以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
1.概略構成
図1は本発明の実施例に係る用紙後処理装置の概略構成を示す図、図2及び図3は図1に示した用紙後処理装置を備えた画像形成システムの概略構成を示す図である。図2に示した形態は複写機としてのシステムの概略を示しており、画像形成装置PR、用紙を前記画像形成装置に供給する給紙装置PF、画像を読み込むためのスキャナSC及び循環式自動原稿給送装置ARDFからなる。前記画像形成装置PRにより画像形成された用紙は中継ユニットCUを経由して、フィニッシャFRの入口ガイド板に搬送されることになる。図3はスキャナSC及び循環式自動原稿給送装置ARDFのないプリンタ形態のシステムの概略で、その他の構成は、上記複写機と同様である。フィニッシャFRとして示した用紙後処理装置は、前記に示すように画像形成装置PRの側部に取り付けられており、画像形成装置PRから排出された用紙は用紙後処理装置FRに導かれ、用紙後処理装置FRの持つ機能により各種の後処理が施される。なお、画像形成装置PRは、例えば電子写真方式の画像形成プロセスの装置やインクジェット方式の印字ヘッドを持った装置など、公知の画像形成機能を有する装置であればよいので、詳細な説明は省略する。
用紙処理装置としての用紙後処理装置FRでは、図1に示すように画像形成装置PRから受け入れられた用紙は、1枚の用紙に後処理を施す後処理手段(実施例では穿孔手段としてパンチユニット3)を有する入口搬送路Aを通り、プルーフトレイ18へ導く上搬送路B、シフトコロ9へ導く中間搬送路C、整合及びステイプル綴じ等を行うステイプルトレイ10へ導く下搬送路Dへ、それぞれ分岐爪24、ターンガイド36及び分岐爪25、ターンガイド37によって振り分けられるように構成される。搬送ローラ33,34,35によってステイプルトレイ10上に搬送された用紙はステイプルトレイ10上で、ジョガーフェンス12により用紙搬送方向と垂直な方向に整合され、搬送方向は叩きコロ8により後端フェンス27を基準に整合される。その後、端面綴じの場合は所定位置でのステイプル処理が行われ、放出爪11により上方へ搬送され、放出ローラ15によって排紙トレイ17に排紙され積載される。図10は、前記放出爪11の駆動部の概略を示したものであるが、放出ベルト14が巻回されたタイミングプーリ101,102の駆動側のタイミングプーリ101には、駆動軸103が連結され、当該駆動軸103に設けられたギヤ列104,105を介してステッピングモータ106から駆動力を得ている。
一方、中綴じの場合には、ステイプルトレイ10上で用紙束が揃えられた後、束搬送ローラ対13a,13bにより下方へ束搬送され、中綴じ位置でステイプルユニット5によって綴じ処理が行われる。そして、中綴じ処理が終了すると、束搬送ローラ26a,26bにより折り位置までの搬送が実施され、折りプレート19と折りローラ対20によって中折り処理がなされ、中折り排紙ローラ22によって中折り排紙トレイ23に排紙され、積載される。
2.搬送構成
上搬送路B、中間搬送路C、下搬送路Dの上流で各々に対し共通な入口搬送路Aには、画像形成装置PRから受け入れる用紙を検出する入口センサ301、その下流に搬送ローラ31、パンチユニット3及びパンチ屑ホッパ4、その下流に分岐爪24、ターンガイド36が順次配置されている。
分岐爪24は図示しないバネにより図1の実線の状態に保持されており、図示しないソレノイドをONすることにより、図示反時計方向に回動し(1点鎖線の状態)、下搬送路D方向へ用紙を振り分け、ソレノイドOFFならば上搬送路Bへ用紙を振り分ける。分岐爪25は図示しないバネにより図1の実線の状態に保持されており、図示しないソレノイドをONすることにより、時計方向に回動し(1点鎖線の状態)、中間搬送路Cへ用紙を振り分ける。ソレノイドOFFならば、用紙はそのまま下搬送路Dへ送られ、搬送ローラ33,34により搬送される。ターンガイド36,37はそれぞれ分岐爪24,25による用紙の振り分けを助ける働きを有する。これらのターンガイド36,37は、分岐爪24,25によって搬送方向を曲げられた用紙が当たって連れ回りし、小径の分岐部での用紙の搬送抵抗を低減する機能を有する。中間搬送路Cには用紙を搬送方向と直角方向に一定量だけ移動可能なシフトコロ9が備えられている。シフトコロ9は、図示しない駆動手段により搬送方向と直角方向に移動させることによりシフト機能を発揮する。搬送ローラ32及びターンローラ37を経て中間搬送路Cへ送られて来た用紙はシフトコロ9で搬送中に搬送方向と直角方向に一定量移動することによって、用紙が搬送方向と直角方向に一定量ずれ、その状態のまま放出ローラ15によって排紙され、排紙トレイ17に積載される。なお、前記タイミングは、コロシフトセンサ303の用紙検知情報及び用紙のサイズ情報等に基づき決定される。
下搬送路Dにはステイプルトレイ排紙センサ305が設けられ、搬送路中の用紙の有無及びステイプルトレイ10へ用紙を排出する際の揃え動作のトリガとしている。搬送路Dに送られた用紙は、搬送ローラ33,34,35によって順次搬送され、ステイプルトレイ10に積載後、整合される。
3.用紙整合機構
ステイプルトレイ10に排紙された用紙の後端は、第1の用紙束規制手段としての後端フェンス27を基準に整合が行われる。後端フェンス27は、図14に示すように束搬送ローラ13aの中心軸を中心に回動可能な構成となっており、ソレノイド70により後端フェンス27のソレノイド側の端部27aが駆動され、先端部27bが搬送路から待避する。これにより、用紙束の搬送が妨げられないように構成されている。なお、符号71はストッパ27を用紙規制位置に保持するための引っ張りバネであって、常時ソレノイド側の端部27aをソレノイド作動方向と反対の方向に弾性付勢し、ソレノイド70が作動しないときにはストッパ27が用紙束の端部を規制する。
ステイプルトレイ10に積載された用紙は、叩きコロ8によって随時下に落とされて下端が揃えられる。叩きコロ8は支点8aを中心に、ステイプルトレイ10回りの機構を示す斜視図である図4に示すように、叩きソレノイド8sによって振り子運動を与えられ、ステイプルトレイ10へ送り込まれた用紙に間欠的に作用して用紙を後端フェンス27に突き当てる。なお、叩きコロ8はタイミングベルト8tにより反時計回りに用紙を後端フェンス27へ移動させる方向に回転している。ステイプルトレイ10に積載された用紙の搬送方向と直角方向の揃えは、ジョガーフェンス12によって行なわれる。ジョガーフェンス12は図4に示す正逆転可能なジョガーモータ12mによりタイミングベルト12bを介して駆動され、用紙の搬送方向と直角方向に往復移動する。この運動で用紙の端面を押さえる動作を行うことにより、搬送方向と直角の用紙の揃えを行う。この動作は用紙積載中及び最終用紙の積載後の随時に行なわれる。ステイプルトレイ10に備えられたセンサ306は、ステイプルトレイ10上の用紙の有無を検知する所謂用紙検知センサである。これら叩きコロ8、後端フェンス27及びジョガーフェンス12が用紙束を用紙搬送方向に対して平行な方向と直交する方向に整合させる整合手段を構成している。
束搬送ローラ13a,13b及び26a,26bは、図13に示す機構により、加圧、解放動作が可能であり、解放した状態で用紙束を間に通した後、加圧して用紙束を搬送する。束搬送ローラ13a,13b及び26a,26bは圧解除モータ63により圧接離間移動が自在になっている。前記搬送コロ13a,13b及び26a,26bはステッピングモータ50により回転駆動され、このステッピングモータ50の回転数を制御することにより用紙束の搬送量が制御される。各束搬送ローラ13a,13b及び26a,26bの両者はそれぞれ別個独立して圧接離間移動が自在になっている。各束搬送ローラの圧解除機構は、同様となっているので束搬送ローラ13a,13bについて詳細に説明する。
