JPH0967035A - シート給送装置及び該シート給送装置を備えた画像形成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】シートの重送を確実に防止できる搬送性能に優
れたシート給送装置を提供する。 【解決手段】シート給送時、スタック１５上から複数の
シート３ａ，３ｂが給紙ローラ４により送り出される
と、リタードローラ５が給紙ローラ４と共同して一枚の
シート３ａのみを分離し、リタードローラ５が給紙ロー
ラ４に従動して一枚のシート３ａのみを所定方向に給送
する一方、逆転ローラ１０がリタードローラ５に従動
し、該逆転ローラ１０が分離された一枚のシート３ａを
除く他のシート３ｂをスタック１５上に確実に戻す。こ
れにより、シートの重送が確実に防止される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、積載した複数のシ
ートから一枚のシートのみを給送するシート給送装置及
び該シート給送装置を備えた複写機，ファクシミリ，プ
リンタ等の画像形成装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のシート給送装置としては、例え
ば、特開昭６０−４８８４２号公報，特開昭６２−１０
５８３４号公報に示されるように、シート積載トレイ上
からシートを送り出す給紙ローラに対して、トルクリミ
ッタを介して回転可能に支持されたリタードローラを押
圧し、これら給紙ローラとリタードローラを共働させて
シートの分離・搬送をするものがある。尚、このシート
給送装置は、リタードローラが逆転駆動（シート搬送方
向とは逆方向に駆動）されない点に特徴があるものであ
る。

【０００３】すなわち、この従来のシート給送装置は、
シート積載トレイから送り出されるシートが給紙ローラ
とリタードローラの間に１枚だけある場合、リタードロ
ーラに作用するトルクが比較的大きく、リタードローラ
がトルクリミッタに抗して給紙ローラに従動して回転す
る。一方、この従来のシート給送装置は、給紙ローラと
リタードローラとの間にシートが２枚以上入った場合、
リタードローラに作用するトルクが比較的に小さく、リ
タードローラの回転がトルクリミッタによって阻止され
る。その結果、２枚のシートのうちのリタードローラ側
のシートがリタードローラからシート搬送に抗する摩擦
抵抗を受けて停止し、給紙ローラ側の１枚のシートのみ
が給紙ローラによって給送される。

【０００４】この従来例によれば、リタードローラを逆
転駆動させてシートを分離するシート給送装置に比較
し、著しく簡単な構成でシートの重送を防ぐことができ
る。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例は、リタードローラを給紙ローラに常時圧接させる
ように構成されているので、給紙ローラの駆動モータに
トルクリミッタで発生する負荷トルクが常時加わること
になる。従って、上記従来例は、容量が大きなモータを
使用しなければならず、シート給送装置自体の製品価格
の高騰を招来したり、消費電力が増大するという不具合
があった。

【０００６】また、従来のシート給送装置は、給紙ロー
ラ及びリタードローラにより分離・給送された１枚のシ
ートが給紙ローラよりもシート搬送方向下流側の搬送ロ
ーラに挟持されると、給紙ローラへの駆動力の伝達を停
止し、給紙ローラ及びリタードローラを搬送ローラによ
って搬送されるシートに従動回転させるようになってい
る。この場合、リタードローラは、搬送されるシートに
対してトルクリミッタで発生する負荷抵抗を作用させる
ことになる。一方、シートの後端が給紙ローラとリター
ドローラの間を抜けると、シートに作用する搬送方向へ
の負荷がなくなる。このように、従来のシート給送装置
においては、搬送されるシートに急激な負荷変動が作用
するので、シートの搬送精度が低下する場合があった。

【０００７】そこで、このような従来のシート給送装置
の不具合を解消するものとして、給紙ローラに対してリ
タードローラを接触・離間可能に構成し、給紙ローラに
よるシート給紙後、リタードローラを給紙ローラから離
間させ、搬送ローラにより搬送されるシートに負荷を作
用させないようにしたものが案出された。

