JP4186424B2 - 給紙装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コピー機やファクシミリ装置、又はその両方の機能を備えたコピー・ファクシミリ複合機等に付設される自動原稿搬送装置(ADF)に関し、詳しくは、該ADFの給紙口に設けられ、原稿を1枚ずつ分離して給送する給紙装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、コピー機やファクシミリ装置、又はその両方の機能を備えたコピー・ファクシミリ複合機等では、その上部に付設される自動原稿搬送装置(ADF)に原稿をセットして、該原稿を自動的にADF内へ繰り込み、その画情報を読み取っていた。
このADFへの給紙口付近には、給紙トレイ上にセットされた原稿を繰り込むピックアップローラと、該ピックアップローラによって繰り込まれた原稿を1枚ずつ分離する原稿分離装置とが配設されている。
該原稿分離装置は、原稿を下流側へ搬送する方向(原稿搬送方向)へ回転するセパレートローラと、原稿を給紙口へ送り返す方向(原稿逆送方向)へ回転するリタードローラとから成り、該セパレートローラの回転軸にアーム部材が揺動自在に支持され、該アーム部材の先端部にピックアップローラが取り付けられている。
例えば、特開平5−301645号に開示される技術や、特開平11−79436号に開示される技術がある。
【0003】
ピックアップローラへは、前記アーム部材の側面に配設されたギアやベルト等の動力伝達機構を介して動力が伝達されるようにしている。また、該動力伝達機構を構成するギアと、前記アーム部材との間には、摩擦ディスクやフェルト等の摩擦部材が介設されており、スプリング等で付勢させることによって摩擦抵抗を発生させてトルクリミッタを形成して、この摩擦抵抗により該ギアをロックさせることで、ピックアップローラを回転させるための駆動力を前記アーム部材を下降させるための力として利用し、ピックアップローラを原稿に接触させることが行われている。
例えば、前述の特開平5−301645号においては同号公報の図3に示すように、セパレートローラ21の回転軸22に設けられるギア37aに摩擦ディスク38aを取付け、スプリング38cにてアーム32aの基部を摩擦ディスク38aに押圧することにより摩擦抵抗を発生させている。
また、前述の特開平11−79436号においては同号公報の図2に示すように、アーム4の中途部側面に設けられた第2ギア14には、押圧板23と滑り調整板24等が設けられて、押圧板23とアーム4との間に介設されるコイルバネ22で押圧板23をギア4側へ押圧することにより、摩擦抵抗を発生させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記の機構では、アームに対し前記スプリングの力(前記セパレートローラの軸方向と平行な方向の力)が作用するので、アームが該力によって歪まないよう強度を確保する必要があった。また、アームが歪んだ場合に、ピックアップローラのクラッチ部が脱落しないようにするため、該ピックアップローラの回転軸の両側の軸方向の移動を規制する必要があり、そのため、Eリングで該回転軸の移動を規制していた。
このように、従来の機構ではその部品点数も比較的多く、組み付け工数が多くなる上、コスト面でも不利であった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するための手段を説明する。
すなわち、請求項1に記載の如く、セパレートローラの回転軸にアームを揺動自在に取り付け、該アームの先端にピックアップローラを設けた給紙装置において、該回転軸に回転自在に内筒体を外嵌し、該内筒体の端部に固定されるピックアップローラへの動力伝達用のギアの内側面と、該回転軸に回動自在に取り付けられたアームの基部の外側面とには、それぞれ環状の溝部が形成され、両溝部に跨ってスプリングが埋入され、該スプリングの内周面の径は、前記溝部の外周面の径よりも小さく形成され、前記回転軸がアームを下降させる方向に回転するときに、前記スプリングが前記アームの溝部に対して緩みつつ、前記アームを下降させる方向の動力を該ギアから該スプリングを介して該アームの基部へ伝達させるものとする。
