JP3775492B2 - 給紙装置及び該給紙装置を備えた記録装置 - Google Patents

給紙装置及び該給紙装置を備えた記録装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、FAX,プリンタ等に代表される記録装置において被記録材を給送する給紙装置に関する。また、本発明は、該給紙装置を備えた記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
記録装置の1つとしてプリンタがあり、プリンタには、被記録材としての印刷用紙を下流側へと1枚ずつ給送する給紙装置を備えるものがある。給紙装置には、回動駆動される給紙ローラと、摩擦部材からなる分離パッドとを備えるものがあり、この様な給紙装置においては、印刷用紙を給紙ローラと分離パッドとの間で挟圧しつつ、給紙ローラを回動駆動することによって、印刷用紙の重送防止を実現しながら印刷用紙を給送する。
【0003】
ここで、給紙ローラと分離パッドとは対になって設けられる為、低コスト化の要請により、給紙ローラ及び分離パッドが一対のみ設けられる場合がある。この様な場合、給紙ローラと分離パッドとは、多様なサイズの印刷用紙、特に、幅方向寸法の小さいサイズの印刷用紙、に対応すべく、給紙ローラ軸においていずれか一方の軸端側、即ち、0桁側に偏倚した位置に設けられる。
【0004】
しかし、給紙ローラによって印刷用紙を下に凸となる様に湾曲させて給送を行う様な構成を採る給紙装置の場合、前述の様に1つの給紙ローラが0桁側に偏倚した位置に設けられていると、印刷用紙は幅方向に渡って一様に湾曲せず、即ち、給紙ローラの配設されていない側が、給紙ローラの配設された側に比して湾曲せず、これによって印刷用紙先端において左右の進み具合に差が生じ、所謂スキュー(斜行)が発生する虞がある。
【0005】
この様な問題は、給紙ローラ軸の軸方向視において給紙ローラと略同形状をなし、給紙ローラと共に給送される印刷用紙の印刷面と接触することによって当該印刷用紙の給送姿勢を規制する給紙補助ローラを、給紙ローラ軸の0桁側から遠い側に設けることによって解決することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、給紙補助ローラの外周部には、印刷用紙の印刷面保護の観点から弾性部材を巻回するのが望ましいが、低コスト化の観点より、給紙ローラと同一幅のものを用いるのは望ましくない。しかし、給紙ローラよりも幅の小なるものを用いると、全体として引っ張り強度が低下し、以下の様な問題が生ずる。即ち、給紙補助ローラと対向する位置には、印刷用紙を下流側に滑らかにガイドするガイド部材が設けられるが、印刷用紙が多数枚重送されると、当該重送された印刷用紙が給紙補助ローラとガイド部材との間で挟圧された状態、つまり、紙ジャムとなる。ここで、給紙ローラを回動駆動する駆動モータが励磁状態であると、紙ジャムとなった用紙束を引き抜く際に給紙補助ローラが回転せず、従って当該状態において用紙束を無理に引き抜くと、給紙補助ローラに巻回された弾性部材が引き裂かれる不具合が生ずる場合がある。
【0007】
そこで本発明は上記問題に鑑みなされたものであり、その課題は、紙ジャム発生時における用紙束の引き抜きに耐え得る給紙補助ローラを低コストに得ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本願請求項1記載の給紙装置は、被記録材の幅方向に延びる給紙ローラ軸と、該給紙ローラ軸のいずれか一方の軸端側に偏倚した位置に設けられる、外周部に弾性部材が巻回された給紙ローラと、前記給紙ローラ軸において前記給紙ローラと該給紙ローラから遠い側の軸端との間に設けられ、前記給紙ローラ軸の軸方向視において前記給紙ローラと略同形状をなし、且つ、外周部に弾性部材が巻回され、前記給紙ローラに給送される被記録材に接触することによって当該被記録材の給送姿勢を規制する給紙補助ローラと、前記給紙ローラ及び前記給紙補助ローラと対向する位置に設けられ、滑らかなガイド面によって給送される被記録材先端を下流側に案内するガイド部材と、を備えた給紙装置であって、前記給紙補助ローラの幅方向寸法が前記給紙ローラの幅方向寸法よりも小なる様に形成され、且つ、前記給紙補助ローラの外周部に巻回される弾性部材の引っ張り強度が、前記給紙ローラの外周部に巻回される弾性部材の引っ張り強度よりも大なることを特徴とする。
【0009】
本願請求項1記載の発明によれば、紙ジャム発生時における用紙束の引き抜きに耐え得る給紙補助ローラを、低コストに得ることができる。即ち、給紙ローラ及び給紙補助ローラの外周部には弾性部材が巻回され、これによって給紙ローラは被記録材との間で必要な摩擦係数を確保し、一方で給紙補助ローラにおいては被記録材の記録面への傷の付着を防止しているが、給紙補助ローラに巻回された弾性部材は、給紙ローラに巻回された弾性部材よりも引っ張り強度が大きく、且つ、給紙補助ローラは給紙ローラよりも幅方向寸法が小なる様に形成されている。従って、給紙補助ローラと、該給紙補助ローラと対向する位置に設けられるガイド部材との間で被記録材が多数枚挟圧された状態、即ち、紙ジャム状態が発生し、当該用紙束を無理に引き抜く様な場合においても、該給紙補助ローラに巻回された弾性部材は引き裂かれること無く、且つ、低コストなものとすることができる。
【0010】
換言すると、給紙ローラに巻回される弾性部材に要求される性能は、被記録材との摩擦係数の高さ及び繰り返し給紙における耐久性であり、給紙補助ローラに巻回される弾性部材に要求される性能は、用紙束の引き抜きに耐え得る強度とコストの低さである。従って、給紙補助ローラに巻回される弾性部材の引っ張り強度を、給紙ローラのそれよりも大なる様になし、且つ、該給紙補助ローラの幅寸法を小なるものとすることにより、それぞれのローラに一層適した弾性部材とすることが可能となる。
【0011】
本願請求項2記載の給紙装置は、請求項1において、前記給紙ローラ軸と、前記給紙ローラと、前記給紙補助ローラとが樹脂成形によって一体的に形成されていることを特徴とする。
本願請求項2記載の発明によれば、給紙ローラ軸と、給紙ローラと、給紙補助ローラとが樹脂成形によって一体的に形成されているので、これら3つの構成要素を簡易に且つ低コストに得ることができる。
【0012】
本願請求項3記載の給紙装置は、請求項1または2において、前記給紙ローラに巻回される弾性部材がEPDMからなり、前記給紙補助ローラに巻回される弾性部材が、前記給紙ローラに巻回されるEPDMに添加剤を加えてなることを特徴とする。
【0013】
本願請求項3記載の発明によれば、給紙ローラ及び給紙補助ローラに巻回される弾性部材がEPDM(エチレンプロピレンゴム)であり、給紙補助ローラに巻回される弾性部材については、添加剤を加えることによって引っ張り強度を向上するので、EPDMの利点により被記録材との摩擦係数及び耐久性を確保しつつ、前述した本願請求項1記載の発明と同様な作用効果を得ることができる。
【0014】
本願請求項4記載の給紙装置は、請求項1から3のいずれか1項において、前記給紙ローラ及び前記給紙補助ローラが同一径からなり、且つ、側面視において平坦部を有する側面視略D形の形状をなし、前記前記給紙補助ローラにおける前記平坦部が、前記給紙ローラにおける前記平坦部よりも大なる様に形成されていることを特徴とする。
【0015】
本願請求項4記載の発明によれば、被記録材の搬送負荷を軽減し、以て適切な記録動作を行うことが可能となる。即ち、記録装置において給紙ローラの下流側には被記録材を一定ピッチで搬送する搬送ローラが設けられている。従って給送動作終了後、前記搬送ローラによって搬送中の被記録材に大なる負荷を与えると、搬送負荷によって適切な記録動作が行えなくなる為、給紙ローラは側面視略D形の形状によって形成され、給送動作終了後は当該D形の形状の平坦部を被記録材と対向する様にして、前記搬送負荷を低減させる様になっている。
【0016】
ここで、例えば給紙ローラと給紙補助ローラとの間の下側に、重送されようとした被記録材を上流側に戻す紙戻しレバー等の構成要素が配設され、且つ、搬送ローラによる被記録材の搬送中に、被記録材が当該紙戻しレバーと給紙ローラとに接触する様な構成の場合には、被記録材は搬送中に幅方向において紙戻しレバーと給紙ローラとによって僅かに撓み付けられた状態となる。従って、給紙ローラと給紙補助ローラとが全く同じ形状であると、被記録材は給紙補助ローラと紙戻しレバーとによって更に撓み付けられ、幅方向に渡って波打つ様な形状となる。以上により被記録材は搬送中に給紙ローラ、紙戻しレバー、給紙補助ローラと顕著に接触し、前述した搬送負荷が顕著なものとなる。
【0017】
しかし、本願請求項4記載の発明によれば、給紙補助ローラに形成された平坦部は、給紙ローラに形成された平坦部よりも大なる様になっている。従って、給紙補助ローラの平坦部はより上方に位置することになり、これによって搬送中における被記録材の波打ち状態が解消され、若しくは緩やかになり、以て搬送負荷の増加を防止することが可能となる。
【0018】
