JP6218275B2 - 製本装置 - Google Patents

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Description

この発明は、画像形成された用紙を揃えて用紙束とし、この用紙束を綴じて製本する製本装置に関するものである。
このような製本装置には、画像形成部で画像形成した用紙と、外部から挿入した画像形成した用紙を混合集積し、この用紙束を綴じる後処理を施すものがある(特許文献1)。この後処理として、たとえば、用紙束に四角い孔を明けて、くし状リングのリング部をこの孔に挿入して用紙束を綴じるもの、スティプルにより綴じるもの、またスティプルを用いないで用紙に形成される用紙片で綴じるもの、さらに接着剤を塗布して表紙シートでくるみ製本するものがある。
特開2011−207546号公報
このように従来の製本装置では、画像形成された用紙を揃えて用紙束とし、この用紙束を綴じて製本しているが、この用紙は、画像形成装置で画像が形成されて搬送されることでサイドカール(トイカール)していることがある。このため、左右一対のサイドフェンスにより用紙の左右両側を揃えて整合する際に、サイドフェンスで揃えようとしても用紙がサイドカール(トイカール)によってずれ、用紙を揃えることが困難であった。
この発明は、かかる点に鑑みてなされたもので、簡単な構造でサイドカール(トイカール)した用紙を確実に揃えて整合し、用紙束として製本することが可能な製本装置を提供するものである。
前記課題を解決し、かつ目的を達成するために、この発明は、以下のように構成した。
請求項1に記載の発明は、画像形成された用紙を揃えて用紙束とし、この用紙束を綴じて製本する製本装置であり、
用紙を揃えて用紙束に整合する整合部を備え、
前記整合部は、
搬送される用紙の左右両側を揃えて整合する左右一対のサイドフェンスを含み、
前記左右一対のサイドフェンスは、用紙の左右端部を整合する断面コ字形状であり、
用紙の端部の側面を整合する側壁と、
用紙の端部の上面を整合する上壁と、
用紙の端部の下面を整合する下壁と、を有し、
前記上壁または前記下壁の一方の壁には、搬送方向に前側凸部と後側凸部が形成され、
前記下壁又は前記上壁の他方の壁には、搬送方向に中央凸部が形成され、
前記一方の壁の前側凸部と後側凸部と、前記他方の壁の中央凸部とで整合溝が形成され、
前記整合溝は、用紙を揃えて整合する際に前記用紙の端部を導き用紙の左右端部を保持可能とし、
前記前側凸部、前記後側凸部、前記中央凸部は、
それぞれ整合方向に沿って傾斜する面を有することを特徴とする製本装置である。
請求項2に記載の発明は、前記前側凸部は、前記用紙の前側端部を整合方向にガイドすると共に前記他方の壁方向へ曲げるガイド面を有し、
前記後側凸部は、前記用紙の後側端部を整合方向にガイドすると共に前記他方の壁方向へ曲げるガイド面を有し、
前記中央凸部は、前記用紙の中央部を整合方向にガイドすると共に前記他方の壁方向へ曲げるガイド面を有することを特徴とする請求項1に記載の製本装置である。
請求項に記載の発明は、前記整合溝は、整合方向に見て円弧状であることを特徴とする請求項1に記載の製本装置である。
前記構成により、この発明は、以下のような効果を有する。
請求項1に記載の発明では、搬送される用紙の左右両側を揃えて整合する左右一対のサイドフェンスは、用紙の左右端部を整合する断面コ字形状であり、上壁または下壁の一方の壁には、搬送方向に前側凸部と後側凸部が形成され、下壁または上壁の他方の壁には、搬送方向に中央凸部が形成され、一方の壁の前側凸部と後側凸部と、他方の壁の中央凸部とで形成される整合溝は、用紙を揃えて整合する際に用紙の端部を導き用紙の左右端部を保持可能とすることで、サイドカール(トイカール)した用紙が曲げられて揃える整合方向に腰ができ、サイドフェンスで揃えるときの用紙のずれを防止し、用紙を簡単な構造で確実に揃えて整合することが可能である。前側凸部、後側凸部、中央凸部は、それぞれ整合方向に沿って傾斜する面を有することで、用紙に揃える際に円滑に用紙を整合方向に沿ってガイドし整合することができる。
請求項2に記載の発明では、前側凸部は、用紙の前側端部を整合方向にガイドすると共に他方の壁方向へ曲げるガイド面を有し、後側凸部は、用紙の後側端部を整合方向にガイドすると共に他方の壁方向へ曲げるガイド面を有し、中央凸部は、用紙の中央部を整合方向にガイドすると共に他方の壁方向へ曲げるガイド面を有することで、用紙に揃える際に用紙が曲げられて整合方向に腰ができ、サイドフェンスで揃えるときに用紙のずれを確実に防止することができる。
請求項に記載の発明では、整合溝は、整合方向に見て円弧状であり、この整合溝によってサイドカール(トイカール)した用紙の端部を円弧状に曲げ、これにより用紙に揃える整合方向に腰ができ、サイドフェンスで揃えるときに用紙のずれを確実に防止することができる。
製本装置の概略構成を示す図である。 用紙の反転部を示す図である。 バイパス搬送を示す図である。 製本搬送を示す図である。 手差しバインドを示す図である。 入紙側の用紙詰まりの処理を示す図である。 バイパス側の用紙詰まりの処理を示す図である。 綴じ孔形成部の構成を示す斜視図である。 綴じ孔形成部の駆動を示す図である。 綴じ孔形成部のストッパーとパンチの作動を示す図である。 整合部に用紙を受け入れる状態を示す図である。 整合部で用紙を揃える状態を示す図である。 左右一対のサイドフェンスを示す斜視図である。 サイドフェンスの一部を破断した状態の斜視図である。 左右一対のサイドフェンスを上下に反転して示す斜視図である。 サイドフェンスを整合方向に見た図である。 左右一対のサイドフェンスの用紙を揃える状態を示す図である。 左右一対のサイドフェンスの用紙を揃える状態の断面図である。 用紙束を綴じて製本した状態を示す斜視図である。 くし状リングを示す図である。 綴じ孔を形成した用紙を示す図である。 コンパイル部の用紙を揃える作動を説明する図である。 バインド部のくし状リング受取位置の状態を示す図である。 バインド部の用紙束受取位置の状態を示す図である。 バインド部の平面図である。 バインド部の正面図である。 くし状リングのリング部を開くカム機構の構成を示す図である。 くし状リングのリング部を開く作動を示す図である。 くし状リング供給部を示す図である。
