JP3623717B2 - 選別機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は比重や重量及び形状の異なる物質が混在している被選別材料、例えば建築廃材等の産業廃棄物等を重量物と軽量物に有効に分離することができるようにした選別機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、産業廃棄物、例えば建築廃棄物は、一旦、処理ヤードにダンピングされた後、大型廃棄物をその材質(金属、木材、コンクリート等)毎に分別し、残った小型廃棄物を破砕機で30mm〜50mmの篩目を通過できる大きさに破砕し、この破砕物から磁力選別機や非鉄金属選別機で、鉄やアルミニウムを回収している。この金属が除去された破砕物には、砂、コンクリート破砕物、石等の比重の大きい物と、木材、プラスチックス、石膏(石膏ボード)、紙等の比重の小さい物が混在している。また、これらは、篩を通過しているものの、大きさや形状もまちまちである。この金属が除去された破砕物(廃棄物)も可能な限り、比重や大きさ等の違いによって分離選別し、有価物として、再利用することが望ましい。
【0003】
ところで、比重の異なる物質が混在している被選別材料を、比重の差を利用して軽量物と重量物に分離選別する装置として、比重分離装置(例えば、特公昭64−1192号公報)が知られている。この比重分離装置の基本的構成は、網状振動板を傾斜して設け、該網状振動板の下方から空気を振動板に吹き上げ、該網状振動板上に被選別材料を投入し、比重の大きい重量物を上端方向に移動せしめて重量物出口から排出し、比重の小さい軽量物を下端方向に分離移動せしめて軽量物出口から排出するようにしたものである。この比重分離装置は穀類等から異物を除去する目的には好適に用いられている。
【0004】
しかし、この比重分離装置では、種々雑多な被選別材料に対しては充分な選別分離処理を行なうことができない。そこで、本願出願人等は、さらに分離性能の向上した比重分離装置を提案している(特開平11−262733号公報)。この公報に開示された比重差を利用する選別装置を図4によって説明する。
【0005】
図において、50は選別装置である。該選別装置50は、振動箱64内に選別多孔板58が収納されており、該選別多孔板58は、図示したごとく、適宜傾斜して設けられている。この傾斜角度は必要に応じて適宜設定される。82は、フードで、該フード82に、原料投入口72が設けられている。55は、振動箱64の下部に設けられた風胴で、該風胴55内に送風ファン装置56が収納されている。なお、60はファン装置56を駆動するためのモータ、84はファン装置56に連通する微細物出口である。
【0006】
前記振動箱64の側部には、左右2箇所づつ、図示省略されたアーム(吊り具)が設けられており、アームの上端部がフレーム54に、下端部が振動箱の側部外面に取り付けられている。
【0007】
68は偏心クランクで、モータ70によって駆動される。該偏心クランク68は、一端が振動箱64に連結されたレバー66と接続されている。そして、偏心クランク68の回転運動が、振動箱64に往復運動として伝達されると、振動箱64及びその内部に設けられた選別多孔板58は、前記アームの上端部を中心に振動(揺動)する。
【0008】
74は該選別多孔板58の上端部に形成された比重の大きい重量物の排出口、76は該選別多孔板58の下端部に形成された比重の小さい軽量物の排出口である。また、78は振動箱64に取り付けられた集塵配管で、その下部には集塵風量を調節する集塵風量調節板80が設置されている。
【0009】
この種の選別機では、選別多孔板58の中央部に被選別材料を供給し、選別多孔板58の下方から空気を吹き上げ原料を流動させる。この流動により、比重の小さい軽量物は浮力により、比重の大きい重量物より上側となる。そして、下側の重量物は、選別多孔板58に振動が働いているので、その作用を受けて斜め上方へと移動する。また、上側の軽量物は、振動作用をあまり受けないことと、選別多孔板58が傾斜していることより斜め下方に移動する。なお、空気は、集塵配管78より排出される。このようなことにより、被選別材料は軽量物と重量物に分離されている。