図13に示すように束搬送ローラ13a,13bは、回転方向が反対でかつ同速度で回転するように駆動系が連結されている。駆動は、ステッピングモータ50を駆動源として束搬送ローラ13aに同軸に配されたタイミングプーリ53およびギアプーリ54に伝達される。さらにギアプーリ54から、アイドラプーリ55を経て、アーム56を介して束搬送ローラ13bと同軸上に配されたタイミングプーリ58に駆動が伝達され、束搬送ローラ13bが回転することになる。この駆動力の伝達はステッピングモータ50の回転軸に同軸に設けられた駆動側のタイミングプーリ51と前記タイミングプーリ53及びギアプーリ54の間に掛け渡されたタイミングベルト52によって行われる。
アーム56は、ギアプーリ55を中心に回動可能となっており、束搬送ローラ13b軸に設けられた引張スプリング64により用紙へ圧接する方向に作用している。また、束搬送ローラ13b軸にはリンク59が連結されており、前記リンクの他方側には長穴59aが設けられ、ギヤ60の円周上に設けられた凸部60pに回動自在に遊嵌されている。また、前記ギア60の一端には束搬送ローラ13a,13bの開放状態をフィラー60aによって検知するためのセンサ61が設けられ、ステッピングモータ63を反時計回り及び時計回りに回転させることにより、圧接及び圧解除を行う。図13(a)が圧解除の状態、図13(b)が圧接の状態をそれぞれ示す。なお、ステッピングモータ63からの動力伝達はステッピングモータ63の駆動ギア62からギア60に伝達される。また、アイドラプーリ55からの駆動力はタイミングベルト57によってタイミングプーリ58に伝達され、束搬送ローラ13b,26bを駆動する。
4.綴じ機構
4.1ステイプラ及びストッパ
ステイプルユニット5は、針を打ち出すステッチャ部5aと用紙束に打ち込まれた針の先端を曲げるクリンチャ部5bから構成されている。本実施例におけるステイプルユニット5では、これらステッチャ5aとクリンチャ5bが別体に構成され、ステイプラ移動ガイド6によって用紙束搬送方向と直交する方向に移動可能となっており、ステッチャ5aとクリンチャ5bは図示しない相対的位置決め機構と移動機構を備え、これらは後述のCPU360によって制御される。用紙束の搬送方向のステイプル位置は、束搬送ローラ13a,13bの用紙束の搬送制御によって設定される。これらにより、用紙束の様々な位置にステイプル止めを行うことができる。
また、ステイプルユニット5の用紙搬送方向下流側(用紙を折る場合の下流側、位置的には下側)に中折り機構が設けられている。これは、折りローラ対20、折りプレート19、ストッパ21などから成り、上流のステイプルユニット5で、用紙の搬送方向中央にステイプル止めした用紙束を束搬送ローラ13a,13bによりストッパ21に突き当るまで搬送し、一旦、束搬送ローラ13bのニップ圧を解除することにより、用紙束の折り基準位置の位置が決められる。その後、束搬送ローラ26a,26bのニップ圧をかけて用紙束を保持し、ストッパ21が後退して用紙束後端から外れ、画像形成装置本体から送られた用紙サイズ信号により、必要な距離を搬送されて折りの位置が出される。折りの位置(通常は用紙束搬送方向の中央)まで搬送され、停止した用紙束は、折りプレート19によって折りローラ対20のニップに押し込まれ、折りローラ対20が用紙束を加圧し、回転して搬送することより中折りされる。その際、用紙サイズが大きいと前記ストッパ21よりも用紙搬送方向下流側に用紙束が送られる。そこで、この実施例では、ストッパ21の配設位置より下流側の搬送経路を湾曲させて用紙束の端部を水平方向に導いている。このように構成することにより、大きな用紙サイズのものであっても、用紙の搬送が可能となり、用紙後処理装置2の高さ方向のサイズをコンパクトにすることが可能となる。
なお、図15に示すように第2の用紙束規制手段としてのストッパ21は束搬送ローラ26aの中心軸を中心に回動可能な構成となっており、ソレノイド72によりソレノイド側の端部21aが駆動され、先端部21bが搬送路から待避する構成となっている。折られた用紙束は中折り排紙ローラ22によって、中折り排紙トレイ23に排紙され、積載される。中折り部のセンサ310,311は用紙の有無を検知する。また、中折り排紙トレイ23のセンサ313は、中折り排紙トレイ23上の用紙束の有無を検知し、用紙束無しの状態から排紙した用紙束の数をカウントすることにより、中折り排紙トレイ23の満杯検知を擬似的に行うために用いられる。また、折りエンドストッパ位置検知センサ312は、ストッパ21の作動及びストッパが解除されたときの用紙束の端部位置を検出する。なお、符号73はストッパ21を用紙規制位置に保持するための引っ張りバネであって、常時ソレノイド側の端部21aをソレノイド作動方向と反対の方向に弾性付勢し、ソレノイド72が作動しないときにはストッパ21が用紙束の端部を規制する。
4.2ステイプルユニット
ここで、本実施例に係る用紙処理装置の綴じ装置についてさらに詳しく説明する。
図16及び図17はステイプルユニット5におけるステイプル移動部の概略を示すもので、図16はステイプル移動部の正面図、図17はその斜視図である。
ステイプルユニット5構造体としては図17に示すように前側板214と後側板215、前後側板214,215にネジにより固定されたステイプラ移動ガイド6としての一対のガイド軸200a,200b、及び前後の側板214,215間に固定された一対のステー204,205から構成され、前記ガイド軸200a,200bは強度とコストを勘案して丸棒によって構成されている。用紙束を綴じる綴じ部τを挟んでステッチャ5a及びクリンチャ5bが配設され、ステッチャ5a及びクリンチャ5bはそれぞれの背面側に位置する前記一対のガイド軸200a,200bにそれぞれ移動可能に支持されている。そして、前記ガイド軸200a,200bの中心を結ぶ中心線Mの線上に沿ってステッチャ5aのステイプル針が進出するようにステッチャ5a及びクリンチャ5bが設けられている。ステッチャ5aの針進出部はこのように前記中心線Mの線上が最も好ましいが、機械的誤差、用紙の厚さ、及び使用による経年劣化などにより前記線上に常に一致させることは難しいので、前記中心線Mの近傍であれば十分である。この位置は、ステイプル動作時の反力によって生じるモーメント(ガイド軸200a,200bを中心とした回転力)が小さい位置であればよく、線上に配置されれば、モーメントが生じることはなく、近傍であれば微小となる。なお、モーメントを考慮すると、前記対となるガイド軸200a,200bを軸方向から見たときに図16に示すような外形を結ぶ線Nの範囲内に位置しておればよい。
前記ステー204,205は、長手方向に直交する方向で断面したときに断面コの字形になるような形状を基本に金属製の薄板材によって形成され、一部平面部を、後述する位置(回転)規制手段として、また内部空間A,Bがステイプラモータ・センサハーネス用を這い回す際の取り付け通路として利用する。これにより、フレームのステー材としての剛性確保と同時に、ハーネス用通路、ステイプラ5の回転を規制する手段として機能させることが可能となり、部品点数の削減に寄与することができる。また、前述したようにステイプル動作した際のモーメントも最小となっているので、ステイプラ5の姿勢を維持できる最小の強度があればよく、薄板(0.8〜1.2)でも問題なく強度を確保することができる。これにより軽量なステイプラ5用の筐体を構成することができる。
