JP2001145854A - 可燃ごみ選別機および可燃ごみ選別方法 - Google Patents

可燃ごみ選別機および可燃ごみ選別方法

Info

Publication number
JP2001145854A
JP2001145854A JP33253999A JP33253999A JP2001145854A JP 2001145854 A JP2001145854 A JP 2001145854A JP 33253999 A JP33253999 A JP 33253999A JP 33253999 A JP33253999 A JP 33253999A JP 2001145854 A JP2001145854 A JP 2001145854A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
waste
combustible waste
combustible
diaphragm
refuse
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP33253999A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsuyoshi Kuroda
剛志 黒田
Masashi Sonoda
雅志 薗田
Rikio Kamashin
力夫 釜親
Junichiro Ishikawa
潤一郎 石川
Nobuyuki Ura
伸之 宇良
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP33253999A priority Critical patent/JP2001145854A/ja
Publication of JP2001145854A publication Critical patent/JP2001145854A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E50/00Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
    • Y02E50/10Biofuels, e.g. bio-diesel
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E50/00Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
    • Y02E50/30Fuel from waste, e.g. synthetic alcohol or diesel

Landscapes

  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Combined Means For Separation Of Solids (AREA)
  • Solid Fuels And Fuel-Associated Substances (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 一般の都市ごみから可燃ごみを効果的に選別
することを可能ならしめるごみ選別性能が優れた可燃ご
み選別機を提供する。 【解決手段】 可燃ごみ選別機1を、傾斜角度が11〜
15°であって、かつ上面側に鋸歯状凸状12を備えた
振動板10の面上に、ごみ投入口3から乾燥ごみDを投
入し、振動板10を3.3〜6.7Hzで振動させ、通
風孔11から50〜140m3 /min/m2 の空気を
吹上げることにより、乾燥ごみDを不燃ごみと可燃ごみ
とにほぐすと共に、振動により不燃ごみを振動板10の
高い側の不燃ごみ排出口4側に移動させ、浮遊現象によ
り可燃ごみを振動板10の低い側の可燃ごみ排出口5側
に滑落させる構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般の都市ごみか
ら固形燃料を製造するに際して、固形燃料の原料となる
可燃ごみを選別する可燃ごみ選別機および可燃ごみ選別
方法の改善に係り、より詳しくは、重量が重い不燃ごみ
と軽量の可燃ごみとの選別性能に優れた可燃ごみ選別機
および可燃ごみ選別方法の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来、一般の都市ごみなどは焼却処理さ
れていたが、近年、最終処分場の確保の困難さからごみ
問題が大きな社会問題として取り上げられ、有効活用す
るために都市ごみを固形燃料とする装置が開発されてい
る。ところで、固形燃料にする際に都市ごみ中からの不
燃ごみの選別除去は、固形燃料の製造過程における各破
砕機の保護の目的の他、固形燃料中の灰分の割合にも影
響を及ぼすので非常に重要である。一般の都市ごみから
固形燃料を製造するに際して、不燃ごみと可燃ごみとに
選別するようにした選別機としては、例えば特開平7−
150158号公報に開示されてなるものが公知であ
る。
【0003】上記特開平7−150158号公報に開示
されてなる従来例1に係る可燃ごみ選別装置(以下、可
燃ごみ選別機という。)の概要を説明すると、破袋機に
より破砕したごみをベルトコンベヤで搬送し、搬送中に
おいて危険物や異物を除去し、磁選機やアルミニウム選
別機により鉄やアルミニウムなどを除去した後に、一次
破砕機により50〜100mmに破砕する。そして、破
砕されたごみを、スクリューフィーダにより定量ずつ特
殊ロータリ式乾燥機に供給して最適の水分状態になるま
で乾燥させる。
【0004】次いで、乾燥させたごみを後述する構成に
なる可燃ごみ選別機に送り、乾燥されたごみの中から不
燃物(ガラス、石くず、非鉄くずなど)を自動選別し
て、可燃物だけを取出す。取出した可燃物をスクリュー
式カッタ構造の二次破砕機に送り、固形燃料の成形に最
も適した20〜30mmの大きさに破砕した後、図示し
ない混合機に送り込む。そして、この混合機により、固
形燃料の燃焼時に有害ガスの発生を抑制するために石灰
を加えてごみ質を均質化すると共に、均質化した可燃物
をスクリューフィーダにより連続的に定量ずつ成形機に
供給してクレヨン状の固形燃料を製造するものである。
【0005】前記可燃ごみ選別機は、その概略断面図の
図3に示すように構成されている。以下、この可燃ごみ
選別機を、同公報に記載されている同一名称ならびに同
一符号を以て説明すると、乾燥された破砕ごみ10は可
燃ごみ選別機の上部から装入され、ロータリーフィーダ
1aを介して可燃ごみ選別機の内部に供給される。この