【0006】
また、請求項2に記載の如く、前記ピックアップローラの回転軸の少なくとも一端側をスナップフィット形状とする。
【0007】
そして、請求項3に記載の如く、請求項1、又は請求項2記載の給紙装置において、前記ピックアップローラの回転軸に、アームに当接させるストッパを設ける。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、自動原稿搬送装置(以下「ADF」)55を付設したファクシミリ装置Fを参照しながら説明する。
図1はADF55を備えたファクシミリ装置Fの斜視図、図2はADF55の側面断面図、図3はセパレートローラ3、及びピックアップローラ6の構成を示す平面図、図4はセパレートローラ3、及びピックアップローラ6の部品構成を示す斜視図である。
【0009】
尚、以下の説明では、図1における矢視A方向を前方として、各構造体の前後左右位置を説明する。また、その他の図面における各構造体の前後左右位置も図1に準ずるものとする。
【0010】
図1及び図2に示すように、画像処理装置のADF55の上部には、原稿載置板37に連続する供給トレイ47を傾斜状態に設けるとともに、その下方に排出トレイ48を配設している。画像処理装置は、排出トレイ48の下方に静止原稿載置面51を設けるとともに、該静止原稿載置面51の下方に光学読取装置が走査する読取部52を設けている。さらに、画像処理装置は、記録用紙の搬送機構を具備するとともに、該読取部52での原稿の読取情報に基づいて、又は、受信した情報に基づいて、記録用紙に記録を行う記録部53を、読取部52の下方に配設している。
【0011】
供給トレイ47に積載状に載置された原稿である用紙54は、上層側から一枚ずつ分離されてADF55内へ繰り出される。繰り出された用紙54はADF55内を搬送されて、読取部52の読取装置により内容を読み取られた後に、排出トレイ48へ排出される。
【0012】
ADF55内には分離給紙装置1が配設され、該分離給紙装置1は、駆動軸2により回転駆動可能とされたセパレートローラ3と、該セパレートローラ3に圧接するリタードローラ33と、駆動軸2に回動自在に枢支されたアーム4・5(図2にはアーム4のみを図示)と、該アーム4・5の先端部に回転自在に枢支されたピックアップローラ6等とから構成されている。
駆動軸2の部分には、トーションスプリング32が嵌装され、該トーションスプリング32の一端部はアーム4に係止し、該トーションスプリング32の他端部は、ADF55のケーシングであるカバー部55aに係止している。
該アーム4及びピックアップローラ6は、分離給紙装置1が停止状態にあるときは該トーションスプリング32の付勢力により上方に回動されて待機位置56に位置している。
【0013】
ADF55は、原稿載置板37に用紙54が積載されたことを、図示せぬ検出手段で検出すると、駆動モータを起動させ、前記駆動軸2、リタードローラ33、フィードローラ34、及び、排出ローラ36を駆動する。駆動軸2が回転駆動されると、該駆動軸2の回転に伴ってセパレートローラ3が図1の矢印方向に回転するとともに、アーム4がトーションスプリング32の付勢力に抗して下方に回動し、ピックアップローラ6が下降するように構成している。ピックアップローラ6が作動位置57まで下降して用紙54の最上面に圧接すると、前記アーム4は下方回動を停止して該ピックアップローラ6は矢印方向へ回転を開始する。そして、ピックアップローラ6の回転により用紙54が下流側のセパレートローラ3とリタードローラ33との間で、1枚ずつ分離される。
【0014】
