JP3833423B2 - 給紙装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に適用される給紙装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来における給紙装置は、例えば図5に示すように、円柱状の給紙ローラ100と、給紙ローラ100を軸支するローラ軸102と、分離部材としての分離パッド104と、分離パッド104を保持するホルダ106と、分離パッド104の下流側に設けられた搬送ローラ対108等を有している。
給紙カセットの底板110上には複数枚の記録紙112が積層状態に載置されている。底板110の一端側はカセット本体に回動可能に取り付けられ、他端側は給紙ローラ100へ向けて付勢されている。これにより記録紙112は給紙ローラ100に所定の給紙圧Ppで当接している。
ホルダ106も給紙ローラ100へ向けて付勢されており、分離パッド104は給紙ローラ100に所定の分離圧Psで当接している。
【0003】
図示しない駆動手段によりローラ軸102が回転駆動されると、給紙ローラ100が回転し、記録紙112が給送される。このとき、複数枚の記録紙112が給送された場合、それらの記録紙112は分離パッド104と給紙ローラ100のニップ部において分離され、一枚ずつ搬送ローラ対108へ向けて送られる。
【0004】
本来、記録紙112が搬送ローラ対108まで搬送されればその後の給紙ローラ100の回転は不要である。
しかしながら、円柱状の給紙ローラ100を用いた場合、記録紙112が搬送されている間は給紙ローラ100は分離パッド104との間に記録紙112を挟んだ状態で回転している。
このため、摩耗が早いとともに紙粉が多く発生し、給紙ローラ100の表面あるいは分離パッド104の表面は初期の性能を長期にわたり維持できなくなり、給紙性能、分離性能が早期に低下するという問題があった。
【0005】
この問題に対処すべく、特開平10−297778号公報には、円弧の一部を欠いた半月形の給紙ローラを用いた給紙装置が開示されている。
これは、図6に示すように、半月形の給紙ローラ114の両側において、ローラ軸102に偏心したカラー軸受116を固定し、各カラー軸受116にカラー118を回転自在に支持した構成を有している。
給紙ローラ114の記録紙搬送面を、実質的に搬送ローラ対108まで記録紙112を送るだけの形状(半月形)とし、初期状態においてはカラー118で記録紙112の上面を押える構成としたものである。
【0006】
初期状態においてはカラー118が記録紙112の上面及び分離パッド104に接触しているが、ローラ軸102が回転すると、カラー118は接触摩擦によって自転はしないもののカラー軸受116の偏心によって変位(公転移動)し、給紙ローラ114の回転に伴って記録紙112及び分離パッド104から遠ざかる。カラー118が遠ざかるのに伴って、給紙ローラ114が記録紙112及び分離パッド104に当接し、給紙がなされる。
ところで、円柱条の給紙ローラと偏心しないカラーを用いる構成では、通常、カラーの外径は給紙ローラの外径よりも若干小さくしているが、この外径の寸法差が大きいと、給紙開始時に記録紙先端の上下位置及び分離パッドの上下位置の変動が大きく、記録紙が正常に搬送されない場合がある。
逆に外径の寸法差を小さくすると、底板の平面度や寸法のバラツキによって、底板にローラ軸の軸線方向に対して上下方向の傾き等が生じた場合に、給紙ローラのゴム層の片側に記録紙が一部しかせっすることができずに正常な給紙ができない可能性がある。
これに対し、特開平10−297778号公報記載のものでは、初期状態においては、カラー118の外径と給紙ローラ114との寸法差が小さく、給紙ローラ114が回転して記録紙112に当接した時点においてはカラー118の外径と給紙ローラ114の外径との寸法差が大きくなるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
特開平10−297778号公報に記載の技術では、半月形の給紙ローラ114を用いるため、記録紙112に対する接触開始時に最も給紙ローラ114に負荷が掛かり、その接触開始部は全ての記録紙112において同一箇所となるので、その部分のゴム面が最も削れることになる。
