JP3617189B2 - ディジタル保護継電器の入力回路点検方法 - Google Patents
ディジタル保護継電器の入力回路点検方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はディジタル型保護継電器の入力回路点検方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディジタル保護継電器の入力回路の点検方式として、図4に示すように点検時に直流電力を印加する方法がある。
【0003】
図4において、1は入力コイル、2は既知の直流(DC)電源、3はスイッチ、4は比較器、5はフィルタ、6はシフトレジスタ(S/R)、7はマルチプレクサ、8はアナログ/ディジタル(A/D)変換器、9は演算部である中央処理ユニット(CPU)である。
【0004】
図4の点検回路において、比較器4は入力コイル1の誘起電圧とDC電源2の直流電圧を入力としてこれらを比較し、その偏差分をフィルタ5を介してシフトレジスタ6に導く。シフトレジスタ6はフィルタ5を通して入力された偏差信号を順次出力して、マルチプレクサ7を通してA/D変換器8に導く。A/D変換器8はマルチプレクサ7からのアナログ信号をディジタル信号に変換してCPU9に入力する。
【0005】
CPU9は点検時に入力回路に印加された既知の直流電圧をA/D変換した値を1サイクル分(30°サンプリングで12個)を加算し、直流分を抽出し、所定の値かどうかを判定して入力回路の異常を検出する。
【0006】
30°サンプリングの場合、従来、直流分DCは、
【0007】
【数1】
【0008】
で求めていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、ディジタルリレーでは30°サンプリングを行っていて、その12回の和をとれば、交流分は殆ど零となり、直流分のみを抽出できる。
【0010】
ところが、電力系統の周波数がずれると、表1に示すように、入力値が直流分とみなされ、誤差のとる範囲は図5のハッチング部に示すように大きくなり、点検の判定に支障が出ていた。
【0011】
【表1】
【0012】
表1において最大直流分は交流入力のピーク値に対する%である。
【0013】
例えば、10Vフルスケールに0.5VのDCを重畳した際、入力が7.07V(ピーク10V)あった場合、1%の周波数ずれで0.1Vの直流分が認識されるため、0.5Vに対し20%もの誤差を発生させ、点検が異常となってしまう。
【0014】
本発明は上記従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、その目的は交流入力の周波数で変動しても誤検出を防止でき、高信頼性のディジタル保護継電器の入力回路点検方法を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のディジタル保護継電器の入力回路点検方法は、交流入力回路に既知の直流電力成分を重畳し、入力回路の点検を行う入力回路点検方法において、交流入力の基本周波数の一周期分の積算値と、前記交流入力の基本周波数よりも180゜電気角度偏位した交流入力の一周期分の積算値の加減算により重畳された直流電力成分を検出し、点検による良否を判定する、ことを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について図1〜図3を参照しながら説明する。
【0017】
図1は本発明によるディジタル保護継電器の入力回路点検方法における演算処理方法の一例を示すもので、11はサンプリングデータ値を入力として所定のサンプリング範囲の演算を行う第1の演算部、12は同じく、所定のサンプリング範囲の演算を行う第2の演算部、13は第1の演算部11と第2の演算部12の各演算結果を入力として所定の演算を実行してDC分演算値を出力する第3の演算部である。
【0018】
図1の演算処理方法において、例えば、第1の演算部11はサンプリング時点i=0〜11の加減算を行うとともに、第2の演算部12はサンプリング時点i=6〜17の加減算を行う。第3の演算部13は第1の演算部11の加減算値と第2の演算部12の加減算値を加算し、その加算値をサンプリング時点数例えば24で割り算して演算値を得、この演算値をDC分演算値として出力する。
【0019】
すなわち、式(2)のような演算式により演算処理を実行する。
【0020】
【数2】
【0021】
(2)式中i=0〜11の演算結果とi=6〜17の演算結果は積算開始の電気角が基本波で180°ずれているため、互いに相殺して誤差を低減させる。
【0022】
図2は誤差の説明図であって、基本周波数よりも高い周波数が入力された場合(A)は0°位相からの積算でハッチング部分が誤差となり、正の値を示す。(B)は180°からの積算で誤差は負の値を示す。
【0023】
(2)式を用いた場合の誤差は表2のようになり、その誤差分布は図3のようになる。
【0024】
【表2】
【0025】
本実施例によれば、系統周波数が従来のものでは±0.5%の変動で点検異常を発生したのに対して、±0.5%程度まで点検異常を発生させないとともに、プログラムのみで実現できるため、コストの上昇なくして点検精度の向上を図ることが出来る。
【0026】
【発明の効果】
本発明によれば、交流入力回路に既知の直流を重畳し、入力回路の点検を行う点検方法において、交流入力の基本周波数の一周期分の積算値と、前記交流入力の基本周波数よりも所定電気角度たとえば180°偏位した一周期分の積算値の和により重畳されたDC分を検出し、点検による良否を判定するものであるから、交流入力の周波数が変動した場合でも誤検出が防止され、信頼性の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態によるディジタル保護継電器の入力回路点検方法で用いる中央処理装置の演算例を示すブロック図。
【図2】図1の方法による動作説明図。
【図3】図1の方法による周波数/誤差特性図。
【図4】ディジタル保護継電器の入力回路点検方法を示すブロック図。
【図5】従来のディジタル保護継電器の入力回路点検方法による周波数/誤差特性図。
【符号の説明】
11…第1の演算部
12…第2の演算部
13…第3の演算部
Claims (1)
- 交流入力回路に既知の直流電力成分を重畳し、入力回路の点検を行う入力回路点検方法において、
交流入力の基本周波数の一周期分の積算値と、前記交流入力の基本周波数よりも180゜電気角度偏位した交流入力の一周期分の積算値の加減算により重畳された直流電力成分を検出し、点検による良否を判定する、ことを特徴とするディジタル保護継電器の入力回路点検方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP13145396A JP3617189B2 (ja) | 1996-05-27 | 1996-05-27 | ディジタル保護継電器の入力回路点検方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP13145396A JP3617189B2 (ja) | 1996-05-27 | 1996-05-27 | ディジタル保護継電器の入力回路点検方法 |
Publications (2)
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JPH09322378A JPH09322378A (ja) | 1997-12-12 |
JP3617189B2 true JP3617189B2 (ja) | 2005-02-02 |
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ID=15058319
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP13145396A Expired - Fee Related JP3617189B2 (ja) | 1996-05-27 | 1996-05-27 | ディジタル保護継電器の入力回路点検方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3617189B2 (ja) |
-
1996
- 1996-05-27 JP JP13145396A patent/JP3617189B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH09322378A (ja) | 1997-12-12 |
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