Kida
耕史 木田
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Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 下地カブリ、感光体カブリ、感光体や現像ロ
ーラのフィルミングが発生しない一成分現像方法を提供
する。 【解決手段】 現像ローラ1と所定の線圧で当接するよ
うに規制ブレードを配置して、上記現像ローラ1と上記
規制ブレードとの間にトナー本体11と第1無機微粒子
を含む一成分現像剤を通過させることにより、現像ロー
ラ1上にトナーの薄層を形成して現像を行う現像方法で
あって、トナー本体11に、トナー・トナー間、トナー
・現像ローラ1間、トナー・感光体5間におけるトナー
の凝集力および付着力を抑制する第1無機微粒子を外添
して、感光体5に対する現像ローラ1の周速比を1.1
〜1.3の範囲内で感光体5と現像ローラ1とを接触さ
せながら感光体5上にトナー像を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電式複写機やレ
ーザープリンタ等の、電子写真法を用いた画像形成装置
に使用される一成分現像方法に関するものであり、より
詳細には、静電潜像担持体と現像剤担持体とを接触させ
ながらトナー像を形成する非磁性一成分方式に用いられ
る一成分現像方法、および現像装置、並びに一成分現像
剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式を用いた画像形成処理で
は、帯電過程、露光過程、現像過程、転写過程、定着過
程等を経て画像形成が行われる。帯電過程では、光導電
性物質を含む感光体表面を均一に帯電する。露光過程で
は、上記感光体を露光して感光体表面に静電潜像を形成
する。現像過程では、感光体表面の静電潜像を現像剤に
より顕像化してトナー像とする。転写過程では、感光体
表面のトナー像をシートに転写する。定着工程では、加
熱や加圧等の手段によってトナー像をシートに定着させ
る。
【0003】上記種々の過程のうち、現像過程で用いら
れる現像方式としては、トナーとキャリアとからなる二
成分現像剤を用いる二成分現像方式と、キャリアを含ま
ないトナーのみの一成分現像剤を用いる一成分現像方式
とが一般に知られている。このうち、保守性、小型化、
軽量化および低コスト化等の観点から、近年において
は、一成分現像方式が広く使用されている。
【0004】一成分現像方式は、磁性トナーを用いる磁
性一成分現像方式と、非磁性トナーを用いる非磁性一成
分現像方式とに分類されるが、前者は、トナー中に黒色
粉末である磁性体が添加されるため、カラー画像の形成
には、非磁性一成分現像方式が好ましいとされている。
【0005】ところが、後者の非磁性一成分現像方式に
おいては、トナーがストレスにて劣化し易く、劣化した
トナーが原因で、現像ローラ(現像剤担持体)や感光体
(静電潜像担持体)にフィルミングが発生するという問
題がある。なお、フィルミングとは、現像ローラや感光
体の表面にトナーが固着することである。
【0006】つまり、非磁性一成分現像方式では、現像
ローラに対向して、現像ローラ表面に担持されて搬送さ
れるトナーの量を規制する規制ブレード(層厚規制部
材)が、現像ローラの長軸方向に沿って当接配置されて
おり、現像ローラの表面に担持されたトナーが、現像ロ
ーラと規制ブレードとの間を通り抜けることで、均一な
厚みのトナーの薄層(以下、トナー層と称する)を形成
し、このときにトナーの帯電を行うようになっている。
従って、規制ブレードは現像ローラに対してトナーを摩
擦帯電させ得る力で当接されている。
【0007】このため、現像ローラと規制ブレードとの
間を通り抜ける際に、トナーには大きなストレスがかか
り、トナーが劣化されてしまう。ストレスを受けたトナ
ーでは、トナーの本体部を構成するトナー本体に、トナ
ーの流動性を高める等の目的で外添されている外添剤が
埋まり込んだり、反対に、外添剤がトナー本体から脱離
したりする。その結果、トナーの流動性の低下や、トナ
ーの凝集力の増加が起こり、現像ローラ上および感光体
上にトナーが融着してフィルミングが発生する。また、
規制ブレードへのトナーの融着も起こる。
【0008】また、非磁性一成分現像方式の場合、現像
ローラは感光体に対して、接触或いは非接触の状態で配
置されるが、このうち、現像ローラを感光体に接触させ
て現像を行う方式では、感光体上の非潜像領域にもトナ
ーが接触するため、上記のように流動性が低下したり、
凝集力が増加した劣化トナーでは、該非潜像領域に接触
したトナーを現像ローラにて完全に掻き取る(回収す
る)ことができず、感光体カブリや下地カブリの要因に
もなる。
【0009】また、このような問題を解決する先行技術
として、特開平11−219021号公報には、平均一
次粒子径が0.1〜1.0μmの大粒径無機微粒子と平
均一次粒子径が上記大粒径無機微粒子より小さい小粒径
無機微粒子とを外添してなる現像剤を用い、現像ローラ
の表面粗さRa(μm)と大粒径無機微粒子の平均一次
粒子径r1(μm)とが1/80≦r1/Ra≦1/5
の関係を満たす一成分現像方式が記載されている。該公
報によれば、これにより、現像ローラのフィルミングや
感光体カブリが発生しないとある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】近年、画像形成装置に
おいては、画像形成速度のさらなる高速化が図られてお
り、感光体の回転速度は、ますます速くなっている。感
光体の回転速度の高速化は、感光体と現像ローラとの周
速比が一定である限り、現像ローラの高速化を伴う。そ
の結果、非磁性一成分現像方式においては、規制ブレー
ドと感光体との間を通過する際にトナーにかかるストレ
スが増大し、劣化トナーによる上記した問題がより顕著
となる。
【0011】ところが、上記した特開平11−2190
21号公報の構成は、外添する大粒径無機微粒子の粒子
径と現像ローラの表面厚さとの関係を規定したものであ
って、トナーの受けるストレスを積極的に緩和させよう
というものではない。そのため、上記公報の構成では、
画像形成速度のさらなる高速化が図られると、トナーの
受けるストレスの増大を抑えることができなくなり、現
像ローラのフィルミングや感光体カブリの発生を抑制す
ることが難しくなる。
【0012】また、上記公報の構成では、現像ローラの
材料として、現像ローラの表面粗さが上記関係を満たす
ような材料を選定しなければならず、装置の構成を変え
なければならない場合があるという問題点も有してい
る。
【0013】本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされ
たものであり、その目的は、画像形成速度を高速化した
場合でも、現像ローラのフィルミングおよび感光体のフ
ィルミングが発生せず、また、感光体カブリおよび下地
カブリ等がなく、良質な画像を形成することができる一
成分現像方法、現像装置、一成分現像剤を提供すること
にある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本願発明者等は、上記の
目的を達成するために、現像ローラのフィルミングや感
光体のフィルミングの原因となるトナーの劣化を抑制す
べく、トナーにかかるストレスを積極的に低減すること
とした。ストレスを弱める方法の一つとして、現像ロー
ラに押し当てられる規制ブレードの線圧を下げる方法が
ある。上記線圧とは、現像ローラの軸方向に押し当てら
れる規制ブレードの単位長さあたりの押し当て力(当接
力)である。規制ブレードの線圧を下げることで、規制
ブレードにて規制される際のトナーの受けるストレスが
小さくなり、トナーの劣化を抑制することができる。
【0015】しかしながら、規制ブレードの線圧を下げ
た場合、ストレスは軽減できる反面、規制されることな
く規制ブレードを通過するトナーが増える結果、現像ロ
ーラに担持されるトナー層が厚くなり、画像濃度が上が
り過ぎてしまう。トナー層が厚くなることはつまり、感
光体との対向部にまで搬送されるトナー量が増加するこ
とであって、現像に寄与するトナーの量が増すことであ
る。
【0016】次に本願発明者等は、ストレスの軽減を図
ったことで上がってしまった画像濃度を下げる手法につ
いて種々検討した結果、感光体に対する現像ローラの周
速比を下げる手法を採用することとした。感光体に対す
る現像ローラの周速比を下げると、現像ローラに担持さ
れたトナー層の厚みが同じであっても、感光体に接触し
て現像に供されるトナー量が減るため、画像濃度の上昇
を抑えることができる。本願発明者等が、画像濃度を下
げる方法として周速比を下げる方法を選択したのは、周
速比を下げることで、現像ローラの速度を低くすること
ができ、この点からもトナーに与えるストレスを低減で
きるからである。
【0017】ところが、画像濃度を適正化するために、
単に周速比を下げると、今度は感光体の非潜像領域にの
ったトナーを効率よく回収することができなくなり、感
光体カブリ、下地カブリが発生し易くなることがわかっ
た。なお、感光体カブリ、下地カブリのメカニズムにつ
いては後述する。
【0018】そこで、本願発明者等は、規制ブレードの
線圧を下げてトナーに与えるストレスを軽減し、かつ、
線圧を下げたことによる画像濃度の上昇の不具合を、感
光体に対する現像ローラの周速比を低減することで解決
するにあたって、感光体カブリや下地カブリの発生を防
止し得る手法について鋭意検討した結果、トナーに、ト
ナー・トナー間、トナー・現像ローラ間、トナー・感光
体間において、スペーサ的な役割を果たして、上記した
各間におけるトナーの凝集力および付着力を抑制するた
めの無機微粒子(第1の無機微粒子)を外添させること
を見い出し、本発明を完成させるに至った。
【0019】すなわち、本発明の一成分現像方法は、上
記の課題を解決するために、一成分現像剤を成すトナー
の薄層を表面に担持する現像剤担持体と、該現像剤担持
体に当接して配置され、該現像剤担持体表面に担持され
