JP3617075B2 - 画像信号処理方法及び装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、例えばビデオプリンタ等に好適な、原画像信号から原画像を拡大した拡大画像信号を形成する画像信号処理方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えばテレビジョン画像のハードコピーを得るようなビデオプリンタにおいて拡大画像を印画する場合には、例えば印画画像の画素数が印画可能画素数の1/2や1/4であれば、同一画素を2回又は4回続けて印画していた。すなわち、ビデオプリンタのサーマルヘッドが例えば2000ドット分に対応するヘッド素子を有している場合において、印画画像がヘッド方向に1000ドットしかないようなものであるときには、ヘッド方向に2ドット同一データを並べて印画することで、また、ヘッド送り方向についても同様に行うことで、拡大画像の印画を可能としている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、上述のようにして拡大画像を得るための構成は、回路的には非常に簡単に実現できるものである。しかし、これにより得られた拡大画像は、階調性や解像度、ジャーキネス等の点で画質が良くないものとなる。
【0004】
そこで、本発明は、このような実情を鑑みてなされたものであり、階調性、解像度、ジャーキネスの点で充分な拡大画像を得ることができると共に、回路も複雑化することなく実現できる画像信号処理方法及び装置を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明はこのような実情を鑑みてなされたものであり、原画像信号から原画像を拡大した拡大画像信号を形成する画像信号処理装置において、原画像信号の水平方向及び垂直方向の列であって隣接する複数の列からなる第1の領域内の複数画素データを格納する格納手段と、当該格納手段に格納されている上記第1の領域内であって隣接する水平方向及び垂直方向の複数列からなる第2の領域内の複数画素データに対して、所定のテーブルに従ったパターン分類を行うと共に、当該パターン分類結果に基づいて上記第2の領域の大きさを適応的に制御し、当該パターン分類して大きさを適応制御した第2の領域内の複数画素データを用いて、当該パターン分類結果に応じた補間演算を行い、当該補間演算による補間画素のデータを上記原画像信号の各画素のデータ間に挿入して拡大画像信号を形成する拡大画像信号形成手段と、原画像信号のラインデータをそれぞれ格納するw個(wは2以上)のラインバッファと、同一ラインデータをv回出力して上記w個のラインバッファに供給するラインデータ供給手段とを有し、上記格納手段には、上記ラインバッファから読み出したデータを格納し、上記拡大画像信号形成手段は、上記w個のラインバッファから取り出されて上記格納手段に格納された上記第1の領域のデータを用いて補間演算を行い、当該補間演算による補間画素のデータを、上記w個のラインバッファの補間演算の終了したデータが格納されている部分に上書きすることを特徴とするものである。
【0006】
ここで、上記原画像信号の隣接する複数画素からなる列と上記補間演算により求めた複数の補間画素からなる列とによって形成した領域を、上記領域として用いることができる。また、上記拡大画像信号形成手段は、上記第2の領域内の複数画素のデータに対する所定のテーブルに従ったパターン分類結果に基づいて、当該第2の領域内の複数画素のデータを用いた補間演算を行うか、又は、上記第1の領域内の複数画素のデータを用いた補間演算を行うかの判別を行う。さらに、上記第1の領域の複数画素データは、上記1フィールドの原信号の隣接する水平方向7列及び垂直方向2列の7×2画素のデータであり、上記第2の領域は、当該第1の領域内の隣接する水平方向3列及び垂直方向2列の3×2画素のデータである。
【0007】
次に、本発明の画像信号処理方法は、原画像信号から原画像を拡大した拡大画像信号を形成する画像信号処理方法において、原画像信号の同一ラインデータをv回出力して、ラインデータをそれぞれ格納するw個(wは2以上)のラインバッファに供給し、上記ラインバッファから読み出したデータの水平方向及び垂直方向の列であって隣接する複数の列からなる所定領域内の複数画素データに対して、所定のテーブルに従ったパターン分類を行うと共に、当該パターン分類結果に基づいて上記所定領域の大きさを適応的に制御し、上記パターン分類して大きさを適応制御した所定領域内の複数画素データを用いて、上記パターン分類結果に応じた補間演算を行い、当該補間演算による補間画素のデータを上記原画像信号の各画素のデータ間に挿入して拡大画像信号を形成し、上記補間演算による補間画素のデータを、上記w個のラインバッファの補間演算の終了したデータが格納されている部分に上書きすることを特徴とするものである。
【0008】
ここで、上記所定領域としては、上記原画像信号の隣接する複数画素からなる列と上記補間演算により求めた複数の補間画素からなるの列とによって形成した領域とすることもできる。また、上記所定領域の大きさの適応的な制御の際には、上記原画像信号の水平方向及び垂直方向の隣接する複数列からなる小領域内の複数画素のデータに対して、所定のテーブルに従ったパターン分類を行い、当該小領域内の複数画素のパターン分類結果に基づいて、当該小領域内の複数画素のデータを用いた補間演算を行うか、又は、当該小領域を中心にして拡大した水平方向及び垂直方向の隣接する複数列からなる大領域内の複数画素のデータを用いた補間演算を行うかの判別を行う。さらに、上記小領域は、例えば上記原画像信号の隣接する水平方向3列及び垂直方向2列の3×2画素のデータからなり、上記大領域は、例えば上記小領域の3×2画素を中心にして拡大した隣接する水平方向7列及び垂直方向2列の7×2画素のデータからなる。
【0010】
【作用】
本発明の画像信号処理方法及び装置によれば、原画像信号の水平方向及び垂直方向の列であって隣接する複数の列からなる領域内の複数画素データに対して、所定のテーブルに従ったパターン分類を行い、このパターン分類結果に基づいてパターン分類する領域の大きさを適応的に制御するようにしており、パターン分類の領域を小さくできるときにはこのパターン分類が容易にでき、また、パターン分類の領域が小さいと補間によって得られる画像の質が劣化するときにはパターン分類の領域を大きくすることで、補間されて拡大される画像の品質を向上させている。
【0011】
また、拡大画像信号形成手段による補間データを、w個のラインバッファの補間演算の終了したデータが格納されている部分に上書きするようにしているため、補間データ用に別にメモリを設ける必要がない。
【0012】
【実施例】
以下、本発明の好ましい実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0013】
本発明の画像信号処理方法を実現する本発明実施例の画像信号処理装置は、図1に示すように、原画像信号の水平方向及び垂直方向の列であって隣接する複数の列からなる第1の領域(本実施例では7×2画素領域)内の7×2画素データを格納する格納手段としてのシフトレジスタ13と、当該シフトレジスタ13に格納されている上記7×2画素領域内であって隣接する水平方向及び垂直方向の複数列からなる第2の領域内(本実施例では3×2画素領域)の複数画素データに対して、後述する表6〜表14にて示す所定のテーブルに従ったパターン分類(以下パターン認識と言い換える)を行うと共に、当該パターン認識結果に基づいて上記3×2画素領域の大きさを適応的に制御し、当該パターン分類して大きさを適応制御した第2の領域内の複数画素データを用いて、上記パターン認識結果に応じた補間演算を行い、当該補間演算による補間画素のデータを上記原画像信号の各画素のデータ間に挿入して拡大画像信号を形成する拡大画像信号形成手段としての補間演算回路14及び補間値レジスタ15とを有するものである。
