JP3619016B2 - 基板及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラス基板上に導電パターンを形成して構成した回路基板等に適用可能な基板及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来よりガラス基板上に導電パターンを形成した基板及びその製造方法としては、以下に示すものが知られている。一例として、Agペーストをガラス基板上に印刷して、所望の導電パターンを形成し、これを焼成することで定着するものがある。また、他の例として、ZnOもしくはWOからなる半導体層をガラス基板上に形成した後、この上に、Pd、Pt、Au、Agなどをメッキし、しかる後に、Cuなどの半導性層をメッキして、導電パターンとしたものがある(特開平4−17211号公報および特開平6−61619号公報を参照。)。
さらに、他の例としては、無電解メッキにより、ガラス基板上にニッケル下地金属層を形成した後、これに所定のパターンで絶縁層を形成し、下地金属層が露出している部分に、電気銅メッキにより金属層を積層し、更に、前記絶縁層を除去後に、露出しているニッケル下地金属層をエッチング除去して、所望の導電パターンとしたものがある(特開平8−227656号公報を参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の処理方法で得られた、ガラス基板上のメッキ層には、以下のような問題点があった。即ち、Agペーストをガラス基板上に印刷して、導電パターンを形成する場合には、ガラス基板との密着力を向上させるために、鉛ガラスなどをペースト中に添加して置く必要があり、そのために、バルクのAgに比べて、出来上がった導電パターンの配線抵抗が大きくなる。また、配線と基板との密着力を向上させるために、更に500℃近辺での熱処理が必要で、エネルギーコストが高くなるばかりでなく、青板ガラスなどを基板として使用する場合には、反りや歪みが生じ易くなるという問題も加わる。
【0004】
同様に、ZnOあるいはWOからなる半導体層をガラス基板上に形成し、下引き層とする場合にも、これらの半導体層を形成するための成膜プロセスに、高温での熱処理が必要であり、ガラス基板の反りや歪みが生じ易い。
【0005】
また、無電解めっき法により、ガラス部材上に形成されたニッケルめっき層のみを下地層として用いる場合には、印刷プロセスにおいて必要な高温での焼成が不要であるが、基板への熱処理が不要になったわけではない。このプロセスを用いた場合にも、ガラス基体とニッケルめっき層との界面での密着力を強化するための熱処理が必要である。なぜならば、この熱処理を省略して、配線となり得る厚さのめっき層を基板上に形成した場合には、膜応力の増大による剥離の危険性が大きくなるからである。
【0006】
しかし、無電解ニッケルめっき層を、例えば、150℃〜300℃程度の温度にて焼成した場合、めっき層の表面に酸化膜が形成されてしまい、以降の積層膜との密着性を疎外するという問題が生じる。さらに、この酸化膜を薬剤にて除去しようとした場合には、酸化膜のみならず、ガラス部材とニッケルめっき層との界面部分までもが薬剤の影響によるダメージを受け、密着性が劣化するという問題がしばしば生じる。
【0007】
本発明は、以上のような問題点に鑑みて成された。本発明の目的は、ガラス基板に反りや歪みを与えるような高温のプロセスを用いなくとも、ガラス基板と導電パターンとの密着性が得られるような、ガラス基板上での積層構造を持った基板の製造方法を提供するにある。
【0009】
従って本発明は、ガラス基板上にニッケルを主成分とする第一の層を形成する工程、該第一の層の上にパラジウムを主成分とする第二の層を形成する工程、及び該第二の層の上に導電層を形成する工程を有し、
前記導電層の形成は、金属析出時の副反応として水素を生じない還元剤を含有するメッキ液を用いる無電解メッキ法によって行われるものであり、
かつ、前記第一の層の厚みをAμm、前記第二の層の厚みをBμmとし、以下の関係
0.05 ≦ (A+B) ≦ 1.5
0.04 ≦ A
0.02 ≦ B
を満たすことを特徴とする基板の製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の基板は、ニッケルを主成分とする層のガラス基板への密着を向上させる為に、ガラス基板表面への触媒核の付与等、前処理を施した後にニッケル層、パラジウムを主成分とする層、及び導電層を積層して構成することもできる。
【0011】
本発明の基板の製造方法においては、ニッケルを主成分とする層とガラス基板への密着力向上及びニッケル層とパラジウムを主成分とする層との密着力向上のため熱処理を施すこともできる。更に、パラジウム層と、この層上に形成する導電層との密着力を向上させる為に、パラジウム層表面の活性化処理を施すこともできる。
【0012】
更にパラジウム層の形成あるいは導電層の形成に際し、無電解メッキを採用する場合、金属析出時の主たる副反応として水素を生じさせない還元剤を使用することもできる。
【0013】
本発明の基板及びその製造方法は、上述した構成のものである。
【0014】
本発明によれば、ガラス基板上に、下地メッキ層として、第1層にニッケルを主成分とする層、第2層としてパラジウムを主成分とする層を積層することにより、ガラス基板に反りや歪みを与えるような高温のプロセスを用いなくとも、それ以降のパターンメッキによる主導電層形成を、充分な密着力をもって行ない得る。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を詳しく説明する。なお、図1の(a)〜(e)および図2〜図4は、本発明の代表的な層構成を示す模式図である。また、本発明において使用可能なガラス基板1の材料としては、一般に青板ガラスやフロートガラスとして知られるアルカリ含有ガラス(一例として、日本板硝子製の商品名:U.F.F Glass)、および、一般にホウ珪酸ガラスとして知られるアルカリ成分をほとんど含有しないもの(一例として、コーニング製の商品名:#7059)、更に、フロートガラス表面にSiOなどのアルカリ漏洩保護膜を形成したもの(一例として、日本板硝子製の商品名:Hコートガラス)、その他を利用することができる。
【0016】
ガラス基板1上にニッケルを主成分とする層2を無電解メッキ形成する(図1(a),図2,図3,図4)。
【0017】
ニッケルを主成分とする層(以下、単に「ニッケル層」ともいう。)を形成するに際しては、ガラス基板を清浄にするための前処理を行う。また、ニッケル層の形成に先立って、ニッケル層を析出しやすくする為に、触媒核をガラス基板の表面に付与することが好ましい。
【0018】
ガラス基板の清浄化のための処理は、通常、数段階に渡って行われ、この際の清浄剤には、溶剤系、水系のどちらの薬品でも使用することができる。また、ガラス基板として、青板ガラスなどの、表面が変質し易い材料を使用する場合には、まず、表面の変質層を除去するために、三酸化クロムを硫酸に溶解し、これを純水で希釈して、所要の水溶液(以下、クロム酸・硫酸と呼称)を作り、これに基板を浸漬することが望ましい。
【0019】
この際、水系のガラス洗浄剤としては、水酸化ナトリウム水溶液および市販のアルカリ性表面調整剤を使用することができる。市販品の一例としては、ヘンケルジャパン製のPsilironL、あるいは、PsilironHS、奥野製薬製のOPC−380コンディクリーンM、メルテックス製のメルクリーナ−ITO−170、その他を使用できる。
【0020】
また、ガラス基板1上への触媒核付与には、基板表面に吸着させたSnをPdにて置換し、触媒核とする方法、基板表面にPd−Snコロイドを吸着した後にSnを除去し、触媒核とする方法、SnフリーのPd錯体を基板表面に吸着させた後に還元して、0荷の金属Pd触媒核を形成する方法、同じく、SnフリーのPdコロイドを基板表面に吸着させた後に還元して、0荷の金属Pd触媒核を形成する方法などがある。
【0021】
さらに、これらと併用して、触媒核の前駆体を補足し、ガラス基板表面への触媒核の定着率を向上させるアミノシランカップリング剤などの、アミノ基を分子鎖の一端に持つ薬剤を、ガラス基板へ塗布する方法も知られている。なお、上記の多様な核付与方法は、使用するガラス基板の特性や、無電解Ni−Pメッキ液の特性により、選択・使用することが望ましい。
【0022】
以上のようにして、触媒核を付与したガラス基板1を、無電解ニッケルメッキ液に浸漬して、ニッケルメッキ層2(下地金属層)を形成する。
【0023】
本発明において、ニッケルを主成分とする層とは、無電解メッキにより形成されたニッケルを主成分として含有する膜のことである。このようなニッケルを主成分とする層の具体例としては、ニッケルメッキ膜、ニッケル−リンメッキ膜や、ニッケルにホウ素を含んだ膜等が挙げられる。いずれにしても、ニッケルを主成分として含んでいれば良い。
【0024】
また、本発明において使用する無電解ニッケルメッキ液は、ガラス基材上に直接成膜する必要から、なるべく緻密で、欠陥の少ない膜形態である必要があり、析出速度を過度に大きくすることは、避けなければならない。
【0025】
本発明者が行った実験によると、無電解ニッケルメッキ液の析出速度が、最終的な膜質に大きな影響を与えることが明らかになった。即ち、ニッケル・リンメッキの析出速度を0.01(μm/分)〜0.15(μm/分)に制御することが、ガラス基材とメッキ層との界面の密着性を向上させるために有効であり、このような析出速度を保つように、表面調整および触媒核付与を含めた前処理系と無電解ニッケルメッキ液の成分設計とを整合させる必要がある。析出速度が0.01(μm/分)〜0.15(μm/分)以外の場合、例えば、析出速度が0.01(μm/分)よりも小さいと、島状の不連続なめっき膜となりやすく、また析出速度が0.15(μm/分)よりも大きいと、めっき膜の均一性が損なわれるために、どちらも好ましくない。
【0026】
以上の条件を満たすような、前処理条件とメッキ液の組み合わせであれば、市販の無電解ニッケルメッキ液でも、本発明の製造方法に好適に使用することができる。
【0027】
次いで、ニッケルメッキ層2上にパラジウムを主成分とする層3を形成する(図(a),図2,図3,図4)。本発明において、パラジウムを主成分する層とは、無電解メッキにより形成されたパラジウムを主成分として含有する膜のことである。このようなパラジウムを主成分として含有する層の具体例としては、パラジウムメッキ膜、パラジウム−リンメッキ膜等が挙げられるが、いずれにしてもパラジウムを主成分として含んでいる膜であれば良い。本発明において形成するニッケルメッキ層2は、この層の上に形成される導電層の下地金属層として機能する。
【0028】
パラジウム層の形成に際しては、パラジウム析出時の主たる副反応として水素を生じない還元剤を含有した無電解パラジウムめっき液を採用することもできる。