ようにして供給された破砕ごみを、シロッコファン11
の作用により垂直上昇部12を10〜18m/sで上昇
させると共に、図中において矢印で示すように、この可
燃ごみ選別機の内部を循環させる。そして、循環中にお
いて、重量が大きい不燃物はロータリーフィーダ1b側
へ、軽量の可燃物はロータリーフィータ1c側へ蓄積さ
れて選別される。従って、各ロータリーフィーダ1b,
1cを開にすることにより不燃物と可燃物とを個別に取
出すことができる。なお、符号13は仕切板である。
【0006】このような風力を利用した前記従来例1に
係る可燃ごみ選別機では、上記のとおり、ロータリーフ
ィーダを介して可燃ごみ選別機内部に送り込んだ破砕ご
みをシロッコファンの作用により垂直上昇部を10〜1
8m/sで上昇させると共に、この可燃ごみ選別機の内
部で循環させて選別する構成であって、この可燃ごみ選
別機内部に送り込まれた破砕ごみは押し固められている
ために、破砕ごみを不燃ごみと可燃ごみとにほぐして確
実に分離させ得るとは限らず、選別が不十分になる恐れ
がある。破砕ごみを不燃ごみと可燃ごみとにほぐして分
離させるためには、破砕ごみに振動を加えることが有効
である。
【0007】選別するに際して振動を加えるようにした
選別機としては、例えば特公昭64−1192号公報に
開示されてなるものが公知である。以下、同公報に開示
されてなる従来例2に係る選別機の概要を、原料流れお
よび空気流を示すその概略側面図の図4を参照しなが
ら、同公報に記載されている同一名称ならびに同一符号
を以て説明すると、原料投入ホッパー18から原料穀物
Mが予備分離板17上に投入されると、予備分離板17
上でガイド板16とこの予備分離板17の間に吹込まれ
る予備空気流Bの作用によって予備的に比重分離され
る。
【0008】つまり、より軽いものは遠くに飛ばされ、
重いものはそのまま下方に誘導されて、比重別に予備分
離されると共に、予備分離板17の下方に設けられてい
る振動板8面に落下する。そして、ファン装置6から振
動板8に吹込まれた空気流Aが振動板8の網目を通して
吹上げられると、空気流Aはガイド板16の下面に当た
って大部分は振動板8の下端方向に偏向されて空気流A
1 となり、その一部分は上端方向に偏向されて空気流A
2 となるので、振動板8面に落下する原料穀類は落下中
に、軽いものは遠くに飛ばされ、重いものはあまり風の
影響を受けずにそのまま下方に落下する。
【0009】よって、重いものは振動板8の上端側に、
軽いものは振動板8の下端側になるように、重いものか
ら軽いものの順にばらまかれる。そして、重いものは振
動で振動板8の上端方向に移動し、軽いものは浮遊現象
により振動板8の下端方向に滑落する。また、振動板8
の上端に達した最下層に位置する石、金属、重い石炭な
どの最重量物は、排出スリット40から排出されると共
に、この排出スリット40を乗り越えてさらに移動した
穀類は落下して製品出口32から排出される。一方、振
動板8の下端方向に移動した軽量異物は、吹上がる風に
より激しく運動しながら下端部に到達し、この振動板8
と風量制御板26との隙間から進入する微量の風で動き
が静かになって網条抵抗部材28の高さになるまで滞留
し、それ以上の高さになると、この網条抵抗部材28を
乗り越えて軽量異物出口24から排出される。また、こ
の振動板8の中央部から移動した軽量異物も網状抵抗部
材に設置されている図示しない板条抵抗部材の存在によ
って動きが静かになると共に滞留し、この板条抵抗部材
を乗り越えて軽量異物出口24から排出される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例2に係る選
別機をごみの選別に適用すれば、可燃ごみ選別能率に優
れた可燃ごみ選別機に対するユーザの要望に応えること
が可能になるのではないかと考えられる。しかしなが
ら、空気流で吹き飛ばして粒径、形状、比重に基づいて
選別する選別機を、そのまま極めて多種類のごみからな
る都市ごみを選別する可燃ごみ選別機として使用したと
しても、都市ごみに対して良好な選別機能を発揮させる
ことは困難である。
【0011】つまり、破砕されると共に乾燥された乾燥
ごみが予備分離板上に投入されることになるが、投入さ
れた乾燥ごみは予備分離板上でほぐされるようなことが
なく、可燃ごみと不燃ごみとからなるごみ塊の比重の大
小によってばらまかれてしまうので、上記従来例2に係
る選別機では一般の都市ごみの分離性能が劣ることにな
る。そして、例えほぐされたとしても、一般の都市ごみ
の中には金属類(銅、ステンレス鋼など)のように風で
飛ばされない不燃ごみ、軟質プラスチック、紙、布、木
くず、固形廃プラスチック、野菜、果物、粒径の小さな
砂、面積の大きな薄い金属などのように風で吹き飛ばさ
れる可燃ごみと不燃ごみとが含まれており、比重だけで
なく、粒径、形状で影響を受けてしまうので、可燃ごみ
を高精度で選別することができない。
【0012】例えば、乾燥ごみ中に含まれている水分が
平均20%以下になっていたとしても、乾燥ごみの中に
は粒径が大きく、水分を20%以上含む野菜くずなどが
含まれている。そのため、本来、可燃ごみとして選別す
るべき野菜くず等などが不燃ごみとして選別されてしま
う恐れがあり、また風で遠くに吹き飛ばされる粒径の小
さな砂、面積の大きな薄い金属などの不燃ごみが、可燃
ごみとして選別されてしまう恐れがある。
【0013】従って、本発明の目的は、従来例2に係る
選別機のように振動を活用して、選別する前に破砕ごみ
を不燃ごみと可燃ごみとに効果的にほぐすことにより、
不燃ごみと可燃ごみとを確実に分離することを可能なら
しめる可燃ごみ選別機および可燃ごみ選別方法を提供す
ることである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の請求項1に係る可燃ごみ選別機が採用した
手段は、ごみから可燃ごみを選別して固形燃料を製造す
るに際して用いられ、粗破砕機により破袋されたごみか
ら磁性ごみが除去され、さらに一次破砕されると共に、
乾燥された乾燥ごみを不燃ごみと可燃ごみとに選別する
可燃ごみ選別機において、前記乾燥ごみが投入されるご
み投入口を備えたケーシングと、このケーシングの内部
に11〜15°の傾斜角度で配設され、裏面側から表面
側に向かって流れる空気流を通す複数の通風穴が設けら
れ、投入された乾燥ごみのうち不燃ごみを上方に移動さ
せる方向に回転振動されると共に、表面側に複数条の鋸
歯状凸条が形成された振動板と、この振動板の高い側に
設けられる不燃ごみ排出口と、この振動板の低い側に設