また、ステー204,205の配置についての自由度が高くなっており,ステッチャ5a側は、ステイプラ5背面部に横方向に寝かせた状態(側板214,215の長手方向に平行な状態)で、クリンチャ側5bは、背面部に立てた状態(側板214,215の長手方向に直交する方向)で組み合わせており、この側板214,215とステー204,205だけでステイプラ5の筐体としての強度をねじり強度も含めて確保することができる。さらに、ステー204,205の取り付け位置や寸法を考慮することにより、ステイプラ5の形態(針補給方向、針ジャム操作ノブの位置等)に合わせて、容易に設計することができ、用紙処理装置に合わせた綴じ装置を構成することができる。その際、前述のようにステー204,205の取り付けの自由度が高いので、小型に構成することも簡単であり、省スペース化を促進することが可能となり、綴じ部τに用紙束を導きステッチャ5a及びクリンチャ5bが移動し、また、用紙が通り抜けるための空間をガイド軸200a,200b間及びステー204,205間に十分に取ることができる。
なお、本実施例では、図18及び図19のステッチャ5aを背面側から見た要部斜視図に示すようにステイプルカートリッジ220の取っ手221がステッチャ5aの背面側に位置しているので、この背面側が露出するような空間Vが確保されるようにステー204を配置している。
前記ガイド軸200a,200bには、用紙搬送方向に対して垂直方向にスライド可能に軸受け201a,201bが取り付けられている。ステッチャ5aは、固定ブラケット202を介して前記軸受け201aと連結され、ガイド軸200aに沿ってスライド可能な構成となっている。また、固定ブラケット202の他端(前記軸受201a配設側とは反対側の端部)には、ステッチャ5aのガイド軸200aの円周方向の動きを規制するための規制手段としてのコロ202aが設けられており、前述したステー204の一部に形成された平面部を挟み込むことにより、ステッチャ5aの回転が規制され、ステッチャ5aはガイド軸5a中心線に沿って平行に移動することができる。
クリンチャ5bもステッチャ5aとほぼ同様に構成され、固定ブラケット203を介して前記軸受201bと連結されている。ただし、ステー205が側板214,215の長手方向と直交する方向に設けられているので、クリンチャ5bのガイド軸200bの円周方向の動きを規制するための規制手段としてのコロ203aが、ステー205の一部に位置規制用に形成された平面部を挟み込むことにより、クリンチャ5bの回転を規制している。これによりクリンチャ5bもガイド軸5bの中心線に沿って平行に移動することができる。
ステッチャ5a及びクリンチャ5bを移動させる移動機構は、タイミングプーリ206,207、タイミングベルト208,209、前記タイミングプーリ206,207の駆動側を駆動する駆動軸210、減速機構211及びステッピングモータ212から基本的に構成されている。
タイミングプーリ206,207は、ステッチャ5a及びクリンチャ5bに対応したガイド軸200a,200b近傍に対称に設けられ、前記ガイド軸200a,200bの軸線方向に沿ってそれぞれ1組ずつ配置されている。このうち206a,207aが駆動側、206b,207bが従動側であり、タイミングベルト208はタイミングプーリ206a,206b間に、タイミングベルト209はタイミングプーリ207a,207b間にそれぞれ調節されている。なお、従動側のタイミングプーリ206b,207bはそれぞれガイド軸200a,200bに設けられている。また、タイミングベルト208,209は、ガイド軸200a,200bを挟んで、ステッチャ5a側とクリンチャ5b側の対称な位置(ここでは、綴じ部τに対して反対側の位置)にそれぞれ設けられている。タイミングプーリ207aと206aは、図17に示すように駆動軸210により連結され、ステッピングモータ212から減速機構(減速歯車列)211と駆動軸210を介して駆動力が伝達される。
このようにガイド軸200a,200bに平行にタイミングベルト208,209を設けることにより、移動のための駆動抵抗を最小に収めることができ、かつガイド軸200a,200bに対して対称に設けることにより駆動系をシンプルかつ安価に構成することができる。さらに、ステッチャ5a及びクリンチャ5bの背面、ガイド軸200a,200b近傍のデッドスペースを利用しているので、針補給補給時の操作性(カートリッジ補給時の操作性)に対しても有利な構成とすることができる。
図18に示すように前記タイミングベルト208は、固定材213により、ステイプラ固定ブラケット202と連結され、タイミングベルトの移動に伴って、ステッチャ5aはガイド軸200aに沿って移動する。また、クリンチャ5bも図示していないが同様の構成となっている。
このように構成することにより、ステッチャ5a及びクリンチャ5bは、ガイド軸200a,200bに沿って同期し、かつ、図17矢印方向に平行に移動させることができる。なお、ステッチャ5aのホームポジションは、図19に示すようにセンサ216により検出され、この位置を基準にしてCPU360によって所定パルス数ステッピングモータ212を駆動することにより、ステッチャ5a及びクリンチャ5bを所定位置に移動させ、綴じ動作を行うことが可能になる。
このステイプルユニット5には、図16に示すようにステー204,205のそれぞれにローラ222,223が設けられ、記録紙後処理装置(用紙処理装置)2本体に設けられた図示しないレール上を転動し、綴じ位置と針交換位置との間をスライド移動できるようになっている。これにより、綴じ動作を行う通常使用時には、記録紙後処理装置2本体内に収容されて、画像形成装置1側からの指示に応じて綴じ動作を実行し、針を交換する必要がある場合には、ステイプルユニット5を引き出してガイド軸200aとステー204との間の空間Vから前述のように取っ手221を掴んでステイプルカートリッジ220を引き出し、新たなステイプルカートリッジ220を取り付けることができる。その際、ステー204はステイプルカートリッジ220の取り付け、取り外し方向と平行(ステイプル針打ち出し方向と平行)に設けられているので、前記空間Vを大きくとることができ、交換時の作業性に優れたステイプルユニット5とすることができる。なお、図18において符号223aはローラ223の軸の取付孔を、図19において符号222aはローラ222の軸の取付孔をそれぞれ示す。
4.3ステイプラガイド板
中綴じあるいは2個所綴じを行う場合にはステイプルユニット5のステッチャ5aとクリンチャ5bはステイプラ移動ガイド6によって互いの相対位置を保ったまま用紙搬送方向と直角方向にステイプラ綴じ位置まで移動する。その際、用紙束をステッチャ5a及びクリンチャ5bとの間にスムーズに導入するために第1及び第2のステイプラガイド板28,29(図ではステイプラガイド板a,bで示す)が設けられている。第1のステイプラガイド板28はステッチャ5a側に、第2のステイプラガイド板29はクリンチャ5b側のそれぞれ用紙搬送路に面した位置に取り付けられている。図20は第1及び第2のステイプラガイド板28,29とステッチャ5a及びクリンチャ5b、並びにステイプルトレイ10等の関係を示す側面図で、用紙束が後端フェンス27によって規制されている状態を示す。