【0029】
本発明において、無電解パラジウムめっきに使用する還元剤は、金属析出時の主たる副反応として、水素を生じないようなものを採用することもできるが、一般に、無電解めっきに使用される還元剤としては、以下に示すようなものが知られている。
【0030】
すなわち、その一例を挙げれば、次亜リン酸ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム、ホルムアルデヒド、ジメチルアミンボラン、トリメチルアミンボラン、メチルモルフォリノボラン、ジイソピルアミンボラン、L−アスコルピン酸ナトリウム、亜リン酸ナトリウム、酒石酸、ぶどう糖、グリセリン、N−N−ジエチルグリシンナトリウム、蟻酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、三塩化チタン、ヒドラジン、チオ尿素、メチルチオ尿素、N−メチルチオ尿素、N−エチルチオ尿素、ヒドロキノン、2価のコバルト化合物などであり、これら以外にも多数のものが使用可能である。
【0031】
ここで、無電解パラジウムめっきを実行する際に、パラジウム析出時の主たる副反応として水素を生じるか否かは、酸化還元電位のほかに、めっき浴のpHや使用する錯体の種類により左右されるが、一般には、ジメチルアミンボラン、水素化ホウ素ナトリウム、ホルムアルデヒド、次亜リン酸ナトリウムなどを還元剤として使用した場合に水素が発生し、ヒドラジン、チオ尿素、メチルチオ尿素、N−メチルチオ尿素、N−エチルチオ尿素、ヒドロキノン、ギ酸ナトリウム、クエン酸などを使用した場合には、水素が発生しない場合が多い。
【0032】
このような、パラジウム析出時の主たる副反応として水素を生じない還元剤を含有した無電解パラジウムめっき液を使用することで、熱処理により界面の密着力が十分に強化されていない、ガラス部材上のニッケル・リンめっき薄膜上に、水素吸蔵による膜剥離の危険を回避しながらパラジウムめっき層を積層することができる。
【0033】
本発明においては、無電解パラジウムめっき液への浸漬に先立って、無電解パラジウムめっき液より金属分を除去した溶液に浸漬する処理を施すこともできる。この処理を行うことにより、パラジウムめっき層3の膜厚の更なる均一性向上が図れる。
【0034】
本発明において使用する無電解メッキ液は、析出した膜の応力が小さいものを使用するのが望ましいことは勿論であるが、基板表面の粗化を最小限に抑えて、ガラス基板が本来持つ平滑性を生かそうとした場合には、トータル膜厚に、以下のような適性範囲が生じる。
【0035】
即ち、Niメッキ層2(下地金属層)の膜厚をA(μm)、Pdメッキ層3(下地金属層)の膜厚をB(μm)とした時、本発明によれば、両メッキ層の合計膜厚:A+Bは、0.05≦(A+B)≦1.5、好ましくは0.06≦(A+B)≦1.0であり、メッキ層2の膜厚Aは、0.04≦A、好ましくは0.05≦Aである必要があり、メッキ層3の膜厚Bは、0.02≦B、好ましくは0.03≦Bである必要がある。
【0036】
何故ならば、上述の条件において、Aが0.04よりも小さいと、連続膜にならず、Bが0.02よりも小さいと、Pdメッキ層を積層した効果が得られず、更に、(A+B)が0.05よりも小さいと、ポーラスなメッキ膜となり、導電パターンメッキの時に、膜剥離が発生し易くなり、(A+B)が1.5よりも大きいと、メッキ液中にて、膜応力の増大による剥離が発生する危険性が大きくなるからである。
【0037】
また、本発明において使用するNiメッキ液は、ガラス基板上に直接、成膜する必要から、なるべく緻密で、欠陥の少ない膜の形態を持つ必要があり、析出速度を過度に大きくすることは、避けることが望ましい。
【0038】
本発明者が行った実験によると、Ni−Pメッキの析出速度が、最終的な膜質に大きな影響を与えることが明らかになった。即ち、Ni−Pメッキの析出速度を0.01(μm/分)〜0.03(μm/分)に制御することが、良質な下地層の形成に必要である。このような析出速度を保つように、前処理系とNi−Pメッキを整合させた場合の一例として、膜厚とメッキ時間との相互関係を図6のグラフに示す。
【0039】
以上の条件を満たすような、前処理条件とメッキ液との組み合わせであれば、市販の無電解Ni−Pメッキ液でも、本発明の基板及びその製造方法に好適に使用することができる。
【0040】
また、この時、メッキ層2上に積層するメッキ層3としては、導電パターンが耐熱性を重視する場合に、Pを含有しない無電解Pdメッキ層を、耐熱性よりもパターンメッキ時の密着性を重視する場合に、無電解Pd−Pメッキ層を、それぞれ、選択して用いることが望ましい。そして、これらのメッキ層2,3をガラス基板1上に積層した後、ガラス基板をイオン交換水にて十分に洗浄する(更に、エアーブローにて、付着する水を除去しても良い)。この後、例えば150℃〜250℃の雰囲気中にて、ガラス基板の熱処理(アニール処理)を30分以上行なっても良い。
【0041】
この熱処理の目的は、メッキ層2(下地金属層)中に吸蔵された例えばNi−P析出反応の副生成物である水素を放出させて、ガラス基板1とメッキ層2との密着力を向上させることであり、引き続いて行われる、フォトリソ・エッチングプロセス中に、膜剥離が起きないようにする点にある。
【0042】
次いで、感光性のフォトレジストをパラジウム層表面にコートする。ここで使用する感光性フォトレジストは、次工程の、混酸よりなるエッチング液に対して耐性があるものならば、使用することが可能である。これらの条件を満たす市販品としては、東京応化製のOFPR#700、同じく、OMR#83、及び、オーディルα340などがある。
【0043】
これらのレジストを、Pdメッキ層3の表面に塗布し、露光・現像した後にベーキングし、所望の導電パターン上に、保護レジスト4を形成した際の模式図は、図1の(b)である。
【0044】
次に、この保護レジストパターンを形成したガラス部材を、conc硝酸:conc塩酸:酢酸=10:10:1の体積率で混合した溶液(以下、混酸と呼称する)に室温で浸漬し、保護レジスト4に覆われていない部分のめっき層をエッチング・除去した後に、イオン交換水により水洗し、更に、レジスト4を除去する薬品中に浸漬し、不要になった保護レジストを除去する。
【0045】
ここで使用するレジスト4除去用の薬品としては、各使用レジストに対応する市販の専用リムーバー、例えば、東京応化製のNMD−3などを使用でき、これ以外にも、水酸化ナトリウムによりアルカリ性にした水溶液にグルコン酸などのキレート剤を添加し70℃程度に加温したものなどをリムーバーとして好適に使用することができる。
【0046】
また、ニッケルめっき層2、及び、パラジウムめっき層3の膜厚や熱処理温度により、エッチング条件が変わってくるため、前記混酸の混合比率や濃度を適当に調整しても良い。さらに、部材に細線パターンがある場合などには、混酸によるエッチングに先立って、ウシオ電気製の誘電体バリア放電オキシマランプなどを用いて、エキシマ光を照射し、露出するパラジウムめっき層2の水濡れ性を向上させても良い。
【0047】
このようにして形成されたパターンの模式図は、図1(c)となる。
【0048】
本発明においては、メッキ層とパターン形成した基板上に導電層を形成する前に、図1(c)に示した基板を熱処理する工程を付加することもできる。この熱処理は、例えば100℃〜350℃、好ましくは250℃〜350℃の雰囲気で例えば30分〜60分かけて行うことができる。
【0049】
この熱処理の目的は、エッチングにより露出したNiメッキパターンの断面を酸化させ、パターンメッキ以降の、薬品によるガラス基板1とNiメッキ層2との間に生じるサイドエッチを最小限に留めることである。なお、ここで、熱処理温度の上限を350℃に留止めたのは、これ以上の雰囲気温度による処理で、Pdメッキ層3に表面酸化を引き起こさせるのを避けるためであり、Pdメッキ層3上に形成される導電層の密着性の向上を図るためである。好ましい熱処理温度の下限を250℃としたものは、これよりも低い温度では、Niメッキパターンの断面酸化の効果が薄れるからである。
【0050】
次いで、本発明の方法においては、導電層5の形成を行なう(図1(d))。
【0051】
導電層5は、電気メッキ層で構成することもできるし、無電解メッキ層で構成することもできる。
【0052】
図1(d)及び(e)に電気銀(Ag)メッキを採用した際の模式図を示す。また電気メッキは、銀のみに限定されるものではなく、Au、Pt、Cu、Ni、Pd、その他の金属も、その用途に合わせて、任意にパターンメッキすることができる。これらの代表例として、図2〜図4には、Ag以外の金属をパターンメッキした際の模式図が示されている。即ち、図2はパターニングしたメッキ層(下地金属層)2,3上に、Auメッキ層6を、置換金メッキ法により、積層したときの模式図である。同様に、図3は、パターニングしたメッキ層(下地金属層)2,3上にPtメッキ層7を、無電解メッキ法により、積層したときの模式図であり、図4はパターニングしたメッキ層(下地金属層)2,3上にCuメッキ層8を、電気メッキ法により、積層したときの模式図である。
【0053】
以上のように、本発明における層構造を基板に設けることで、ガラス基板1上の導電パターンは、パターン幅が50μmの細線の形成時でも、膜剥離が見られず、粘着テープによる密着・剥離試験も合格であった。これに対して、本発明に示した層構成によらずに、無電解Niメッキ層のみを、下地金属層として、ガラス基板の上部に、電気Agメッキによるパターンメッキ層を形成した場合には、図5の(a)〜(e)に示した状況になる。これを以下に、順を追って説明する。
【0054】
図5の(a)は、青板基板1上に、無電解メッキ法により、Ni−Pメッキ層(下地金属層)2を形成した模式図である。また、図5の(b)は、上記基板を170℃の雰囲気温度中にて、2時間焼成した後に、前述したような保護レジスト層(保護パターン)4を形成した模式図である。更に、図5の(c)は、上記基板を、前述の混酸にて、エッチングした後、保護パターン4を除去し、基板1上にNi−Pによるパターンを形成した模式図であり、また、図5(d)および(e)は、上記基板上に、電気メッキ法により、Agメッキ層5をパターンメッキしたときの模式図である。特に、図5の(e)には、パターンメッキプロセス以降において、Ni−Pメッキ層(下地金属層)2がサイドエッチングおよびパターンメッキ層5の回り込みを受けている状態が拡大して示してある。
【0055】
このようなサイドエッチング、及びパターンメッキ層の回り込みを受けた状態で、200μm以下の細線パターンを形成した場合には、パターンメッキ中に膜剥離を起こす危険性が高くなる。また、サイドエッチングを防止するために、図5の(c)の段階で、基板を300℃の雰囲気温度中にて、1時間焼成したところ、Ni−Pメッキ層2の上面にも酸化層が形成され、電気メッキにより積層したAgメッキ層が、メッキ後の水洗処理中に、剥離してしまった。