けられる可燃ごみ排出口とからなることを特徴とする。
【0015】本発明の請求項2に係る可燃ごみ選別機が
採用した手段は、請求項1に記載の可燃ごみ選別機にお
いて、前記振動板に設けられた通風穴の穴径を2〜4m
mφに設定し、前記振動板から吹上げる吹上げ空気量
を、前記不燃ごみ排出口側から前記ごみ投入口から投入
される乾燥ごみの落下範囲を含む部位に至るにつれて次
第に多くし、この乾燥ごみの落下範囲を含む部位から前
記可燃ごみ排出口側に至るにつれて次第に少なくすると
共に、前記不燃ごみ排出口側の吹上げ空気量を前記可燃
ごみ排出口側の通風穴の吹上げ空気量よりも多くしたこ
とを特徴とする。
【0016】本発明の請求項3に係る可燃ごみ選別機が
採用した手段は、請求項1または2のうちの何れか一つ
の項に記載の可燃ごみ選別機において、前記振動板は、
3.3〜6.7Hzで振動し得るように構成されてなる
ことを特徴とする。
【0017】本発明の請求項4に係る可燃ごみ選別機が
採用した手段は、請求項1,2または3のうちの何れか
一つの項に記載の可燃ごみ選別機において、前記振動板
は、50〜140m3 /min/m2 の空気を吹上げ得
るように構成されてなることを特徴とする。
【0018】本発明の請求項5に係る可燃ごみ選別機が
採用した手段は、請求項1,2,3または4のうちの何
れか一つの項に記載の可燃ごみ選別機において、前記ケ
ーシングの上部、かつ前記可燃ごみ排出口の近傍位置に
集塵口を設けたことを特徴とする。
【0019】本発明の請求項6に係る可燃ごみ選別機が
採用した手段は、請求項1,2,3,4または5のうち
の何れか一つの項に記載の可燃ごみ選別機において、前
記鋸歯状凸条の歯丈を、前記振動板の振幅よりも小さく
したことを特徴とする。
【0020】本発明の請求項7に係る可燃ごみ選別機が
採用した手段は、請求項1,2,3,4,5または6の
うちの何れか一つの項に記載の可燃ごみ選別機におい
て、前記鋸歯状凸条の歯のピッチを、前記振動板の振幅
よりも大きくしたことを特徴とする。
【0021】本発明の請求項8に係る可燃ごみ選別方法
が採用した手段は、ごみから可燃ごみを選別して固形燃
料を製造するに際して、粗破砕機により破袋したごみか
ら磁性ごみを除去し、さらに一次破砕すると共に、乾燥
した乾燥ごみを不燃ごみと可燃ごみとに選別する可燃ご
み選別方法において、前記乾燥ごみを傾斜配設した振動
する振動板の表面上でほぐし、ほぐされた不燃ごみを前
記振動板に設けた複数条の鋸歯状凸条により上方側に移
動させて不燃ごみ排出口から排出すると共に、この振動
板に設けた通風穴から空気流を吹上げてほぐされた可燃
ごみを浮遊させながら下方側に移動させて可燃ごみ排出
口から排出することを特徴とする。
【0022】本発明の請求項9に係る可燃ごみ選別方法
が採用した手段は、請求項8に記載の可燃ごみ選別方法
において、前記振動板から吹上げる吹上げ空気量を、前
記不燃ごみ排出口側から前記ごみ投入口から投入される
乾燥ごみの落下範囲を含む部位に至るにつれて次第に多
くし、この乾燥ごみの落下範囲を含む部位から前記可燃
ごみ排出口側に至るにつれて次第に少なくすると共に、
前記可燃ごみ排出口側からの吹上げ空気量を不燃ごみ排
出側からの吹上げ空気量よりも少なくしたことを特徴と
する。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明のごみ選別方法を実
施する実施の形態に係る可燃ごみ選別機を、模式的に示
すその全体斜視図の図1(a)と、その縦断断面図の図
1(b)と、振動板の拡大断面図の図1(c)と、その
振動板の長手方向の吹上げ空気量の分布説明図の図2と
を順次参照しながら説明する。
【0024】先ず、本実施の形態に係る可燃ごみ選別機
が用いられている固形燃料の製造プロセスの概要構成を
説明すると、一次破砕機により破袋したごみをベルトコ
ンベヤで搬送し、ベルトコンベヤによる搬送中に危険物
や異物を除去し、磁選機により鉄類などを除去した後、
二次破砕機により所定の大きさに破砕すると共に、破砕
されたごみを乾燥機に供給して、予め定めた水分状態
(例えば、含水率20%以下)になるまで乾燥させる。
そして、場合によってはアルミ選別機によりアルミニウ
ムを除去した後、乾燥させた乾燥ごみを後述する構成に
なる可燃選別機に送り、不燃ごみ(ガラス、石くず、非
鉄くずなど)を自動選別することにより、可燃ごみを取
出す。
【0025】次いで、このようにして取出した可燃ごみ
を三次破砕機に送って固形燃料の成形に最も適した粒度
に破砕した後、混合機に送る。そして、この混合機によ
り固形燃料の燃焼時に有害ガスの発生を抑制するために
石灰を加えてごみ質を均質化すると共に、フィーダによ
り連続的に定量ずつ成形機に供給して固形燃料を製造す
るものである。つまり、この構成になる固形燃料の製造
プロセスは、従来例1とほぼ同等の機器構成になるもの
である。
【0026】前記可燃ごみ選別機は、図1(a)乃至
(c)に示すように構成されている。即ち、前記可燃ご
み選別機1は、一次破砕されると共に、危険物、異物、
鉄、アルミニウム除去後の乾燥された乾燥ごみが投入さ
れるごみ投入口3を備えた箱状のケーシング2を備えて
いる。このケーシング2の内側には、ごみ投入口3から
投入された乾燥ごみを重量が重い不燃ごみと、軽量の可
燃ごみとに選別するための、後述する構成になる振動板
10が、図1(a),(b)に示すように、図における
右側が高く、左側が低くなるように所定の傾斜角度(こ
の実施の形態では13°である。)θで配設されてい
る。そして、ケーシング2の外側であって、かつこの振
動板10の高い側には不燃ごみを排出する不燃ごみ排出
口4が設けられると共に、同じくこのケーシング2の外
側であって、かつこの振動板10の低い側には落下防止
板9を介して可燃ごみを排出する可燃ごみ排出口5が設
けられている。なお、落下防止板9は可燃ごみ排出口5
への不燃ごみの混入を防止する働きをするものである。
【0027】前記振動板10は、図1(b)に示すよう
に、図示しない偏心軸の時計回り方向回転Eにより、投
入された乾燥ごみDのうち重量が重い不燃ごみを上方に
移動させる方向に加振されるようになっている。この振
動板10には、ケーシング2の下部で開口する空気吸入
口6から吸込まれると共に、この振動板10の下側に配
設されてなる図示しないファン装置から吹上げられ、こ
の振動板10の裏面側から表面側に向かって流れる吹上
げ空気Aが吹上がる複数の後述する穴径dを有する通風
穴11が設けられている。
【0028】前記通風穴11は、前記振動板10内の全