図21(a)は第1のステイプラガイド板28の正面図、図21(b)はその斜視図、図22(a)は第2のステイプラガイド板29の正面図、図22(b)はその斜視図である。第1のステイプラガイド板28は図21に示すように正面視山形に形成され、中央部にステッチャ5aが綴じる際に綴じ位置と干渉しないように溝部28aが形成されている。このように山形、すなわち、第1のステイプラガイド板28の用紙束搬送方向に対向する縁部を、前記溝部28a形成部分の両側の後述の用紙すくい面28b形成部から用紙搬送方向に平行な端部側(側端部側)に向かって用紙束搬送方向下流側が下り勾配になるように傾斜する傾斜面28cとして形成すると、用紙束を図において下方向に搬送した場合、用紙側端部までガイドが可能となる。同様に、前記溝部28aの用紙束搬送方向に対向する縁部にも一側に傾斜した傾斜面28eが設けられ、用紙端部のガイド機能を発揮するようになっている。また、前記ガイド板28,29には、図23に示すようにステイプル移動範囲全般にわたりガイド面28d,29c(図22(b))が形成されており、前記ガイド板28,29はユニットの側板214,215に固定されている。
第2のステイプラガイド板29は図22に示すように用紙束搬送方向に対して前縁29aに当たる部分は用紙束搬送方向と直交する方向に平行に設定され、図20に示すように前記前縁29aがクリンチャ5bの前縁5b’よりも若干突出するように設けられている。また、第2のステイプラガイド板29の用紙搬送路に面した側の前縁29aから用紙搬送方向下流側にはテーパが設けられ、傾斜面29bとなっている。これにより用紙束の案内がスムーズに行われるようにしている。
しかし、ステイプルユニット5は、ステッチャ5aとクリンチャ5bに分離しており、用紙搬送方向と直角方向に移動しなければならないため、第1のステイプラガイド板28はステッチャ5a上部まで覆う形状にはできない。そのため、図24に示すように、用紙束30がステッチャ5a側にカールし、正常に用紙束30を搬送できない可能性がある。そこで本実施例では、束搬送ローラ13a,13bが用紙束下端部を銜え、後端フェンス27が用紙積載面より後退する時に、すでに用紙束はステッチャ5aとクリンチャ5bに挟まれた状態とし、さらに、図25に示すようにステッチャ5aとクリンチャ5bはステイプラ移動ガイド6によって互いの相対位置を保ったまま、用紙搬送方向と直角方向の用紙長さ中央位置まで移動し、用紙束をガイドするように制御している。これにより、簡単な構成で用紙束の乱れを防ぎ、用紙束を通過させることができる。詳細は後述する。
また、前記ガイド面28dは図26のステッチャ5aの側面図に示すようにステッチャ5aの針打出し面5dと略同一平面に形成されており、図27の第1のステイプルガイド板28とステッチャ5aの斜視図に示すように用紙束搬送方向上流側には、中央部の溝部28aを挟んで前記ステッチャ5aの針打ち出し面5dに対し傾斜した用紙すくい面28bを備えている。なお、この傾斜は先端側がステッチャ5aに近接するような形態である。また、なお、前記溝部28aは、後端フェンス27及び放出爪11が入り込むスペースともなっている。
第2のステイプラガイド板29は同様に山形に形成されているが、その断面形状はクリンチ中心CLから用紙搬送方向下流に向かって、ガイド板間が狭くなるようにテーパ形状となっている(図20、図24)。
用紙の中綴じ位置への移動の際は、ステイプラユニット5は用紙搬送中心に位置する。これにより、用紙束は前記ステイプラユニット5及びステイプルガイド板28,29に沿ってガイドされる。その際、用紙端部にカール等によって膨らみがあっても、山形の傾斜面28c、28eのエッジによりスムーズにガイドされる。また、搬送の際は、ガイド面28dが平面上に形成されているので、搬送路上に突起等が無く、用紙束は直線的に移動できる。これにより搬送精度が上がり、正確な綴じ位置で綴じることができる。
また、図26ないし図28に示すように、ステイプル綴じ方向の基準となるドライバ5aの針打出し面5dと同一形状の補助ガイド板300が、前記第1のステイプラガイド板28の溝部28aとステイプラ5の隙間を埋める位置(ステイプラが搬送中心にいる場合)に、ステッチャ5cの両端部、すなわちステッチャ5cの移動方向の前後に設けられており、これにより用紙搬送の際の信頼性をさらに向上させている。
加えて、前記補助ガイド板300とステッチャ5aの用紙束搬送方向最上流側には、傾斜面300a,5cが設けられ、さらにこの傾斜面300a,5cに弾性部材からなる補助案内片としてマイラ310が貼り付けられている。このマイラ310により用紙束との摩擦を少なくし、用紙束のステイプルガイド28,29への搬入がスムーズに行われるように、また、ステイプルユニット5の用紙搬送方向に直交する方向の移動時の用紙束との摩擦を低減し、移動時に障害が発生しないようにしている。なお、マイラ310は少なくとも針が押し出されるクリンチ中心CLは切り欠かれ、いわばコの字状に形成されている。マイラ310は図26から分かるように傾斜面300a,5cに貼付されているので、傾斜面300a,5cの角度で搬送路に突出するが、用紙束により押されガイド面28d側に曲がって用紙束を案内する。その際、図24に示したように膨らんだ用紙部分は押し戻され、用紙ジャムの発生を最小限に抑えることができる。
なお、この実施例では、用紙搬送が中央基準で行われているので、用紙搬送中心に溝部28eが設けられ、この溝部28eから用紙の側端部側に傾斜面28cが対称に形成されているが、用紙搬送が端部基準で行われている場合には、基準となる側の側端部から他側の側端部側に用紙搬送方向下流側に下り勾配の傾斜面を形成すればよい。この場合には、ステッチャ5aは基準となる側の端部に位置して用紙のガイドを行うようにする。
このように構成すると、用紙の中綴じ位置への移動の際は、ステイプラは用紙搬送中心に位置することになるので、用紙束は前記ステイプラ5及びガイド板28に沿って、用紙端部がカール等によって膨らみがあってもガイド中央部の連結部(溝部28a)及び山形の傾斜部28cが形成されているのでスムーズにガイドすることができる。また、搬送の際は、搬送路上に突起等が無く、かつ直線的に移動できるので、正確な綴じ位置に綴じ処理を行うことができる。
前記ガイド板29が図23に示すように用紙搬送中心に位置している場合は、前記ガイドの連結部28aが存在し、ステイプラの作動部がこの範囲にかかった状態でステイプル動作を行なうとガイド板28の損傷、ステイプラ5の故障等の不具合が生ずる可能性があり、少なくともこの動作範囲においてはステイプラの動作を制限する必要がある。
一般的にステイプラ5の用紙搬送垂直方向への移動は、ホームポジション検知センサからのステッピングモータの駆動によるオープンループによるパルス制御で行なっており、何らかの原因でモータ脱調した場合、本来の移動位置と違う位置にて停止する可能性がある。この位置がたまたま本来のステイプル可能な位置ではない前記ガイド板と干渉する位置にて停止し、ステイプル動作を行うと不具合が生じることとなる。
そこで、前記不具合を防止するため、図29に示すようにクリンチャ部5bにフォトインタラプタ(センサ)SN1を設け、連結ガイド部28aとステイプラ5の作動とが干渉しない範囲に検知板500を設け、ステイプラ5の不作動領域dを検出できるようにしている。また、前記センサSN1検出時は後述の図41のフローチャートに示すようにステイプルの動作を禁止する。なお、センサSN1の検知範囲は、連結ガイド部28aに対して少なくともステイプル綴じを行っても干渉しない領域(ここでは前記のように不作動領域dと称している)が必要であり、検知位置は前記不作動領域dに対して+αの余裕をとった位置としている。