【0056】
導電層5の形成法として無電解メッキ法を用いる場合には種々の無電解メッキ法を採用することができる。無電解メッキ法のなかでも金属析出時の主たる副反応として、水素を生じないような還元剤を含有する無電解めっき液を用いて行うことが望ましく、電気めっき法を用いて行うときには、電流効率が100%に近いような電気めっき液を用いて行うことが望ましい。
【0057】
ここで、導電層の形成は、前述した第二層目のパラジウム層形成時とは異なり、ガラス部材とめっき層との密着力強化のための熱処理が施された後とするのが望ましい。この場合水素吸蔵に対する界面の耐性は格段に良くなっており、副反応に水素生成をするような還元剤を含有する無電解めっき液や、電流効率のあまり高くない電気めっき液を用いて積層を行うことも十分に可能であるが、積層膜の厚膜化や細線へのパターンめっきの場合には、水素吸蔵を少なくしたプロセスを用いることが好ましい。
【0058】
以下に副反応にて水素を生じにくい還元剤を含有する無電解めっき液を用いて導電層を積層したときの例について図7,図8(a)及び図8(b)を用いて説明する。
【0059】
図7は、ガラス部材上に形成したニッケル・リン/パラジウムのパターン上に、ヒドラジンを還元剤とする無電解白金めっき液を用いて、白金めっき層4を積層したときの模式図である。
【0060】
図8(a)は、同じく、ヒドラジンを還元剤とする無電解銀めっき液を用いて、銀めっき層5aを積層したときの模式図である。
【0061】
図8(b)は、同じく、チオ尿素系化合物を還元剤とする無電解金めっき液を用いて、金めっき層6aを積層したときの模式図である。
【0062】
また、高電流効率の電気めっき液を用いて、導電層を積層したときの例について図8(c),図8(d),図9(a)を用いて説明する。
【0063】
図8(c)は、ガラス部材上に形成したニッケル・リン/パラジウムのパターン上に、電気銀めっき液を用いて、銀めっき層5bを積層したときの模式図である。
【0064】
図8(d)は、同じく、電気銅めっき液を用いて、銅めっき層7を積層したときの模式図である。
【0065】
図9(a)は、同じく、電気金めっき液を用いて、金めっき層6bを積層したときの模式図である。
【0066】
なお、導電層としては、上述したもの以外にも、ニッケル、パラジウム、その他の湿式にてめっき可能な金属を第三層目以降に積層することができ、それらの一例についての模式図を、図9(b)、図9(c)に示す。
【0067】
図9(b)は、図8(a)に示した積層パターンの銀めっき層5aの表層部分を置換金めっき法により置換し、金メッキ層6cを積層したときの模式図である。
【0068】
図9(c)は、図8(d)に示した積層パターンの銅めっき層7上に、無電解パラジウムめっき層3を積層し、さらに無電解金めっき層6aを積層したときの模式図である。
【0069】
本発明においては、ガラス基板上に、ニッケル層、パラジウム層を形成後、パターニングを施し、導電層5を形成する前に、パラジウム層表面を活性化することにより、導電層の更なる密着性向上を図ることができる。
【0070】
活性化処理としては、例えば、以下に示す[a],[b],[c]の処理の1種類以上の実施が挙げられる。
[a]金属キレート剤を含有するアルカリ性の水溶液と接触させる。
[b]塩酸系、硫酸系、鉄塩系の薬剤を少なくとも1種類以上含有する酸性の水溶液と接触させる。
[c]紫外領域の波長を有する光を照射する。
【0071】
この処理の目的は、密着性向上のために行うことが望ましい。150℃〜250℃の熱処理によりメッキ層表面に形成される酸化膜、及び、保護レジスト除去後にメッキ層へ付着した有機物を除去し、積層時のメッキの反応性、及び、界面の密着性を更に向上させるいうものである。
【0072】
ここで実施する[a]の処理の場合、使用する金属キレート剤としては、グルコン酸ナトリウム、トリエチレンテトラミン6酢酸6ナトリウムなどを使用することができ、これらと水酸化ナトリウム又は、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドをイオン交換水に溶解し、50℃〜80℃前後に加温し、基材を浸漬することで活性化処理を行う。
【0073】
また、[b]の処理の場合、塩酸、硫酸、などをイオン交換水で希釈した水溶液の他、これらに、さらに鉄塩系の薬品を加えた水溶液に浸漬することで活性化処理を行うことができる。このような混合系の活性化剤の市販品としては、奥野製薬製のOPC−91などを使用することができる。
【0074】
さらに、[c]の処理の場合、照射する紫外領域の波長の光として、172(nm)の波長に分光分布のピークを有するエキシマ光を用いて活性化処理を行うことができ、このような波長の光を照射する装置として、ウシオ電気(株)製の誘電体バリア放電エキシマランプを内蔵した、エキシマ光照射装置などを使用できる。
【0075】
上記[a],[b],[c]の処理は、それぞれ単独でも活性化処理として十分に効果があるが、組み合わせて用いることも可能である。即ち、まず、[c]の処理を行い、引き続いて、[a]の処理を行い、イオン交換水で十分に水洗した後に、[b]の処理を行うなどであり、これにより、それぞれの処理時間を短縮することができ、基材、及び、メッキ層がダメージを受けるリスクを最小にすることができる。
【0076】
本発明における板製造プロセスによりガラス基板上に導電パターンを形成することで、ガラス基板の表面が可視光の透過率をほとんど減じないような平滑な状態であっても、ライン・アンド・スペース(以降においては単にL/Sと表記する)が5(μm)/5(μm)前後の積層パターンに至るまで、優れた密着性を発揮させることができる。
【0077】
本発明によれば、以上に説明した方法を用いることにより、平滑なガラス部材上でも、ガラス部材の変形や歪みを抑制しながら、高密着性で、膜欠陥が少なく、耐薬品性、パタニング性、積層性に優れた、金属化ガラス部材を作製することができ、このようにして得られた金属化ガラス部材は、一例を挙げれば、フラットパネル・ディスプレイなどの配線や電極に使用することが可能であるばかりか、はんだバンプ用のめっきパターンとしても利用することができる。
【0078】
これは、ガラス基板/ニッケル層/パラジウム層という層構成の積層を連続的に行い、その後に、熱処理やパタニング、積層を行うことで、薄膜でも積層化のための下地膜として十分な強度と均一性を有する膜にすることが可能なためである。この場合、ニッケル単膜で熱処理を行ったときに問題になった、活性化処理の際のニッケルめっき粒子間の低膜厚部分への薬剤のアタックを防ぐことができるためである。
【0079】
【実施例】
以下、具体的な実施例を挙げて本発明を説明するが本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
【0080】
〔実施例1〕
ガラス基板として、100mm×100mm×厚さ1.1mmの青板ガラス(日本板ガラス製)を使用し、以下の手順に従って基板の前処理を行った。
【0081】
前処理1:三酸化クロム100(g/L)、conc硫酸200(g/L)を混合して、イオン交換水により、全量1(L)とし、60℃に加温した溶液中に1時間浸漬した後、イオン交換水により水洗。
【0082】
前処理2:10(N)のNaOH水溶液で、浴温70℃にて、超音波振動を行いながら、1時間浸漬した後、イオン交換水により水洗。
【0083】
前処理3:ヘンケルジャパン製のPsilironHSをイオン交換水中に3wt%溶解して、この水溶液中にて、浴温70℃で、超音波振動を行いながら、1時間浸漬した後、イオン交換水により水洗。
【0084】
前処理4:フッ化アンモンを含有する薬剤をイオン交換水に溶解し、この酸性水溶液中にて、浴温25℃で、液循環を行いながら、20分間浸漬した後、イオン交換水により水洗。
【0085】
前処理5:アミノ基を含有する薬剤をイオン交換水に溶解し、この弱アルカリ性水溶液中にて、浴温25℃で、液循環を行いながら、2分間浸漬した後、イオン交換水により水洗。
【0086】
前処理6:PdClを0.52(g/L)となるようにイオン交換水に溶解し、アルカリによりpH6.5に調整した溶液中にて、浴温25℃で、2分間浸漬した後、イオン交換水中に浸漬。
【0087】
前処理7:次亜りん酸塩をイオン交換水に溶解して、pH5.3とした溶液中にて、浴温25℃で、1分間浸漬した後、イオン交換水中に浸漬。
【0088】
以上(1)〜(7)の前処理を施したガラス基板を、図6のグラフに示したような析出速度を持つ無電解Ni−Pメッキ液中に投入し、6分間メッキを行い、その後、50℃に加温したイオン交換水中にて、基板表面に付着する無電解Ni−Pメッキ液を水洗し、60℃に加温した無電解Pdメッキ液中に基板を投入し、1分間メッキを行った。なお、本実施例にて使用した無電解Pdメッキ液は、Pd析出時にP、Bを共析しないタイプのもの(例えば、小島化学薬品製の商品名:PARED)である。
【0089】
Pdメッキ終了後に、基板をイオン交換水の流水により、十分に水洗し、エアーブローを行って、基板に付着するイオン交換水を除去後、170℃の雰囲気中にて2時間の熱処理を行い、図1の(a)に示した層構成を有する基板を作製した。
【0090】
そして、この熱処理済の基板を室温まで徐冷した後に、東京応化工業製のOFPR−800を、スピンコーターにより、基板上に塗布し、90℃の雰囲気中にて、30分間、プリベークし、50(μm)のパターンを有するマスクを用いて露光を行い、更に、東京応化工業製のNMD−3にてパターンを現像した後、イオン交換水の流水にて水洗し、140℃の雰囲気中で、30分間のポストベーキングを行い、図1の(b)に示した保護パターンを持つ基板を作製した。
【0091】
この保護パターンを持つ基板を、前述の混酸溶液中にて、室温で1分間浸漬し、イオン交換水の流水にて、十分に水洗し、図1の(c)に示した下地金属層のパターンを作製した。なお、本実施例においては、上記下地金属層のパターン上に電気メッキによりAgをパターンメッキする前に、300℃の雰囲気にて、30分間の熱処理を行った。
【0092】
この熱処理済の基板のメッキ面の平均表面粗さ、および、メッキ剥離後のガラス基板表面の平均表面粗さを、Tencor社製の表面粗さ計測装置により測定したところ、Pdメッキ層3の平均表面粗さは、Ra=8.5(オングストローム)、メッキ剥離後のガラス基板表面の平均表面粗さは、Ra=3.9(オングストローム)であった。
【0093】
また、ここで使用した電気Agメッキ液は、エヌ・イーケムキャット製のS−900であり、浴温60℃、電流密度0.2(A/cm)にて、2分間メッキを行い、イオン交換水にて水洗後、さらに、200℃の雰囲気中にて、基板の焼成を1時間行った。以上のようにして作製したパターンメッキ基板は、図1の(d)に示したような層構成を有しており、テープによる引きはがし試験においても、剥離したラインは無かった。