【0014】
また、本発明の画像信号処理装置は、原画像信号のラインデータをそれぞれ格納するw個(wは2以上で本実施例では例えば2又は4)のラインバッファメモリ10a,10bと、同一ラインデータを2又は4回出力して上記2個のラインバッファメモリ10a,10bに供給するラインデータ供給手段としての入力制御回路6とを設け、上記シフトレジスタ13には、上記ラインバッファメモリ10a,10bから読み出したデータを格納し、上記拡大画像信号形成手段は、上記ラインバッファメモリ10a,10bから取り出されて上記シフトレジスタ13に格納された上記第1の領域のデータを用いて補間演算を行い、当該補間演算による補間データを、上記ラインバッファメモリ10a,10bの補間演算の終了したデータが格納されている部分に上書きするようにしている。
【0015】
なお、本実施例では、例えば高細精度サーマルヘッドを有するビデオプリンタに適用され、例えば比較的小さな画像を拡大する手法について説明している。すなわち、本実施例装置は、サーマルヘッドが例えば2000ドット分に対応するヘッド素子からなっているビデオプリンタに適応される場合において、印画画像がヘッド方向に例えば1000ドットしかないようなものであるときに、ヘッド方向に2倍や4倍に拡大した画像信号を形成するようにしたものである。
【0016】
すなわちこの図1において、端子1にはプリントデータ書き込みクロックが供給され、端子3にはフレームメモリからの8ビットの画像データすなわちプリントデータが、端子4には各色印画状態を示す信号であるヘッドアクティブ信号が、端子5には印画タイミングパルスが供給される。また、端子2からはフレームメモリに対するプリントデータ要求信号が出力される。これら端子1〜5のうち、端子1,2,3は図示を省略しているフレームメモリとインタフェース回路を介して、また、端子4,5は図示を省略しているCPU(中央処理ユニット)とインタフェース回路を介して、入力制御回路6と接続される。なお、入力制御回路6の前段のメモリは、フィールドメモリとすることもできる。
【0017】
上記入力制御回路6は、上記フレームメモリから次段のラインバッファメモリ10a及び10bへのデータの取り込みを後述するようにコントロールするものである。
【0018】
メモリ10aと10bは、それぞれ上記端子3に供給されて入力制御回路6を介したプリントデータである画像データを保持するための1ラインバッファメモリであり、例えば、スタティックRAM(SRAM)からなるものである。
【0019】
当該メモリ10aと10bからのデータの取り出しは、ワークテーブル転送制御回路9によりなされる。すなわち、当該ワークテーブル転送制御回路9は、画像拡大の際に使用する後述する補間演算に必要な画像データを、上記メモリ10aと10bから取り出すためのアドレス制御を行う回路である。当該ワークテーブル転送制御回路9によって上記メモリ10a,10bから必要なデータ(本実施例の場合は例えば7×2画素のデータ)が取り出され、例えばシフトレジスタ13からなるワークテーブルに転送される。
【0020】
当該ワークテーブルのシフトレジスタ13に転送された画像データのうち、後述する補間演算に必要な画素データは、補間演算回路14に送られ、ここで当該シフトレジスタ13に転送された画像データを用いたパターン認識を行うと共に、補間値を計算する補間演算を行う。
【0021】
当該補間演算回路14により求められた補間値は、補間値レジスタ15に一時保持される。すなわち、当該補間値レジスタ15は、次の画素の補間演算を行うときに過去の補間画素をデータとして使用するので、当該過去の補間画素のデータを一時的に保持するためのデータレジスタである。
【0022】
補間値レジスタ15に保持された補間画素のデータは、メモリ10a又は10bの記憶領域のうち、補間演算が終了した画素データが記憶されていた領域に後述するような理由から上書きされる。
【0023】
その後、当該メモリ10a,10bからは、上記補間演算に使用した画素データと上記上書きされた補間画素のデータが順次読み出され、転送制御回路7に送られる。当該転送制御回路7は、端子8を介して次段のプリントのための構成にデータを転送するときのタイミングをコントロールする。
【0024】
ここで、本実施例の画像処理装置においては、サーマルヘッドの主走査方向と副走査方向で各々2や4倍の画像拡大を可能としてる。それを2ライン分の上記ラインバッファメモリ10a及び10bを用いて実現するため、データの入力形態を次のように決めている。
【0025】
すなわち、主走査方向の2倍拡大の時は、表1に示すように、入力するラインデータ内の並びを2ドットずつ同一のデータにして並べたラインデータを入力する。また、主走査方向の4倍拡大の時も、表2に示すように、入力するラインデータ内の並びを4ドットずつ同一のデータにして並べたラインデータを入力する。さらに、これら表1及び表2には、上記主走査方向の2倍又は4倍の拡大時の入力形態と、当該拡大画像を形成するために使用する補間演算された値との関係も示している。
【0026】
【表1】
Figure 0003617075
【0027】
【表2】
Figure 0003617075
【0028】
上記表1からわかるように、主走査方向の2倍拡大の場合には、例えば元の画像の1ライン内のデータがA,B,C,D,E,F,・・・であるとき、入力データとしては当該同一ライン内のデータを2ドットずつ並べたデータ(A,A,B,B,C,C,D,D,E,E,F,F,・・・)を用い、それぞれデータAとB、BとC、CとD、DとE、EとF、・・・の補間値である(A+B)/2、(B+C)/2、(C+D)/2、(D+E)/2、(E+F)/2、・・・を、上記1ライン内のA,B,C,D,E,F,・・・の各データ間に補間したものを出力データとすることで、主走査方向の2倍の画像拡大を実現している。
【0029】
また、上記表2からわかるように、主方向の4倍拡大の場合には、元の画像の1ライン内のデータ(A,B,C,D,E,F,・・・)に対して、入力データとしては当該同一ライン内のデータを4ドットずつ並べたデータ(A,A,A,A,B,B,B,B,C,C,C,C,・・・)を用い、それぞれデータAとB、BとC、・・・の補間値として(3A+B)/4、(A+B)/2、(A+3B)/4、(3B+C)/4、(B+C)/2、(B+3C)/4、・・・を、上記1ライン内のA,B,C,D,E,F,・・・の各データ間に補間したものを出力データとすることで、主走査方向の4倍の画像拡大を実現している。
【0030】
一方、表3に示すように、副走査方向の2倍拡大の場合には、入力するラインデータの順序を2ラインずつ同一のラインとなるように続けて入力し、4倍拡大の場合には、4ラインずつ同一のラインとなるように続けて入力する。また、この表3には、上記副走査方向の2倍又は4倍の拡大時の入力形態と、当該拡大画像を形成するために使用する補間演算された値との関係も示している。
【0031】
【表3】
Figure 0003617075
【0032】
この表3からわかるように、副走査方向の2倍拡大の場合には、元の画像のラインの順番が例えばI,I,I,I,I,・・・であるとき、入力ラインデータとしては当該同一のラインを2ラインずつ並べたデータ(In(I),In(I),In(I),In(I),・・・)を用い、それぞれラインIn(I)とIn(I)、In(I)とIn(I)、In(I)とIn(I)、In(I)とIn(I)、In(I)とIn(I)、・・・に対して後述する補間演算を行い、得られた補間値である(I)、(I)、(I)、(I)、(I)、・・・を上記各ラインI,I,I,I,・・・の間に補間したものを出力ラインデータ(Out(I),Out(I),Out(I),Out(I),Out(I),Out(I),・・・)とすることで、副走査方向の2倍の画像拡大を実現している。
【0033】