繰り出された用紙54はセパレートローラ3とリタードローラ33とにより搬送通路45へ送り出されてフィードローラ34まで到達し、該フィードローラ34によりさらに搬送される。フィードローラ34は、セパレートローラ3とリタードローラ33とが用紙54を搬送する速度よりも、速い速度で用紙54を搬送するように回転しているので、用紙54がフィードローラ34により搬送されると、セパレートローラ3は用紙54によって回転数が増す方向に引っ張られることとなる。そして、セパレートローラ3の回転数が増すと、ピックアップローラ6の下方に回動された状態が解除されて、該ピックアップローラ6はトーションスプリング32の付勢力により待機位置56へ戻るように構成している。
【0015】
フィードローラ34により搬送された用紙54は原稿読取面35上を通過し、この際に読取部52内の光学読取装置により内容が読み取られ、その後排出ローラ36により排出トレイ48へ排出される。また、フィードローラ34により高速で搬送される用紙54の後端がセパレートローラ3及びリタードローラ33よりも下流側へ搬送されると、セパレートローラ3は駆動軸2により駆動される速度へ戻り、ピックアップローラ6が再び下方へ回動されて、供給トレイ47に積載された用紙54を再度繰り出し、以降前述の動作を繰り返す。そして、供給トレイ47に積載された用紙54が全て繰り出されて排出トレイ48へ排出されると、ADF55はその動作を停止する。
【0016】
次に、以上のように構成したADF55に搭載される分離給紙装置1について説明する。
図3及び図4に示すように、駆動軸2には内筒体11が回転自在に外嵌され、該内筒体11には更にセパレートローラ3が回転自在に外嵌されている。該セパレートローラ3は、シリコンゴムやエチレンプロピレンゴム等で形成されたセパレートローラ本体19が、内筒体11に回転自在に外嵌された筒状基体であるセパレートローラコア18に圧着嵌合されて、該セパレートローラコア18とセパレートローラ本体19とが一体的に回転するように構成している。また、セパレートローラ3の本体19は前記リタードローラ33に圧接している。
【0017】
セパレートローラコア18の両端部はセパレートローラ本体19より軸方向へ突出しており、その突出するセパレートローラコア18の右端部の外側方には内筒体11の右端部が突出しており、さらに、該内筒体11の右端部の外側方には、駆動側筒体26が配設されている。該駆動側筒体26は駆動軸2に外嵌され、固定ピン25により、該駆動軸2と一体的に回転するように固定されている。
【0018】
そして、セパレートローラコア18の右端部と、内筒体11の右端部と、駆動側筒体26との外周にはクラッチ部材であるクラッチスプリング27が外嵌され、これらのセパレートローラコア18の右端部と、内筒体11の右端部と、駆動側筒体26と、クラッチスプリング27とでクラッチ部7を構成している。該クラッチ部7は、セパレートローラ3を正規に回転させる方向の駆動軸2の駆動力のみを伝達し、逆方向の駆動力は伝達しないワンウェイクラッチに構成されている。
【0019】
駆動軸2からの駆動力が、駆動側筒体26を通じてセパレートローラコア18及び内筒体11へ伝達される場合には、セパレートローラコア18、内筒体11、及び、駆動側筒体26に、スプリングクラッチ部材であるクラッチスプリング27が締まるように巻き付いて、該セパレートローラコア18、内筒体11、及び、駆動側筒体26が一体的に回転するように構成している。すなわち、セパレートローラ3は、クラッチ部7を介して駆動軸2により駆動されるのである。逆に、駆動軸2からの駆動力が遮断されてセパレートローラコア18、及び内筒体11へ伝達されない場合、すなわち、前述のように、セパレートローラ3が駆動軸2により駆動されるときの回転速度よりも速い速度で回転している場合には、クラッチスプリング27が緩んで、該クラッチスプリング27がセパレートローラコア18、内筒体11、及び駆動側筒体26に対して滑り、駆動軸2からの駆動力がセパレートローラコア18及び内筒体11へ伝達されなくなる。