【0094】
〔実施例2〕
前記実施例1において、無電解Pdメッキ液の代わりに、奥野製薬製の無電解Pd−Pメッキ液を用いた点以外は、実施例1と同一の条件で、図1の(d)に示したような層構成を有する基板を作製した。ここで用いた無電解Pd−Pメッキ条件は、以下に示す通りである。
【0095】
薬品名:無電ノーブルPd
メッキ浴温度:52℃
メッキ時間:3分
このようにして得られた基板は、図1(d)に示したような層構成を有しており、テープによる引きはがし試験においても、剥離したラインは無かった。
【0096】
〔実施例3〕
前記実施例1において、電気Agメッキ液の代わりに、大和化成製の無電解Auメッキ液を用いた点以外は、実施例1と同一の条件で、図2に示したような、Auメッキ層6を有する基板を作製した。ここで用いた無電解Auメッキ条件は、以下に示す通りである。
【0097】
薬品名:ダインゴールドEL−2
メッキ浴温度:70℃
メッキ時間:20分
このようにして得られた基板は、図2に示したような層構成を有しており、テープによる引きはがし試験においても、剥離したラインは無かった。
【0098】
〔実施例4〕
前記実施例2において、電気Agメッキ液の代わりに、大和化成製の無電解Auメッキ液を用いた点以外は、実施例2と同一の条件で、図2に示したような、Auメッキ層6を有する基板を作製した。ここで用いた無電解Auメッキ条件は、以下に示す通りである。
【0099】
薬品名:ダインゴールドEL−2
メッキ浴温度:70℃
メッキ時間:20分
このようにして得られた基板は、図2に示したような層構成を有しており、テープによる引きはがし試験においても、剥離したラインは無かった。
【0100】
〔実施例5〕
前記実施例1において、電気Agメッキ液の代わりに、エヌ・イーケムキャット製の無電解Ptメッキ液を用いた点以外は、実施例1と同一の条件で、図3に示したようなPtメッキ層7を有する基板を作製した。ここで用いた無電解Ptメッキ条件は、以下に示す通りである。
【0101】
薬品名:EL−Pt(Pt濃度3g/L)
メッキ浴温度:70℃
メッキ時間:5分
このようにして得られた基板は、図3に示したような層構成を有しており、テープによる引きはがし試験においても、剥離したラインは無かった。
【0102】
〔実施例6〕
前記実施例2において、電気Agメッキ液の代わりに、エヌ・イーケムキャット製の無電解Ptメッキ液を用いた点以外は、実施例2と同一の条件で、図3に示したようなPtメッキ層7を有する基板を作製した。ここで用いた電気Ptメッキ条件は、以下に示す通りである。
【0103】
薬品名:EL−Pt(Pt濃度3g/L)
メッキ浴温度:70℃
メッキ時間:5分
このようにして得られた基板は、図3に示したような層構成を有しており、テープによる引きはがし試験においても、剥離したラインは無かった。
【0104】
〔実施例7〕
前記実施例1において、電気Agメッキ液の代わりに、電気Cuメッキ液を用いた点以外は、実施例1と同一の条件で、図4に示したようなCuメッキ層8を有する基板を作製した。ここで用いた電気Cuメッキの組成及び条件は、以下に示す通りである。
【0105】
組成:硫酸銅75(g/L)、硫酸190(g/L)、
塩素イオン50(ppm)
日本リーロナール製カパーグリームCLX−A 5(ml/L)
日本リーロナール製カパーグリームCLX−C 5(ml/L)
メッキ浴温度:30℃
電流密度:0.025(A/cm
メッキ時間:5分
このようにして得られた基板は、図4に示したような層構成を有しており、テープによる引きはがし試験においても、剥離したラインは無かった。
【0106】
〔実施例8〕
前記実施例2において、電気Agメッキ液の代わりに、電気Cuメッキ液を用いた点以外は、実施例2と同一の条件で、図4に示したようなCuメッキ層8を有する基板を作製した。ここで用いた無電解Cuメッキの組成及び条件は、以下に示す通りである。
【0107】
組成:硫酸銅75(g/L)、硫酸190(g/L)、
塩素イオン50(ppm)
日本リーロナール製カパーグリームCLX−A 5(ml/L)
日本リーロナール製カパーグリームCLX−C 5(ml/L)
メッキ浴温度:30℃
電流密度:0.025(A/cm
メッキ時間:5分
このようにして得られた基板は、図4に示したような層構成を有しており、テープによる引きはがし試験においても、剥離したラインは無かった。
【0108】
〔比較例1〕
実施例1と同一の前処理を青板ガラス基板上に施し、同一の無電解Ni−Pメッキ条件にて、図5の(a)に示すような金属化基板を製作し、これを170℃の雰囲気中にて、2時間の焼成処理を行った。そして、このNi−Pメッキ層上に、実施例1と同一の処理条件にて、図5の(b)に示すような保護層4を形成した後、混酸にてエッチングし、図5の(c)に示したようなNi−Pメッキパターンを形成した。
【0109】
なお、本比較例においては、上記エッチング後に十分な水洗を行うのみで、熱処理は行わずに、実施例1と同一の電気Agメッキを行い、図5の(d)に示すような層構成を有するパターンメッキ基板を製作した。このとき、上記電気Agメッキ後のイオン交換水による流水において、50(μm)パターンの一部が剥離した。
【0110】
〔比較例2〕
図5の(c)に示すNi−Pメッキパターンを、その形成まで、実施例1と同一の処理で行ったが、本比較例においては、上記Ni−Pパターン基板を十分に水洗した後、これを300℃の雰囲気中にて、1時間の焼成処理を行った。そして、この基板に、実施例1と同様なパターンAgメッキを施したところ、Agメッキ層が膜状に析出せず、メッキ後のイオン交換水による水洗中に完全に剥離してしまった。
【0111】
なお、上述した実施例は、本発明を基に製作された導電パターンを有するガラス基板の一例を示したに過ぎず、本発明は、前記の特定の実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲内において、数々の変形が可能であることは勿論である。
【0112】
〔実施例9〕
ガラス基材として、100(mm)×100(mm)×厚さ1.1(mm)のフロートガラス基板(日本板ガラス製)を使用し、以下の手順にしたがって前処理を行った。
【0113】
〔ガラス基材の前処理(1)〕
三酸化クロム(無水クロム酸)60(g/L)、conc硫酸180(g/L)を混合して、イオン交換水により全量1(L)とし、これを70℃に加温して基板を1時間浸漬後に、イオン交換水により水洗。
【0114】
〔ガラス基材の前処理(2)〕
10(N)のNaOH水溶液中を70℃に加温した浴中にて、超音波振動を行いながら基板を1時間浸漬後に、50℃に加温したイオン交換水中にて超音波振動を行いながら水洗し、さらに室温のイオン交換水にて水洗する。
【0115】
〔ガラス基材の前処理(3)〕
ヘンケルジャパン製のPsilironHSを3(g/L)となるように、イオン交換水に溶解した水溶液を70℃に加温した浴中にて、超音波振動を行いながら基板を1時間浸漬後に、50℃に加温したイオン交換水中にて超音波振動を行いながら水洗し、さらに室温のイオン交換水にて水洗する。
【0116】
〔ガラス基材の前処理(4)〕
フッ化アンモンを含有する薬剤をイオン交換水に溶解した酸性水溶液を25±2℃に制御し、液循環を行いながら基板を5分間浸漬後に、室温のイオン交換水にて水洗する。
【0117】
〔ガラス基材の前処理(5)〕
アミノ基を含有する薬剤をイオン交換水に溶解した水溶液を25±2℃に制御し、液循環を行いながら基板を2分間浸漬後に、室温のイオン交換水にて水洗する。
【0118】
〔ガラス基材の前処理(6)〕
塩化パラジウム(PdCl)を0.5(g/L)となるようにイオン交換水に溶解し、さらに、アルカリによりpH6.5に調整後、浴温を25±2℃に制御して基板を2時間浸漬後に、室温のイオン交換水中に浸漬する。
【0119】
〔ニッケル・リンメッキ層の形成〕
以上(1)〜(6)に示した前処理を施したガラス基板を、前述したような析出速度を有する、70℃に加温した無電解ニッケル・リンメッキ液中に浸漬し、3分間メッキを行い、基板全面にニッケル・リン合金メッキ層を0.2(μm)形成する。
【0120】
〔パラジウムメッキ層の形成〕
その後、50℃に加温したイオン交換水中にて、基板表面に付着する無電解ニッケル・リンメッキ液を水洗し、65℃に加温した無電解パラジウムメッキ液中に基板を浸漬して、45秒間メッキを行い、パラジウムメッキ層を0.1(μm)積層した。なお、本実施例にて使用した無電解ニッケル・リンメッキ液は、還元剤として次亜燐酸塩を含有するものである。
【0121】
また、無電解パラジウムメッキ液は、パラジウム析出時にPやBを共析するような還元剤、すなわち、りん酸塩系、および、アミン・ボラン系の還元剤を含有していないものであり、さらに、メッキ析出の副反応として水素を発生させるような還元剤を使用していないものである。この条件に適する市販の無電解パラジウムメッキ液の一例としては、小島化学薬品製の商品名:PAREDなどがある。
【0122】
〔熱処理工程〕
Pdメッキ終了後に、基板をイオン交換水により、十分に水洗し、窒素ブローを行って、基板に付着するイオン交換水を除去後、170℃の大気雰囲気中にて1時間キープし、図10(a)に示した層構成を有する基板を作製した。
【0123】
そして、この熱処理済み基板を室温まで冷却した後に、ウシオ電気(株)製の誘電体バリア放電エキシマランプを内蔵するエキシマ光照射装置により、172(nm)の波長に分光分布のピークを有するエキシマ光を基板より5(mm)の位置から30秒間照射した。
【0124】
〔パターン形成工程〕
次に、この基板上に東京応化工業製のレジストである商品名OFPR−800を、スピンコーターにより塗布した後に、90℃の雰囲気中にて30分間のプリベークを行い、これに、密着力評価用のライン・アンド・スペース(以降においてはL/Sと表記する)が50(μm)/50(μm)のパターン、及び、解像力解析用の細線パターンを有するマスクを用いて露光を行い、さらに、東京応化工業製の現像剤である商品名NMD−3にてパターンを現像した後、イオン交換水の流水により水洗し、窒素ブローにて水分を除去した後に、140℃の雰囲気中で、30分間のポストベークを行い、室温まで冷却後に、再度、上記のエキシマ光を30秒間照射して、図10(b)に示した保護パターンを有する基板を作製した。なお、前述したエキシマ光の照射は、形成する保護レジストのパターン幅が広い場合には、省略することができる。
【0125】