一方、他の手段としてステイプル作動モータの電流を遮断するようにすることもできる。この場合の構成を図30ないし図32に示す。すなわち、図30に示すようにクリンチャ部5bにマイクロスイッチSW1を設け、動作禁止範囲に検知板501を設ける。回路構成は例えば図32のように構成することができる。このような回路構成にすると、前記SW1が作動している場合は、ステイプル動作信号が送られたとしても、ステイプルを行うステッピングモータ(ステイプルモータ)の電流が遮断されているので、針打ちの動作は行われない(後述の図41のフローチャート参照)。
いずれにしてもステイプルモータへの通電が遮断され、針打ちの動作が行われない場合には、後述のステイプラ5は綴じ位置に移動して停止する。このときセンサSN1あるいはスイッチSW1がオフの状態であれば、ステイプル動作可能と判断してステイプル動作を行う。センサSN1(スイッチSW1)オンで、それが1回目であればホームポジションに移動し、再度指定位置への移動を行う。このときセンサSN1(スイッチSW1)オフであれば、ステイプル動作を行う。一方、センサSN1(スイッチSW1)オンが2回目であれば、異常が発生したものと判断して、異常信号を出力する(後述の図42のフローチャート参照)。
5.制御構成
図33は本実施例に係る用紙後処理装置の制御回路を画像形成装置とともに示すもので、制御装置350は、CPU360、I/Oインターフェース370等を有するマイクロコンピュータからなり、画像形成装置PR本体のコントロールパネルの各スイッチ等、および入口センサ301、上排紙センサ302、コロシフトセンサ303、ステイプル排紙センサ305、ステイプルトレイ紙有無センサ306、放出爪位置検知センサ307、排紙センサ308、紙面検知センサ309、折りユニット紙有無検知センサ310、折りローラ配置検知センサ311、折りエンドストッパ位置検知センサ312、紙有無検知センサ313等の各センサからの信号がI/Oインターフェース370を介してCPU360へ入力される。CPU360は、入力された信号に基づいて、各種モータやソレノイドなどの制御を司る。また、パンチユニット3もクラッチやモータを制御することによりCPU360の指示によって穴明けを実行する。
なお、用紙後処理装置FRの制御は図示しないRAMをワークエリアとして使用しながら前記CPU360が図示しないROMに書き込まれたプログラムを実行することにより行われる。また、プログラムはサーバからダウンロードして、あるいはCD−ROMやSDカードなどの公知の記録媒体に格納されたものを読み出してHDDなどの記憶装置にダウンロードすることにより前記マイクロコンピュータが実行できるように構成することも可能である。
以下、具体的な後処理モードを例にとり、実際の後処理動作について説明する。
5.1無処理モード(プルーフ排紙)画像形成装置1から出力された用紙は入口搬送路Aを通り、第1分岐爪24によって上搬送路Bに案内され、必要であればパンチ処理が実施され、排紙ローラ7によってプルーフトレイ18に排紙される。
5.2シフト積載モード
部単位で用紙束を出力する場合でもステイプル綴じを行なわない際には、部毎にシフトさせて積載し、部単位の判別を分かりやすくすることができる。このモードでは、画像形成装置PRから出力された用紙は入口搬送路Aを通り、第1分岐爪24によって下搬送路D方向に案内される。この際、ユーザーの選択によってパンチユニット3で用紙端部にパンチ穴が開けられる。その後、用紙は第2分岐爪25により中間搬送路Cへ案内され、シフトコロ9によって搬送方向と直角方向にシフトされながら搬送され、排紙ガイド板16に案内されて放出ローラ15によって排紙トレイ17に排紙され積載される。パンチユニット3によってパンチ穴が開けられた後のパンチカスは、ホッパ4に収容される。
5.3 端面綴じモード(小サイズ1個所、2個所綴じ)
端面綴じモードは部単位に用紙束の端面にステイプル綴じを施すモードである。図34は端面綴じモードにおける動作手順を示すフローチャートである。
画像形成装置から出力された用紙は入口搬送路Aを通り、第1分岐爪24をオンすること(ステップS101)によって下搬送路D方向に案内され、各搬送ローラ、排紙ローラ35を駆動し(ステップS102,S103)、搬送路Dに沿って移動する。そして、ステイプルユニット5を待機位置に移動させ(ステップS104)、ステイプルトレイ10に積載される用紙をカウントする積載枚数カウンタをクリアし(ステップS105)、ユーザの選択によってパンチユニット3で用紙端部にパンチ穴が開けられる(ステップS106)。その後、用紙はそのまま下搬送路Dを通ってステイプルトレイ10に積載される。
なお、ステップS104のステイプルユニット5を待機位置に移動させる処理は、後述の図47のサブルーチンの手順に従って行われ、ステップS106のパンチ制御は、後述の図43のサブルーチンの手順に従って行われる。また、ステップS108の叩きコロ8制御、ステップS157の折りプレート19制御も後述の図44、図46のサブルーチンの手順にしたがって行われる。
ステイプルトレイ10に排出された用紙は、叩きコロ8によって後端フェンス27を基準に揃えられる(用紙束は図4の位置−ステップS107,S108)。用紙束の搬送方向と直角方向の揃えはジョガーフェンス12を往復動させ、ステイプルトレイ10の用紙積載部の幅を狭める動作によって行なわれる(用紙束は図4の位置−ステップS109)。揃え動作が終了すると、積載枚数カウンタをカウントアップし(ステップS110)、ステイプルトレイ10に必要な枚数分用紙が積載された後(ステップS111)、束搬送ローラ13a,13bが用紙束下端部を銜え、用紙を保持し(ステップS112)、後端フェンス27が用紙積載面から後退する(ステップS113)。
用紙束はステイプルユニット5による綴じ位置(通常の端部綴じは、用紙搬送方向に5mm)にてステイプル綴じされる(ステップS114)。端部綴じモードでのステイプラの綴じ位置は主に手前、2ヶ所、奥の選択が可能であるが、選択された綴じ位置に応じてステッチャ5aとクリンチャ5bはステイプラ移動ガイド6によって互いの相対位置を保ったまま用紙搬送方向と直交する方向に移動してステイプラ綴じを行う。このステイプルユニット5は上下分離タイプと呼ばれる形式で、針を打ち出すステッチャ5aと用紙束を貫通した針を曲げる処理を行うクリンチャ5bに分けられており、ステッチャ5aとクリンチャ5b間を用紙が通過可能なことが特徴である。
このようにして端面綴じが終了すると、放出爪11が用紙排出方向に移動し(ステップS115)、用紙端部と接触すると同時に束搬送ローラ13a,13bの圧接状態を解除する(ステップS116)。綴じ処理が終了すると、排紙ガイド板16が所定角開放され(ステップS117)、綴じられた用紙束は、放出ベルト14と一体に移動する放出爪11によって上方へ持ち上げられる。放出爪11は放出ベルト14でステイプルトレイ10の上端まで用紙束を持ち上げることができ、排紙ガイド板16間に用紙束が進入すると、排紙ガイド板16は閉鎖され、用紙束は放出ローラ15から駆動力を得て(ステップS118)排紙トレイ17に排紙され積載される(ステップS119)。なお、排紙ガイド板16は用紙束の厚さに応じて放出ローラとの間隔を調整可能となっている。
排紙が完了すると放出ローラ15を停止し(ステップS120)、放出位置検知センサがオンになるまで、すなわち、放出爪11がホームポジションに位置するまで放出ベルト14を駆動し(ステップS121)、ホームポジションに位置した時点で停止させる(ステップS122)。この動作をステップS104から所定部数終了するまで繰り返す。
ここで、ステイプルユニット5の動作についてさらに詳しく説明する。
