JP2002226090A - 給紙装置及び記録装置 - Google Patents

給紙装置及び記録装置

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JP2002226090A
JP2002226090A JP2001024791A JP2001024791A JP2002226090A JP 2002226090 A JP2002226090 A JP 2002226090A JP 2001024791 A JP2001024791 A JP 2001024791A JP 2001024791 A JP2001024791 A JP 2001024791A JP 2002226090 A JP2002226090 A JP 2002226090A
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JP
Japan
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roller
recording material
paper
feeding
guide
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Application number
JP2001024791A
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English (en)
Inventor
Hiroyasu Okuda
泰康 奥田
Kazuhisa Kawakami
和久 川上
Toshikazu Odaka
俊和 小高
Takashi Akaha
孝志 赤羽
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印刷用紙を湾曲させて給送或いは進行させる
様な給紙装置或いは記録装置であっても、円滑にそして
負荷無く印刷用紙を給送させ或いは進行させること。 【解決手段】 プリンタ100は給紙ローラ3に用紙P
を巻回させて、用紙Pが反転湾曲する側面視略U字状の
形状をなす給送経路を形成する。用紙Pの反転湾曲部の
外側には、用紙Pの給送負荷を軽減するガイド・ローラ
15a〜15eが設けられる。ガイド・ローラ15b〜
15eは側面視においてオーバーラップする様に配置さ
れ、これにより、用紙Pの先端が連続してガイド・ロー
ラ15b〜15eのみに接触して進む滑らかな給送経路
が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリンタ、ファク
シミリ、コピー装置に代表される記録装置及び、当該記
録装置において被記録材を給送する給紙装置に関する。
【0002】
【従来の技術】記録装置の1つとしてプリンタがあり、
プリンタには、積層された複数の印刷用紙(単票紙)が
置かれた給紙(用紙)トレイから、最上位の印刷用紙を
取り出して記録部(印刷部)に給送するものがある。こ
のようなプリンタにおいては、給紙トレイの下部に配置
されたホッパが、印刷用紙を上方に持ち上げて給紙ロー
ラに当接(圧接)させ、その後、給紙ローラを回転させ
ることにより最上位の印刷用紙が取り出され、印刷部に
給送されるという給紙動作が行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、給紙トレ
イ、給紙ローラ、記録部の配置構成によっては、印刷用
紙が給紙ローラによって反転湾曲されるような給紙方
法、即ち、給送経路を側面視すると略U字形の形状をな
すような給紙方法となる給紙装置も存在する。より詳細
には、鉛直方向において給紙ローラが記録部と給紙トレ
イとの間に挟まれるように配置されていて、給紙に際し
ては、給紙トレイの最上位に位置する印刷用紙が給紙ロ
ーラによって巻回され、下方から上方に向かって反転湾
曲した状態で記録部に給送される。
【0004】ここで、反転湾曲された印刷用紙は、反転
湾曲されない状態と比べて給送負荷が大なるものとなり
易く、印刷用紙の円滑な給送動作を行えない場合が生じ
る。即ち、印刷用紙が給紙ローラによって反転湾曲され
て給送される際、印刷用紙先端は、その剛性(反発力)
によって給紙ローラと対向して配置されるプリンタの構
成要素(例えば、印刷用紙を給送方向に案内するガイド
部材)に接触しながら給送方向に進むことになり、これ
が、給送負荷の要因となる。特に、印刷用紙が剛性の高
い厚紙等であると、反転湾曲させる際の反発力が大なる
ものとなる為、より一層給送負荷が大なるものとなり、
また、印刷用紙が光沢紙等の場合は、用紙表面の摩擦係
数が大なる為に、同様に給送負荷が大なるものとなる。
また、同様な問題は給紙装置における印刷用紙の給送経
路上に限らず、記録装置におけるその他の印刷用紙の進
行経路においても、その経路上に印刷用紙を湾曲させて
進行させる部分が存在すれば、発生する虞がある。
【0005】本発明はこの様な問題に鑑みなされたもの
であり、その課題は、印刷用紙を湾曲させて給送或いは
進行させる様な給紙装置或いは記録装置であっても、円
滑にそして負荷無く印刷用紙を給送させ或いは進行させ
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本願請求項1記載の給紙装置は、被記録材を外周面
に巻回して反転湾曲させ、これによって側面視略U字形
の形状をなす被記録材の給送経路を形成する給紙ローラ
と、該給紙ローラとの間で被記録材をニップすることに
よって前記給紙ローラと被記録材との間に摩擦力を発生
させ、該摩擦力によって前記給紙ローラによる被記録材
の給送を実現させる給紙ローラ補助手段と、被記録材の
前記反転湾曲部の外側に位置し、被記録材と接触して給
送方向へ被記録材を案内するガイド部材と、を有する給
紙装置であって、被記録材の前記反転湾曲部の外側に、
被記録材が通過する際の接触摩擦抵抗を軽減するガイド
・ローラが、被記録材の給送経路に沿って複数設けら
れ、該複数のガイド・ローラが、その一部又は全部にお
いて、被記録材の給送経路を側面視してオーバーラップ
する様に配設されていることを特徴とする。