た上記薄層の厚みを均一にする層厚規制部材とを用い、
上記現像剤担持体を、静電潜像が担持されている静電潜
像担持体に接触させて、静電潜像の現像を行う一成分現
像方法において、上記静電潜像担持体に対する現像剤担
持体の周速比を1.1〜1.3の範囲内とし、かつ、上
記トナーが、少なくとも結着樹脂と着色剤とを含むトナ
ー本体に対して、トナー・トナー間、トナー・現像剤担
持体間、トナー・静電潜像担持体間における凝集力およ
び付着力を低減させるための第1の無機微粒子が外添さ
れてなることを特徴としている。
【0020】また、本発明の一成分現像方法は、上記の
課題を解決するために、一成分現像剤を成すトナーの薄
層を表面に担持する現像剤担持体と、該現像剤担持体に
当接して配置され、該現像剤担持体表面に担持された上
記薄層の厚みを均一にする層厚規制部材とを用い、上記
現像剤担持体を、静電潜像が担持されている静電潜像担
持体に接触させて、静電潜像の現像を行う一成分現像方
法において、上記静電潜像担持体に対する現像剤担持体
の周速比を1.1〜1.3の範囲内とし、かつ、上記ト
ナーが、少なくとも結着樹脂と着色剤とを含むトナー本
体に対して、平均一次粒子径が100〜500nmの範
囲内である第1の無機微粒子が外添されてなることを特
徴としている。
【0021】上記の構成によれば、トナー本体に外添さ
れた第1の無機微粒子が、トナー・トナー間(厳密には
トナー本体間)、トナー・現像剤担持体間(厳密にはト
ナー本体・現像剤担持体間)、トナー・静電潜像担持体
間(厳密にはトナー本体・静電潜像担持体間)におい
て、スペーサ的な役割をはたし、トナー・トナー間、ト
ナー・現像剤担持体間、トナー・静電潜像担持体間にお
ける凝集力および付着力(トナーの凝集力および付着
力)が低減する。
【0022】従って、静電潜像担持体や現像剤担持体の
フィルミングの原因となるトナーの劣化を抑制するため
に、層厚規制部材(規制ブレード)の線圧を下げてトナ
ーに与えるストレスを軽減し、かつ、線圧を下げたこと
による画像濃度の上昇の不具合を、静電潜像担持体(感
光体)に対する現像剤担持体(現像ローラ)の周速比を
低減することで解決したとしても、静電潜像担持体の非
潜像領域にあるトナーの回収がスムーズに行われ、不要
なトナーが静電潜像担持体表面に残留せず、静電潜像担
持体カブリ、下地カブリのない画像を形成することがで
きる。
【0023】ここで、静電潜像担持体に対する現像剤担
持体の周速比を1.1〜1.3の範囲内としたのは、以
下の理由による。
【0024】つまり、トナー本体に第1の無機微粒子を
外添した場合であっても、静電潜像担持体に対する現像
剤担持体の周速比が1.1よりも低いと、静電潜像担持
体の非潜像領域に付着したトナーを掻き取る力が弱くな
るため、下地カブリや、画像濃度ムラ等による画像欠陥
が発生するためである。
【0025】反対に、トナー本体に第1の無機微粒子を
外添した場合であっても、静電潜像担持体に対する現像
剤担持体の周速比が1.3を越える場合には、静電潜像
担持体と現像剤担持体とが対向する部分で摩擦によるス
トレスが大きくなり、外添された第1の無機微粒子によ
って静電潜像担持体表面に傷が付く恐れがあるためであ
る。静電潜像担持体表面についた傷は、傷の中にトナー
が入り込むことで、フィルミングの誘因となる。また、
トナーが規制される際に受けるストレスによって規制ブ
レードへの融着が発生するためでもある。
【0026】また、外添される第1の無機微粒子におけ
る平均一次粒子径を100〜500nmの範囲内とした
のは、以下の理由による。
【0027】つまり、第1の無機微粒子の平均一次粒子
径が100nmよりも小さいと、上記したスペーサ的効
果が無くなり、トナー本体同士が接触し易くなり、トナ
ーが凝集する場合があるためである。
【0028】反対に、第1の無機微粒子の平均一次粒子
径が500nmよりも大きいと、該第1の無機微粒子が
トナー本体に付着することが困難となるためである。
【0029】また、上記静電潜像担持体に対する現像剤
担持体の周速比を1.1〜1.3の範囲内とすることに
より、画像形成速度の高速化に伴う現像剤担持体の回転
速度を、従来の構成と比べて、抑えることができる。従
って、従来の構成に比べて、容易に画像形成速度の高速
化を図ることができる。
【0030】本発明の一成分現像方法では、上記層厚規
制部材における現像剤担持体に対する線圧を、14.7
〜39.2N/mの範囲内とする構成がより好ましい。
【0031】これは、上記線圧を、39.2N/mより
大きくすると、層厚規制部材にて規制される際にトナー
の受けるストレスが大きくなり、第1の無機微粒子がト
ナー本体に埋まり込んだり、トナー本体より脱離したり
してトナーの流動性が低下し、ストレスが益々増大し
て、層厚規制部材へのトナーの融着や、脱離した第1の
無機微粒子が静電潜像担持体を傷つけるといった恐れが
あるためである。また、反対に、14.7N/mより小
さくすると、層厚規制部材による現像剤担持体上に形成
されるトナー層の厚さの規制が十分でなくなるため、濃
度ムラ等の画像欠陥が発生する恐れがあり、また、トナ
ーが飛散して、現像装置や画像を汚染する恐れがあるた
めである。
【0032】上記の構成によれば、上記層厚規制部材に
おける現像剤担持体に対する線圧を上記範囲内とするこ
とにより、このような不具合を伴うことがない。
【0033】本発明の一成分現像方法においては、上記
現像剤担持体が弾性体からなる構成がより好ましい。
【0034】上記の構成によれば、現像剤担持体が弾性
体からなるため、現像剤担持体が、層厚規制部材の押圧
力や、静電潜像担持体との接触圧を緩和することができ
るので、上記した各間におけるトナーの凝集力およびト
ナーの付着力をより効果的に低下させることができる。
【0035】本発明の一成分現像剤は、上記の課題を解
決するために、一成分現像剤を成すトナーの薄層を表面
に担持する現像剤担持体と、該現像剤担持体に対向して
配置され、該現像剤担持体表面に担持された上記薄層の
厚みを均一にする層厚規制部材とを用いて、静電潜像担
持体に担持された静電潜像の現像を行う一成分現像方法
において使用される一成分現像剤において、少なくとも
結着樹脂と着色剤とを含むトナー本体に対して、トナー
・トナー間、トナー・現像剤担持体間、トナー・静電潜
像担持体間における凝集力および付着力を低減させるた
めの第1の無機微粒子が外添されてなることを特徴とし
ている。
【0036】また、本発明の一成分現像剤は、上記の課
題を解決するために、少なくとも結着樹脂と着色剤とを
含むトナー本体に対して、平均一次粒子径が100〜5
00nmの範囲内である第1の無機微粒子が外添されて
なることを特徴としている。
【0037】上記一成分現像剤を用いることで、一成分
現像方法として既に説明したように、層厚規制部材への
トナーの融着や、現像剤担持体や静電潜像担持体におけ
るフィルミング、静電潜像担持体カブリおよび下地カブ
リ等がなく、良質な画像を容易に得ることができる。
【0038】本発明の一成分現像方法および一成分現像
剤においては、上記第1の無機微粒子の表面が、表面改
質剤で処理されている構成がより好ましく、さらに好ま
しくは、上記表面改質剤が、シランカップリング剤また
はシリコーンオイルである構成である。
【0039】第1の無機微粒子の表面を、表面改質剤に
よって処理することにより、第1の無機微粒子表面に疎
水性機能を付与することができる。これにより、トナー
の環境依存性を改善することができる上、トナーの流動
性をより向上させることもできる。
【0040】本発明の一成分現像方法および一成分現像
剤においては、上記第1の無機微粒子がシリカである構
成がより好ましい。
【0041】第1の無機微粒子の材料としては、酸化ア
ルミや、酸化チタン等を用いることができるが、このよ
うな導電性の高い材料は、トナーの帯電能力が低下し易
くなる。これに対し、シリカは導電性が低いため、トナ
ーの帯電性を十分に確保することができ、トナーの帯電
性をより向上させることができる。
【0042】本発明の一成分現像方法および一成分現像
剤においては、上記第1の無機微粒子のBET比表面積
が、3〜20m2 /gの範囲内である構成がより好まし
い。
【0043】これは、以下の理由による。
【0044】つまり、第1の無機微粒子のBET比表面
積が3m2 /gよりも小さいと、凝集した第1の無機微
粒子が多く存在し、粒度分布(粒子径分布)において、
見かけ上大粒径のものが多くなり、第1の無機微粒子の
トナーに対する外添強度が弱くなる。その結果、脱離し
た状態の第1の無機微粒子の割合が多くなって、第1の
無機微粒子が静電潜像担持体表面に傷をつけ、トナーが
静電潜像担持体にフィルミングして、画像欠陥を引き起
こす恐れがあるためである。
【0045】また、反対に、第1の無機微粒子のBET
比表面積が20m2 /gよりも大きいと、第1の無機微
粒子の粒度分布において小粒径のものが増えるため、上
述した第1の無機微粒子のスペーサ的効果が弱くなる恐
れがあるためである。
【0046】上記の構成によれば、第1の無機微粒子の
BET比表面積を上記範囲内とすることにより、このよ
うな不具合を伴うことがない。
【0047】本発明の一成分現像方法および一成分現像
剤においては、上記トナーに、上記第1の無機微粒子よ
りも平均粒子径が小さい、トナーの流動性を向上させる
ための第2の無機微粒子がさらに外添されている構成が
より好ましく、また、第2の無機微粒子の平均一次粒子
径としては、40nm以下である構成がより好ましい。
【0048】上記第1の無機微粒子よりも平均粒子径が
小さい第2の無機微粒子をトナー本体にさらに外添する
ことにより、トナーの流動性をさらに向上させることが
できる。ここで、第2の無機微粒子としては、その平均
一次粒子径が40nm以下のものを選択することで、ト
ナーの流動性を確実に向上させることができる。トナー
の流動性がさらに向上することで、層厚規制部材にてト
ナーが規制される際に受けるストレスがさらに弱くな
り、該ストレスを原因とする層厚規制部材へのトナーの