面にわたり、単位面積当たり同数ずつ設けられており、
これら複数の通風穴11の穴径dは2〜4mmφに設定
されると共に、これら通風穴11のうち、前記不燃ごみ
排出口4側から、ごみ投入口3から投入される乾燥ごみ
Dの落下範囲を含む部位に至るにつれて次第に大径にな
り、前記乾燥ごみDの落下範囲を含む部位から、可燃ご
み排出口5側に至るにつれて次第に小径になると共に、
不燃ごみ排出口4側の通風穴11の穴径dは可燃ごみ排
出口5側の通風穴11の穴径dよりも大径になってい
る。
【0029】前記通風穴11の穴径dをこのようにする
ことにより、振動板10の長手方向の吹上げ空気量分布
は、図2に示すように、乾燥ごみの投入位置近傍の吹上
げ空気量が最大となり、不燃ごみ排出口4側と可燃ごみ
排出口5側に近づくにつれて次第に少なくなり、かつ不
燃ごみ排出口4側の方が可燃物口5側より多くなる。な
お、この実施の形態の場合には、上記のとおり、通風穴
11の穴径dを変えるようにしているが、振動板10の
単位面積当たりの通風穴11の個数を変えても同等の効
果を期待することができ、しかも単位面積当たりの通風
穴11の個数を変える方が振動板10の製造コストに関
して有利になるという効果が生じる。また、通風穴11
の穴径d、単位面積当たりの通風穴11の個数を変えな
くても、振動板10下側を図1(b)の左右方向に仕切
り、その仕切った部分毎に風量を変えるようにしても良
い。
【0030】このように、振動板10の不燃ごみ排出口
4側と、乾燥ごみDの落下範囲を含む部位と、可燃ごみ
排出口5側との通風穴11の穴径dを変えているのは、
乾燥ごみDの落下範囲を含む部位の通風穴11から吹上
がる吹上げ空気量を最も多くすると、ごみ投入口3から
大量の乾燥ごみDが投入されても、この乾燥ごみDをほ
ぐして可燃ごみを浮遊させ、可燃ごみ排出口5側に吹き
飛ばし易くすことができるからである。また、不燃ごみ
排出口4側の通風穴11から吹上がる吹上げ空気量を可
燃ごみ排出口5側の通風穴11からの吹上げ空気量より
も多くすると、不燃ごみ排出口4側に移動した比較的重
量が重い可燃ごみや浮遊しにくい形状の可燃ごみを可燃
ごみ排出口5側に移動させることができ、そして可燃ご
み排出口5側の通風穴11から吹上がる吹上げ空気量を
少なくすると、比較的重量の軽い不燃ごみや浮遊し易い
形状の不燃ごみの浮遊を防止し、可燃ごみへの不燃ごみ
の混入を少なくすることができるからである。
【0031】また、上記のように、通風穴11の穴径d
を2〜4mmφに設定したのは、通風穴11の穴径dを
2〜4mmφにすると振動板10の表面に絡みつく針金
量を少なくすることができ、針金などの不燃ごみが効果
的に排出されからである。そして、穴径dが2mmφ未
満であると目詰まりし易くなり、逆に穴径dが4mmφ
を超えると、振動板10の表面に針金などが絡み付き易
くなると共に、通風穴11から排出されるごみ中に土砂
以外のもの、例えば針金などが混入する可能性が大きく
なり、図示しない落下物排出口から排出し得なくなると
いう不具合が生じる恐れがあるからである。
【0032】前記振動板10の表面側には、図1(c)
に示すように、不燃ごみを受止めて低い側、つまり受止
めた不燃ごみの可燃ごみ排出口5側への移動を防止する
複数条の鋸歯状凸条12が形成されている。これら鋸歯
状凸条12は、通風穴11を通過して振動板10から吹
上がる吹上げ空気によって浮上した可燃ごみを可燃ごみ
排出口5側に滑落させる一方、吹上げ空気により浮上し
ない不燃ごみを次第に不燃ごみ排出口4側に移動させる
働きをするもので、これら鋸歯状凸条12の歯丈hは4
〜7mm(後述するとおり、振動板の振幅は10mmで
ある。)に設定されると共に、ピッチpは25mmに設
定されている。これにより、粒状で転動し易い形状の不
燃ごみであったとしても、確実に、しかも迅速に不燃ご
み排出口4側に移動させることができる。
【0033】ところで、前記鋸歯状凸条12の歯丈hに
ついては、振動板10の振幅の70〜40%に設定する
のが好ましく、またこの鋸歯状凸条12のピッチpにつ
いては振動板10の振幅の2〜3倍に設定するのが好ま
しい。このように、鋸歯状凸条12の歯丈hを振動板1
0の振幅の70〜40%に設定し、ピッチpを振動板1
0の振幅の2〜3倍に設定すれば、乾燥ごみDを可燃ご
みと不燃ごみとに分離させ、かつ可燃ごみを浮遊化させ
て可燃ごみ排出口5側に移動させることができるからで
ある。
【0034】因みに、鋸歯状凸条12の歯丈hが振動板
10の振幅の70%を超え、ピッチpが振動板10の振
幅の3倍を超える場合には、振動板10を大型にする必
要が生じるのに加えて、不燃ゴミが振動板10上を移動
することができなくなるので、不燃ゴミが振動板10上
で滞留し、ごみ選別機能を十分に発揮することができな
くなる。逆に、鋸歯状凸条12の歯丈hが振動板10の
振幅の40%未満、ピッチpが振動板10の振幅の2倍
未満の場合には、鋸歯状凸条12の不燃ごみの受止め効
果が薄れ、不燃ごみが可燃ごみ排出口5側に移動するだ
けでなく、可燃ごみ排出口5に落下してして可燃ごみと
して排出されてしまい、同様にごみ選別機能を十分に発
揮することができなくなる。
【0035】前記ケーシング2の上部、かつ可燃ごみ排
出口5の近傍位置の上方に集塵口8が設けられており、
通風穴11から吹上がる吹上げ空気により舞上げられた
塵を排出することができるようになっている。このよう
に、集塵口8を可燃ごみ排出口5の近傍位置の上方に設
けたのは、この集塵口8の塵吸引に際して紙やビニール
などの軽量ごみが舞上がり易くなって可燃ごみの浮遊滑
落がより向上し、集塵口8のある可燃ごみ排出口5側へ
移動し易くなって、不燃ごみ排出口4側からの可燃ごみ
の排出を防止することが可能になるからである。なお、
このケーシング2の一側面に開口してなるものは、ケー
シング2内の結露などを防止するための換気空気を流入
させる換気用空気吸入口7である。
【0036】以下、上記構成になる可燃ごみ選別機1の
作用態様を説明すると、破袋され、そして危険物、異
物、鉄、アルミニウムが除去されると共に、予め定めた
水分状態(例えば20%以下の含水率)になるまで乾燥
された乾燥ごみDがごみ投入口3から振動板10の表面
上に投入されると、振動板10の表面上に投入された乾
燥ごみDは振動板10の回転振動によりほぐされて重量
が重い不燃ごみと軽量の可燃ごみとに次第に分離し、不
燃ごみはごみ層の下層部を形成し、可燃ごみはごみ層の
上層部を形成する。
【0037】分離した可燃ごみは通風穴11から吹上が
る0.5〜2m/s程度の流速の吹上げ空気により浮上