【0007】本願請求項1記載の発明によれば、被記録
材を反転湾曲させて給送させる給送区間を有していて
も、被記録材の給送負荷を軽減するガイド・ローラが、
給送経路を側面視してオーバーラップする様に前記反転
湾曲部の外側に配設されているので、これによって被記
録材がガイド・ローラのみに接触しながら進むことがで
きる滑らかな給送経路が形成され、以て被記録材の給送
負荷をより一層確実に低減させた状態で円滑に給送させ
ることが可能となる。ここで、オーバーラップさせるガ
イド・ローラは、給送経路上に設けられるガイド・ロー
ラの一部であっても良いし、或いは、全部であっても良
い。また、ガイド・ローラは、被記録材と接触すること
により従動回動する従動回動ローラであっても良いし、
回動力が伝達されて自ら回動を行う駆動回動ローラであ
っても構わない。
【0008】本願請求項2記載の給紙装置は、請求項1
において、前記ガイド部材において被記録材と接触する
面が、給送方向に延びる様に形成され且つ被記録材の幅
方向に所定の間隔で配設されるリブによって形成されて
いることを特徴とする。本願請求項2記載の発明によれ
ば、ガイド部材において被記録材と接触する面が、給送
方向に延びる様に形成され且つ被記録材の幅方向に所定
の間隔で配設されるリブによって形成されているので、
これによって被記録材は幅方向に渡って間欠的にガイド
部材と接触し、以て被記録材がガイド部材に接触する際
の接触面積を低減でき、以て接触摩擦抵抗を低減して円
滑な被記録材の給送を行うことができる。
【0009】本願請求項3記載の給紙装置は、請求項1
または2において、前記ガイド・ローラが、給送される
べき被記録材の幅方向に渡って均一に接触する様に配設
されていることを特徴とする。給紙装置において、被記
録材の給送経路を側面視してガイド・ローラが複数設け
られていても、当該ガイド・ローラが被記録材の幅方向
全てをカバーする様に、被記録材の幅方向に所定の間隔
で配設されていなければ、被記録材の幅方向の一部にお
いて大なる給送負荷が生じ、ガイド・ローラを配設する
作用効果が低減する虞があるが、本願請求項3記載の発
明によれば、ガイド・ローラは、給送されるべき被記録
材の幅方向に渡って均一に接触する様に配設されている
ので、以て被記録材の幅方向にムラなく給送負荷を低減
することが可能となる。
【0010】本願請求項4記載の給紙装置は、請求項1
から3のいずれか1項において、前記オーバーラップす
るガイド・ローラ群が、被記録材のU字反転が終了して
直線区間に移行する地点に配設されていることを特徴と
する。被記録材のU字反転が終了して直線区間に移行す
る地点は被記録材の給送姿勢が変化する地点であり給送
負荷が生じ易いが、本願請求項4記載の発明によれば、
当該U字反転が終了して直線区間に移行する地点にはオ
ーバーラップするガイド・ローラ群が配設されているの
で、効果的に前記給送負荷を軽減することができる。
【0011】本願請求項5記載の給紙装置は、請求項4
において、被記録材に記録を行う記録部へと被記録材を
搬送する搬送駆動ローラと、該搬送駆動ローラに圧接し
て従動回動する搬送従動ローラと、の間に被記録材がニ
ップされた際に、被記録材のU字反転が終了して直線区
間に移行する地点に配設される前記オーバーラップする
ガイド・ローラ群のうち、最も給送方向下流側に位置す
る1つが、被記録材を前記搬送駆動ローラ側に向かって
押し下げる位置に配設されていることを特徴とする。
【0012】本願請求項5記載の発明によれば、被記録
材が搬送駆動ローラと搬送従動ローラとの間でニップさ
れた際に、被記録材のU字反転が終了して直線区間に移
行する地点に配設されるガイド・ローラ群のうち最も給
送方向下流側に位置する1つが、被記録材を搬送駆動ロ
ーラ側に向かって押し下げる位置に配設されているの
で、これにより被記録材が搬送駆動ローラと搬送従動ロ
ーラとのニップ点に向かう進行角度が、搬送駆動ローラ
側に向かう(下がる)方向に規制され、従って搬送駆動
ローラとの接触面積が増大してより一層確実に搬送駆動
ローラによる被記録材の搬送を行うことができる。
【0013】本願請求項6記載の給紙装置は、請求項5
において、前記搬送従動ローラを給送方向下流側で軸支
するローラ・ホルダを有し、被記録材のU字反転が終了
して直線区間に移行する地点に配設される、前記オーバ
ーラップするガイド・ローラ群が、前記ローラ・ホルダ
の給送方向上流側で軸支され、前記ローラ・ホルダが、
被記録材の給送経路を側面視して、前記ガイド・ローラ
群と前記搬送従動ローラとの間に位置する回動支点を中
心に回動可能に設けられていることを特徴とする。本願
請求項6記載の発明によれば、被記録材が、オーバーラ
ップするガイド・ローラを押し上げる押し上げ力を、搬
送従動ローラが搬送駆動ローラに圧接する圧接力に転換
させることが可能となり、以てより確実に搬送駆動ロー
ラによる被記録材の搬送を行うことが可能となる。即
ち、ローラ・ホルダは給送方向下流側において搬送従動
ローラを軸支し、且つ、給送方向上流側においてオーバ
ーラップするガイド・ローラ群を軸支するが、当該ロー
ラ・ホルダは、搬送従動ローラとガイド・ローラ群との
間で回動可能に設けられ、しかも、ガイド・ローラ群の
中の1つのガイド・ローラは被記録材を下方へ押し下げ
る位置に配置されているので、これによって被記録材
は、ガイド・ローラ群を上方へ押し上げる押し上げ力を
発生させ、従ってローラ・ホルダは、搬送従動ローラが
搬送駆動ローラに圧接する回動方向の力を受け、これに
よって被記録材がより一層搬送駆動ローラと搬送従動ロ
ーラとの間にニップされ、以てより確実な被記録材の搬
送を行うことが可能となる。
【0014】本願請求項7記載の給紙装置は、請求項1
から6のいずれか1項において、前記給紙ローラと前記
給紙ローラ補助手段とのニップ点と、前記オーバーラッ
プするガイド・ローラ群との間の給送経路上であって且
つ円弧状となっている被記録材の反転湾曲部の外側に、
該反転湾曲部を外側から押し付けることにより被記録材
が反転湾曲部から先の給送経路を進むための進行力をア
シストするアシスト部材が設けられていることを特徴と
