JP3724261B2 - ディジタル保護継電器のアナログ入力部の異常監視装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディジタル保護継電器のアナログ入力部の異常監視装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディジタル保護継電器では、アナログ入力をA/D変換して使用している。そのアナログ入力部の監視方法は、常時監視、点検監視の2種類があり、常時監視では高調波重畳が主に使用されている。その回路構成は図3に示すもので、既知の高調波をアナログ入力に重畳させて入力し、そのA/D変換値から高調波成分のみを抜き出して既知の値と比較し、管理値を越えたら異常とする監視を行っている。またリレー演算では、基本波のみを抜き出して演算するため、高調波重畳による影響は無い。
【0003】
図3において、1a〜1nはアナログ入力(系統入力)a〜nの周波数成分を制限するためのフィルタ、2a〜2nは各チャンネル間のデータの同時性を確保するためのサンプルホールドアンプ、3は各アナログ入力チャンネルを切り替えるためのスイッチ、4はアナログデータをディジタルデータに変換するA/D変換器、5は監視のための高調波を発生する高調波発生器である。
【0004】
またアナログ入力a〜nの信号波形は図4のとおりであり、監視のために重畳される高調波の信号波形(高調波発生器5の出力)は図5のとおりである。
【0005】
前記A/D変換器4の出力信号は図示しないCPUに送られ、CPUは前記A/D変換値から高調波成分のみを抜き出して所定値と比較し、異常か否かの監視を行う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような常時監視方式においては、監視のために入力される既知の信号が高調波であると、アナログ入力部(系統入力a〜n)に高調波成分が含まれている場合、誤検出の恐れがあり、使用できず、監視ができない場合がある。
【0007】
図3の回路のA/D変換器4前の波形は、各入力波形である図4、図5が合成された波形となる。この時、図4の入力波形に図5の高調波成分が含まれていると、図5の波形との区別がつかず、監視異常となる可能性があり、場合により、そのチャンネルの監視ができない。
【0008】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものでその目的は、系統入力(アナログ入力)に高調波がある場合であっても、誤検出することなく確実に異常監視を行うことができるディジタル保護継電器のアナログ入力部の異常監視装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
(1)上記課題を解決するための本発明のディジタル保護継電器のアナログ入力部の異常監視装置は、アナログ入力に監視用の所定の高調波を重畳した信号をディジタル信号に変換し、該変換されたディジタル値と所定の設定値とを比較して異常監視を行うディジタル保護継電器のアナログ入力部の異常監視装置において、
前記アナログ入力に、オフセットを持った高調波を重畳する手段を備えたことを特徴としている。
【0010】
また前記異常監視は、前記アナログ入力に高調波が含まれる場合に、前記変換されたディジタル値のオフセットレベルを監視して行うことを特徴としている。
【0011】
また前記異常監視は、前記アナログ入力に高調波が無い場合に、前記変換されたディジタル値の高調波レベルを監視して行うことを特徴としている。
【0012】
また前記オフセットを持った高調波を重畳する手段は、オフセットレベルの調整が行えるように構成されていることを特徴としている。
【0013】
また前記オフセットを持った高調波を重畳する手段は、所定の高調波を発生する高調波発生器と、該高調波発生器で発生した高調波にオフセットを付加するオフセット発生回路とを有していることを特徴としている。
(2)アナログ入力(系統入力)に高調波が含まれる場合は、オフセットレベルを監視することにより、誤検出の心配なく確実に異常監視を行える。またアナログ入力に高調波が含まれていない場合も、高調波レベルを監視することにより異常監視が行える。さらにアナログ入力がDC成分の場合は、オフセットレベルを調整して零にすれば、高調波レベルによる異常監視が行える。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施形態例を図面を参照しながら説明する。本発明では、既知の信号としてオフセットを持った高調波を、入力信号に重畳して監視するように構成した。これによって高調波が含まれる系統入力の場合でも、オフセットの電位を監視することにより異常監視が行える。
【0015】
図1は本発明の一実施形態例を示すブロック図であり、図3と同一部分は同一符号をもって示している。図1において図3と異なる点は、アナログ入力(a〜n)に高調波を重畳するための高調波発生器5に、オフセット発生回路10を設けたことにあり、その他の部分は図3と同様に構成されている。
【0016】
尚図1において、入力a〜nおよびそれにともなうフィルタ、サンプルホールドアンプの個数は任意の個数に構成するものである。
【0017】
高調波発生器5は、例えば通常入力される交流の第3高調波を発生する。また入力レベルを調整できる機能を備えることも可能であり、その場合はレベル調整が行える。
【0018】