【0010】
具体的には、木材、プラスチックス、石膏(石膏ボード)、紙等の比重の小さい物が軽量物として選別(分離)される。また、砂、小石、コンクリート破砕物、石等のように比重が大きい物は、粒径が5mm程度以下で重量が小さい物が軽量物として、残りが重量物として選別される。つまり、重量物は大きな不燃物だけになり、軽量物は可燃物と小さな不燃物との混合物となる。資源の有効利用の観点から、前記軽量物を可燃物と不燃物とに分離することが望ましい。そして、紙やプラスチックシート等の浮遊性可燃物は、吸引フード等の吸引手段を設ければ除去(分離)できる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、プラスチック片や木材片のように、浮遊性の強くない可燃物は、容易に吸引することができない。吸引風量を多くすれば、強引に吸引することができるが、排風機等を大きくしなければならないだけでなく、浮遊性の少ない小石や石膏等の不燃物の混入が多くなる。
【0012】
本発明は、上記した問題点に鑑みなされたものであり、紙やプラスチックシート等の浮遊性可燃物だけでなく、プラスチック片や木材片等の浮遊性の強くない可燃物を精度よく分離することもできる選別機を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する為に、本発明の選別機は、 振動箱内に選別多孔板を傾斜して設け、該選別多孔板の下方から、上方に向けて空気を吹き上げ、該選別多孔板上に比重や重量の異なる物質が混在する被選別材料を投入し、選別多孔板に振動を作用させることにより、重量物を上端方向に、軽量物を下端方向に分離移動せしめるようにした選別機において、選別多孔板の下端側端部に選別多孔板の傾斜方面と逆方向に傾斜し、軽量物を滞留させる出口堰板を設け、該出口堰板と選別多孔板の傾斜面との開き角度を110°以上で135°以下にするとともに、出口堰板付近で滞留する軽量物から可燃物を吸引するための吸引手段が設けられていることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明するが、本発明の技術思想から逸脱しない限り種々の変形が可能なことはいうまでもない。
【0015】
図1は本発明の選別機の実施形態を示す一部切欠正面概略説明図である。図2は選別多孔板の部分斜視図である。図3は選別多孔板の形状例を示す説明図である。
【0016】
図1において、2は本発明に係る選別機である。該選別機2は、上方の選別多孔板8が収納された振動箱3と、その下部の風箱4に分割されており、両者はキャンバス5により接続されている。前記選別多孔板8は、図示したごとく、適宜傾斜して設けられる。この傾斜角度は処理すべき物品に応じて適宜設定されるが、大概6°〜18°程度で充分である。
【0017】
前記風箱4はベース15の上に載置されており、前記振動箱3は、フレーム17により、アーム7を介して吊り下げられている。このアーム7は、振動箱3の側部に、左右2箇所づつ設けられており、アーム7の上端部がフレーム17に、下端部が振動箱3の側部外面に取り付けられている。
【0018】
また、振動箱3の側部外面には、偏心クランク10と係合するレバー11が取り付けられており、偏心クランク10の回転運動が、振動箱3に揺動運動として伝達される。この揺動運動により、図1の矢印Aで示したように、振動箱3及びその内部に設けられた選別多孔板8は、前記アーム7の上端部を中心に振動(揺動)する。
【0019】
振動箱3は、その上部に被選別材料Wの投入口28と空気出口23が、一端側部に重量物の排出口30が、他端側部に軽量物の排出口32が設けられている。前記フレーム17は、ベース15に設けた軸34と係合しており、その傾斜角度を調整することができる。フレーム17の傾斜角度を変更すれば、振動箱3の傾斜角度も変更され、前記した選別多孔板8の傾斜角度や後記する整流多孔板12の傾斜角度の微調整を行うことができる。この角度は2°程度で、微調整が終われば、フレーム17をベース15に固定する。
【0020】