融着や、静電潜像担持体や現像剤担持体へのフィルミン
グを、より一層効果的に抑制・防止することが可能とな
る。
【0049】本発明の一成分現像方法および一成分現像
剤においては、上記第1の無機微粒子は、トナー本体1
00重量部に対して0.2〜1重量部で外添されてお
り、かつ、上記第2の無機微粒子は、トナー本体100
重量部に対して0.3〜3重量部で外添されている構成
がより好ましい。いる構成がより好ましい。
【0050】第1の無機微粒子の外添量が0.2重量部
よりも少ないと、上記した各間におけるトナーの凝集力
およびトナーの付着力を低減させ難い恐れがあり、ま
た、反対に、1重量部よりも多いと、脱離した状態の第
1の無機微粒子の割合が多くなって、脱離した状態の第
1の無機微粒子が静電潜像担持体表面を傷つけて、画像
欠陥の原因となる恐れがある。第2の無機微粒子の外添
量が0.3重量部よりも少ないと、トナーの流動性を高
める効果が発揮されない恐れがある。また、反対に、3
重量部よりも多いと、トナーに対する外添強度が弱くな
るので、第2の無機微粒子がトナー本体より脱離し易く
なる。その結果、流動性を高めるために外添させた第2
の無機微粒子によって、静電潜像担持体表面が傷つき、
フィルミングによる画像欠陥を引き起こす恐れがある。
【0051】上記の構成によれば、第1の無機微粒子お
よび第2の無機微粒子の外添量を上記範囲内とすること
により、このような不具合を伴うことがない。
【0052】本発明の現像装置は、上記の課題を解決す
るために、一成分現像剤を成すトナーの薄層を表面に担
持する現像剤担持体と、該現像剤担持体に当接して配置
され、該現像剤担持体表面に担持された上記薄層の厚み
を均一にする層厚規制部材とを備え、上記現像剤担持体
を、静電潜像が担持されている静電潜像担持体に接触さ
せて、静電潜像の現像を行う現像装置において、上記の
一成分現像方法を用いて現像を行うことを特徴としてい
る。
【0053】上記した一成分現像方法を用いて現像を行
うことにより、既に説明したように、層厚規制部材への
トナーの融着や、現像剤担持体や静電潜像担持体におけ
るフィルミング、静電潜像担持体カブリおよび下地カブ
リ等がなく、良質な画像を容易に得ることができる現像
装置を提供することができる。
【0054】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について図
1ないし図3に基づいて説明すれば、以下の通りであ
る。
【0055】図1に、本実施の形態にかかる画像形成装
置における画像形成プロセス部の要部を示す。図におい
て、5が、表面に静電潜像(図示せず)が形成されるド
ラム状の感光体(静電潜像担持体)であり、6が、該感
光体5の表面を均一に帯電させる帯電器である。そし
て、10が、感光体5に形成された静電潜像に対して現
像剤を付与してトナー像とする現像装置であって、本発
明の一成分現像方法が採用された現像装置である。
【0056】なお、図示してはいないが、感光体5の周
囲には、この他、帯電器6にて均一に帯電された感光体
5の表面を露光して静電潜像を形成する露光器、静電潜
像が現像されたトナー像を用紙に転写させる転写器、ト
ナー像を転写した後に感光体5に残留するトナーを回収
するクリーニング装置等が配設されている。
【0057】このような画像形成プロセス部において
は、帯電器6にて感光体5表面を均一に帯電した後、そ
の表面に露光器にて所望の画像を書き込んで静電潜像を
形成し、該静電潜像を現像装置10にて現像してトナー
像とし、これを用紙等に転写する。用紙に転写されたト
ナー像は、その後、定着器にて用紙に定着される。な
お、画像形成ブロセス部の基本的構成、および一連の画
像形成動作は周知であるので、ここでは、これ以上の説
明は省略する。
【0058】以下、本発明の一成分現像方法を採用した
上記現像装置10について、詳細に説明する。
【0059】現像装置10は、現像剤として、非磁性の
一成分現像剤を用いる一成分現像装置である。現像装置
10は、現像装置の本体壁となるケーシング10aを有
しており、このケーシング10a内部には、一成分現像
剤であるトナー(図示せず)が充填されている。このケ
ーシング10a内部には、攪拌羽根4と、供給ローラ3
とが備えられ、また、ケーシング10aに設けられた開
口部近傍には、現像ローラ(現像剤担持体)1、および
規制ブレード(層厚規制部材)2が設けられている。
【0060】攪拌羽根4は、ケーシング10aの上部に
備えられる図示しないホッパーより供給されるトナー
(新トナー)を、ケーシング10a内にもとからあるト
ナー(旧トナー)と攪拌して混合するものである。供給
ローラ3は、現像ローラ1へとトナーを搬送し、現像ロ
ーラ1表面にトナーを搭載させるものである。
【0061】現像ローラ1は、その表面にトナーを薄層
状態で担持して、感光体5との対向位置へと搬送するも
のであり、本現像装置10の場合、現像ローラ1の表面
に形成されたトナーの薄層(以下、トナー層)を、感光
体5表面に接触させる接触型である。現像ローラ1表面
に形成されるトナー層の厚みは、ケーシング10aの開
口部上部に取り付けられた上記規制ブレード2によって
規制される。
【0062】また、この場合、現像ローラ1としては、
弾性体であることが好ましく、弾性体とすることで、現
像ローラ1が、規制ブレード2の押圧力や、感光体5と
の接触圧を緩和することができるので、トナー・トナー
間、トナー・現像ローラ1間、トナー・感光体5間にお
けるトナーの凝集力およびトナーの付着力を低下させる
ことができる。
【0063】上記現像ローラ1の材料としては、具体的
には、例え ば、ウレタンゴム、シリコンゴム、NBR
(アクリロニトリル・ブタジエンゴ)、EPDM(エチ
レン・プロピレン共重合体)、天然ゴム等が挙げられる
が、特に限定されるものではない。
【0064】規制ブレード2は、上述したように、現像
ローラ1表面に形成されるトナー層の厚みを規制するた
めのものであって、現像ローラ1の軸方向に沿って配設
された、薄い板状の部材である。規制ブレード2は、ケ
ーシング10aに固定される規制ブレード2の支持部に
対し、その先端部が、現像ローラ1の回転方向上流側と
なるように配設されており、規制ブレード2の先端部
は、現像ローラ1表面に対して線で接触している。現像
ローラ1に対する規制ブレード2の取付け位置をこのよ
うにすることで、トナーを現像ローラ1表面に擦りつけ
て、効果的にトナーを帯電させることができる。
【0065】ここまでの構成は、従来よりある非磁性の
一成分現像剤を用いる現像装置の構成と同じである。
【0066】本現像装置10は、以上の構成に加えて、
感光体5に対する現像ローラ1の周速比が、1.1〜
1.3の範囲内に設定されており、かつ、一成分現像剤
であるトナーとして、少なくとも結着樹脂と着色剤とを
含むトナー本体に対して、平均一次粒子径が100〜5
00nmの範囲内であり、好ましくは300〜400n
mの範囲内である第1無機微粒子(第1の無機微粒子)
が外添されてなるトナーを用いる構成である。
【0067】上記周速比とは、感光体5の周速度(プロ
セス速度)に対する現像ローラ1の周速度の比であり、
(現像ローラ1の周速度)/(感光体5の周速度)で表
わされる。従って、現像ローラ1のほうが感光体5より
も周速度が大きい場合、周速比は1よりも大きくなり、
反対に感光体5のほうが現像ローラ1よりも周速度が大
きい場合、周速比は1よりも小さくなる。
【0068】感光体5に対する現像ローラ1の周速比
を、1.1〜1.3の範囲内とすることで、トナーの受
けるストレスを小さくしてトナーの劣化を抑制すべく、
規制ブレード2の現像ローラ1への線圧を下げても、目
標の画像濃度とすることができる。つまり、規制ブレー
ド2の線圧を下げると、現像ローラ1表面に担持されて
感光体5へと搬送されるトナー層の厚さが厚くなるた
め、感光体5へと移動する現像用トナーの量が多くなり
過ぎ、画像濃度が上がり過ぎてしまうが、上記周速比を
下げて感光体5に接触して現像に供されるトナー量を減
らすことで、このような画像濃度の上昇を抑えることが
できる。
【0069】ところが、画像濃度を適正とするために、
単に周速比のみを下げると、今度は感光体5の非潜像領
域にのったトナーを効率よく回収することができなくな
り、感光体カブリ、下地カブリが発生し易くなる。
【0070】ここで、感光体カブリや下地カブリが発生
するメカニズムを、図3を用いて説明する。
【0071】規制ブレード(図示しない)で規制された
トナー層が、現像ローラ51の回転に伴って現像ローラ
51と感光体52とが接触する領域に到達すると、物理
的な力によってトナー層を形成するトナー(外添物がな
いため、トナー本体と同じ)53は感光体52上に押し
付けられる。そして、この後、さらに現像ローラ51が
回転されると、感光体52の静電潜像上に押し付けられ
たトナー53は電気的に吸着されて、現像ローラ51か
ら感光体52へと移動するが、感光体52の非潜像領域
に押し付けられたトナー53は現像に供されないため、
電気的に吸着されず、現像ローラ51上に保持される。
つまり、感光体52へは移動せず、回収されるようにな
っている。
【0072】ところが、感光体52に対する現像ローラ
51の周速比が低くなると、現像ローラ51が感光体5
2の非潜像領域に付着したトナー53を掻き取る力が弱
くなり、感光体52上に必要のないトナー53aが残留
してしまう。また、たとえ上記周速比が高く、トナー5
3を掻き取る力はあったとしても、トナー53の物性に
よっては、トナー53の感光体52への付着のし易さ、
および、トナー53の現像ローラ51ヘの回収されやす
さに差が生じる。具体的には、トナー53の凝集力が強
いと、感光体52と現像ローラ51との間で働く物理的
な力によってトナー53が感光体52表面に押し固めら
れ易くなり、感光体52上に必要のないトナー53aが
残留してしまう。同様に、トナー53の感光体52への
付着力が強いと、感光体52の表面への付着力が強くな
り、結局、感光体52上に必要のないトナー53aが残