本願請求項5記載の給紙装置は、請求項1から4のいずれか1項において、前記給紙補助ローラと前記給紙ローラとが、前記給紙ローラ軸の軸方向において、A4サイズの被記録材の幅方向寸法に合わせて均等に配置されていることを特徴とする。
【0019】
本願請求項5記載の発明によれば、給紙補助ローラと給紙ローラとが、A4サイズの被記録材の幅方向に合わせて均等に配置されているので、従って一般的に使用頻度の高いA4サイズの被記録材の給送姿勢を最も均一に規制することができ、被記録材の給送姿勢を規制する給紙補助ローラの作用効果を最も効率的に奏することができる。
【0020】
本願請求項6記載の記録装置は、被記録材に記録を行う記録部を備えた記録装置であって、請求項1から5のいずれか1項に記載の給紙装置を備えていることを特徴とする。
本願請求項6記載の発明によれば、被記録材に記録を行う記録装置において、請求項1から5のいずれか1項に記載した給紙装置を備えているので、前述した本願請求項1から5のいずれか1項に記載の発明と同様な作用効果を得ることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について、「インクジェットプリンタの全体構成」、「給紙装置の全体構成」、「ホッパレリース手段の構成」の順に説明する。
【0022】
<インクジェットプリンタの全体構成>
以下、図1乃至図4を参照しつつ、本発明の一実施形態に係るインクジェットプリンタの全体構成について説明する。ここで、図1は当該インクジェットプリンタ(以下「プリンタ」と略称する)100の装置本体の外観斜視図であり、図2は同分解斜視図、図3は同側断面図、図4は同正面図である。
【0023】
図1及び図2において、プリンタ100は装置本体が複数のユニットに分割され、且つ、当該複数のユニットが合体することによって装置本体が構成される。図中、符号1は被記録材としての用紙P(図3参照)或いはロール紙(図示せず)を給送可能な給紙装置としての給紙ユニットを、符号120はインクジェット記録ヘッド124(図3参照)を有するキャリッジ122を備えるキャリッジユニットを、符号160は用紙Pを搬送する搬送ユニットを、符号180はインクジェット記録ヘッド124のメンテナンスを行うインクシステムユニットを示していて、プリンタ100の装置本体は図2に示す様にこれら4つのユニットに分割され、且つ、これら4つのユニットが図1に示す様に合体することによって構成される。尚、本実施形態においては、キャリッジユニット120及びインクシステムユニット180が、それぞれ搬送ユニット160の上側及び右側(図4において右側)に連結し、給紙ユニット1が、キャリッジユニット120の背面側に連結することによって4つのユニットが合体する様構成されている。
【0024】
次に、図3を参照しつつ、プリンタ100の用紙搬送経路について説明する。尚、以下では、図3の左側(プリンタ100の後方側)を「上流側」と言い、図3の右側(プリンタ100の前方側)を下流側と言うこととする。プリンタ100は上流にホッパ6を備え、該ホッパ6上に単票紙としての用紙Pを傾斜姿勢で堆積保持する。ホッパ6は上部に位置する回動軸6a(図7参照)を中心に図3の時計方向及び反時計方向に回動可能に設けられ、回動することにより、下部が給紙ローラ3に対して圧接及び離間動作する様になっている。また、ホッパ6は用紙Pの幅方向にスライド可能な可動ガイド4を備え(図1参照)、固定ガイド5(図1参照)と共に、堆積された用紙Pの側端をガイドする。そして、堆積された用紙Pの最上位のものは、ホッパ6が給紙ローラ3に対して圧接動作を行い、当該圧接状態において給紙ローラ3が回動することによって下流側に繰り出される。給紙ローラ3は側面視略D形の形状をなしていて、印刷動作時にはその平坦部が用紙Pに対向する状態に制御され(図3の状態)、これによって用紙Pの搬送負荷の発生を防止する様になっている。
【0025】
尚、給紙ローラ3の円弧部分の長さは、用紙Pをホッパ6上から繰り出し、そして当該繰り出された用紙Pの先端が搬送駆動ローラ162と搬送従動ローラ163とのニップ点に到達させ得る長さ、即ち、給紙ローラ3と用紙Pとの圧接点から、搬送駆動ローラ162と搬送従動ローラ163とのニップ点に至る給送経路長以上となる様に設定されている。従って例えば、図3においてより多数枚の用紙Pをホッパ6上に堆積させる様に構成する場合、給紙ローラ3の配置位置を、図3における上方(左上)に移動する必要があるが、この様な場合は給紙ローラ3の直径を大なる様にする(本実施形態では直径48mm)ことで、給紙ローラ3の配置位置を上方に移動したことに伴う前記給送経路長の変化に対応することが可能となる。
【0026】
次に、給紙ローラ3から下流の下側には板状体としての紙案内167が略水平に設けられ、給紙ローラ3によって繰り出された用紙Pの先端が該紙案内167に斜めに当接し、滑らかに下流側に案内される。紙案内167から下流には回動駆動される搬送駆動ローラ162と、該搬送駆動ローラ162に圧接する搬送従動ローラ163とが設けられ、用紙Pは、当該搬送駆動ローラ162と搬送従動ローラ163とにニップされて、一定ピッチで下流側に搬送される。
【0027】
搬送従動ローラ163は搬送従動ローラホルダ164の下流側において軸支されていて、当該搬送従動ローラホルダ164は、回動軸164aを中心に図3の時計方向及び反時計方向に回動可能に設けられ、且つ、図示しないねじりコイルばねによって搬送従動ローラ163が常に搬送駆動ローラ162に圧接する方向(図3の時計方向)に回動付勢されている。
【0028】
次に、最も0桁側(図2の右手前側)に位置する搬送従動ローラホルダ164近傍には、用紙Pの通過を検出する、センサ本体部136bと検出子136aとからなる用紙検出器136が配設されている。検出子136aは側面視略「く」の字の形状をなし、その中央付近の回動軸136cを中心に図2の時計方向及び反時計方向に回動可能に設けられている。検出子136aの上方に位置するセンサ本体部136bは発光部(図示せず)及び該発光部からの光を受ける受光部(図示せず)を備え、検出子136aの回動軸136cから上側が、その回動動作により、前記発光部から前記受光部に向かう光の遮断及び通過を行う様になっている。従って、図3に示す様に用紙Pの通過に伴って検出子136aが上方に押し上げられるように回動すると、検出子136aの上側がセンサ本体部136bから外れ、これによって前記受光部が受光状態となって、用紙Pの通過を検出する様になっている。
【0029】
続いて、搬送駆動ローラ162の下流には、プラテン166及びインクジェット記録ヘッド124が上下に対向する様に配設されている。プラテン166は主走査方向に長く(図2参照)、搬送駆動ローラ162の回動によってインクジェット記録ヘッド124の下へ搬送される用紙Pは、プラテン166によって下から支持される。インクジェット記録ヘッド124はインクカートリッジ123を搭載するキャリッジ122の底部に設けられ、該キャリッジ122は、主走査方向に延びるキャリッジガイド軸125にガイドされながら主走査方向に往復動する。尚、本実施形態においてインクカートリッジ123は図4に示す様に4つのカートリッジ、即ち、4色のインク(ブラック、イエロー、シアン、マゼンダ)がそれぞれ別個独立に充填された4つのカートリッジからなり、それぞれが別個独立に交換可能となっている。
【0030】
次に、インクジェット記録ヘッド124から下流はプリンタ100の排紙部となっていて、排紙駆動ローラ165と、排紙従動ローラ131と、排紙補助ローラ132とが配設されている。排紙駆動ローラ165は回動駆動される排紙駆動ローラ軸165aの軸方向に渡って複数個取り付けられ(図4参照)、排紙フレーム130に取り付けられた排紙従動ローラホルダ131aに軸支される排紙従動ローラ131は、排紙駆動ローラ165に軽く圧接することによって従動回動する様に設けられている。従ってインクジェット記録ヘッド124によって印刷の行われた用紙Pは、排紙駆動ローラ165と排紙従動ローラ131とによってニップされた状態で排紙駆動ローラ165が回動することにより、排紙方向(図3の矢印方向)に排出される。尚、排紙補助ローラホルダ132aに軸支される排紙補助ローラ132は、排紙従動ローラ131のやや上流側に設けられ、用紙Pをやや下方に押しつける様にして用紙Pのプラテン166からの浮き上がりを防止し、以て用紙Pとインクジェット記録ヘッド124との距離を規制している。
【0031】
ここで、以上説明したホッパ6,可動ガイド4,固定ガイド5,給紙ローラ3は、図1及び図2に示す前述の給紙ユニット1に設けられている。給紙ユニット1は、図2に示す様にホッパ6を挟んで左右に立設配置される、略柱形状をなす取付部右2aと取付部左2bとを備えた給紙ユニットフレーム2によってその基体が構成され、前記ホッパ6,給紙ローラ3の回動軸である給紙ローラ軸3a等が、当該給紙ユニットフレーム2に設けられている。そして、当該給紙ユニット1は、取付部2a及び取付部2bの上部においてキャリッジユニット120の背面側に連結される。尚、給紙ユニット1の更に詳細な構成については、後に詳述する。
【0032】