し、いわゆる浮遊落下現象によって可燃ごみ排出口5側
に移動し、振動板10の下側領域において集塵口8に塵
と共に吸引される塵吸引空気Cにより吸上げられて舞上
がり、落下防止板9を超えて可燃ごみ排出口5に移動
し、可燃ごみ吸引空気Bにより吸引されて可燃ごみ排出
口5から排出される。一方、不燃ごみは通風穴11から
吹上がる吹上げ空気により浮上がることなく、大小の如
何にかかわらず鋸歯状凸条12同志の間の谷部で受止め
られ、振動板10の振動により順次上側の鋸歯状凸条1
2同志の間の谷部へ移動するという繰り返しによって振
動板10の上端側に移動して遂には不燃物排出口4に入
り、そしてこの不燃物排出口4から排出される。
【0038】従って、本実施の形態に係る可燃ごみ選別
機1によれば、乾燥ごみDは上記のようにして可燃ごみ
と不燃ごみとに選別されるが、振動板10の振動によっ
て乾燥ごみDがほぐされて可燃ごみと不燃ごみとに分離
されるので、従来例1に係る可燃ごみ選別機よりも乾燥
ごみの分離効率が優れており、また従来例2に係る選別
機のように、本来可燃ごみであるはずの野菜くずなどが
不燃ごみとして選別されるような恐れが少なくなるとい
う効果がある。なお、乾燥ごみDの含水率は可能な限り
少ない方が良いが、一般的には20%以下にするもので
あり、好ましくは10%以下にするのが良い。
【0039】
【実施例】上記構成になる可燃ごみ選別機1により乾燥
ごみを可燃ごみと不燃ごみとに選別するごみ選別試験を
行った。ごみ選別試験の試験条件およびこのごみ選別試
験に用いた乾燥ごみの特性は、それぞれ下記のとおりで
ある。なお、以下に示す%は何れも質量%である。
【0040】 (1) ごみ選別試験の試験条件 乾燥ごみの投入量 200kgf/h 偏心軸の偏心量 5mm(振幅=10mm) 偏心軸の回転数(振動板の振動数) 250r/min(4.1Hz) 吹上げ空気量 50m3 /min (100m3 /min/m2 ) 集塵口からの吸込空気量 20m3 /min 可燃ごみ排出口からの吸込空気量 30m3 /min 振動板の傾斜角度θ 13° 振動板の面積 約0.5m2
【0041】(2) ごみ選別試験に用いた乾燥ごみの特性 ごみのサイズ 50mm以下が90%以上 ごみの種類 野菜くず、紙切れ、土砂、
金属片、ビニール、塊状の可燃物などの一般の家庭ごみ ○ 可燃ごみ 約:98% ○ 不燃ごみ 約: 1% ○ その他 約: 1〜2% ごみの比重 約0.1 含水率 7〜13%(但し、平均
値)
【0042】本実施例の可燃ごみ選別機によるごみの選
別により、不燃ごみ排出口4から不燃ごみとして排出さ
れたごみの分析結果を、従来例2に係るごみ選別機によ
るごみの選別により不燃ごみとして排出されたごみの分
析結果と対比して示すと、下記表1のとおりである。な
お、下記表1の「乾燥ごみに対する割合」とは破砕、乾
燥後の受入れごみ量に対する割合のことであり、また
「種類成分」とは環境第95号(昭和52年11月;環
境第95号厚生省環境衛生局水道環境部環境整備課長通
知)に準拠し、紙・布類、ビニール・合成樹脂・ゴ
ム・皮革、木・藁、厨芥類を可燃ごみとしたもので
ある。
【表1】
【0043】上記表1によれば、本実施例に係る可燃ご
み選別機1により不燃ごみとして排出されたごみの割合
は1.2%である。それに対して、従来例2に係る選別
機により不燃ごみとして排出されたごみの割合は8,0
%であるから、本実施例では従来例2に比較して大幅に
減少しており、従来例2の約7分の1程度になってい
る。さらに、従来例2では乾燥ごみに対する排出された
不燃ごみ中の可燃ごみの割合が3.7%強(8%中の4
6.6%が可燃ごみである。)であるのに対して、本実
施例では0.14%弱(1.2%中の11.3%が可燃
ごみである。)である。つまり、不燃ごみとして排出さ
れた可燃ごみの量が非常に少なくなっており、本発明に
係る可燃ごみ選別機1の可燃ごみ選別性能が、従来例2
に係る選別機よりも極めて優れていることが判る。
【0044】ところで、本実施例においては、可燃ごみ
排出口5から可燃ごみとして排出された排出ごみ中に混
入している不燃ごみの混入割合を分析しなかった。この
ように、排出ごみ中の不燃ごみの混入割合を分析しなか
った理由は、分析する必要性がないからである。つま
り、段落番号〔0024〕において記載しているよう
に、破袋したごみの中から予め危険物や異物を除去する
と共に、磁選機によって鉄類などを除去し、さらに場合
によってはアルミ選別機によってアルミニウムを除去し
ているために、可燃ごみの混入割合の方が圧倒的に多
く、そして可燃ごみ選別機1に投入される全乾燥ごみの
中に混入している不燃ごみの混入割合は、段落番号〔0
041〕において記載しているように、高々1%程度で
あって、極めて微量であるからである。
【0045】上記のとおり、以上では、吹上げ空気量が
50m3 /min(100m3 /min/m2 )で、偏
心軸の回転数が250r/min(4.1Hz)であっ
て、かつ振動板10の傾斜角度θが13°である場合の
例を説明したが、この振動板10の有効最小の傾斜角度
θを確認するために、この振動板10の傾斜角度θを1
0〜16°の範囲で変えてごみ選別試験を行った。
【0046】先ず、振動板10の傾斜角度θを10°に
設定し、偏心軸の回転数を200〜400r/min
(3.3〜6.7Hz)の間で変化させ、かつ吹上げ空
気量を50〜140m3 /min/m2 の間で変化させ
た。この場合には、乾燥ごみDに対する不燃ごみの排出
量は10%以上であった。そして、振動板10の傾斜角
度θが小角度であって軽量の可燃ごみが可燃ごみ排出口
5側に移動しにくく、可燃ごみの一部が不燃ごみ排出口
4側に移動してしまうために、不燃ごみ排出口4から排
出された不燃ごみ中に約60%の可燃ごみが混入してお
り、従来例2に係る選別機(上記表1に示されているよ
うに、46.6%である。)のごみ選別性能よりも劣っ
ていた。そこで、振動板10の傾斜角度θを11°に設
定したところ、不燃ごみ中に混入している可燃ごみの混
入割合は約40w%に減少した。この可燃ごみの混入割
合は、従来例2よりも優れており、十分実用に供し得る
ものである。このごみ選別試験結果により、振動板10
の傾斜角度θを11°以上にすれば良いことが判った。
【0047】次いで、振動板10の傾斜角度θを12°
と14°とに設定して、偏心軸の回転数を200〜40
0r/min(3.3〜6.7Hz)の間で変化させ、
かつ吹上げ空気量を50〜140m3 /min/m2
間で変化させて、それぞれの傾斜角度θの場合について