留してしまう。
【0073】このような、現像ローラ51上にて回収さ
れなかった不要なトナー53aが、感光体52に残留す
ることで感光体カブリとなり、また、これが用紙に転写
されることで、下地カブリとなる。
【0074】本現像装置10においては、上述したよう
に、感光体5に対する現像ローラ1の周速比を、1.1
〜1.3の範囲内に設定すると共に、一成分現像剤であ
るトナーとして、少なくとも結着樹脂と着色剤とを含む
トナー本体11に対して、平均一次粒子径が100〜5
00nmの範囲内であり、好ましくは300〜400n
mの範囲内である第1無機微粒子が外添されてなるトナ
ーを用いている。
【0075】このようなトナーの場合、図2に示すよう
に、トナー本体11に外添された第1無機微粒子が、ト
ナー・トナー間(厳密にはトナー本体11・11間)、
トナー・現像ローラ1間(厳密にはトナー本体11・現
像ローラ1間)、トナー・感光体5間(厳密にはトナー
本体11・感光体5間)において、スペーサ的な役割を
果たし、トナー・トナー間、トナー・現像ローラ1間、
トナー・感光体5間における凝集力および付着力を低減
させることができる。
【0076】その結果、感光体5の非潜像領域にあるト
ナーの回収がスムーズに行われ、不要なトナーが感光体
5表面に残留せず、画像濃度を良好としながら、感光体
カブリ、下地カブリのない画像を形成することができ
る。
【0077】また、上記感光体5に対する現像ローラ1
の周速比を、1.1〜1.3の範囲内に設定することに
より、トナーの受けるストレスを小さくすることができ
るため、トナー本体11に外添されている第1無機微粒
子が、トナー本体11に埋まり込んだり、第1無機微粒
子がトナー本体11から脱離したりすることがない。
【0078】ここで、感光体5に対する現像ローラ1の
周速比を1.1〜1.3の範囲内としたのは、以下の理
由によるものである。
【0079】つまり、トナー本体11に第1無機微粒子
を外添した場合であっても、感光体5に対する現像ロー
ラ1の周速比が1.1よりも低いと、感光体5の非潜像
領域に付着したトナーを掻き取る力が弱くなるため、下
地カブリや、画像濃度ムラ等による画像欠陥が発生する
ためである。
【0080】反対に、トナー本体11に第1無機微粒子
を外添した場合であっても、感光体5に対する現像ロー
ラ1の周速比が1.3を越える場合には、感光体5と現
像ローラ1とが対向する部分で摩擦によるストレスが大
きくなり、外添された第1無機微粒子によって感光体5
表面に傷が付く恐れがあるためである。感光体5表面に
ついた傷は、傷の中にトナーが入り込むことで、フィル
ミングの誘因となる。また、トナーが規制される際に受
けるストレスによって規制ブレードへの融着が発生する
ためでもある。
【0081】また、外添される第1無機微粒子における
平均一次粒子径を100〜500nmの範囲内としたの
は、以下の理由によるものである。
【0082】つまり、第1無機微粒子の平均一次粒子径
が100nmよりも小さいと、上記したスペーサ的効果
が無くなり、トナー本体11同士が接触し易くなり、ト
ナーが凝集する場合があるためである。
【0083】反対に、第1無機微粒子の平均一次粒子径
が500nmよりも大きい場合、具体的には、例えば、
第1無機微粒子の平均一次粒子径が1000〜4000
nmの場合には、該第1無機微粒子がトナー本体11に
付着することが困難となるためである。
【0084】また、この場合、規制ブレード2の現像ロ
ーラ1に対する線圧は、14.7N/m〜39.2N/
mとすることが好ましい。これは、上記線圧を、39.
2N/mより大きくすると、規制ブレード2にて規制さ
れる際にトナーの受けるストレスが大きくなり、第1無
機微粒子がトナー本体11に埋まり込んだり、トナー本
体11より脱離したりしてトナーの流動性が低下し、ス
トレスが益々増大して、規制ブレード2へのトナーの融
着や、脱離した第1無機微粒子が感光体5を傷つけると
いった恐れがあるためである。また、反対に、14.7
N/mより小さくすると、規制ブレード2による現像ロ
ーラ1上に形成されるトナー層の厚さの規制が十分でな
くなるため、濃度ムラ等の画像欠陥が発生する恐れがあ
り、また、トナーが飛散して、現像装置や画像を汚染す
る恐れがあるためである。従って、規制ブレード2の線
圧を上記範囲内とすることにより、下地カブリおよび画
像欠陥をより一層防止することができる。
【0085】なお、上記規制ブレード2の線圧は、画像
濃度を満足のいくものとするために、後述するトナーに
外添する第1無機微粒子および第2無機微粒子(第2無
機微粒子)の平均一次粒子径やトナーに対する含有量、
感光体5に対する現像ローラ1の周速比等を考慮して決
定される。
【0086】規制ブレード2の材料としては、SUS、
アルミニウム、リン青銅等を用いることができるが、特
に限定されるものではない。
【0087】次に、このようなスペーサ的な機能を有す
る第1無機微粒子が外添された本発明にかかる一成分現
像剤について説明する。
【0088】本発明にかかる一成分現像剤は、上述した
ように、トナー本体11に第1無機微粒子が外添された
ものである。
【0089】上記トナー本体11は、少なくとも結着樹
脂と着色剤とを含んで構成されている。上記結着樹脂と
しては、具体的には、例えば、ポリスチレン、ポリ−p
−クロルスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレ
ン−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共
重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩
化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、ス
チレン−マレイン酸共重合体;スチレン−アクリル酸メ
チル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、
スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アク
リル酸オクチル共重合体およびスチレン−アクリル酸フ
ェニル共重合体等のスチレン−アクリル酸エステル共重
合体;スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレ
ン−メチルエチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブ
チル共重合体、スチレン−メタクリル酸オクチル共重合
体およびスチレン−メタクリル酸フェニル共重合体等の
スチレン−メタクリル酸エステル共重合体;スチレン−
α−クロロアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アク
リロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のスチレ
ン系樹脂(スチレンまたはスチレン置換体を含む単独重
合体、または、共重合体)、ポリ塩化ビニル、低分子量
ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、エチレン−ア
クリル酸エチル共重合体、ポリビニルブチラール、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、ロジン変性マレイン酸樹
脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹
脂、アイオノマー樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、
キシレン樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられる。また、
これら結着樹脂は、単独で使用してもよく、2種類以上
を併用してもよい。上記例示の結着樹脂のうち、フルカ
ラー用トナーとして用いる場合には、熱特性制御等の観
点からポリエステル樹脂がより好ましい。
【0090】上記着色剤としては、イエロー(Y)、マ
ゼンダ(M)、シアン(C)、および、ブラックの各所
望の色に応じて、種々の着色剤を使用することができ
る。
【0091】イエロー(Y)トナー用着色剤としては、
顔料や染料等が使用できる。上記顔料としては、具体的
には、例えば、カラーインデックス(C.I.)によっ
て分類されるC.I.ピグメントイエロー1、C.I.
ピグメントイエロー5、C.I.ピグメントイエロー1
2、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメ
ントイエロー17等のアゾ系顔料や、黄色酸化鉄、黄土
等の無機系顔料等が挙げられる。また、染料としては、
具体的には、例えば、C.I.アシッドイエロー1等の
ニトロ系染料や、C.I.ソルベントイエロー2、C.
I.ソルベントイエロー6、C.I.ソルベントイエロ
ー14、C.I.ソルベントイエロー15、C.I.ソ
ルベントイエロー19、C.I.ソルベントイエロー2
1等の油溶性染料が挙げられる。上記例示のイエロー
(Y)トナー用着色剤の中でも特に、C.I.ピグメン
トイエロー17等のベンジジン系の顔料が色味の点で好
適に使用される。
【0092】マゼンタ(M)トナー用着色剤としては、
具体的には、例えばC.I.ピグメントレッド49、
C.I.ピグメントレッド57、C.I.ピグメントレ
ッド81、C.I.ピグメントレッド122、C.I.
ソルベントレッド19、C.I.ソルベントレッド4
9、C.I.ソルベントレッド52、C.I.ベーシッ
クレッド10、C.I.ディスパーズレッド15等が挙
げられる。上記例示のマゼンタ(M)トナー用着色剤の
中でも特に、C.I.ピグメントレッド122等のキナ
クリドン系顔料が色味の点で好適に使用される。
【0093】シアン(C)トナー用着色剤としては、具
体的には、例えばC.I.ピグメントブルー15、C.