【0020】
また、セパレートローラコア18の右側部には、半径方向に突出した、リング状の大径部18aと、円筒状の支持部18bとが階段状に形成されており、該大径部18aの内側面にセパレートローラ本体19の外側面が当接して、該大径部18aの右側の支持部18bにアーム5が回動自在に外嵌されている。
【0021】
一方の内筒体11に外嵌するセパレートローラコア18の左端部はその中央部よりもやや小径に形成されて、アーム4が回転自在に外嵌されている。これにより該アーム4の内方向への移動が規制されて、該アーム4とセパレートローラ本体19とが接触しないようにしている。
また、アーム4の外側面より突出する、前記内筒体11の最左端部には伝達ギア12が一体的に固定され、該伝達ギア12の内側面によって該アーム4の外方向への移動が規制されている。
【0022】
また、伝達ギア12の内側面と、該伝達ギア12の内側面に対向するアーム4の外側面には、それぞれ環状の溝部12a、4aが形成されており、両溝部12a、4aに跨ってクラッチスプリング8が埋入されている。
このクラッチスプリング8の内周部の径は両溝部12a、4aの外周面の径よりもやや小さく形成され、また、該クラッチスプリング8の配置方向については、セパレートローラ3を駆動する駆動軸2が正規の方向に回転するときに、伝達ギア12に嵌合されているクラッチスプリング8がアーム4の溝部4aに対して緩むように組み付ける。
【0023】
ここで仮に、このクラッチスプリング8の外径と両溝部12a、4aの外径とが略同径であるとすれば、駆動軸2の正規の方向の回転で、クラッチスプリング8がアーム4の溝部4aに対して緩む結果、該クラッチスプリング8がアーム4の溝部4aに対して滑り、アーム4へは駆動軸2からの回転力が伝達されず、アーム4は下降しない。
【0024】
そこで、本発明のように、このクラッチスプリング8の内周径を両溝部12a、4aの外径よりも小径とすることで、該クラッチスプリング8の内周とアーム4の溝部4aの外周面との間の摩擦により、クラッチスプリング8は弛みながらもアーム4に力を伝達し、アーム4が下降することとなる。
【0025】
こうしてアーム4・5が下降し、その先端のピックアップローラ6が搬送通路45に挿入された用紙54に当接すると、アーム4・5の回動が規制される。この状態では、アーム4が用紙54から受ける抗力がクラッチスプリング8の内周面とアーム4の溝部4aの外周面との間の摩擦力を上回り、該クラッチスプリング8の内周面はアーム4の溝部4aに対して滑ることとなる。また、このとき、伝達ギア12とともに回転するクラッチスプリング8は、アーム4の溝部4aに対して緩み方向に回転するため、クラッチスプリング8はアーム4の溝部4aを挟扼することなく、結局、クラッチスプリング8はアーム4に対して空回りをし、アーム4・5は下降した作動位置57に保たれて、ピックアップローラ6が(前記クラッチスプリング8とアーム4の溝部4aの間に発生する摩擦力に応じた力で)適度に用紙54を押えることとなる。
すなわち、前記クラッチスプリング8はトルクリミッタとしての役割を果たしているのである。
【0026】
また仮に、駆動軸2の正規の方向の回転で、クラッチスプリング8がアーム4の溝部4aに対して締め付けるように組み付けられていたとすると、クラッチスプリング8がアーム4の溝部4aを締め付けて、該アーム4へ駆動軸2からの回転力が伝達され、アーム4は下降するものの、アーム4・5が作動位置57まで下降した状態でも、該クラッチスプリング8はアーム4の溝部4aを益々締め付けて、アーム4と伝達ギア12とが硬直し、第1ギアの回転が制止されて、駆動軸2とともに回転する該伝達ギア12に多大な負荷がかかり、終には破損し兼ねない。
【0027】