ステイプルユニット5の移動方向の位置は、まずステイプルユニットホームポジションセンサ314(図5)によってホームポジションHPが検出され、さらに、ホームポジションHPからの移動量(図示しないステイプルユニット移動ステッピングモータの駆動パルス数)によって検出される(ステップS104)。
端部1ヶ所綴じでA4縦またはA4縦サイズより幅方向に広いサイズの場合(ステイプルユニット5と後端フェンス27が干渉(接触)しない綴じ位置の場合)、予めステイプルユニット5が綴じ位置で待機し、ステイプルトレイ10に必要な枚数分用紙が積載された後、その場所でステイプラ綴じを行う。綴じ位置が、ステイプルユニットのホームポジションに対して後端フェンス27を挟んで反対側の場合は、最初の揃え動作の開始前に後端フェンス27を退避させ、ステイプルユニット5を後端フェンス27の反対方向の綴じ位置まで移動させる。その後、後端フェンス27を戻し、ステイプルトレイ10に必要な枚数分用紙が積載された後、その場所でステイプラ綴じを行う(図6)。
端部1ヶ所綴じでA4縦サイズより幅方向に狭いサイズの場合(ステイプルユニット5と後端フェンス27が干渉(接触)する綴じ位置の場合)、予めステイプルユニット5がA4縦の綴じ位置(ステイプルユニット5と後端フェンス27が接触しない最寄りの位置)W1で待機し、ステイプルトレイ10に必要な枚数分用紙が積載された後、束搬送ローラ13a,13bが用紙束下端部を銜え、用紙を保持し、後端フェンス27が用紙積載面より後退する。その後、用紙サイズに応じてステッチャ5aとクリンチャ5bはステイプラ移動ガイド6によって互いの相対位置を保ったまま用紙搬送方向と直交する方向に移動してステイプラ綴じを行う。綴じ位置が、ステイプルユニット5のホームポジションに対して後端フェンス27を挟んで反対側の場合は、最初の揃え動作の開始前に後端フェンス27を退避させ、ステイプルユニット5を後端フェンス27の反対方向の待機位置(ホームポジションの反対側の、ステイプルユニット5と後端フェンス27が干渉(接触)しない最寄りの位置W2)まで移動させる。その後、後端フェンス27を戻し、ステイプルトレイ10に必要な枚数分用紙が積載された後、前述の動作と同様にステイプラ綴じを行う(図7)。
端面2ヶ所綴じの場合、前述した1ヶ所綴じ小サイズと同様に、予めステイプルユニット5がA4縦の綴じ位置(ステイプルユニット5と後端フェンス27が干渉(接触)しない最寄りの位置)W3で待機し、ステイプルトレイ10に必要な枚数分用紙が積載された後、束搬送ローラ13a、13bが用紙束下端部を銜え、後端フェンス27が用紙積載面より後退し、ステイプルユニット5が移動し、綴じを行う。2箇所の綴じが終了すると次束の綴じに備えて、前回の待機位置W3とは後端フェンス27を挟んで反対側の待機位置W4にステイプルユニット5が移動する(図8)。
端面綴じの動作を図11に示す。図11(a)では、用紙搬送方向後端部と用紙搬送方向に直交する方向とが揃えられ(ステップS108,S109)、1部の用紙の必要枚数が揃った(ステップS111)状態である。この状態から図11(b)に示すように束搬送ローラ13a,13bに銜え込まれ(ステップS112)、図11(c)に示すように後端フェンス27が後退して(ステップS113)ステイプルユニット5が綴じ位置に移動し、図11(d)に示すように綴じ位置で綴じ動作が行われる(ステップS114)。なお、前述のように、端面1個所綴じで、ステイプルユニット5と後端フェンス27が干渉しない場合には、後端フェンス27の後退処理は行われない。
5.4 中綴じモード
中綴じモードは用紙束の中央部にステイプル綴じを施すモードである。図35は中綴じモードにおける動作手順を示すフローチャートである。以下の説明で端面綴じモードど同等な動作には、同一の参照符号を付してある。なお、この中綴じ製本モードでは、ステップS101からステップS113まで、及びステップS116からステップS122までは端面綴じモードと同様であるので説明は省略し、異なる点のみ説明する。
ステップS101で第1分岐爪24をオンすることによって下搬送路D方向に案内され、ステップS112で束搬送ローラ13a,13bが用紙束下端部を銜え、ステップS113で後端フェンス27が用紙積載面より後退し、束搬送ローラ13a,13bが用紙束を下方へ搬送する(ステップS131)。用紙束はステイプルユニット5による綴じ位置(中綴じ時は用紙束の搬送方向長さの中央)で止められ(ステップS132,S133)、ステイプルユニット5によってステイプル綴じされる(ステップS134)。
中綴じモードでのステイプラの綴じ位置は通常2ヶ所であるが、この綴じ位置に応じてステッチャ5aとクリンチャ5bはステイプラ移動ガイド6によって互いの相対位置を保ったまま用紙搬送方向と直交する方向に移動してステイプラ綴じを行う。綴じ処理が終了した用紙束は、束搬送ローラ13a,13bによって上方向に搬送され(ステップS135)、用紙束揃え位置まで戻すと(ステップS136)、束搬送ローラ13a,13bを停止し(ステップS137)、放出爪11により上方向に排紙する(ステップS138)。そして、ステップS116以降の処理を実行する。
5.5 中綴じ製本モード(中綴じ中折りモード))
中綴じ製本モードは用紙束の中央部をステイプル綴じし、中央で2つ折りして、いわゆる週刊誌のような簡易製本を行うモードである。図36は中綴じ製本モードにおける動作手順を示すフローチャートである。以下の説明で端面綴じモードと同等な動作には、同一の参照符号を付してある。なお、この中綴じ製本モードでは、ステップS101からステップS113までは端面綴じモードと同様であるので説明は省略し、異なる点のみ説明する。
ステップS101で第1分岐爪24をオンすることによって下搬送路D方向に案内され、ステップS111で束搬送ローラ13a,13bが用紙束下端部を銜え、ステップS113で後端フェンス27が用紙積載面より後退すると、ステイプルユニット5が移動を開始し(ステップS141)、綴じ位置に達した時点で(ステップS142−Y)停止する(ステップS143)。このステイプルユニット5の移動開始タイミングは後端フェンス27の後退指示の続いて画像形成装置PRのCPUからの移動開始指令に基づいて行われる。次いで、束搬送ローラ13a,13bが用紙束を下方へ搬送する(ステップS144)。用紙束はステイプルユニット5による綴じ位置(中綴じ時は用紙束の搬送方向長さの中央)で止められ(ステップS145,S146)、ステイプルユニット5によってステイプル綴じされる(ステップS147)。ステップS147の綴じ動作は後述の図45のサブルーチンの通りである。
その際、ステイプルトレイ10に必要な枚数分用紙が積載された後(図20)、束搬送ローラ13a,13bが用紙束下端部を銜え、後端フェンス27が用紙積載面より後退し、ステッチャ5aとクリンチャ5bはステイプラ移動ガイド6によって互いの相対位置を保ったまま用紙搬送方向と直角方向にステイプラ綴じ位置まで移動する。用紙束は、束搬送ローラ13a,13bによって下方へ搬送される。その際、用紙束は、第1のステイプラガイド板28及び第2のステイプラガイド板29によってガイドされる。
中綴じモードでのステイプラの綴じ位置は通常2ヶ所であるが、この綴じ位置に応じてステッチャ5aとクリンチャ5bはステイプラ移動ガイド6によって互いの相対位置を保ったまま用紙搬送方向と直角方向に移動してステイプラ綴じを行う(図9)。綴じ処理が終了した用紙束は、束搬送ローラ13a、13bによってさらにストッパ21に突き当たるまで搬送される。