以下、この発明の製本装置の実施の形態について説明する。この発明の実施の形態は、発明の最も好ましい形態を示すものであり、この発明はこれに限定されない。
この実施の形態の製本装置を、図1乃至図21に基づいて説明する。図1は製本装置の概略構成を示す図、図2は用紙の反転部を示す図、図3はバイパス搬送を示す図、図4は製本搬送を示す図、図5は手差しバインドを示す図、図6は入紙側の用紙詰まりの処理を示す図、図7はバイパス側の用紙詰まりの処理を示す図、図8は綴じ孔形成部の構成を示す斜視図、図9は綴じ孔形成部の駆動を示す図、図10は綴じ孔形成部のストッパーとパンチの作動を示す図、図11は整合部に用紙を受け入れる状態を示す図、図12は整合部で用紙を揃える状態を示す図、図13は左右一対のサイドフェンスを示す斜視図、図14はサイドフェンスの一部を破断した状態の斜視図、図15は左右一対のサイドフェンスを上下に反転して示す斜視図、図16はサイドフェンスを整合方向に見た図、図17は左右一対のサイドフェンスの用紙を揃える状態を示す図、図18は左右一対のサイドフェンスの用紙を揃える状態の断面図、図19は用紙束を綴じて製本した状態を示す斜視図、図20はくし状リングを示す図、図21は綴じ孔を形成した用紙を示す図、図22はコンパイル部の用紙を揃える作動を説明する図、図23はバインド部のくし状リング受取位置の状態を示す図、図24はバインド部の用紙束受取位置の状態を示す図、図25はバインド部の平面図、図26はバインド部の正面図、図27はくし状リングのリング部を開くカム機構の構成を示す図、図28はくし状リングのリング部を開く作動を示す図、図29はくし状リング供給部を示す図である。
この実施の形態の製本装置10は、用紙搬送路20、綴じ孔形成部30、コンパイル部40、バインド部50、くし状リング供給部60、製本排出部70及び収納スタッカ80を包含して構成され、図11に示すように、用紙束100の用紙に形成された綴じ孔100aにくし状リング200のリング部200aを挿入して、用紙束100を綴じて製本する。くし状リング200は、図12に示すように、樹脂によってリング部200aが軸方向に所定間隔で一体形成され、リング部200aは基部に形成された切り欠き200bによって開閉可能になっている。
[用紙搬送路の構成]
この用紙搬送路20には、綴じ孔形成部30と、コンパイル部40と、バインド部50と、製本排出部70とを順に備え、装置本体の上方位置に配置されている用紙搬送路の左側には、搬入搬送路Aを搬入上側ガイド29a1と、搬入下側ガイド29a2で構成し、この搬入搬送路Aに搬送ローラ21が配置され、右側には搬出搬送路Bを、搬出上側ガイド29c1と、搬出下側ガイド29c2で構成し、この搬出搬送路Bに搬送ローラ22が配置されている。搬送ローラ21はローラ駆動手段23によって搬送駆動ベルト23aを介して駆動され、搬送ローラ22はローラ駆動手段24によって搬送駆動ベルト24aを介して駆動され、画像形成装置から送られる用紙を装置本体の左側から搬入可能にしている。左側の搬送ローラ21と、右側の搬送ローラ22との間には、反転部Dを構成する反転切替爪25、反転ローラ26、切替ガイド27が配置されている。装置本体の上部には、反転搬送路Cの一部を構成する反転路カバー29dが形成されている。このように、反転搬送路Cの一部を、装置本体の上部に設けた反転路カバー29dにより形成しており、装置本体を大型にすることなく、反転搬送路Cを確保することができる。
反転切替爪25は、中央に搬送ガイド部25gを有し、バネ25aで閉じる方向に付勢され、図2の実線で示す位置であり、用紙の通過時には用紙の搬送力で押されて図2の二点鎖線で示す位置に開かれ、用紙が通過すると閉じて用紙後端の方向性を決定する。反転ローラ26は、反転ローラ駆動モータ26aにより駆動ベルト26bを介して駆動され、用紙を正逆搬送する。切替ガイド27は、内部に搬送路27fを有し、ワンウェイ軸27aに設けられている。このワンウェイ軸27aは、切替駆動ベルト27bを介して搬送ローラ22に連動して回転する。
バイパス搬送時は、図3に示すように、搬送駆動ベルト24aの正回転し、この正回転時、搬送ローラ22が回転する。この搬送ローラ22に連動して切替駆動ベルト27bを介して切替ガイド27は、ワンウェイ軸27aのワンウェイクラッチによって時計方向に回転可能となり、バネ27cで引っ張られた切替ガイド27がバイパス搬送方向に回転する。搬送ローラ21により搬送される用紙は、その用紙先端部が反転切替爪25の搬送ガイド部25gを押しながら搬送され、さらに切替ガイド27の搬送路27fを通り、搬送ローラ22によりバイパス搬送される。
製本搬送時は、図4に示すように、搬送駆動ベルト24aを逆転させ切替ガイド27を回転させ、所定の位置で停止させる。搬送ローラ21により搬送される用紙は、その用紙先端部が反転切替爪25の搬送ガイド部25gを押しながら搬送され、さらに切替ガイド27により反転路カバー29d方向へ送り、反転ローラ26の正回転して搬送し、その後逆回転して製本搬送される。
反転切替爪25は、手差し用カバー28に支持されており、手差しバインド時には、図5に示すように、手差し用カバー28のみ開放すると反転切替爪25もともに開放される。この状態で、用紙を手差し製本搬送する。
また、入紙側の用紙詰まりの処理は、図6に示すように、搬入上側ガイド29a1を手差し用カバー28と一体で開放して行う。バイパス側の用紙詰まりの処理は、天カバー29bを開放後、搬出上側ガイド29c1を開放して行う。