以上のような保護パターンを有する基板を、前述の保護溶液中に、室温にて、45秒間浸漬して露出するメッキ層をエッチング除去後、イオン交換水の流水にて、十分に水洗し、さらに、レジスト剥離液中に浸漬して、保護レジストを除去した。ここで使用したレジスト剥離液は、イオン交換中1(L)中に、水酸化ナトリウムを150(g)、及びグルコン酸ナトリウムを10(g)溶解し、70℃に加温したものであり、この浴中に基板を20秒間浸漬後、水洗して、図10(c)に示した積層構造を有する基板を作製した。
【0126】
〔活性化工程〕
次に、このパタニング基板に付着する水分を除去後、前記のエキシマ光を1分間照射し、水酸化ナトリウム200(g)とグルコン酸ナトリウム20(g)をイオン交換水に溶解して70℃に加熱した溶液中に1分間浸漬し、イオン交換水にて十分に水洗して、活性化処理とした。この活性化処理は、被処理基板の表面状態にもよるが、通常は、エキシマ光の照射のみで、露出するメッキ表面の濡れ性が十分に回復する。
【0127】
〔表面金属層の形成工程〕
さらに、上記の活性化処理を施した基板を無電解銀メッキ液中に浸漬し、銀メッキ層4を形成し、図10(d)に示した積層パターンを作製した。ここで使用した無電解銀メッキ液は、N.E.ケムキャット(株)製の商品名EL−Ag#31であり、pH10にて、浴温73℃で1時間メッキし、銀メッキ層を1.3(μm)積層した。
【0128】
〔結果〕
このようにして作製したパターンメッキ基板の、L/Sが50(μm)/50(μm)のパターンに、テープによる引きはがし試験を実施したところ、ガラス基板とメッキ層との界面での剥離は観察されず、良好な密着性を示した。
【0129】
また、このとき、L/Sが5(μm)/5(μm)のパターンにも断線がないことを、電子顕微鏡写真により確認した。
【0130】
さらに、基板上に露出している、ガラス基板1の表面を、Tencor社製の表面粗さ計測装置である、商品名P−10により計測したところ、その平均表面粗さは、0.8(nm)であった。
【0131】
〔実施例10〕
前記実施例9における無電解銀メッキ済みの、L/Sが50(μm)/50(μm)のパターン上に、電気銀メッキ法により、さらに、銀メッキ層を4(μm)積層した。ここで使用した電気銀メッキ液は、N.E.ケムキャット社製の商品名S−900であり、メッキ条件は、浴温60℃、電流密度0.2(A/cm)であった。
【0132】
以上のようにして作製したパターンメッキ基板は、図10(d)に示したような積層パターンを有しており、この基板の、L/Sが50(μm)/50(μm)のパターンに、テープによる引きはがし試験を実施したところ、ガラス基板とメッキ層との界面での剥離は観察されず、良好な密着性を示した。
【0133】
〔実施例11〕
前記実施例9、及び、10において、銀メッキ層4の上に、さらに酸化防止のための金メッキ層6を0.05(μm)積層し、図12に示したような積層構造を有する基板を作製した。
【0134】
ここで使用した金メッキ液は、大和化成(株)製の無電解金メッキ液、商品名:ダインゴールドであり、浴温70℃にてメッキを行った。
【0135】
このようにして作製したパターンメッキ基板の、L/Sが50(μm)/50(μm)のパターンに、テープによる引きはがし試験を実施したところ、ガラス基板とメッキ層との界面での剥離は観察されず、良好な密着性を示した。
【0136】
また、このとき、L/Sが5(μm)/5(μm)のパターンにも断線がないことを、電子顕微鏡写真により確認した。
【0137】
〔実施例12〕
実施例9と同様にして、ガラス基板上にニッケル・リンメッキ層2、及び、パラジウムメッキ層3のパターンを形成し、これを活性化後に、銅メッキ層5を積層してから、同じく、実施例9と同様にして、銀メッキ層4を1.0(μm)積層して、図11に示したような積層構造を有する基板を作製した。
【0138】
ここで使用した銅メッキ液は、日立化成工業(株)製の無電解銅メッキ液、商品名:CUST−2000であり、浴温40℃にて、2分間メッキを行い、銅メッキ層5を0.6(μm)積層した。
【0139】
このようにして作製したパターンメッキ基板の、L/Sが50(μm)/50(μm)のパターンに、テープによる引きはがし試験を実施したところ、ガラス基板とメッキ層との界面での剥離は観察されず、良好な密着性を示した。
【0140】
また、このとき、L/Sが5(μm)/5(μm)のパターンにも断線がないことを、電子顕微鏡写真により確認した。
【0141】
〔実施例13〕
前記実施例12における無電解銀メッキ済みの、L/Sが50(μm)/50(μm)のパターン上に、電気銀メッキ法により、さらに、銀メッキ層4を4(μm)積層した。ここで使用した電気銀メッキ液は、N.E.ケムキャット社製の商品名S−900であり、メッキ条件は、浴温60℃、電流密度0.2(A/cm)であった。
【0142】
以上のようにして作製したパターンメッキ基板は、図11に示したような積層パターンを有しており、この基板の、L/Sが50(μm)/50(μm)のパターンに、テープによる引きはがし試験を実施したところ、ガラス基板とメッキ層との界面での剥離は観察されず、良好な密着性を示した。
【0143】
〔実施例14〕
前記実施例12、及び、13において、銀メッキ層4の上に、さらに酸化防止のための金メッキ層6を0.05(μm)積層し、図13に示したような積層構造を有する基板を作製した。
【0144】
ここで使用した金メッキ液は、大和化成(株)製の無電解金メッキ液、商品名:ダインゴールドであり、浴温70℃にてメッキを行った。
【0145】
このようにして作製したパターンメッキ基板は、L/Sが50(μm)/50(μm)のパターンに、テープによる引きはがし試験を実施したところ、ガラス基板とメッキ層との界面での剥離は観察されず、良好な密着性を示した。
【0146】
また、このとき、L/Sが5(μm)/5(μm)のパターンにも断線がないことを、電子顕微鏡写真により確認した。
【0147】
〔実施例15〕
前記実施例9〜14において実施した活性化処理を以下に示すような条件にて行い、その他の処理は同様にして、図10(d)〜図13に示したような積層構造を有する基板を作製した。
【0148】
すなわち、保護レジストを除去して、図10(c)に示した状態まで処理を行った基板に、活性化処理として、前述したエキシマ光の照射を1分間行い、次に、トリエチレンテトラミン6酢酸6ナトリウム(40〜45%水溶液)80(g)、及び水酸化ナトリウム200(g)をイオン交換水に溶解して1(L)とした処理液を70℃に加温したものに5分間浸漬し、さらに、イオン交換水にて水洗後に、奥野製薬製の商品名OPC−91の2%水溶液中に室温にて20秒間浸漬し、イオン交換水で水洗した。
【0149】
このようにして作製したパターンメッキ基板の、L/Sが50(μm)/50(μm)のパターンに、テープによる引きはがし試験を実施したところ、ガラス基板とメッキ層との界面での剥離は観察されず、良好な密着性を示した。
【0150】
また、このとき、L/Sが5(μm)/5(μm)のパターンにも断線がないことを、電子顕微鏡写真により確認した。
【0151】
〔実施例16〕
前記実施例9〜15において使用したアルカリ含有ガラスの代わりに、一般にホウ珪酸ガラスなどとして知られる、アルカリ成分をほとんど含有しないガラス基板である、コーニング社製の商品名:#7059を使用した。これ以外の処理条件は、前記実施例9〜15と同一にして、図10〜13に示したような積層構造を有する基板を作製した。
【0152】
このようにして作製したパターンメッキ基板の、L/Sが50(μm)/50(μm)のパターンに、テープによる引きはがし試験を実施したところ、ガラス基板とメッキ層との界面での剥離は観察されず、良好な密着性を示した。
【0153】
また、このとき、L/Sが5(μm)/5(μm)のパターンにも断線がないことを、電子顕微鏡写真により確認した。
【0154】
〔実施例17〕
前記実施例9〜16において使用したガラス基板の代わりに、フロートガラスの表面にアルカリ漏洩保護膜として、SiO層を形成したものである、日本板硝子(株)製の商品名:Hコートガラスを使用した。これ以外の処理条件は、前記実施例9〜15と同一にして、図10〜13に示したような積層構造を有する基板を作製した。
【0155】
このようにして作製したパターンメッキ基板の、L/Sが50(μm)/50(μm)のパターンに、テープによる引きはがし試験を実施したところ、ガラス基板とメッキ層との界面での剥離は観察されず、良好な密着性を示した。
【0156】
また、このとき、L/Sが5(μm)/5(μm)のパターンにも断線がないことを、電子顕微鏡写真により確認した。
【0157】
〔比較例3〕
アルカリガラス基板上に、実施例9と同一の条件で前処理を行い、ニッケル・リンメッキ層2を0.3μm積層後、170℃の大気雰囲気中にて1時間キープし、同じく、実施例1と同一の条件でパタニングを行い、保護レジストを除去した。本発明とは、パラジウムメッキ層が無い点で異なる。
【0158】
このパターンに、銀メッキ層を積層するにあたり、活性化処理として、実施例1と同じ、グルコン酸ナトリウムと水酸化ナトリウムを含有する水溶液を用いたところ、ニッケル・リンメッキ層2が変質してしまった。そこで、活性化処理を、エキシマ光の照射、及び、希塩酸への短時間の浸漬とし、基板を無電解銀メッキ液中に浸漬した。
【0159】
ところが、無電解銀メッキ液中においても、銀メッキ層4の形成とニッケル・リンメッキ層2の劣化が同時に起こり、テープによる引きはがし試験を実施したところ、ガラス基板とメッキ層との界面での剥離が観察された。このような状態での模式図を図14に示す。
【0160】
以上、上述した実施例は、本発明を基に製作されたガラス基板上へのパターン形成方法の一例を示したに過ぎず、本発明は、前記の特定の実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲内において、数々の変形が可能であることは勿論である。
【0161】
〔実施例18〕
ガラス基材として、100(mm)×100(mm)×厚さ1.1(mm)のフロートガラス基板(日本板ガラス製)を使用し、以下の手順にしたがって前処理を行った。
【0162】
〔ガラス基板の前処理(1)〕
三酸化クロム(無水クロム酸)60(g/L)、conc硫酸180(g/L)を混合して、イオン交換水により全量l(L)とし、これを70℃に加温して基板を1時間浸漬後に、イオン交換水により水洗。
【0163】
〔ガラス基板の前処理(2)〕
10(N)のNaOH水溶液中を70℃に加温した浴中にて、超音波振動を行いながら基板を1時間浸漬後に、50℃に加温したイオン交換水中にて超音波振動を行いながら水洗し、さらに室温のイオン交換水にて水洗する。
【0164】
〔ガラス基板の前処理(3)〕
ヘンケルジャパン製のP3silironHSを3(g/L)となるように、イオン交換水に溶解した水溶液を70℃に加温した浴中にて、超音波振動を行いながら基板を1時間浸漬後に、50℃に加温したイオン交換水中にて超音波振動を行いながら水洗し、さらに室温のイオン交換水にて水洗する。