次に、前記紙案内167,搬送駆動ローラ162,搬送従動ローラホルダ164,排紙駆動ローラ軸165aは、図1及び図2に示す搬送ユニット160に設けられている。搬送ユニット160は図2に示す様に平面視略コの字形の形状をなす搬送ユニットフレーム161によって基体が構成され、後方にプリンタ100の電源供給部である電源ユニット168を備え、前方において排紙駆動ローラ軸165aを、本体中程において搬送駆動ローラ162を軸支し、また、前方上部にプラテン166を、中程上部に搬送従動ローラホルダ164を備えている。また、搬送ユニット160は左側下部に、給紙ローラ3,搬送駆動ローラ162,排紙駆動ローラ165,後述するポンプ装置182,ブレードユニット184、のこれらの共通の駆動源となる駆動モータ169(図4参照)を備えている。駆動モータ169と、該駆動モータ169によって駆動される前記5つの駆動対象とは、前記4つのユニットが図1に示す様に合体した状態において、図示及び説明を省略する動力伝達機構によって連結され、且つ、選択的に駆動可能となっている。
【0033】
搬送ユニット160の右側部に連結される、インクジェット記録ヘッド124のメンテナンス手段としてのインクシステムユニット180は、図2に示す様に搬送ユニットフレーム161の右側面に連結される、ユニットの基体となるフレーム181を備え、該フレーム181に、キャップ装置183,ポンプ装置182,ブレードユニット184を備えている。キャップ装置183はキャリッジ122がホームポジション(図4の右側領域)に移動した際にインクジェット記録ヘッド24をキャップしてノズル面(図示せず)を保護し、ポンプ装置182は当該キャップ状態のキャップ装置183に負圧を供給し、インクジェット記録ヘッド124のノズル開口からのインク吸引を行う。また、ブレードユニット184はキャリッジ122の往復動領域を横切る位置と往復動領域から退避する位置とを移動可能となっていて、キャリッジ122の往復動領域を横切る位置に移動し、そしてキャリッジ122が印字領域からホームポジション(図4の右側領域)に移動することにより、或いは、その逆方向に移動することにより、インクジェット記録ヘッド124のノズル面(図示せず)を払拭することによりクリーニングを行う。
【0034】
そして、前記キャリッジガイド軸125及び用紙検出器136は、キャリッジユニット120に設けられている。キャリッジユニット120は、図2に示す様に主フレーム121aと、該主フレーム121aの両サイドに立設されるサイドフレーム右121b及びサイドフレーム左121cとによって基体が構成され、後方において前記キャリッジガイド軸125を軸支している。
【0035】
また、図4に示す様にキャリッジユニット120はユニット左側背面にキャリッジモータ127を備え、該キャリッジモータ127には駆動プーリ128が取り付けられている。そして、ユニット右側には従動プーリ129を備え、駆動プーリ128と従動プーリ129との間にはキャリッジベルト126が掛架されていて、該キャリッジベルト126の一部が、キャリッジ122に固定されている。従ってキャリッジ122は、キャリッジモータ127の回動によって主走査方向(図4の左右方向)に往復動する。
【0036】
尚、図2において排紙フレーム130はキャリッジユニット120側に取り付けられているが、排紙フレーム130はキャリッジユニット120側に取り付けることも、搬送ユニット160側に取り付けることも可能となっていて、いずれの側に属することも可能となっている。
以上がプリンタ100の装置本体の構成であり、前記4つのユニットが合体し、且つ、連結されることによってプリンタ100が可動となる。
【0037】
<給紙ユニットの詳細な構成>
次に、図5乃至図9を参照しつつ、給紙ユニット1の詳細な構成(全体構成)について説明する。ここで、図5は給紙ユニット1の外観斜視図、図6は同正面図、図7は同側断面図、図8(A),(B)は給紙ローラ3及び給紙補助ローラ15の側面図及び同正面図、図9は用紙Pの分離パッド8への突入角度の説明図(図7の部分拡大図)である。
【0038】
先ず、給紙ユニット1は前述の様に給紙ユニットフレーム2によって基体が構成され、該給紙ユニットフレーム2の左側面(図6における左側)に伝達歯車装置17を、同右側面(図6における右側)に、ロータリーカム20等からなる、後述するホッパレリース手段を備え、そしてこれらの間には、給紙ローラ軸3aが設けられている。
【0039】
伝達歯車装置17は、給紙ユニット1がキャリッジユニット120と連結された状態(図1参照)において搬送ユニット160の図示しない伝達歯車と噛合し、搬送ユニット160に取り付けられた駆動モータ169(図4参照)の回動力を給紙ローラ軸3aに伝達する。従って、給紙ユニット1(給紙ローラ軸3a)は、搬送駆動ローラ162等の駆動源となる駆動モータ169を動力源とし、これによって独自の駆動源を持たず、以て給紙ユニット1を低コストに構成している。そして、給紙ローラ軸3aは、伝達歯車装置17によって左側端に付与された回動力を、右側端側に設けられたホッパレリース手段(後述)へ伝達する。従って、本実施形態における給紙ローラ軸3aは、給紙ローラ3の回動軸としての機能のみならず、動力伝達軸としての機能をも果たしている。
【0040】
給紙ローラ軸3aによって回動駆動される給紙ローラ3は、図6に示す様に右側端、即ち、伝達歯車装置17から遠い側に偏倚した位置に設けられている。ここで、給紙ローラ3は前述の様に側面視略D形の形状をなし、図5及び図7に示す様に給紙ローラ軸3aと樹脂成形によって一体的に形成されるローラ本体3cと、該ローラ本体3cの外周部に巻回される「弾性部材」としてのゴム材3bとによって構成されていて、当該ゴム材3bにより用紙Pとの摩擦係数が確保され、これによって給紙ローラ3に圧接した用紙Pを滑ることなく確実に給送する様になっている。尚、本実施形態においては、ゴム材3bとしてEPDM(エチレンプロピレンゴム)を用いている。また、給紙ローラ軸3aには、軸方向視において側面視略D形の形状をなす給紙補助ローラ15が、給紙ローラ軸3aの左側端と給紙ローラ3との間に設けられているが、これについては後に詳述する。
【0041】
次に、給紙ユニット1には前述の様に用紙Pの幅方向に長い板状体からなるホッパ6が図7に示す様に傾斜姿勢で設けられている。ホッパ6は前述の様に回動軸6aを回動中心として図7の時計方向及び反時計方向に回動可能に設けられ、且つ、その背面側下方には、ホッパ6の下部を給紙ローラ3に向けて付勢する「付勢手段」としての圧縮コイルばね7が設けられ、これにより、ホッパ6は常に給紙ローラ3と圧接する方向に回動付勢されている。尚、給紙ユニット1はホッパ6が給紙ローラ3から離間する方向に回動させる「ホッパレリース手段」を備えているが、当該ホッパレリース手段の構成及び作用効果については、後に詳述する。
【0042】
次に、ホッパ6の下方には、分離パッドホルダ9及びガイド部材13が設けられている。分離パッドホルダ9は、図6に示す様に給紙ローラ3と対向する位置に配置され、図7に示す様に摩擦部材からなる分離パッド8を給紙ローラ3と対向する様に保持している。また、分離パッドホルダ9は、回動軸9aを中心に図7の時計方向及び反時計方向に回動可能に設けられ、且つ、圧縮コイルばね10によって分離パッド8が給紙ローラ3に圧接する方向に回動付勢されている。従ってこれにより、図7に示す状態(分離パッド8と給紙ローラ3の平坦部とが向き合った状態)から給紙ローラ3が回動すると、分離パッド8は、給紙ローラ3の円弧部分と圧接する様になっている。
【0043】
分離パッドホルダ9に設けられた分離パッド8は、当該分離パッド8に当接角αで当接(突入)する最上位の用紙Pを給紙ローラ3との間で挟圧することにより、次位以降の用紙Pの重送を防止する様になっている。より詳しくは、給紙ローラ3と用紙Pとの摩擦係数をμとし、用紙P同士の摩擦係数をμ、用紙Pと分離パッドとの摩擦係数をμとすると、μ>μ>μなる関係となる様にゴム材3b及び分離パッド3の材質が選定されている。従ってこれにより、給送されるべき最上位の用紙Pは、給紙ローラ3の回動に従って確実に下流側に繰り出され、そして次位以降の用紙Pは分離パッド8で滞留し、以て用紙Pの重送が防止される様になっている。尚、ホッパ6の下部には、給紙ローラ3及び後述する給紙補助ローラ15と対向する位置に保持パッド6bが設けられていて、当該保持パッド6bにより、ホッパ6上に保持された用紙Pの束が、最上位の用紙Pの給送時に束ごと下流側に移動しない様に保持されている。
【0044】
ところで、本実施形態における当接角αの変動範囲は、即ち、ホッパ6の揺動角度を決定する回動軸6aの配置位置及びホッパ6の給送方向寸法(用紙Pの長さ方向寸法)は、以下の様に設定されている。即ち、ホッパ6が、給紙ローラ3から最も離間した状態から、最上位の用紙Pが給紙ローラ3に圧接する状態となる迄に揺動する角度は、ホッパ6上に堆積される用紙Pの多少によって変化し、これによって用紙P先端が分離パッド8に当接する当接角αも変化する。図9はこの様子を示すものであり、(A)は用紙Pが最大セット枚数にある場合の当接角αmaxを示し、(B)は用紙Pが大凡最小セット枚数にある場合の当接角αminを示したものである。図から明らかな様に、用紙Pのセット枚数が多い程当接角αは大なるものとなる。尚、図9において符号Pは最上位の用紙を、符号Pは当該用紙Pの次位のものを示している。