このように、バインド部50の前段において、装置本体の上方位置に配置される用紙搬送路20を、装置本体の一方側の搬入搬送路Aと、装置本体の他方側の搬出搬送路Bと、用紙の搬送先端側を搬送後端側に変換する反転搬送路Cとで構成し、搬入搬送路Aに対して、搬出搬送路Bと反転搬送路Cを分岐可能に配置し、分岐位置に、画像形成装置から送られる用紙の搬送先端側を搬送後端側に変換する反転部Dを配置し、反転部Dに用紙を手差しにより搬入可能にする手差し用カバー28を、装置本体の上部に設けている。用紙を手差しする際には、手差し用カバー28を開いて反転部Dに用紙を手差しすることができ、容易に製本することができる。また、搬入搬送路Aに対して、搬出搬送路Bと反転搬送路Cを分岐可能に配置し、分岐位置に、画像形成装置から送られる用紙の搬送先端側を搬送後端側に変換する反転部Dが配置されており、この反転部Dを利用して用紙を手差しにより搬入可能にすることで、特別に手差し用経路を設ける必要がなく、簡単且つコンパクトな構造である。用紙の手差しは、異なる画像形成装置で画像形成した用紙を手差しで搬入し、用紙を揃えて用紙束として綴じて製本する場合に用いられるが、画像形成装置で画像形成された用紙を製本仕上げする際に、異なる印刷装置で準備した用紙を混在させて裏表紙、表表紙として製本する場合にも用いることができる。
用紙を手差しする反転部Dは、搬入搬送路Aから搬入される通過のみ可能にする反転切替爪25と、反転切替爪25を通過した用紙を、搬出搬送路Bと反転搬送路Cに切り替える切替ガイド27を有し、切替ガイド27は、搬出位置で、反転切替爪25を通過した用紙を、搬出搬送路Cに導き、反転位置で、反転切替爪25を通過した用紙を、反転搬送路Cに導き用紙の搬送先端側を搬送後端側に変換して綴じ孔形成部30、コンパイル部40を介してバインド部50へ送る構成であり、切替ガイド27と反転切替爪とを用いて、確実に搬出搬送路と、反転搬送路の切替を行い搬送することができる。
手差し用カバー28に、反転切替爪25を取り付けており、手差しバインド時には、手差し用カバー28を開放すると反転切替爪25もともに開放され、反転部Dに位置する反転切替爪25を退避させることで、反転部Dに手差しの空間が十分に確保され、反転切替爪25が障害物とならず円滑に用紙を手差しすることができる。
また、搬入搬送路Aを、搬入上側ガイド29a1と、搬入下側ガイド29a2で構成し、搬入上側ガイド29a1は、手差し用カバー28と一体で開放可能であり、搬入搬送路Aに用紙が目詰まりすると、手差し用カバー28と一体で搬入上側ガイド29a1が開放され、目詰まりした用紙を簡単に除去することができる。
また、搬出搬送路Bを、搬出上側ガイド29c1と、搬出下側ガイド29c2で構成し、搬出上側ガイド29c1は、開放可能であり、搬出搬送路Bに用紙が目詰まりすると、搬出上側ガイド29c1を開放することで目詰まりした用紙を簡単に除去することができる。
[綴じ孔形成部の構成]
この実施の形態の綴じ孔形成部30には、パンチユニット31が配置され、駆動機構32によって駆動される。パンチユニット31の上側には、上流側上排紙ローラ33a、上流側下排紙ローラ33bが配置され、下側には、下流側排紙ローラ対34が配置され、駆動モータ35により駆動ベルト35aを介して上流側下排紙ローラ33bと下流側排紙ローラ対34を駆動する。
上流側下排紙ローラ33bのローラ軸33cには、ギヤ36が設けられており、このギヤ36は、パドル軸37aに設けられたギヤ37bと噛み合い、パドル軸37aを連動して回転させる。パドル軸37aには、パドル37が設けられており、パドル37により用紙を整列させる。また、パドル軸37aにより搬送丸ベルト37cを介して上流側上排紙ローラ33aを駆動する。上流側上排紙ローラ33aは、パドル軸37aを支点として回転し、上流側下排紙ローラ33bに当接し、用紙を搬送するようになっている。
パンチユニット31には、ストッパー38とパンチ39が配置されている。上流側上排紙ローラ33aを上流側下排紙ローラ33bから離間させた状態で、搬送される用紙の先端をストッパー38に当接させ、パドル37を回転させながら所定枚数の用紙を揃え、パンチ39により図10に示すように、用紙の綴じ部に綴じ孔100aを形成する。その後、パドル軸37aを支点として回転し、上流側上排紙ローラ33aを上流側下排紙ローラ33bに当接し、綴じ孔100aを形成した用紙束を上流側上排紙ローラ33aと上流側下排紙ローラ33b、下流側排紙ローラ対34の駆動により搬送し、コンパイル部40に送る。
次に、綴じ孔形成部の構成を、図8乃至図10に基づいて詳細に説明する。この実施の形態の綴じ孔形成部30は、綴じ孔を形成するために用紙を積載して揃えるストッパー38と、積載して揃えた用紙に綴じ孔を形成するパンチ39と、ストッパー38とパンチ39を連動させて、ストッパー38により積載して揃えた用紙に、パンチ39で綴じ孔を形成するように作動させる連動機構310とを備える。
駆動機構32は、連動機構310を駆動する単一の駆動源320を備え、この駆動源320がモータ321であり、連動機構310の駆動機構32を簡単な構造にすることができる。
この連動機構310は、ストッパー38を揃える位置P11と待機位置P12間を移動させる一対のリンク311と、パンチ39を待機位置P21と綴じ孔を形成する位置P22間を移動させる一対のカム312とを有する。一対のカム312は回転軸313の両端部に一体回転可能に固定され、この回転軸313には駆動スプロケット314が固定されている。モータ321と駆動スプロケット314の間に減速機構315と動力伝達手段316が備えられ、モータ321によりカム312の回転軸313とを連動させる。一対のカム312には、回転軸心から変移した位置に駆動ピン317が設けられ、この駆動ピン317にリンク311の一方の端部311aが回転可能に連結されている。リンク311の他方の端部311bは、ストッパー38の支持ピン318に回転可能に連結されている。一対のカム312は、パンチ駆動板319aを介してパンチ39を作動させ、パンチ39は付勢手段を構成するスプリング319bにより常に待機位置方向へ付勢されている。このパンチ駆動板319aとパンチ39は、一体に組み付けてユニットになっている。