用紙束はストッパ21によって一旦、後端位置が突き当てされて位置決めされた後(ステップS148,S149)、再び束搬送ローラ26a,26bによって用紙束の搬送方向長さの中央が、折りプレート19に当接する位置まで送られる(ステップS150−ステップS156)。その後、折りプレート19が中折りローラ対20のニップに向かって用紙束を押し込み(ステップS157、S158)、用紙束は中折りローラ対20にかけられた図示しないスプリングの力でニップ間で加圧され(ステップS159)、2つ折りされ、直後の中折り排紙ローラ22によって中折り排紙トレイ23に排紙され積載される(ステップS160)。そして、中折りローラ20を停止し(ステップS161)、後端フェンス27を揃え位置に戻す(ステップS162)。この動作をステップS105から所定部数終了するまで繰り返す。
なお、前記ステップS109の用紙束の搬送方向と直角方向の揃えはジョガーフェンス12によるステイプルトレイ10の用紙積載部の幅を狭める動作によって行なわれる。この時、前述した2ヶ所綴じと同様に、予めステイプルユニット5がA4縦の綴じ位置(ステイプルユニット5と後端フェンス27が干渉(接触)しない最寄りの位置)で待機する。ステイプルトレイ10に必要な枚数分用紙が積載された後、束搬送ローラ13a,13bが用紙束下端部を銜え、後端フェンス27が用紙積載面より後退し、束搬送ローラ13a,13bが用紙束を下方へ搬送する。用紙束はステイプルユニット5による綴じ位置(中綴じ時は用紙束の搬送方向長さの中央)で停止し、ステイプルユニット5によってステイプル綴じされる。2ヶ所の綴じが終了すると次束の綴じに備えて、前回の待機位置と後端フェンス27を挟んで反対側の待機位置にステイプルユニット5が移動する。なお、前記最寄りの位置とは、予め設定された干渉しないが、後端フェンス27に近接した位置である。
中綴じ製本の動作を図12に示す。図12(a)では、用紙搬送方向後端部と用紙搬送方向に直交する方向とが揃えられ(ステップS108,S109)、1部の用紙の必要枚数が揃った(ステップS111)状態である。この状態から図12(b)に示すように束搬送ローラ13a,13bに銜え込まれ(ステップS121)、後端フェンス27が後退し(ステップS113)、用紙束を折りプレート19方向(下方)に搬送する。そして、用紙束はステイプルユニット5による綴じ位置である用紙束の搬送方向長さの中央で止められ、中綴じされる。
中綴じされた用紙束は、図12(c)に示すようにさらに下方に搬送され、ストッパ21に当接させて位置決めした後(ステップS148,S149)、綴じ位置が折りプレート19の位置(折り位置)に達するまで、さらに搬送される。そして、図12(d)に示すように前記位置で用紙束を停止させ、折りプレート10を突出させて折りローラ20にニップに押し込む(ステップS157−S159)。このようにして、綴じ位置で2つ折りすることが可能になる。なお、折りプレート19の先端が用紙束に接触する程度突出させておけば、前記折り位置に達するとステイプル針が折りプレート19に当接するので、折り位置の位置精度が確保できる。
5.6 中綴じ・中折りモード(用紙中央位置停止)
図36に示した中綴じ・中折りモードの処理では、ステイプルユニット5は、ステッチャ5aとクリンチャ5bに分離しており、用紙搬送方向と直角方向に移動しなければならないため、前述のように第1のステイプラガイド板28はステッチャ5a上部まで覆う形状にはできない。そのため、図24に示したようにように、用紙束30がステッチャ5a側にカールし、正常に用紙束30を搬送できない可能性がある。
そこで本実施例では、図37のフローチャートに示すように束搬送ローラ13a,13bが用紙束下端部を銜え(ステップS112)、後端フェンス27が用紙積載面より後退する時に(ステップS113)、すでに用紙束がステッチャ5aとクリンチャ5bに挟まれた状態となり、ステッチャ5aとクリンチャ5bはステイプラ移動ガイド6によって互いの相対位置を保ったまま、用紙束30を挟んだ状態で用紙搬送方向と直角方向の用紙長さ中央位置まで移動し(ステップS142a,S143)、用紙束30をガイドする。これにより、図25に示すように簡単な構成で用紙束の乱れを防ぎ、用紙束を通過させることができる。
続いて、用紙束30はステイプルユニット5による綴じ位置(中綴じ時は用紙束の搬送方向長さの中央)で停止し(ステップS145,S146)、ステイプルユニット5は綴じ位置に移動し、ステイプル綴じを行なう(ステップS147)。ステップS147の綴じ動作は後述の図45のサブルーチンの通りである。2ヶ所の綴じが終了すると元の待機位置にステイプルユニット5が移動する(ステップS148−S162)。
なお、前記ステップS142aの処理を除いて図36のフローチャートと同等に処理されるので、同等な処理(ステップ)には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
5.7 中綴じ・中折りモード(用紙束搬送時ステイプラ移動あり)
図37のフローチャートに示した用紙中央位置で停止するモードでは、用紙束の乱れを防ぎ、用紙ジャムを生じることなく用紙束を通過させることができるが、処理の効率までは考慮されていない。そこで、処理の効率を考慮したモードの処理手順を図38のフローチャートに示す。
この処理モードは、図37のフローチャートのステップS141の後段からステップS145の前段までの処理が異なるだけであるので、異なる点を重点に説明する。
このモードにおいても、予めステイプルユニット5がA4縦の綴じ位置(ステイプルユニット5と後端フェンス27が接触しない最寄りの位置)で待機する(ステップS101−S104)。そして、ステイプルトレイ10に必要な枚数分用紙が積載された後(ステップS104−S111)、束搬送ローラ13a,13bが用紙束下端部を銜え(ステップS112)、後端フェンス27が用紙積載面より後退し(ステップS113)、ステッチャ5aとクリンチャ5bはステイプラ移動ガイド6によって互いの相対位置を保ったまま、用紙搬送方向と直角方向の用紙長さ中央位置まで移動を開始する(ステップS141)。
そして、移動中のステイプルユニット5が、用紙搬送方向と直角方向の用紙長さ中央位置に停止するタイミングと、用紙束先端がステイプラガイド板28aの先端に到達するタイミングが、同じになるように用紙束の搬送を開始する(ステップS142b,S142c)。ステイプルユニット5が用紙中央位置に達すると(ステップS142d)、ステイプルユニット5は移動を停止し(ステップS142e)、用紙束30が中綴じ位置に達するのを待ち、用紙束30が中綴じ位置に達すると(ステップS145)、用紙束30は停止する(ステップS146)。次いで、ステイプルユニット5は綴じ位置に移動し、ステイプル綴じを行なう(ステップS147)。ステップS147の綴じ動作は後述の図45のサブルーチンの通りである。2ヶ所の綴じが終了すると元の待機位置にステイプルユニット5が移動する(ステップS148−S162)。
これによって、用紙束先端が第1のステイプラガイド板28の先端に到達するまでの移動時間を短縮することが可能となり、生産性を高めることができる。
5.8 中綴じ・中折りモード(用紙束搬送時ステイプラ綴じ位置移動あり)
図38のフローチャートに示した用紙束搬送時ステイプラを移動させるモードでは、用紙束30が中綴じ位置に停止した後、ステイプルユニット5を移動させているが、さらに効率的に動作させるようにしたのが図39のフローチャートに示すように処理するモードである。