選別多孔板8は、平板に多数の貫通孔を設けた多孔板を用いることができるが側面が鋸歯状に形成された選別多孔板8が好適に用いられる(図2及び図3参照)。この選別多孔板8に開穿される貫通孔(通気孔)8aの径は、大略φ1mm〜φ5mm程度が使用可能で、φ2mm〜φ3mmの径を有する選別多孔板8が好適に使用される。また、選別多孔板8の開口率は、20〜50%が好ましい。側面が鋸歯状の選別多孔板8は、傾斜面8bと垂直面8cが連続しており、傾斜面8bに多数の貫通孔8aが設けられている。なお、垂直面8cにも貫通孔を設けたり、傾斜面8bを水平面と傾斜面との組み合わせにしたり、垂直面8cを急傾斜面にする等、種々の形状のものを用いることができる。
【0021】
この選別多孔板8より下方の空間は、空気室Hとなっており、風箱4に設けられた空気導入口6より導入された空気が蓄えられる。この空気室Hには、空気室Hを上下に仕切る整流多孔板12が設けられている。この整流多孔板12は、選別多孔板8の下方に所定の間隔をおいて設置されている。また、整流多孔板12の端部には微細物出口13が設けられている。
【0022】
前記空気室Hには、空気室Hを重量物側(選別多孔板8の上端側)の空気室H1と軽量物側の空気室H2とに仕切る仕切板9(9a,9b)が設けられている。そして、それぞれの空気室H1,H2に空気導入口6,6が設けられている。
【0023】
なお、仕切板9は、上方の仕切板9aと下方の仕切板9bに分割し、整流多孔板12との間に、僅かの隙間を設けている。整流多孔板12の下方の隙間は、整流多孔板12が振動箱3とともに振動するのに対し、下方の仕切板9bは固定されているので、両者の縁を切るために設けられており、整流多孔板12の上方の隙間は、後述するように、整流多孔板12の上を、微細物sを移動させるために設けられている。なお、整流多孔板12を設けない場合は、仕切板9を分割せずに一体型にするとよい。
【0024】
前記選別多孔板8の上方には、複数(図示例では2個)の上部仕切板14が設置されている。この上部仕切板14は、選別多孔板8並びに振動箱3の天井部と所定の間隔をおいて設置されているとともに、図1に示したように各上部仕切板14の片面が重量物出口30側に向いており、つまり上部仕切板14は仕切板9と略平行であり、さらに振動箱3のほぼ全幅に亘って設置されている。
【0025】
前記選別多孔板8の下端側端部には出口堰板18が設けられており、出口堰板18付近で滞留する軽量物から浮力を受けやすい軽量物を吸引する吸引手段20が設けられている。そして、前記出口堰板18は、選別多孔板8と逆方向の傾斜となっている。なお、出口堰板18は、その長さや傾斜角度を調整することもできる。
【0026】
また、選別多孔板8の上端側端部には、選別多孔板8と所定の間隔をおいてバッフル板22が設けられている。このバッフル板22も、その長さや傾斜角度を調整することもできる。
【0027】
次にこの実施の形態の作用について説明する。選別多孔板8の中央部に被選別材料Wを供給する。なお、この被選別材料Wは、比重、形状、大きさ等の異なる物質が混在したものであり、金属類が含まれる場合は、磁力選別機や非鉄金属選別機で除去されている。
【0028】
また、大きさが異なるとは言え、選別精度を高めるためには、大きさに制限を設けることが望ましい。例えば、篩い分けにより篩目を通過する細かな物が除去された篩上物や篩目を通過できない大きな物が除去された篩下物、あるいは、一定の篩目を通過できる大きさに破砕された破砕物を被選別材料Wとして用いることが望ましい。なお、篩目の大きさは、特に限定されないが、30mm〜50mm程度が目安である。
【0029】
従来の技術では、建築廃棄物の処理過程において、小型廃棄物を破砕し、その破砕物から金属を回収していると説明したが、以下の説明では、この金属が除去された破砕物(廃棄物)を、被選別材料Wとして説明する。
【0030】
選別多孔板8の上の被選別材料Wは、選別多孔板8の下方から空気を吹き上げられているので流動し、選別多孔板8上に被選別材料Wの流動層が形成される。そして、この流動により、流動層は、浮力を受けやすい軽量物が集まる上層と、浮力を受けにくい重量物が集まる下層と、両者が混在する中間層の3層が形成される。この時、選別多孔板8がその傾斜方向と略同方向に振動しているので、その水平方向の振動による成層作用を受け、中間層の軽量物は浮き上がり、重量物は沈みこむ。このため、軽量物よりなる上層と、重量物よりなる下層との2層よりなる流動層が形成される。なお、軽量物とは、木材、プラスチックス、石膏、紙等の比重が小さい物を主体としているが、小さな(粒径が5mm程度以下)コンクリート破砕物や砂等、比重の大きい物も含まれる。また、重量物とは、コンクリート破砕物や石等で、比重も重量も大きい物である。