【０００８】しかし、この改良された従来のシート給送
装置は、リタードローラで分離され、給紙ローラにより
給送されなかったシートが、停止しているリタードロー
ラに不安定な状態で支持されている（接している）だけ
である。従って、摩擦係数が大きいシートを給送する場
合（特に、インクジェットプリンタで使用されるコート
紙などを給送する場合）、シートと停止しているリター
ドローラとの間に生じる摩擦力（阻止力）だけではシー
トの重送を阻止できずに、分離されたシート（本来搬送
すべきでないシート）が搬送中のシートにくっついて搬
送されてしまうという不具合を生じる場合があった。そ
のため、このようなシート給送装置を使用した画像形成
装置は、シートの搬送不良により円滑な画像形成に支障
をきたす場合があった。

【０００９】そこで、本発明は、このような従来のシー
ト給送装置の不具合を解消し、搬送性能に優れたシート
給送装置及び該シート給送装置を備えた画像形成装置を
提供することを目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段及び作用】本発明のシート
給送装置は、複数のシートを積載するシート積載手段
と、該シート積載手段上のシートを送り出す給送手段
と、該給送手段に前記シート積載手段上のシートを接触
・離間させるシート押圧手段と、前記給送手段と共働し
てシートを一枚づつに分離する分離手段と、シート給送
時に前記分離手段を前記給送手段に接触させる一方、シ
ート給送待機時に前記分離手段を前記給送手段から離間
させる駆動手段と、シート給送時の負荷が所定以上にな
ると、前記分離手段を前記給送手段に従動させるトルク
リミッタと、を備えたシート給送装置において、前記分
離手段よりもシート搬送方向上流側であって、前記給送
手段から離間した位置に、前記分離手段に従動してシー
トをシート積載手段側に戻すシート逆送手段を備えたこ
とを特徴としている。

【００１１】又、本発明のシート給送装置は、前記給送
手段と前記分離手段の共通接線がシート給送方向に対し
て所定角度傾くように、前記給送手段と前記分離手段と
を配置してなることを特徴としている。

【００１２】又、本発明のシート給送装置は、前記分離
手段が、シート給送待機時、前記給送手段と前記シート
逆送手段とから離間することを特徴としている。

【００１３】又、本発明のシート給送装置は、前記シー
ト逆送手段のシートとの接触部に複数の弾性材製突起を
形成してなることを特徴としている。

【００１４】更に、本発明の画像形成装置は、上記のシ
ート給送装置と、該シート給送装置から給送されるシー
トに所望の画像を形成する画像形成手段と、を備えたこ
とを特徴としている。

【００１５】（作用）本発明のシート給送装置は、シー
ト給送時、シート積載手段上から複数のシートが給送手
段により送り出されると、分離手段が給送手段と共同し
て一枚のシートのみを分離する。この際、分離手段が給
送手段に従動し、シート逆送手段が分離手段に従動す
る。そして、分離された一枚のシートを除く他のシート
をシート逆送手段がシート積載手段上に戻す。

【００１６】又、本発明のシート給送装置は、給送手段
と分離手段の共通接線がシート給送方向に所定角度傾い
ているため、給送手段により給送されるシートが他のシ
ートから分離されやすく、複数のシートが一気に給送手
段と分離手段の間に侵入することがない。

【００１７】又、本発明のシート給送装置は、シート給
送待機時、分離手段が給送手段及びシート逆送手段から
離間し、トルクリミッタの負荷が分離手段を介してシー
ト逆送手段に作用することがない。

【００１８】又、本発明のシート給送装置は、シート逆
送手段のシートと接触する部位に形成した弾性材製突起
がシートに対して効果的にシート搬送方向と逆方向の力
を作用させる。

【００１９】

【発明の実施の形態】

（第１の実施の形態）以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき詳述する。

【００２０】図１は、本発明のシート給送装置Ｋを示す
断面図である。

【００２１】この図において、フレーム１のスタック
（シート積載手段）１５及び該スタック１５に回動可能
に支持された圧板２の上には、シート３が多数積載され
ている。圧板２は、支軸２ｂを介してフレーム１に枢支
されており、バネ２ａにより図中上方へ付勢されて、シ
ート３を給紙ローラ４に押圧する。そして、これら圧板
２，バネ２ａ及び支軸２ｂがシート押圧手段を構成して
いる。