【0045】
しかし、図9(A)において当接角αmaxが最上位の用紙Pが通過可能な当接角の最大値αよりも大なるものとなると、給送されるべき最上位の用紙Pは分離パッド8に引っ掛かり、給送されない事態も生じる。また逆に、当接角αminが用紙Pの重送を防止し得る当接角の最小値αよりも小なるものとなると、次位の用紙P(或いは、当該用紙Pを含め更に次位以降の、複数枚の用紙P)が、給送されるべき用紙Pと分離パッド8との間に挟入し、そして重送される事態も生じる。そこで、本実施形態においては、当接角αが、ホッパ6上に堆積された用紙Pの枚数に関わらずα≦α≦αなる関係を維持する様にホッパ6の回動軸6aの配置位置及びホッパ6の給送方向寸法が設定されている。従って、用紙Pの堆積枚数に関わらず、当接角αmaxが上限値αを上回ることが無く、且つ、当接角αminが下限値αを下回ることも無いので、常に適切な給紙動作を行える様になっている。尚、本実施形態においては、ホッパ6の給送方向長さは約130mm、ホッパ6の揺動角度は約10degとなっている。但し、この場合において用紙Pを最大枚数セットした際に最上位の用紙Pが給紙ローラ3に圧接するまでのホッパ6の揺動角度2deg分は含んでいない。
【0046】
次に、ガイド部材13について説明する。図6に示す様に1つのガイド部材13は、用紙Pを下流側に案内する滑らかなガイド面13a(図7参照)を用紙Pの幅方向に所定の距離を置いて2つ備え、当該2つのガイド面13aを有するガイド部材13が、用紙Pの幅方向に所定の間隔で2つ設けられている。また、ガイド部材13は、傾斜姿勢で堆積保持される用紙Pの先端が略垂直に当接する、ガイド面13aと接続する当接面13bを備えている(図7参照)。当該当接面13bは、ホッパ6の回動軸6aを中心とする円弧(曲面)によって形成されていて、ホッパ6に傾斜姿勢で堆積保持される用紙Pの先端が、ホッパ6の回動に従って、当該当接面13b上を摺動する様になっている。
【0047】
ここで、当接面13bと用紙P先端との摩擦係数が大なるものであると、ホッパ6を回動させることによって最上位の用紙Pを給紙ローラ3に圧接させる圧接動作に時間を要し、給紙動作に悪影響を及ぼす場合があることから、前記摩擦係数は可能な限り低いことが望ましい(例えば、μ<0.3)。従って、本実施形態においては、ガイド部材13をPOM(ポリオキシメチレン)又はAES(アクリロニトリルエチレンスチレン)を用いた樹脂成形によって形成し、更に、当接面13bに滑材を塗布することによって低摩擦係数を実現している。尚、分離パッドホルダ9においても、同様な当接面9bが形成されている。
【0048】
次に、図5及び図6に示す様に、給紙ローラ軸3aにおいて給紙ローラ3と伝達歯車装置17との間には、給紙補助ローラ15が設けられている。給紙補助ローラ15は、前述の様に給紙ローラ軸3aの軸方向視において側面視略D形の形状をなし、給紙ローラ3と同様に、給紙ローラ軸3aと樹脂成形によって一体的に形成されたローラ本体15cと、該ローラ本体15cの外周部に巻回される「弾性部材」としてのゴム材15bとによって構成されていて、当該ゴム材15bにより、用紙Pの印刷面への傷の付与を防止している。
【0049】
この様に構成された給紙補助ローラ15は、本実施形態に係る給紙ユニット1において以下に説明する2つの機能を果たしている。
先ず第1に、用紙Pの給送姿勢を規制する機能を果たしている。即ち、給紙ローラ3と分離パッド8とは対になって設けられる為、低コスト化の要請により、給紙ローラ3及び分離パッド8を本実施形態の様に一対のみ設けることが望ましいが、多様なサイズの用紙Pに対応すべく、特に、幅方向寸法の小さいサイズの用紙Pに対応する為に、給紙ローラ3と分離パッド8とを0桁側(図6の右側)に偏倚した位置に設けている。
【0050】
しかし、図3に示す様に給紙ユニット1は給紙ローラ3によって用紙Pを下に凸となる様に湾曲させて給送を行う構成を採るので、給紙ローラ3が0桁側に偏倚した位置に設けられていると、用紙Pは幅方向に渡って一様に湾曲せず、即ち、給紙ローラ3の配設されていない側(図6の左側)が、給紙ローラ3の配設された側に比して湾曲せず、これによって用紙P先端において左右の進み具合に差が生じ、所謂スキュー(斜行)が発生する虞がある。従って、給紙ローラ3の配設されていない側に給紙補助ローラ15を設けることにより、用紙Pの湾曲姿勢を一様となる様に規制し、以て正常な給紙動作を実現している。
【0051】
ここで、給紙補助ローラ15は給紙ローラ3と同様に側面視略D形の形状をなし、且つ、給紙ローラ3と同じ直径によって形成されているが、D形の形状における平坦部が、給紙ローラ3よりも更に削られた形状となっている。図8(A)はこれを示したものであり、図に示す様に給紙補助ローラ15の平坦部は給紙補助ローラ3の平坦部よりも回動中心側(給紙ローラ軸3a側)に削られた形状となっている(例えば、給紙ローラ3及び給紙補助ローラ15の直径48mmに対して4mm)。
【0052】
以下、この理由について説明する。用紙Pの搬送時(印刷動作時)には、搬送負荷(搬送駆動ローラ162(図3参照)の回動負荷)を軽減する為に、図7に示す様に給紙ローラ3(及び給紙補助ローラ15)の平坦部が用紙Pと対向する状態とする。ここで、給紙ローラ3の下方には、図8(B)に示す様に紙戻しレバー12,12が配設されていて(図7も参照)、用紙Pは、図8(B)に示す様に幅方向視において給紙ローラ3と、紙戻しレバー12,12とによって僅かに撓み付けられた状態となっている。この時、給紙補助ローラ15の形状が給紙ローラ3と同一形状であると、用紙Pは図8(B)の破線で示す様に更に凸状に撓み付けられ、用紙Pの剛性及び給紙ローラ3、給紙補助ローラ15、紙戻しレバー12による摩擦によって搬送負荷が増加する不具合が生ずる。従って、給紙補助ローラ15の形状を前述の様に給紙ローラ3と異なる様にすることにより、用紙Pに不必要な撓みを与えず、搬送負荷の増加を防止している。
【0053】
ところで、図6において仮想線で示す用紙PはA4サイズの用紙を縦にセットした状態を示すものであり、そして本実施形態において給紙ローラ3と給紙補助ローラ15とは、図示する様にA4サイズの用紙Pの幅寸法に合わせて均等に配置されている。従ってこれにより、一般的に使用頻度が高いA4サイズの用紙Pの給送姿勢を最も均一に規制することができ、用紙Pの給送姿勢を規制する給紙補助ローラ15の作用効果を最も効率的に奏することが可能となっている。しかし、給紙補助ローラ15の配設位置は、用紙Pを正常に給紙し得る位置、即ち、用紙Pの給送姿勢を規制し得る位置であれば、本実施形態に限定されずどの様な場所であっても構わない。
【0054】
尚、この様な給紙補助ローラ15の作用効果、即ち、用紙Pの給送姿勢を均一に規制する作用効果は、以下の構成要素によって得ることが可能となる。つまり、用紙Pの幅方向に延びる給紙ローラ軸3aと、該給紙ローラ軸3aの一方の軸端側に偏倚した位置に設けられる給紙ローラ3と、給紙ローラ軸3aにおいて給紙ローラ3と該給紙ローラ3から遠い側の軸端との間に設けられ、給紙ローラ軸3aの軸方向視において給紙ローラ3と略同形状をなし、給送される用紙Pと接触する給紙補助ローラ15と、によって、用紙Pの給送姿勢を均一に規制することが可能となる。
【0055】
そして第2に、給紙補助ローラ15は、給紙ローラ軸3aの捻れを抑制する「捻れ抑制部材」としての機能を果たしている。即ち、前述の様に給紙ローラ軸3aは、装置左側(図6の左側)に設けられた伝達歯車装置17によって回動力が付与され、装置右側(図6の右側)に設けられた、後述するホッパレリース手段へ動力を伝達する動力伝達軸の機能を果たしている。従って給紙ローラ軸3aにはホッパレリース手段への動力伝達の際、或いは、給紙ローラ3による給紙動作の際に負荷が生じ、これによって捻れが生じることになる。給紙ローラ軸3aに捻れが生じると、給紙ローラ3の回動動作、或いは、動力を供給されるホッパレリース手段の動作に位相ずれが生じ、正常な給紙動作及び動力伝達が行えないという問題が生じる。特に、給紙ローラ3にあっては、給紙ローラ軸3aにおいて回動力が付与される軸端(図6の左側)から遠い側に偏倚した位置に設けられている為、より一層捻れの影響を受け易くなっている。
【0056】
しかし、給紙ローラ軸3a上に給紙補助ローラ15が設けられることにより、当該給紙補助ローラ15を設けた部分においては捻れが低減され、以て捻れに伴って発生する前述した位相ずれの問題を軽減することが可能となっている。尚、この様な捻れ抑制部は適宜その他の位置に更に設けることによってより一層の作用効果を奏することが可能となり、またその際、その形状も給紙ローラ3と同一形状である必要は無く、給紙ローラ軸3aよりも径方向寸法が大なるものであればどの様な形状であっても構わない。加えて、本実施形態においては、給紙ローラ軸3a、給紙ローラ3(ローラ本体3c)、給紙補助ローラ15(ローラ本体15c)をABS樹脂を用いた樹脂成形によって一体的に形成し、これによってこれらを低コストに得ると共に、一体的に成形されることによって前述した捻れ抑制効果をより一層得ることが可能となっている。尚、例えば給紙補助ローラ15と給紙ローラ軸3aとが別個独立に形成され、給紙補助ローラ15が接着手段等によって給紙ローラ軸3aに取り付けられていても、当該接着効果によって所定の捻れ抑制効果を得ることは可能となる。