する。本願請求項7記載の発明によれば、被記録材の反
転湾曲部の外側に、該反転湾曲部を外側から押し付ける
ことにより被記録材が反転湾曲部から先の給送経路を進
むための進行力をアシストするアシスト部材が設けられ
ているので、これによって被記録材の給送力がアシスト
され、従って給送経路上に障害物等が存在してもこれに
負けることなく被記録材は給送方向に力強く進行するこ
とができ、以てより一層確実な被記録材の給送動作を行
うことが可能となる。
【0015】本願請求項8記載の記録装置は、請求項1
から7のいずれか1項に記載の給紙装置を備えているこ
とを特徴とする。
【0016】本願請求項8記載の発明によれば、記録装
置において、前述した本願請求項1から7のいずれか1
項に記載の発明と同様な作用効果を得ることができる。
【0017】本願請求項9記載の記録装置は、被記録材
の進行経路の一部に、側面視において湾曲した区間を備
えた、被記録材に記録を行う記録装置であって、前記湾
曲した区間が、被記録材の進行経路を側面視して互いに
オーバーラップする回動ローラによって形成されている
ことを特徴とする。本願請求項9記載の発明によれば、
被記録材の進行経路の一部に、側面視において湾曲した
区間を備えた記録装置であっても、前記湾曲した区間
が、被記録材の進行経路を側面視して互いにオーバーラ
ップする回動ローラによって形成されているので、これ
によって被記録材が回動ローラのみに接触して進行する
滑らかな進行経路が形成され、以て円滑にそして負荷無
く被記録材を進行させることが可能となる。
【0018】本願請求項10記載のカーブ搬送ガイド装
置は、被搬送材の進行経路の一部における、側面視にお
いて湾曲した区間に設けられるカーブ搬送ガイド装置で
あって、該カーブ搬送ガイド装置は被搬送材の進行経路
を側面視して互いにオーバーラップする回動ローラによ
って形成されていることを特徴とする。側面視において
湾曲、即ち、カーブした進行経路を進行する被搬送材
は、被搬送材を進行方向に案内するカーブ搬送ガイド装
置に案内されながら、前記湾曲した区間を通過する。本
願請求項10記載の発明によれば、カーブ搬送ガイド装
置は、被搬送材の進行経路を側面視して互いにオーバー
ラップする回動ローラによって形成されているので、こ
れによって被搬送材が回動ローラのみに接触して進行す
る滑らかなガイド面が形成され、従って隣接する回動ロ
ーラの間に被搬送材が入り込む虞も無く、以て円滑にそ
して負荷無く被搬送材をガイドすることが可能となる。
また、湾曲区間の内側に配置されるカーブ搬送ガイド装
置においては、小なる半径を有する複数の小ローラのオ
ーバーラップによって、大なる半径を有する大ローラの
外周線と同じ曲率半径の包絡線を形成することができ、
従って湾曲区間の内側を大ローラによってガイドする必
要が無く、湾曲区間の内側の省スペース化を計ることが
可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】<インク・ジェット・プリンタの
概要>以下では、図1および図2を参照しながら、本発
明に係る「記録装置」としてのインク・ジェット・プリ
ンタの概要について説明する。図1は、インク・ジェッ
ト・プリンタ100の概略側面図であり、図2は、イン
ク・ジェット・プリンタ100の平面図(上面図)であ
る。(但し、図2では、図1における一部の構成部材を
省略する。)インク・ジェット・プリンタ(以下、単に
「プリンタ」という。)100は、「被記録材」として
の印刷用紙(単票紙、以下、単に「用紙」という。)P
の給送経路として側面視略U字型の給送経路を有する。
この給送経路上には、給紙トレイ1と、給紙ローラ3
と、搬送駆動ローラ6aと、キャリッジ8と、排紙ロー
ラ7とが設けられていて、用紙Pが搬送駆動ローラ6a
に至るまでのプリンタ100の構成要素は、プリンタ1
00の給紙部(給紙装置)を構成する。
【0020】給紙トレイ1は、複数枚積層された用紙P
を収納可能な構成を有し、用紙Pを収納した状態でプリ
ンタ100に着脱可能に取り付けられる。取り付けは、
プリンタ100の手前側(図1における左側)からプリ
ンタ100の奥部(図1における右側)へほぼ水平に差
し込まれることにより行われる。
【0021】給紙トレイ1の下部には、ホッパ2および
ホッパ・ホルダ18が配置されている。ホッパ2は、給
紙トレイ1の底部にホッパ軸2aを中心に回動可能に取
り付けられ、ホッパ・ホルダ18は、ホッパ2の底部に
ホッパ・ホルダ軸18aを中心に回動可能に取り付けら
れ、底部の一部を構成している。給紙トレイ1は、ホッ
パ・ホルダ18に設けられた凸部18cがバネ18bの
付勢力によってホッパ2を押し上げることによって上方
に押し上げられて、給紙トレイ1に積層された用紙P
の、最上位のものを給紙ローラ3に押圧し、該給紙ロー
ラ3の回転により用紙Pを送り出す。
【0022】給紙ローラ3は、図2に示すように、給紙
ローラ軸3aに複数個(本実施形態では5個)取り付け
られている。そのうちの一部(本実施の形態では3個)
は、そのローラ表面にゴム材3bが取り付けられ、用紙
Pをその表面に巻回させて給送しやすいように構成され
ている。他の給紙ローラ3(本実施の形態では2個)の
表面には、ゴム材3bが取り付けられておらず、これら
の給紙ローラ3は、ゴム材3bを有する給紙ローラ3に
よる用紙Pの給送を補助する。これらの給紙ローラ3
は、給紙ローラ軸3aを中心に、図示しない駆動モータ
によって回動(正転および逆転)駆動される。
【0023】給紙ローラ3の背面には、「給紙ローラ補
助手段」としての複数個(本実施の形態では3個)の給
紙従動ローラ4が、ゴム材3bを有する給紙ローラ3に
対して進退可能に設置されている。給紙従動ローラ4
は、用紙Pを搬送駆動ローラ6aへ給送する給送動作時
には給紙ローラ3に圧接して、給紙ローラ3の回動に従
って従動回動する。また、給紙従動ローラ4は、用紙P
が搬送駆動ローラ6aによって搬送される印刷時には、
用紙Pのバックテンションをなくすため、給紙ローラ3
と離間する。更にこのとき、給紙従動ローラ4は、ガイ
ド部材16のガイド面16aよりも僅かに突出している