従って、経時的に給紙ローラ114の接触開始部だけが径が小さくなり、摩擦係数が低下して給紙性能が低下する。
また、分離パッド104に記録紙112の先端が残っている状態で給紙ローラ114が回転を開始し、カラー118が分離パッド104に接している状態で記録紙112を給紙ローラ114が搬送すると、記録紙112の先端がカラー118に押えられているため、記録紙112の先端は前に進むことができず、薄い紙の場合には座屈を起こす可能性がある。
【0008】
さらに、湿度が高い環境下では初期状態においてでも記録紙112の上面が波打ち、カラー118が記録紙112と接している状態で波打ちの高い箇所が給紙ローラ114と接し、ローラ軸102が回転を開始した場合、記録紙112がスキューする可能性がある。
また、従来の構成においては給紙ローラと分離パッドの接触を避けられず、また接触時間が長いため、スティックスリップ音の問題や、駆動源への負荷トルクが大きいという問題があった。
【0009】
そこで、本発明は、上記諸問題を解消できる給紙装置の提供を、その目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決すべく、請求項1記載の発明では、給紙ローラと、この給紙ローラを軸支し回転駆動されるローラ軸と、上記給紙ローラの両側において上記ローラ軸に該ローラ軸と同期回転可能に設けられたカラー軸受と、これらのカラー軸受にそれぞれ回転自在に支持されたカラーと、上記給紙ローラに当接する分離部材と、この分離部材の給紙方向下流に設けられた搬送ローラ対を有し、上記給紙ローラによって給送された記録紙を該給紙ローラと上記分離部材との間を通すことにより記録紙を1枚ずつ分離して上記搬送ローラ対へ給送する給紙装置において、上記給紙ローラとカラーが断面円形状を有し、上記給紙ローラと上記ローラ軸が一方向のみ回転力を伝達する一方向回転伝達手段により接続され、上記ローラ軸が回転停止して上記搬送ローラ対により記録紙が搬送されている状態では、上記カラーの中心が上記ローラ軸の中心に対して偏心し該カラーが記録紙及び上記分離部材と接触し、且つ、上記給紙ローラは記録紙と接触せず、上記給紙ローラと上記カラーが連れ回りする、という構成を採っている。
【0011】
請求項2記載の発明では、請求項1記載の構成において、上記給紙ローラと上記カラーとの間に摩擦部材が設けられ、この摩擦部材との間の摩擦力によって連れ回りする、という構成を採っている。
【0012】
請求項3記載の発明では、請求項1又は2記載の構成において、上記一方向回転伝達手段がラチェット形状の噛み合い構成を有している、という構成を採っている。
【0013】
請求項4記載の発明では、請求項記載の構成において、上記ローラ軸側のラチェット形状部分が別部材として形成され、上記ローラ軸が所定量回転した後に上記ラチェット部材が上記給紙ローラ側と噛み合う、という構成を採っている。
【0014】
請求項5記載の発明では、請求項4記載の構成において、上記ローラ軸及び上記カラーの回転開始後、上記給紙ローラが記録紙に接触すると同時又はそれ以降に上記ローラ軸の回転が上記給紙ローラに伝達されるように上記所定量が設定されている、という構成を採っている。
【0015】
請求項6記載の発明では、請求項記載の構成において、上記ローラ軸及び上記カラーの回転開始後、記録紙の先端が上記カラーと上記分離部材との接触点に到達しないタイミングで上記ローラ軸の回転が上記給紙ローラに伝達されるように上記所定量が設定されている、という構成を採っている。
【0016】
請求項7記載の発明では、請求項1〜6のいずれか1項記載の構成において、上記カラーと上記カラー軸受との摩擦係数を、上記カラーと記録紙との摩擦係数より小さくした、という構成を採っている。
【0018】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図に基づいて説明する。
