JP3619674B2 - 用紙処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置から排出された画像形成済みの用紙(シート部材)を受け入れて、ステープルトレイに一旦収容し、ここでジョガーフェンスにより用紙を揃えて、ステープラにより用紙束にステープル(綴じ)を行い、かつ、ステープル後の用紙束を排紙トレイに排出する用紙処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図11は一般的な用紙後処理装置の概略構成図、図12は同じくステープルユニット部の斜視図、図13は同じくステープルユニットへの用紙搬入の様子を示す図である。
【0003】
図11に示すように、用紙後処理装置は、ステープルユニット1と排紙トレイ2とを備えている。ステープルユニット1は、ステープラ3の他、図12に示すように、ジョガーフェンス4、後フェンス5、寄せコロ6を備え、また図13に示すように、ステープルトレイ7を備えている。また、用紙後処理装置としては、入口センサ8、搬送モータ9、分岐爪10、排紙ガイド板11を備えている。図示しない画像形成装置から用紙が用紙後処理装置に搬入されると、入口センサ8がこれを検知する。この検知信号を基準にジョガーフェンス4、寄せコロ6、分岐爪10が動作する。
【0004】
ノンステープルモードのときは、分岐爪10は排紙トレイ2に直接向かう経路を開放し、用紙はそのまま排紙ガイド板11から排紙トレイ2に排出される。また、ステープルモードのときは、分岐爪10はステープルユニット1に向かう経路を開放し、図13において矢印で示すように、用紙はステープルトレイ7内に送り込まれ、寄せコロ6の作用を受けて滑落し、端部が位置規制される。
【0005】
また、ジョガーフェンス4が用紙の幅方向に移動することで、ジョガーフェンス4と後フェンス5の間で用紙の幅方向揃えが行われる。その後、ステープラ3により用紙束にステープルが行われ、放出ベルトによりステープル済みの用紙束が排紙トレイ2に排出される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図14はサイドフェイスカールしている用紙を揃える様子を示す図、図15はサイドフェイスカールしている用紙が不揃えの状態を示す図である。
【0007】
用紙の幅方向両端部に対して中央が湾曲する、いわゆるサイドフェイスカールが発生している場合、用紙Pの端部を図14に示すように、ジョガーフェンス4で押しても、カールのために用紙が撓んでしまい、綺麗に揃えることは極めて困難である。
【0008】
図15において、P1部分は揃っているが、P2,P3部分は揃っていない。このような状態になると、綴じた用紙束に揃え不良や綴じ外れが発生し、品質の低下を招く。また、綴じた用紙束が乱れていると、その排紙時に用紙束からはみ出した用紙が搬送経路に引っ掛かり、耳折れや、最悪ジャムを起こす。
【0009】
なお、特開平7−10360号公報には、ビントレイの面上に用紙の腰付けを行って揃えを良好にするために山形部を形成した例が示されているが、さらに実用的でかつ精度よく揃えを行う機構が要求されている。
【0010】
本発明の課題は、用紙にサイドフェイスカールが発生していても、安定した揃え精度を確保することができる用紙処理装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、画像形成装置から排出された用紙を内部で一時収納する収納部材と、収納した用紙を揃える整合部材と、揃えた用紙の綴じ処理を行う綴じ手段と、綴じの有無に関わらず用紙を積載手段へ排出する排出手段とを備え、揃え動作を行う時に前記整合部材は用紙の搬送方向の直角方向から用紙側面を押して用紙束を揃える用紙処理装置において、前記整合部材内に凸部を用紙搬送方向に対して直角方向に形成して用紙搬送方向に対して直角方向に用紙を腰付けする腰付け部材を備え、用紙収納時、前記整合部材内を用紙端部が通ることにより該用紙端部が前記腰付け部材上を通過して腰付けされながら前記収納部材に収納される第1の手段により解決される。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0017】