また、この表3からわかるように、副走査方向の4倍拡大の場合には、元の画像のラインの順番がI,I,I,I,I,・・・であるとき、入力ラインデータとしては当該同一のラインを4ラインずつ並べたデータ(In(I),In(I),In(I),In(I),In(I),In(I),In(I),In(I),In(I),・・・)を用い、それぞれラインIn(I)とIn(I)、In(I)とIn(I)、・・・に対して後述する補間演算を行い、得られた補間値である(I、(I、(I、(I、(I、(I、・・・を上記各ラインI,I,I,・・・の間に補間したものを出力ラインデータ(Out(I),Out(I),Out(I),Out(I),Out(I,Out(I、Out(I、Out(I),Out(I、Out(I、Out(I、・・・)とすることで、副走査方向の4倍の画像拡大を実現している。
【0034】
次に、実際に2ライン分のバッファメモリ10a,10bを用いて、上記表3に示した主走査方向及び副走査方向の2倍又は4倍の画像拡大を実現する方法について説明する。
【0035】
2ラインのバッファメモリ10a,10bを用いて上記主走査方向及び副走査方向の2倍又は4倍の画像拡大を実現できるかどうかは、主に副走査方向の拡大をどのようにするかにかかっている。したがって、先ず副走査方向の拡大の方法について説明する。なお、上記主走査方向の2倍又は4倍の画像拡大を実際に実現する方法については後述する。
【0036】
先ず、副走査方向の2倍の拡大から説明する。上記表3に対応する表4に示すように、例えば入力ラインデータ(I)と(I)がそれぞれ2回入力されたとする。なお、表4中の(I)は(I)と(I)の間の補間ラインを、(I)は(I)と(I)の間の補間ラインを、(I)は(I)と(I)の補間ラインを示している。また、図2には、副走査方向の2倍の拡大時の、プリントパルスとプリントデータ書き込みクロックと、各ラインの画像データ、メモリ10a及び10bに格納されるデータ、転送制御回路7の転送データ、出力端子8からの出力データを示している。
【0037】
【表4】
Figure 0003617075
【0038】
これら表4及び図2において、入力ラインデータIn(I)が2回入力されてそれぞれメモリ10aと10bに格納され、その後入力ラインデータIn(I)がメモリ10aに入力されるとする。
【0039】
ここで、副走査方向の2倍の拡大画像を得るためには、メモリ10aに格納されているラインデータ(I)を次段の構成に送り、その次に欲しいラインデータは(I)と(I)の間のラインデータである。したがって、当該ラインデータを算出するには、ラインデータ(I)と(I)の間で補間演算を行い、補間ラインデータHo(I)を算出しなければならない。その処理は次のように進む。
【0040】
上記ラインデータ(I)と今入力されるラインデータ(I)との間で補間演算を行うのに必要な画素数がそろった時点で、メモリ10bに格納されているラインデータ(I)とメモリ10aに入力されたラインデータ(I)との間で補間演算が開始される。この補間演算によって補間ラインデータHo(I)が生成され、このラインデータがメモリ10aに上書きされていく。そして、当該メモリ10aに上書きされたラインデータHo(I)が次段への転送データとなされる。
【0041】
次に出力したいのは、ラインデータ(I)なので、第3番目の入力ラインデータ(I)に対しては演算処理を施すことなく出力する。これ以降は、I,I,・・・とそれぞれ2ラインずつ入力されてくるので、上記と同様の処理を行うことによって、副走査方向の画像拡大が実現されることになる。ただし、表4及び図2からわかるように、最初の2ライン(I)に限っては、補間演算を行う相手側のライン(I)が未だ入力される前なのでそのまま出力する。
【0042】
次に、副走査方向の4倍の拡大について説明する。上記表3に対応する表5に示すように、例えば入力ラインデータ(I)と(I)がそれぞれ4回入力されたとする。なお、表4中の(I,(I,(Iは(I)と(I)の間の補間ラインを示している。また、図3には、副走査方向の4倍の拡大時の、プリントパルスとプリントデータ書き込みクロックと、各ラインの画像データ、メモリ10a及び10bに格納されるデータ、転送制御回路7の転送データ、出力端子8からの出力データを示している。
【0043】
【表5】
Figure 0003617075
【0044】
これら表5及び図3において、入力ラインデータIn(I)が4回入力されてそれぞれメモリ10aと10bに入力されて出力され、その後入力ラインデータIn(I)がメモリ10aに入力されるとする。
【0045】
ここで、副走査方向の4倍の拡大画像を得るためには、ラインデータIとIの間のラインデータ(I,(I,(Iである。上記ラインデータ(Iを算出するには、先ずラインデータ(Iを計算し、続いてラインデータ(I)と(Iとの間で補間演算を行い、ラインデータ(Iを算出しなければならない。その処理は次のように進む。
【0046】
すなわち、ラインデータ(I)と今入力されるラインデータ(I)との間で補間演算を行うのに必要な画素数がそろった時点で、メモリ10bに格納されているラインデータ(I)とメモリ10aに入力されたラインデータ(I)との間で補間演算が開始される。この補間演算により、補間ラインデータHo(Iが生成され、この補間ラインデータがメモリ10aに上書きされていく。このとき、必要なのは、上記ラインデータHo(Iではなくラインデータ(Iなので、さらに続けてメモリ10aに保持されているラインデータHo(Iとメモリ10bに保持されているラインデータ(I)との間で演算に必要な画素数がそろうと、補間演算が再度開始される。その結果、補間ラインデータHo(Iが生成されると、当該生成されたHo(Iの各画素データが順次メモリ10aに再度上書きされていく。その後、このメモリ10aに格納されたラインデータ(Iが次段への転送データとなされる。
【0047】
このように、副走査方向の4倍拡大の時には、1つの出力すべきラインを計算するのに、メモリ10aに2回上書きしている。すなわち、メモリ10aに対しては、ラインデータ(I)の上に補間ラインデータHo(Iを、さらにもう一度補間ラインデータHo(Iの上に補間ラインデータHo(Iを上書きしている。
【0048】
また、上記ラインデータHo(Iの次に出力しなければならないのはラインデータHo(Iであり、さらにその次に出力しなければならないのはラインデータHo(Iである。これらがどのように作られていくかを以下に説明する。
【0049】
第5番目のラインで再びラインデータ(I)がメモリ10aに入力されると、メモリ10bに格納されているラインデータ(I)との間で補間演算が開始され補間ラインデータHo(Iが生成される。この補間ラインデータHo(Iがメモリ10bに上書きされていく。
【0050】
続いて、第6番目のラインで再々度ラインデータ(I)がメモリ10aに入力されると、メモリ10bに記録されている補間ラインデータHo(Iと上記メモリ10aに格納されたラインデータ(I)との間で補間演算が行われ、これにより補間ラインデータHo(Iが生成される。そして、この補間ラインデータHo(Iは上記メモリ10bに上書きされていく。
【0051】
このように、補間ラインデータHo(I、Ho(Iが順次生成されて出力される。
【0052】
次に、出力したいのは、ラインデータ(I)なので、第7番目のラインであるラインデータ(I)に対して演算処理を施すことなく出力する。これ以降は、I,I,・・・と4ラインずつ入力されてくるので、上記と同様の処理を行うことによって、上記副走査方向の4倍の画像拡大が実現可能となる。なお、この副走査方向の4倍拡大の場合も、表5及び図3からわかるように、最初の4ライン(I)に限っては、補間演算を行う相手側のライン(I)が入力される前なのでそのまま出力する。
【0053】
一方、主走査方向の拡大は、上記副走査方向の拡大終了後に次段へ転送するときに行う。
【0054】
