JPH1169600A - ディジタル型保護継電装置 - Google Patents

ディジタル型保護継電装置

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JPH1169600A
JPH1169600A JP9218378A JP21837897A JPH1169600A JP H1169600 A JPH1169600 A JP H1169600A JP 9218378 A JP9218378 A JP 9218378A JP 21837897 A JP21837897 A JP 21837897A JP H1169600 A JPH1169600 A JP H1169600A
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JP
Japan
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memory
inspection
sampling data
data
failure
Prior art date
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Pending
Application number
JP9218378A
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English (en)
Inventor
Yoshito Fujita
好人 藤田
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Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 至近端故障にメモリアクション機能で保護演
算を行うのでは、アナログ入力部に点検信号を印加する
点検中での至近端故障には保護できない。 【解決手段】 点検中信号がないとき、系統電圧のサン
プリングデータVnをメモリ部7Bに記憶・更新し、演
算入力選択部7Cが距離リレー要素5の保護演算のため
のデータVn’として与えると共に、定数選択部7Dと
補正定数演算部7Eにより該メモリに記憶するサンプリ
ングデータのうち系統電圧にほぼ同期した位相になるサ
ンプル番号の数値Xを求めておき、至近端故障検出部7
Aが故障検出したときはメモリ部から数サイクル前のデ
ータを読み出してメモリアクション機能による保護演算
を行わせ、点検中の故障発生には点検終了時に数値Xに
したがって前記メモリから読み出したサンプリングデー
タを与えて保護演算を行わせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メモリアクション
機能を持つディジタル型保護継電装置に係り、特に装置
点検中のメモリアクション方式に関する。
【0002】
【従来の技術】ディジタル型保護継電装置は、検出され
る系統電圧Vや電流Iをアナログ入力部でサンプリング
し、これをA/D変換器でサンプリングデータに変換
し、このデータを使ってマイクロプロセッサのソフトウ
ェア等として持つリレー要素で距離リレー演算等の保護
演算を行い、保護を必要とするときに出力部にしゃ断器
のトリップ出力等を得る。
【0003】ディジタル型保護継電装置に設けられるメ
モリアクション機能は、リレー要素が系統電圧Vを演算
要素として持つ距離継電器等に構成される場合、至近端
故障の発生時に系統電圧Vが殆ど零になって方向判別の
演算不能になるのを回避するため、故障発生時の数サイ
クル前の電圧データ(サンプリングデータ)を記憶・更
新しておき、このデータを系統電圧データとして方向判
別ができるようにする。
【0004】このメモリアクション機能に使用されるサ
ンプリングデータは、系統の周波数とサンプリング周波
数がずれている場合があるため、あまり長い時間前の電
圧データを用いると方向判別に誤りを起こす。例えば、
周波数が5%ずれている場合に10サイクル前の電圧デ
ータを用いると、180度(=360度×0.05×1
0サイクル)の位相ずれが発生し、逆方向を故障点と判
定してしまう。
【0005】このことから、メモリアクションに用いる
電圧データは、通常、至近端故障発生時の3サイクル程
度前の2サイクル分のサンプリングデータを用い、その
後は判定を行わない、すなわちメモリアクション機能は
