JP3622356B2 - 通信端末装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、インターネット等のコンピュータ通信網に接続可能な通信端末装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、インターネット等のコンピュータ通信網が普及しつつある。このコンピュータ通信網を利用すれば、最寄りの契約プロバイダ(コンピュータ通信網への接続業者)までの通信費用を負担するだけで、日本国内はもとより海外の通信端末と通信することができる。このため、コンピュータ通信網を用いた通信が急速に発展しつつある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、コンピュータ通信網を利用して電子メールを送信した場合には、一般に電子メールが送信されたことが積極的に受信側に通知されない。つまり、コンピュータ通信網を利用するユーザは、通信端末をコンピュータ通信網に接続することによって、初めて電子メールの受信があったことを知ることができる。従って、送信側がコンピュータ通信網へ電子メールを送信しても、受信側では自分宛に電子メールの送信があったことを知ることができない。このため、コンピュータ通信網の利用者は、適当な時期(例えば、毎日定時など)に自ら通信端末をコンピュータ通信網へ接続し、電子メールが届いているか否かを確認しなければならず、その操作が煩雑なものとなっていた。
【0004】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、電子メールをコンピュータ通信網から自動的に受け取ることができる通信端末装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明においては、コンピュータ通信網から電子メールを受信するメール受信手段と、時間を計測するための時計手段と、時刻または時間間隔を設定するための設定手段と、前記時計手段による時間の計測に基づき、前記設定手段により設定された時刻または時間間隔毎に、前記メール受信手段を起動させる制御手段と、前記メール受信手段を通じてコンピュータ通信網から受信した電子メールをイメージデータとして記録する記録手段と、コンピュータ通信網に接続するときに使用するプロバイダが登録されたプロバイダテーブルとを備え、前記制御手段は、前記設定手段により設定された時刻または時間間隔毎に、前記プロバイダテーブルに登録されている全てのプロバイダに順次ダイヤルアップする。
【0007】
請求項2に記載の発明においては、請求項1に記載の発明において、前記メール受信手段による電子メールの受信後、電子メールを受信した旨を示す受信通知書を、電子メールの送信相手に対して送信する受信通知手段を備えた。
請求項3に記載の発明においては、請求項1または2に記載の発明において、前記メール受信手段によって受信された電子メールからメールヘッダ情報を取り除き、テキストデータに変換されたイメージデータのみを取り出すメール編集部を備え、前記記録手段は、前記メール編集部によって取り出されたイメージデータを記録する。
【0008】
従って、請求項1に記載の発明によれば、設定手段により設定された時間または時間間隔毎に、プロバイダテーブルに届いている全ての電子メールが自動的に受信されることにより、コンピュータ通信網から電子メールが自動的に受信されてこれが記録される。
【0009】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の作用に加えて、電子メールを受信した旨を示す受信通知書が、電子メールの送信相手に対して送信される。受信通知書を受信した電子メールの送信者は、電子メールが届いたことを確実に確認できる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1または2に記載の発明の作用に加えて、前記記録部の記録に際して、受信された電子メールがイメージデータに変換されて記録される。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施形態について図面を用いて説明する。なお、本実施形態では、イメージデータを電子メールとして送信するとともに、受信した電子メールをイメージデータとして印字するものとし、コンピュータ通信網としてインターネットを使用するものとする。
【0011】
図1に示すように、通信端末装置TはG3及びG4ファクシミリ通信機能に加え、インターネットと通信するための機能を備えている。