このように本発明では、クラッチスプリング8の内周径をアーム4の溝部4a、及び伝達ギア12の溝部12aの外径よりもやや小さく形成し、さらに、駆動軸2の正規の方向の回転で、クラッチスプリング8がアーム4の溝部4aに対して緩む方向に回転するように組み付け、トルクリミッタとしての役割をクラッチスプリング8に持たせて多大な負荷を逃がす点に特徴がある。
【0028】
特に、この構成では、従来の分離給紙装置のトルクリミッタに見られる、セパレートローラの駆動軸に巻着されたスプリング等で摩擦部材やアームを軸方向へ付勢し、発生する摩擦抵抗によってアーム4を下降させる構成等とは違い、前記クラッチスプリング8によってはアーム4に軸方向への力が作用しない。
【0029】
このため、アーム4に駆動軸2に沿う方向の力が作用することもなく、よって、従来装置に使用される、該駆動軸2に固定したEリング等の、アーム4の軸方向への移動を規制する部材等も不要となり、部品点数の削減を図ることができる。
しかも、このEリングは駆動軸2に取付止具等の専用の器具を使用して取り付けていたため、なかなか手間がかかり、該Eリングが不要となることは、その全体的な組み付けが容易となる上、組付工数も減少する。
【0030】
さらに、アーム4・5が軸方向へ付勢されることがないので、アーム4・5の強度を下げることができ、該アームの先端部に取り付けられるピックアップローラ6の回転軸15等は合成樹脂等で形成してもよい。
【0031】
そこで、本発明では、このピックアップローラ6の回転軸15を合成樹脂等の筒体に形成し、その左端部15aをスナップフィット形状に構成する。
該回転軸15の左端面15bを半径方向に突出させ、また、該左端面15bを2等分しながら軸方向へ切り込みを入れ、該回転軸15の左端部15aが半径方向に撓むように構成する。
【0032】
そして、前記回転軸15の中央部にシリコンゴムやエチレンプロピレンゴム等で形成したピックアップローラ本体20を圧着嵌合し、ピックアップローラ6が構成されている。
そうして、ピックアップローラ6の回転軸15の両端部をアーム4・5の先端部で回転自在に支持し、該回転軸15の左端部15aにクラッチスプリング10を嵌め、その外側から該左端部15aに駆動ギア13をスナップフィットで取り付けている。
従って、ピックアップローラ6を簡単に組み付けることができる。
【0033】
前記駆動ギア13は軸方向に開口部13aが設けられ、また、該駆動ギア13の内側面には、開口部13aの外側方に円形の溝部13bが形成されている。
そして、駆動ギア13を回転軸15の左端部15aに嵌め込む場合には、該左端部15aを半径方内側へ撓ませながら、駆動ギア13の開口部13aに挿入し、その溝部13bにクラッチスプリング10の外側端を嵌め込んだ後、該駆動ギア13を十分に内方向へ押し込み、該回転軸15の左端部15aの撓みを解除する。これにより該駆動ギア13はクラッチスプリング10によって外方向へ軽く付勢されながら、該回転軸15の左端面15bがストッパとなって、これ以上の外方向の移動が規制され、こうして回転軸15の左端部15aに駆動ギア13を簡単に取り付けることができる。
【0034】
さらに、ピックアップローラ6の回転軸15には半径方向に突出したストッパとしての凸起部15d・15dが形成されており、ピックアップローラ本体20の軸方向の位置移動が、該凸起部15dがアーム4・5に当接することにより規制されるように、また、該ピックアップローラ本体20と左右のアーム4・5とが接触しないように構成している。
【0035】
また、前記アーム4の途中部位(駆動軸2と回転軸15との間の部位)には、アーム5の前後中央より突出させた連結軸5aの左端部を連結している。アーム4とアーム5とは、連結軸5a、及び回転軸15により連結されることで一体的に回動し、これにより、ピックアップローラ6は駆動軸2と平行状態を維持しつつ円滑に回動することができ、用紙54の斜行を防止できる。
【0036】
回転軸15の左端部にはクラッチスプリング10を介して駆動ギア13が取り付けられ、該駆動ギア13と伝達ギア12とはベルト16によって巻回されている。