本実施例における給紙装置2は、図1に示すように、給紙ローラ4と、給紙ローラ4が固定されたローラ軸6と、給紙ローラ4の軸方向両側においてローラ軸6に一体に形成されたカラー軸受8と、これらのカラー軸受8にそれぞれ回転自在に支持された断面円形状のカラー10と、給紙ローラ4に所定の給紙圧で当接する分離部材としての分離パッド12と、分離パッド12の給紙方向下流に設けられた搬送ローラ対14等を有している。カラー軸受8はローラ軸6に対して偏心している。図示しない駆動源により給紙ローラ4(実質的にはローラ軸6)と搬送ローラ対14が駆動されるようになっている。
【0019】
給紙ローラ4は、円筒状のローラベ−ス16と、ローラベ−ス16の外周面に設けられた円筒状のゴム層18と、ローラベ−ス16をローラ軸6に固定するスペーサ20,22を有している。ゴム層18の表面には、給紙時のスリップを防止するために軸方向に延びる凹条18aが多数形成されている。
カラー10とローラベ−ス16との間には、摩擦部材としての環状の弾性部材24がいずれかに固定することなく配置されている。符号Cは給紙ローラ4の回転中心を示している。
【0020】
スペーサ22側において、給紙ローラ4とローラ軸6は、一方向のみ回転力を伝達する一方向回転伝達手段26により接続されている。一方向回転伝達手段26は、ローラ軸6の円筒部28を分断することにより形成されており、給紙ローラ4側の歯としてのラチェット30と、ローラ軸6側のラチェット部材32と、このラチェット部材32を駆動する軸ピン6aを有している。軸ピン6aはローラ軸6に一体に形成されている。
ラチェット部材32はローラ軸6とは別部材として形成され、ローラ軸6に給紙ローラ4の軸方向に摺動可能に収容されている。ラチェット部材32には、軸ピン6aが移動する切り欠き部32aが形成されているとともに、軸方向の幅が変化するテーパ面32bが形成されている。
【0021】
ローラ軸6が図示しない駆動手段により回転駆動され、軸ピン6aが切り欠き部32aを回転方向に移動すると、軸ピン6aがテーパ面32bをその隙間の広い部分から狭い部分へ移動するため、ラチェット部材32は徐々に図面上左側に移動し、最終的に給紙ローラ4側のラチェット30とラチェット部材32が噛み合い、給紙ローラ4に回転力が伝達される。なお、図1(a)に示すように、切り欠き部32aにおける軸ピン6aの移動範囲(所定量)をギャップ角と呼ぶこととする。図1(a)において、円弧32aは、切り欠き部32aの範囲を示している。また、符号Sはカラー10と給紙ローラ4の境界点を示している。
ラチェット30とラチェット部材32が噛み合った状態でローラ軸6が停止し、給紙ローラ4が回転しても噛み合いは外れる。
【0022】
給紙ローラ4の両側に配置された弾性部材24の押圧変形による摩擦力により、カラー10の回転が給紙ローラ4に伝達されるようになっている。但し、弾性部材24の押圧変形による回転力は、給紙ローラ4を連れ回りさせる程度のもので、この状態で給紙ローラ4が記録紙34と接触した場合、カラー10と弾性部材24もしくは給紙ローラ4と弾性部材24の間ですべりが生じ、給紙ローラ4が記録紙34に当接した瞬間、給紙ローラ4が停止するようになっている。
【0023】
分離パッド12はホルダ36に保持されており、所定の分離圧で給紙ローラ4又はカラー10に当接するようになっている。
また、図示しない給紙カセットに積層状態に収容された複数の記録紙34も所定の給紙圧で給紙ローラ4又はカラー10に当接するようになっている。
【0024】
次に、給紙装置2の給紙動作を説明する。
ローラ軸6には図示しない回転制御手段が接続されており、この回転制御手段により、ローラ軸6が1回転すると図示しない駆動源からの駆動を遮断し、ローラ軸6が停止する構成となっている。ローラ軸6が停止している状態が図1に示す初期状態又は待機状態である。
この状態では、ローラ軸6の軸ピン6aがラチェット部材32の切り欠き部32aのテーパ面32bの隙間の広い側に位置しており、ラチェット部材32の歯と給紙ローラ4側のラチェット30とは噛み合いが外れ、ローラ軸6による駆動が解除された状態となっている。
【0025】
また、カラー10の中心がローラ軸6の回転中心に対して、カラー10が記録紙34及び分離パッド12と接触する方向に偏心しているため、分離パッド12とカラー10とは図1(a)に示す接触点Aで接している。このため、給紙ローラ4が記録紙34を搬送すると、搬送された記録紙34と次の記録紙34との紙間の摩擦により、次の記録紙34の先端は接触点Aまで来ることがある。