図1は第1の実施の形態に係るステープルユニットの要部の斜視図、図2は同じくジョガーフェンスの断面図、図3は同じくジョガーフェンス内の用紙の状態を示す図、図4は腰を付けられた用紙を示す図である。
【0018】
図2はジョガーフェンス4を図1のA方向から見た断面図であり、ジョガーフェンス(整合部材)4の内部に少なくとも1つ以上の凸部(腰付け部材)4aが適切な位置に存在する。凸部4aはその頂部から用紙の搬送方向の両方向(図2の上下方向)にいくに従って低くなるように傾斜面がそれぞれ形成されている。なお、後フェンス(整合部材)5の内部も同様の凸部が存在する。
【0019】
このようにジョガーフェンス4に凸部4aを形成し、さらに後フェンス5にも凸部を形成することで、図3、図4に示すように、ステープルトレイ7内に収容されている用紙(シート部材)Pには、用紙搬送方向とは直角方向に峰ができ(図4において峰をPaで示す)、用紙に腰が付けられる。そして図4のように、腰付けされた用紙Pが、ジョガーフェンス4の動作により揃えられ、綴じ処理が行われる。
【0020】
このように腰付け部材、具体的には凸部を整合部材(ジョガーフェンスと後フェンス)に設けたので、用紙Pにサイドフェイスカール(図14、図15参照)が発生していても峰Pa(腰付け)によってサイドフェイスカールを解消(影響をなく)して精度よく用紙揃えが行われる。
【0021】
次に、第2の実施の形態について説明する。
【0022】
図5は第2の実施の形態に係るステープルユニットの要部斜視図、図6、図7はステープルトレイに設けた突出部材の動作を示す図であり、図6は退避状態を、図7は突出状態を、それぞれ示す。
【0023】
ステープルトレイ7にあって、その用紙積載面と反対側の面(裏面)には、突出部材21aが回転支軸22により軸支されており、ステープルトレイ7に設けた開口部7a内に延設されており(図6の退避位置参照)、突出部材21aは図6の退避位置から回転支軸22を中心にして時計回り方向に回転させることによって突出部材21aは図7に示す突出位置へ移動し、ステープルトレイ7の表面側(用紙積載面側)に突出可能になっている。また、反時計回り方向に回転させれば、図7に示す突出位置から図6の退避位置へ移動させることができる。開口部7aの上辺部には、排出されてくる用紙が引っ掛からないように傾斜面7bが形成されている。また、突出部材21aの回転支軸22を介した他端には、図6に示す突出部材21aの退避状態でステープルトレイ7の裏面側に突き当たるストッパー部21bが設けられている。
【0024】
用紙がステープルトレイ7へ入ってくるときには、突出部材21aは図6の退避状態となる。用紙がステープルトレイ7内に収容され、ジョガーフェンス4によって揃えられるときは、突出部材21aを反時計回り方向に回転させて図7の状態にする。この突出部材21aにより用紙には、用紙搬送方向とは直角方向に峰ができ(前記図4において示す峰Paと同様)、用紙に腰が付けられる。
【0025】
これにより、用紙が収納部材に進入するときは、腰付け部材を退避させるようにすることで、用紙の搬送性を維持することができ、ステープルトレイに用紙が積載された後に腰付け部材をステープルトレイ表面から突出させることで、用紙の揃え精度を向上させることができる。
【0026】
次に、第3の実施の形態を説明する。
【0027】
図8、図9は突出部材がソレノイドにより駆動される様子を示す図であり、図8はソレノイドがオフの状態、図9はソレノイドがオンの状態を示す。なお、前記実施の形態と同一部分には同一符号を伏して詳細な説明を省略する。
【0028】
この第3の実施の形態の突出部材21aは、回転支軸22を挟んでコイルばね23とソレノイド24に係止されている。ソレノイド24がオフのときは、コイルばね23の引張り力により、突出部材21aは回転支軸22を中心に反時計回り方向に付勢され、図8に示すように退避位置(凹んでいる位置)にある。
【0029】
また、ソレノイド24がオンのときは、コイルばね23の引張り力に抗して突出部材21aは時計回り方向に回動し、図9に示すように、ステープルトレイ7の表面より突出する。