ので、用紙Pの先端若しくは後端が通過する際の接触摩
擦抵抗を軽減させ、これによってもバックテンションを
軽減させている。
【0024】図1に戻って、給紙ローラ3の側部近傍に
は、給紙ローラ3による給送動作を補助するためのガイ
ド・ローラ10が設けられている。ガイド・ローラ10
は、ガイド・ローラ・ホルダ10aに支持されている。
ガイド・ローラ10には、駆動モータは連結されておら
ず、用紙Pの給送に伴い用紙Pに接触して自由に回動す
るように構成されている。
【0025】給紙ローラ3の後方下部には、用紙Pの重
送を防止する用紙分離手段としての分離パッド11aお
よび、パッド・ホルダ11が設けられている。パッド・
ホルダ11は給紙ローラ3に対して進退可能に構成さ
れ、パッド・ホルダ11に設置される分離パッド11a
は、給紙ローラ3のローラ面に押圧され、また、押圧解
除される。ここで、ゴム材3bと用紙Pとの間の摩擦係
数をμ1,分離パッド11aと用紙Pとの間の摩擦係数
をμ2,用紙P相互間の摩擦係数をμ3とすると、μ1>
μ2>μ3となっているので、給紙トレイ1が、ホッパ2
によって上方へ押し上げられ、給紙トレイ1に積層され
た用紙Pの最上位のものを給紙ローラ3に押圧すること
によって送り出す際に、用紙Pの最上位の、次位以下の
ものが重送して送られることが防止される。また、分離
パッド11aおよびパッド・ホルダ11は、用紙Pが搬
送駆動ローラ6aによって搬送される印刷時には、バッ
クテンションをなくすために離間位置をとる。
【0026】給紙ローラ3の周囲には、給紙ローラ3の
外周面に沿って、用紙Pを案内するガイド面16a及
び、ガイド面171a,172aをそれぞれ有するガイ
ド部材16,17が、給紙ローラ3の外周面(ゴム材3
bの外周面)から一定の距離だけ離間して設けられてい
る。また、ガイド部材17には、複数個のガイド・ロー
ラ15a,15b(本実施の形態では各6個:図4参
照)が設けられ、用紙Pが通過する際の用紙Pの給送負
荷(及び搬送負荷)を軽減させている。
【0027】搬送駆動ローラ6aと給紙ローラ3との間
には、ローラ・ホルダ19(本実施の形態では6個:図
2参照)が、プリンタ100の基体の一部となるフレー
ム20に取り付けられ、該ローラ・ホルダ19には、搬
送従動ローラ6bと、ガイド・ローラ15c〜15e及
び15fがそれぞれ取り付けられている。ここで、ガイ
ド・ローラ15fは、1つのローラ・ホルダ19に2つ
設けられるが、図2に示す様に最も一桁側(図2におけ
る最も左側)に位置するローラ・ホルダ19には、1つ
のガイド・ローラ15fが設けられるべき位置に窓穴1
9aが形成されていて、当該窓穴19aから紙検出器1
3が給送経路上に上方から突出することによって用紙P
の通過を検出する。尚、ローラ・ホルダ19及びガイド
・ローラ15c〜15fのより詳細な構成及び作用効果
については、後に説明する。
【0028】搬送駆動ローラ6aと給紙ローラ3との間
には、前述の様に用紙Pの通過を検知する紙検出器13
が取り付けられている。紙検出器13は、用紙Pの先端
および終端を検出する。この検出信号は、図示を省略す
る制御部に与えられ、用紙Pの現在位置の検知、用紙P
のサイズの識別等に利用される。
【0029】次に、搬送駆動ローラ6aは、図1に示す
ように、給紙ローラ3および給紙従動ローラ4から給送
方向下流側に位置し、図示しない駆動モータによって回
動駆動され、搬送従動ローラ6bは、搬送駆動ローラ6
aに圧接されることにより従動回動する。搬送駆動ロー
ラ6aおよび搬送従動ローラ6bは用紙Pを挟持して、
一定ピッチで副走査方向(図1における左方向/図2に
おける上方向)に搬送する。
【0030】キャリッジ8は、図示しないキャリッジ・
モータによって、ガイド軸12に沿って主走査方向(図
1における紙面の表裏方向/図2における左右方向)に
往復移動するように構成されている。キャリッジ8に
は、インク・カートリッジ8aが着脱可能に取り付けら
れ、このインク・カートリッジ8a内のインクは、キャ
リッジ8の用紙Pに対向する面に設けられた記録ヘッド
8bに送られる。記録ヘッド8bは、用紙Pに対向する
面に形成されたノズル列(図示略)からインクを、プラ
テン9上に搬送された用紙Pに吐き出し、これにより、
印刷が行われる。以上が、プリンタ100の概略構成で
ある。
【0031】<ガイド部材およびアシスト部材の構成>
次に、図3乃至図6を参照しつつ、ガイド部材17の構
成について詳述する。ここで、図3はガイド部材17を
下方から上方に向かって視た斜視図(図1において左下
から右上を視た図)であり、図4は同正面図(図1にお
いて左側から右側を視た図)、図5はアシスト部材30
の斜視図(図3及び図4におけるX矢視図)、図6はガ
イド部材17を下方から視た平面図(図1において下方
から上方を視た図)である。
【0032】図3および図4に示す様に、ガイド部材1
7は用紙Pを幅方向に渡って全体的にガイドすべく、図
1における紙面の表裏方向に長い形状となっていて、本
実施の形態では、その本体は樹脂成形によって一体成形
されている。そして、用紙Pをガイドする部分には、長
手方向に複数のリブ171,172が形成されている。
リブ171,172は図1において示した様に反転湾曲
される用紙Pの先端を給送方向下流に案内するため、給
紙ローラ3の外周面に沿うような円弧状のガイド面17
1aおよび172aをそれぞれ有していて、該ガイド面
171a,172aは、用紙Pの先端が給送方向下流に
向かって円滑に案内されるように滑らかに形成されてい
る。この様に、用紙Pの幅方向に渡って所定の間隔でリ
ブ171,172が形成されることにより用紙Pとの接
触面積が軽減されて、更に、ガイド面171a及び17
2aが滑らかに形成されているので、用紙Pの給送負荷
が一層低減される様になっている。
【0033】ところで、図4から容易に判る様に、リブ
172には、リブ171と異なり、用紙Pを給送方向下
流に向かって更に円滑にガイドするために、ガイド・ロ
ーラ15aおよび15bが取り付けられている。即ち、
ガイド・ローラ15aおよび15bはそれぞれガイド面
172aにおける給送方向上流側端部および下流側端部
