JP3640474B2 - 無停電絶縁抵抗測定装置 - Google Patents

無停電絶縁抵抗測定装置 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自家用受電設備等における低圧電路の絶縁劣化の測定装置に関し、特に、無停電状態で低圧電路の絶縁抵抗の測定を、外部電源またはバッテリー駆動の携帯型の装置を用いて行う装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自家用受電設備等においては、高圧配電線路に対して開閉器等を介して高圧電路を接続し、さらに、キュービクル受電設備を介して、各需要部に給電する低圧給電経路を設けている。前記高圧電路には高圧気中開閉器や地絡継電器等を配置しており、前記高圧気中開閉器には、零相変流器(以下ZCTと呼ぶ)を配置して、高圧電路での事故に対処させるとともに、高圧電路でのケーブルの絶縁劣化の情報を得るようにする手段を設けている。前記一般的な高圧絶縁を監視するための手段としては、基本的には商用周波数の零相電圧および零相電流を検出することにより、その波形等の情報を用いて検出することが行われている。
【0003】
また、低圧電路における絶縁抵抗の測定を行う場合には、その測定する電路を停電状態とした上で、絶縁抵抗測定計を用いて測定する等の手段を用いている。ところが、低圧電路に接続される機器の種類が非常に多くなり、前記機器として、コンピュータや情報を常時保持する必要のある電子機器等が多くなっている現状では、停電により電子機器のプログラムデータが消滅したりするという問題がある。さらに、絶縁抵抗を測定する際に、直流の高圧電流を印加することによって、前記電子機器の破損等の障害が多く発生している。そこで、前述したような障害の発生を防止するために、障害の発生が予測される機器を、測定時に測定回路から取り外したり、別の給電回路に接続しておく等の手段を講じることも行われているが、作業前後の機器の電路の接続変えや、作業後の復旧措置等に多くの手間を必要とするという問題が残る。
【0004】
前述したような問題を回避するために、無停電で絶縁診断を行う方法も開発されつつあり、例えば、無停電型絶縁抵抗測定器(通称「カツメガ」と呼ばれる装置)を用いて測定を行うことや、絶縁監視装置を用いること等の手段が用いられている。前記「カツメガ」は、簡便な携帯型活線絶縁診断装置として市販されているもので、原理的には、電路に流れる商用周波数の漏洩電流のベクトル操作により、対地間絶縁抵抗を分離する方法を用いている。また、絶縁監視装置としては、絶縁常時監視装置や超低周波絶縁抵抗測定器等が用いられており、前記絶縁抵抗測定器の原理的な問題点を解消することができるものとされる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記「カツメガ」を用いる絶縁監視方法においては、接地電路での絶縁劣化を測定することや、単三電路で相殺現象が生じる電路においては、絶縁劣化の診断は不可能である。そして、電路の三相回路の静電容量にアンバランスがある場合にも、絶縁診断が困難であるという問題があるために、活線絶縁診断装置としては完成度が低いものである。
【0006】
また、前記絶縁監視装置においては、重畳信号周波数が固定された正弦波交流が用いられ、電路ノイズの影響を排除する目的から、低い周波数の比較的高い電圧を注入する必要があり、消費電力が大きく、重畳トランスの重量が重くなるなど、各構成部材が大型になることから、主として据え置き型の装置として構成されている。したがって、前記装置は、携帯型の装置として使用するには適してなく、順次移動しながら被試験対象を測定する場合等には容易に使用できないという問題がある。
【0007】
本発明は、前述したような従来の測定装置の問題を解消するもので、直流高電圧を印加することなく、無停電状態において低圧電路での絶縁抵抗測定を容易に行い得る無停電絶縁抵抗測定装置を提供することを目的としている。
【0008】