【0057】
ところで、給紙補助ローラ15の外周部には、前述の様にゴム材15bが巻回されている。このゴム材15bは、給紙ローラ3の外周部に巻回されるゴム材3bと同様に本実施形態ではEPDM(エチレンプロピレンゴム)からなるが、前述したゴム材3bのEPDMに更に添加剤を加えてなるものであり、これによって引っ張り強度が向上されたものとなっている。以下、この様に給紙補助ローラ15に巻回されるゴム材15bの引っ張り強度を、給紙ローラ3に巻回されるゴム材3bよりも向上させる意義について説明する。
【0058】
先ず、給紙補助ローラ15の外周部には前述の様に用紙Pの印刷面保護の観点から弾性部材を巻回するのが望ましいが、低コスト化の観点により、給紙ローラ3と同一幅のものを用いることは望ましくない。しかし、給紙ローラ3よりも幅の小なるものを用いると、全体として強度が低下し、以下の様な問題が生ずる。即ち、給紙補助ローラ15と対向する位置には、図7に示す様に用紙Pを下流側に滑らかにガイドするガイド部材13が設けられ、且つ、図6に示す様に2つのガイド面13a,13aの間に給紙補助ローラ15が配置されている。従って、この様な構成において用紙Pが多数枚重送されると、当該用紙Pの束が給紙補助ローラ15と2つのガイド面13a,13aとの間で挟圧された状態、つまり、紙ジャムとなる。
【0059】
ここで、給紙ユニット1が、例えば紙ジャム発生時に給紙ローラ3を停止する制御を行う様に構成されている場合、給紙ローラ3を回動駆動する駆動モータ169(図4参照)が励磁状態である為、紙ジャムとなった前記用紙束を引き抜く際に給紙ローラ軸3aが回動せず、従って当該状態において前記用紙束を無理に引き抜くと、ゴム材15bが引き裂かれる不具合が生ずる場合がある
従って、給紙補助ローラ15に巻回されるゴム材15bの引っ張り強度を向上させることにより、該給紙補助ローラ15と2つのガイド面13a,13aとの間で紙ジャムが生じ、そして紙ジャムとなった用紙束を無理に引き抜く場合においても、給紙補助ローラ15に巻回されたゴム材15bが引き裂かれる様な不具合の発生を防止することができると同時に、幅方向寸法を小なる様にすることにより、低コストなものとすることができる。
【0060】
尚、本実施形態においては、図6に示す様に給紙補助ローラ15を給紙ローラ3よりも小なる幅とすることによってゴム材15bを低コスト化しつつ、給紙補助ローラ15の周囲スペースを節約し、以て給紙ユニット1をキャリッジユニット120に連結した際(図1参照)の、キャリッジユニット120の構成要素の配置の自由度を高めているが、給紙補助ローラ15のローラ本体15cを給紙ローラ3と同一幅若しくはそれ以上とし、且つ、外周部に巻回されるゴム材15bの幅はそのままとすることによって、前述した給紙ローラ軸3aの捻れ抑制効果をより一層得ると同時に、以上説明した給紙補助ローラ15の種々の作用効果を得ることが可能となる。また、給紙ローラ3及び給紙補助ローラ15の外周部に巻回される弾性部材は本実施形態(ゴム材:EPDM)に限られず、その他の材質、例えば、ブチルゴム等を用いても良い。即ち、給紙ローラ3にあっては用紙Pの給送を正常に行い得る摩擦係数を確保可能であり、給紙補助ローラ15にあっては用紙Pの印刷面を保護し且つ低コストであれば、どの様なものであっても構わない。
【0061】
次に、図7においてホッパ6と対向する位置には回動軸14aを中心に図7の時計方向及び反時計方向に回動可能な紙押さえ部材14が設けられている(本実施形態では、給紙ローラ3を挟んで2つ設けられている:図示省略)。紙押さえ部材14は自重によってホッパ6上に堆積された用紙Pを上方から軽く押さえる機能を果たし、これにより、ホッパ6上に堆積された用紙Pの浮き上がりが防止される様になっている。また、ホッパ6の下部には回動軸12aを中心にして、図示しないカム機構によって回動駆動される紙戻しレバー12が設けられている(本実施形態では、給紙ローラ3を挟んで2つ設けられている:図6及び図8(B)参照)。紙戻しレバー12は、前述した様に重送防止の為に設けられた分離パッド8近傍に滞留した用紙Pをホッパ6上に戻し、次位の用紙Pの給紙動作を正常に行う為の機能を果たしている。
以上が、給紙ユニット1の詳細な構成である。
【0062】
<ホッパレリース手段の構成>
次に、図10から図13及び、適宜その他の図面をも参照しつつ、ホッパ6を給紙ローラ3から離間する方向に回動させるホッパレリース手段の構成について説明する。ここで、図10は給紙ユニット1の部分拡大斜視図であり、図11はホッパ6に作用する外力の作用位置を示す模式図である。また、図12(A)はロータリーカム20の正面図、同図(B)は(A)におけるy−y断面図、図13(A)はカムレバーホルダ35の正面図、同図(B)は同側面図((A)におけるz矢視図)である。
【0063】
前述の様に、当該ホッパレリース手段は、給紙ユニット1の右側面(図5の手前側:図6の右側)に設けられている。図5において給紙ローラ軸3aの右側端には伝達歯車11が取り付けられていて、該伝達歯車11と、回動軸21によって回動可能に取り付けられたロータリーカム20の背面側に形成された歯車部25(図12(B)参照)とが噛合し、これによってロータリーカム20が回動駆動される様になっている。即ち、給紙ローラ3の回動に従ってロータリーカム20が回動する様構成されていて、ホッパレリース手段は、独自の駆動源を持たずに低コストに構成されている。尚、伝達歯車11はロータリーカム20と直接噛合し、且つ、伝達歯車11と歯車部25とは同じ歯数の歯車であるので、従って給紙ローラ3が時計方向に1回転すると、ロータリーカム20が反時計方向に1回転する様な両者の関係となっている。
【0064】
一方、ロータリーカム20の下方には、ロータリーカム20の回動に従って揺動可能なカムレバー30及びカムレバーホルダ35が設けられていて、以下詳説する当該ホッパレリース手段は、ロータリーカム20→カムレバー30→カムレバーホルダ35の順に係合動作を行う様構成され、そしてカムレバーホルダ35の揺動動作により、ホッパ6の背面側(図7において右側)と係合するレリースバー16(図10参照)を回動させ、以てホッパ6を回動させる様に構成されている。以上が、当該ホッパレリース手段の概略である。
【0065】
以下、ホッパ6の背面側に設けられるレリースバー16の構成及び作用効果について説明する。図10に示す様にレリースバー16は略コの字形の形状をなし、ホッパ6の長手方向(用紙Pの幅方向)に延びる第1の軸部16bと、該第1の軸部16bの一端から圧縮コイルばね7近傍まで垂直に延びる第2の軸部16aと、第1の軸部16bの他端から第2の軸部16aと略平行に延びる第3の軸部16cと、からなっている。
【0066】
レリースバー16は、図7に示す様に側面視において「く」の字形の形状をなすサブフレーム19の上方に設けられた軸受け部18によって第1の軸部16bが軸支され、これによって第2の軸部16a及び第3の軸部16cが、第1の軸部16bを回動軸として図7における時計方向及び反時計方向に回動可能となっている。
【0067】
一方、ホッパ6の背面側には第2の軸部16aの先端が係合する係合部6c(図7参照)が設けられ、また、後に詳説するカムレバーホルダ35には、図13(A),(B)に示す様に第3の軸部16cの折り曲げられた先端部が嵌合する「ホッパ作用部」としての凹部44が突起38によって設けられていて、カムレバーホルダ35が図13(A)における時計方向及び反時計方向に回動すると、レリースバー16が第1の軸部16bを回動軸として回動し、以てホッパ6が揺動する様になっている。つまり、カムレバーホルダ35、カムレバー30、ロータリーカム20が、レリースバー16を回動させる「レリースバー回動手段」を構成している。
【0068】
ところで、レリースバー16とホッパ6との係合部、即ち、係合部16cの配設位置と、圧縮コイルばね7の配置位置とは、図7及び図10に示す様に略同位置となっているので、従ってレリースバー16がホッパ6に付与する力の作用点と、圧縮コイルばね7がホッパ6に付与する力の作用点とが、ホッパ6の平面視において略同じ場所に位置していることになる。従ってこれにより、ホッパ6に曲げモーメントが殆ど発生せず、ホッパ6の変形が防止され、以て正常な給紙動作を維持することが可能となっている。
【0069】