系統故障の発生直後しか作動させないようにしている。
【0006】この場合の処理フローは図4に示すように
なる。メモリアクション動作中でなく(S1)かつメモ
リアクションを開始していない場合(S2)、系統電圧
Vnのサンプリングデータを用い(S3)、保護演算を
行う(S4)。メモリアクション動作中で(S1)かつ
メモリアクションを終了していない場合(S5)、3サ
イクル前の2サイクル分のサンプリングデータVn
(3)を用い(S6)、保護演算を行う(S4)。メモ
リアクション動作を終了したとき(S5)、リレー出力
をロックする(S7)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ディジタル型保護継電
装置では、各種の点検機能が設けられ、その1つにアナ
ログ入力部の点検機能がある。この点検には、アナログ
入力回路に既知の交流や直流電圧又は高調波電圧を印加
し、この入力に対応したサンプリングデータが得られる
か否かでアナログ入力部の動作を確認する。この機能点
検中は、アナログ入力部には実際の系統からの検出信号
と異なる入力が印加されるため、当然のことながらリレ
ー出力をロックしておき、誤ったトリップを防止する。
【0008】このような機能点検中において、系統に前
方至近端故障が発生したとき、この故障を除去できなく
なる問題がある。この機能喪失状況を図5で説明する。
【0009】時刻t1で点検動作に入ると、リレー要素
に入力される電圧Vと電流Iのデータは点検信号に切換
られている。この点検動作期間中(時刻t1〜t4)にな
る時刻t2で系統に至近端故障が発生すると、点検中で
なければ直前の電圧Vのサンプリングデータを用いて時
刻t3までの2サイクル期間のメモリアクション動作が
可能である。
【0010】しかし、時刻t2は点検中であるため、そ
の直前のリレー要素に入力された電圧Vや電流Iが点検
信号になっているため、実際の系統電圧、電流波形と同
期が取れていない。したがって、点検動作終了時刻t4
でメモリアクション機能により保護演算を行うとしても
誤動作を起こすことになる。
【0011】このようなケースでは、従来は保護演算を
あきらめるか、点検時に系統からの入力を遮断すること
なく、高調波の点検信号を系統からの入力に重畳させ、
この高調波を系統入力とは分離して点検を行う方式があ
る。しかし、この高調波印加方式は、回路構成が複雑・
高価になる。
【0012】本発明の目的は、点検中の系統故障発生に
もメモリアクション機能を使った保護演算ができるディ
ジタル型保護継電装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、点検中でない
通常時に系統電圧のサンプリングデータをメモリに保存
しておき、これに並行して保存データが系統電圧に同期
した位相になるサンプリングデータを決定するサンプル
数値Xを求めておき、点検中に発生した至近端故障に対
して点検終了時にこのサンプル数値Xにしたがった位相
のサンプリングデータをメモリから読み出してリレー要
素に与えることにより、点検中の至近端故障発生にも点
検終了時にメモリアクション機能による保護演算ができ
るようにしたもので、以下の構成を特徴とする。
【0014】系統故障発生前のサンプリングデータをメ
モリに記憶・更新しておき系統の至近端故障にも該サン
プリングデータを使って保護演算を可能にするメモリア
クション機能、及びアナログ入力部に点検信号を与えて
装置を点検する点検機能を持つディジタル型保護継電装
置において、点検中でないときは系統電圧のサンプリン
グデータをメモリに記憶・更新すると共にリレー要素の
保護演算のためのデータとして与え、かつ該メモリに記
憶するサンプリングデータのうち系統電圧にほぼ同期し
た位相になるサンプル番号の数値Xを求めておき、点検
中に発生した至近端故障に対して点検終了時に前記数値
Xにしたがって前記メモリから読み出したサンプリング
データを系統電圧のサンプリングデータとして前記リレ
ー要素に与えるリレー入力選択回路を備えたことを特徴
とする。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施形態を示す
装置構成図であり、リレー要素等の演算を行う部分はソ
フトウェア構成に置き換えることができる。アナログ入
力部1、2には系統からの検出電流I、電圧Vが入力さ
れ、これに切り替えて点検信号を印加できるようにされ