すなわち、表1に示すように、主走査方向の2倍の拡大の場合には1ドットおきの2ドットを使ってその間の画素を2ドットの平均値に置き換える。また、表2に示すように、主走査方向の4倍の拡大の場合には3ドットおきの2ドットを使ってその間の3画素を(3A+B)/4、(A+3B)/4でそれぞれ置き換える。
【0055】
ここで、主走査方向の画像拡大の際に、上述のような単純な平均値を採用したのは、主走査方向と、走査線方向が一致していること、。さらに画像データは、アナログ信号をサンプリングしたものであり、アナログ信号の周波数特性が高くないこと、などからから上記単純平均を採用している。その概略を図4を用いて説明する。
【0056】
すなわち、この図4において、例えばアナログ信号を図中の○の所でサンプリングしたとする。これを2倍に拡大するには図中の●の所のサンプリング値が必要となる。この値を推測しようとすると、アナログ信号の周波数特性が高くないため平均値でも略近い値が得られることがわかり、このことから上記主走査方向の拡大の際には、上記単純平均を用いるようにしている。なお、アナログ信号の場合、急峻な立ち上がりでも例えば220ns程度はかかり、サンプリングは60又は70ns程度で行われる。
【0057】
次に、上記副走査方向の画像拡大に使用する補間演算について説明する。なお、以下の説明では、画像を副走査方向に2倍に拡大する場合を例に挙げている。
【0058】
入力制御回路6によってフレームメモリから読み出されてメモリ10a,10bに送られる入力ラインのデータの並びは、以下のようになる。なお、以下に示すiは原入力信号の第iラインを示す。また、 A,B,C,D,・・・,X,Y,Zは原入力信号のいずれか1つのライン中の各画素値を示す。
【0059】
Figure 0003617075
【0060】
すなわち、例えば上記メモリ10a,10bのうちの一方のメモリに入力ラインとして第n−2ラインが入力されると、続いてそれと同じデータである第n−1ラインが他方のメモリに入力される。以下同様に、一方のメモリに第nラインのデータが入力されると他方のメモリには同じデータである第n+1ラインのデータが、一方のメモリに第n+2のデータが入力されると他方のメモリには同じデータである第n+3ラインのデータが入力されるような具合に、順次メモリ10a,10bには同じ画像データが入力される。
【0061】
ここで、例えば、メモリ10aに対して既に例えば第n−1ラインのデータが保持されており、メモリ10bに対して第nラインのデータが転送されて来るとする。
【0062】
第nラインの画像データがメモリ10bに入力され、補間演算を行えるデータ数以上のデータが当該メモリ10bに揃い始めると、ワークテーブル転送制御回路9によって演算に必要なデータがメモリ10aと10bからワークテーブルのシフトレジスタ13に転送される。
【0063】
すなわち、シフトレジスタ13は2つのシフトレジスタ13aと13bとからなり、一方のシフトレジスタ13aにはメモリ10aからの第n−1ラインの各画素データが各レジスタa,am+1 ,am+2 ,am+3 ,am+4 ,am+5 ,am+6 に順にシフトされて格納され、他方のシフトレジスタ13bにはメモリ10bからの第nラインの各画素データが各レジスタb,bm+1 ,bm+2 ,bm+3 ,bm+4 ,bm+5 ,bm+6 に順にシフトされて格納される。
【0064】
当該シフトレジスタ13に第n−1ラインと第nラインの所定数の画素データが揃うと、当該シフトレジスタ13からは各画素データが出力されて補間演算回路14に送られる。
【0065】
当該補間演算回路14では、供給された第n−1ラインと第nラインの画素データを用いて後述するパターン認識を行い、当該第n−1ラインと第nラインとの間のラインの補間値を算出する。
【0066】
この補間値のデータは、メモリ10bに転送され、補間演算に必要なくなった部分に上書きされていく。
【0067】
次に、本実施例の補間演算回路14において採用している補間方法について以下に説明する。
【0068】
ここで、上記ラインバッファメモリ10aと10bから出力されてシフトレジスタ13aのレジスタa,am+1 ,am+2 ,am+3 ,am+4 ,am+5 ,am+6 と、シフトレジスタ13bの各レジスタb,bm+1 ,bm+2 ,bm+3 ,bm+4 ,bm+5 ,bm+6 に格納されたデータ(既存ラインのデータ)が、例えば図5に示すように、シフトレジスタ13aにおいてはA,B,C,D,E,F,Gに示すデータとなり、シフトレジスタ13bにおいてはAi+1 ,Bi+1 ,Ci+1 ,Di+1 ,Ei+1 ,Fi+1 ,Gi+1 に示すデータとなっているとする。また、これらシフトレジスタ13a及び13bに格納されたデータを用いて算出される補間画素のデータをXとすると、図5の図中Xは今現在補間する画素を表し、Xk−2 はXの2画素前の補間画素を、Xk−1 はXの1画素前の補間画素を、Xk+1 はXの次に補間する画素を表している。
【0069】
ここで、本実施例の補間演算回路14では、上記画素xを補間演算によって求める場合、上記2つのシフトレジスタ13a及び13bに格納されている図5のような各7画素(すなわち7×2画素)のデータの内、図5の図中破線で囲った2つの既存ラインの各3つの画素(すなわち3×2画素)のデータを用いてパターン認識を行う。
【0070】
このパターン認識の際には、先ず、上下左右方向において隣合う画素との大小関係を求める。すなわち、画素Xを補間演算によって求める場合、シフトレジスタ13aに格納されている画素データのうちC,D,Eとシフトレジスタ13bに格納されている画素データのうちCi+1 ,Di+1 ,Ei+1 を用いて、上下左右方向に隣合う画素の大小関係を求める。ただし、DとDi+1 との間の大小関係は除外する。
【0071】
この時の隣合う画素の組み合わせは6通りあり、そのそれぞれに対し、等号、不等号の向きの3通りを考えると、図5の図中破線で囲う上記3×2画素領域の大小関係による組み合わせ(すなわちパターン)は、3通り(=729通り)存在する。補間演算回路14では、この729通りのパターンの認識を行い、この認識領域をさらに広げるかどうかを決定する。
【0072】
この時点で、認識されたパターンが、これ以上認識領域を広げてもあまり情報量の変わらないパターンや、最大7×2画素の認識領域では認識しきれないパターンであることがわかれば、上記3×2画素の認識領域から補間値xを求める。
【0073】
一方、上記3×2画素の認識領域をさらに広げることによって、より正確なパターン認識ができると判定されるパターンであれば、当該3×2画素の認識領域よりもさらに広げた認識領域(この場合は最大7×2画素の認識領域まで広げることができる)でパターン認識を行う。
【0074】
図6を用いて上記補間演算のアルゴリズムを概略的に説明する。
この図6において、ステップS1では先ず3×2画素領域でパターン認識を行う。次のステップS2では、認識領域をさらに広げるかどうかの判断を行い、広げる(イエス)と判断した場合にはステップS3へ、広げない(ノー)と判断した場合にはステップS4に進む。
【0075】
ステップS4では、後述する表2〜表10に示すテーブルを参照して3×2画素領域でパターン認識を行い、次のステップS6では、以下の3つの式から最適なものを選択して、補間演算決定を行う。
=(C+Ei+1 )/2
=(D+Di+1 )/2
=(E+Ci+1 )/2
【0076】
また、ステップS3では、後述する表6〜表14に示すテーブルを参照して7×2画素領域でパターン認識を行い、次のステップS5では、以下の8つの式から最適なものを選択して補間演算決定を行う。
=(A+Gi+1 )/2
=(B+Fi+1 )/2
=(C+Ei+1 )/2
=(D+Di+1 )/2
=(D+Di+1 +2Xk−1 )/4
=(E+Ci+1 )/2
=(F+Bi+1 )/2
=(G+Ai+1 )/2
【0077】