I.ピグメントブルー16、C.I.ソルベントブルー
55、C.I.ソルベントブルー70、C.I.ダイレ
クトブルー25、C.I.ダイレクトブルー86等が挙
げられる。上記例示のシアン(C)トナー用着色剤の中
でも特に、C.I.ピグメントブルー15等の銅フタロ
シアニン顔料が色味の点で好適に使用される。ブラック
トナー用着色剤としては、カーボンブラックが好適に使
用される。
【0094】上記着色剤の添加量は、結着樹脂100重
量部に対して好ましくは1〜30重量部の範囲内、より
好ましくは2〜20重量部の範囲内である。上記着色量
の添加量が1重量部よりも少ないと、所望の色が得られ
ない場合がある。
【0095】また、上記トナー本体11には、必要に応
じて、電荷制御剤を添加してもよい。上記電荷制御剤
は、トナーの摩擦帯電性を制御することを目的として添
加される。また、電荷制御剤はトナーの帯電特性に応じ
て、正電荷制御用と負電荷制御用とがある。
【0096】正電荷制御用の電荷制御剤としては、塩基
性窒素原子を有する有機化合物、具体的には、例えば、
塩基性染料、第4級アンモニウム塩、アミノピリン、ピ
リミジン化合物、多核ポリアミノ化合物、アミノシラン
類、ニグロシンベース等が挙げられる。
【0097】負電荷制御用の電荷制御剤としては、オイ
ルブラック、スピロンブラック等の油溶性染料、含金属
アゾ染料、ナフテン酸金属塩、アルキルサリチル酸の金
属塩、脂肪酸石鹸、樹脂酸石鹸等が挙げられる。
【0098】上記正電荷制御用電荷制御剤と負電荷制御
用電荷制御剤とは、それぞれの用途に応じて使い分けれ
ばよい。
【0099】電荷制御剤の添加量としては、結着樹脂1
00重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲内がよ
り好ましく、0.5〜8重量部の範囲内がさらに好まし
い。上記電荷制御剤のうち、カラー用のトナーに添加す
る電荷制御剤としては、特に、トナーの摩擦帯電性の制
御が優れている点で、無色の第4級アンモニウム塩やア
ルキルサリチル酸の金属塩が望ましい。
【0100】トナー本体11の粒子径は、特に限定され
るものではないが、平均粒子径が3〜15μmの範囲内
がより好ましく、3〜9μmの範囲内がさらに好まし
い。また、高画質な画像を得るためには、つまり、画質
の向上を図るには、トナーの平均粒子径は、4〜9μm
の範囲内が特に好ましく、5〜8μmの範囲内が最も好
ましい。但し、本発明の一成分現像剤の構成は、上記し
た平均粒子径以外の通常に用いられるものに限定される
ものではなく、例えば、上記の範囲以上であってもよ
い。
【0101】前述したように、本発明のトナー本体11
に外添される、第1無機微粒子の平均一次粒子径として
は、100nm〜500nmの範囲内であり、好ましく
は、300nm〜400nmの範囲内である。
【0102】また、上記第1無機微粒子の上記第1無機
微粒子の表面は、表面改質剤によって処理(改質)され
ていることがより好ましい。本実施の形態にかかる表面
改質剤とは、第1無機微粒子の表面に疎水性を付与し
て、この第1無機微粒子の環境依存性を改善するもので
ある。上記表面改質剤で処理された第1無機微粒子をト
ナー本体11に外添することにより、トナーの流動性を
より向上させることができる。上記表面改質剤として
は、具体的には、例えば、第1無機微粒子がシリカの場
合には、シランカップリング剤またはシリコーンオイル
が好ましい。上記の表面改質剤のうち、シランカップリ
ング剤が好適に用いられる。該シランカップリング剤と
しては、特に限定されるものではないが、HMDS(he
xamethyldisilazane)やDDS(dimethyldichlorosila
ne)が好適に用いられる。
【0103】上記第1無機微粒子を構成する材料として
は、具体的には、例えば、脂肪酸金属塩、ステアリン酸
亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸鉛、酸化
亜鉛粉末、酸化アルミ粉末、酸化チタン粉末、粉末シリ
カ等が挙げられる。上記例示の第1無機微粒子を構成す
る材料のうち、帯電性を十分に確保することができるこ
とから、シリカ(粉末シリカ)が好適に使用される。
【0104】また、上記第1無機微粒子のBET比表面
積は、3〜20m2 /gであることがより好ましい。第
1無機微粒子のBET比表面積が3m2 /gよりも小さ
いと、凝集した第1無機微粒子が多く存在し、粒度分布
(粒子径分布)において、見かけ上大粒径のものが多く
なり、第1無機微粒子のトナーに対する外添強度が弱く
なる。その結果、脱離した状態の第1無機微粒子の割合
が多くなって、第1無機微粒子が感光体5表面に傷をつ
け、トナーが感光体5にフィルミングして、画像欠陥を
引き起こす恐れがあるためである。
【0105】また、反対に、第1無機微粒子のBET比
表面積が20m2 /gよりも大きいと、第1無機微粒子
の粒度分布において小粒径のものが増えるため、上述し
た第1無機微粒子のスペーサ的効果が弱くなる恐れがあ
るためである。
【0106】従って、第1無機微粒子のBET比表面積
を上記範囲内とすることにより、このような不具合を伴
うことがない。
【0107】また、本発明にかかる一成分現像剤には、
必要に応じて、トナーの流動性をより向上させる第2無
機微粒子をトナー本体11にさらに外添(添加)しても
よい。
【0108】上記第2無機微粒子は、上記第1無機微粒
子よりも平均一次粒子径が小さい。上記第2無機微粒子
の平均一次粒子径としては、40nm以下であることが
より好ましい。上記第2無機微粒子の平均一次粒子径が
40nm以下のものを選択することで、トナーの流動性
を確実に向上させることができる。そして、トナーの流
動性がさらに向上することで、規制ブレード2にてトナ
ーが規制される際に受けるストレスがさらに弱くなり、
該ストレスを原因とする規制ブレード2へのトナーの融
着や、感光体5や現像ローラ1へのフィルミングを、よ
り一層効果的に抑制・防止することが可能となる。
【0109】また、上記第2無機微粒子の表面は、表面
改質剤によって処理されていることがより好ましい。上
記表面改質剤で処理した第2無機微粒子をトナー本体1
1に外添することにより、トナーの流動性をさらに向上
させることができる。上記表面改質剤としては、具体的
には、例えば、第2無機微粒子がシリカの場合には、シ
ランカップリング剤またはシリコーンオイルが好まし
い。上記の表面改質剤のうち、シランカップリング剤が
好適に用いられる。
【0110】また、第2無機微粒子を構成する材料とし
ては、具体的には、例えば、脂肪酸金属塩、ステアリン
酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸鉛、酸
化亜鉛粉末、酸化アルミ粉末、酸化チタン粉末、粉末シ
リカ等が挙げられる。上記例示の第2無機微粒子を構成
する材料のうち、流動性をより一層向上させることがで
きることから、シリカ(粉末シリカ)が好適に使用され
る。上記第1無機微粒子と第2無機微粒子とは、同じ材
料のものを用いてもよく、異なるものを用いてもよい。
【0111】また、本発明にかかる一成分現像剤がトナ
ー本体11と第1無機微粒子と第2無機微粒子とからな
る場合、上記第1無機微粒子は、トナー本体11の10
0重量部に対して0.2〜1重量部の範囲内で外添され
ており、かつ、上記第2無機微粒子は、トナー本体11
の100重量部に対して0.3〜3重量部の範囲内で外
添されていることがより好ましい。第1無機微粒子の外
添量が0.2重量部よりも少ないと、上記した各間にお
けるトナーの凝集力およびトナーの付着力を低減させ難
い恐れがあり、また、反対に、第1無機微粒子の外添量
が1重量部よりも多いと、脱離した状態の第1無機微粒
子の割合が多くなって、脱離した状態の第1無機微粒子
が感光体5表面を傷つけて、画像欠陥の原因となる恐れ
がある。また、第2無機微粒子の外添量が0.3重量部
よりも少ないと、トナーの流動性を高める効果が発揮さ
れない恐れがある。また、反対に、第2無機微粒子の外
添量が3重量部よりも多いと、トナーに対する外添強度
が弱くなるので、第2無機微粒子がトナー本体11より
脱離し易くなる。その結果、流動性を高めるために外添
させた第2無機微粒子によって、感光体5表面が傷つ
き、フィルミングによる画像欠陥を引き起こす恐れがあ
る。
【0112】従って、上記第1無機微粒子と第2無機微
粒子とのトナー本体11に対する外添量を上記範囲内と
することにより、トナーの流動性をより一層向上させる
ことができ、かつ、トナーの凝集力および付着力をより
一層低減させることができる。
【0113】次に、本発明にかかる一成分現像剤の製造
方法の一例について説明する。上記例示の結着樹脂およ
び着色剤等を乾式ブレンダー、スーパーミキサー、ボー
ルミル等によって均一に予備混合して得られた混合物
を、例えば、バンバリーミキサー、ロール、一軸または
二軸の押出混練機等の混練装置を用いて均一に溶融混練
する。そして、得られた混練物を冷却した後、粉砕し
て、必要に応じて分級することによりトナー本体11を
形成する。そして、得られたトナー本体11に、外添剤
として、第1無機微粒子を外添して、フルイ等を用い
て、凝集物やごみ等を取り除くことによりトナーが得ら
れる。なお、トナーの製造方法は、上記例示の製造方法
に限定されるものではない。また、第2無機微粒子をト
ナー本体11に外添する場合には、上記第1無機微粒子
と同時に外添してもよく、別々に外添してもよく、特に
限定されるものではない。
【0114】以上のように、本発明かかる一成分現像方
法は、一成分現像剤を成すトナーの薄層を表面に担持す
る現像ローラ1と、該現像ローラ1に当接して配置さ
れ、該現像ローラ1表面に担持された上記薄層の厚みを
均一にする規制ブレード2とを用い、上記現像ローラ1
を、静電潜像が担持されている感光体5に接触させて、
静電潜像の現像を行う一成分現像方法において、上記感
光体5に対する現像ローラ1の周速比を1.1〜1.3
の範囲内とし、かつ、上記トナーが、少なくとも結着樹
脂と着色剤とを含むトナー本体11に対して、トナー・
トナー間、トナー・現像ローラ1間、トナー・感光体5
間における凝集力および付着力を低減させるための第1
無機微粒子が外添されてなる構成である。
【0115】上記の構成によれば、上記感光体5に対す
る現像ローラ1の周速比が1.1〜1.3の範囲内であ
り、かつ、トナー本体11に上記第1無機微粒子を外添
することにより、トナーの凝集力や付着力を抑制するこ
とができる。すなわち、該第1無機微粒子は、トナー・
トナー間、トナー・現像ローラ1間およびトナー・感光
体5間で、スペーサ的な役割を果たすことができるた
め、各間における凝集力や、付着力を低減することがで
きる。これにより、例えば、感光体5上の非潜像領域と
接触するトナーの回収を容易に行うことができる。
【0116】また、上記感光体5に対する現像ローラ1
の周速比を1.1〜1.3の範囲内とすることにより、
画像形成速度の高速化に伴う現像ローラ1の回転速度