【0165】
〔ガラス基板の前処理(4)〕
フッ化アンモンを含有する薬剤をイオン交換水に溶解した酸性水溶液を25±2℃に制御し、液循環を行いながら基板を5分間浸漬後に、室温のイオン交換水にて水洗する。
【0166】
〔ガラス基板の前処理(5)〕
アミノ基を含有する薬剤をイオン交換水に溶解した水溶液を25±2℃に制御し、液循環を行いながら基板を2分間浸漬後に、室温のイオン交換水にて水洗する。
【0167】
〔ガラス基板の前処理(6)〕
塩化パラジウム(PdCl)を0.5(g/L)となるようにイオン交換水に溶解し、さらに、アルカリによりpH6.5に調整後、浴温を25±2℃に制御して基板を2分間浸漬後に、室温のイオン交換水中に浸漬する。
【0168】
〔メッキ層2、3の形成工程〕
以上(1)〜(6)に示した前処理を施したガラス基板を、前述したような析出速度を有する、70℃に加温した無電解ニッケル・リンメッキ液中に浸漬し、3分間メッキを行い、基板全面にニッケル・リン合金メッキ層を0.2(μm)形成後、50℃に加温したイオン交換水中にて、基板表面に付着する無電解ニッケル・リンメッキ液を水洗し、65℃に加温した無電解パラジウムメッキ液中に基板を浸漬して、45秒間メッキを行い、パラジウムメッキ層を0.1(μm)積層した。なお、本実施例にて使用した無電解ニッケル・リンメッキ液は、還元剤として次亜燐酸塩を含有するものである。
【0169】
また、無電解パラジウムメッキ液は、パラジウム析出時にPやBを共析するような還元剤、すなわち、リン酸塩系、および、アミン・ボラン系の還元剤を含有していないものであり、さらに、メッキ析出の副反応として水素を発生させるような還元剤を使用していないものである。この条件に適する市販の無電解パラジウムメッキ液の一例としては、小島化学薬品製の商品名:PAREDなどがある。
【0170】
〔低温プロセスによる熱処理工程〕
Pdメッキ終了後に、基板をイオン交換水により、十分に水洗し、窒素ブローを行って、基板に付着するイオン交換水を除去後、170℃の大気雰囲気中にて1時間キープし、図10(a)に示した層構成を有する基板を作製した。
【0171】
そして、この熱処理済み基板を室温まで冷却した後に、ウシオ電気(株)製の誘電体バリア放電エキシマランプを内蔵するエキシマ光照射装置により、172(nm)の波長に分光分布のピークを有するエキシマ光を基板より5(mm)の位置から30秒間照射した(これは、基板の漏れ性を良くしてレジストの均一塗布性を良くするための処理であり、省略することもできる。)。
【0172】
〔パタニング工程〕
次に、この基板上に東京応化工業製のレジストである商品名OFPR−800を、スピンコーターにより塗布した後に、90℃の雰囲気中にて30分間のプリベークを行い、これに、密着力評価用のライン・アンド・スペース(以降においてはL/Sと表記する)が50(μm)/50(μm)のパターン、及び、解像力解析用の細線パターンを有するマスクを用いて露光を行い、さらに、東京応化工業製の現像剤である商品名NMD−3にてパターンを現像した後、イオン交換水の流水により水洗し、窒素ブローにて水分を除去した後に、140℃の雰囲気中で、30分間のポストベークを行い、室温まで冷却後に、再度、上記のエキシマ光を30秒間照射して、図10(b)に示した保護パターンを有する基板を作製した。なお、前述したエキシマ光の照射は、形成する保護レジストのパターン幅が広い場合には、省略することができる。
【0173】
以上のような保護パターンを有する基板を、前述の混酸溶液中に、室温にて、45秒間浸漬して露出するメッキ層をエッチング除去後、イオン交換水の流水にて、十分に水洗し、さらに、レジスト剥離液中に浸漬して、保護レジストを除去した。ここで使用したレジスト剥離液は、イオン交換中1(L)中に、水酸化ナトリウムを150(g)、及びグルコン酸ナトリウムを10(g)溶解し、70℃に加温したものであり、この浴中に基板を20秒間浸漬後、水洗して、図10(c)に示した積層構造を有する基板を作製した。
【0174】
〔活性化工程〕
次に、このパタニング基板に付着する水分を除去後、前記のエキシマ光を1分間照射し、水酸化ナトリウム200(g)とグルコン酸ナトリウム20(g)をイオン交換水に溶解して70℃に加熱した溶液中に1分間浸漬し、イオン交換水にて十分に水洗して、活性化処理とした。この活性化処理は、被処理基板の表面状態にもよるが、通常は、エキシマ光の照射のみで、露出するメッキ表面の濡れ性が十分に回復する。
【0175】
〔白金メッキ工程〕
さらに、上記の活性化処理を施した基板を無電解白金メッキ液中に浸漬し、白金メッキ層4を形成し、図10(d)に示した積層パターンを作製した。ここで使用した無電解白金メッキ液は、白金析出の副反応として水素を生成しないタイプのものである、N.E.ケムキャット(株)製の商品名EL−Ptであり、pH10にて、浴温70℃で30分間メッキし、白金メッキ層を0.24(μm)積層した。
【0176】
〔結果〕
このようにして作製したパターンメッキ基板の、L/Sが50(μm)/50(μm)のパターンに、テープによる引きはがし試験を実施したところ、ガラス基板とメッキ層との界面での剥離は観察されず、良好な密着性を示した。
【0177】
また、このとき、L/Sが5(μm)/5(μm)のパターンにも断線がないことを、電子顕微鏡写真により確認した。
【0178】
さらに、基板上に露出している、ガラス基板1の表面を、Tencor社製の表面粗さ計測装置である、商品名P−10により計測したところ、その平均表面粗さは、0.8(nm)であった。
【0179】
〔実施例19〕
活性化処理までは、前記実施例18と同様にして行い、図10(c)に示した層構成のL/Sが50(μm)/50(μm)のパターン上に、電気白金メッキ法により、白金メッキ層を0.5(μm)積層した。
【0180】
ここで使用した電気白金メッキ液は、N.E.ケムキャット社製の商品名Pt−745であり、メッキ条件は、pH12.5、浴温77℃、電流密度0.3(A/cm)であった。
【0181】
以上のようにして作製したパターンメッキ基板は、図10(d)に示したような積層パターンを有しており、この基板の、L/Sが50(μm)/50(μm)のパターンに、テープによる引きはがし試験を実施したところ、ガラス基板とメッキ層との界面での剥離は観察されず、良好な密着性を示した。
【0182】
〔実施例20〕
前記実施例18、19において使用したアルカリ含有ガラスの代わりに、一般にホウ珪酸ガラスなどとして知られる、アルカリ成分をほとんど含有しないガラス基板である、コーニング社製の商品名:#7059を使用した。これ以外の処理条件は、前記実施例18、19と同一にして、図10(d)に示したような積層構造を有する基板を作製した。
【0183】
このようにして作製したパターンメッキ基板の、L/Sが50(μm)/50(μm)のパターンに、テープによる引きはがし試験を実施したところ、ガラス基板とメッキ層との界面での剥離は観察されず、良好な密着性を示した。
【0184】
また、このとき、L/Sが5(μm)/5(μm)のパターンにも断線がないことを、電子顕微鏡写真により確認した。
【0185】
〔実施例21〕
前記実施例18〜20において使用したガラス基板の代わりに、フロートガラスの表面にアルカリ漏洩保護膜として、SiO層を形成したものである、日本板硝子(株)製の商品名:Hコートガラスを使用した。これ以外の処理条件は、前記実施例18〜20と同一にして、図10(d)に示したような積層構造を有する基板を作製した。
【0186】
このようにして作製したパターンメッキ基板の、L/Sが50(μm)/50(μm)のパターンに、テープによる引きはがし試験を実施したところ、ガラス基板とメッキ層との界面での剥離は観察されず、良好な密着性を示した。
【0187】
また、このとき、L/Sが5(μm)/5(μm)のパターンにも断線がないことを、電子顕微鏡写真により確認した。
【0188】
〔比較例4〕
アルカリガラス基板上に、実施例18と同一の条件で前処理を行い、ニッケル・リンメッキ層2を0.3μm積層後、170℃の大気雰囲気中にて1時間熱処理を行い、同じく、実施例18と同一の条件でパタニングを行い、保護レジストを除去した。
【0189】
このパターンに、白金メッキ層を積層するにあたり、活性化処理として、実施例18と同じ、グルコン酸ナトリウムと水酸化ナトリウムを含有する水溶液を用いたところ、ニッケル・リンメッキ層2が変質してしまった。そこで、活性化処理を、エキシマ光の照射、及び、希硫酸への短時間の浸漬とし、イオン交換水で水洗後、基板を実施例1と同じ無電解白金メッキ液中に浸漬した。
【0190】
ところが、無電解白金メッキ液中において、白金メッキ層4の形成とニッケル・リンメッキ層2の劣化が同時に起こり、テープによる引きはがし試験を実施したところ、ガラス基板とメッキ層との界面での剥離が観察された。このような状態での模式図を図14(a)、及び、図14(b)に示す。
【0191】
〔比較例5〕
アルカリガラス基板上に、実施例18と同一の条件で処理を行い、図10(d)に示したパターンを形成した。これに、同じく実施例18と同様の活性化処理を施し、無電解白金メッキ液中に基板を投入した。ここで使用した無電解白金メッキ液は、白金析出の副反応として水素を生成するような還元剤を含有していない、強酸性(本発明で用いるアルカリ性でない)のメッキ液である、日本高純度化学(株)製のIM−PTであり、浴温55℃において、図10(d)に示したパタニング基板を投入した。
【0192】
ところが、時間の経過とともに、ガラス基板とメッキ層との界面より剥離が起こった。これは、無電解白金メッキ液による、パラジウムメッキ層、及び、ニッケル・リンメッキ層のエッチングが進行したためであると考えられる。このような状態での模式図を図15に示す。
【0193】
以上、上述した実施例は、本発明を基に製作されたガラス基材上へのパターン形成方法の一例を示したに過ぎず、本発明は、前記の特定の実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲内において、数々の変形が可能であることは勿論である。
【0194】
〔実施例22〕
ガラス基材として、100(mm)×100(mm)×厚さ1.1(mm)のフロートガラス基板(日本板ガラス製)を使用し、以下の手順にしたがって前処理を行った。
前処理(1)
三酸化クロム(無水クロム酸)60(g/L)、conc硫酸180(g/L)を混合して、イオン交換水により全量l(L)とし、これを70℃に加温して基板を1時間浸漬。
前処理(2)
10(N)のNaOH水溶液を75℃に加温した浴中にて、超音波振動を行いながら基板を15分間浸漬し、50℃に加温したイオン交換水中にて超音波振動を行いながら水洗。
前処理(3)