この実施の形態の綴じ孔形成部30には、綴じ孔を形成した用紙束の排出を行う上流側上排紙ローラ33aと、上流側下排紙ローラ33bが配置され、さらにカム312の基準位置を検知する基準位置検知センサS1と、綴じ孔形成部30に供給される用紙を検知する用紙通過検知センサS2と、綴じ孔形成部30から綴じ孔を形成した用紙束の排出を検知する用紙束排出検知センサS3と、モータ321の回転を制御する回転管理センサS4が備えられ、基準位置検知センサS1、用紙通過検知センサS2及び用紙束排出検知センサS3の検知情報に基づいて制御手段55は、モータ321の駆動制御と、上流側上排紙ローラ33a及び上流側下排紙ローラ33bの駆動制御を行う。
次に、連動機構310により用紙束に綴じ孔を形成する作動を、図9及び図10に基づいて説明する。図10(a)はホーム状態を示し、基準位置検知センサS1が回転基準位置を検知し、カム312の基準位置では上流側上排紙ローラ33a及び上流側下排紙ローラ33bが用紙を通過可能な状態で待機する。このホーム状態では、ストッパー38が待機位置P12で、パンチ39が待機位置P21である。
図10(b)は作業開始を示し、カム312の基準位置においてモータ321を駆動開始させ、このモータ321の駆動開始によりカム312が回転し、パンチ39を待機位置P21に維持しながらリンク311によりストッパー38を揃える位置P11に移動する。
図10(c)は用紙積載を示し、図10(b)に示すパンチ39が待機位置P21で、ストッパー38が揃える位置P11で用紙を1枚ずつ送り、用紙の先端がストッパー38に当接するように積載する(図9(a))。
図10(d)はパンチ作動開始を示し、ストッパー38が揃える位置P11で綴じ孔を形成するために用紙を積載し、用紙通過検知センサS2により最終用紙の通過を検知して揃えた後、モータ321を駆動させる。このモータ321の駆動によりカム312がパンチ駆動板319aを介してパンチ39を作動させ、パンチ38が綴じ孔を形成する位置P22に移動し、綴じ孔を形成する(図9(b),(c))。
図10(e)はパンチ復帰を示し、モータ321の駆動によりカム312が回転し、ストッパー38を待機位置P12に移動し、パンチ39を待機位置P21に移動して基準位置検知センサS1が回転基準位置を検知するとモータ321の駆動停止を行う。
図10(f)は用紙排紙を示し、上流側上排紙ローラ33a及び上流側下排紙ローラ33bの駆動により綴じ孔を形成した用紙束の排出を行う(図9(d))。
図10(g)は用紙排紙完了を示し、用紙束排出検知センサS3により用紙束の排出を検知した後、モータ321の駆動によりカム312が回転し、繰り返しカム312の基準位置においてモータ321を駆動開始させる(図10(a),(b))。
このように、綴じ孔形成部30において、連動機構310によりストッパー38が揃える位置P11では、パンチ39を待機位置P21にし、このパンチ39が綴じ孔を形成する位置P22に移動した後、待機位置P21に復帰すると同時にストッパー38が待機位置P12に移動するように作動させることで、ストッパー38を作動させる機構と、パンチ39を作動させる機構を独立して設ける必要がなく、簡単且つコンパクトな構造で用紙束に綴じ孔を形成し、画像形成装置などに接続してコピーされた用紙を短時間に大量に綴じて製本することができる。
また、連動機構310を駆動する単一の駆動源を備えることで、駆動機構を簡単な構造にすることができる。さらに、連動機構310は、カム312とリンク311とを、カム312の回転軸313に対して変位した位置で連結し、ストッパー38が揃える位置P11では、パンチ39が待機位置P21であり、パンチ39が綴じ孔を形成する位置P22に移動した後、待機位置P21に復帰すると同時にストッパー38が待機位置P12に移動するように作動させることで、簡単な連動機構310により用紙束に綴じ孔を形成することができる。
また、駆動源がモータ321であり、モータ321の動力を連動機構310のカム312の回転軸313に伝達し、基準位置検知センサS1、用紙通過検知センサS2及び用紙束排出検知センサS3の検知情報に基づいてモータ321の駆動制御と、上流側上排紙ローラ33a及び上流側下排紙ローラ33bの駆動制御を行うことで、簡単且つコンパクトな構造で用紙束に綴じ孔を形成することができる。
(整合部)
この実施の形態では、綴じ孔形成部30の前段に整合部800を備え、この整合部800の構成を、図11乃至図18に基づいて詳細に説明する。この整合部800は、用紙Pを揃えて用紙束に整合する構成であり、搬送される用紙Pの左右両側を揃えて整合する左右一対のサイドフェンス801,802を含み、この左右一対のサイドフェンス801,802は、用紙Pの左右端部P1,P2を整合する断面コ字形状である。
左右一対のサイドフェンス801,802は、用紙Pの端部P1,P2の側面を整合する側壁801a,802aと、用紙Pの端部P1,P2の上面を整合する上壁801b,802bと、用紙Pの端部P1,P2の下面を整合する下壁801c,802cとを有する。上壁801b,802bには、搬送方向に前側凸部801b1,802b1と後側凸部801b2,802b2が形成され、下壁801c,802cには、搬送方向に中央凸部801c1,802c1が形成されている。この実施の形態に限定されず、下壁801c,802cに、搬送方向に前側凸部と後側凸部を形成し、上壁801b,802bに、搬送方向に中央凸部を形成してもよい。