すなわち、本実施例では、上述のように、パターン認識する領域を広げてもあまり情報量の変わらないパターンであるときには、後述する表6〜表14に示すテーブルを参照して上記3×2画素の認識領域から補間値を求めるようにし、一方、パターン認識する領域を広げることによってより正確なパターン認識ができると判定されるパターンであるときには、後述する表6〜表14に示すテーブルを参照して7×2画素の領域から補間値を求めることによって、補間後の画質を高画質に保ったままパターン認識する回路の規模の拡大を抑えるようにしている。
【0078】
これは、例えば、上記7×2画素の全領域を最初からパターン認識領域とすると、その隣接画素間の大小関係の組み合わせ(すなわちパターン)は、318(=387420489)通りとなり、この全パターンに対してパターン認識を行い、それぞれ補間演算方法を決定するのは、非常に難しく、回路規模的にも大きくなり過ぎると思われるためであり、したがって、本実施例では、上述のように、先ず3×2画素の領域で認識し、その後適応的に最大7×2画素の領域まで広げることにより、考慮する組み合わせを減らし、さらに7×2画素の領域まで広げたときも補間演算の式を前記8つの式のみとしているため、回路規模が大きくなるのが抑制されている。なお、本実施例の回路では、その組み合わせ(パターン)は、約920通りにまで削減されている。
【0079】
以下、上述した補間演算についてより具体的な例を挙げて説明する。
図5の例において、補間画素Xを求める際には、図5の図中破線内部の画素C,D,EとCi+1 ,Di+1 ,Ei+1 の6個のデータの大小関係から、補間方向が斜めであるか上下であるかを決定する。この大小関係によって決定される補間方向を表したテーブルを、表6〜表14に示す。これらのテーブルは、上記6個の画素の組み合わせの数である3=729と対応している。
【0080】
【表6】
Figure 0003617075
【0081】
【表7】
Figure 0003617075
【0082】
【表8】
Figure 0003617075
【0083】
【表9】
Figure 0003617075
【0084】
【表10】
Figure 0003617075
【0085】
【表11】
Figure 0003617075
【0086】
【表12】
Figure 0003617075
【0087】
【表13】
Figure 0003617075
【0088】
【表14】
Figure 0003617075
【0089】
これらのテーブルに従い、3×2画素の領域のパターン認識により、補間画素Xは、各表中の無印と/印と\印とに応じて、次のように決定される。
無印 X=(D+Di+1 )/2
/印 X=(E+Ci+1 )/2
\印 X=(C+Ei+1 )/2
【0090】
ただし、表中の/印,\印の横又は上にD>Ci+1 ,Di+1 >C,D≦Ei+1 ,・・・等とある場合は、その条件が満たされるときのみ当該斜めの補間を行うことを表している。また、テーブル上の▲1▼〜▲5▼の部分は後述する7×2画素の領域のパターン認識によって補間画像を得る部分を示している。
【0091】
また、表6〜表14のテーブルの行と列には、それぞれ0〜26までの番号を付けており、ここで行番号をqとし、列番号をrとしてテーブルの各マトリクスを座標(r,q)と表現したとき、以下の▲1▼から▲5▼で示すテーブル上の座標部分については、7×2画素のデータから補間を行う。
【0092】
▲1▼
(0,12),(9,12)
(14,2),(14,11)
(14,23),(14,26)
(21,12),(24,12)
【0093】
▲2▼
(17,14),(26,14)
(12,15),(12,24)
(12,0),(12,3)
(2,14),(5,14)
【0094】
▲3▼
(26,0),(0,26)
【0095】
▲4▼
(7,13),(8,14),(12,6),(13,7),
(12,19),(13,20),(18,12),(19,13)
【0096】
▲5▼
(0,23),(9,26),(17,0),(26,3)
(0,17),(3,26),(23,0),(26,9)
【0097】
以下、これらテーブル中の▲1▼〜▲5▼の座標部分で示す7×2画素でパターン認識を行う領域での補間アルゴリズムについて説明する。
【0098】
先ず、テーブル中の▲1▼の座標部分の補間の一例として、例えばC<D<E>Ei+1 =Di+1 =Ci+1 <Cの時は、図7のフローチャートの大小判別を行って補間する。すなわち、データの小さい方に探す処理を行って補間する。なお、上記C<D<E>Ei+1 =Di+1 =Ci+1 <Cは、表11の(r,q)=(24,12)の座標に対応する例である。
【0099】
すなわち、この図7において、ステップS10ではB<C及びEi+1 =Fi+1 であるか否かの判断を行い、ノーと判断した場合にはステップS11に、イエスと判断した場合にはステップS12に進む。
【0100】
ステップS11では、X=(C+Ei+1 )/2の演算を行って補間値を求める。ステップS12では、A<Bの判断を行い、ノーと判断した場合にはステップS13に、イエスと判断した場合にはステップS14に進む。
【0101】
ステップS13では、X=(B+Fi+1 )/2の演算を行って補間値を求め、ステップS14では、X=(A+Gi+1 )/2の演算を行って補間値を求める。
【0102】
次に、▲2▼の部分の補間では、例えばC>D>E<Ei+1 =Di+1 =Ci+1 >Cの時、図8のフローチャートの大小判別を行って補間する。すなわち、データの大きい方に探す処理を行って補間する。なお、このC>D>E<Ei+1 =Di+1 =Ci+1 >Cは、表9の(r,q)=(2,14)の座標に対応する例である。
【0103】
すなわち、この図8において、ステップS20ではB>C及びEi+1 =Fi+1 であるか否かの判断を行い、ノーと判断した場合にはステップS21に、イエスと判断した場合にはステップS22に進む。
【0104】
ステップS21では、X=(C+Ei+1 )/2の演算を行って補間値を求める。ステップS22では、A>Bの判断を行い、ノーと判断した場合にはステップS23に、イエスと判断した場合にはステップS24に進む。
【0105】
ステップS23では、X=(B+Fi+1 )/2の演算を行って補間値を求め、ステップS24では、X=(A+Gi+1 )/2の演算を行って補間値を求める。
【0106】
ここで、▲1▼,▲2▼の部分の補間演算においては、これら両方とも補間値Xの上限と下限を設定する。すなわち、D<X<Di+1 又はD>X>Di+1 のように上限と下限を設定し、補間結果Xがこの関係を満たすときは、そのまま補間値Xを採用する。この関係を満たさないときは、最内斜め補間値をXとする。すなわち、▲1▼の部分の補間演算の時はX=(E+Ci+1 )/2を補間結果とし、▲2▼の部分の補間演算の時はX=(C+Ei+1 )/2を補間結果とする。
【0107】
次に、▲3▼の部分の補間演算では、例えばC<D<E>Ei+1 <Di+1 <Ci+1 >Cの時、CとEi+1 との間に大小関係の谷があるか、また、EとCi+1 との間に大小関係の尾根があるか判らない。そこで、次の条件で補間する。なお、当該▲3▼の補間演算における上記C<D<E>Ei+1 <Di+1 <Ci+1 >Cの符号が全て入れ代わったパターンの場合には、CとEi+1 の間で尾根、EとCi+1 の間で谷のようになる。また、C<D<E>Ei+1 <Di+1 <Ci+1 >Cは、表8の(r,q)=(26,0)の座標に対応する例である。
【0108】
このとき、上記大小関係の尾根か谷かの判断は、次の基準で行う。
例えば、A〜Eの大小関係が、以下のような場合に、B又はCに谷があるとする。
【0109】
>B<C<D<E、又は、A>B=C<D<E、又は、A>B>C<D<E
【0110】
したがって、BとCとの間の大小関係はなく、AとBとの間の大小関係がA>Bとなっていれば、谷があると判断する。
【0111】
ここで、第1の条件として、
>B、及びFi+1 <Gi+1 のとき、