【0031】
そして、下側の重量物は、選別多孔板8にその傾斜と略同方向の振動が働いているので、その作用を受けて斜め上方へと移動する。この時、選別多孔板8の側面が鋸歯状であれば、その垂直面8cは、重量物を大きくキックし移動距離を大きくできるのと、キックされた重量物が傾斜に沿って転がり落ちるのを阻止できるので、すみやかに重量物を重量物出口30へと移動させることができる。また、上側の軽量物は、振動作用をあまり受けないことと、選別多孔板8が傾斜していることより斜め下方に移動する。また、コンクリート破砕物や砂の内、特に細かい(粒径が1mm程度以下)微細物sは、その一部が選別多孔板8の貫通孔8aから落下する。なお、空気は、粉塵等とともに空気出口23より排出される。このようなことにより、被選別材料W中の軽量物は、斜め下側へと移動し軽量物出口32から排出され、重量物は斜め上側へと移動し重量物出口30から排出される。
【0032】
この時、整流多孔板12を設けておけば、その貫通孔12aから均一な空気が、選別多孔板8の下面に到達し、その貫通孔8aから吹き上がる。この均一に吹き上がる空気により、選別多孔板8上で、被選別材料Wが好ましい状態で流動し、前述した水平方向の振動により、軽量物よりなる上層と、重量物よりなる下層との2層よりなる流動層が形成される。
【0033】
もし、整流多孔板12を設けていなければ、空気の吹き抜け等が生じ、選別多孔板8の下面に均一な空気を送ることができず、好ましい流動状態を維持できないが、整流多孔板12を設けることにより、選別多孔板8の全ての上面で、被選別材料Wを好ましい流動状態にし、2層よりなる流動層を形成することができる。
【0034】
前述したように、この整流多孔板12は、選別多孔板8の下方に所定の間隔をおいて設置されている。このため、選別多孔板8の貫通孔8aを落下する微細物(落下物)sは、そのまま、整流多孔板12に向かって落下する。また、細長い被選別材料Wも同様に、整流多孔板12に向かって落下する。この様に、落下物sは、従来技術の様に、選別多孔板8のすぐ下方に留まることなく、所定の間隔をおいて設置された整流多孔板12に向かって落下するので、この落下物sにより、空気の流れが阻害される恐れはない。さらに、整流多孔板12を通過した空気は、整流多孔板12と選別多孔板8との間隔が広いので、その上昇速度が平均化される。
【0035】
そして、好ましい流動が維持されている状態で、下側の重量物は、選別多孔板8の傾斜と同方向の振動作用により、斜め上方の重量物出口30へ、上側の軽量物を選別多孔板8の傾斜により斜め下方の軽量物出口へと確実に分離する。
【0036】
前記整流多孔板12の開口率は、選別多孔板8の開口率より小さくし、空気の圧力損失が30mm水柱〜70mm水柱程度になる様に設定しておくことが望ましい。整流多孔板12の開口率の方を小さくしておけば、選別多孔板8に均一な空気を送るのに有効なだけでなく、選別多孔板8の通気孔8aから落下してきた微細物sが、整流多孔板12の貫通孔12aから下方の風箱4へと落下することを防止できる。すなわち、整流多孔板12の貫通孔12aを、空気が高速で流れることになり、微細物sは貫通孔12aを通過できない。そして、この微細物sは微細物出口13から排出されることになる。この様に、整流多孔板12を設けることにより、この選別機2は、被選別材料Wを重量物と軽量物に確実に分離できるだけでなく、被選別材料W中の微細物sも分離できる。
【0037】
この整流多孔板12の貫通孔12aは細孔とし、例えばφ1mm程度のものが好適に用いられる。この程度の細孔とすれば、微細物sを、より確実に整流多孔板12の上面に維持することができる。
【0038】