【００２２】スタック１５上に積載されたシート３の端
部側上方には、シート３をピックアップする給紙ローラ
４が回転可能に配置され、該給紙ローラ４がモータ３１
によって回動させられるようになっている。そして、図
３に示すように、スタック１５上のシート３が給紙ロー
ラ４の回転によりピックアップされる。

【００２３】この給紙ローラ４と対向する位置には、空
気圧シリンダやモータ等の駆動手段Ｐ₁ に揺動可能に連
繋されたリタードローラ（分離手段）５が配置されてい
る。このリタードローラ５は、前記給紙ローラ４と共働
して、一枚のシートだけを分離する。尚、この分離され
たシート３は、ガイド６，７に沿って搬送ローラ８，９
へ送られて、さらに図中右方向の不図示の記録部へと搬
送されていく。

【００２４】ここで、本実施の形態では、リタードロー
ラ５に圧接する逆転ローラ（シート逆送手段）１０を設
けており、このリタードローラ５と逆転ローラ１０との
関連部分の構成に付いて、図２に基づき説明する。

【００２５】リタードローラ５は、分離ホルダ１１に固
定された軸１２に回動可能に嵌合されると共に、クラッ
チバネ１３を介してその軸１２に連繋されている。クラ
ッチバネ１３とリタードローラ５は、フック部１３ａと
切欠き溝５ａで係合している。尚、分離ホルダ１１は、
バネ１６及び支台１７を介してフレーム１に取り付けら
れている。

【００２６】そして、クラッチバネ１３は、リタードロ
ーラ５が矢印Ａ方向に回転する時に所定のトルクを発生
し、リタードローラ５に作用する外力（例えば、給紙ロ
ーラ４との間に生じる摩擦力や、搬送されるシートとの
間に生じる摩擦力）が所定以下ではリタードローラ５の
回動を阻止し、リタードローラ５に作用する外力が所定
以上ではリタードローラ５の回動を許容する。

【００２７】上記クラッチバネ１３のトルクは、給紙ロ
ーラ４とリタードローラ５との間に一枚のシートのみが
挟持されている場合や一枚のシートも挟持されていない
場合（比較的大きな外力がリタードローラ５に作用する
場合）に、リタードローラ５の回動を許容する一方、給
紙ローラ４とリタードローラ５との間に複数枚のシート
が挟持されている場合（比較的小さな外力がリタードロ
ーラ５に作用する場合）に、リタードローラ５の回転を
阻止するように設定されている。その結果、給紙ローラ
４とリタードローラ５との間に複数枚のシートが侵入す
ると、給紙ローラ４に接する一枚のシートのみが所定方
向（図中右方向）に搬送され、リタードローラ５側の他
のシートの搬送が阻止される。

【００２８】逆転ローラ１０は、フレーム１に固定され
たホルダ１４によって回転可能に軸支されている。本実
施の形態において、ホルダ１４は、板バネ材で作られて
おり、そのバネ弾性でもって逆転ローラ１０をリタード
ローラ５に圧接するようになっている。これにより、リ
タードローラ５が矢印Ａ方向に回転する時、逆転ローラ
１０はリタードローラ５に従動して矢印Ｂ方向に回転す
る。

【００２９】次に、図１，図３，図４に基づきシート給
送装置Ｋの作動状態を説明する。

【００３０】初期状態は、図１に示すように、圧板２及
びリタードローラ５が給紙ローラ４から離れた位置にあ
る。図外のコンピュータからシート給送装置Ｋに給紙命
令が入力されると、モータ３１が給紙ローラ４を回転さ
せ、駆動手段Ｐ₁ がリタードローラ５を給紙ローラ４に
圧接する。その結果、リタードローラ５が給紙ローラ４
の回転にしたがって回転を始める。その後、図３に示す
ように、圧板２が駆動手段Ｐ₂ によって回動させられ、
シート３が給紙ローラ４に圧接すると、上部のシート３
ａが給紙ローラ４によって図中右方向に送り出される。