より詳しくは、図11に示す様にホッパ6は用紙Pの幅方向に長い板状体からなるので、レリースバー16(第2の軸部16a)がホッパ6に付与する力の作用点(図11における白矢印)と、圧縮コイルばね7がホッパ6に付与する力の作用点(図11における黒矢印)とが、図11における左右方向及び紙面の表裏方向、つまり、ホッパ6の平面上において一致していない場合、ホッパ6には曲げモーメントが発生し、これによってホッパ6が一時的に或いは将来的に湾曲した状態となる。この様にホッパ6が湾曲した状態となると、用紙Pの最大セット枚数が減少する、或いは、用紙Pの給送時に斜行(スキュー)が生じる等の種々の不具合が生じることになる。
【0070】
しかし、前述の様に給紙ユニット1においてはレリースバー16がホッパ6に付与する力の作用点と、圧縮コイルばね7がホッパ6に付与する力の作用点とが、図11に示す様にホッパ6の平面上において略同じ場所に位置する様構成されているので、従ってホッパ6に曲げモーメントが殆ど発生せず、ホッパ6の変形が防止され、以て正常な給紙動作を維持することが可能となると共に、力の作用点がホッパ6上において一致していることから、ホッパ6の高速な揺動動作を安定して行うことができる。
【0071】
次に、レリースバー16を回動させるレリースバー回動手段としてのロータリーカム20、カムレバー30、及びカムレバーホルダ35について説明する。 先ず、図12(A)に示す様に、ロータリーカム20は、正面視において軸孔21aに回動軸21(図5参照)を挿通して回動する円盤形状をなし、外周から軸孔21aに向かって階段状に隆起する様に形成された段状カム部(図12(A)において領域▲1▼で示す範囲)を備えている。当該段状カム部は、正面視において扇形形状をなす、外周面においてカムレバー30と係合する扇形カム22a〜22eによって構成されている。そして、当該扇形カム22aに隣接して、カムレバー30を扇形カム22a〜22eの外周面へ案内する、ガイド面23a及び扇形ガイド面23b〜23eと、更にガイド面23a及び扇形ガイド面23b〜23eにカムレバー30を案内するガイド斜面24a〜24cと、からなる、カムレバー30を用紙Pの堆積量に対応したいずれかの扇形カム(22a〜22e)の外周面に案内するカムレバーガイド部(図12(A)において領域▲2▼で示す範囲)が形成されている。
【0072】
ガイド面23a及び扇形ガイド面23b〜23eは、扇形カム22a〜22eの外周面よりも一段ずつロータリーカム20の内周側に位置していて、これによって例えば扇形ガイド面23cにあるカムレバー30は、当該状態からロータリーカム20の回動(図12(A)の反時計方向)により、扇形カム22bの外周面と係合(圧接)する様になっている。尚、扇形ガイド面23b〜23eは、図12(A)に示す様に螺旋状に位相(円弧の開始点)が異なる様に形成されている。
【0073】
ガイド斜面24a〜24cは、非カム部26(後述)に位置するカムレバー30をガイド面23a及び扇形ガイド面23b〜23eに案内する機能を果たしている。ガイド斜面24aは、図5に示す様にロータリーカム20の時計回りに徐々に隆起し、径方向に均一な高さ(図12(B)において左側が高い側)となった後に内周側においては扇形ガイド面23eに略同一高さで接続し、径方向中央部においては扇形ガイド面23eよりも低い位置にある扇形ガイド面23b,23c,23dに滑り落ちるガイド斜面24bと接続し、外周側においてはガイド面23aに滑り落ちるガイド斜面24cと接続している。
【0074】
次に、扇形カム22a〜22eに隣接して、平坦な円盤面からなる非カム部26が設けられている(図12(A)において領域▲3▼で示す範囲)。非カム部26はカムレバー30をロータリーカム20の径方向に拘束せず、従って例えば最も外周側に位置する扇形カム22aとの係合状態にあるカムレバー30は、当該状態からロータリーカム20が回動(図12(A)の反時計方向)して非カム部26の領域に入ると、図7に示した圧縮コイルばね7の付勢力により、最上位の用紙Pが給紙ローラ3に圧接した状態となるまで、ロータリーカム20の回動中心に向かって変位する。また逆に、非カム部26の領域にあるカムレバー30は、当該状態からロータリーカム20が図12(A)の時計方向に回動すると、扇形カム22aの外周面に滑らかに続くカム面26aにガイドされながら、最も外周側に位置する扇形カム22aの外周面に案内される。
【0075】
次に、図13においてカムレバーホルダ35は回動軸36(図5参照)を軸通する軸孔40から延びる腕部39aと、該腕部39aから向きを変えて斜め上方に延びる腕部39bとからなるアーム形状をなし、軸孔40を中心に回動可能に給紙ユニットフレーム2に取り付けられる。また、カムレバーホルダ35にはばね掛止部43が設けられ、給紙ユニットフレーム2側にも同様なばね掛止部(図示せず)が設けられていて、これらの間には、引っ張りコイルばね37が掛架されている(図5参照)。この引っ張りコイルばね37は、カムレバーホルダ35が図13の時計方向に回動する様なばね力を発揮し、これによって突起38がレリースバー16に常に接した状態で動作する様になっている。
【0076】
ここで、図13(A)において、カムレバーホルダ35が図の時計方向に回動すると、レリースバー16(第3の軸部16c)が図の反時計方向に回動し、これによってホッパ6が給紙ローラ3から離間する方向に回動する。尚この時、カムレバーホルダ35は、圧縮コイルばね7(図7参照)のばね力に抗してホッパ6を回動させる。一方、カムレバーホルダ35が図の反時計方向に回動すると、レリースバー16(第3の軸部16c)が図の時計方向に回動し、これによってホッパ6が給紙ローラ3に圧接する方向に回動する。尚この時、レリースバー16及びカムレバーホルダ35は、圧縮コイルばね7(図7参照)のばね力によって回動する。
【0077】
カムレバー30は回動軸32を有し、該回動軸32がカムレバーホルダ35に形成された軸受部41,41によって軸支され、図12(B)及び図13(B)の仮想線で示す様にロータリーカム20の軸方向に揺動可能となっている。また、カムレバー30側にはばね掛止部33が設けられ、カムレバーホルダ35側には穴部42が設けられていて、これらの間にねじりコイルばね31が設けられている。従ってカムレバー30は、当該ねじりコイルばね31のばね力によってロータリーカム20側に引き寄せられ、該ロータリーカム20と常に接触する様になっている。
【0078】
以上の様に構成されたロータリーカム20、カムレバー30、及びカムレバーホルダ35の係合動作について概説する。先ず、図12(A)において、仮想線及び符号30で示す様にカムレバーが扇形カム22aの外周面に圧接した状態にあり、当該状態からロータリーカム20が1回転(360°)する場合を説明する。
【0079】
カムレバー30が扇形カム22aにあると、図13(A)から明らかな様にカムレバーホルダ35は最も時計方向に回動した位置にあり、従ってホッパ6が給紙ローラ3から最も離間した状態となる。そして、ロータリーカム20が図12(A)の反時計方向に回動すると、カムレバー30は扇形カム22aから外れて非カム部26の領域(領域▲3▼)に入り、ロータリーカム20の回動中心に向かって変位動作する。この様にカムレバー30がロータリーカム20の中心方向に変位動作すると、カムレバーホルダ35は図13(A)の反時計方向に回動し、以てホッパ6は圧縮コイルばね7の付勢力によって給紙ローラ3に圧接する方向に回動する。
【0080】
ここで、ホッパ6上にセットされた用紙Pの堆積量が多いと、ホッパ6の揺動角度は小さくなる為、従ってこの場合カムレバー30は、扇形カム22aから外れても、ロータリーカム20の回動中心に向かって小さく変位動作することになる。一方で、ホッパ6上にセットされた用紙Pの堆積量が少ないと、ホッパ6の揺動角度は大きくなる為、従ってこの場合カムレバー30は、扇形カム22aから外れた後、ロータリーカム20の回動中心に向かって大きく変位動作する。
【0081】
そしてロータリーカム20が更に図12(A)の反時計方向に回動すると、カムレバー30はカムレバーガイド部(領域▲2▼)に入り、ガイド斜面24aとの係合を開始する。この時カムレバー30は、ロータリーカム20の径方向への変位動作は行わないながらも、ロータリーカム20の軸方向に揺動(図12(B)参照)し、そして扇形ガイド面23e、ガイド斜面24b(その後に、扇形ガイド面23b〜23d)、ガイド斜面24c(その後に、ガイド面23a)のいずれかへ案内される。
【0082】
ここで、カムレバー30がロータリーカム20の径方向においていずれの位置にあるかは、前述の通りホッパ6上にセットされた用紙Pの堆積量に依存する為、カムレバー30が扇形ガイド面23e、ガイド斜面24b(その後に、扇形ガイド面23b〜23d)、ガイド斜面24c(その後に、ガイド面23a)のいずれに案内されるかは、用紙Pの堆積量に依存することになる。従って例えば、用紙Pの堆積量が最少の場合はカムレバー30は扇形ガイド面23eに案内され、用紙Pの堆積量が最大の場合は、ガイド斜面24c(その後に、ガイド面23a)に案内されることとなる。
【0083】