に配置されていて、用紙Pが反転湾曲されて給送される
際、用紙Pがガイド面171a,172aとの間で接触
することによる接触摩擦抵抗を軽減し、給送負荷(搬送
負荷)を軽減し、以て更なる円滑な用紙Pの給送動作を
行わせている。尚、本実施形態においては、ガイド・ロ
ーラ15aおよび15bはそれぞれ6ヶ、ガイド部材1
7の長手方向に取り付けられている。
【0034】ガイド部材17の中央付近に形成されたリ
ブ172には、ガイド・ローラ15a,15bの他に、
アシスト部材30が取り付けられている。アシスト部材
30には、リブ172,172と同様に用紙Pを案内す
るアシスト面31が形成されていて、用紙Pは、リブ1
71,172に形成されたガイド面171a,172a
と共に、アシスト面31に案内されながら給送方向下流
側に進む。
【0035】アシスト部材30はリブ172に挟まれる
様に配置され、且つ、ガイド部材17に取り付けられた
際に、アシスト面31がガイド面171a,172aか
ら突出するように、後述する付勢部材によって給紙ロー
ラ3の外周面に向かって付勢された状態で取り付けられ
る。
【0036】尚、本実施の形態では、コストとの兼ね合
いから1個のアシスト部材30が取り付けられている例
を示しているが、各ガイド・ローラ15a,15bの取
り付けられる全ての部分にアシスト部材30が設けられ
るのが尚望ましい(例えば、6個)。こうすることによ
り、用紙Pの全幅に渡ってアシスト力を作用させること
ができるからである。
【0037】次に、図5および図6を参照しつつ、アシ
スト部材30の構成について詳説する。図5はアシスト
部材30の斜視図であって、図3における上方から視て
(X矢視)アシスト部材30のみを抽出し、同時にガイ
ド部材17の一部を抽出したものである。図5から判る
様に、アシスト部材30は側面視で略円弧形状、平面視
で略長方形形状をなしていて、下側には前述したアシス
ト面31が形成されている。アシスト部材30の一端側
(図5における右側)にはガイド・ローラ15bを取り
付ける空間が形成されていて、ガイド・ローラ15bは
該空間に配置され、且つ、該空間内部に向かって突出す
るように形成された回動突起(図示せず)と嵌合して、
回動可能に取り付けられている。
【0038】ガイド・ローラ15bが取り付けられる部
分の外側には、アシスト部材30自身がガイド部材17
に取り付けられた際に回動動作を行うための回動突起3
2,32が、外側に向かって突出するように形成されて
いる。回動突起32は、リブ172の上部に形成された
軸受部173(図3参照)に嵌合し、これにより、アシ
スト部材30は、回動突起32(軸受部173)を回動
中心として回動するように、ガイド部材17に取り付け
られる。尚、回動突起32の軸受部173への取付は、
2つのリブ172の上端部を両側に押し拡げることによ
って行われる。
【0039】ここで、アシスト部材30の回動は、ガイ
ド・ローラ15aによって規制されるようになってい
る。即ち、アシスト部材30は、下端側部分がガイド・
ローラ15aに上方から当接する位置を、給紙ローラ3
に対する最大限の前進位置としている。従って、通常時
(用紙Pが存在していない場合、或いは、アシスト部材
30が用紙Pの反転湾曲部に押し付け力を作用させてい
ない場合)には、後述する付勢部材によって、ガイド・
ローラ15aに圧接している状態となっている。
【0040】アシスト部材30の上側中央部には、アシ
スト部材30を付勢する付勢部材としての棒ばね33a
が図示の如く取り付けられている。棒ばね33aはガイ
ド部材17のばね受け部174(図8参照)と当接し、
そして変形して、アシスト部材30を給紙ローラ3に向
けて付勢する。また、ガイド部材30の上部には、ばね
受け部34が形成されていて、ばね受け部34には、棒
ばね33bを層通させる層通穴34aが形成されてい
る。一方、ガイド部材17側には棒ばね33bの一端を
固定するための棒ばね固定部175が形成されていて、
アシスト部材30は、ばね受け部34と棒ばね固定部1
75とによって保持される棒ばね33bの変形によっ
て、給紙ローラ3に向けて付勢されるようになってい
る。従って、アシスト部材30は、回動軸32を中心に
回動することにより給紙ローラ3に向かって進退可能
に、且つ、棒ばね33aと33bの2つの付勢部材によ
って、給紙ローラ3に向かって付勢された状態で、ガイ
ド部材17に取り付けられる。
【0041】尚、アシスト部材30の、用紙Pの幅方向
に対する配置位置は、図6に示す様になっている。図6
に示す矢印は用紙Pの給送方向を示していて、用紙Pの
先端は、ガイド部材17を通過した後、仮想線で示す紙
検出器13に到達することとなる。紙検出器13は、給
送される用紙Pの幅中心線cからずれた位置に設置され
ていて、アシスト部材30は、図示の如く、用紙Pの幅
方向において、紙検出器13の配置位置と一致するよう
に配置される。換言すると、アシスト部材30を通過し
た用紙P先端(用紙P先端における、幅方向の一部)
は、後に、紙検出器13と当接することとなる。このよ
うに、アシスト部材30の用紙Pの幅方向配置位置を紙
検出器13の配置位置と一致させることによって、用紙
Pの先端が紙検出器13から給送負荷(給送阻害力)を
受けても確実にこれに対向することができる。
【0042】ところで、前述したアシスト部材30の回
動軸32は、ガイド部材17の軸受部173に、給紙ロ
ーラ3に対して若干量進退可能に取り付けられる。図7
は当該取り付け構造の拡大図(ガイド部材17の側面
図)であり、(A)はアシスト部材30が前述した最大
限の前進位置にある状態を、(B)はアシスト部材30
が(A)の状態から回動し、給紙ローラ3から遠ざかっ
た位置にある状態を示している。
【0043】図7に示す様に、回動軸32は、より詳細
には、符号32aで示す様にその末端部において上側が
半月状に削除されていて、実質的な意味において軸径が
小なるように形成されている(図5も参照)。従って、
回動軸32は実際には軸受部173に回動可能に嵌合す
ると同時に、嵌合した際に上下方向にクリアランスが存
在する為、その軸心が鉛直方向に僅かに移動可能となっ