CPU1は、バス13を介して通信端末装置Tの各部を制御するとともに、後述する符号化処理、復号化処理、画像変換処理、バイナリ・テキスト変換処理、メール編集処理、通信手順処理などのためのソフトウェアを実行する。
【0012】
読取部2は、CCD(Charge Coupled Device)等によって原稿上の画像を読み取って、白黒2値のイメージデータを出力する。記録部3は、電子写真方式等のプリンタを備え、他のG3またはG4ファクシミリ装置やインターネットから受信したイメージデータを記録紙上に記録する。
【0013】
LCD(Liquid Crystal Display)等よりなる表示部4は、通信端末装置Tの動作状態やイメージデータの表示を行う。
操作部5は、通信端末装置Tを操作するのに必要なテンキー、短縮ダイヤルキー、ワンタッチダイヤルキー、各種のファンクションキー等を備えている。操作部5はさらに、設定手段としての設定キー5a、受信キー5b及び選択キー5c等の操作キーを備えている。設定キー5aは、時刻設定(例えば、午前9時)または時間間隔設定(例えば、1時間)を行うためのものである。この設定キー5aにより設定された時刻または時間間隔毎に、電子メールを受信するための動作が開始されるようになっている。受信キー5bは、電子メールを受信するための動作を任意な時間に開始させるためのものである。選択キー5cは、受信通知書を送信する際、電子メール通信で行うかあるいはファクシミリ通信で行うかを選択するためのものである。
【0014】
ROM(Read Only Memory)6は、通信端末装置Tの動作に必要なソフトウェアを記憶している。RAM(Random Access Memory)7は、SRAM(Static Random Access Memory)またはフラッシュメモリ(フラッシュEEPROM;Flash Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等で構成され、ソフトウェアの実行時に発生する一時的なデータを記憶するほか、後述する各種のテーブルT1,T2,T3(図3参照)を記憶している。本実施形態では、CPU1、ROM6及びRAM7により制御手段が構成されている。
【0015】
イメージメモリ8は、DRAM(Dynamic Ramdom Access Memory)等で構成され、送信すべきイメージデータや受信したイメージデータを一時的に記憶する。DSU(データ回線終端装置;Digital Service Unit)9は、デジタル回線L1に接続されている。デジタル回線L1上を伝送されるデータは、ベースバンド伝送方式に従って伝送される。このため、DSU9は、デジタル信号としての送信データを電圧の変化に変換してデジタル回線L1上に送出するとともに、デジタル回線L1上の電圧変化を受信データとしてデジタル信号に変換する。また、DSU9は、各種のファクシミリ制御信号を発生、検出する機能も備えている。
【0016】
モデム10は、送受信データの変調及び復調を行うものであり、従来のFAXモデム機能の他にデータモデム機能を備えている。NCU(Network Control Unit)11は、アナログ回線L2の閉結及び開放を行うとともに、相手先のファックス番号に対応したダイヤルパルスの送出及び着信を検出する機能等を備えている。本実施形態では、CPU1、ROM6、RAM7、DSU9、モデム10、及びNCU11により、メール受信手段及び受信通知手段が構成されている。
【0017】
時計手段としてのタイマ12は、時間を計測するために設けられている。
図2は、本実施形態における通信端末装置T内のデータの流れを模式的に示したものである。なお、同図において、符号化復号化部21、画像変換部22、バイナリ・テキスト変換部23、メール編集部24、オートダイヤラ25は、CPU1がROM6に記憶されたソフトウェアに基づいて実行する機能を示すものである。
【0018】
符号化復号化部21は、イメージデータをMH(Modified Huffman)方式、MR(Modified READ)方式、MMR(Modified MR)方式等の符号化方式によって符号化または復号化する。以下、これらの符号化方式によって符号化されたイメージデータを「G3形式のイメージデータ」と呼ぶ。イメージメモリ8は、このG3形式のイメージデータを記憶する。
【0019】
画像変換部22は、送信時には、G3形式のイメージデータをコンピュータで使用される一般的な画像フォーマットであるTIFF(Tag Image File Format)に変換し、受信時にはTIFFからG3形式のイメージデータに変換する。ここで、TIFFとは、米国Aldus社(現在、Adobe Systemsに吸収合併)が提案した画像ファイルの標準フォーマットであり、標準のデータ形式を規定するのではなく、画像データの属性をTAG(タグ)情報として規定している点が特徴である。このため、TIFF形式の場合には、画像ファイルの冒頭の数百バイトに記述されている標準化されたタグ情報を読むことによってデータの形式を認識することができる。