前側凸部801b1,802b1は、用紙Pの前側端部P1,P2を整合方向にガイドすると共に他方の壁方向へ曲げるガイド面801b11,802b11及びガイド面801b12,802b12を有し、後側凸部801b2,802b2は、用紙Pの後側端部P1,P2を整合方向にガイドすると共に他方の壁方向へ曲げるガイド面801b21,802b21及びガイド面801b22,802b22を有する。中央凸部801c1,802c1は、用紙Pの中央部P3を整合方向にガイドすると共に他方の壁方向へ曲げるガイド面801c11,802c11及びガイド面801c12,802c12を有する。
また、前側凸部801b1,802b1は、整合方向に沿って傾斜する面801b13,802b13を有し、後側凸部801b2,802b2は、整合方向に沿って傾斜する面801b23,802b23を有し、中央凸部801c1,802c1は、整合方向に沿って傾斜する面801c13,802c13を有することで、用紙に揃える際に円滑に用紙を整合方向に沿ってガイドし整合することができる。
前側凸部801b1,802b1と後側凸部801b2,802b2と、中央凸部801c1,802c1とで整合溝803,804が形成される。この整合溝803,804は、整合方向に見て円弧状であり、用紙Pを揃えて整合する際に、用紙Pの端部P1,P2を導き用紙Pの左右端部P1,P2を整合溝803,804の内部に保持可能とする。
この実施の形態の整合部800は、図11に示すように、左右一対のサイドフェンス801,802は、用紙Pの左右端部P1,P2を整合する断面コ字形状であり、この左右一対のサイドフェンス801,802は左右に開いた状態で搬送される用紙Pを受け入れ、図12に示すように、左右一対のサイドフェンス801,802を閉じ、搬送される用紙Pの左右両側を揃えて整合する。
この左右一対のサイドフェンス801,802を閉じ、搬送される用紙Pの左右両側を揃えて整合する際に、用紙Pの左右端部P1,P2がサイドカール(トイカール)していることがあっても、用紙Pの左右端部P1,P2は、図17及び図18に示すように、前側凸部801b1,802b1と後側凸部801b2,802b2と、中央凸部801c1,802c1によって整合方向にガイドされると共に、円弧状に曲げられて整合溝803,804に入り込む。
この整合溝803,804は、整合方向に見て円弧状であり、用紙Pを揃えて整合する際に、用紙Pの端部P1,P2を導き用紙Pの左右端部P1,P2を整合溝803,804の内部に保持可能とし、サイドカール(トイカール)した用紙Pの端部P1,P2を円弧状に曲げることで、用紙Pに揃える整合方向に腰ができ、左右一対のサイドフェンス801,802で揃えるときに用紙Pのずれを確実に防止することができる。このように、サイドカール(トイカール)した用紙Pに揃える整合方向に腰を生じさせ、左右一対のサイドフェンス801,802で揃えるときの用紙のずれを防止し、用紙Pを簡単な構造で確実に揃えて整合することができ、この整合した用紙Pを送り機構850により綴じ孔形成部30に送る。
[コンパイル部の構成]
このコンパイル部40は、図22乃至図24に示すように、フロントジョガー41、リアジョガー42、エンドフェンス43及びパドルユニット44を有する。パドルユニット44には、パドル440が回転軸441に設けられ、回転軸441のプーリー442と駆動プーリー443との間にベルト444が掛け渡され、駆動プーリー443を減速機構、駆動モータで構成される駆動手段445で回転し、パドル440によりコンパイル部40に送られてくる用紙を整列させる。
用紙がコンパイル部40に搬送されるときには、フロントジョガー41とリアジョガー42が待機位置(図22(a))であり、用紙がコンパイル部40に収納されてエンドフェンス43に支持された状態で揃え位置(図22(b))へ移動し整合動作を行い、この繰り返しにより所定枚数の用紙を揃え、最終用紙の整合作動実施後にバインド位置(図22(c))に移動する。バインド実施後は、ホーム位置(図22(d))に移動する。バインド部50が整合した用紙束100の用紙に形成された綴じ孔100aにくし状リング200のリング部200aを挿入して綴じて製本排出部70へ送り出し、フロントジョガー41とリアジョガー42の両方が待機位置(図22(a))へ移動完了してから、次の用紙がコンパイル部40に送られる。
[バインド部の構成]
このバインド部50は、図23乃至図28に示すように、くし状リング供給部60から1個ずつ供給されるくし状リング200を受け取り、またコンパイル部40から用紙束100を受け取り、用紙の綴じ孔100aにくし状リング200のリング部200aを挿入して綴じて製本する。
バインド部50は、綴じ手段51、移動手段52を備える。綴じ手段51は、リングバインダ受取位置P1で供給されるくし状リング200を受け取り、用紙束受取位置P2へ移動してくし状リング200のリング部200aを開いた状態で用紙束100を受け取り、用紙束100の綴じ孔100aにくし状リング200のリング部200aを挿入して綴じ、移動手段52は、綴じ手段51をくし状リング受取位置P1と用紙束受取位置P2の間を往復移動させる。この綴じ手段51及び移動手段52の構成を詳細に説明する。
綴じ手段51は、保持爪部材510、開閉爪部材520、リング部開閉機構530を有する。保持爪部材510は、ホルダ体511の端部に沿って突出して一体に設けられ、保持爪部材510の間隔は、くし状リング200のリング部200a間に挿入可能に設定されている。保持爪部材510は、供給されるくし状リング200のリング部200a間に挿入されてくし状リング200を保持する。
開閉爪部材520は、可動プレート521の端部に沿って突出して一体に設けられ、開閉爪部材520の間隔は、くし状リング200のリング部200a間に挿入可能に設定されている。開閉爪部材520は、立ち上がり部520aと、曲がり部520bとを有し、曲がり部520bは保持爪部材510とほぼ同じ幅であり、保持爪部材510とともにくし状リング200のリング部200a間に挿入可能に設定されている。開閉爪部材520は、供給されるくし状リング200のリング部200a間に挿入されてリング部200aに係止する位置に移動してリング部200aを開くように作動する。