ごみ選別試験を行った。このごみ選別試験の結果による
と、振動板10の傾斜角度θが13°の場合と同様に、
不燃ごみと可燃ごみとが効果的に選別されており、吹上
げ空気量が50m3 /min(100m3 /min/m
2 )で、偏心軸の回転数が250r/min(4.1H
z)であって、かつ振動板10の傾斜角度θが13°で
ある上記実施例の場合と同等の結果が得られた。このご
み選別試験結果により、振動板10の最も好ましい傾斜
角度θは12〜14°であることが判った。
【0048】さらに、振動板10の有効最大の傾斜角度
θを求めるために、この振動板10の傾斜角度θを16
°に設定し、そして偏心軸の回転数を200〜400r
/min(3.3〜6.7Hz)の間で変化させ、かつ
吹上げ空気量を50〜140m3 /min/m2 の間で
変化させてごみ選別試験を行った。このごみ選別試験の
場合には、不燃ごみが不燃ごみ排出口4まで移動するこ
とができないため、不燃ごみが不燃ごみ排出口4から排
出されずに振動板10上に堆積し、この振動板10上を
埋め、そして堆積層の厚さが落下防止板9を超えた後に
は、もはや比重差を利用した可燃ごみ選別機としてのご
み選別機能がほとんどなくなり、可燃ごみ排出口5に不
燃ごみが次々に入り込んだ。そこで、振動板10の傾斜
角度θを15°に設定したところ、可燃ごみ中に不燃ご
みが混入するようなことがなくなった。このごみ選別試
験結果により、振動板10の傾斜角度θを15°以下に
すれば良いことが判った。但し、θ=15°の場合は、
θ=12〜14°の場合に比較して時間当たりの処理量
が減少した。
【0049】本実施例に係る以上のごみ選別試験結果
を、従来例2に係る選別機によるごみ選別試験結果と対
比して表に纏めると、下記表2に示すとおりである。
【表2】
【0050】ところで、以上のごみ選別試験では、偏心
軸の回転数を200〜400r/minであって、かつ
吹上げ空気量を50〜140m3 /min/m2 の間で
ある場合を例として説明したが、これら偏心軸の有効回
転数および有効吹上げ空気量の有効範囲を調べるため
に、傾斜板10の傾斜角度θが11〜15°の場合につ
いてそれぞれ下記のとおりのごみ選別試験を行った。
【0051】吹上げ空気量を100m3 /min/m2
に設定し、偏心軸の回転数が150r/min以上20
0r/min未満の場合、400r/minを超え45
0r/min以下の場合についてごみ選別試験を行っ
た。偏心軸の回転数が150r/min以上200r/
min未満の場合には、振動板10上のごみが揺動せ
ず、振動板10上に次第に滞留して堆積してしまうた
め、遂にはごみ投入口3が塞がれてしまい、可燃ごみ選
別機1の稼働の継続が不可能になった。また、偏心軸の
回転数が400r/minを超え450r/min以下
の場合には、可燃ごみが可燃ごみ排出口5側に移動し難
く、可燃ごみの一部が不燃ごみ排出口4側に移動してし
まうために、この不燃ごみ排出口4から排出される不燃
ごみ中に約60%の可燃ごみが混入していた。このごみ
選別試験結果により、好ましい偏心軸の回転数の範囲
は、上記表2に示すとおり、200〜400r/min
であることが判る。
【0052】偏心軸の回転数を200〜400r/mi
nの範囲とし、吹上げ空気量を40m3 /min/m2
以上50m3 /min/m2 未満の場合、140m3
min/m2 を超え160m3 /min/m2 以下の場
合についてごみ選別試験を行った。吹上げ空気量が40
3 /min/m2 以上50m3 /min/m2 未満の
場合には、吹上げ空気による可燃ごみの吹き飛ばし効果
が少なく、可燃ごみも不燃ごみ排出口4側に移動するた
め、不燃ごみ排出口4から排出されるごみの中に約60
%の可燃ごみが含まれていた。また、吹上げ空気量が1
40m3 /min/m2 を超え160m3 /min/m
2 以下にしたの場合には、粒径の小さな砂などや面積の
大きな薄い金属板などの不燃ごみが吹上げ空気によって
吹上げられて可燃ごみ排出口5側に移動し、可燃ごみと
して選別された。このごみ選別試験結果により、好まし
い吹上げ空気量の範囲は、上記表2に示すとおり、50
〜140m3 /min/m2 であることが判る。
【0053】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の請求項1に
係る可燃ごみ選別機または本発明の請求項8に係る可燃
ごみ選別方法によれば、振動板の表面上に投入された乾
燥ごみを振動により振動板の表面上でほぐして可燃ごみ
と不燃ごみとに分離させ、ほぐされて分離した不燃ごみ
を複数条の鋸歯状凸条により上方側に移動させて不燃ご
み排出口から排出すると共に、この振動板に設けた通風
穴から空気流を吹上げてほぐされた可燃ごみを浮遊させ
ながら下方側に移動させて可燃ごみ排出口から排出する
ので、可燃ごみ選別機の内部を循環させて不燃ごみと可
燃ごみとに選別する従来例1や、空気流で吹き飛ばして
粒径、形状、比重に基づいて選別する従来例2よりも可
燃ごみと不燃ごみとの選別機能が優れている。
【0054】本発明の請求項2に係る可燃ごみ選別機に
よれば振動板に設けられた通風穴の穴径が2〜4mmφ
に設定されている。従って、振動板の上面に絡みつく針
金量が減少し、針金などが効率的に排出されるので、振
動板のごみ選別・移送機能が損なわれることがなく、長
期にわたってごみ選別・移送機能を維持させることがで
きる。
【0055】さらに、本発明の請求項2に係る可燃ごみ
選別機および本発明の請求項9に係る可燃ごみ選別方法
によれば、吹上げ空気量を乾燥ごみの投入位置近傍にお
いて最大にし、不燃ごみ排出口側と可燃ごみ排出口側に
近づくにつれて少なくすると共に、可燃ごみ排出口側の
方を不燃ごみ排出口側の方よりも少なくしているので、
野菜くずなどの可燃ごみを可燃物排出口側に吹き飛ばす
効果が大きくなる。従って、ごみ投入口から大量の乾燥
ごみが投入されても、この乾燥ごみをほぐして可燃ごみ
を浮遊させ、可燃ごみ排出口側に吹き飛ばし易くすこと
ができる。また、不燃ごみ排出口側の通風穴から吹上が
る吹上げ空気量を可燃ごみ排出口側の通風穴からの吹上
げ空気量よりも多くすると、不燃ごみ排出口側に移動し
た比較的重量が重い可燃ごみや浮遊しにくい形状の可燃
ごみを可燃ごみ排出口側に移動させることができ、そし
て可燃ごみ排出口側の通風穴から吹上がる吹上げ空気量
を少なくすると、比較的重量の軽い不燃ごみや浮遊し易
い形状の不燃ごみの浮遊を防止し、可燃ごみへの不燃ご
みの混入を少なくすることができる。
【0056】本発明の請求項3に係る可燃ごみ選別機に