次に、ロータリーカム20が更に回動すると、カムレバー30は案内されたガイド面23a及び扇形ガイド面23b〜23eのいずれか、即ち、その時のロータリーカム20における径方向位置から、外周側に最初に位置する扇形カム(扇形カム22a〜22e)の外周面へと乗り上がる。つまり、カムレバー30がロータリーカム20の径方向(ロータリーカム20の回動中心から外周に向かう方向)に小さく変位動作し、カムレバーホルダ35が図13(A)の時計方向に小さく回動する。従ってこれにより、ホッパ6が、給紙ローラ3から離間する方向に僅かに揺動する。以上により、給紙ローラ3と圧接状態にあった用紙Pは、最上位の用紙Pが給紙ローラ3から少し離間した(フリーな状態)状態となる。
【0084】
以上がロータリーカム20、カムレバー30、及びカムレバーホルダ35の係合動作の概要であり、以上からホッパレリース手段は、ホッパ6を給紙ローラ3から最も離間させる様に回動させる「大レリースモード」(カムレバー30が最も外周側に位置する扇形カム22aの外周面と係合した状態)と、ホッパ6を給紙ローラ3に圧接させる「非レリースモード」(カムレバー30が非カム部26(領域▲3▼)又はカムレバーガイド部(領域▲2▼)にある状態)と、最上位の用紙Pと給紙ローラ3とが僅かに離間した状態となる様にホッパ6を回動させ且つ保持する「小レリースモード」(カムレバー30が領域▲2▼から領域▲1▼へ移った状態)と、の3つのモードを有し、ロータリーカム20(給紙ローラ軸3a)の回動制御によってこれらを自在に実行することが可能となっている。
【0085】
尚、ロータリーカム20に形成された段状カム部(扇形カム22a〜22e)の段数は本実施形態では5段であるが、以上から明らかな様に当該段数が多い程、より細かに用紙Pの堆積量の多少に応じてホッパ6の制御を行うことが可能となることは言うまでも無い。
【0086】
次に、図14乃至図22を参照しながら、給紙ユニット1における実際の給紙制御について説明しつつ、ホッパレリース手段の作用効果について説明する。ここで、図14は給紙ローラ3、カムレバー30、ホッパ6の動作推移を示すタイミングチャートであり、図15乃至図22は、図14に示したタイミングチャートの各タイミングにおける給紙ローラ3、カムレバー30、ホッパ6の状態を示す状態説明図であり、(A)は主として給紙ローラ3とホッパ6との位置関係を、(B)は主としてカムレバー30とロータリーカム20との係合状態を示すものである。
【0087】
尚、図14に示す領域▲1▼,▲2▼,▲3▼は、図12(A)に示すロータリーカム20の各領域と対応している。また、カムレバー30のチャート上に示す符号は、カムレバー30が係合する扇形カム22a〜22e或いはガイド面23a及び扇形ガイド面(23b〜23e)を示している。更に、ホッパ6の「非レリース」とは前記非レリースモードによってホッパ6上にセットされた用紙Pが給紙ローラ3に圧接した状態の当該ホッパ6を意味し、同「小レリース」とは、前記小レリースモードによってホッパ6上にセットされた用紙P(最上位の用紙P)が給紙ローラ3から僅かに離間した状態の当該ホッパ6を意味し、同「大レリース」とは、前記大レリースモードによってホッパ6が給紙ローラ3から最も離間した状態の当該ホッパ6を意味するものである。また、給紙ローラ3の正転とは図15乃至図22における時計方向の回転を意味し、当該給紙ローラ3の正転により、ロータリーカム20が同図において反時計方向に回転することになる。
【0088】
先ず、給送開始時、カムレバー30は扇形カム22aにあり(図15(B))、ホッパ6は給紙ローラ3から最も離間した状態となっていて(図15(A))、給紙ユニット1は当該状態において用紙Pのセットが可能な休止状態となっている。当該状態から給紙動作の為に給紙ローラ3が正転すると、ロータリーカム20が図の反時計方向に回転し、これによってカムレバー30が扇形カム22aから外れて非カム部26の領域(領域▲3▼)に入り(図16(B))、ホッパ6上にセットされた用紙Pが給紙ローラ3に圧接する(図16(A))。即ち、ホッパレリース手段は非レリースモードを実行する(図14−区間a)。そして、給紙ローラ3の回動により、最上位の用紙Pの給送が開始する。
【0089】
次に、更に給紙ローラ3が正転すると、カムレバー30がガイド斜面24a(カムレバーガイド部:領域▲2▼)との係合を開始し、ホッパ6上にセットされた用紙Pの堆積量に応じてガイド面23a及び扇形ガイド面23b〜23dのいずれかに案内される(図17(B):本実施形態では、ガイド斜面24bを経由して扇形ガイド面23cに案内される)。尚この時、ホッパ6上にセットされた用紙Pは給紙ローラ3に圧接したまま(非レリース状態)となっている(図14−区間b,c)。
【0090】
次に、更に給紙ローラ3が正転すると、カムレバー30は扇形ガイド面23cから扇形カム22cの外周面に乗り上がり、(図18(B))、ホッパ6が給紙ローラ3から離間する方向に小さく回動し(図18(A))、以て用紙Pが給紙ローラ3から僅かに離間した状態となる(図19(A),(B))。即ち、ホッパレリース手段は、小レリースモードを実行する(図14−区間d)。
【0091】
そして給紙ローラ3が1回転(360°)し、側面視略D形の形状における平坦部が分離パッド8と対向した状態で給紙ローラ3の回動を停止し、印刷動作(搬送動作)中の用紙Pに搬送負荷が生じない状態として、当該状態で次位の用紙Pの給送開始まで待機する(図19(A),(B))(図14−区間e)。つまり、ホッパレリース手段は、次位以降の用紙Pの給送ジョブが残っている場合には、1枚の用紙Pの給紙動作終了後にホッパ6を給紙ローラ3から最も離間した状態とする大レリースモードを実行せず、用紙Pの給紙動作終了後に小レリースモードを実行し、最上位の用紙Pが給紙ローラ3から僅かに離間した状態とする。そして、次位の用紙Pの給送時には、ホッパ6は僅かな揺動角度によって用紙Pを給紙ローラ3に圧接させることが可能となる。
【0092】
次に、全ての印刷動作が終了し、以降の用紙Pの給送ジョブが無い場合には、ホッパレリース手段は大レリースモードを実行して休止状態に移行する。より詳しくは、図14のe区間終了後(印刷動作終了後)にf区間に移行する。当該f区間では、給紙ローラ3を正転させることによってカムレバー30を扇形カム22cから一旦外して非カム部26へ誘い(図20(B))、そして当該状態から給紙ローラ3を逆転させることによってカムレバー30を扇形カム22aの外周面へ案内し(図21(B))、ホッパ6を給紙ローラ3から最も離間する様に回動させる、即ち、大レリースモードを実行する(図22)。
【0093】
尚、ここでは給紙ローラ3を正転させることによってカムレバー30を扇形カム22cから一旦外して非カム部26へと誘ったが、給紙ローラ3を逆転方向に回転させる(ロータリーカム20を図の時計方向に回動させる)ことによっても非カム部26へと誘うことができ、この場合は、カムレバー30が扇形カム22cにある状態から、給紙ローラ3を逆転方向に1回転させることによって前記大レリースモードを実行することが可能となる。
【0094】
以上説明した様に、ホッパレリース手段は、最上位の用紙Pの給紙動作終了後、次位以降の用紙Pの給送を行う給送ジョブが残っている場合には小レリースモードを実行するので、これによって次位の用紙Pを給送する際のホッパ6の揺動範囲(揺動角度)を最小限に抑えることが可能となり、以てホッパ6の揺動に際して発生する騒音を低減すると共に、高速な給紙動作(繰り返し給紙)を実行することが可能となっている。
【0095】
尚、ホッパ6は圧縮コイルばね7によって給紙ローラ3と圧接する方向に回動するが、当該圧接方向への回動は、カムレバーホルダ35によって拘束された状態にあるレリースバー16を介して行われる為、従ってホッパ6上に堆積された用紙Pが圧縮コイルばね7のばね力によって勢い良く給紙ローラ3と衝突することが無く、これによって用紙Pの不揃いや、用紙Pに皺が発生する様な不具合の発生を防止することが可能となっている。
【0096】
ところで、図7に戻ってホッパ6上に堆積された用紙Pの先端は、ホッパ6の揺動に際し、ガイド部材13のガイド面13aと摺動する為、当該ガイド面13aと用紙P先端との摩擦係数が大なるものであると、前述の様にホッパ6の揺動範囲(揺動角度)を抑えても、円滑な給紙動作が行えない。従って、本実施形態におけるガイド面13aは、前述の通り滑材を塗着することによって摩擦係数を低く抑え(本実施形態では、μ<0.3)、これによって円滑な給紙動作を確実に行える様にしている。しかしここで、一連の給紙動作に際しては、以下の様な制御を行うことによって、給紙動作時の不具合をカバーして正常な印刷品質をより一層確実に確保することが可能となる。
【0097】
先ず、図7において給紙ローラ3によって給送される用紙Pは、用紙検出器136の検出子136aを通過した後に、搬送駆動ローラ162と搬送従動ローラ163とによってニップされる。そして、当該2つのローラによってニップされた後に、一定量の頭出し制御が行われ、用紙Pへの印刷が開始される。ここで、当該一定量の頭出し制御は、用紙検出器136からの用紙P先端の通過検出信号を受け、当該タイミングによって搬送駆動ローラ162を予め定められた位相分回動駆動することによって行われる場合がある。
【0098】