リング部開閉機構530は、可動プレート521、駆動プレート531、ガイドプレート532を有する。可動プレート521が、駆動プレート531の上に配置され、可動プレート521の上にガイドプレート532が配置されている。可動プレート521の端部に開閉爪部材520が一体に形成され、中央部にカム孔521aが3箇所に形成されている。駆動プレート531には、中央部にカムピン531aが3箇所に形成され、このカムピン531aにカム孔521aが接動可能に係合され、駆動プレート531を前進、後進させると可動プレート521が移動するようになっている。
ガイドプレート532には、ガイド溝532aが形成され、ガイド溝532aは広幅部532a1と細幅部532a2を有する。広幅部532a1は、保持爪部材510に対向して保持爪部材510の幅とほぼ同じ幅に形成され、細幅部532a2は広幅部532a1から保持爪部材510から離れる方向に延びている。可動プレート521が移動することで、開閉爪部材520がガイド溝532aに沿って移動する。
駆動プレート531の下側には、左右にラック533が形成され、このラック533にピニオン534が噛み合い、ピニオン534は駆動軸535に固定されている。駆動軸535の両端部はホルダ体511に回動可能に支持され、一方の端部には駆動ギヤ536が固定されている。駆動ギヤ536は減速機構537を介してウォームギヤ538に噛み合い、ウォームギヤ軸539に設けたプーリー540はベルト541を介して駆動モータ542に連結されている。駆動モータ542の駆動力が、ベルト541、プーリー540、ウォームギヤ軸539、ウォームギヤ538、減速機構537、駆動ギヤ536、駆動軸535に伝達してピニオン534を回転し、これによりラック533を介して駆動プレート531が前進または後進する。
開閉爪部材520は保持爪部材510と同じ位置の初期位置A(図28(a))にあり、駆動モータ542の駆動によって駆動プレート531が後進すると、カムピン531aがカム孔521aを接動し、これによって可動プレート521が開閉爪部材520をガイド溝532aの広幅部532a1に沿ってくし状リング200のリング部200aに係合する方向へ移動させる。開閉爪部材520がくし状リング200のリング部200aに係合する係合位置B(図28(b))からガイド溝532aの細幅部532a2に沿ってくし状リング200のリング部200aを開く方向に移動してリング部200aが開いた位置C(図28(c))で停止する。この開閉爪部材520の停止は、駆動プレート531に設けた検知フラグ543をセンサS11が検知すると駆動モータ542の駆動を停止することで行い、これにより開閉爪部材520がくし状リング200のリング部200aを開く。
この開閉爪部材520がくし状リング200のリング部200aを開いた位置C(図28(c))で、駆動モータ542の駆動によって駆動プレート531が前進してカムピン531aがカム孔521aを接動し、これによって可動プレート521が開閉爪部材520をガイド溝532aの細幅部532a2に沿って移動し、くし状リング200のリング部200aを閉じ、開閉爪部材520がくし状リング200のリング部200aに係合する係合位置B(図28(b))に戻る。さらに、駆動プレート531を前進させると、カムピン531aがカム孔521aを接動し、これによって可動プレート521が開閉爪部材520をガイド溝532aの広幅部532a1に沿ってくし状リング200のリング部200aから係合を解除する方向へ移動させ、開閉爪部材520が保持爪部材510と同じ位置の初期位置A(図28(a))に戻り、くし状リング200のリング部200aを閉じて停止する。この開閉爪部材520の停止は、駆動プレート531に設けた検知フラグ544をセンサS12が検知すると駆動モータ542の駆動を停止することで行う。このように、センサS11及びセンサS12の検知情報に基づき、制御手段55は駆動モータ542を制御し、開閉爪部材520をくし状リング200のリング部200a間に挿入される初期位置Aと、リング部200aを開いた位置C間を往復移動させ、これにより用紙の綴じ孔100aにくし状リング200のリング部200aを挿入して綴じる。
移動手段52は、左右一対の支持フレーム550の上部に、左右一対の従動ローラ521を回転可能に設け、下部に一対の駆動ローラ522を駆動軸523の両端に設けている。従動ローラ521と駆動ローラ522にベルト524を掛け渡し、駆動モータ525が動力伝達機構526を介して駆動軸523を回転させる。
左右一対のベルト524の間にはホルダ体511が配置され、このホルダ体511の両端部がベルト524に固定され、駆動モータ525の回転により動力伝達機構526を介して駆動軸523が回転することで、ベルト524により上昇または下降するように構成される。センサS21及びセンサS22の検知情報に基づき、制御手段55は駆動モータ525を制御し、綴じ手段51をくし状リング受取位置P1と用紙束受取位置P2の間を往復移動させる。
このように、移動手段52は、綴じ手段51をくし状リング受取位置P1と用紙束受取位置P2の間を往復移動させ、綴じ手段51はくし状リング受取位置P1で供給されるくし状リング200を受け取り、用紙束受取位置P2へ移動してくし状リング200のリング部200aを開いた状態で用紙束を受け取り、用紙束の綴じ孔100aにくし状リング200のリング部200aを挿入して綴じる。
綴じ手段51は、くし状リング受取位置P1で供給されるくし状リング200を受け取り、くし状リング200のリング部200aを開きながら用紙束受取位置P2へ移動してくし状リング200のリング部200aを開いた状態で用紙束を受け取るように構成すると、移動しながらくし状リング200のリング部200aを開くから開く時間を短縮でき製本効率が向上する。