本発明は、無停電絶縁抵抗測定装置に関するもので、請求項1の発明は、低圧電路の固定位置に配置する重畳用CTと、前記重畳用CTに対して一定の間隔を介して配置する検出用CTと、前記重畳用CTに接続する重畳信号印加回路と、検出用CTに接続する重畳信号検知回路とからなり、前記重畳信号印加回路と重畳信号検知回路および重畳信号印加回路に内蔵されたノイズ測定回路とを、CPUに接続して制御を行う制御装置を構成し、 前記ノイズ測定回路では、測定の対象とする低圧電路に対して、電路の複数のポイントに対してノイズ電圧の測定を行い、前記ノイズ電圧の最も少ない周波数を求め、前記重畳信号印加回路では、前記ノイズ電圧の最も少ない周波数を選択し、重畳信号として非正弦波交流を電路に重畳し、
前記重畳信号検知回路において、前記重畳信号成分の電流を検知する手段と、前記検知した電流の情報を処理する処理回路を設け、前記制御装置のCPUにおいては、入力された電流の情報をCPUに設定している処理プログラムにしたがってベクトル操作する回路と、前記ベクトル操作の結果の情報を出力させる回路とを設けたことを特徴とする。
請求項2の発明は、前記重畳用CTと検出用CTの各々に対応させて、制御装置には位相補正機能と比誤差補正機能をプログラムに設定し、あらかじめ重畳用CTと検出用CTとに対して、各周波数および各電流値の位相誤差および比誤差を求めて、前記あらかじめ求めておいた制御値にしたがって、検知値の補正を行うことを特徴とする。
【0009】
前述したように構成したことにより、本発明の無停電絶縁抵抗測定装置においては、低圧電路に対して重畳用CTを介して非正弦波交流を重畳するので、低圧電路に流れる正弦波交流電流と容易に区別して信号を受信することが可能であり、電源を遮断せずに活線状態で、絶縁測定の動作を行うことが可能になるとともに、停電による電気機器の障害の発生を防止することができる。本実施例に説明する制御装置を用いて、電路での絶縁測定の動作を行うに際しては、最初に、低圧電路1に対して各周波数ポイントでの電路のノイズを測定し、次いで、電路ノイズの最も小さい点に対応させて、重畳周波数を選択する。前記重畳信号を有効に利用するために、低圧電路の複数ポイントのノイズ電圧を測定し、最もノイズの小さい周波数帯の重畳信号周波数の重畳信号を選択して使用するような重畳周波数選択機能を有している。そして、予め重畳用CTおよび検出用CTに対して、各周波数および各電流値の位相誤差および比誤差を求めておき、CPUに設定したプログラムにより自動的に補正する機能を持たせることにより、測定精度を高めることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
図示される例にしたがって、本発明の無停電絶縁抵抗測定装置を説明する。図1に示す例においては、低圧電路に配置する重畳用CTを介して、交流重畳信号を低圧電路に重畳し、低圧電路に流れる重畳電流を検出用CTを介して検出するとともに、前記検出用CTから得られる信号をベクトル操作することにより、対地間抵抗値を分離する方式の絶縁抵抗測定器として構成されている。そして、前記絶縁抵抗測定器においては、小形化および省電力化を図り、高精度の測定を行い得る装置を構成し、主にバッテリーを電源として用いる携帯型の装置として構成するものである。
【0011】
前記図1に示される例において、低圧電路1には高圧電路2から変圧器3を介して低電圧が供給されるもので、低圧電路1に接続される負荷回路に向けて給電する電路を構成し、第2種の接地回路4を設ける。また、前記低圧電路1には重畳用CT5と検出用CT6とをそれぞれ配置しており、低圧電路1における絶縁抵抗の測定を行うために制御装置10を配置し、前記重畳用CT5には制御装置の重畳信号印加回路を接続し、検出用CT6には重畳信号検知回路を接続する。前記制御装置10には、重畳信号印加回路11と重畳信号検知回路20、および、信号の制御を行うためのCPU15とディスプレイ16とを配置している。なお、前記重畳用CTと検出用CTとは、磁心型クランプCTとして構成されるものを用いる。
【0012】
本発明においては、前記制御装置10の重畳信号印加回路11から重畳用CT5に向けて、非正弦波交流を重畳するように構成しているが、具体的には、商用周波数および商用周波数の高調波に一致しない方形波を重畳する。前記方形波交流は、増幅器の効率を高めることの容易な波形であり、安定した発振周波数も得ることができ、省電力化と動作の安定を図ることができるものとされる。さらに、前記重畳信号はクランプCTとしての重畳用CT5より注入するが、方形波信号を注入する場合には、クランプCTの磁気回路の直線性をほぼ無視し、前記CTの最大磁束密度に重点をおいた設計ができ、小型の重畳用CTにより、より大きい電圧の注入が可能となる。