ヘンケルジャパン製のPsilironHSを3(g/L)となるように、イオン交換水に溶解した水溶液を70℃に加温した浴中にて、超音波振動を行いながら基板を10分間浸漬し、50℃に加温したイオン交換水中にて超音波振動を行いながら水洗。
前処理(4)
アミノ基を含有する薬剤をイオン交換水に溶解した水溶液を25±2℃に制御し、液循環を行いながら基板を2分間浸漬。
前処理(5)
塩化パラジウムを0.5(g/L)となるようにイオン交換水に溶解し、さらに水酸化ナトリウムによりpH6.5に調整した後、浴温を25±2℃に制御して基板を2分間浸漬。
【0195】
以上(1)〜(5)に示した前処理を施したガラス基板を、前述したような析出速度を有する、70℃に加温したpHが4.6の無電解ニッケル・リンめっき液(次亜燐酸塩を還元剤とする)中に浸漬し、3分間めっきを行い、基板全面にニッケル・リンめっき層2を0.25(μm)形成後、50℃に加温したイオン交換水中にて、基板表面に付着する無電解ニッケル・リンめっき液を水洗した。
【0196】
さらに、これを90℃に加温したpHが6の無電解パラジウムめっき液(ギ酸塩を還元剤とする)中に浸漬して3分間めっきを行い、パラジウムめっき層を0.2(μm)積層した。
【0197】
Pdメッキ終了後に、基板をイオン交換水により、十分に水洗し、窒素ブローを行い、基板に付着するイオン交換水を除去後、170℃の大気雰囲気中にて1時間の焼成を行い、図1(a)に示した層構成を有する基板を作製した。
【0198】
そして、この熱処理済み基板を室温まで冷却した後に、ウシオ電気(株)製の誘電体バリア放電エキシマランプを内蔵するエキシマ光照射装置により、172(nm)の波長に分光分布のピークを有するエキシマ光を基板より5(mm)の位置から30秒間照射した。
【0199】
次に、この基板上に東京応化工業製のレジストである商品名OFPR−800を、スピンコーターにより塗布した後に、90℃の雰囲気中にて30分間のプリベークを行い、これに、密着力評価用としてL/Sが50(μm)/50(μm)のパターン、及び、解像力解析用の細線パターンを有するマスクを用いて露光を行い、さらに、東京応化工業製の現像剤である商品名NMD−3にてパターンを現像した後、イオン交換水の流水により水洗し、窒素ブローにて水分を除去した後に、140℃の雰囲気中で、30分間のポストベークを行い、室温まで冷却後に、再度、上記のエキシマ光を30秒間照射して、図1(b)に示した保護パターンを有する基板を作製した。なお、前述したエキシマ光の照射は、形成する保護レジストのパターン幅が広い場合には、省略することができる。
【0200】
以上のような保護パターンを有する基板を、前述の混酸溶液中に、室温にて、80秒間浸漬して露出するメッキ層をエッチング除去後、イオン交換水の流水にて十分に水洗し、さらに、レジスト剥離液中に浸漬して、保護レジストを除去した。
【0201】
ここで使用したレジスト剥離液は、イオン交換中1(L)中に、水酸化ナトリウムを150(g)、及び、グルコン酸ナトリウムを10(g)溶解し、70℃に加温したものであり、この浴中に基板を20秒間浸漬後、水洗して、図1(c)に示した積層構造を有する基板を作製した。
【0202】
このようにして作製した基板上の、L/Sが50(μm)/50(μm)のパターンに、テープによる引きはがし試験を実施したところ、ガラス基板とめっき層との界面での剥離は観察されず、良好な密着性を示した。
【0203】
また、このとき、L/Sが5(μm)/5(μm)のパターンにも断線がないことを、SEM観察により確認した。
【0204】
このときのガラス基板1の表面粗さを、Tencor社製の表面粗さ計測装置である、商品名P−10により計測したところ、その平均表面粗さは、0.6(nm)であった。
【0205】
〔実施例23〕
前記実施例22において作製した、ニッケル・リン/パラジウムのパターンを有するガラス基板に、前記のエキシマ光を1分間照射し、さらに、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド50(g)とグルコン酸ナトリウム20(g)を1(L)のイオン交換水に溶解して70℃に加熱した溶液中に5分間浸漬し、さらに、これを70℃に加温したイオン交換水中に10秒間浸漬後、室温のイオン交換水にて十分に水洗した。この基板をイオン交換水により硫酸の濃度が2(mL/L)となるように調製した液中に、室温にて10秒間浸漬後、室温のイオン交換水にて十分に水洗した。
【0206】
次に、イオン交換水に塩化パラジウムを溶解し、塩化パラジウムの濃度が15(ppm)となるように調製した液中に室温にて20秒間浸漬後、イオン交換水にて十分に水洗した。
【0207】
この基板を70℃に加温したpH10の無電解白金メッキ液(ヒドラジンを還元剤とする)中に浸漬し、白金めっき層4を0.1(μm)積層して、図7に示したようなパターンを作製した。
【0208】
このようにして作製したパターンメッキ基板の、L/Sが50(μm)/50(μm)のパターンに、テープによる引きはがし試験を実施したところ、ガラス基板とめっき層との界面での剥離は観察されず、良好な密着性を示した。
【0209】
また、このとき、L/Sが5(μm)/5(μm)のパターンにも断線がないことを、SEM観察により確認した。
【0210】
このときのガラス基板1の表面粗さを、Tencor社製の表面粗さ計測装置、商品名P−10により計測したところ、その平均表面粗さは、0.6(nm)であった。
【0211】
〔実施例24〕
前記実施例22において作製したニッケル・リン/パラジウムのパターンを有するガラス基板に、前記実施例23と同様の活性化処理を施した。
【0212】
この基板を75℃に加温したpH10の無電解銀めっき液(ヒドラジンを還元剤とする)中に浸漬し、銀めっき層5aを0.5(μm)積層して、図8(a)に示したようなパターンを作製した。
【0213】
このようにして作製したパターンメッキ基板の、L/Sが50(μm)/50(μm)のパターンに、テープによる引きはがし試験を実施したところ、ガラス基板とめっき層との界面での剥離は観察されず、良好な密着性を示した。
【0214】
また、このとき、L/Sが5(μm)/5(μm)のパターンにも断線がないことを、SEM観察により確認した。
【0215】
このときのガラス基板1の表面粗さを、Tencor社製の表面粗さ計測装置、商品名P−10により計測したところ、その平均表面粗さは、0.6(nm)であった。
【0216】
〔実施例25〕
前記実施例22において作製したニッケル・リン/パラジウムのパターンを有するガラス基板に、前記実施例23と同様の活性化処理を施した。
【0217】
この基板を、70℃に加温したpH7の無電解金メッキ液(チオ尿素を還元剤とする)中に浸漬し、金メッキ層6aを0.2(μm)積層して、図8(b)に示したようなパターンを作製した。
【0218】
このようにして作製したパターンメッキ基板の、L/Sが50(μm)/50(μm)のパターンに、テープによる引きはがし試験を実施したところ、ガラス基板とめっき層との界面での剥離は観察されず、良好な密着性を示した。
【0219】
また、このとき、L/Sが5(μm)/5(μm)のパターンにも断線がないことを、SEM観察により確認した。
【0220】
このときのガラス基板1の表面粗さを、Tencor社製の表面粗さ計測装置、商品名P−10により計測したところ、その平均表面粗さは、0.6(nm)であった。
【0221】
〔実施例26〕
前記実施例22と同様にして、ガラス基板上にニッケル・リン/パラジウムのパターンを作製した。活性化処理としては、前記のエキシマ光を1分間照射し、さらに、水酸化ナトリウム40(g)とグルコン酸ナトリウム20(g)を1(L)のイオン交換水に溶解して70℃に加熱した溶液中に5分間浸漬し、これをイオン交換水にて十分に水洗した。
【0222】
この基板を、電気銀メッキ液中に浸漬し、銀メッキ層5bを3(μm)積層して、図8(c)に示したようなパターンを作製した。
【0223】
ここで使用した電気銀めっき液は、N.E.ケムキャット社製の商品名S−900であり、めっき条件は、浴温60℃、電流密度0.2(A/cm)であった。
【0224】
このようにして作製したパターンめっき基板の、L/Sが50(μm)/50(μm)のパターンに、テープによる引きはがし試験を実施したところ、ガラス基板とめっき層との界面での剥離は観察されず、良好な密着性を示した。
【0225】
このときのガラス基板1の表面粗さを、Tencor社製の表面粗さ計測装置、商品名P−10により計測したところ、その平均表面粗さは、0.6(nm)であった。
【0226】
〔実施例27〕
前記実施例22と同様にして、ガラス基板上にニッケル・リン/パラジウムのパターンを作製した。活性化処理としては、前記のエキシマ光を1分間照射し、さらに、水酸化ナトリウム40(g)とグルコン酸ナトリウム20(g)を1(L)のイオン交換水に溶解して70℃に加熱した溶液中に5分間浸漬し、これをイオン交換水にて十分に水洗した。
【0227】
この基板を、電気銅めっき液中に浸漬し、銅メッキ層7を3(μm)積層して、図8(d)に示したようなパターンを作製した。
【0228】
ここで使用した電気銅めっき液は、以下に示す組成のものを用い、浴温30℃にて、電流密度0.025(A/cm)でめっきを行った。
組成:硫酸銅75(g/L)、硫酸190(g/L)、塩素イオン50(ppm)、カパーグリームCLX−A 5(mL/L)(日本リーロナール製)、カパーグリームCLX−C 5(mL/L)(日本リーロナール製)
このようにして作製したパターンメッキ基板の、L/Sが50(μm)/50(μm)のパターンに、テープによる引きはがし試験を実施したところ、ガラス基板とメッキ層との界面での剥離は観察されず、良好な密着性を示した。
【0229】
このときのガラス基板1の表面粗さを、Tencor社製の表面粗さ計測装置、商品名P−10により計測したところ、その平均表面粗さは、0.6(nm)であった。
【0230】
〔実施例28〕
前記実施例22において作製した、ニッケル・リン/パラジウムのパターンを有するガラス基板に、前記のエキシマ光を1分間照射し、さらに、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド50(g)とグルコン酸ナトリウム20(g)を1(L)のイオン交換水に溶解して70℃に加熱した溶液中に5分間浸漬し、さらに、これを70℃に加温したイオン交換水中に10秒間浸漬後、室温のイオン交換水にて十分に水洗した。
【0231】
この基板を、イオン交換水1(L)に奥野製薬製のOPC−91を10(mL)添加した水溶液中に、室温にて10秒間浸漬後、室温のイオン交換水にて十分に水洗した。
【0232】
次に、イオン交換水に塩化パラジウムを溶解し、塩化パラジウムの濃度が15(ppm)となるように調製した液中に、室温にて20秒間浸漬後、イオン交換水にて十分に水洗した。
【0233】
