JP3624595B2 - 用紙給送装置及び用紙給送方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子複写機やレーザプリンタ等の画像形成装置における用紙を給紙トレイから呼び出し(押し出し)搬送する用紙給送装置及び用紙給送方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子複写機やレーザプリンタ等のように、電子写真方式を用いて記録紙を作成する画像形成装置では、給紙部に給紙トレイ等の用紙収容装置を装着して、この用紙収容装置から給紙装置により用紙を一枚づつさばきながら給紙するような手段を用いている。
【0003】
図7は、従来より知られる給紙装置の一例を示す概略構成配置図である。図7において、この給紙装置は、給紙トレイ等、上下機構を有した給紙台(不図示)上に用紙51が積載されるとともに、支点52を中心として上下方向に回動されて位置切り換えされる呼び出しローラ53と、この呼び出しローラ53の上下方向の回動を制御する切り換え機構54と、摩擦ローラ55と、支点56を中心として上下方向に回動されて位置切り換えされる給送ローラ57と、給送ローラ57の上下方向の回転移動を制御する切り換え機構58と、センサ59等で構成されている。
そして、用紙51の給紙を行う場合、呼び出しローラ53が所定の重さで用紙51上に乗せられるとともに、給送ローラ57と摩擦ローラ55との間が所定間圧で接触される。なお、給送ローラ57及び摩擦ローラ55のうち、給送ローラ57は駆動用のローラであり、それ自身で回転し、摩擦ローラ55は停止しているか、ごく遅い速度で逆回転している。
【0004】
この状態で呼び出しローラ53が図7中の矢印60の方向に回転されると、用紙51が一枚づつ呼び出されて、給送ローラ57と摩擦ローラ55との間に送り込まれる。すると、給送ローラ57及び摩擦ローラ55がそれぞれ矢印61a,61bの方向に回転されながら、さらに用紙51をセンサ59が配置されている側に送る。このとき、摩擦ローラ55は給送ローラ57に対して停止しているか、ごく遅い速度で逆回転しているので、摩擦ローラ55が送られて来る用紙51の裏面をこすり、複数枚送り出されるのを防止する。
また、こうして給紙が開始され、センサ59が用紙51を検知するはずの所定時間内に用紙51の先端が検知されなかったとすると、用紙51がジャムをしたと装置が判断して運転を停止する。これに対して、所定時間内に用紙51の先端がセンサ59により検出された場合には、正常に給紙が行われたと判断して運転を続行させる。
【0005】
ところで、画像形成装置において、給紙トレイ等の給紙台上に多数枚の用紙51を積み重ねて収容する場合、積み重ねて収納された用紙51は、図8、及び図9に図8のA−A断面として示しているように、一般に用紙51の中央部分に比べて周辺の部分が多く含水する。そして、この含水量の差が多くなるに従って用紙51の歪みもより大きくなり、上面が平坦でなくなる。
このように上面が平坦でなくなった用紙51を呼び出しローラ53で送り出す場合には、図10に示すように呼び出しローラ53と用紙51との接触面が減少してミスフィードになったり、呼び出しローラ53と用紙51との接触面が偏って用紙51の片側の端部だけの接触搬送になり、用紙51の搬送スキュー(偏り搬送)が発生する。
【0006】
そこで、これらの問題点を解決する方法として、例えば図11及び図12に示すような構造にしたものも知られている。この構造は、図12に示すように呼び出しローラ53を回転自在に支持している支持フレーム62の側面に長孔63を設けるとともに、この長孔63に装置本体側の支軸64を連結させて取り付け、長孔63と支軸64との遊びにより、図13に示すように呼び出しローラ53を支持フレーム62と共に上下方向に移動可能にし、この上下方向の移動で呼び出しローラ53が用紙51の歪みに追従するようにして、呼び出しローラ53の用紙51に接触する面積を増やすようにした技術も存在する。