一方、図14では、用紙検出器136が用紙P先端の通過を検出するタイミング及び、用紙P先端が搬送駆動ローラ162と搬送従動ローラ163とのニップ点に到達するタイミングと、ホッパ6の状態との関係を示している。即ち、符号Iで示す地点で用紙P先端が用紙検出器136の検出子136aを通過し、符号IIで示す地点において搬送駆動ローラ162と搬送従動ローラ163とのニップ点に到達する。
【0099】
しかし、前述の様にホッパ6の揺動動作が円滑に行われず、最上位の用紙Pが給紙ローラ3に圧接するタイミングが遅れると、前述したI地点及びII地点が、図11に示す様にI’地点及びII’地点にシフトする虞がある。すると、I’地点とII’地点との間において、ホッパ6が非レリース状態から小レリース状態に切り替わるポイントが含まれる、つまり、小レリースモードが実行される虞がある。
【0100】
ここで、ホッパ6が小レリースモードを実行する際、前述の様にカムレバー30は小径カム部23から大径カム部22に乗り上げるので、この時にロータリーカム20の回動軸である給紙ローラ軸3aには回転負荷が掛かり、これによって給紙ローラ軸3aに捻れが発生する。この様に給紙ローラ軸3aに捻れが発生すると、その分だけ用紙Pの給送量が減少することになる。
【0101】
しかし、前述の様に搬送駆動ローラ162と搬送従動ローラ163とのニップ点からの用紙Pの頭出し量が、用紙検出器136からの用紙P先端の通過検出信号を受けたタイミングによって制御される場合において、最上位の用紙Pが給紙ローラ3に圧接するタイミングが遅れ、以て前述の様にI’地点及びII’地点の間で給紙ローラ軸3aの捻れによって用紙Pの給送量が減少すると、用紙P先端が搬送駆動ローラ162と搬送従動ローラ163とのニップ点に到達するタイミングが遅れ、これによって目的とする頭出し量が得られない場合がある。これは、ホッパ6が大レリース状態(給紙ユニット1が休止状態)にあり、当該大レリース状態から非レリースモードを実行することによって最上位の用紙Pを圧接させ、以て一連の休止ジョブを開始する際の当該最初の1枚目の用紙Pにおいて、ホッパ6の揺動角度が最も大きくなることから特に問題となる。
【0102】
そこで、一連の給紙ジョブ開始時の最初の1枚目のみ、例えば所謂食いつき吐き出し方式のスキュー取り(用紙P先端を搬送駆動ローラ162と搬送従動ローラ163とに一旦食いつかせた後、上流側に吐き出すことによってスキュー取りを行う方式)を行うことにより、前述の様な頭出し不足の問題を解消することができる。尚、ホッパ6の付勢手段(本実施形態では圧縮コイルばね7)の付勢力を強力なものとし、ホッパ6が給紙ローラ3へ圧接する方向への回動をより確実なものとすることによっても、同様な効果を得ることができる。
【0103】
【発明の効果】
以上説明した様に、本発明によれば、給紙補助ローラに巻回された弾性部材は、給紙ローラに巻回された弾性部材よりも引っ張り強度が大きく、且つ、給紙補助ローラは給紙ローラよりも幅方向寸法が小なる様に形成されているので、従って給紙補助ローラと、該給紙補助ローラと対向する位置に設けられるガイド部材との間で被記録材が多数枚挟圧された状態、即ち、紙ジャム状態が発生し、当該用紙束を無理に引き抜く様な場合においても、該給紙補助ローラに巻回された弾性部材は引き裂かれること無く、且つ、低コストなものとすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインクジェットプリンタの装置本体の外観斜視図である。
【図2】本発明に係るインクジェットプリンタの装置本体の分解斜視図である。
【図3】本発明に係るインクジェットプリンタの側断面図である。
【図4】本発明に係るインクジェットプリンタの装置本体の正面図である。
【図5】本発明に係る給紙装置の斜視図である。
【図6】本発明に係る給紙装置の正面図である。
【図7】本発明に係る給紙装置の側断面図である。
【図8】(A)は給紙ローラ及び給紙補助ローラの側面図であり、(B)は同正面図である。
【図9】用紙Pの分離パッド8への突入角度の説明図(図7の部分拡大図)である。
【図10】本発明に係る給紙装置の斜視図(部分拡大図)である。
【図11】ホッパ6に作用する外力の作用位置を示す模式図である。
【図12】(A)はロータリーカムの正面図であり、(B)は(A)におけるy−y断面図である。
【図13】(A)はカムレバーホルダの正面図であり、(B)は同側面図である。
【図14】給紙ローラ、カムレバー、ホッパの動作推移を示すタイミングチャートである。
【図15】本発明に係る給紙装置の給紙動作中における状態説明図であり、(A)は給紙ローラとホッパとの位置関係を、(B)はカムレバーとロータリーカムとの係合状態を示すものである。
【図16】本発明に係る給紙装置の給紙動作中における状態説明図であり、(A)は給紙ローラとホッパとの位置関係を、(B)はカムレバーとロータリーカムとの係合状態を示すものである。
【図17】本発明に係る給紙装置の給紙動作中における状態説明図であり、(A)は給紙ローラとホッパとの位置関係を、(B)はカムレバーとロータリーカムとの係合状態を示すものである。
【図18】本発明に係る給紙装置の給紙動作中における状態説明図であり、(A)は給紙ローラとホッパとの位置関係を、(B)はカムレバーとロータリーカムとの係合状態を示すものである。
【図19】本発明に係る給紙装置の給紙動作中における状態説明図であり、(A)は給紙ローラとホッパとの位置関係を、(B)はカムレバーとロータリーカムとの係合状態を示すものである。
【図20】本発明に係る給紙装置の給紙動作中における状態説明図であり、(A)は給紙ローラとホッパとの位置関係を、(B)はカムレバーとロータリーカムとの係合状態を示すものである。
【図21】本発明に係る給紙装置の給紙動作中における状態説明図であり、(A)は給紙ローラとホッパとの位置関係を、(B)はカムレバーとロータリーカムとの係合状態を示すものである。
【図22】本発明に係る給紙装置の給紙動作中における状態説明図であり、(A)は給紙ローラとホッパとの位置関係を、(B)はカムレバーとロータリーカムとの係合状態を示すものである。
【符号の説明】
1 給紙ユニット
2 給紙ユニットフレーム
3 給紙ローラ
6 ホッパ
8 分離パッド
13 ガイド部材
15 給紙補助ローラ
16 レリースバー
20 ロータリーカム
21 回動軸
22a〜22e 扇形カム
23a ガイド面
23b〜23e 扇形ガイド面
24a〜24c ガイド斜面
26 非カム部
30 カムレバー
35 カムレバーホルダ
120 キャリッジユニット
160 搬送ユニット
180 インクシステムユニット
100 インクジェットプリンタ
P 印刷用紙

Claims (6)

  1. 被記録材の幅方向に延びる給紙ローラ軸と、
    該給紙ローラ軸のいずれか一方の軸端側に偏倚した位置に設けられる、外周部に弾性部材が巻回された給紙ローラと、
    前記給紙ローラ軸において前記給紙ローラと該給紙ローラから遠い側の軸端との間に設けられ、前記給紙ローラ軸の軸方向視において前記給紙ローラと略同形状をなし、且つ、外周部に弾性部材が巻回され、前記給紙ローラに給送される被記録材に接触することによって当該被記録材の給送姿勢を規制する給紙補助ローラと、
    前記給紙ローラ及び前記給紙補助ローラと対向する位置に設けられ、滑らかなガイド面によって給送される被記録材先端を下流側に案内するガイド部材と、を備えた給紙装置であって、
    前記給紙補助ローラの幅方向寸法が前記給紙ローラの幅方向寸法よりも小なる様に形成され、且つ、前記給紙補助ローラの外周部に巻回される弾性部材の引っ張り強度が、前記給紙ローラの外周部に巻回される弾性部材の引っ張り強度よりも大なることを特徴とする給紙装置。
  2. 請求項1において、前記給紙ローラ軸と、前記給紙ローラと、前記給紙補助ローラとが樹脂成形によって一体的に形成されていることを特徴とする給紙装置。
  3. 請求項1または2において、前記給紙ローラに巻回される弾性部材がEPDMからなり、前記給紙補助ローラに巻回される弾性部材が、前記給紙ローラに巻回されるEPDMに添加剤を加えてなることを特徴とする給紙装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項において、前記給紙ローラ及び前記給紙補助ローラが同一径からなり、且つ、側面視において平坦部を有する側面視略D形の形状をなし、
    前記給紙補助ローラにおける前記平坦部が、前記給紙ローラにおける前記平坦部よりも大なる様に形成されている、ことを特徴とする給紙装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1項において、前記給紙補助ローラと前記給紙ローラとが、前記給紙ローラ軸の軸方向において、A4サイズの被記録材の幅方向寸法に合わせて均等に配置されていることを特徴とする給紙装置。
  6. 被記録材に記録を行う記録部を備えた記録装置であって、請求項1から5のいずれか1項に記載の給紙装置を備えたことを特徴とする記録装置。
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