る。A/D変換器3、4はアナログ入力部1、2からの
サンプリング信号をディジタル信号に変換して電流デー
タIn及び電圧データVnを得る。
【0016】距離リレー要素5は、系統電圧と電流のデ
ータから故障地点までの距離を求める距離演算部と、こ
の演算結果から故障地点が保護を必要とする距離になる
か否かを判定する判定部とを有する。出力部6は、リレ
ー要素の判定結果が保護を必要とする距離になるときに
しゃ断器のトリップ出力を発生し、系統から故障地点を
切り離す。この出力部6は、点検時には点検中ロック信
号でトリップ出力がロックされる。
【0017】リレー入力選択回路7は、距離リレー要素
5に与える電圧データVn’を至近端故障の有無及び点
検中信号に応じて制御し、点検中の至近端故障にもメモ
リアクション機能による保護演算ができるようにする。
【0018】リレー入力選択回路7の至近端故障検出部
7Aは、A/D変換器4から取り込む電圧データVnが
一定レベル以下に下がったことで至近端故障を検出す
る。メモリ部7Bは、10サイクル分など比較的長い時
間の保護演算が可能な電圧データVnを記憶・更新して
おく。
【0019】演算入力選択部7Cは、電圧データVn又
はメモリ部7Bから読み出す電圧データを選択して電圧
データVn’として出力する。この選択は、至近端故障
検出部7Aからの検出信号と点検中信号によって決定さ
れる。
【0020】この選択は、図2に示すように、点検中で
なく(S11)かつ至近端故障でないとき(S12)は
A/D変換器4からの電圧データVnを用い(S1
3)、点検中でなく(S11)至近端故障(S12)で
は従来のメモリアクション機能と同様にメモリ部7Bか
ら読み出した3サイクル前の電圧データVn(3)を用
い(S14)、点検中では出力部をロックし(S1
5)、点検終了時(S16)に点検メモリ部7Bから読
み出す電圧データVn(X)を用いる(S17)。
【0021】ここで、電圧データVn(X)は、点検終
了時に系統電圧データVnと位相が近似したサンプリン
グデータとするもので、電圧データVnのXサンプル前
のサンプリングデータを先頭のデータとする。このサン
プリングデータを決定する数値Xは、図2に示すよう
に、点検中でなく(S12)かつ至近端故障が発生して
いない(S12)ときに判定処理(S18)で予め判定
しておく。この判定処理は、図1の定数選択部7Dと補
正定数演算部7Eによってなされる。
【0022】定数選択部7Dは、点検中信号が与えられ
る時間に応じて数値Xを選択する。例えば、点検時間が
200msとすれば、50HZ系統の電圧を30度毎に
サンプリングするものでは、サンプリング周波数fsと
系統周波数fが同期している(fs=12×f)場合で
はX=120(=200ms/1.666ms)として
決定する。これにより、点検中に至近端故障発生があっ
ても点検終了時に数値Xからの読出しで系統周波数fと
ほぼ同期したサンプリングデータVn(X)を得ること
ができ、点検終了時にメモリアクションによる保護動作
を可能にする。
【0023】補正定数演算部7Eは、サンプリング周波
数fsと系統周波数fが同期していない場合に数値Xを
補正する。この補正方法は、以下の方法を用いることが
できる。
【0024】(1)周波数演算による方法 保護継電装置が周波数リレー要素を持つ場合に好適とな
る方法であり、その機能を利用した周波数演算により系
統周波数fを求め、次式により補正前の数値X’を補正
後の数値Xに補正する。但し、数値Xは端数が発生する
ときには小数点以下を切り捨て又は四捨五入する。
【0025】X=X’×(fs/(f×12)) (2)零クロス点による方法 保護継電装置が周波数リレー要素を持たない場合に好適
となる方法であり、サンプリング値が負から正、又は正
から負に切り替わる零クロス点の回数をカウントし、N
回前の零クロス点のデータポジジョンAと最後の零クロ
ス点からのサンプリング個数Bとの差(A−B)を補正
後の数値Xとする。このN回は、30度毎のサンプリン
グで点検時間を200msとすると、21回となる。
【0026】以上のように、本実施形態では、点検中で
の至近端故障の発生にはメモリ部7Bから読み出す電圧
データVn(X)を系統周波数にほぼ同期させた補正を
行って読み出し、このサンプリングデータを使って点検
終了時にメモリアクション機能による保護演算を可能と
する。