この技術は、例えば特開平5−43065号公報でも見ることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したところの、呼び出しローラを上下方向に移動させる従来の技術では、呼び出しローラ53から用紙51に加えられる搬送に必要な押しつけニップ力は、呼び出しローラ53及び支持フレーム62の自重で決まるため、適応用紙の種類や使用環境等に基づくニップ力を得るには、その都度、呼び出しローラ53及び支持フレーム62の自重を変えて対応することが必要になり、ニップ力を調整する煩わしさや、スペースの拡大、並びにコストアップ等を招くと言う問題点が発生する。
【0008】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その第1の目的は適応用紙の種類や使用環境等に基づくニップ力を任意に設定可能で、かつ簡単な機構で対応できる画像形成装置の呼び出しローラ機構を提供することにある。
本発明の第2の目的は適応用紙の種類や使用環境等に基づくニップ力を任意に設定可能で、かつ簡単な機構で対応できる画像形成装置の用紙呼び出し方法を提供することにある。
さらに、他の目的は、以下に説明する内容の中で順次明らかにして行く。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、画像形成装置の呼び出しローラ機構としては次の技術手段を講じたことを特徴とする。すなわち、用紙を積載する用紙積載手段と、前記用紙積載手段に積載された用紙に接触して前記用紙を搬送方向へ押し出すべく用紙搬送方向に対して縦列に配置した第1の呼び出しローラ及び第2の呼び出しローラと、前記第1の呼び出しローラと前記第2の呼び出しローラを上下方向回動自在に保持している揺動部材と、前記揺動部材を一方向に回動付勢し、当該付勢力により前記第1の呼び出しローラを前記用紙に接触させる付勢手段とからなり、前記第1の呼び出しローラを前記用紙搬送方向で用紙の中央部側に配置するとともに、前記第2の呼び出しローラを前記用紙搬送方向で用紙の端部側に配置し、前記第1の呼び出しローラが前記付勢手段の付勢力により前記用紙に接触されて行くのに連れて前記揺動部材が前記付勢手段の付勢に抗する方向に回転されて前記第2の呼び出しローラが前記用紙に接触される構成としたものである。
【0010】
また、本発明は上記目的を達成するために、画像形成装置の用紙呼び出し方法としては次の技術手段を講じたことを特徴とする。すなわち、上下方向に回動自在な揺動部材の前後の端部上にそれぞれ分かれているとともに、用紙の中央寄りと搬送方向端部近傍に対応させて第1と第2の呼び出しローラを前記用紙の搬送方向に対して縦列に配置し、さらに前記用紙中央寄りの前記第1の呼び出しローラが付勢手段の付勢力により前記用紙に先に接触するとともに、前記第1の呼び出しローラが前記用紙に接触することによるトルク反力によって前記揺動部材を回転させて、前記用紙搬送方向端部近傍の前記第2の呼び出しローラが前記用紙に後から接触するようにし、前記第1と第2の呼び出しローラを前記用紙に接触させた状態で用紙搬送を行うようにしたものである。
【0011】
すなわち、本発明では、用紙中央寄りと用紙搬送方向端部近傍に第1と第2の呼び出しローラを用紙の搬送方向に対して縦列に配置し、さらに用紙中央寄りの第1の呼び出しローラが先に用紙に接触するとともに、用紙中央寄りの呼び出しローラのトルク反力によって揺動部材を回転させて、この回転で用紙搬送方向端部近傍の第2の呼び出しローラが用紙に接触するようにしているので、
(1)用紙中央寄りの第1の呼び出しローラが用紙の波うち部分を避けた平坦な用紙上面と接触することができ、用紙の搬送性能が向上する。
(2)縦列に配置した第1と第2の呼び出しローラと用紙との接触面積が増え、用紙の搬送力が増加して用紙のミスフィードが減少する。
(3)第1と第2の呼び出しローラが用紙の搬送方向に対して縦列に配置されるため、用紙搬送時のスキュー(偏り搬送)が制御される。