また、綴じ手段51は、くし状リング受取位置P1で供給されるくし状リング200を受け取り、このくし状リング受取位置P1でくし状リング200のリング部200aを開いた後用紙束受取位置P2へ移動してくし状リング200のリング部200aを開いた状態で用紙束を受け取るように構成することができ、確実にくし状リング200を受け取り移動することが可能である。
[くし状リング供給部の構成]
この実施の形態のくし状リング供給部60は、綴じる用紙の用紙サイズと用紙枚数に応じたくし状リングを用意し、製本の用紙サイズと用紙枚数の情報に基づきくし状リングを選択し、選択されたくし状リングを、リング部200aを閉じた状態でバインド部50に1個ずつ供給する。この実施の形態を図29に基づいて説明する。図29はくし状リング供給部を示す図である。
この実施の形態では、くし状リング供給部60に、供給手段930を備え、制御手段55により用紙サイズと用紙枚数の情報に基づきカートリッジ61に積載されたくし状リング200を選択し、この選択されたくし状リング200を、リング部200aを閉じた状態でバインド部50に供給する。
このくし状リング200は、綴じる用紙サイズと用紙枚数の情報に基づき選択され、例えば、用紙サイズがA4の製本を行う場合には、長いくし状リングであり、かつ用紙枚数が40枚の場合には径が大きいくし状リングが選択され、用紙枚数が20枚の場合には径が小さいくし状リングが選択される。また、例えば、用紙サイズがB5の製本を行う場合には、短いくし状リングであり、かつ用紙枚数が40枚の場合には径が大きいくし状リングが選択され、用紙枚数が20枚の場合には径が小さいくし状リングが選択される。
くし状リング供給部60は、カートリッジ61に、綴じる用紙のサイズと枚数に応じたくし状リング200を、リング部200aを閉じた状態で複数列積載して収納する。図29において、例えば図面左側から用紙サイズがA4の場合で、長く径が大きいくし状リングが、長く径が小さいくし状リングが収納され、用紙サイズがB5の場合で、短く径が大きいくし状リングが、短く径が小さいくし状リングが収納され、縦4列に積載されている。
くし状リング供給部60には、供給手段930を構成する積載したくし状リング200の縦列に対応して昇降レール940がそれぞれ配置され、このそれぞれの昇降レール940に昇降リフト941が昇降可能に備えられている。綴じる用紙のサイズと枚数に応じたくし状リング200が選択され、この選択された長さ径のくし状リング200の積載列に対応して配置されている昇降リフト941を駆動し、くし状リング200を上昇させる。
くし状リング供給部60には、供給手段930を構成する送り出し手段950が備えられ、この送り出し手段950は、駆動モータ951、送り出しベルト952と、送り出しベルト952に設けられた摘みアーム953を有する。くし状リング受取位置P1の検出情報に基づき、制御手段55が駆動モータ951を駆動し、送り出しベルト952を回転して摘みアーム953により選択されて上昇しているくし状リング200を保持してリング部200aを閉じた状態でバインド部50に供給する。例えば、用紙サイズがB5の製本を行う場合であり、短いくし状リング200で、かつ用紙枚数が40枚の場合であるため、径が大きいくし状リング200が選択され、このくし状リング200に対応する昇降リフト941が上昇し、このくし状リング200がリング部200aを閉じた状態でバインド部50に供給される。
綴じ手段51は、くし状リング受取位置P1で供給されるくし状リング200を受け取り、用紙束受取位置P2へ移動してくし状リング200のリング部200aを開いた状態で用紙束を受け取り、用紙束の綴じ孔100aにくし状リング200のリング部200aを挿入して綴じて製本する。このように、カートリッジ61に、綴じる用紙の用紙サイズと用紙枚数に応じたくし状リング200をリング部200aを閉じた状態で複数列積載して収納し、用紙サイズと用紙枚数の情報に基づきカートリッジ61に積載されたくし状リング200の選択によりリング部200aを閉じた状態でバインド部50に供給することで、綴じる用紙の用紙サイズと用紙枚数に応じたくし状リング200により製本することができる。
なお、この実施の形態では、用紙サイズがA4の製本を行う場合には、長いくし状リングを用い、用紙サイズがB5の製本を行う場合には、短いくし状リングを用いているが、用紙サイズがB5の製本を行う場合にも長いくし状リングを用い、製本後に長い余分の部分を切断するようにしてもよい。
制御手段55は、その他に画像形成装置側との制御を行う。すなわち、バインド部50のセンサー(図示せず)の情報に基づき製本を行い、製本装置内の通紙における異常発生を検出したら、それを直ちに画像形成装置側に送信し、画像形成装置側では作動停止を指示する。また、例えば、製本装置側で用紙のジャムの発生、部品故障の発生、積載トレイ900の満杯などを画像形成装置側へ通知して、画像形成装置側で装置の停止、復帰の制御を行う。この場合、用紙のジャムの発生箇所、故障の発生した箇所では、以降の動作は不可能であり、積載トレイ900の満杯では、プリンター側から「動作停止」の指示が無い限り物理的に詰まるまで動作を継続する。
この実施の形態では、製本するための用紙に画像を形成する画像形成装置からの綴じる用紙サイズの情報と、綴じる用紙の用紙枚数の情報を受信し、制御手段55は、この情報に基づき、同様に供給手段930を制御し、カートリッジ61に積載されたくし状リング200を選択し、この選択されたくし状リング200を、リング部200aを閉じた状態でバインド部50に供給するようにしてもよい。