【0013】
前記重畳信号印加回路11においては、CPU15からの信号により作動する発振回路14と、増幅回路13および重畳用CT5に向けてのオン・オフ動作を行うスィッチング回路12を設けており、前記スィッチング回路12からの重畳信号のオン・オフ操作は、CPU15から出力される制御信号aにより行われる。また、重畳信号検知回路20には、検出用CT6での検知信号を入力するための入力回路21、通過周波数可変型バンドパスフィルター(以下「fo可変型バンドパスフィルター」(BPF)という)22および、前記fo可変型BPF22の信号を処理する実効値検出回路23、位相シフト回路24を配置し、さらに、位相シフト回路24の出力を処理してベクトル合成を行うベクトル合成回路25を設けている。前述したように構成した制御装置10において、低圧電路1に流れる重畳電流波形を検出用CT6により検出し、出力信号の基本波から、奇数次高調波のうち、任意の周波数成分をフィルター回路により抽出し、絶縁測定信号として利用する。また、本発明の装置において、省電力化および装置の小型化を図るために、より高い周波数のより低い重畳電圧を注入することを基本とする。
【0014】
本発明の装置において、低圧電路1に配置する重畳用CT5と検出用CT6とに対して、位相補正機能と比誤差補正機能を良好に作動させるように設定するもので、この場合に、小電流信号を検出用CT6により検知するため、位相誤差と比誤差が測定精度に大きな影響を与えることになる。そこで、前記重畳信号を有効に利用するために、低圧電路1の複数ポイントのノイズ電圧を測定し、最もノイズの小さい周波数帯の重畳信号周波数の重畳信号を選択して使用するような重畳周波数選択機能を有している。そして、あらかじめ重畳用CT5および検出用CT6に対して、各周波数および各電流値の位相誤差および比誤差を求めておき、CPUに設定したプログラムにより自動的に補正する機能を持たせることにより、測定精度を高めるようにしている。また、対地間抵抗の分離は、絶縁測定信号のベクトル操作により行う方式を用いているもので、ベクトル合成による対地間抵抗の分離方式を用いることにより、重畳周波数が高い場合にも、位相検波方式のような分解能の低下がなく、正確な測定が可能になり、その原理から、活線型静電容量測定器としての利用も可能となる。
【0015】
前述したような条件を設定してなる制御装置10においては、最初に、低圧電路1に対して各周波数ポイントでの電路のノイズを測定する。次いで、電路ノイズの最も小さい点に対応させて、重畳周波数の選択する。その後に、重畳電圧を印加し、低圧電路に流れる重畳周波数成分の電流を検知し、ベクトル操作により対地間抵抗の測定を行う。
【0016】
【実施例】
前記図1に示した制御装置10は、直接接地系低圧電路に対して、無停電絶縁抵抗測定装置を使用する場合を示しているものであり、電源回路を除いたものとして示している。また、以下の本発明の各回路の動作の説明において、重畳電圧成分をVp、低圧電路に流れる重畳電流成分をIp、重畳電流成分からフィルターにより選択された電流成分をIps、フィルターにより選択された電路ノイズ成分をInsと表している。
【0017】
前記制御装置10の重畳信号印加回路11において、スィッチング回路12は重畳信号のオン・オフ回路で、ノイズ測定時はオフとして重畳信号を遮断する。また、絶縁抵抗測定時にはオンとし、電路に重畳信号を注入するが、そのオン・オフの動作は、CPU15からのスィッチング信号aにしたがって行う。また、発振回路14は、方形波を発振する回路であり、CPU15からの制御信号cが出力されることにより、低圧電路1に適した重畳周波数の信号を出力する。そして、前記発振回路14から発振される方形波を増幅回路13により増幅して、スィッチング回路12を介して重畳用CT5を駆動する。
【0018】
また、重畳信号検知回路20に配置する各回路においては、以下に説明するような回路を組み合わせて、検出用CT6から入力回路21を介して入力される信号の処理の動作を行うもので、前記入力回路21においては、検出用CT6の測定回路に対応させて、入力保護回路および増幅回路等を設けたものとして構成され、入力情報をfo可変型BPF22に向けて出力する。前記fo可変型BPF22は、通過周波数可変型のBPF(バンドパスフィルター)で、CPU15からの制御信号gによりフィルターを通過る周波数がコントロールされ、出力信号Ipsは、実効値検出回路23に向けて重畳周波数Ips成分信号dとして出力される。また、前記fo可変型BPF22において、電路ノイズ測定時には周波数帯が選択された電路のノイズ成分(Ipn)が出力され、絶縁抵抗測定時には重畳周波数成分Ipsが出力される。