駆動ギア13と回転軸15との間に設けたクラッチスプリング10は、駆動軸2からの駆動力を、伝達ギア12から図示せぬベルトを介して伝達された駆動ギア13の回転を回転軸15に伝達するとともに、ピックアップローラ6が、駆動軸2からの駆動力による回転速度よりも速い速度で回転する場合には、ピックアップローラ6と一体的に回転する回転軸15から駆動ギア13への回転の伝達を遮断するワンウェイクラッチに構成されている。これにより、ピックアップローラ6は、用紙54がフィードローラ34により高速に搬送されてオーバーフィード状態となった場合に、駆動ギア13の回転速度よりも高速で回転することができる。
【0037】
以上のように構成した分離給紙装置1による用紙54の繰り出し動作について説明する。
前述のように、駆動モータにより駆動軸2が回転駆動されると、クラッチ部7のクラッチスプリング27が締まり方向に作動し、該クラッチ部7により駆動軸2の駆動力がセパレートローラ3、及び伝達ギア12へ伝達される。
そして、伝達ギア12に嵌合されているクラッチスプリング8の内周面とアーム4の溝部4aの外周面との間での摩擦によって、アーム4には下方回動方向の力が作用し、アーム4・5が下降してピックアップローラ6が作動位置57へ達して用紙54の上面に圧接する。そして、クラッチスプリング8はアーム4の溝部4aに対して空回りをし、該アーム4・5の回動動作が停止する。
【0038】
一方で、伝達ギア12の回転は図示せぬベルトを介して駆動ギア13へ伝達され、該駆動ギア13の回転によりクラッチスプリング10が締まり方向に作動し、回転軸15が回転して、ピックアップローラ6へ駆動力が伝達される。このピックアップローラ6の回転により、該ピックアップローラ6が圧接する用紙54が下流側のセパレートローラ3とリタードローラ33との間で、1枚ずつ分離される。
【0039】
繰り出された用紙54が、前述の如く、さらに下流側のフィードローラ34により高速で搬送されるようになると、引っ張られる用紙54がセパレートローラ3を、その回転数を増す方向に回転させる。セパレートローラ3の回転速度が高速になって、オーバーフィード状態になると、ワンウェイクラッチであるクラッチ部7では、駆動側筒体26の回転よりもセパレートローラコア18の回転の方が早くなり、クラッチスプリング27が緩んで遮断状態となる。
この状態においては、駆動軸2の駆動力がセパレートローラ3、及びピックアップローラ6へ伝達されず、セパレートローラ3は空転状態となって、搬送される用紙54の速度に応じた同速度で回転する。さらに、アーム4・5は下方への回動力が断たれて、前記トーションスプリング32の付勢力によりアーム4・5は上方へ回動され、ピックアップローラ6は待機位置56へ戻る。
【0040】
その後、高速で搬送される用紙54の後端がセパレートローラ3、及びリタードローラ33よりも下流側へ搬送されると、前記クラッチ部7が再び駆動軸2からの動力を伝達する状態に戻り、セパレートローラ3は駆動軸2により駆動され、アーム4・5も再び下方へ回動されて、供給トレイ47に積載された用紙54を再度繰り出し、以降前述の動作を繰り返す。
【0041】
【発明の効果】
本発明は、以上のような構成とすることで、次のような効果を奏する。
まず、請求項1のように、セパレートローラの回転軸にアームを揺動自在に取り付け、該アームの先端にピックアップローラを設けた給紙装置において、該回転軸に回転自在に内筒体を外嵌し、該内筒体の端部に固定されるピックアップローラへの動力伝達用のギアの内側面と、該回転軸に回動自在に取り付けられたアームの基部の外側面とには、それぞれ環状の溝部が形成され、両溝部に跨ってスプリングが埋入され、該スプリングの内周面の径は、前記溝部の外周面の径よりも小さく形成され、前記回転軸がアームを下降させる方向に回転するときに、前記スプリングが前記アームの溝部に対して緩みつつ、前記アームを下降させる方向の動力を該ギアから該スプリングを介して該アームの基部へ伝達させる構成とすることで、付勢スプリングやフェルト等の部品を省略できるので、従来に比して部品点数が削減でき、コスト面で有利となる。