初期状態又は待機状態では、カラー10は記録紙34の上面と接し、給紙ローラ4は記録紙34及び分離パッド12と離間した状態にある。
【0026】
この初期状態又は待機状態から、図示しない駆動源により駆動が開始され、図示しない回転制御手段により図1(b)に示す矢印N方向(給紙ローラ4の回転方向)へローラ軸6の回転が開始される。このとき、ローラ軸6を中心にカラー10全体が回転移動を開始するが、カラー10と分離パッド12が接触し、カラー10自身がカラー軸受8を中心に自転するのを押えているため、カラー10の弾性部材24を押圧変形させることによる摩擦力による回転駆動力は、カラー10と弾性部材24もしくは給紙ローラ4と弾性部材24の間ですべり、カラー10自身は自転せずにローラ軸6の中心を偏心量分公転移動する状態となる。
また、ローラ軸6の軸ピン6aがラチェット部材32の切り欠き部32aのギャップ角を移動する間は給紙ローラ4側とラチェット部材32の噛み合いは生じないため、すなわち、ローラ軸6の駆動力が伝達されないため、カラー10の公転移動中、給紙ローラ4は停止した状態にある。
【0027】
軸ピン6aがラチェット部材32の切り欠き部32aをテーパ面32bの隙間の広い側から狭い側へ移動すると、軸ピン6aがテーパ面32bを押圧するため、ラチェット部材32は給紙ローラ4側のラチェット30に近づくように矢印L方向に移動し、図2に示すように、軸ピン6aがギャップ角分移動して切り欠き部32aのテーパ面32bの狭い側の端面に当接したとき、給紙ローラ4側のラチェット30とローラ軸6側のラチェット部材32が噛み合う。
軸ピン6aが切り欠き部32aのテーパ面32bの狭い側の端面に当接した瞬間、給紙ローラ4にローラ軸6からの回転駆動力が伝達され、給紙ローラ4は回転を開始する。
【0028】
給紙ローラ4とカラー10の境界点Sが記録紙34との接触点Kを通過した状態で給紙ローラ4による記録紙34の搬送が行われるようにギャップ角が設定されている。すなわち、カラー10が記録紙34から離間し、給紙ローラ4が記録紙34に接触した状態で給紙ローラ4による記録紙34の搬送が行われるようにギャップ角が設定されている。
また、図2(a)から判るように、カラー10がローラ軸6の中心に対して偏心量分公転移動することにより、分離パッド12とカラー10の接触点Aは、紙間の摩擦により次の記録紙34が分離パッド12とカラー10の接触点まで搬送されてしまった場合の先端位置(図1(a)における接触点A)より下流側に移動している。
すなわち、給紙ローラ4が記録紙34を搬送し始め、記録紙34の先端が分離パッド12とカラー10の接触点Aに到達する前にカラー10が分離パッド12を通過するようにギャップ角が設定されている。このため、カラー10で記録紙34の先端部を押えた状態で給紙ローラ4により記録紙34を搬送することが防止される。
【0029】
記録紙34の先端が搬送ローラ対14のニップ部に達し、給紙ローラ4がさらに回転すると、図3に示すように、再度給紙ローラ4とカラー10の境界点が記録紙34との接触点を通過する。この瞬間、給紙ローラ4が記録紙34から離間して記録紙34の搬送が停止する。
カラー10が初期状態又は待機状態の位置に達し、ローラ軸6が1回転したところで図示しない回転制御手段によりローラ軸6が停止する。
すると、図4に示すように、記録紙34は搬送ローラ対14により搬送される。記録紙34とカラー10が接触しているため、カラー10は初期状態又は待機状態の位置でカラー軸受8を中心に自転し、連れ回りする。
このとき、カラー10の弾性部材24を押圧変形させることによる摩擦力による回転駆動力が給紙ローラ4に伝達され、給紙ローラ4は記録紙34と離間した状態で連れ回りする。
【0030】
カラー10の自転により給紙ローラ4が連れ回りすると、ラチェット部材32は矢印R方向に移動し、給紙ローラ4側のラチェット30とローラ軸6側のラチェット部材32の噛み合いが外れる。このときの給紙ローラ4の回転力はローラ軸6には伝達されず、ローラ軸6は停止したままとなる。