又はCに谷があるか、及び、Ei+1 又はFi+1 に谷があるか否かの判断を行い、共に谷があるときはQ=1とし、いずれか一方又はいずれにも谷がないときはQ=0とする。
【0112】
また、第2の条件として、
i+1 <Bi+1 、及びF>Gのとき、
i+1 又はCi+1 に尾根があるか、及び、E又はFに尾根があるか否かの判断を行い、共に尾根があるときはQ=1、いずれか一方又はいずれにも尾根がないときはQ=0とする。
【0113】
この時点で、先ず次のように補間方法を決定する。
=1,Q=1であればX=(D+Di+1 )/2
=1,Q=0であればX=(C+Ei+1 )/2
=0,Q=1であればX=(E+Ci+1 )/2
=0,Q=0であれば次の判定を行う。
【0114】
次に、第3の条件として、
>B、又はFi+1 <Gi+1 のとき、
又はC又はEi+1 又はFi+1 に谷があるか否かの判断を行い、いずれかに谷があるときはQ=1とし、いずれにも谷がないときはQ=0とする。
【0115】
また、第4の上限として、
i+1 <Bi+1 、又はF>Gのとき、
i+1 又はCi+1 又はE又はFに尾根があるか否かの判断を行い、いずれかに尾根があるときはQ=1、いずれにも尾根がないときはQ=0とする。
【0116】
第5の条件として、
=Ei+1 、又はC=Fi+1 、又はB=Ei+1 、又はB=Fi+1 の判断において、イエスのときはQ=1、ノーのときはQ=0とする。
【0117】
第6の条件として、
=Ci+1 、又はE=Bi+1 、又はF=Ci+1 、又はF=Bi+1 の判断において、イエスのときはQ=1、ノーのときはQ=0とする。
【0118】
以上の各条件から、最終的に次のように補間方法を決定する。
すなわち、
=1,Q=1,Q=X,Q=XならばX=(D+Di+1 )/2とし、
=1,Q=0,Q=X,Q=1ならばX=(E+Ci+1 )/2とし、
=0,Q=1,Q=1,Q=XならばX=(C+Ei+1 )/2とし、
=0,Q=0,Q=X,Q=XならばX=(D+Di+1 )/2とする。ただし、Q=Q=0である。
【0119】
次に、▲4▼の部分の補間演算では、補間画素Xの一つ左の画素がXk−1 で、例えばC<D>E>Ei+1 =Di+1 =Ci+1 <Cの時は、次の条件で補間を行う。なお、C<D>E>Ei+1 =Di+1 =Ci+1 <Cは、表11の(r,q)=(18,12)の座標に対応する例である。
【0120】
例えば、当該条件として、Ci+1 =Xk−1 の判断を行い、イエスのときはQ=1、ノーのときはQ=0とする。このときの補間方法は、
=0ならばX=(D+Di+1 )/2とし、
=1ならばX=(D+Ci+1 +2Xk−1 )/4とする。
【0121】
次に、▲5▼の部分の補間では、DとDi+1 の間の補間画素はXであり、例えばC=D<E>Ei+1 <Di+1 <Ci+1 >Cの時は次の条件で補間を行う。なお、C=D<E>Ei+1 <Di+1 <Ci+1 >Cは、表7の(r,q)=(17,0)の座標に対応する例である。
【0122】
例えば、当該条件として、C=Ei+1 、又はC=Fi+1 、又はB=Ei+1 、又はB=Fi+1 の判断において、イエスのときはQ=1、ノーのときはQ=0とする。このときの補間方法は、
=1ならばX=(C+Ei+1 )/2とし、
=0ならばX=(D+Di+1 )/2とする。
【0123】
さらに、上述した各大小判別時の条件として、2つのデータの大小判別は、次の条件で行う。
すなわち、一方のデータをYとし、他方のデータをWとすると、
INT((Y−W)/L)=0であればY=Wとし、
INT((Y−W)/L)>0であればY>Wとし、
INT((Y−W)/L)<0であればY<Wとする。
なお、INTは組み込み関数である。
【0124】
ここで、Lによって±(L−1)の範囲を等号とみる。Lについては、1又は4又は8又は16を使用する。このLの値は、画像の必要とするSN比によって変更し、小さくすると敏感になり、大きくすると7×2画素の領域まで参照することが少なくなる。
【0125】
上述したような▲1▼〜▲5▼の部分の補間演算のアルゴリズムを用いることで、以下のような効果が得られる。
【0126】
先ず、▲1▼及び▲2▼の部分の補間演算のアルゴリズムを用いることで、2つの領域が斜めの境界を持っているとき、その境界が滑らかになるように補間することができる。
【0127】
例えば、図9に補間前後の画像の第1の具体例として、上述した▲1▼の部分の補間演算の効果について説明する。また、図9の各枡目は、図5の各画素データと対応し、当該図9の各枡目の画素データは図1のシフトレジスタ13の各レジスタに格納される画素データの一例でもある。なお、上記▲2▼の部分の補間演算においても、前記表6〜表14のテーブルに従って補間演算を行うことで、同様の効果を得ることができる。
【0128】
この第1の具体例として、図9の(a)に示すような既存ラインの画像(補間前の画像)が存在したとする。このとき、図9の(a)の既存ラインの各画素の色濃度を16進数表現で表し、例えば上側の既存ラインの各画素A,B,C,D,E,F,Gの色濃度の実際のデータが(10)(50)(70)(90)(F0)(F0)(F0)であり、下側の既存ラインの各画素Ai+1 ,Bi+1 ,Ci+1 ,Di+1 ,Ei+1 ,Fi+1 ,Gi+1 の色濃度の実際のデータが(10)(10)(10)(10)(10)(10)(10)であるとする。なお、(10)は濃い色を表し、(F0)に行くにしたがって薄い色を表している。
【0129】
すなわち、図5に対応させて表した補間画素Xと各既存ラインの画素との位置関係が、
Figure 0003617075
となっているとすると、この補間画素Xに対する上下既存ラインの3×2画素C,D,E及びCi+1 ,Di+1 ,Ei+1 の大小関係は、上側の既存ラインの3画素が左から順に(70)(90)(F0)となり、下側の既存ラインの3画素が(10)(10)(10)となっていることから、(70)<(90)<(F0)>(10)=(10)=(10)<(70)となる。
【0130】
この場合は、パターン認識領域を拡大し、残りの画素の大小関係を認識する。すなわち、この図9の(a)の場合は、A,B,CとE,F,G、及びAi+1 ,Bi+1 ,Ci+1 とEi+1 ,Fi+1 ,Gi+1 の大小関係は、A<B<CとE=F=G、及びAi+1 =Bi+1 =Ci+1 とEi+1 =Fi+1 =Gi+1 となり、7×2画素のマトリクスから、X=(A+Gi+1 )/2の補間式を決定する。
【0131】
すなわち、この図9の(a)の例は、前述した▲1▼の部分の補間演算の一例として前記表11の(r,q)=(24,12)の座標に対応する例であり、C<D<E>Ei+1 =Di+1 =Ci+1 <Cとなっている。したがって、前述の図7のフローチャートの大小判別を行って補間する。
【0132】
具体的には、データの小さい方に向かってパターンを探し、B<C及びEi+1 =Fi+1 であるか否かの判断(図7のステップS10)を行い、この図9の(a)の例では、Bが(50)で、Cが(70)でEi+1 及びFi+1 が共に(10)となっているため、(50)<(70)及び(10)=(10)となってイエスと判断されるので、さらにA<Bの判断を行う(図7のステップS12)。この判断において、図9の(a)の例では、Aが(10)でBが(50)となっているので、図7のステップS12ではイエスと判断され、したがって、図7のステップS14のX=(A+Gi+1 )/2の補間演算を行う。これにより、X=(10+10)/2の演算を行って補間値(この場合は(10))を求める。
【0133】
図9の上記補間画素X以外の補間画素Xk−3 ,Xk−2 ,Xk−1 ,Xk+1 ,Xk+2 ,Xk−3 に対しては、前記表6〜表14のテーブルに従って補間演算を行うことで、図9の(a)の補間前の画像から図9の(b)に示すような補間後の画像を得ることができるようになる。