この処理モードは、図38のフローチャートのステップS142eの後段からステップS145の前段までの処理が異なるだけであるので、異なる点を重点に説明する。
このモードにおいても、予めステイプルユニット5がA4縦の綴じ位置(ステイプルユニット5と後端フェンス27が接触しない最寄りの位置)で待機する(ステップS101−S104)。そして、ステイプルトレイ10に必要な枚数分用紙が積載された後(ステップS104−S111)、束搬送ローラ13a,13bが用紙束下端部を銜え(ステップS112)、後端フェンス27が用紙積載面より後退し(ステップS113)、ステッチャ5aとクリンチャ5bはステイプラ移動ガイド6によって互いの相対位置を保ったまま、用紙搬送方向と直角方向の用紙長さ中央位置まで移動を開始する(ステップS141)。
そして、移動中のステイプルユニット5が、用紙搬送方向と直角方向の用紙長さ中央位置に停止するタイミングと、用紙束先端がステイプラガイド板a28の先端に到達するタイミングが、同じになるように用紙束の搬送を開始する(ステップS142b,S142c)。ステイプルユニット5が用紙中央位置に達すると(ステップS142d)、ステイプルユニット5は移動を停止する(ステップS142e)。
用紙束が所定位置に達すると(ステップS142f)、ステイプルユニット5の移動を開始させ(ステップS142g)、ステイプルユニット5が綴じ位置に達すると(ステップS142h)、ステイプルユニット5の移動を停止させ(ステップS142i)、用紙束30が中綴じに位置に達するのを待ち、用紙束30が中綴じ位置に達すると(ステップS145)、用紙束30は停止する(ステップS146)。次いで、ステイプルユニット5は綴じ位置に移動し、ステイプル綴じを行なう(ステップS147)。ステップS147の綴じ動作は後述の図39のサブルーチンの通りである。2ヶ所の綴じが終了すると元の待機位置にステイプルユニット5が移動する(ステップS147−S162)。
このように用紙束30の移動中にステイプルユニット5が用紙中央位置に移動して待機し(ステップS142c−S142e)、用紙束30が中綴じに位置に達するタイミングに合わせてステイプルユニット5が前記中央位置から綴じ位置に移動し(ステップS142f−S142i)、用紙束30が中綴じ位置に達した時点で用紙束30を停止させてステイプル綴じを実行する(ステップS145−S147)ので、ステイプルユニット5が綴じ位置に到達するまでの移動時間を図34のフローチャートで示した場合よりもさらに短縮することができ、生産性をより向上させることができる。
5.9 綴じなし・中折りモード
綴じなし・中折りモードは、用紙束に対して綴じ動作を行うことなく中央部で折り処理を行うモードである。図40は綴じなし・中折りモードにおける動作手順を示すフローチャートである。
このモードは、中綴じ製本モードから中綴じの動作を削除したものと等価である。そのため、図36に示した中綴じ製本モードにおけるステップS104のステイプルユニット5の移動サブルーチンを、また、ステップS142からステップS145の処理をそれぞれ省略し、ステップS113で後端フェンス27が用紙載置面から後退した後、直ぐに用紙束を下方向に搬送し、ストッパ21によって一旦、後端位置を突き当てて位置決めした後(ステップS146,S147)折り動作を行うようになっている(ステップS148−S159)。
その他、特に説明しない各部の動作は図36に示した中綴じ製本モードの場合と同様である。
5.10 ステイプラの不作動領域における制御
前述のようにステイプラ5に対して不作動領域dを設定し、この領域dにステイプラ5が位置している場合には、ステイプラ5による針打ち動作を行わないようにしている。そこで、この制御では、図41のフローチャートに示すようにセンサSN1あるいはスイッチSW1がオフのとき(ステップS701−Y)のみステイプル動作を行い(ステップS702)。オンの場合には、ステイプル動作を行わない。
また、何らかの異常でステイプラがステイプル位置に到達しない状態で、ステイプル信号が出力された場合には、図42のフローチャートに示すように処理される。すなわち、綴じ位置に移動する処理を実行し(ステップS801)、綴じのための指定位置で停止したとき(ステップS802)、センサSN1がオフであれば(ステップS803−Y)、いいかえれば不作動領域dに位置していなければステイプル動作を実行して(ステップS804)リターンする。
ステップS803でセンサSN1がオンになっていれば、センサSN1のオンが1回目であるかどうかをチェックする(ステップS805)。1回目であれば不作動領域dに位置していることを示しているので、ホームポジションに移動し(ステップS806)、ステップS801からの処理を繰り返す。一方、ステップS805のチェックで1回目でなければ、異常が発生したものと判断して異常信号を画像形成装置PR側に送信する(ステップS807)。
6.制御関数
ここで、各モードにおけるパンチ制御、叩きコロ8制御、ステイプルユニット5制御、折りプレート9制御及びステイプルユニット5を待機位置移動制御のサブルーチンについて触れておく。
図43はステップS105のパンチ制御の処理手順を示すフローチャートである。この処理では、まず、用紙がパンチ位置に達すると(ステップS201)、パンチ要求の有無をチェックし(ステップS202)、パンチ要求があるときのみパンチを実行する(ステップS203)。
図44はステップS107の叩きコロ8制御の処理手順を示すフローチャートである。この処理では、まず、用紙が叩き位置に達すると(ステップS301)、叩きコロ8を所定時間駆動して用紙を後端フェンス27側に移動させ(ステップS302、S303)、動作を停止する(ステップS304)というものである。
図45はステップS134,S147のステイプルユニット5制御の処理手順を示すフローチャートである。この処理では、まず、綴じ位置にステイプラユニット5を移動させ(ステップS401)、指定された綴じ位置にステイプラユニット5が位置すると(ステップS402)、ステイプラユニット5を停止させ(ステップS403)、ステイプル動作を実行する(ステップS404)。指定個所のステイプルが終了すると(ステップS405)、次のステイプル位置に移動し、全てのステイプル位置のステイプルが終了すると、ステイプラユニット5を退避させて(ステップS406)この処理を終了する。
図46はステップS157の折りプレート19制御の処理手順を示すフローチャートである。この処理では、まず、折りプレート19を折りローラ20のニップ方向に移動させ(ステップS501)、折りプレート19の先端部が折りローラ20のニップ位置に達すると(ステップS502)、折りプレート19の移動を停止させて(ステップS503)この処理を終了する。
図47はステップS104のステイプルユニット5を待機位置へ移動させる制御手順を示すフローチャートである。この処理では、まず、ステイプラ位置を確認し(ステップS601)、ステイプラ位置が後端フェンス27に関し綴じ位置と反対側にあれば(ステップS601−Yes)、後端フェンス27を後退させ(ステップS602)、同じ側にあれば(ステップS601−No)後端フェンス27を退避させることなくステイプラユニット5を移動させ(ステップS603)、ステイプラユニット5が指定位置(待機位置)に位置すると(ステップS604−Yes)、ステイプラユニット5が後端フェンス27が退避状態であれば(ステップS606−Yes)、後端フェンス27をストッパ機能位置に戻して(ステップS607)この処理を終了し、ステップS606で後端フェンス27が後退中であれば、そのまま処理を終える。