【0020】
また、TIFFは、白黒2値だけでなく、白黒多値、フルカラー等を扱う様々なClassが定義されている。そのなかの1つであるClass Fは、G3形式のイメージデータを容易に扱えるように定義されたクラスである。これにより、G3形式のイメージデータの先頭に、Class FのTIFFヘッダ情報を付加すること等の簡単な変更によってTIFFに変換することができる。以下、Class FのTIFFヘッダ情報が付加されたG3形式のイメージデータを「TIFFイメージデータ」と呼ぶ。
【0021】
バイナリ・テキスト変換部23は、送信時にはバイナリデータをテキストデータに変換し、受信時にはテキストデータをバイナリデータに変換する。インターネットにはバイナリデータの電子メールを扱うことができないコンピュータが存在しているため、相手先に確実に電子メールが届くように、TIFFイメージデータ等のバイナリデータを送信する場合には、一旦テキストデータに変換する必要がある。インターネットで扱うテキストデータは、IETF(Internet Engineering Task Force)が発行するドキュメントであるRFC(Request For Comments)822において、7ビットのコードとして規定されている。
【0022】
そこで、バイナリ・テキスト変換部23は、MIME(Multipurpose Internet Mail Extensions)のbase64等を利用してデータの変換を行う。このbase64によると6ビットのバイナリデータは64のキャラクタ(大文字、小文字のアルファベット、数字、+、/)及びパディング用(=)の1つに置き換えられ、テキストデータに変換することができる。なお、MIMEはRFC1521(MIMEヘッダの定義)、RFC1522、RFC1590で規定されている。
【0023】
メール編集部24は、送信時にはテキストデータに変換されたTIFFイメージデータにメールヘッダ情報を付加して電子メール形式に編集し、受信時には電子メール形式のデータからメールヘッダ情報を取り除き、テキストデータに変換されたTIFFイメージデータだけを取り出す。インターネットの電子メールには所定のヘッダ情報を付加することが規定されているため、送信時には相手先テーブルT1、利用者テーブルT2内のデータ等に基づき、TIFFイメージデータの先頭に、「From:」(差出人),「To:」(宛先),「Subject:」(標題),「Cc:」(複写配布),「Date:」(日付)等の情報を追加する。
【0024】
オートダイヤラ25は、RAM7内の相手先テーブルT1、プロバイダテーブルT3から読み出された電話番号へ発呼すべく、DSU9,モデム10またはNCU11へ相手先の電話番号データを送る。
【0025】
次に、RAM7に記憶されている各テーブルT1、T2、T3について、図3を用いて説明する。
図3(a)に示すように、相手先テーブルT1には、短縮番号またはワンタッチダイヤルキー毎に、相手先名称、インターネットe−mailアドレス、ファクシミリ番号及びファクシミリ種別(G3またはG4)のデータが登録されている。
【0026】
図3(b)に示すように、利用者(発信者)テーブルT2には、通信端末装置Tのユーザ名、インターネットにログインするためのユーザID、パスワード、インターネットe−mailアドレス、プロバイダ種別のデータが登録されている。なお、事業所等において、複数の利用者が1台の通信端末装置を共用する場合、上記の各データを利用者毎に登録しておき、送信時には利用者に応じてデータを選択することも可能である。
【0027】
図3(c)に示すように、プロバイダテーブルT3には、インターネットに接続するときに使用するプロバイダの電話番号、回線種別(アナログまたはデジタル回線)、プロバイダ名称、プロバイダ種別のデータが登録されている。プロバイダ種別は利用者テーブルT2のプロバイダ種別と対応しており、プロバイダ毎に異なるログイン手順を識別するためのものである。1つのプロバイダが複数の電話回線を有している場合や、ユーザが複数のプロバイダを利用する場合等、上記の各データを電話番号毎に登録しておき、送信時に必要なデータを選択することも可能である。
【0028】
次に、インターネットへ電子メールを送信する手順について説明する。通信プロトコルはOSI(Open Systems Interconnection;開放型システム間相互接続)参照モデルの各層において次のものを使用する。