また、整流多孔板12は、振動箱3内に水平状態で設けてもよいが、図示したように、少し傾斜させておくことが望ましい。そして、微細物出口13を、重量物出口30と同じ側に設けておく。微細物sは、整流多孔板12を通過する空気により、整流多孔板12上で流動(浮上)しているが、整流多孔板12に着地すれば、傾斜に沿って移動しようとすることと、整流多孔板12に働く振動作用により微細物出口13側の方へ移動する。
【0039】
この様に、該整流多孔板12を、選別多孔板8の傾斜と反対方向に傾斜させておけば、確実に微細物sを微細物出口13から排出させることができる。なお、傾斜角度は1°〜6°程度で充分である。
【0040】
前述したように、比重、形状、大きさ等が異なる物が混在している被選別材料Wの場合、小さな軽量物が大きな重量物に巻き込まれたり、棒状の木材が浮力を大きく受けないため、重量物として排出される恐れがある。そこで、空気室Hを、仕切板9により、重量物側の空気室H1に軽量物側の空気室H2より多くの空気を供給することで、重量物排出側の選別多孔板8を通過する空気の通過流速を、軽量物排出側の選別多孔板8を通過する空気の通過流速より大きくする。
【0041】
重量物は、軽量物より流動性が低いが、空気の通過流速を大きくすることで、重量物側であっても、被選別材料Wの流動性を好ましい状態にできる。被選別材料Wが十分に流動すれば、重量物に巻き込まれている軽量物が重量物から分離するので、両者を確実に分離できる。また、棒状の木材も空気の通過流速が大きければ、十分な浮力を受け、重量物の上側になり、確実に軽量物として分離(選別)できる。
【0042】
また、被選別材料Wが同じ比重であっても、その重量(大きさ)により、重量物と軽量物に分離される。例えば、石と、それより小さい小石の場合、浮力を受ける面積と重量の比は、小石の方が大きい。このため、空気により被選別材料Wが流動し2層よりなる流動層が形成されれば、小石は石より上側になり、前述の場合と同様に、小石は軽量物として軽量物出口32より、石は重量物として重量物出口30から排出される。
【0043】
この様に、空気室Hを、仕切板9により仕切り、重量物側の空気室H1に多くの空気を供給することで、流動性の乏しい重量物を好ましい状態で流動させるので、軽量物と重量物を確実に分離できる。また、同一比重の被選別材料Wを、その重量(大きさ)により、重量物と軽量物に分離することができる。
【0044】
選別多孔板8を通過した空気は、粉塵とともに空気出口23に向かって流れていく。この時、選別多孔板8の上方に上部仕切板14を設けておけば、空気は真っ直ぐに上昇した後、上部仕切板14の上端部付近から方向を変えて空気出口23に向かって流れることになる。このように、上部仕切板14を設けているので、選別多孔板8を通過した空気は、直接、空気出口23に向かわず、均一に上昇した後、空気出口23に向かうことになる。このため、選別多孔板8を通過する空気が、より均一となり、選別多孔板8上で被選別材料Wを好ましい状態で流動させることができる。
【0045】
また、選別多孔板8の上に供給された被選別材料Wが、振動により大きく斜め上方に飛ばされても、上部仕切板14に衝突することになる。また、被選別材料W中の軽量物も、斜め下方に移動する際に、上部仕切板14と衝突することになる。この様に、被選別材料Wは上部仕切板14と衝突するので、選別作用を充分に受けないまま、重量物出口30あるいは軽量物出口32から排出されることがないので、選別性能を高めることができる。
【0046】
さらに、被選別材料Wは上部仕切板14と衝突することにより、選別多孔板8上での被選別材料Wによる流動層の層厚を確保できる。なお、このためには、上部仕切板14の片面を重量物排出口30側に向けておく必要がある。もし、選別多孔板8上に被選別材料Wがなければ、空気がその部分から集中的に上昇するという、空気の吹き抜け現象が生じるが、被選別材料Wの層厚を確保することにより好ましい流動状態を保つことができる。
【0047】
選別多孔板8の下端側端部に設けられた出口堰板18は、この付近で、軽量物を滞留させるためのものである。一般に、堰部材は、垂直方向に設けられることが多いが、この出口堰板18は、図示したように、選別多孔板8と逆方向に傾斜している。出口堰板18の傾斜は、単に選別多孔板8と逆傾斜になっているだけでなく、選別多孔板8の傾斜面に対しての開き角度が90°以上とすることが望ましく、110°以上で135°以下とすることがより望ましい。