【0019】
実効値検出回路23においては、fo可変型BPF22から出力された信号の実効値を検出する回路であるが、簡易型として構成する場合には、平均値検出型として構成することもできる。そして、実効値検出回路からの出力は、CPU15に向けて実効値検出信号hとして出力されるもので、前記実効値検出信号hのIps成分は、位相シフト回路24の位相シフト量の加減と、比誤差の補正および絶縁抵抗値の演算用のデータとして使用される。また、前記実効値検出回路23においては、電路ノイズの測定時には、電路からのノイズ成分Insを検出し、絶縁抵抗測定時には重畳電圧成分Ipsを検出する。
【0020】
位相シフト回路24においては、検出用CT6の信号をBPF22を介して処理したIps成分の波形信号eを、CPUからの位相シフト信号iにより処理して、位相シフト量をコントロールする。そして、Ips成分の実効値および周波数が変化した場合においても、常に(Vp−Ips)の値(純抵抗の対地抵抗の場合)の位相が、図2のような状態となるように、位相ズレαを打ち消した上で、Ips成分信号fとしてベクトル合成回路25へ出力する。なお、この図2に示す例は、あらかじめデータを入力している状態で、位相差αの補正を行う場合を1つの例として示しているものであって、入力された信号Ips′が、重畳電圧成分Vpに対してα°の位相ズレがある場合には、その位相のズレを補正してIps信号として、移送シフト回路24からベクトル合成回路25へ出力させる処理を行うようにする。
【0021】
ベクトル合成回路25は、増幅回路13から出力されるVp成分信号bと、位相シフト回路24からのIps成分信号fとを、ベクトル操作することにより、対地間抵抗成分を分離する回路である。前記ベクトル合成回路25において、例えば、図3のようなVpとIpsとの等価回路が成立すると仮定した場合に、Ip成分を分離したIprとIpcの2つの値を用いて制御を行う状態となる。前記VpとIpsのベクトル関係は、前述したように、Vp成分信号bとIps成分信号fから、ベクトル合成回路に入力されると仮定した場合の例を説明しているものである。また、図4に示すような関係のベクトル信号として入力される状態では、その入力された情報にもとづいて、前記ベクトル合成回路25で情報が処理されて、ベクトル信号kとしてCPUに向けて出力される。
【0022】
CPU15においては、前記入力されたベクトル信号kに対して、図5に示すように、補正量Iprを加減し、双方のベクトルの位相差θがπ/2[rad]となるように制御する。本発明において、前記補正量Iprが対地間抵抗に起因する電流成分であり、このデータから対地間抵抗値を算出することができる。なお、この例において、前記補正量Iprに基づいて対地間抵抗値Rを求めるためには、対地間抵抗値R=Vp/Iprの演算を行って求めることができる。なお、この処理に際して残留するIp′成分は、対地間静電容量に起因する電流成分となり、前記Ip′成分を演算処理することにより、対地間静電容量を算出することもできる。
【0023】
また、本発明においては、前述したような処理方法を用いることの他に、他の対地間抵抗成分の分離方式として、図6に示すように、Vpよりπ/2[rad]遅れの補正量Ipcにより、θが0[rad]となるように制御することもできる。そして、Vpのベクトル方向に残留した対地間抵抗成分電流Iprを分離する処理を行いこれが対地間抵抗成分の電流となり、このデータから対地間抵抗を算出する。
【0024】
前記制御装置10に設けるCPU15においては、各信号処理回路からの情報を入力するとともに、各処理回路に対して制御情報を出力する制御の動作を行い、さらに、Ipr成分実効値およびVp成分実効値から対地間抵抗を演算処理する作用を行う。また、CPUにおいては、重畳用CTおよび検出用CTの比誤差および位相誤差のデータをあらかじめ記憶しておき、必要に応じてそのデータの補正を行うとともに、各回路から入力されたデータを補正するために使用する。さらに、前記CPUに接続されるディスプレイ16においては、装置の動作状況および測定データ等を表示し、必要に応じてそのデータをプリンタ等に向けて出力することもできる。