【0029】
【表1】
ここで、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)について説明する。SMTPは、TCP/IPのアプリケーション・プロトコルの1つで、テキスト形式の電子メールを送信するためのプロトコルである。このSMTPによれば、メールを確実に能率的に伝送することができる。
【0030】
次に、ログイン手順について説明する。通信端末装置Tは、図4に示すように、プロバイダのコンピュータ(以下、サーバという)との回線が設定されると、例えば、PAP(Password Authentication Protocol)に従って、ユーザIDとパスワードをプロバイダから「ACK」(Acknowledge;肯定応答)または「NAK」(Negative Acknowledge;否定応答)を受信するまで送信し続ける。「NAK」を受信すると、プロトコルで設定されている回数リトライし、そのすべてが「NAK」であれば回線を一旦開放した後、リダイアルする。「ACK」を受信すると、サーバへのログインが完了する。
【0031】
サーバへのログイン完了後、図5に示すように、SMTPにより電子メールを送信する。すなわち、まず、通信端末装置Tはサーバに対してSMTPの接続要求をする。サーバは接続可能であれば、応答コード「220」(サーバの準備完了)を通信端末装置Tへ返す。さらに、通信端末装置Tが「HELO」コマンドで自分自身のドメイン名を送信し、サーバが通信端末装置Tのドメイン名を認識できれば、応答コード「250」(リクエストされたコマンドを正常に終了)とサーバのドメイン名とを返す。この後、通信端末装置Tがメールの送信を行い、送信が完了すると、「QUIT」コマンドを送信する。これに応じて、サーバが応答コード「221」(コネクションのクローズ(QUITに対する応答))を返すと、SMTPが終了する。電子メールの送信完了後、通信端末装置Tは、サーバからログオフして、回線を開放する。
【0032】
次に、POP(Post Office Protocol)について説明する。前記のSMTPは電子メールを送信するためのプロトコルであるが、このPOPはサーバから電子メールを読み出すためのプロトコルである。POPの基本的な通信手順は、大きく3つのフェーズに分けることができる。最初はサーバに接続してユーザの確認を行うフェーズ、次にメールボックスの読み出しを行うフェーズ、最後にメールボックスの状態を更新するフェーズである。ここで、メールボックスの状態とは、メールの受信数や各メールの読み出し状態(既読/未読)等の情報である。
【0033】
次に、本実施形態の通信端末装置Tの動作について、図6及び図7のフローチャートに基づいて説明する。この動作はROM6内に記憶されたソフトウェアに基づいて、CPU1により実行される。なお、設定キー5aによる時刻や時間間隔毎の設定は、複数の利用者がそれぞれ行うことができる。すなわち、設定キー5aによる設定に際して、各利用者は例えば、自身のユーザID及び利用するプロバイダ名を併せて入力する。これにより、各利用者によって設定された時刻または時間間隔毎に、その設定に対応するプロバイダに対して発呼が行われるとともに、設定に対応するユーザ宛の電子メールの取り出しが行われる。また、受信キー5bの入力と併せて例えば、ユーザIDやプロバイダ名を入力する。これにより、入力されたプロバイダに対して発呼が行われるとともに、入力されたユーザ宛の電子メールの取り出しが行われる。
【0034】
図6に示すように、まず、設定キー5aにより時刻設定または時間間隔設定がなされているか否かが判断される(S1)。設定キー5aによる設定がない場合には、受信キー5bがONされたか否かが判断される(S2)。受信キー5bがONでない場合はS1に戻り、ONされた場合にはS8に移行する。設定キー5aによる設定がある場合には、その設定が時刻設定か否かが判断される(S3)。時刻設定の場合には、タイマ12による時間の計測に基づき、設定時刻になったか否かが判断される(S4)。設定時刻になった場合には、図7のS8に移行する。設定時刻になっていない場合には、受信キー5bがONされたか否かが判断される(S5)。受信キー5bがONされていない場合にはS4に戻り、ONされた場合には図7のS8に移行する。
【0035】
前記S3において、時刻設定でない場合には、時間間隔設定であると判断されて、設定時間経過したか否かが判断される(S6)。設定時間経過した場合には、図7のS8に移行する。設定時間経過していない場合には、受信キー5bがONされたか否かが判断される(S7)。受信キー5bがONされていない場合にはS6に戻り、ONされた場合には図7のS8に移行する。