を、従来の構成と比べて、抑えることができる。従っ
て、従来の構成に比べて、容易に画像形成速度の高速化
を図ることができる。
【0117】
【実施例】以下、実施例および比較例により、本発明を
さらに詳細に説明する。
【0118】まず、ここで用いた、一成分現像剤である
トナーの製造方法を説明する。
【0119】ポリエステル100重量部、着色剤(銅フ
タロシアニン)5重量部、および電荷制御剤(サリチル
酸の亜鉛化合物)2.5重量部を、スーパーミキサーで
均一混合した後、二軸押出機で溶融混練し、その後、冷
却した。こうして得られた混練品をカッティングミルで
粗粉砕した後、超音波式ジェットミルで微粉砕し、分級
機で体積粒径が5μm以下の粉体を2.0体積%まで除
去してトナー本体を得た。得られたトナー本体の粒径
は、体積換算粒径で5〜16μmの範囲に分布してお
り、体積平均粒子径は8.5μmであった。
【0120】上記トナー本体に対して、表1に示す2種
類の第1無機微粒子と、表2に示す5種類の第2無機微
粒子とを、表3に示す組合せで外添することにより、一
成分現像剤であるトナーを得た。上記の表1,表2に示
す第1および第2の無機微粒子は、何れもシリカからな
り、日本アエロジル社製である。また、表3の第1無機
微粒子、第2無機微粒子の各外添量としては、トナー本
体100重量部としたときの外添量を示している。
【0121】
【表1】
【0122】
【表2】
【0123】
【表3】
【0124】次に、連続実写テストの条件、およびその
評価方法について説明する。
【0125】実写テストを行うマシーンとしては、当社
(シャープ株式会社製)の型番AR−C150を使用
し、該マシーンにおける現像装置を、非磁性一成分現像
用に改造して用いた。そして、常温常圧の環境下で、表
3に示す種々の組合せのトナーを適宜選択して、単色の
み20000枚の連続実写テスト(以下、テスト)を行
った。
【0126】テスト終了後、下地カブリ、感光体フィル
ミング、トナー飛散、およびブレード融着(規制ブレー
ドへのトナー融着)の各発生度合いを調べて評価し、結
果を得た。これらの評価方法を以下に説明する。
【0127】(下地カブリ濃度の測定方法およびその評
価方法)濃度測定器(X−rite社製;商品名X−r
ite938)を用いて、下地カブリ濃度を測定するこ
とにより評価した。下地カブリ濃度の測定方法として
は、予め白紙(以下、この基準となる白紙をBG紙とす
る)の所定位置を上記濃度測定器により測定して元の濃
度を測定しておく。そして、該BG紙における上記所定
位置の上部に5×5cm四方のベタ画像を出力し、先に
測定した所定位置(ベタ画像の下部)を再度、上記濃度
測定器を用いて測定する。得られたBG紙の元の濃度
と、ベタ画像の下部の濃度との差を、下地カブリ濃度と
した。
【0128】下地カブリ濃度の評価は、下地カブリ濃度
が0.01未満の場合を「○」、下地カブリ濃度が0.
01以上0.015未満の場合を「△」、下地カブリ濃
度が0.015以上の場合を「×」とした。
【0129】(感光体のフィルミングの評価方法)感光
体表面の状態を光学顕微鏡で確認すると共に、画像を目
視によって観察することにより評価した。
【0130】上記感光体のフィルミングの評価は、感光
体のフィルミングと画像欠陥との両方が確認されなかっ
た場合を「○」、感光体のフィルミングが少し存在する
が画像欠陥が確認されなかった場合を「△」、感光体の
フィルミングおよび画像欠陥が存在した場合を「×」、
感光体のフィルミングおよび画像欠陥が存在してさらに
感光体表面に傷が発生している場合を「××」とした。
【0131】(トナー飛散の評価方法)マシーン内部に
トナーが飛散しているか否か、また、飛散したトナーに
て画像の欠陥があるか否かを、目視によって観察するこ
とにより評価した。
【0132】トナー飛散の評価は、トナー飛散が確認さ
れなかった場合を「○」、トナー飛散は確認されたが、
画像欠陥までには至らなかった場合を「△」、飛散した
トナーにて画像欠陥が生じた場合を「×」とした。
【0133】(ブレード融着の評価方法)現像装置から
現像ローラを取り外して、規制ブレード上に付着してい
るトナーをブロアーにて吹き飛ばし、その後、光学顕微
鏡を用いて規制ブレード表面の状態を確認した。また、
取り外した現像ローラ表面に担持されているトナーを透
明テープで白紙にサンプリグしておき、白筋が発生して
いるか否かも確認することにより評価した。
【0134】ブレード融着の評価は、規制ブレードへの
トナーの融着が確認されなかった場合を「○」、規制ブ
レードへの融着はあるが、白筋が発生していない場合は
「△」、白筋が発生している場合を「×」とした。
【0135】なお、目標画像濃度とは、上記濃度測定器
を用いて、得られた画像を測定した場合に、濃度が1.
40〜1.60の範囲内のことである。
【0136】〔実施例1〜実施例10〕感光体に対する
現像ローラの周速比を1.2、規制ブレードの線圧を2
4.5N/mとして、表3に示す組合せイ〜ヌ(トナー
本体100重量部に対して、第1無機微粒子が、0.2
〜1重量部の割合で含まれており、かつ、第2無機微粒
子が、0.3〜3重量部の割合で含まれている組合せ)
について20000枚のテストを行った。得られた画像
は全て、目標画像濃度であった。
【0137】表4に、テスト結果を示す。
【0138】
【表4】
【0139】〔実施例11・実施例12〕感光体に対す
る現像ローラの周速比を1.3、規制ブレードの線圧を
35.3N/mとして、表3に示す組合せロ,リについ
てテストを行い、20000枚のテストを行った。ま
た、この場合も、得られた画像は全て、目標画像濃度で
あった。
【0140】表5に、テスト結果を示す。
【0141】
【表5】
【0142】〔比較例1〜比較例4〕感光体に対する現
像ローラの周速比を1.05、規制ブレードの線圧を
9.8N/mとして、表3に示す組合せロ,ヘ,ト,リ
について同様のテストを行った。周速比を1.05とし
た場合、現像に供されるトナー量が少なくなり、規制ブ
レードの線圧が高いと、現像ローラ表面のトナー層が薄
くなって、目標画像濃度を得ることができない。ここで
は、目標画像濃度となるように、規制ブレードの線圧
を、現像ローラ表面のトナー層を最も厚く形成できる上
記値とした。この値は、該マシーンにおいて設定し得る
線圧の最下限である。
【0143】表6に、テスト結果を示す。
【0144】
【表6】
【0145】表6よりわかるように、比較例1〜4にお
いては、規制ブレードの線圧が9.8N/mと低いため
に、規制ブレードによるトナーを薄層化する規制機能が
弱く不均一となり、テスト初期時より下地カブリ、トナ
ー飛散が発生していた。また、実施1000枚時には、
トナーが規制ブレードで殆ど規制されずにすり抜けた状
態となり、マシーン内部にもトナーが飛散し、画像上に
もトナーの固まり落下して画像が汚染されていたため、
テストを中止した。
【0146】このような比較例1〜4の結果より、感光
体に対する現像ローラの周速比が1.1より小さい場合
には、目標画像濃度を得るための規制ブレードの線圧が
弱くなりすぎて、規制ブレードによるトナーを薄層化す
るための規制が十分に行われなくなり、ストレスを緩和
して、トナーの劣化を低減させるといった、本発明の効
果が発揮されるまでもなく、不具合が発生する。
【0147】〔比較例5〜比較例8〕感光体に対する現
像ローラの周速比を1.4、規制ブレードの線圧を4
9.0N/mとして、表3に示す組合せロ,ヘ,ト,リ
について同様のテストを行った。周速比を1.4とした
場合、現像に供されるトナー量が多くなるため、規制ブ
レードの線圧を上げて現像ローラ表面のトナー層を薄く
しなければ、濃度が上がり過ぎて、目標画像濃度を得る
ことができない。ここでは、目標画像濃度となるよう
に、規制ブレードの線圧を上記値とした。
【0148】表7に、テスト結果を示す。
【0149】
【表7】
【0150】比較例5〜8においては、テストの初期時
は全ての評価項目とも問題なかった。しかしながら、表
7よりわかるように、テストを行うにつれて、ブレード
融着が起こり、白筋が現像ローラ上に発生した。また、
感光体上にもトナーがフィルミングして画像欠陥が発生
した。そのため、表7に示す枚数にてテストを中止し
た。
【0151】このような比較例5〜8の結果より、感光
体に対する現像ローラの周速比が1.3より大きい場合
には、目標画像濃度を得るための規制ブレードの線圧が
強くなりすぎて、トナーが規制されるときのストレスに
よってトナーの融着が進行し、かつ、外添した第1無機
微粒子が離脱したため、感光体上にフィルミングが発生
したものと考えられる。
【0152】〔比較例9〜比較例11〕感光体に対する
現像ローラの周速比を1.2、規制ブレードの線圧を2
4.5N/mとして、表3に示す組合せ(トナー本体1
00重量部に対して第2無機微粒子が0.3〜3重量部
の割合で含まれている組合せ)ル,ヲ,ワについて同様
のテストを行った。
【0153】表8に、テスト結果を示す。
【0154】
【表8】
【0155】比較例9〜比較例11においては、テスト
の初期時から、下地カブリが悪かった。さらに、テスト
を行うと、表8よりわかるように、ブレード融着による
白筋が現像ローラ上に発生し、かつ、感光体上にトナー
がフィルミングして画像欠陥が発生したため、表8に示
す枚数にてテストを中止した。
【0156】このような比較例9〜比較例11の結果よ
り、トナー本体に第2無機微粒子のみを外添しただけで
は、テストを行うにつれて、該第2無機微粒子がトナー
本体に埋まり込み、トナーの流動性が低下する。そのた
め、トナーが規制ブレードで規制されるときに受けるス
トレスが増大して、ブレード融着が進行したと考えられ
る。また、第1無機微粒子を含まないために、トナーの
凝集力および付着力が高く、下地カブリが発生したと考
えられる。
【0157】〔実施例13〜実施例15、比較例12,
13〕規制ブレードの線圧を24.5N/mに固定し、
表3に示す組合せリのトナーを用いて、現像ローラに対
する感光体の周速比を1.05〜1.4の範囲で振っ
て、テストを行った。評価項目は、実施例1と同様で、
さらに、テスト開始時とテスト終了時とにおいて、得ら
れた画像の画像濃度を測定した。
【0158】表9に、テスト結果を示す。
【0159】
【表9】
【0160】表9からわかるように、現像ローラに対す
る感光体の周速比が1.1の場合(実施例13)には、
目標画像濃度には達していなく、かつ、下地カブリが少
し存在した。しかし、この場合は、画像に欠陥が無いた
め、目標画像濃度を変更すれば実用上問題ないとした。
また、周速比が1.3の場合(実施例15)には、トナ
ー飛散が多少観察された。しかし、この場合は、画像に
欠陥が無いため、実用上問題ない。
【0161】そして、周速比が1.2の場合(実施例1
4)には、全く問題ない。
【0162】一方、現像ローラに対する感光体の周速比
が1.05の場合(比較例12)には、テスト初期時の
画像濃度が低いため、評価ができなかった。周速比1.