(4)用紙中央寄りの第1の呼び出しローラが用紙の波うちをある程度押し付けて抑えるため、用紙搬送方向端部近傍の第2の呼び出しローラの接触する面は用紙の縁を避けた平坦な面となり、用紙のミスフィードが減少する。
(5)ニップ力を適正な値に設定でき、ニップ力の調整の煩わしさや、スペースの拡大やコストアップ等を抑制することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる形態は、本発明の好適な具体例であるから技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものでもないものである。
【0013】
図1及び図2は本発明に係る画像形成装置の呼び出しローラ機構の一形態を示すもので、図1はその側面側より見た要部構成配置図、図2は上面側より見た要部構成配置図である。
図1及び図2において、符号1は給送ローラである。この給送ローラ1は、支軸2を支点として上下方向に回動されるアップダウン部材3に取り付けられた駆動軸4に一体回転可能に取り付けられており、アップダウン部材3と一体に上下方向に回動切り換えされる。また、給送ローラ1の下側には、支軸5を介して摩擦ローラ6が配設されており、用紙7の給紙を行う場合に供給ローラ1が切り換え機構8の押し付け力を伴って所定間圧で接する。なお、ここでの摩擦ローラ6は、用紙7の給紙を行う場合、停止しているか、ごく遅い速度で逆回転する。
【0014】
符号10は揺動部材で、この揺動部材10は中間部分が支軸2に支持されており、この支軸2を中心として上下方向に回転される状態にして、それぞれ揺動部材10A,10Bとして左右に配置されている。さらに、支軸2を挟んで、揺動部材10の一端側(用紙7の中央部側)には第1の呼び出しローラ11Aが回転軸12を介して取り付けられているとともに、他端側(用紙7の搬送方向端部側)には第2の呼び出しローラ11Bが回転軸13を介して取り付けら、これら第1の呼び出しローラ11Aと第2の呼び出しローラ11Bを用紙7の搬送方向に対して縦列に配置している。また、回転軸12と回転軸13には、揺動部材10Aと呼び出しローラ11A,11Bとの間に位置してギア14A,14Bが一体回転可能に取り付けられているとともに、ギア14A,14Bには図示せぬ駆動源側のギア列17(図3及び図4参照)と動力伝達関係にあるギア15が各々噛合されている。加えて、支軸2には、揺動部材10Aと支持フレーム3との間に位置して、付勢手段としてのスプリング16が装着されており、このスプリング16の一端部16aをアップダウン部材3の下面側に掛け止めするとともに、他端部16bを第1の呼び出しローラ11A側で揺動部材10aの上面側に掛け止めし、このスプリング16の力で第1の呼び出しローラ11A側を常に下側方向に回転付勢している。すなわち、第1の呼び出しローラ11A及び第2の呼び出しローラ11Bの、何れもが用紙7上に当接していない状態では、第1の呼び出しローラ11Aの方が第2の呼び出しローラ11Bよりも下側に配置された状態に保持される。
【0015】
図3及び図4は図1及び図2に示した呼び出しローラ機構の動作状態を示す図で、図3は給紙を休んでいる状態の図で、図4は給紙を開始できる状態の図である。そこで、図3及び図4を加えて図1及び図2に示した呼び出しローラ機構の動作を次に説明する。
まず、この構造では、用紙7は用紙積層手段としての上下機構を有した給紙台(不図示)上に積載される。そして、給紙を行わない場合は、図示せぬ切り換機構の制御によりアップダウン部材3が上方に回動され、図3に示すよう第1の呼び出しローラ11Aと第2の呼び出しローラ11Bが共に用紙7と接しない位置に移動されている。
【0016】
次に、用紙7の給紙を行う場合、切り換え機構の制御によりアップダウン部材3が下側に回動される。すると、まず、第1の呼び出しローラ11Aが用紙7の波うちを避けた用紙7の搬送方向中央部寄りに接する。これと同時に、第1の呼び出しローラ11Aが用紙7側より受ける圧力により揺動部材10が支軸2を支点として図3中で時計回り方向に回転され、この時計回り方向の回転を伴いながら第2の呼び出しローラ11Bが用紙7上に接する。