【0036】
そして、図7のS8においては、プロバイダテーブルT3を参照することによって、発呼を行うべきプロバイダ及びその種別(アナログ/デジタル回線)が判断される。ここで、プロバイダがアナログ回線であれば、モデム10が設定され(S9)、デジタル回線であれば、DSU9が設定される(S10)。そして、選択されたプロバイダの電話番号へ発呼され(S11)、応答が待たれる(S12)。
【0037】
プロバイダとの電話回線が設定されると、前述したPAPに従ってログインがなされた後(S13)、前記POPに従ってプロバイダに受信メールが届いているか否かが判断される(S14)。プロバイダに電子メールがない場合には、回線が開放された後(S15)、処理が終了される。プロバイダに電子メールがある場合には、図8のS16に移行する。
【0038】
図8のS16では、プロバイダにある電子メールが受信され、記録部3で記録紙上に記録される(S17)。この記録に際しては、受信された電子メールがG3形式のイメージデータに変換されて記録される。
【0039】
その後、受信通知書を電子メールで送信するように操作部5の選択キー5cが設定されているか否かが判断され(S18)、設定されている場合は、受信通知書が電子メールで送信され(S19)、送信完了後、回線が開放され(S20)、処理が終了される。
【0040】
受信通知書を電子メールで送信する設定がされていない場合は、回線が開放された後(S21)、送信側からの電子メール中のヘッダ情報「From:」に記載されているインターネットe−mailアドレスと相手先テーブルT1とに基づき、相手先のファクシミリ種別(G3/G4)が判断される(S22)。そして、G3であればモデム10が設定され(S23)、G4であればDSU9が設定された後(S24)、相手先のファクシミリ番号に発呼される(S25)。
【0041】
相手のファクシミリ装置が応答して回線が設定されると(S26)、G3またはG4手順で図9に示すような受信通知書が送信され(S27)、送信完了後、回線が開放される(S28)。この受信通知書には、電子メールを受信したことが記載されている。
【0042】
以上のように、本実施形態では次のような作用、効果を得ることができる。
(1)設定キー5aにより設定された時刻または時間間隔毎に自動的にダイヤルアップやログイン等が行われる。そして、プロバイダに電子メールが届いていれば、その電子メールをコンピュータ通信網から自動的に受け取ることができる。このため、プロバイダへのダイヤルアップやログイン等の手間を省くことができ、電子メールを簡単かつ確実に受け取ることができる。
【0043】
(2)電子メールの受信動作の起動を、時刻で設定するか時間間隔で設定するかを利用者の所望に応じて任意に決定できるので、便利である。特に、時刻設定を夜間等の通信費用が安い時間帯に設定すれば、通信費用を低減することができる。
【0044】
(3)操作部5に設けられた受信キー5bをONするだけで、電子メールの受信動作を開始させることができる。このため、設定した時刻または時間間隔以外でもこの受信キー5bをONすれば、後はプロバイダへのダイヤルアップやログイン等を自動的行うことができ電子メールを簡単な操作で受信することができる。
【0045】
(4)送信した電子メールが受信側で受信されると、受信した旨を示す受信通知書が自動的に電子メールまたはファクシミリ通信で電子メールの送信側に送信される。このため、電子メールの受信者は電子メールを受信したことを送信者に対して確実に知らせることができ、電子メールの送信者は電子メールが相手に届いたか否かを確実に確認できる。
【0046】
(5)受信通知書の送信形態を電子メールにするのかファクシミリ通信にするのかを、利用者の所望に応じて任意に設定できるので便利である。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよく、その場合でも少なくとも前記実施形態と同様の作用、効果を得ることができる。
【0047】
(a)電子メールのデータ形式としてTIFF形式に代えてBMP(Bitmap)形式、JPEG(Joint Photograhic Experts Group)形式、GIF形式、EPS形式、IFF形式或いはPICT形式等を用いてもよい。
【0048】
(b)設定時刻または時間間隔毎に、プロバイダテーブルT3に登録されている全てのプロバイダに順次ダイヤルアップすること。このようにすれば、プロバイダテーブルT3に届いている全ての電子メールを自動的に受信することができる。
【0049】