【0025】
前述したように構成してなる本発明の装置は、低圧電路における絶縁劣化の調査および低圧電路の保安業務に際して、直接接地系低圧電路の絶縁抵抗測定装置としての利用が可能である。また、本発明の装置の原理から、絶縁常時監視装置および無停電静電容量測定装置としての利用が可能なことはもちろんである。
【0026】
【発明の効果】
前述したように構成したことにより、本発明の無停電絶縁抵抗測定装置においては、低圧電路に対して重畳用CTを介して非正弦波交流を重畳するので、低圧電路に流れる正弦波交流電流と容易に区別して信号を受信することが可能であり、電源を遮断せずに活線状態で、絶縁測定の動作を行うことが可能になるとともに、停電による受電機器の障害の発生を防止することができる。そして、重畳信号に方形波を用いることによって、小電力化と重畳用CTの小形化を図ることが可能であり、携帯型の小型の測定器を構成できる。また、本発明の制御装置は、重畳周波数選択機能を持つものであるから、ノイズの大きい電路でも使用でき、重畳用CTと検出用CTに対して位相誤差と比誤差の補正機能を持たせたことにより、高抵抗まで正確な絶縁抵抗を測定可能であり、比誤差および位相誤差の大きい大口径CTも利用できる。さらに、本発明の制御装置に設ける重畳信号検知回路では、ベクトル合成による対地間抵抗を分離する方式を用いているのであるから、静電容量の大きい電路においても、位相検波方式等のように、分解能の低下がなく、正確な測定が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の制御回路の構成を示すブロック図である。
【図2】 位相補正回路に入力される電圧/電流成分のベクトルを示すグラフである。
【図3】 直接接地系低圧電路に重畳信号が印加された等価回路の説明図である。
【図4】 図3のベクトル図である。
【図5】 CPUからのデータにしたがって対地間抵抗成分電流の分離方法を示す図である。
【図6】 本発明の別の処理方法により対地間抵抗成分電流の分離方法を示す図である。
【符号の説明】
1 低圧電路、 5 重畳用CT、 6 検出用CT、
10 制御装置、 11 重畳信号印加回路、
12 スィッチング回路、 13 増幅回路、
14 発振回路、 15 CPU、 16 ディスプレイ、
20 重畳信号検知回路、 21 入力回路、
22 fo可変型BPF、 23 実効値検出回路、
24 位相シフト回路、 25 ベクトル合成回路。

Claims (2)

  1. 低圧電路の固定位置に配置する重畳用CTと、
    前記重畳用CTに対して一定の間隔を介して配置する検出用CTと、
    前記重畳用CTに接続する重畳信号印加回路と、検出用CTに接続する重畳信号検知回路とからなり、
    前記重畳信号印加回路と重畳信号検知回路および重畳信号印加回路に内蔵されたノイズ測定回路とを、CPUに接続して制御を行う制御装置を構成し、
    前記ノイズ測定回路では、測定の対象とする低圧電路に対して、電路の複数のポイントに対してノイズ電圧の測定を行い、前記ノイズ電圧の最も少ない周波数を求め、
    前記重畳信号印加回路では、前記ノイズ電圧の最も少ない周波数を選択し、重畳信号として非正弦波交流を電路に重畳し、
    前記重畳信号検知回路において、前記重畳信号成分の電流を検知する手段と、前記検知した電流の情報を処理する処理回路を設け、
    前記制御装置のCPUにおいては、入力された電流の情報をCPUに設定している処理プログラムにしたがってベクトル操作する回路と、前記ベクトル操作の結果の情報を出力させる回路とを設けたことを特徴とする無停電絶縁抵抗測定装置。
  2. 前記重畳用CTと検出用CTの各々に対応させて、制御装置には位相補正機能と比誤差補正機能をプログラムに設定し、
    あらかじめ重畳用CTと検出用CTとに対して、各周波数および各電流値の位相誤差および比誤差を求めて、前記あらかじめ求めておいた制御値にしたがって、検知値の補正を行うことを特徴とする請求項1に記載の無停電絶縁抵抗測定装置。
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