【0027】図3は、点検中の至近端故障発生時の波形
を示す。時刻t1から点検信号をアナログ入力部に与え
た点検中において、時刻t2で至近端故障が発生した場
合、点検時入力量で保護演算しているため、出力部はロ
ックされており、点検終了時に点検中でないときに記憶
したVn(X)をリレー入力に与えるようにして時刻t
3からのメモリアクション機能による保護演算が可能と
なる。
【0028】なお、サンプリング周波数と系統周波数と
の同期のための補正は、30度毎のサンプリングデータ
では±15度以内の精度を確保できる。一方、メモリア
クション時は方向のみを判別するため、±60度程度の
誤差を許容できるため、±15度程度の誤差は保護性能
上で何ら問題とならない。
【0029】また、数値Xの補正方法は、前記の2つの
方法では約10サイクル前のデータを前提としている
が、現在のデータと過去のデータのcos分とsin分
を順次求め、cos分が最も1に近くかつsin分が最
も0に近いものを選択して数値Xを判定することもでき
る。この場合は、演算量が増えるが、前記の2つの方法
に比べて最も位相誤差が小さくなる数値Xを決定でき
る。
【0030】なお、前記の3つの補正方法による演算
は、系統の周波数が短時間には殆ど変化しないため、毎
30度演算する必要はなく、数十〜数百ms以内に結果
をだせればよい。
【0031】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、通常時
に系統電圧のサンプリングデータをメモリに保存してお
き、これに並行して保存データが系統電圧に同期した位
相になるサンプリングデータを決定するサンプル数値X
を求めておき、点検中に発生した至近端故障に対して点
検終了時にこのサンプル数値Xにしたがった位相のサン
プリングデータをメモリから読み出してリレー要素に与
えるようにしたため、点検中の至近端故障発生にも系統
電圧に同期したサンプリングデータを使ってメモリアク
ション機能による保護演算ができる。
【0032】装置構成としては、既存の保護継電装置で
演算を行うプロセッサに少しのソフトウェアプログラム
を追加することで済む。特に、周波数演算による数値X
の決定には装置が周波数リレーを持つ場合にその機能を
利用できる。また、周波数演算機能を持たない場合にも
零クロス点の検出により簡単に実現できるし、sin分
とcos分による演算では位相誤差を最も小さくした演
算ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す装置構成図。
【図2】実施形態における処理フロー。
【図3】実施形態における点検中の故障発生例。
【図4】従来のディジタル型保護継電装置の処理フロ
ー。
【図5】従来の点検中の故障発生例。
【符号の説明】
1、2…アナログ入力部 3、4…A/D変換器 5…距離リレー要素 6…出力部 7…リレー入力選択回路 7A…至近端故障検出部 7B…メモリ部 7C…演算入力選択部 7D…定数選択部 7E…補正定数演算部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 系統故障発生前のサンプリングデータを
    メモリに記憶・更新しておき系統の至近端故障にも該サ
    ンプリングデータを使って保護演算を可能にするメモリ
    アクション機能、及びアナログ入力部に点検信号を与え
    て装置を点検する点検機能を持つディジタル型保護継電
    装置において、 点検中でないときは系統電圧のサンプリングデータをメ
    モリに記憶・更新すると共にリレー要素の保護演算のた
    めのデータとして与え、かつ該メモリに記憶するサンプ
    リングデータのうち系統電圧にほぼ同期した位相になる
    サンプル番号の数値Xを求めておき、点検中に発生した
    至近端故障に対して点検終了時に前記数値Xにしたがっ
    て前記メモリから読み出したサンプリングデータを系統
    電圧のサンプリングデータとして前記リレー要素に与え
    るリレー入力選択回路を備えたことを特徴とするディジ
    タル型保護継電装置。
JP9218378A 1997-08-13 1997-08-13 ディジタル型保護継電装置 Pending JPH1169600A (ja)

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