この基板を、電気金めっき液中に浸漬し、金メッキ層6bを0.1(μm)積層して、図9(a)に示したようなパターンを作製した。
【0234】
ここで使用した電気金めっき液は、小島化学薬品(株)製のK−710ピュア・ゴールドであり、浴温60℃にて、電流密度0.20(A/cm)でめっきを行った。
【0235】
このようにして作製したパターンメッキ基板の、L/Sが50(μm)/50(μm)のパターンに、テープによる引きはがし試験を実施したところ、ガラス基板とメッキ層との界面での剥離は観察されず、良好な密着性を示した。
【0236】
このときのガラス基板1の表面粗さを、Tencor社製の表面粗さ計測装置、商品名P−10により計測したところ、その平均表面粗さは、0.6(nm)であった。
【0237】
〔実施例29〕
実施例23と同様にして、図8(a)に示したような積層パターンを作製し、これをイオン交換水にて十分に水洗後、置換金メッキ液中に浸漬し、銀めっき層5aの表層を金により置換して、金めっき層6cを0.1(μm)形成し、図9(b)に示したようなパターンを作製した。
【0238】
ここで使用した置換金メッキ液は、大和化成(株)製のダインゴールドEL−2であり、浴温70℃にて、基板を20分間浸漬した。
【0239】
このようにして作製したパターンメッキ基板の、L/Sが50(μm)/50(μm)のパターンに、テープによる引きはがし試験を実施したところ、ガラス基板とメッキ層との界面での剥離は観察されず、良好な密着性を示した。
【0240】
また、このとき、L/Sが5(μm)/5(μm)のパターンにも断線がないことを、SEM観察により確認した。
【0241】
このときのガラス基板1の表面粗さを、Tencor社製の表面粗さ計測装置、商品名P−10により計測したところ、その平均表面粗さは、0.6(nm)であった。
【0242】
〔実施例30〕
実施例27と同様にして、図8(d)に示したような積層パターンを作製し、これをイオン交換水にて十分に水洗した後、石原薬品(株)製のパラジウム活性化剤であるPDC−10を200(mL/L)含有する処理液中に、浴温30℃にて、1分間浸漬し、イオン交換水にて十分に水洗を行った。
【0243】
次に、この基板を、実施例22にて使用した無電解パラジウムめっき液中に浸漬して、パラジウムめっき層3を0.2(μm)積層し、さらに十分に水洗を行った後に、実施例25にて使用した無電解金めっき液中に浸漬して、金メッキ層6aを0.1(μm)積層し、図9(c)に示したようなパターンを作製した。
【0244】
このようにして作製したパターンメッキ基板の、L/Sが50(μm)/50(μm)のパターンに、テープによる引きはがし試験を実施したところ、ガラス基板とメッキ層との界面での剥離は観察されず、良好な密着性を示した。
【0245】
このときのガラス基板1の表面粗さを、Tencor社製の表面粗さ計測装置、商品名P−10により計測したところ、その平均表面粗さは、0.6(nm)であった。
【0246】
〔実施例31〕
前記実施例において使用したフロートガラス基板(アルカリ含有ガラス基板)の代わりに、一般にホウ珪酸ガラスなどとして知られている、アルカリ成分をほとんど含有しないガラス部材である、コーニング社製の商品名:#7059を使用した。これ以外の条件は、それぞれの前記実施例と同一にしてパターンめっき基板を作製した。
【0247】
このようにして作製したパターンメッキ基板の、L/Sが50(μm)/50(μm)のパターンに、テープによる引きはがし試験を実施したところ、ガラス基板とメッキ層との界面での剥離は観察されず、良好な密着性を示した。
【0248】
また、無電解めっき法のみを用いて作製したパターンめっき基板については、L/Sが5(μm)/5(μm)のパターンにも断線がないことをSEM観察により確認した。
【0249】
このときのガラス基板1の表面粗さを、Tencor社製の表面粗さ計測装置、商品名P−10により計測したところ、その平均表面粗さは、0.6(nm)であった。
【0250】
〔実施例32〕
前記実施例において使用したガラス基板の代わりに、フロートガラスの表面にアルカリ漏洩保護膜として、SiO層を形成したものである。日本板硝子(株)製の商品名:Hコートガラスを使用した。これ以外の条件は、それぞれの前記実施例と同一にしてパターンめっき基板を作製した。
【0251】
このようにして作製したパターンメッキ基板の、L/Sが50(μm)/50(μm)のパターンに、テープによる引きはがし試験を実施したところ、ガラス基板とメッキ層との界面での剥離は観察されず、良好な密着性を示した。
【0252】
また、無電解めっき法のみを用いて作製したパターンめっき基板については、L/Sが5(μm)/5(μm)のパターンにも断線がないことをSEM観察により確認した。
【0253】
このときのガラス基板1の表面粗さを、Tencor社製の表面粗さ計測装置、商品名P−10により計測したところ、その平均表面粗さは、0.6(nm)であった。
【0254】
〔比較例6〕
実施例22と同じ基板に、実施例22と同一の条件で前処理を行い、ニッケル・リンメッキ層2を0.5(μm)積層後、170℃の大気雰囲気中にて1時間焼成し、同じく、実施例22と同一の条件でパタニングを行い、保護レジストを除去した。
【0255】
このパターンに、白金めっき層を積層するにあたり、活性化処理として、実施例23と同じ処理を施したところ、ニッケル・リンめっき層2が変質してしまった。このときの模式図を図14(a)に示す。
【0256】
そこで、活性化処理を、エキシマ光の照射、及び、希硫酸への短時間の浸漬とし、イオン交換水で水洗後、これを実施例23と同じ無電解白金めっき液中に浸漬した。
【0257】
ところが、無電解白金めっき液中においても、白金めっき層4の形成とニッケル・リンめっき層2の劣化が同時に起こった。めっき終了後に、テープによる引きはがし試験を実施したところ、ガラス基板とメッキ層との界面での剥離が観察された。このときの模式図を図14(b)に示す。
【0258】
以上に記載した実施例は、本発明を基に制作されたガラス部材の金属化方法の一例を示したに過ぎず、本発明が前記の特定の実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲内において、数々の変形が可能であることは勿論である。
【0259】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、ガラス基板上に、下地メッキ層として、第1層にニッケルを主成分とする層、第2層としてパラジウムを主成分とする層を積層することにより、ガラス基板に反りや歪みを与えるような高温のプロセスを用いなくとも、それ以降のパターンメッキによる主導電層形成を、充分な密着力をもって行ない得る。
【0260】
さらに本発明方法によれば、平滑なガラス部材上でも、ガラス部材の変形や歪みを抑制しながら、高密着性で、膜欠陥が少なく、耐薬品性、パタニング性、積層性に優れた、金属化ガラス部材を作製することができ、このようにして得られた金属化ガラス部材は、フラットパネル・ディスプレイなどの配線や電極に使用することが可能であるばかりか、はんだバンプ用のめっきパターンとしても利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基板の形態を示す模式図である。
【図2】本発明の基板の形態を示す模式図である。
【図3】本発明の基板の形態を示す模式図である。
【図4】本発明の基板の形態を示す模式図である。
【図5】比較例の基板構成を示す模式図である。
【図6】無電解Ni−Pメッキの析出速度を示すグラフである。
【図7】本発明の基板の形態を示す模式図である。
【図8】本発明の基板の形態を示す模式図である。
【図9】本発明の基板の形態を示す模式図である。
【図10】本発明の基板の形態を示す模式図である。
【図11】本発明の基板の形態を示す模式図である。
【図12】本発明の基板の形態を示す模式図である。
【図13】本発明の基板の形態を示す模式図である。
【図14】比較例の基板構成を示す模式図である。
【図15】比較例の基板構成を示す模式図である。
【符号の説明】
1 ガラス基板
2,3 層
4 保護レジスト
5 導電層
5a 銀めっき層
5b 銀めっき層
6 Auメッキ層
6a,6b,6c 金メッキ層
7 Ptメッキ層
8 Cuメッキ層
7 銅メッキ層

Claims (10)

  1. ガラス基板上にニッケルを主成分とする第一の層を形成する工程、該第一の層の上にパラジウムを主成分とする第二の層を形成する工程、及び該第二の層の上に導電層を形成する工程を有し、
    前記導電層の形成は、金属析出時の副反応として水素を生じない還元剤を含有するメッキ液を用いる無電解メッキ法によって行われるものであり、
    かつ、前記第一の層の厚みをAμm、前記第二の層の厚みをBμmとし、以下の関係
    0.05 ≦ (A+B) ≦ 1.5
    0.04 ≦ A
    0.02 ≦ B
    を満たすことを特徴とする基板の製造方法。
  2. 前記パラジウムを主成分とする第二の層を形成した後、熱処理を施す請求項に記載の基板の製造方法。
  3. 前記熱処理は、100℃〜350℃の範囲の温度でなされる請求項に記載の基板の製造方法。
  4. 前記導電層形成工程に先立って、前記第二の層表面の活性化処理を行なう請求項に記載の基板の製造方法。
  5. 前記活性化処理として、以下に示す(a),(b),(c)
    (a)前記第二の層を、金属キレート剤を含有するアルカリ性の水溶液と接触させる;
    (b)前記第二の層を、塩酸系、硫酸系、鉄塩系の薬剤を少なくとも1種類以上含有する酸性の水溶液と接触させる;
    (c)前記第二の層に、紫外線領域の波長を有する光を照射する;
    より選ばれる1種類以上の処理を施す請求項に記載の基板の製造方法。
  6. 前記金属キレート剤を含有するアルカリ性の水溶液が、グルコン酸塩またはトリエチレンテトラミン6酢酸塩のどちらか、及び水酸化ナトリウムまたはテトラメチルアンモニウムヒドロキシドのどちらかを少なくとも含有する請求項に記載の基板の製造方法。
  7. 前記紫外線領域の波長を有する光が、172(nm)の波長に発光分布のピークを有している請求項に記載の基板の製造方法。
  8. 前記ニッケルを主成分とする第一の層は、前記ガラス基板上に付与された触媒核に基づいて形成される請求項に記載の基板の製造方法。
  9. 前記導電層は、Au、Ag、Cu、Ni、Pt、Pd、W、Moから選ばれた元素を主成分とするメッキ層で構成される請求項に記載の基板の製造方法。
  10. 前記ニッケルを主成分とする第一の層及び前記パラジウムを主成分とする第二の層を、パターニングする工程を含む請求項記載の基板の製造方法。
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