【0048】
出口堰板18は、この選別機2の場合、垂直な堰部材では、振動が作用すると、その垂直面で軽量物がキックされ斜め上方に大きく移動することになる。しかし、選別多孔板8との開き角度が大きくなれば、水平方向のキック力が弱くなり、反対に上方向へのキック力が強くなる。このため、軽量物は大きく移動することはできない。また、出口堰板18により、軽量物が堰き止められるので、軽量物は出口堰板18付近にて滞留する。このため、選別作用を長く受け、比較的軽い軽量物よりなる上層と、比較的重い軽量物よりなる下層とよりなる層厚がより厚くなり、上側に近い部分は、紙、プラスチック、木材等の可燃物が集中する。
【0049】
この時、出口堰板18付近に、吸引手段20を設けておけば、紙やプラスチックシート等の浮遊性可燃物(軽重量)だけでなく、プラスチック片や木材片等の浮遊性の強くない可燃性も吸引できる。この様にすれば、軽量物から可燃性軽量物が吸引除去され、残りの不燃性軽量物、すなわち、石膏と粒径が5mm程度以下のコンクリート破砕物や砂等が、軽量物出口32から排出される。前述の出口堰板18と選別多孔板8との開き角度110°以上と大きくすれば、軽量物の滞留量が増え、可燃物を精度よく除去できる。しかし、出口堰板18は、一定の高さを必要とし、開き角度を大きくするほど、出口堰板18も大きくなるので、開き角度は135°以下にするのがよい。
【0050】
前述したように、重量物出口30からは、粒径が5mm程度以上のコンクリート破砕物や石等の重量物が排出されるが、混入している軽量物も排出される恐れがある。しかし、バッフル板22を設けておけば、選別多孔板8を通過した空気は、振動箱3の中央に向かって流れることになる。このため、軽量物が混入していても、この空気の流れにより振動箱3の中央へと押し戻されるので、重量物出口30からは重量物しか排出されない。
【0051】
本発明においては、選別機2を振動箱3と風箱4とに分割したが、必ずしも分割する必要はなく、キャンバス5を省いて、両者を一体とすることができる。この場合、風箱4は、振動箱3とともにアーム7を介してフレーム17に吊り下げられることになる。
【0052】
【発明の効果】
以上述べたごとく、本発明によれば、選別多孔板の下端側端部に軽量物を滞留させる出口堰板を設けるとともに、出口堰板付近で滞留する軽量物から可燃物を吸引するための吸引手段を設けたので、軽量物中の浮遊性可燃物だけでなく、プラスチック片や木材片等の浮遊性の強くない可燃物も吸引できる。従って、軽量物を、可燃物とそれ以外の不燃物とに選別できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の選別機の実施形態を示す一部切欠正面概略説明図である。
【図2】選別多孔板の部分斜視図である。
【図3】選別多孔板の形状例を示す説明図である。
【図4】従来の選別装置の1例を示す正面概略説明図である。
【符号の説明】
2:選別機、3:振動箱、4:風箱、5:キャンバス、6:空気導入口、7:アーム、8:選別多孔板、9:仕切板、10:偏心クランク、11:レバー、12:整流多孔板、13:微細物出口、14:上部仕切板、15:ベース、17:フレーム、18:出口堰板、20:吸引手段、22:バッフル板、23:空気出口、28:投入口、30:重量物出口、32:軽量物出口、34:軸、H:空気室、s:微細物。

Claims (1)

  1. 振動箱内に選別多孔板を傾斜して設け、該選別多孔板の下方から上方に向けて空気を吹き上げ、該選別多孔板上に比重や重量の異なる物質が混在する被選別材料を投入し、選別多孔板に振動を作用させることにより、重量物を上端方向に、軽量物を下端方向に分離移動せしめるようにした選別機において、選別多孔板の下端側端部に選別多孔板の傾斜方向と逆方向に傾斜し、軽量物を滞留させる出口堰板を設け、該出口堰板と選別多孔板の傾斜面との開き角度を110°以上で135°以下にするとともに、出口堰板付近で滞留する軽量物から可燃物を吸引するための吸引手段が設けられていることを特徴とする選別機。
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