ている。即ち、(A)に示す状態においては末端部32
aの上面と、軸受部173の上面173aとの間にクリ
アランスがあり、この状態から回動軸32が図における
反時計方向に回転し、且つ、上方にスライドすることに
よって、(B)の状態となる。
【0044】この様に、ガイド・ローラ15bが給紙ロ
ーラ3に対して進退可能に構成されていることにより、
組み立て誤差によってガイド・ローラ15bが給紙ロー
ラ3に必要以上に強く圧接してバックテンションを発生
させる不具合を解消させることができる。
【0045】<アシスト部材の作用効果>次に、図8及
び図9を参照しつつ、アシスト部材30の作用効果につ
いて説明する。図8及び図9は給送経路を側面視したガ
イド部材17およびアシスト部材30の断面図であり、
図8は、アシスト部材30が最大限の前進位置にある状
態を、図9はアシスト部材30が給紙ローラ3から離間
する側に回動した状態を示している。
【0046】図8および図9において、用紙Pは給紙ロ
ーラ3と給紙従動ローラ4との間に挟圧され、給紙ロー
ラ3に巻回されて給送されている。図8は用紙P先端が
紙検出器13に当接した瞬間を示していて、紙検出器1
3からは何らの影響も受けていない。しかし、紙検出器
13は、図示を省略するねじりコイル・バネによって付
勢されているので、従って、この状態から用紙P先端が
紙検出器13を上方に押し上げて通過する為には一定の
力が必要となるが、略U字形に反転湾曲されている用紙
Pは、特に図8に示す反転湾曲区間Rにおいて撓み易く
なっていて、用紙Pの剛性によっては紙検出器13を押
し上げることができず、従って通常は、用紙P先端が紙
検出器13に一時的に停滞する場合がある。一方で、用
紙P先端において紙検出器13に当接していない側は、
これに関わらず給送方向下流側に進む為、用紙検出を行
うことができない。
【0047】しかし、本発明においては、アシスト部材
30が用紙Pの反転湾曲区間Rの外側に配置されてい
る。図9は図8の状態から用紙P先端が更に進み、紙検
出器13を押し上げて通過する瞬間を示している。この
状態までの過程において、まず、用紙P先端は紙検出器
13からその進行を阻害する力を受け、その阻害力は、
反転湾曲区間Rに伝播して用紙Pは撓もうとする。ここ
で、アシスト部材30は、棒ばね33a,33bによっ
て給紙ローラ3に向かって付勢されている為、用紙Pの
反転湾曲区間Rはアシスト部材30から押し付け力を受
ける。従って、該押し付け力が、即ち、用紙P先端が給
送方向下流側に進む為の進行力をアシストするアシスト
力となり、用紙P先端において紙検出器13と当接する
側は、紙検出器13と当接しない側と足並みを揃えて進
行することができ、以て紙検出器13による不正常な用
紙検出を防止することができる。
【0048】<ローラ・ホルダの構成及びガイド・ロー
ラの作用効果>次に、図10乃至図13を参照しつつ、
ローラ・ホルダ19の構成及びガイド・ローラ15b〜
15fの作用効果について詳説する。まず、図10を参
照しつつ、ローラ・ホルダ19の構成について説明す
る。図10(A)はローラ・ホルダ19の側面図であ
り、同図(B)は、ローラ・ホルダ19の平面図であ
る。ローラ・ホルダ19には回動するための回動軸23
がねじりコイルばね22を挿通した状態で設けられ、ね
じりコイルばね22の一端22aは、プリンタ100の
フレーム20に形成された掛止部26に掛止され(図1
0(A))、他の一端22bは、ローラ・ホルダ19の
先端側(給送方向下流側)に軸支された搬送従動ローラ
6b付近まで延びている(図10(B))。また、回動
軸23は図示を省略する固定手段によってフレーム20
に固定されている。以上により、ローラ・ホルダ19
は、図10(A)に示す時計方向/反時計方向に回動可
能に、且つ、図10(A)に示す反時計方向に回動する
向きに付勢された状態となっている。
【0049】次に、ローラ・ホルダ19には、給送方向
上流側(図10において右側)からの順に、ガイド・ロ
ーラ15c,15d,15e,15f,搬送従動ローラ
6bがそれぞれ自由回動可能に設けられている。尚、符
号15bで示すガイド・ローラは、前述したアシスト部
材30に設けられるガイド・ローラである。
【0050】ローラ・ホルダ19に設けられるこれらロ
ーラの配置は、より詳しくは以下の様になる。まず、最
も給送方向上流側に、ガイド・ローラ15cが、図10
(B)に示す様にローラ・ホルダ19における両側にそ
れぞれ1つ(計2つ)設けられる。ガイド・ローラ15
cからやや内側であって給送方向下流側(図10におい
て左側)には、ガイド・ローラ15eがそれぞれ1つ
(計2つ)設けられる。そして、ローラ・ホルダ19の
中央部であって、給送方向においてガイド・ローラ15
eと15cとの間には、ガイド・ローラ15dが1つ設
けられる。これらガイド・ローラ15d〜15eは、給
送経路を側面視して、図10(A)に示す様に互いにオ
ーバーラップする様に配設される。また、前述したアシ
スト部材30に設けられるガイド・ローラ15bも、プ
リンタ100が組み立てられた際にガイド・ローラ15
cとオーバーラップする様に配設され、これによって、
ガイド・ローラ15c〜15eが給送経路を側面視して
オーバーラップする。
【0051】この様に、用紙Pとの間の接触摩擦抵抗を
軽減する為のガイド・ローラ15b〜15eが、給送経
路を側面視してオーバーラップする様に配設されている
ので、これによって用紙Pがガイド・ローラ15b〜1
5eのみに接触しながら給送経路を進む滑らかな給送経
路が形成され、以て用紙Pの給送負荷をより一層確実に
軽減させた状態で円滑に給送させることが可能となる。
【0052】尚、本実施形態においては、給送経路を側
面視して4つのガイド・ローラ15b〜15eをオーバ
ーラップさせたが、適宜、更にガイド・ローラを追加し
ても構わないし、オーバーラップさせるガイド・ローラ
とオーバーラップさせないガイド・ローラを、給送負荷
低減の必要性に応じて任意に選択して配置しても構わな
い。また、本実施形態におけるガイド・ローラは、用紙
Pと接触することにより従動回動する自由回動ローラで