よれば、振動板を3.3〜6.7Hzで振動させる。つ
まり、振動板を適正な振動数で振動させることにより、
投入された乾燥ごみを効率良く不燃ごみと可燃ごみとに
ほぐし、不燃ごみを必要以上に滞留させることなく不燃
ごみ排出口へ移動させると共に、可燃ごみを不燃ごみに
混入させることなく可燃ごみ排出口から排出することが
できる。
【0057】本発明の請求項4に係る可燃ごみ選別機に
よれば、傾斜板に設けた通風穴から50〜140m3
min/m2 の空気を吹上げる。つまり、吹上げ空気量
が適正であるため、振動板上に滞留している重量が重い
不燃ごみのうち表面積が広い不燃ごみが可燃ごみ排出口
側に移動することが少なくなると共に、振動板上の乾燥
ごみの滞留量の増大が防止されるので、効率よく乾燥ご
みを不燃ごみと可燃ごみとに選別することができるとい
う効果がある。
【0058】本発明の請求項5に係る可燃ごみ選別機に
よれば、ケーシングの上部、かつ可燃ごみ排出口の近傍
位置に集塵口を設けたので、集塵の際の空気流により軽
量の可燃ごみが浮き上がって可燃ごみ排出口側に移動す
るため、より効果的に可燃ごみを選別することができる
という効果がある。
【0059】本発明の請求項6に係る可燃ごみ選別機に
よれば、振動板の鋸歯状凸条の歯丈を、この振動板の振
幅よりも小さくしたので、乾燥ごみDを可燃ごみと不燃
ごみとに分離させ、かつ可燃ごみを浮遊化させて可燃ご
み排出口5側に移動させることができ、そして不燃ごみ
が、例え粒状で転動し易い形状であっても、不燃ごみの
可燃ごみ排出口側への滑落を防止しながら、確実に不燃
ごみ排出口側に移動させることができるという効果があ
る。
【0060】本発明の請求項7に係る可燃ごみ選別機に
よれば、振動板の鋸歯状凸条の歯のピッチを振動板の振
幅よりも大きくしたので、粒状で転動し易い形状の不燃
ごみの可燃ごみ排出口側への滑落を防止しながら、確実
に、しかも高速度で不燃ごみ排出口側に移動させること
ができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係り、図1(a)は模式
的に示す可燃ごみ選別機の全体斜視図、図1(b)は可
燃ごみ選別機の縦断断面図、図1(c)は振動板の拡大
断面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係り、可燃ごみ選別機の
振動板の長手方向の吹上げ空気量の分布説明図である。
【図3】従来例1に係る選別機の概略断面図である。
【図4】従来例2に係り、原料流れおよび空気流を示す
選別機の概略側面図である。
【符号の説明】 1…可燃ごみ選別機,2…ケーシング,3…ごみ投入
口,4…不燃ごみ排出口,5…可燃ごみ排出口,6…空
気吸入口,7…換気用空気吸入口,8…集塵口,9…落
下防止板,10…振動板,11…通風穴,12…鋸歯状
凸条 A…吹上げ空気 B…可燃ごみ吸引空気 C…塵吸引空気 D…乾燥ごみ E…偏心軸の時計回り方向回転 d…通風穴の穴径 h…鋸歯状凸条の歯丈 p…鋸歯状凸条のピッチ θ…振動板の傾斜角度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 釜親 力夫 兵庫県神戸市中央区脇浜町1丁目3番18号 株式会社神戸製鋼所神戸本社内 (72)発明者 石川 潤一郎 兵庫県神戸市中央区脇浜町1丁目3番18号 株式会社神戸製鋼所神戸本社内 (72)発明者 宇良 伸之 兵庫県神戸市中央区脇浜町1丁目3番18号 株式会社神戸製鋼所神戸本社内 Fターム(参考) 4D004 AA46 AB03 AC05 BA03 BA05 CA04 CA09 CA12 CA42 CB16 CC11 4D021 FA09 GA02 GA08 GA12 GA15 GA16 GA19 GA20 GA23 GA29 GB03 HA10 4H015 AA01 AB01 BA01 BB01 CB01

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ごみから可燃ごみを選別して固形燃料を
    製造するに際して用いられ、粗破砕機により破袋された
    ごみから磁性ごみが除去され、さらに一次破砕されると
    共に、乾燥された乾燥ごみを不燃ごみと可燃ごみとに選
    別する可燃ごみ選別機において、前記乾燥ごみが投入さ
    れるごみ投入口を備えたケーシングと、このケーシング
    の内部に11〜15°の傾斜角度で配設され、裏面側か
    ら表面側に向かって流れる空気流を通す複数の通風穴が
    設けられ、投入された乾燥ごみのうち不燃ごみを上方に
    移動させる方向に回転振動されると共に、表面側に複数
    条の鋸歯状凸条が形成された振動板と、この振動板の高
    い側に設けられる不燃ごみ排出口と、この振動板の低い
    側に設けられる可燃ごみ排出口とからなることを特徴と
    する可燃ごみ選別機。
  2. 【請求項2】 前記振動板に設けられた通風穴の穴径を
    2〜4mmφに設定し、前記振動板から吹上げる吹上げ
    空気量を、前記不燃ごみ排出口側から前記ごみ投入口か
    ら投入される乾燥ごみの落下範囲を含む部位に至るにつ
    れて次第に多くし、この乾燥ごみの落下範囲を含む部位
    から前記可燃ごみ排出口側に至るにつれて次第に少なく
    すると共に、前記不燃ごみ排出口側の吹上げ空気量を前
    記可燃ごみ排出口側の通風穴の吹上げ空気量よりも多く
    したことを特徴とする請求項1に記載の可燃ごみ選別
    機。
  3. 【請求項3】 前記振動板は、3.3〜6.7Hzで振
    動し得るように構成されてなることを特徴とする請求項
    1または2のうちの何れか一つの項に記載の可燃ごみ選
    別機。
  4. 【請求項4】 前記振動板は、50〜140m3 /mi
    n/m2 の空気を吹上げ得るように構成されてなること
    を特徴とする請求項1,2または3のうちの何れか一つ
    の項に記載の可燃ごみ選別機。
  5. 【請求項5】 前記ケーシングの上部、かつ前記可燃ご
    み排出口の近傍位置に集塵口を設けたことを特徴とする
    請求項1,2,3または4のうちの何れか一つの項に記
    載の可燃ごみ選別機。
  6. 【請求項6】 前記鋸歯状凸条の歯丈を、前記振動板の
    振幅よりも小さくしたことを特徴とする請求項1,2,
    3,4または5のうちの何れか一つの項 に記載の可燃
    ごみ選別機。
  7. 【請求項7】 前記鋸歯状凸条の歯のピッチを、前記振