続いて、駆動源が駆動されて、この駆動源からの駆動力がギア列17、ギア15、ギア14A,14Bを介して伝達され、第1の呼び出しローラ11Aと第2の呼び出しローラ11Bが図4中の矢印18A,18Bの方向にそれぞれ回転される。また、第1の呼び出しローラ11Aが回転されると、第1の呼び出しローラ11Aには図4中の矢印F1方向のトルク反力を受け、揺動部材10は図4中の矢印F2方向への回転力を受ける。このとき、揺動部材10は、切り換え機構8の付勢力により常に用紙7に接する方向に加圧されており、この加圧力で第1の呼び出しローラ11Aは用紙7から離れようとする力を打ち消され、第2の呼び出しローラ11Bと共に用紙7に接し、第1の呼び出しローラ11Aと第2の呼び出しローラ11Bとの回転により用紙7が一枚づつ呼び出されて、給送ローラ1と摩擦ローラ6との間に送り込まれる。すると、給送ローラ1及び摩擦ローラ6がそれぞれ矢印19A,19Bの方向に回転されながら、さらに用紙7を送り出して行く。
【0017】
したがって、この実施の形態の構造では、第1の呼び出しローラ11が用紙7の中央に寄せられて、用紙7の波うちを避けた位置に接するために、用紙7の搬送滑りを低減させることができる。
また、第1の呼び出しローラ11Aが用紙7を押し付けられて波うちをある程度低減させた後の用紙7に第2の呼び出しローラ11Bが接するので、第2の呼び出しローラ11Bが接する用紙7の上面は平坦に近い状態にさせられ、第2の呼び出しローラ11Bの用紙7の搬送滑りをも低減させることができる。
さらに、第1の呼び出しローラ11Aと第2の呼び出しローラ11Bを用紙7の搬送方向に対して縦列に配置しているので、用紙7の横振れが抑制され、用紙7のスキューが減少する。
【0018】
図5は、本発明に係る画像形成装置の呼び出しローラ機構における一変形例を示すものである。図5において図1乃至図4と同一符号を付したものは図1乃至図4と同一のものを示している。この図5に示す変形例の構造では、揺動部材10が上下方向に回動する支点となる位置が、ギア列17を形成している中の枢軸20に回動可能に取り付けられている。この枢軸20を支点とする位置は、第1の呼び出しローラ11A側に重心が設けられてバランスを欠いた状態にあり、用紙7に接していない状態では、このアンバランスによって第1の呼び出しローラ11Aが第2の呼び出しローラ11Bよりも下側に回動された状態に保持されている。
【0019】
さらに詳述すると、揺動部材10は水平腕部10Aと、この水平腕部10Aの略中間部分より上方に向かって延ばされた垂直腕部10Bと、この垂直腕部10Bの上端より用紙送り方向へ斜め上方に向かって延びる傾斜腕部10Cとを一体に有してなり、傾斜腕部10Cの先端部分に枢軸20を回転自在に取り付けるとともに、水平腕部10Aの一端に回転軸12を介して第1の呼び出しローラ11Aを取り付け、水平腕部10Aの他端に回転軸13を介して第2の呼び出しローラ11Bを取り付けている。ここで、この構造では、枢軸20と回転軸12までの距離をL1、枢軸20と回転軸13までの距離をL2とすると、(L1>L2)の関係で、重心が第1の呼び出しローラ11Aの側に大きく偏った状態に設定されていて、これにより用紙7に接していない状態では、第1の呼び出しローラ11Aが第2の呼び出しローラ11Bよりも下側に回動された状態に保持される。
【0020】
したがって、このように構成された構造でも、切り換え機構の制御によりアップダウン部材3が下側に回動されると、図1乃至図4に示した形態の構造と同様に、まず第1の呼び出しローラ11Aが用紙7の波うちを避けた用紙7の搬送方向中央部寄りに接し、続いてトルク反力を受けて揺動部材10が枢軸20を支点として図5中で時計回り方向に回転され、この時計回り方向の回転を伴いながら第2の呼び出しローラ11Bが用紙7の搬送方向端部近傍上に接する。