あるが、これを、回動力が伝達されて自ら回動を行う駆
動回動ローラとしても前述した作用効果を得ることがで
きる。
【0053】ところで、符号15fで示すガイド・ロー
ラは、用紙Pの先端がローラ・ホルダ19を通過する際
の給送負荷を軽減する為に配設されるが、用紙Pが搬送
駆動ローラ6aと搬送従動ローラ6bとの間にニップさ
れた後は、ガイド・ローラ15fと用紙Pとの接触状態
は解除或いは僅かに接触した状態となり、前記ニップ点
に向かう用紙Pの姿勢は、主にガイド・ローラ15eに
よって規制される様になっている。これを、図11を参
照しつつ説明する。ここで、図11は、各ガイド・ロー
ラを簡略図示した用紙Pの給送経路の側面図である。
【0054】搬送駆動ローラ6aと搬送従動ローラ6b
においては、該両ローラの中心を通る直線が垂直線Vと
角度α(例えば、11°)をなすように、前記両ローラ
が配置される。これは、搬送駆動ローラ6aから送り出
される用紙Pが、搬送駆動ローラ6aの左側に位置する
プラテン9(図1参照)から浮かない様にするためであ
る。また、搬送駆動ローラ6aと搬送従動ローラ6bと
のニップ点における接線T(垂直線Vと角度(90+
α)°をなす)が、給紙ローラ3の外周と接するように
搬送駆動ローラ6aおよび搬送従動ローラ6bが設置さ
れる。従って、用紙Pが搬送駆動ローラ6aと搬送従動
ローラ6bとの間でニップされた際、給紙ローラ3の外
周面から離間した用紙Pは、何らの規制を受けない場合
は接線Tに示す給送経路を描く。
【0055】しかしここで、ガイド・ローラ15eは、
用紙Pが描く給送経路が接線Tよりも下になるように、
即ち、用紙Pを押し下げる様な位置に配置される(図1
1に示した用紙Pの状態)。従ってこれにより、用紙P
は、回動駆動される搬送駆動ローラ6aとの接触面積を
増大させることができ、これにより搬送駆動ローラ6a
と用紙Pとの接触摩擦抵抗が増大され、もって搬送駆動
ローラ6aによる搬送力が増大されて、より確実に用紙
Pの搬送を行うことが可能となる。
【0056】また、ガイド・ローラ15c〜15eは、
以下の様な作用効果によって搬送駆動ローラ6aによる
用紙Pの搬送をより一層確実なものとしている。これ
を、図12を参照しつつ説明する。ここで、図12は、
図11と同様に、図1に示した各ガイド・ローラを簡略
図示した用紙Pの給送経路の側面図である。前述したよ
うに、搬送従動ローラ6bは、ローラ・ホルダ19に設
けられたねじりコイルばね22のばね力によって搬送駆
動ローラ6aに圧接している。一方、ガイド・ローラ1
5eは前述の様に用紙Pを下方へ押し下げるため、逆
に、用紙Pとの接触点C1において用紙Pから上向きの
反力N1を受ける。ここで、ローラ・ホルダ19は、回
動軸23を中心に回動可能に設けられているため、前記
反力N1は回動軸23を支点軸とした回動力となる。そ
して、該回動力は、いわゆる梃子の原理によって作用点
としての搬送従動ローラ6bに伝達され、下向きの押圧
力N2となる。
【0057】従ってこれにより、搬送従動ローラ6b
は、前述したコイルばね22のばね力による下方への押
圧力に加えて、更に押圧力N2を得ることになり、これ
によって搬送従動ローラ6bと搬送駆動ローラ6aとの
間で用紙Pが確実にニップされ、もって搬送駆動ローラ
6aの回動による用紙Pの搬送力が増大され、より確実
な用紙Pの搬送を行うことが可能となる。
【0058】以上説明したガイド・ローラ15b〜15
eの作用効果、特に、用紙Pの給送経路を側面視してオ
ーバーラップさせた作用効果は、本実施形態の様に用紙
Pの給紙経路上に適用した場合に限らず、側面視におい
て湾曲した用紙Pの進行経路上であれば記録装置のどの
様な場所でも得ることができる。図13は記録装置にお
ける用紙Pの進行経路の一例を示したものであり、図示
の様に側面視において用紙Pの進行経路は湾曲部28,
29を有している。ここで、湾曲部28は曲面を有する
ガイド部材24によって内周が形成され、外周は、複数
の小ローラ25がオーバーラップして配置されることに
より形成されている。従ってこれにより、湾曲部28を
通過する用紙Pの先端は小ローラ25のみに接触しなが
ら滑らかに進行することができる。また、湾曲部29
は、外周及び内周のいずれもが、それぞれ複数の小ロー
ラ26及び27のオーバーラップにより形成されてい
て、これにより、同様に用紙Pの先端は小ローラ26の
みに接触しながら滑らかに進行することができる。ま
た、湾曲部29においては内周も小ローラ27のオーバ
ーラップによって形成されているので、これによってよ
り一層用紙Pの進行負荷を低減させることが可能とな
る。
【0059】尚、本実施の形態では、本発明をプリンタ
に適用した形態について説明したが、本発明は、複写
機,ファクシミリ等の記録装置にも適用可能であること
は言うまでもない。また、図13に実施の形態の一例と
して示した小ローラ25,26,27の、オーバーラッ
プしたローラ群を「カーブ搬送ガイド装置」として、被
記録材以外の搬送媒体(被搬送材)を搬送する装置にお
ける、被搬送材の湾曲した進行区間に適用することも可
能である。
【0060】
【発明の効果】以上説明した様に本発明によれば、被記
録材の給送負荷を軽減するガイド・ローラが、給送経路
を側面視してオーバーラップする様に配設されているの
で、これによって被記録材がガイド・ローラのみに接触
しながら給送経路を進む滑らかな給送経路が形成され、
以て被記録材の給送負荷をより一層確実に軽減させた状
態で円滑に給送させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインク・ジェット・プリンタの概
略側面図である。
【図2】本発明に係るインク・ジェット・プリンタの概
略平面図である。
【図3】本発明に係るガイド部材の斜視図である。
【図4】本発明に係るガイド部材の正面図である。
【図5】本発明に係るアシスト部材の斜視図である。
【図6】本発明に係るガイド部材の平面図である。
【図7】本発明に係るアシスト部材の、回動軸の取り付
け構造を示す側面図である。
【図8】本発明に係るガイド部材およびアシスト部材
(前進位置)の断面図である。