【００３１】この時、逆転ローラ１０は、給紙ローラ４
とは接触せずに矢印Ｂ方向に回転しているので、給紙ロ
ーラ４に接する最上位のシート３ａを除く他のシート３
をフレーム１上に戻す。従って、この逆転ローラ１０
は、フレーム上から多数枚のシートが同時に送り出され
るのを防止する。尚、給紙ローラ４によって給送される
一枚のシート３ａは、逆転ローラ１０と接触することな
くリタードローラ５へ送られる。

【００３２】リタードローラ５は、給紙ローラ４とリタ
ードローラ５の共通接線Ｃがシートの送り出し方向と角
度θの傾きを生じるようにフレーム１に取り付けられて
いる。従って、数枚のシートが一気に給紙ローラ４とリ
タードローラ５とのニップ部へ入り込むことはなく、給
紙ローラ４で給送されるシート３ａを除く他のシート３
ｂはリタードローラ５の外周面に接触してフレーム１側
に戻されるため、ほとんどの場合、１枚のシート３ａの
みが給紙ローラ４とリタードローラ５のニップ部を介し
て搬送ローラ８，９へと送られる。

【００３３】仮に、２枚のシート３ａ，３ｂが一緒に給
紙ローラ４とリタードローラ５のニップ部へ入り込んで
しまった場合、クラッチバネ１３が発生する所定のトル
クによってリタードローラ５側のシート３ｂを給紙ロー
ラ４側のシート３ａから分離し、給紙ローラ４とリター
ドローラ５が１枚のシート３ａだけを搬送ローラ８，９
へ送り出す。

【００３４】シート３ａがリタードローラ５まで送られ
ると、圧板２が駆動手段Ｐ₂ によって元の位置まで戻る
が、その後の所定の時間、リタードローラ５が給紙ロー
ラ４に圧接した状態を維持し、リタードローラ５と共に
逆転ローラ１０も回転を続ける。

【００３５】これにより、図４に示すように、リタード
ローラ５手前まで引き出された後続シート３ｂを逆転ロ
ーラ１０でスタック１５へと送り戻すことができる。

【００３６】このように、本実施の形態によれば、搬送
されるべき一枚のシート３ａを除く他のシート３ｂが逆
転ローラ１０で確実にスタック１５上に戻されるため、
リタードローラ５を図１に示す位置まで戻しても、搬送
ローラ８，９によって搬送されるシート３ａに引きずら
れて後続シート３ｂがスタック１５上から一緒に送り出
されることがない。

【００３７】また、本実施の形態のシート給送装置Ｋ
は、リタードローラ５を給紙ローラ４から離した後で印
字（画像形成）開始となるような画像形成装置１００に
使用されれば（図９参照）、印字中のシートにバックテ
ンション（搬送方向に対する抵抗）を与えることもない
ので、そのバックテンションに起因する搬送精度の低下
を招来することがなく、良好な搬送性能を確保できると
共に、給紙ローラ４を駆動するモータ３２の負荷を軽減
することが可能となる。 （第２の実施の形態）図５は、本発明に係るシート給送
装置Ｋの第２の実施の形態を示すものである。この図５
に示すように、本実施の形態は、リタードローラ２０と
逆転ローラ２３の構成及び両者２０，２３の連繋状態に
特徴がある。尚、前記第１の実施の形態と同様の構成部
分には同一の符号を付し、その重複した説明を省略す
る。

【００３８】即ち、本実施の形態は、リタードローラ２
０の端部にギヤ２０ａを形成する一方、逆転ローラ２３
の前記ギヤ２０ａに対向する位置にギヤ２３ａを形成し
てある。ギヤ２０ａとギヤ２３ａは、リタードローラ２
０が給紙ローラ４に圧接する位置でかみ合い、リタード
ローラ２０が給紙ローラ４から離れるとかみ合いが外れ
るようになっている。尚、逆転ローラ２３は、ホルダ２
１に固定した軸２２に回転可能に支持されている。又、
ホルダ２１は、リタードローラ２０よりもシート搬送方
向上流側（図中左側）のフレーム１上に固定されている
（図６，図７参照）。