本実施例では、カラー10とカラー軸受8との摩擦係数を、カラー10と記録紙34との摩擦係数より小さく設定している。このため、ローラ軸6が停止した状態で搬送ローラ対14が記録紙34を搬送するとき、カラー10はカラー軸受8を中心に確実に自転、連れ回りする。
【0031】
記録紙34の後端が図1で示す分離パッド12とカラー10の接触点Aを通過した瞬間、カラー10の連れ回りは停止し、図1に示す初期状態又は待機状態となる。
また、このとき、搬送ローラ対14により搬送されている記録紙34の次の記録紙34は、紙間の摩擦により、その先端が図1に示す分離パッド12とカラー10の接触点Aまでくることがあるが、分離パッド12の分離条件設定により、分離パッド12とカラー10の接触点Aより先に搬送されることはない。
【0032】
本発明は上記実施例で示した構成に限定されるものではない。例えば、カラー10の弾性部材24を押圧変形させることによる摩擦力による回転駆動力で給紙ローラ4を連れ回りさせる構成としたが、搬送ローラ対14の回転駆動力を給紙ローラ4に伝達して連れ回りさせる構成としてもよい。
また、一方向回転伝達手段26は、ラチェット構成に代えてワンウェイクラッチを採用してもよい。
【0033】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、給紙ローラとカラーが断面円形状を有し、給紙ローラとローラ軸が一方向のみ回転力を伝達する一方向回転伝達手段により接続され、ローラ軸が回転停止して搬送ローラ対により記録紙が搬送されている状態では、カラーの中心がローラ軸の中心に対して偏心し該カラーが記録紙及び分離部材と接触し、且つ、給紙ローラは記録紙と接触せず、給紙ローラとカラーが連れ回りする構成としたので、給紙ローラと分離部材が接触する時間が短くなりもしくは無くなるため、給紙ローラの摩耗を低減でき、耐久性、信頼性を向上させることができる。
また、給紙ローラと分離部材が接触するときに発生するスティックスリップ音、駆動源への負荷トルクが減少しもしくは無くなる。
また、給紙ローラの記録紙との接触開始時に最も給紙ローラに負荷が掛かるカラーと給紙ローラの境界付近の給紙ローラの搬送面(ゴム面)の削れが一箇所に固定されず、全周に亘って均等に摩耗するので、耐久性を一層向上させることができ、給紙性能及び分離性能を安定させることができる。
また、簡単な構成で給紙ローラの搬送面の削れが一箇所に固定されることを防止できる。
【0035】
請求項記載の発明によれば、給紙ローラとカラーとが摩擦部材の摩擦力によって連れ回りする構成としたので、簡単な構成で給紙ローラの搬送面の削れが一箇所に固定されることを防止できる。
【0036】
請求項3又4記載の発明によれば、一方向回転伝達手段がラチェット形状の噛み合い構成を有している構成としてので、簡単な構成で給紙ローラの搬送面の削れが一箇所に固定されることを防止できる。
【0037】
請求項記載の発明によれば、ローラ軸及びカラーの回転開始後、給紙ローラが記録紙に接触すると同時又はそれ以降にローラ軸の回転が給紙ローラに伝達されるようにしたので、カラーの外径と給紙ローラの外径の寸法差が大きい場合による給紙開始時に記録紙先端の上下位置及び分離部材の上下位置の変動が大きくあっても、カラーが記録紙から離れ、記録紙が給紙ローラと確実に接触すると同時に給紙ローラに駆動力が伝達されて回転が開始するため、記録紙を確実に搬送できる。
逆に、外径の寸法差が小さく、給紙カセットの底板の平面度や寸法のバラツキによって底板にローラ軸の軸線方向に対して上下方向の傾き等が生じた場合に、給紙ローラのゴム層の片側に記録紙が一部しか接しない場合でも、又は湿度が高い環境下での記録紙の上面が波打ってカラーが記録紙と接している状態で波打ちの高い箇所が給紙ローラと接し、ローラ軸が回転した場合でも、給紙ローラは回転せず、カラーが記録紙から離れ、記録紙が給紙ローラと確実に接触すると同時に給紙ローラに駆動が伝達され、回転が開始するため、記録紙の上面の波打ちにより記録紙のスキューが発生することを防止することができる。
【0038】