4の場合(比較例13)には、テスト初期時は、やや画
像濃度が高いがこれは特に問題ない。しかし、実写を行
うにつれて、ブレード融着が引き起こされ、白筋が現像
ローラ上に発生し、かつ、感光体上にもトナーがフィル
ミングして画像欠陥となって現れたため、表10に示す
枚数にてテストを中止した。これは、規制ブレードの線
圧が強いため、トナーが規制されるときのストレスによ
ってトナーの融着が進行し、かつ、外添した第1無機微
粒子が離脱したため、感光体上にフィルミングが発生し
たものと考えられる 〔実施例16〜実施例18〕現像ローラに対する感光体
の周速比を1.2に固定して、表3に示す組合せリのト
ナーを用いて、規制ブレードの線圧を14.7〜35.
3N/mの範囲で振って、テストを行った。評価項目
は、実施例1と同様で、さらに、テスト開始時とテスト
終了時とにおいて、得られた画像の画像濃度を測定し
た。
【0163】表10に、テスト結果を示す。
【0164】
【表10】
【0165】表10からわかるように、現像ローラに当
接している規制ブレードの線圧が14.7N/mの場合
(実施例16)には、画像濃度がやや高く、感光体表面
上に薄っすらとフィルミングが発生して、現像装置内に
設けられている現像ローラ下部にトナーが飛散してい
た。しかし、この場合は、画像欠陥は見られなかったた
め、目標画像濃度を変更すれば実用上問題ない。
【0166】また、規制ブレードの線圧が24.5N/
mの場合(実施例17)には、全く問題ない。
【0167】また、規制ブレードの線圧が35.3N/
mの場合(実施例18)には、ブレード融着が引き起こ
されていた。しかし、この場合は、画像欠陥は見られな
かったため、実用上問題ない。
【0168】
【発明の効果】本発明の一成分現像方法は、以上のよう
に、一成分現像剤を成すトナーの薄層を表面に担持する
現像剤担持体と、該現像剤担持体に当接して配置され、
該現像剤担持体表面に担持された上記薄層の厚みを均一
にする層厚規制部材とを用い、上記現像剤担持体を、静
電潜像が担持されている静電潜像担持体に接触させて、
静電潜像の現像を行う一成分現像方法において、上記静
電潜像担持体に対する現像剤担持体の周速比を1.1〜
1.3の範囲内とし、かつ、上記トナーが、少なくとも
結着樹脂と着色剤とを含むトナー本体に対して、トナー
・トナー間、トナー・現像剤担持体間、トナー・静電潜
像担持体間における凝集力および付着力を低減させるた
めの第1の無機微粒子が外添されてなる構成である。
【0169】また、本発明の一成分現像方法は、以上の
ように、一成分現像剤を成すトナーの薄層を表面に担持
する現像剤担持体と、該現像剤担持体に当接して配置さ
れ、該現像剤担持体表面に担持された上記薄層の厚みを
均一にする層厚規制部材とを用い、上記現像剤担持体
を、静電潜像が担持されている静電潜像担持体に接触さ
せて、静電潜像の現像を行う一成分現像方法において、
上記静電潜像担持体に対する現像剤担持体の周速比を
1.1〜1.3の範囲内とし、かつ、上記トナーが、少
なくとも結着樹脂と着色剤とを含むトナー本体に対し
て、平均一次粒子径が100〜500nmの範囲内であ
る第1の無機微粒子が外添されてなる構成である。
【0170】それゆえ、トナー本体に外添された第1の
無機微粒子が、トナー・トナー間(厳密にはトナー本体
間)、トナー・現像剤担持体間(厳密にはトナー本体・
現像剤担持体間)、トナー・静電潜像担持体間(厳密に
はトナー本体・静電潜像担持体間)において、スペーサ
的な役割をはたし、トナー・トナー間、トナー・現像剤
担持体間、トナー・静電潜像担持体間における凝集力お
よび付着力(トナーの凝集力および付着力)が低減す
る。
【0171】従って、静電潜像担持体や現像剤担持体の
フィルミングの原因となるトナーの劣化を抑制するため
に、層厚規制部材(規制ブレード)の線圧を下げてトナ
ーに与えるストレスを軽減し、かつ、線圧を下げたこと
による画像濃度の上昇の不具合を、静電潜像担持体(感
光体)に対する現像剤担持体(現像ローラ)の周速比を
低減することで解決したとしても、静電潜像担持体の非
潜像領域にあるトナーの回収がスムーズに行われ、不要
なトナーが静電潜像担持体表面に残留せず、静電潜像担
持体カブリ、下地カブリのない画像を形成することがで
きるという効果を奏する。
【0172】また、上記静電潜像担持体に対する現像剤
担持体の周速比を1.1〜1.3の範囲内とすることに
より、画像形成速度の高速化に伴う現像剤担持体の回転
速度を、従来の構成と比べて、抑えることができる。従
って、従来の構成に比べて、容易に画像形成速度の高速
化を図ることができるという効果も併せて奏する。
【0173】本発明の一成分現像方法では、上記層厚規
制部材における現像剤担持体に対する線圧を、14.7
〜39.2N/mの範囲内とする構成がより好ましい。
【0174】それゆえ、上記層厚規制部材の、現像剤担
持体に対する線圧を上記範囲内とすることにより、第1
の無機微粒子がトナー本体に埋まり込んだり、トナー本
体より脱離することがないため、トナーの流動性が低下
しない。これにより、トナーの、層厚規制部材へのトナ
ーの融着を防止することができるという効果を奏する。
また、濃度ムラ等の画像欠陥が発生しないという効果も
奏する。
【0175】本発明の一成分現像方法においては、上記
現像剤担持体が弾性体からなる構成がより好ましい。
【0176】それゆえ、現像剤担持体が弾性体からなる
ため、現像剤担持体が、層厚規制部材の押圧力や、静電
潜像担持体との接触圧を緩和することができるので、上
記した各間におけるトナーの凝集力およびトナーの付着
力をより効果的に低下させることができるという効果を
奏する。
【0177】本発明の一成分現像剤は、以上のように、
一成分現像剤を成すトナーの薄層を表面に担持する現像
剤担持体と、該現像剤担持体に対向して配置され、該現
像剤担持体表面に担持された上記薄層の厚みを均一にす
る層厚規制部材とを用いて、静電潜像担持体に担持され
た静電潜像の現像を行う一成分現像方法において使用さ
れる一成分現像剤において、少なくとも結着樹脂と着色
剤とを含むトナー本体に対して、トナー・トナー間、ト
ナー・現像剤担持体間、トナー・静電潜像担持体間にお
ける凝集力および付着力を低減させるための第1の無機
微粒子が外添されてなる構成である。
【0178】また、本発明の一成分現像剤は、以上のよ
うに、少なくとも結着樹脂と着色剤とを含むトナー本体
に対して、平均一次粒子径が100〜500nmの範囲
内である第1の無機微粒子が外添されてなる構成であ
る。
【0179】それゆえ、一成分現像方法として既に説明
したように、層厚規制部材へのトナーの融着や、現像剤
担持体や静電潜像担持体におけるフィルミング、静電潜
像担持体カブリおよび下地カブリ等がなく、良質な画像
を容易に得ることができるという効果を奏する。
【0180】本発明の一成分現像方法および一成分現像
剤においては、上記第1の無機微粒子の表面が、表面改
質剤で処理されている構成がより好ましく、さらに好ま
しくは、上記表面改質剤が、シランカップリング剤また
はシリコーンオイルである構成である。
【0181】第1の無機微粒子の表面を、表面改質剤に
よって処理することにより、第1の無機微粒子表面に疎
水性機能を付与することができる。これにより、トナー
の環境依存性を改善することができる上、トナーの流動
性を向上させることもできるという効果を奏する。
【0182】本発明の一成分現像方法および一成分現像
剤においては、上記第1の無機微粒子がシリカである構
成がより好ましい。
【0183】第1の無機微粒子の材料としては、酸化ア
ルミや、酸化チタン等を用いることができるが、このよ
うな導電性の高い材料は、トナーの帯電能力が低下し易
くなる。これに対し、シリカは導電性が低いため、トナ
ーの帯電性を十分に確保することができ、トナーの帯電
性をより向上させることができるという効果を奏する。
【0184】本発明の一成分現像方法および一成分現像
剤においては、上記第1の無機微粒子のBET比表面積
が、3〜20m2 /gの範囲内である構成がより好まし
い。
【0185】それゆえ、第1の無機微粒子のBET比表
面積を上記範囲内とすることにより、第1の無機微粒子
が静電潜像担持体表面に傷をつけることがないため、ト
ナーが静電潜像担持体にフィルミングして、画像欠陥を
引き起こすことがないという効果を奏する。また、第1
の無機微粒子のスペーサ的効果を保持できるという効果
を奏する。
【0186】本発明の一成分現像方法および一成分現像
剤においては、上記トナーに、上記第1の無機微粒子よ
りも平均粒子径が小さい、トナーの流動性を向上させる
ための第2の無機微粒子がさらに外添されている構成が
より好ましく、また、第2の無機微粒子の平均一次粒子
径としては、40nm以下である構成がより好ましい。
【0187】それゆえ、上記第1の無機微粒子よりも平
均粒子径が小さい、具体的は、平均一次粒子径が40n
m以下である第2の無機微粒子をトナー本体にさらに外
添することにより、トナーの流動性をさらに向上させる
ことができる。従って、トナーの流動性がさらに向上す
ることで、層厚規制部材にてトナーが規制される際に受
けるストレスがさらに弱くなり、該ストレスを原因とす
る層厚規制部材へのトナーの融着や、静電潜像担持体や
現像剤担持体へのフィルミングを、より一層効果的に抑
制・防止することが可能となるという効果を奏する。
【0188】本発明の一成分現像方法および一成分現像
剤においては、上記第1の無機微粒子は、トナー本体1
00重量部に対して0.2〜1重量部で外添されてお
り、かつ、上記第2の無機微粒子は、トナー本体100
重量部に対して0.3〜3重量部で外添されている構成
がより好ましい。
【0189】それゆえ、第1の無機微粒子および第2の