(c)図8のS19において、受信通知書を電子メールで送信する際に、それ以外に送信すべき電子メールがあるときには、併せて受信通知書以外のメールの送信を行うようにすること。
【0050】
(d)インターネット以外のコンピュータ通信網を利用すること。
【0051】
さらに、前記実施形態より把握される請求項以外の技術的思想について、以下にそれらの効果と共に記載する。
【0052】
(1)受信通知手段は、受信通知書を回線交換方式で送信するものである請求項3に記載の通信端末装置。
このように構成すれば、電子メールを受信したことを直ちに送信者に知らせることができる。
【0053】
(2)前記回線交換方式は、公衆回線網によるG3またはG4ファクシミリ通信である上記(1)に記載の通信端末装置。
このようにしても、電子メールを受信したことを直ちに送信者に知らせることができる。
【0054】
(3)前記受信通知手段は、受信通知書を電子メールで送信するものである請求項3に記載の通信端末装置。
このように構成すれば、プロバイダから電子メールを受け取った後に、そのプロバイダとの回線を保持した状態で受信通知書の送信を連続して行うことができる。
【0055】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成されているため、次のような効果を奏する。
請求項1に記載の発明によれば、プロバイダテーブルに届いている全ての電子メールを自動的に受信することにより、電子メールをコンピュータ通信網から自動的に受け取ることができる。
【0056】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1または請求項2に記載の発明の効果に加えて、電子メールの受信者は電子メールを受信したことを送信者に対して確実に知らせることができ、電子メールの送信者は電子メールが相手に届いたことを確実に確認することができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1〜3に記載の発明の効果に加えて、記録部の記録に際して、受信された電子メールがイメージデータに変換されて記録される。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態における通信端末装置のブロック構成図。
【図2】同じく、通信端末装置内のデータの流れを示す模式図。
【図3】同じく、通信端末装置に記憶される各テーブルを示す説明図。
【図4】同じく、サーバへのログイン手順を示す説明図。
【図5】同じく、サーバへ電子メールを送信する手順を示す説明図。
【図6】同じく、通信端末装置Tの動作を示すフローチャート。
【図7】同じく、通信端末装置Tの動作を示すフローチャート。
【図8】同じく、通信端末装置Tの動作を示すフローチャート。
【図9】同じく、受信通知書を示す説明図。
【符号の説明】
1…メール受信手段、制御手段、受信通知手段を構成するCPU、6…メール受信手段、制御手段、受信通知手段を構成するROM、7…メール受信手段、制御手段、受信通知手段を構成するRAM、9…メール受信手段、受信通知手段を構成するDSU、10…メール受信手段、受信通知手段を構成するモデム、11…メール受信手段、受信通知手段を構成するNCU、12…設定手段としてのタイマ。
Claims (3)
- コンピュータ通信網から電子メールを受信するメール受信手段と、時間を計測するための時計手段と、時刻または時間間隔を設定するための設定手段と、前記時計手段による時間の計測に基づき、前記設定手段により設定された時刻または時間間隔毎に、前記メール受信手段を起動させる制御手段と、前記メール受信手段を通じてコンピュータ通信網から受信した電子メールをイメージデータとして記録する記録手段と、コンピュータ通信網に接続するときに使用するプロバイダが登録されたプロバイダテーブルとを備え、前記制御手段は、前記設定手段により設定された時刻または時間間隔毎に、前記プロバイダテーブルに登録されている全てのプロバイダに順次ダイヤルアップする通信端末装置。
- 前記メール受信手段による電子メールの受信後、電子メールを受信した旨を示す受信通知書を、電子メールの送信相手に対して送信する受信通知手段を備えた請求項1に記載の通信端末装置。
- 前記メール受信手段によって受信された電子メールからメールヘッダ情報を取り除き、テキストデータに変換されたイメージデータのみを取り出すメール編集部を備え、前記記録手段は、前記メール編集部によって取り出されたイメージデータを記録する請求項1または請求項2に記載の通信端末装置。
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