【0134】
すなわち本実施例の補間演算を行えば、補間前の画像の斜めの線の画像をより滑らかに補間した拡大画像を得ることができる。また、本実施例の補間演算によれば、補間値が上下の既存ラインの画素値の間にあるのが妥当であるだろうから、補間値のとれる値をその上下の画素値の範囲に抑えるようにしているため、ノイズを低減できることになる。例えば、カラー画像の場合、画像のエッジの部分などで、シアン、マゼンダ等のノイズが減少する。
【0135】
次に、▲3▼及び▲5▼の部分の補間演算のアルゴリズムを用いることで、補間前の画像の斜めの線の画像をより滑らかに補間することができる。
【0136】
例えば、図10に補間前後の画像の第2の具体例として、上述した▲3▼の部分の補間演算の効果について説明する。また、この図10も前述の図9と同様に表している。なお、上記▲5▼の部分の補間演算においても、前記表6〜表14のテーブルに従って補間演算を行うことで、同様の効果を得ることができる。
【0137】
この第2の具体例として、図10の(a)に示すような既存ラインの画像(補間前の画像)が存在したとする。このとき、図10の(a)の既存ラインの各画素の色濃度を16進数表現で表し、例えば上側の既存ラインの各画素A,B,C,D,E,F,Gの色濃度の実際のデータが(10)(10)(10)(70)(F0)(70)(10)であり、下側の既存ラインの各画素Ai+1 ,Bi+1 ,Ci+1 ,Di+1 ,Ei+1 ,Fi+1 ,Gi+1 の色濃度の実際のデータが(10)(70)(F0)(70)(10)(10)(10)であるとする。
【0138】
すなわち、図5に対応させて表した補間画素Xと各既存ラインの画素との位置関係が、
Figure 0003617075
となっているとすると、この補間画素Xに対する上下既存ラインの3×2画素C,D,E及びCi+1 ,Di+1 ,Ei+1 の大小関係は、上側の既存ラインの3画素が左から順に(10)(70)(F0)となり、下側の既存ラインの3画素が(F0)(70)(10)となっていることから、(10)<(70)<(F0)>(10)<(70)<(F0)>(10)となる。
【0139】
この場合、当該図10の(a)の例は、前述した▲3▼の部分の補間演算の一例として前記表8の(r,q)=(26,0)の座標に対応する例であり、C<D<E>Ei+1 <Di+1 <Ci+1 >Cとなっている。したがって、前述した▲3▼の部分の補間で述べたように各条件に従って補間演算を行う。
【0140】
具体的には、各既存ラインの画素の大小関係によって尾根か谷かの判断を行う。この図10の(a)の例では、上側の既存ラインの各画素値が(10)(10)(10)(70)(F0)(70)(10)であり、したがって、A=B=C<D<E>F>Gとなり、Eが尾根である。また、下側の既存ラインの各画素値は(10)(70)(F0)(70)(10)(10)(10)であり、したがって、Ai+1 <Bi+1 <Ci+1 >Di+1 >Ei+1 =Fi+1 =Gi+1 となり、Ci+1 が尾根である。
【0141】
すなわち、前述した第1の条件において上側の既存ラインのB又はC、及び下側の既存ラインのEi+1 又はFi+1 に谷がないのでQ=0となり、また、前述した図5の条件において上側及び下側の既存ラインのBi+1 又はCi+1 、及びE又はFに共に尾根があることを示すQ=1となり、したがって、この時点での補間方法は、前述したように、
=0,Q=1なのでX=(E+Ci+1 )/2
の補間演算を行う。
【0142】
これにより、X=(F0+F0)/2の演算を行って補間値(この場合は(F0))を求める。
【0143】
なお、この図10の例では、前記第2の条件までで補間演算式を求めることができたので、前記第3の条件〜第6の条件の判断は行わない。
【0144】
上記図10の上記補間画素X以外の補間画素Xk−3 ,Xk−2 ,Xk−1 ,Xk+1 ,Xk+2 ,Xk−3 に対しては、前記表6〜表14のテーブルに従って補間演算を行うことで、図10の(a)の補間前の画像から図10の(b)に示すような補間後の画像を得ることができるようになる。
【0145】
次に、▲4▼の部分の補間演算のアルゴリズムの効果について、第3の具体例として図11を用いて説明する。この図11の(b)及び(c)も前述の図9の(a)及び(b)と同様に表している。また、この図11の(a)は、全体の画像100を示し、その中の一例の画像102と、シフトレジスタ13に格納される画像領域101を示している。すなわち、当該図12では、例えば三角形の画像100の頂点部分について補間を行う例について説明する。
【0146】
この第3の具体例では、図11の(b)に示すような既存ラインの画像(補間前の画像)が存在することになる。このとき、図11の(b)の既存ラインの各画素の色濃度を16進数表現で表し、上側の既存ラインの各画素A,B,C,D,E,F,Gの色濃度の実際のデータが(F0)(F0)(F0)(F0)(F0)(F0)(F0)であり、下側の既存ラインの各画素Ai+1 ,Bi+1 ,Ci+1 ,Di+1 ,Ei+1 ,Fi+1 ,Gi+1 の色濃度の実際のデータが(F0)(F0)(70)(10)(70)(F0)(F0)であるとする。
【0147】
すなわち、図5に対応させて表した補間画素Xと各既存ラインの画素との位置関係が、
Figure 0003617075
となっているとすると、この補間画素Xに対する上下既存ラインの3×2画素C,D,E及びCi+1 ,Di+1 ,Ei+1 の大小関係は、上側の既存ラインの3画素が左から順に(F0)(F0)(F0)となり、下側の既存ラインの3画素が(70)(10)(70)となっていることから、(F0)=(F0)=(F0)>(70)>(10)<(70)<(F0)となる。
【0148】
すなわち、この図11の(b)の例は、前述した▲4▼の部分の補間演算の一例として、C=D=E>Ei+1 >Di+1 <Ci+1 <Cの場合を示したものであり、前記表7の(r,q)=(12,6)の座標に対応する例であり、したがって、前述した▲4▼の部分の補間で述べたように各条件に従って補間演算を行う。
【0149】
この場合、パターン認識領域を拡大し、補間画素Xの一つ左の先に補間演算で求められている補間画素Xk−1 とCとの関係において、C=Xk−1 の判断を行う。図11の(b)の例では、C=Xk−1 であるため、前記Q=0となり、このときの補間演算は、前述したようにX=(D+Di+1 +2Xk−1 )/4となる。
【0150】
上記図11の上記補間画素X以外の補間画素Xk−3 ,Xk−2 ,Xk−1 ,Xk+1 ,Xk+2 ,Xk−3 に対しては、前記表6〜表14のテーブルに従って補間演算を行うことで、図11の(b)の補間前の画像から図11の(c)に示すような補間後の画像を得ることができるようになる。すなわち、従来の補間方法のように単純補間のみを行った場合には図11の(a)の頂点の分が延びてしまい、さらには強調されることでいわゆるヒゲ状に見えてしまうのに対し、本実施例の補間演算によれば、当該頂点の延びるところの濃度が、ぼかされて薄くなりヒゲ状の画像が目立たなくなる。
【0151】
次に、前記表6〜表14のテーブルに従って前記3×2画素の補間演算を行う具体例について説明する。
【0152】
すなわち第4の具体例として、図12の(a)に示すような既存ラインの画像(補間前の画像)が存在したとする。なお、この図12も前記図9と同様に表している。このとき、図12の(a)の既存ラインの各画素の色濃度を16進数表現で表し、例えば上側の既存ラインの各画素A,B,C,D,E,F,Gの色濃度の実際のデータが(F0)(90)(60)(10)(60)(90)(F0)であり、下側の既存ラインの各画素Ai+1 ,Bi+1 ,Ci+1 ,Di+1 ,Ei+1 ,Fi+1 ,Gi+1 の色濃度の実際のデータが(F0)(90)(60)(10)(60)(90)(F0)であるとする。
【0153】