また、駆動源が駆動されると、この駆動源からの駆動力がギア列17、ギア15、ギア14A,14Bを介して伝達され、第1の呼び出しローラ11Aと第2の呼び出しローラ11Bが図5中の矢印18A,18Bの方向にそれぞれ回転され、この第1の呼び出しローラ11Aと第2の呼び出しローラ11Bとの回転により用紙7が一枚づつ呼び出され、図示せぬ給送ローラと摩擦ローラとの間に送り込まれて、さらに用紙7を送り出して行く。
【0021】
図6は本発明に係る画像形成装置の呼び出しローラ機構における他の変形例を示すものである。図6において図1乃至図5と同一符号を付したものは図1乃至図5と同一のものを示している。この図6に示す変形例の構造では、揺動部材10は、中間部分から腕部10Dと腕部10Eの2つに折り曲げられて略L字状に形成されており、腕部10Dの先端を枢軸20に上下方向回動自在に取り付けるとともに、腕部10Eの先端に回転軸12を介して第1の呼び出しローラ11Aを取り付け、さらに腕部10Dと腕部10Eとが交わっている中間部分に回転軸13を介して第2の呼び出しローラ11Bを取り付けている。また、回転軸12と第1の呼び出しローラ11A、及び回転軸13と第2の呼び出しローラ11Bはそれぞれ一体に回転する。
さらに、枢軸20にはプーリ21が回転自在に取り付けられているとともに、回転軸12にはプーリ22が一体回転可能に取り付けられ、回転軸13にはプーリ23が一体回転可能に取り付けられている。
加えて、プーリ22には一端側が駆動源側のプーリ(不図示)に掛け渡されている動力伝達ベルト24の他端側が掛け渡されているとともに、プーリ21とプーリ23との間には動力伝達ベルト25が掛け渡され、さらにプーリ23とプーリ22との間には動力伝達ベルト26が掛け渡されている。そして、駆動源側の動力が動力伝達ベルト24−プーリ21−動力伝達ベルト25−プーリ23−動力伝達ベルト26−プーリ22を介して伝達され、第1の呼び出しローラ11Aと第2の呼び出しローラ11Bが同じ方向に同時に回転できる構造になっている。
なお、この構造においても、X軸方向において、枢軸20と回転軸12までの距離をL1、枢軸20と回転軸13までの距離をL2とすると、(L1>L2)の関係にして作られ、重心が第1の呼び出しローラ11Aの側に大きく偏った状態に設定されている。これにより用紙7に接していない状態では、第1の呼び出しローラ11Aが第2の呼び出しローラ11Bよりも下側に回動された状態に保持される。
【0022】
このように構成されている構造では、切り換え機構の制御によりアップダウン部材が下側に回動されると、図1乃至図4に示した形態例の場合と同様に、まず第1の呼び出しローラ11Aが用紙7の波うちを避けた用紙7の搬送方向中央部寄りに接する。これと同時に、第1の呼び出しローラ11Aが用紙7側より受ける反力により、揺動部材10が枢軸20を支点として図6中で時計回り方向に回転され、この時計回り方向の回転を伴いながら第2の呼び出しローラ11Bが用紙7の搬送方向端近傍上に接する。
続いて、駆動源が駆動されると、この駆動源からの駆動力が動力伝達ベルト24−プーリ21−動力伝達ベルト25−プーリ23−動力伝達ベルト26−プーリ22を介して伝達され、第1の呼び出しローラ11Aと第2の呼び出しローラ11Bが図6中の矢印18A,18Bの方向にそれぞれ回転され、この第1の呼び出しローラ11Aと第2の呼び出しローラ11Bとの回転により用紙7が一枚づつ呼び出され、図示せぬ給送ローラと摩擦ローラとの間に送り込まれて、さらに用紙7を送り出して行く。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明によれば、用紙中央寄りと用紙搬送方向端部近傍に第1と第2の呼び出しローラを用紙の搬送方向に対して縦列に配置し、さらに用紙中央寄りの第1の呼び出しローラが先に用紙に接触して、この用紙中央寄りの第1の呼び出しローラのトルク反力によって揺動部材を回転させて、この回転で用紙搬送方向端部近傍の第2の呼び出しローラが用紙に後から接触するように構成したことにより、以下の(1)〜(5)に示すような効果が期待できる。