    動板の振幅よりも大きくしたことを特徴とする請求項
    1,2,3,4,5または6のうちの何れか一つの項に
    記載の可燃ごみ選別機。
  8. 【請求項8】 ごみから可燃ごみを選別して固形燃料を
    製造するに際して、粗破砕機により破袋したごみから磁
    性ごみを除去し、さらに一次破砕すると共に、乾燥した
    乾燥ごみを不燃ごみと可燃ごみとに選別する可燃ごみ選
    別方法において、前記乾燥ごみを傾斜配設した振動する
    振動板の表面上でほぐし、ほぐされた不燃ごみを前記振
    動板に設けた複数条の鋸歯状凸条により上方側に移動さ
    せて不燃ごみ排出口から排出すると共に、この振動板に
    設けた通風穴から空気流を吹上げてほぐされた可燃ごみ
    を浮遊させながら下方側に移動させて可燃ごみ排出口か
    ら排出することを特徴とする可燃ごみ選別方法。
  9. 【請求項9】 前記振動板から吹上げる吹上げ空気量
    を、前記不燃ごみ排出口側から前記ごみ投入口から投入
    される乾燥ごみの落下範囲を含む部位に至るにつれて次
    第に多くし、この乾燥ごみの落下範囲を含む部位から前
    記可燃ごみ排出口側に至るにつれて次第に少なくすると
    共に、前記可燃ごみ排出口側からの吹上げ空気量を不燃
    ごみ排出側からの吹上げ空気量よりも少なくしたことを
    特徴とする請求項8に記載の可燃ごみ選別方法。
JP33253999A 1999-11-24 1999-11-24 可燃ごみ選別機および可燃ごみ選別方法 Pending JP2001145854A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33253999A JP2001145854A (ja) 1999-11-24 1999-11-24 可燃ごみ選別機および可燃ごみ選別方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33253999A JP2001145854A (ja) 1999-11-24 1999-11-24 可燃ごみ選別機および可燃ごみ選別方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001145854A true JP2001145854A (ja) 2001-05-29

Family

ID=18256059

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33253999A Pending JP2001145854A (ja) 1999-11-24 1999-11-24 可燃ごみ選別機および可燃ごみ選別方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001145854A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103084336A (zh) * 2013-01-23 2013-05-08 无锡赛雅环保科技有限公司 餐厨废弃物的综合筛选装置
WO2015093804A1 (ko) * 2013-12-16 2015-06-25 대보건설 주식회사 가연성 폐기물의 연료화 선별방법 및 선별장치
KR101831907B1 (ko) * 2016-11-29 2018-02-23 주식회사 엠알 폐기물 칩 분리 장치
WO2020100662A1 (ja) * 2018-11-14 2020-05-22 株式会社クボタ 穀物選別装置および穀物選別方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103084336A (zh) * 2013-01-23 2013-05-08 无锡赛雅环保科技有限公司 餐厨废弃物的综合筛选装置
WO2015093804A1 (ko) * 2013-12-16 2015-06-25 대보건설 주식회사 가연성 폐기물의 연료화 선별방법 및 선별장치
KR101831907B1 (ko) * 2016-11-29 2018-02-23 주식회사 엠알 폐기물 칩 분리 장치
WO2020100662A1 (ja) * 2018-11-14 2020-05-22 株式会社クボタ 穀物選別装置および穀物選別方法
JP2020078780A (ja) * 2018-11-14 2020-05-28 株式会社クボタ 石抜機

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100557250B1 (ko) 건설폐기물의 이물질 선별기
KR100582847B1 (ko) 건축 폐기물 순환골재 선별장치 및 그 선별방법
US3925198A (en) Apparatus and method of air classifying municipal solid wastes
JPH02502892A (ja) 低速空気分別装置
CN109967494B (zh) 一种处理建筑垃圾的工艺方法及系统装置
US6446813B1 (en) Sorting waste materials
KR100953665B1 (ko) 폐기물의 이물질 선별분류장치
US5992776A (en) Process for processing ash
JP4315953B2 (ja) 混合廃棄物処理装置
CN110152798A (zh) 垃圾分类系统及工艺
US3986949A (en) Air classifier
KR100559483B1 (ko) 재활용 골재 생산 시스템
JP3342851B2 (ja) 混合廃棄物の分別処理システム
JP3735599B2 (ja) 比重差選別機
CN108607671A (zh) 一种建筑垃圾干式分类分离方法
KR200266263Y1 (ko) 건설폐기물 파쇄 및 선별시스템
JP2001145854A (ja) 可燃ごみ選別機および可燃ごみ選別方法
JP4010998B2 (ja) 比重差選別機
JP4182049B2 (ja) 風力選別装置
KR100904303B1 (ko) 비중 차를 이용한 폐 플라스틱류 습식 선별방법
JPH07132507A (ja) 木片選別方法
JP3623717B2 (ja) 選別機
JP3677485B2 (ja) 廃棄物選別処理設備
KR20020029059A (ko) 폐기물선별장치
JP3050840B2 (ja) 建設混合廃棄物の選別方法及びそのシステム