また、従来のようにセパレートローラをEリングでアームに対して軸方向へ移動しないようにする必要はない構成となり、Eリングの取付工程がなくなって、組付工数が減少する上、組み付け性が全体的に簡単となり、コストの低減が図れ、作業性が向上する。
さらに、スプリングの内周面の径を、両溝部の外径よりも小径とすることで、スプリングの内周とアームの溝部の外周面との間の摩擦により、スプリングは弛みながらもアームに力を伝達し、アームが下降することとなる。アームが下降し、その先端のピックアップローラが搬送通路に挿入された用紙に当接すると、アームの回動が規制される。この状態では、アームが用紙から受ける抗力がスプリングの内周面とアームの溝部の外周面との間の摩擦力を上回り、スプリングの内周面はアームの溝部に対して滑ることによりアームへの力が遮断される。このとき、伝達ギアとともに回転するスプリングは、アームの溝部に対して緩み方向に回転するため、スプリングはアームの溝部を挟扼することなく、結局、スプリングはアームに対して空回りをし、アームは下降した作動位置に保たれて、ピックアップローラが(前記スプリングとアームの溝部の間に発生する摩擦力に応じた力で)適度に用紙を押えることとなる。
すなわち、スプリングはトルクリミッタとしての役割を果たすことができる。
【0042】
また、請求項2のように、前記ピックアップローラの回転軸の少なくとも一端側をスナップフィット形状としたことで、その組み付けが簡単になり、作業性が向上する。
【0043】
そして、請求項3のように、請求項1、又は請求項2記載の給紙装置において、前記ピックアップローラの回転軸に、アームに当接させるストッパを設けることで、簡単な構成でピックアップローラの軸方向のブレが防止されるとともに、ピックアップローラとアームとが接触しないため、該アームの誤動作もなく、信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】ADF55を備えたファクシミリ装置Fの斜視図。
【図2】ADF55の側面断面図。
【図3】セパレートローラ3、及びピックアップローラ6の構成を示す平面図。
【図4】セパレートローラ3、及びピックアップローラ6の部品構成を示す斜視図。
【符号の説明】
1 分離給紙装置
2 駆動軸
3 セパレートローラ
4 アーム
5 アーム
4a 溝部
6 ピックアップローラ
8 クラッチスプリング
12 伝達ギア
12a 溝部
13 駆動ギア
13a 開口部
13b 溝部
15 回転軸
15a 左端部
15b 左端面
15d 凸起部

Claims (3)

  1. セパレートローラの回転軸にアームを揺動自在に取り付け、該アームの先端にピックアップローラを設けた給紙装置において、
    該回転軸に回転自在に内筒体を外嵌し、該内筒体の端部に固定されるピックアップローラへの動力伝達用のギアの内側面と、該回転軸に回動自在に取り付けられたアームの基部の外側面とには、それぞれ環状の溝部が形成され、両溝部に跨ってスプリングが埋入され、
    該スプリングの内周面の径は、前記溝部の外周面の径よりも小さく形成され、
    前記回転軸がアームを下降させる方向に回転するときに、前記スプリングが前記アームの溝部に対して緩みつつ、前記アームを下降させる方向の動力を該ギアから該スプリングを介して該アームの基部へ伝達させることを特徴とする給紙装置。
  2. 前記ピックアップローラの回転軸の少なくとも一端側をスナップフィット形状としたことを特徴とする請求項1記載の給紙装置。
  3. 請求項1、又は請求項2記載の給紙装置において、前記ピックアップローラの回転軸に、アームに当接させるストッパを設けたことを特徴とする給紙装置。
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