(1)用紙中央寄りの第1の呼び出しローラが用紙の波うちの少ない用紙上面と接することができ、用紙の搬送性能が向上し、用紙のミスフィードが減少する。
(2)縦列に配置した第1と第2の呼び出しローラと用紙との接触面積が増え、用紙の搬送力が増加して用紙のミスフィードが減少する。
(3)第1と第2の呼び出しローラが用紙の搬送方向に対して縦列に配置されるため、用紙搬送時のスキュー(偏り搬送)が制御される。
(4)用紙中央寄りの第1の呼び出しローラが用紙の波うちをある程度押し付けて抑えるため、用紙搬送方向端部近傍の第2の呼び出しローラの接する面は用紙の縁を避けた面となり、用紙のミスフィードが減少する。
(5)ニップ力を適正な値に設定でき、ニップ力の調整の煩わしさや、スペースの拡大やコストアップ等を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る呼び出しローラ機構の概略側面図である。
【図2】本発明に係る呼び出しローラ機構の概略上面図である。
【図3】本発明に係る呼び出しローラ機構の動作説明図である。
【図4】本発明に係る呼び出しローラ機構の動作説明図である。
【図5】本発明に係る呼び出しローラ機構の一変形例を示す図である。
【図6】本発明に係る呼び出しローラ機構の他の変形例を示す図である。
【図7】従来装置の概略構成配置図である。
【図8】積載用紙の問題点を説明する図である。
【図9】図8のA−A線に沿う概略断面図である。
【図10】従来装置の問題点を説明する図である。
【図11】従来装置の他の例を示す概略上面図である。
【図12】図11のB−B線に沿って見た部分拡大図である。
【図13】従来装置の動作説明図である。
【符号の説明】
1 給送ローラ 2 支軸
3 アップダウン部材 6 摩擦ローラ
7 用紙 10 揺動部材
11A 第1の呼び出しローラ 11B 第2の呼び出しローラ
16 スプリング(付勢手段) 20 枢軸
Claims (4)
- 用紙を積載する用紙積載手段と、
前記用紙積載手段に積載された用紙に接触して前記用紙を搬送方向へ押し出すべく用紙搬送方向に対して縦列に配置した第1の呼び出しローラ及び第2の呼び出しローラと、
前記第1の呼び出しローラと前記第2の呼び出しローラを上下方向回動自在に保持している揺動部材と、
前記揺動部材を一方向に回動付勢し、当該付勢力により前記第1の呼び出しローラを前記用紙に接触させる付勢手段とからなり、
前記第1の呼び出しローラを前記用紙搬送方向で用紙の中央部側に配置するとともに、前記第2の呼び出しローラを前記用紙搬送方向で用紙の端部側に配置し、
前記第1の呼び出しローラが前記付勢手段の付勢力により前記用紙に接触されて行くのに連れて前記揺動部材が前記付勢手段の付勢に抗する方向に回転されて前記第2の呼び出しローラが前記用紙に接触されるように構成したことを特徴とする用紙給送装置。 - 前記付勢手段が前記第1の呼び出しローラ側の前記揺動部材を付勢する弾性部材である請求項1に記載の用紙給送装置。
- 前記付勢手段が前記第1の呼び出しローラを付勢すべく形成された揺動部材と、この揺動部材の揺動支点とからなる請求項1に記載の用紙給送装置。
- 上下方向に回動自在な揺動部材の前後の端部上にそれぞれ分かれているとともに、用紙の中央寄りと搬送方向端部近傍に対応させて第1と第2の呼び出しローラを前記用紙の搬送方向に対して縦列に配置し、
さらに前記用紙中央寄りの前記第1の呼び出しローラが付勢手段の付勢力により前記用紙に先に接触するとともに、前記第1の呼び出しローラが前記用紙に接触することによるトルク反力によって前記揺動部材を回転させて、前記用紙搬送方向端部近傍の前記第2の呼び出しローラが前記用紙に後から接触するようにし、
前記第1と第2の呼び出しローラを前記用紙に接触させた状態で用紙搬送を行うようにしたことを特徴とする用紙給送方法。
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