【００３９】図６は、本実施の形態に係るシート給送装
置Ｋのシート給送状態を示すものである。このシート給
送時、リタードローラ２０が給紙ローラ４に圧接し、ギ
ヤ２０ａとギヤ２３ａがかみ合っているので、逆転ロー
ラ２３が矢印方向に回転している。その後、前記第１の
実施の形態と同様（図７参照）、給紙ローラ４の給紙作
業が終了すると、圧板２が下がり、引き出された後続の
シート３ｂが逆転ローラ２３によってスタック１５へと
戻される。

【００４０】図７は、リタードローラ２０が給紙ローラ
４から離れた状態を示すものである。すなわち、この図
７は、給紙ローラ４とリタードローラ５によって１枚だ
け分離されたシート３ａが搬送ローラ８，９によって搬
送される状態を示すものである。この時、シート３ａ
は、自重によりたわんで逆転ローラ２３に接触するの
で、逆転ローラ２３の回転負荷が重い場合、シート３ａ
と逆転ローラ２３表面とのスリップによりビビリ音が発
生する場合がある。しかし、本実施の形態によれば、逆
転ローラ２３が回転自在になっているため（図７参
照）、摩擦係数の大きいシートが摺接する場合には逆転
ローラ２３がシートに従動回転し、逆転ローラ２３とシ
ートとの間でスリップを生じないため、逆転ローラ２３
とシート３ａとの間でビビリ音が発生することがない。 （第３の実施の形態）図８は、本発明の第３の実施の形
態に係るシート給送装置Ｋを示すものである。尚、この
図８において、リタードローラ２０の構成は、第２の実
施の形態におけるリタードローラの構成と実質的に同様
である。

【００４１】ここで、ホルダ３０に固定された軸３１に
は、逆転ローラ３２を構成するギヤ３２ａが回転可能に
嵌合されている。そして、ギヤ３２ａには、図中左側に
パドル状の弾性材（例えば、ゴムや樹脂）製の突起３２
ｂが複数形成されている。

【００４２】リタードローラ２０側にギヤ２０ａと逆転
ローラ３２側にギヤ３２ａは、リタードローラ２０が給
紙ローラ４に圧接する位置でかみ合い（図６参照）、リ
タードローラ２０が給紙ローラ４から離れるとかみ合い
が外れるようになっているので（図７参照）、第２の実
施の形態と同様の効果がある。

【００４３】さらに本実施の形態においては、逆転ロー
ラ３２をパドル形状とすることによって、後続のシート
の戻し搬送力を増加させ、余分なシートをより一層確実
にスタック１５へと戻すことができる。

【００４４】尚、本実施の形態は、突起３２ｂをパドル
形状にする態様を示したが、これに限られず、ギヤ形
状，スプライン形状，半円形状突起等の様々な突起を適
用できる。 （画像形成装置の実施の形態）図９は、本発明の画像形
成装置１００の概略構成図である。この画像形成装置は
１００は、上記のシート給送装置Ｋを複数備えており、
このシート給送装置Ｋから給送され、搬送手段１０３ａ
により搬送されるシートに画像形成手段１０２で所望の
画像を形成する。そして、この画像形成装置は、画像形
成済のシートを搬送手段１０３ｂで定着手段１０４まで
搬送し、該定着手段において画像が定着されたシートを
排出手段１０５でシート排出トレイ１０６上に排出する
ようになっている。

【００４５】このような画像形成装置１００によれば、
シート給送装置Ｋから一枚づつ確実に給送されるシート
に対し、画像形成手段１０２で円滑且つ確実に所望の画
像を形成でき、該画像形成装置に対する信頼性を格段に
向上させることができる。

【００４６】

【発明の効果】以上説明したように、本発明のシート給
送装置は、シート給送時、シート積載手段上から複数の
シートが給送手段により送り出されると、分離手段が給
送手段と共同して一枚のシートのみを分離し、分離手段
が給送手段に従動して一枚のシートのみを所定方向に給
送する一方、シート逆送手段が分離手段に従動し、該シ
ート逆送手段が分離された一枚のシートを除く他のシー
トをシート積載手段上に確実に戻すため、シートの重送
を確実に防止でき、シートの分離・給送性能を格段に向
上させることができる。