また、くし状リング供給部60に、綴じる用紙の用紙サイズと綴じ厚みに応じたくし状リングを用意し、製本の用紙サイズと綴じ厚みの情報に基づきくし状リングを選択し、選択されたくし状リングにより製本するようにしてもよい。さらに、くし状リング供給部60に、綴じる用紙の用紙サイズと綴じる用紙の用紙枚数に応じたくし状リングを用意し、製本の用紙サイズと綴じる用紙の用紙枚数の情報に基づきくし状リングを選択し、選択されたくし状リングにより製本するようにしてもよい。用紙サイズについては、A4の製本を行う場合と、用紙サイズがB5の製本を行う場合について説明したが、これに限定されず、例えば、レターサイズ及びリーガルサイズについても同様に実施することができる。
[製本排出部の構成]
製本排出部70は、押出手段71、搬送手段72を有し、バインド部50により製本した用紙束を押出手段71により搬送手段72に押出して収納スタッカ80へ搬送する。押出手段71は、支持台446に支持され、プッシュレバー710に一体化されたラック447とピニオン448により前進し、製本された用紙束を搬送手段72へ押し出した後、後退して待機位置に戻る。
搬送手段72は、くし状リング供給部60の上方で、収納スタッカ80とバインド部50との間に配置され、無端搬送手段であるベルト720、搬送爪721、駆動手段である駆動モータ722を有する。ベルト720は一対のプーリー723,723に掛け渡され、ベルト720には搬送爪721が設けられている。駆動モータ722によりベルト720を駆動することで、搬送爪721がバインド部50により製本された用紙束を収納スタッカ80へ搬送する。
収納スタッカ80には、積載トレイ800が昇降可能に設けられ、積載トレイ900に製本された用紙束を重ねながら積載トレイ900が下降し、大量の製本を行うことができる。
この発明は、画像形成された用紙を揃えて用紙束とし、この用紙束を綴じて製本する製本装置に適用でき、簡単な構造でサイドカール(トイカール)した用紙を確実に揃えて整合し、用紙束として製本することが可能である。
A 搬入搬送路
B 搬出搬送路
C 反転搬送路
D 反転部
10 製本装置
20 用紙搬送路
21,22 搬送ローラ
23,24 ローラ駆動手段
25 反転切替爪
26 反転ローラ
27 切替ガイド
28 手差し用カバー
29a1 搬入上側ガイド
29a2 搬入下側ガイド
29c1 搬出上側ガイド
29c2 搬出下側ガイド
29d 反転路カバー
30 綴じ孔形成部
31 パンチユニット
32 駆動機構
33,34 ローラ駆動手段
33a 上流側上排紙ローラ
33b 上流側下排紙ローラ
38 ストッパー
39 パンチ
40 コンパイル部
41 フロントジョガー
42 リアジョガー
43 エンドフェンス
44 パドルユニット
50 バインド部
51 綴じ手段
52 移動手段
55 制御手段
60 くし状リング供給部
61 カートリッジ
62 昇降手段
63 送出手段
70 製本排出部
71 押出手段
72 搬送手段
80 収納スタッカ
100 用紙束
100a 綴じ孔
200 くし状リング
200a リング部
310 連動機構
311 リンク
312 カム
313 回転軸
314 駆動スプロケット
315 減速機構
316 動力伝達手段
317 駆動ピン
318 支持ピン
319a パンチ駆動板
319b スプリング
320 駆動源
321 モータ
S1 基準位置検知センサ
S2 用紙通過検知センサ
S3 用紙束排出検知センサ
S4 回転管理センサ
510 保持爪部材
520 開閉爪部材
521 可動プレート
530 リング部開閉機構
531 駆動プレート
532 ガイドプレート
800 整合部
801,802 左右一対のサイドフェンス
801a,802a側壁
801b,802b上壁
801c,802c下壁
801b1,802b1 前側凸部
801b11,802b11, 801b12,802b12 ガイド面
801b13,802b13 傾斜する面
801b2,802b2 後側凸部
801b21,802b21, 801b22,802b22 ガイド面
801b23,802b23 傾斜する面
801c1,802c1中央凸部
801c11,802c11, 801c12,802c12 ガイド面
801c13,802c13 傾斜する面
803,804 整合溝
900 積載トレイ

Claims (3)

  1. 画像形成された用紙を揃えて用紙束とし、この用紙束を綴じて製本する製本装置であり、
    用紙を揃えて用紙束に整合する整合部を備え、
    前記整合部は、
    搬送される用紙の左右両側を揃えて整合する左右一対のサイドフェンスを含み、
    前記左右一対のサイドフェンスは、用紙の左右端部を整合する断面コ字形状であり、
    用紙の端部の側面を整合する側壁と、
    用紙の端部の上面を整合する上壁と、
    用紙の端部の下面を整合する下壁と、を有し、
    前記上壁または前記下壁の一方の壁には、搬送方向に前側凸部と後側凸部が形成され、
    前記下壁又は前記上壁の他方の壁には、搬送方向に中央凸部が形成され、
    前記一方の壁の前側凸部と後側凸部と、前記他方の壁の中央凸部とで整合溝が形成され、
    前記整合溝は、用紙を揃えて整合する際に前記用紙の端部を導き用紙の左右端部を保持可能とし、
    前記前側凸部、前記後側凸部、前記中央凸部は、
    それぞれ整合方向に沿って傾斜する面を有することを特徴とする製本装置。
  2. 前記前側凸部は、前記用紙の前側端部を整合方向にガイドすると共に前記他方の壁方向へ曲げるガイド面を有し、
    前記後側凸部は、前記用紙の後側端部を整合方向にガイドすると共に前記他方の壁方向へ曲げるガイド面を有し、
    前記中央凸部は、前記用紙の中央部を整合方向にガイドすると共に前記他方の壁方向へ曲げるガイド面を有することを特徴とする請求項1に記載の製本装置。
  3. 前記整合溝は、整合方向に見て円弧状であることを特徴とする請求項1に記載の製本装置。
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