【図9】本発明に係るガイド部材およびアシスト部材
(後退位置)の断面図である。
【図10】(A)は本発明に係るローラ・ホルダの側面
図であり、(B)は同平面図である。
【図11】本発明に係るガイド・ローラを簡略図示した
給送経路の側面図である。
【図12】本発明に係るガイド・ローラを簡略図示した
給送経路の側面図である。
【図13】他の実施の形態に係る、用紙Pの進行経路の
側面図である。
【符号の説明】
3 給紙ローラ 4 給紙従動ローラ 6a 搬送駆動ローラ 6b 搬送従動ローラ 13 紙検出器 15a〜15f ガイド・ローラ 16,17 ガイド部材 19 ローラ・ホルダ 30 アシスト部材 100 インク・ジェット・プリンタ P 印刷用紙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小高 俊和 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 赤羽 孝志 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 3F049 AA10 CA01 DA11 DA14 DB02 LA02 LA05 LA07 LB03 3F102 AA11 AB01 BA06 BA11 CA03 CB01 DA14 EA03 EB01 EC01 FA02

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被記録材を外周面に巻回して反転湾曲さ
    せ、これによって側面視略U字形の形状をなす被記録材
    の給送経路を形成する給紙ローラと、 該給紙ローラとの間で被記録材をニップすることによっ
    て前記給紙ローラと被記録材との間に摩擦力を発生さ
    せ、該摩擦力によって前記給紙ローラによる被記録材の
    給送を実現させる給紙ローラ補助手段と、 被記録材の前記反転湾曲部の外側に位置し、被記録材と
    接触して給送方向へ被記録材を案内するガイド部材と、
    を有する給紙装置であって、 被記録材の前記反転湾曲部の外側に、被記録材が通過す
    る際の接触摩擦抵抗を軽減するガイド・ローラが、被記
    録材の給送経路に沿って複数設けられ、 該複数のガイド・ローラが、その一部又は全部におい
    て、被記録材の給送経路を側面視してオーバーラップす
    る様に配設されている、ことを特徴とする給紙装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記ガイド部材にお
    いて被記録材と接触する面が、給送方向に延びる様に形
    成され且つ被記録材の幅方向に所定の間隔で配設される
    リブによって形成されている、ことを特徴とする給紙装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、前記ガイド
    ・ローラが、給送されるべき被記録材の幅方向に渡って
    均一に接触する様に配設されている、ことを特徴とする
    給紙装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれか1項におい
    て、前記オーバーラップするガイド・ローラ群が、被記
    録材のU字反転が終了して直線区間に移行する地点に配
    設されている、ことを特徴とする給紙装置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、被記録材に記録を行
    う記録部へと被記録材を搬送する搬送駆動ローラと、 該搬送駆動ローラに圧接して従動回動する搬送従動ロー
    ラと、の間に被記録材がニップされた際に、被記録材の
    U字反転が終了して直線区間に移行する地点に配設され
    る前記オーバーラップするガイド・ローラ群のうち、最
    も給送方向下流側に位置する1つが、被記録材を前記搬
    送駆動ローラ側に向かって押し下げる位置に配設されて
    いる、ことを特徴とする給紙装置。
  6. 【請求項6】 請求項5において、前記搬送従動ローラ
    を給送方向下流側で軸支するローラ・ホルダを有し、 被記録材のU字反転が終了して直線区間に移行する地点
    に配設される、前記オーバーラップするガイド・ローラ
    群が、前記ローラ・ホルダの給送方向上流側で軸支さ
    れ、 前記ローラ・ホルダが、被記録材の給送経路を側面視し
    て、前記ガイド・ローラ群と前記搬送従動ローラとの間
    に位置する回動支点を中心に回動可能に設けられてい
    る、ことを特徴とする給紙装置。
  7. 【請求項7】 請求項1から6のいずれか1項におい
    て、前記給紙ローラと前記給紙ローラ補助手段とのニッ
    プ点と、前記オーバーラップするガイド・ローラ群との
    間の給送経路上であって且つ円弧状となっている被記録
    材の反転湾曲部の外側に、該反転湾曲部を外側から押し
    付けることにより被記録材が反転湾曲部から先の給送経
    路を進むための進行力をアシストするアシスト部材が設
    けられている、ことを特徴とする給紙装置。
  8. 【請求項8】 請求項1から7のいずれか1項に記載の
    給紙装置を備えていることを特徴とする記録装置。
  9. 【請求項9】 被記録材の進行経路の一部に、側面視に
    おいて湾曲した区間を備えた、被記録材に記録を行う記
    録装置であって、 前記湾曲した区間が、被記録材の進行経路を側面視して
    互いにオーバーラップする回動ローラによって形成され
    ている、ことを特徴とする記録装置。
  10. 【請求項10】 被搬送材の進行経路の一部における、
    側面視において湾曲した区間に設けられるカーブ搬送ガ
    イド装置であって、 該カーブ搬送ガイド装置は被搬送材の進行経路を側面視
    して互いにオーバーラップする回動ローラによって形成
    されている、ことを特徴とするカーブ搬送ガイド装置。
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