【００４７】又、本発明のシート給送装置は、給送手段
と分離手段の共通接線がシート給送方向に所定角度傾く
ように構成し、給送手段により給送されるシートが他の
シートから分離されやすく、複数のシートが一気に給送
手段と分離手段の間に侵入することがないため、より一
層効果的にシートの重送を防止できる。

【００４８】又、本発明のシート給送装置は、シート給
送待機時、分離手段が給送手段及びシート逆送手段から
離間し、トルクリミッタの負荷が分離手段を介してシー
ト逆送手段に作用することがないため、シート積載手段
上から送り出されて搬送されるシートに不必要な抵抗を
作用させることがなく、シートの搬送精度を向上させる
ことができる。

【００４９】又、本発明のシート給送装置は、シート逆
送手段のシートと接触する部位に形成した弾性材製突起
がシートに対して効果的にシート搬送方向と逆方向の力
を作用させるため、分離手段により分離された一枚のシ
ートを除く他のシートをシート逆送手段により確実にシ
ート積載手段上に戻すことができる。

【００５０】更に、本発明の画像形成装置は、上記のよ
うなシート給送装置を備えているため、シート給送装置
から一枚づつ確実に送られてくるシートに対し、円滑か
つ確実に所望の画像を形成でき、該画像形成装置に対す
る信頼性を格段に向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施の形態を示すシート給送装
置の正面図。

【図２】同シート給送装置の要部斜視図。

【図３】同シート給送装置の第１の作動状態図。

【図４】同シート給送装置の第２の作動状態図。

【図５】本発明の第２の実施の形態を示すシート給送装
置の要部斜視図。

【図６】同シート給送装置の第１の作動状態図。

【図７】同シート給送装置の第２の作動状態図。

【図８】本発明の第３の実施の形態を示すシート給送装
置の要部斜視図。

【図９】本発明のシート給送装置を備えた画像形成装置
の概略構成図。

【符号の説明】

２ 圧板（シート押圧手段） ２ａ バネ（シート押圧手段） ２ｂ 支軸（シート押圧手段） ３，３ａ，３ｂ シート ４ 給紙ローラ（給送手段） ５，２０ リタードローラ（分離手段） １０，２３，３２ 逆転ローラ（シート逆送手段） １３ クラッチバネ（トルクリミッタ） １５ スタック（シート積載手段） ３２ｂ 突起 １００ 画像形成装置 １０２ 画像形成手段 Ｋ シート給送装置 Ｐ₁ 駆動手段

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】複数のシートを積載するシート積載手段
   と、 該シート積載手段上のシートを送り出す給送手段と、 該給送手段に前記シート積載手段上のシートを接触・離
   間させるシート押圧手段と、 前記給送手段と共働してシートを一枚づつに分離する分
   離手段と、 シート給送時に前記分離手段を前記給送手段に接触させ
   る一方、シート給送待機時に前記分離手段を前記給送手
   段から離間させる駆動手段と、 シート給送時の負荷が所定以上になると、前記分離手段
   を前記給送手段に従動させるトルクリミッタと、 を備えたシート給送装置において、 前記分離手段よりもシート搬送方向上流側であって、前
   記給送手段から離間した位置に、前記分離手段に従動し
   てシートをシート積載手段側に戻すシート逆送手段を備
   えたことを特徴とするシート給送装置。
2. 【請求項２】前記給送手段と前記分離手段の共通接線が
   シート給送方向に対して所定角度傾くように、前記給送
   手段と前記分離手段とを配置してなることを特徴とする
   請求項１記載のシート給送装置。
3. 【請求項３】前記分離手段が、シート給送待機時、前記
   給送手段と前記シート逆送手段とから離間することを特
   徴とする請求項１記載のシート給送装置。
4. 【請求項４】前記シート逆送手段のシートとの接触部に
   複数の弾性材製突起を形成してなることを特徴とする請
   求項１記載のシート給送装置。
5. 【請求項５】上記請求項１乃至請求項４記載のいずれか
   １項に記載のシート給送装置と、該シート給送装置から
   給送されるシートに所望の画像を形成する画像形成手段
   と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。