【0030】
図10はソレノイドのオン、オフタイミングを決める入口センサを設けたステープルユニットの要部斜視図である。
【0031】
入口センサ8は、前述した図11ないし図13に示すように、元々入口部に設けてあるが、この入口センサ8を利用して、ソレノイド24をオン、オフさせるものである。
【0032】
具体的には、後処理装置に入ってきた用紙が入口センサ8を通過して、入口センサ8の検知信号がオフになったときを基準にして、あらかじめ設定した時間後にソレノイド24がオンとなる。すなわち、用紙がステープルトレイ7へ入って来るときには、突出部材21aは図8の状態となっている。用紙がステープルトレイ7内に収容され、ジョガーフェンス4によって揃えられるときは、自動的にソレノイド24をオンして突出部材21aを図9の状態にし、用紙に前記図4で示すような腰付けを行う。
【0033】
これにより、自動的に、用紙が収納部材に進入するときは、腰付け部材を退避させるようにすることで、用紙の搬送性を維持することができ、ステープルトレイに用紙が積載された後に腰付け部材をステープルトレイ表面から突出させることで、作業者の手を煩わせることがなく、用紙の揃え精度を向上させることができる。
【0034】
なお、本発明における用紙処理装置は、本装置内に画像形成装置を内蔵するタイプでも、あるいは本装置の外部に画像形成装置を配設するタイプであっても適用できる。
【0035】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、腰付け部材、具体的には凸部を整合部材(ジョガーフェンスと後フェンス)に用紙搬送方向に対して直角方向に形成したので、用紙搬送方向に対して直角方向に用紙の腰付けが行われることになり、サイドフェイスカールの用紙に対しても安定した揃え精度を確保でき、品質の良い綴じ束を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係るステープルユニットの要部斜視図である。
【図2】同じくジョガーフェンスの断面図である。
【図3】同じくジョガーフェンス内の用紙の状態を示す図である。
【図4】腰を付けられた用紙を示す図である。
【図5】第2の実施の形態に係るステープルユニットの要部斜視図である。
【図6】同じくステープルトレイに設けた突出部材の動作を示す図である。
【図7】同じくステープルトレイに設けた突出部材の動作を示す図である。
【図8】突出部材を駆動するソレノイドがオフの状態を示す図である。
【図9】突出部材を駆動するソレノイドがオンの状態を示す図である。
【図10】ソレノイドのオン、オフタイミングを決める入口センサを設けたステープルユニットの要部斜視図である。
【図11】一般的な用紙後処理装置の概略構成図である。
【図12】同じくステープルユニット部の斜視図である。
【図13】同じくステープルユニットへの用紙搬入の様子を示す図である。
【図14】サイドフェイスカールしている用紙を揃える様子を示す図である。
【図15】サイドフェイスカールしている用紙が不揃いの状態を示す図である。
【符号の説明】
1 ステープルユニット
2 排紙トレイ
3 ステープラ
4 ジョガーフェンス
4a 凸部
5 後フェンス
6 寄せコロ
8 入口センサ
21a 突出部材
24 ソレノイド
Claims (1)
- 画像形成装置から排出された用紙を内部で一時収納する収納部材と、収納した用紙を揃える整合部材と、揃えた用紙の綴じ処理を行う綴じ手段と、綴じの有無に関わらず用紙を積載手段へ排出する排出手段とを備え、揃え動作を行う時に前記整合部材は用紙の搬送方向の直角方向から用紙側面を押して用紙束を揃える用紙処理装置において、
前記整合部材内に凸部を用紙搬送方向に対して直角方向に形成して用紙搬送方向に対して直角方向に用紙を腰付けする腰付け部材を備え、用紙収納時、前記整合部材内を用紙端部が通ることにより該用紙端部が前記腰付け部材上を通過して腰付けされながら前記収納部材に収納されることを特徴とする用紙処理装置。
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