無機微粒子の外添量を上記範囲内とすることにより、ト
ナーの凝集力およびトナーの付着力をより低減させるこ
とができるという効果を奏する。また、第1の無機微粒
子の脱離を少なくすることができるという効果も奏す
る。さらに、トナーの流動性をより高めることができる
という効果を奏する。さらに、フィルミングを防止する
ことができるため、該フィルミングによる画像欠陥を引
き起こすことがないという効果も奏する。
【0190】本発明の現像装置は、以上のように、一成
分現像剤を成すトナーの薄層を表面に担持する現像剤担
持体と、該現像剤担持体に当接して配置され、該現像剤
担持体表面に担持された上記薄層の厚みを均一にする層
厚規制部材とを備え、上記現像剤担持体を、静電潜像が
担持されている静電潜像担持体に接触させて、静電潜像
の現像を行う現像装置において、上記の一成分現像方法
を用いて現像を行う構成である。
【0191】上記した一成分現像方法を用いて現像を行
うことにより、既に説明したように、層厚規制部材への
トナーの融着や、現像剤担持体や静電潜像担持体におけ
るフィルミング、静電潜像担持体カブリおよび下地カブ
リ等がなく、良質な画像を容易に得ることができる現像
装置を提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態における画像形成プロセ
ス部の要部の断面図である。
【図2】トナー本体に第1の無機微粒子が外添された場
合における感光体と現像ローラとの間の、トナー本体と
第1の無機微粒子の状態を説明する説明図である。
【図3】カブリのメカニズムを説明する説明図である。
【符号の説明】
1 現像ローラ(現像剤担持体) 2 規制ブレード(層厚規制部材) 3 供給ローラ 4 攪拌羽根 5 感光体(静電潜像担持体)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 9/08 375 G03G 15/08 507L (72)発明者 小川 哲 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 木田 耕史 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 2H005 AA08 CA12 CA26 CB13 EA05 EA07 EA10 FA07 2H077 AA11 AB03 AB14 AC04 AD02 AD06 AD13 AD17 AD23 BA03 DB14 EA14 EA15 FA16 FA22

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一成分現像剤を成すトナーの薄層を表面に
    担持する現像剤担持体と、該現像剤担持体に当接して配
    置され、該現像剤担持体表面に担持された上記薄層の厚
    みを均一にする層厚規制部材とを用い、上記現像剤担持
    体を、静電潜像が担持されている静電潜像担持体に接触
    させて、静電潜像の現像を行う一成分現像方法におい
    て、 上記静電潜像担持体に対する現像剤担持体の周速比を
    1.1〜1.3の範囲内とし、かつ、上記トナーが、少
    なくとも結着樹脂と着色剤とを含むトナー本体に対し
    て、トナー・トナー間、トナー・現像剤担持体間、トナ
    ー・静電潜像担持体間における凝集力および付着力を低
    減させるための第1の無機微粒子が外添されてなること
    を特徴とする一成分現像方法。
  2. 【請求項2】一成分現像剤を成すトナーの薄層を表面に
    担持する現像剤担持体と、該現像剤担持体に当接して配
    置され、該現像剤担持体表面に担持された上記薄層の厚
    みを均一にする層厚規制部材とを用い、上記現像剤担持
    体を、静電潜像が担持されている静電潜像担持体に接触
    させて、静電潜像の現像を行う一成分現像方法におい
    て、 上記静電潜像担持体に対する現像剤担持体の周速比を
    1.1〜1.3の範囲内とし、かつ、上記トナーが、少
    なくとも結着樹脂と着色剤とを含むトナー本体に対し
    て、平均一次粒子径が100〜500nmの範囲内であ
    る第1の無機微粒子が外添されてなることを特徴とする
    一成分現像方法。
  3. 【請求項3】上記層厚規制部材における現像剤担持体に
    対する線圧を、14.7〜39.2N/mの範囲内とす
    ることを特徴とする請求項1または2に記載の一成分現
    像方法。
  4. 【請求項4】上記第1の無機微粒子の表面が、表面改質
    剤で処理されていることを特徴とする請求項1〜3の何
    れか1項に記載の一成分現像方法。
  5. 【請求項5】上記表面改質剤が、シランカップリング剤
    またはシリコーンオイルであることを特徴とする請求項
    4に記載の一成分現像方法。
  6. 【請求項6】上記第1の無機微粒子がシリカであること
    を特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の一成分
    現像方法。
  7. 【請求項7】上記第1の無機微粒子のBET比表面積
    が、3〜20m2 /gの範囲内であることを特徴とする
    請求項1〜6の何れか1項に記載の一成分現像方法。
  8. 【請求項8】上記トナー本体に、上記第1の無機微粒子
    よりも平均粒子径が小さい、トナーの流動性を向上させ
    るための第2の無機微粒子がさらに外添されていること
    を特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の一成分
    現像方法。
  9. 【請求項9】上記第2の無機微粒子の平均一次粒子径
    が、40nm以下であることを特徴とする請求項8に記
    載の一成分現像方法。
  10. 【請求項10】上記第1の無機微粒子は、トナー本体1
    00重量部に対して0.2〜1重量部の範囲内で外添さ
    れていることを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に
    記載の一成分現像方法。
  11. 【請求項11】上記第2の無機微粒子は、トナー100
    重量部に対して0.3〜3重量部の範囲内で外添されて
    いることを特徴とする請求項8〜10の何れか1項に記
    載の一成分現像方法。
  12. 【請求項12】上記現像剤担持体が弾性体からなること
    を特徴とする請求項1〜11の何れか1項に記載の一成
    分現像方法。
  13. 【請求項13】一成分現像剤を成すトナーの薄層を表面
    に担持する現像剤担持体と、該現像剤担持体に当接して
    配置され、該現像剤担持体表面に担持された上記薄層の
    厚みを均一にする層厚規制部材とを備え、上記現像剤担
    持体を、静電潜像が担持されている静電潜像担持体に接
    触させて、静電潜像の現像を行う現像装置において、 上記請求項1〜12の何れか1項に記載の一成分現像方
    法を用いて現像を行うことを特徴とする現像装置。
  14. 【請求項14】一成分現像剤を成すトナーの薄層を表面
    に担持する現像剤担持体と、該現像剤担持体に対向して
    配置され、該現像剤担持体表面に担持された上記薄層の
    厚みを均一にする層厚規制部材とを用いて、静電潜像担
    持体に担持された静電潜像の現像を行う一成分現像方法
    において使用される一成分現像剤において、 少なくとも結着樹脂と着色剤とを含むトナー本体に対し
    て、トナー・トナー間、トナー・現像剤担持体間、トナ
    ー・静電潜像担持体間における凝集力および付着力を低
    減させるための第1の無機微粒子が外添されてなること
    を特徴とする一成分現像剤。
  15. 【請求項15】少なくとも結着樹脂と着色剤とを含むト
    ナー本体に対して、平均一次粒子径が100〜500n
    mの範囲内である第1の無機微粒子が外添されてなるこ
    とを特徴とする一成分現像剤。
  16. 【請求項16】上記第1の無機微粒子の表面が、表面改
    質剤で処理されていることを特徴とする請求項14また
    は15に記載の一成分現像剤。
  17. 【請求項17】上記表面改質剤が、シランカップリング
    剤またはシリコーンオイルであることを特徴とする請求
    項16に記載の一成分現像剤。
  18. 【請求項18】上記第1の無機微粒子がシリカであるこ
    とを特徴とする請求項14〜17の何れか1項に記載の
    一成分現像剤。
  19. 【請求項19】上記第1の無機微粒子のBET比表面積
    が、3〜20m2 /gの範囲内であることを特徴とする
    請求項14〜18の何れか1項に記載の一成分現像剤。
  20. 【請求項20】上記トナー本体に、上記第1の無機微粒
    子よりも平均粒子径が小さい、トナーの流動性を向上さ
    せるための第2の無機微粒子がさらに外添されているこ
    とを特徴とする請求項14〜19の何れか1項に記載の
    一成分現像剤。
  21. 【請求項21】上記第2の無機微粒子の平均一次粒子径
    が、40nm以下であることを特徴とする請求項20に
    記載の一成分現像剤。
  22. 【請求項22】上記第1の無機微粒子は、トナー本体1
    00重量部に対して0.2〜1重量部の範囲内で外添さ
    れており、かつ、上記第2の無機微粒子は、トナー10
    0重量部に対して0.3〜3重量部の範囲内で外添され
    ていることを特徴とする請求項20または21記載の一
    成分現像剤。
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