請求項記載の発明によれば、ローラ軸及びカラーの回転開始後、記録紙の先端がカラーと分離部材との接触点に到達しないタイミングでローラ軸の回転が給紙ローラに伝達されるようにしたので、分離部材に記録紙の先端が残っている状態でも記録紙先端がカラーにより押えられることはなく、薄い紙での座屈を防止することができる。
【0039】
請求項記載の発明によれば、カラーとカラー軸受との摩擦係数を、カラーと記録紙との摩擦係数より小さくしたので、ローラ軸が停止した状態で搬送ローラ対が記録紙を搬送するときのカラーの確実な自転、連れ回りを得ることができ、カラーによる擦れ跡が記録紙上に残ることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る給紙装置の初期状態又は待機状態における概要図で、(a)は概要正面図、(b)は概要断面図である。
【図2】ローラ軸から給紙ローラへ回転駆動力が伝達されるときの概要図で、(a)は概要正面図、(b)は概要断面図である。
【図3】給紙ローラによって記録紙が搬送されている状態の概要図で、(a)は概要正面図、(b)は概要断面図である。
【図4】記録紙が搬送ローラ対により搬送され、給紙ローラが記録紙から離間した状態でカラーが連れ回りしている状態の概要図で、(a)は概要正面図、(b)は概要断面図である。
【図5】従来の給紙装置の概要正面図である。
【図6】従来の他の給紙装置の概要正面図である。
【符号の説明】
4 給紙ローラ
6 ローラ軸
8 カラー軸受
10 カラー
12 分離部材としての分離パッド
14 搬送ローラ対
26 一方向回転伝達手段
24 摩擦部材としての弾性部材
32 ラチェット部材
A 接触点

Claims (7)

  1. 給紙ローラと、この給紙ローラを軸支し回転駆動されるローラ軸と、上記給紙ローラの両側において上記ローラ軸に該ローラ軸と同期回転可能に設けられたカラー軸受と、これらのカラー軸受にそれぞれ回転自在に支持されたカラーと、上記給紙ローラに当接する分離部材と、この分離部材の給紙方向下流に設けられた搬送ローラ対を有し、上記給紙ローラによって給送された記録紙を該給紙ローラと上記分離部材との間を通すことにより記録紙を1枚ずつ分離して上記搬送ローラ対へ給送する給紙装置において、
    上記給紙ローラとカラーが断面円形状を有し、上記給紙ローラと上記ローラ軸が一方向のみ回転力を伝達する一方向回転伝達手段により接続され、上記ローラ軸が回転停止して上記搬送ローラ対により記録紙が搬送されている状態では、上記カラーの中心が上記ローラ軸の中心に対して偏心し該カラーが記録紙及び上記分離部材と接触し、且つ、上記給紙ローラは記録紙と接触せず、上記給紙ローラと上記カラーが連れ回りすることを特徴とする給紙装置。
  2. 請求項1記載の給紙装置において、
    上記給紙ローラと上記カラーとの間に摩擦部材が設けられ、この摩擦部材との間の摩擦力によって連れ回りすることを特徴とする給紙装置。
  3. 請求項1又は2記載の給紙装置において、
    上記一方向回転伝達手段がラチェット形状の噛み合い構成を有していることを特徴とする給紙装置。
  4. 請求項記載の給紙装置において、
    上記ローラ軸側のラチェット形状部分が別部材として形成され、上記ローラ軸が所定量回転した後に上記ラチェット部材が上記給紙ローラ側と噛み合うことを特徴とする給紙装置。
  5. 請求項4記載の給紙装置において、
    上記ローラ軸及び上記カラーの回転開始後、上記給紙ローラが記録紙に接触すると同時又はそれ以降に上記ローラ軸の回転が上記給紙ローラに伝達されるように上記所定量が設定されていることを特徴とする給紙装置。
  6. 請求項記載の給紙装置において、
    上記ローラ軸及び上記カラーの回転開始後、記録紙の先端が上記カラーと上記分離部材との接触点に到達しないタイミングで上記ローラ軸の回転が上記給紙ローラに伝達されるように上記所定量が設定されていることを特徴とする給紙装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項記載の給紙装置において、
    上記カラーと上記カラー軸受との摩擦係数を、上記カラーと記録紙との摩擦係数より小さくしたことを特徴とする給紙装置。
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