オフセット発生回路10は、第3高調波の零ボルトにDC成分を付加する回路であり、実際の回路は例えば図2のように構成されている。すなわちオペアンプ11の反転入力端に、前記高調波発生器5からの高調波入力を抵抗12aを介して導入するとともに、所定のオフセット電圧を抵抗12bを介して導入し、オペアンプ11の出力端と反転入力端間にフィードバック抵抗12cを接続して構成されている。またオフセット電圧を可変してレベル調整ができるように構成可能である。この時、オフセットを零に調整すると従来の監視方式と同一となる。
【0019】
オフセット発生回路10の出力は図5の波形(高調波発生器5の出力)にオフセットを付加した監視用信号であり、その波形は図6のとおりである。このようにオフセットを持った高調波信号が図4に示すアナログ入力信号と合成される形となるが、リレー演算は、交流の基本波のみを抜き出して演算するため、リレー特性には影響しない。オフセットがあると入力のダイナミックレンジを制限することになるが、オフセット量を入力信号のダイナミックレンジに従って適当なレベルに設定すれば問題は無い。
【0020】
前記のようにDC成分と高調波成分が一緒に重畳されることにより、系統入力に高調波が含まれていてもいなくても監視を行うことができる。すなわち系統入力(アナログ入力a〜n)に高調波が含まれている場合は、CPUによってA/D変換器4の出力のオフセットレベルを監視する(オフセット監視方式)。
【0021】
また系統入力に高調波が含まれていない場合は、CPUによってA/D変換器4の出力の高調波レベルを監視する(高調波監視方式)。さらに入力信号がDC成分の場合には、オフセット発生回路10のオフセットを零に調整し高調波監視を行う。尚、系統入力に高調波が含まれるか否かは設計者が判断して、前記どちらの監視方式を採用するかを決定するものである。
【0022】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば次のような優れた効果を得ることができる。
(1)系統入力に高調波がある場合でも、DCオフセットの監視により、異常監視を実施することができる。
(2)系統入力に高調波がない場合は、高調波監視により、精度の良い異常監視が行える。
(3)入力信号がDC成分の場合には、オフセットを零に調整し、高調波監視を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態例を示すブロック図。
【図2】本発明の一実施形態例の要部回路図。
【図3】従来のディジタル保護継電器のアナログ入力部の異常監視装置の一例を示すブロック図。
【図4】アナログ入力(系統入力)の信号波形図。
【図5】高調波入力の信号波形図。
【図6】本発明によるオフセットのある高調波入力の信号波形図。
【符号の説明】
a〜n…アナログ入力
1a〜1n…フィルタ
2a〜2n…サンプルホールドアンプ
3…スイッチ
4…A/D変換器
5…高調波発生器
10…オフセット発生回路
11…オペアンプ
12a,12b,12c…抵抗
Claims (5)
- アナログ入力に監視用の所定の高調波を重畳した信号をディジタル信号に変換し、該変換されたディジタル値と所定の設定値とを比較して異常監視を行うディジタル保護継電器のアナログ入力部の異常監視装置において、
前記アナログ入力に、オフセットを持った高調波を重畳する手段を備えたことを特徴とするディジタル保護継電器のアナログ入力部の異常監視装置。 - 前記異常監視は、前記アナログ入力に高調波が含まれる場合に、前記変換されたディジタル値のオフセットレベルを監視して行うことを特徴とする請求項1に記載のディジタル保護継電器のアナログ入力部の異常監視装置。
- 前記異常監視は、前記アナログ入力に高調波が無い場合に、前記変換されたディジタル値の高調波レベルを監視して行うことを特徴とする請求項1に記載のディジタル保護継電器のアナログ入力部の異常監視装置。
- 前記オフセットを持った高調波を重畳する手段は、オフセットレベルの調整が行えるように構成されていることを特徴とする請求項1又は2又は3に記載のディジタル保護継電器のアナログ入力部の異常監視装置。
- 前記オフセットを持った高調波を重畳する手段は、所定の高調波を発生する高調波発生器と、該高調波発生器で発生した高調波にオフセットを付加するオフセット発生回路とを有していることを特徴とする請求項1又は2又は3又は4に記載のディジタル保護継電器のアナログ入力部の異常監視装置。
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JP17486599A JP3724261B2 (ja) | 1999-06-22 | 1999-06-22 | ディジタル保護継電器のアナログ入力部の異常監視装置 |
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JP17486599A Expired - Lifetime JP3724261B2 (ja) | 1999-06-22 | 1999-06-22 | ディジタル保護継電器のアナログ入力部の異常監視装置 |
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JP2012222846A (ja) * | 2011-04-04 | 2012-11-12 | Hitachi Ltd | ディジタル保護制御装置 |
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1999
- 1999-06-22 JP JP17486599A patent/JP3724261B2/ja not_active Expired - Lifetime
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