すなわち、図5に対応させて表した補間画素Xと各既存ラインの画素との位置関係が、
Figure 0003617075
となっているとすると、この補間画素Xに対する上下既存ラインの3×2画素C,D,E及びCi+1 ,Di+1 ,Ei+1 の大小関係は、上側の既存ラインの3画素が左から順に(60)(10)(60)となり、下側の既存ラインの3画素が(60)(10)(60)となっていることから、C>D<E=Ei+1 >Di+1 <Ci+1 =Cとなっている。
【0154】
この場合は、パターン認識領域は拡大せず、表6〜表14の3×2画素のマトリクステーブルから補間式を決定する。したがって、表6〜表14のテーブルから、上記C>D<E=Ei+1 >Di+1 <Ci+1 =Cの場合の補間演算式は、X=(D+Di+1 )/2が決定され、これにより、X=(10+10)/2=10を求める。
【0155】
図12の上記補間画素X以外の補間画素Xk−3 ,Xk−2 ,Xk−1 ,Xk+1 ,Xk+2 ,Xk−3 に対しても、前記表6〜表14のテーブルに従って補間演算を行うことで、図12の(a)の補間前の画像から図12の(b)に示すような補間後の画像を得ることができるようになる。
【0156】
なお、パターン認識を行う領域を拡大した場合の認識領域の大きさは、前記7×2画素領域よりも更に大きくすることも可能である。例えば、ライン数を増やす方向での領域の拡大では、例えば7×4画素や、7×6画素を例に挙げることができ、この場合にはよりよい補間を行えることになる。例えばL字の領域などである。
【0157】
上述したような補間演算方法では、所定のテーブルに従ったパターン分類を行い、このパターン分類結果に基づいてパターン分類する領域の大きさを適応的に制御するようにしているため、パターン分類の領域を小さくできるときにはこのパターン分類が容易にでき、また、パターン分類の領域が小さいと補間によって得られる画像の質が劣化するときにはパターン分類の領域を大きくすることで、補間される画像の品質を向上させることが可能となる。したがって、この補間演算を画像拡大の際に使用することで、回路規模を小型化することが可能で、かつ、斜めの画像であっても階調性、解像度、ジャーキネスの点で充分な拡大画像を得ることが可能となっている。さらに静止画出力における画質も格段な向上が期待できる。
【0158】
【発明の効果】
本発明の画像信号処理方法及び装置においては、原画像信号の水平方向及び垂直方向の列であってそれぞれ隣接する複数の列からなる領域内の複数画素データに対して、所定のテーブルに従ったパターン分類を行い、このパターン分類結果に基づいてパターン分類する領域の大きさを適応的に制御するようにしているため、分類の領域を小さくできるときにはパターン分類が容易にできて結果として補間演算の演算量が少なくなり、また、パターン分類の領域を大きくすれば補間されて拡大される画像の品質を向上させることが可能となる。したがって、この補間演算を画像拡大の際に使用することで、回路規模の小型化及びコストアップの防止が可能で、かつ、斜めの画像であっても階調性、解像度、ジャーキネスの点で充分な拡大画像を得ることが可能となっている。さらに静止画出力における画質も格段な向上も可能となる。
【0159】
また、拡大画像信号形成手段による補間データを、w個のラインバッファの補間演算の終了したデータが格納されている部分に上書きすることで、補間データ用に別にメモリを設ける必要がなくなり、回路規模を小型化することが可能となっている。また、本発明によれば、斜めの画像であっても階調性、解像度、ジャーキネスの点で充分な拡大画像を得ることが可能となっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の画像信号処理装置の概略構成を示すブロック回路図である。
【図2】副走査方向の2倍拡大を行う際のラインデータの流れについて説明するためのタイミングチャートである。
【図3】副走査方向の4倍拡大を行う際のラインデータの流れについて説明するためのタイミングチャートである。
【図4】種走査方向の拡大の際に単純平均を採用する理由について説明するために用いる図である。
【図5】ワークテーブルのデータについて説明するための図である。
【図6】補間アルゴリズムのフローチャートである。
【図7】7×2画素のパターン認識により補間演算を行う際の補間アルゴリズムの一例を示すフローチャートである。
【図8】7×2画素のパターン認識により補間演算を行う際の補間アルゴリズムの他の例を示すフローチャートである。
【図9】7×2画素のパターン認識により補間演算を説明するための第1の具体例の画像を示す図である。
【図10】7×2画素のパターン認識により補間演算を説明するための第2の具体例の画像を示す図である。
【図11】7×2画素のパターン認識により補間演算を説明するための第3の具体例の画像を示す図である。
【図12】3×2画素のパターン認識により補間演算を説明するための第4の具体例の画像を示す図である。
【符号の説明】
1 入力制御回路
7 転送制御回路
9 ワークテーブル転送制御回路
10a,10b ラインバッファメモリ
13 シフトレジスタ
14 補間演算回路
15 補間レジスタ

Claims (8)

  1. 原画像信号から原画像を拡大した拡大画像信号を形成する画像信号処理装置において、
    原画像信号の水平方向及び垂直方向の列であって隣接する複数の列からなる第1の領域内の複数画素データを格納する格納手段と、
    当該格納手段に格納されている上記第1の領域内であって隣接する水平方向及び垂直方向の複数列からなる第2の領域内の複数画素データに対して、所定のテーブルに従ったパターン分類を行うと共に、当該パターン分類結果に基づいて上記第2の領域の大きさを適応的に制御し、当該パターン分類して大きさを適応制御した第2の領域内の複数画素データを用いて、当該パターン分類結果に応じた補間演算を行い、当該補間演算による補間画素のデータを上記原画像信号の各画素のデータ間に挿入して拡大画像信号を形成する拡大画像信号形成手段と
    原画像信号のラインデータをそれぞれ格納するw個(wは2以上)のラインバッファと
    同一ラインデータをv回出力して上記w個のラインバッファに供給するラインデータ供給手段とを有し、
    上記格納手段には、上記ラインバッファから読み出したデータを格納し、上記拡大画像信号形成手段は、上記w個のラインバッファから取り出されて上記格納手段に格納された上記第1の領域のデータを用いて補間演算を行い、当該補間演算による補間画素のデータを、上記w個のラインバッファの補間演算の終了したデータが格納されている部分に上書きすることを特徴とする画像信号処理装置。
  2. 上記原画像信号の隣接する複数画素からなる列と上記補間演算により求めた複数の補間画素からなる列とによって形成した領域を、上記領域として用いることを特徴とする請求項記載の画像信号処理装置。
  3. 上記拡大画像信号形成手段は、上記第2の領域内の複数画素のデータに対する所定のテーブルに従ったパターン分類結果に基づいて、当該第2の領域内の複数画素のデータを用いた補間演算を行うか、又は、上記第1の領域内の複数画素のデータを用いた補間演算を行うかの判別を行う
    ことを特徴とする請求項記載の画像信号処理装置。
  4. 上記第1の領域の複数画素データは、上記1フィールドの原信号の隣接する水平方向7列及び垂直方向2列の7×2画素のデータであり、上記第2の領域は、当該第1の領域内の隣接する水平方向3列及び垂直方向2列の3×2画素のデータである
    ことを特徴とする請求項記載の画像信号処理装置。
  5. 原画像信号から原画像を拡大した拡大画像信号を形成する画像信号処理方法において、
    原画像信号の同一ラインデータをv回出力して、ラインデータをそれぞれ格納するw個(wは2以上)のラインバッファに供給し、
    上記ラインバッファから読み出したデータの水平方向及び垂直方向の列であって隣接する複数の列からなる所定領域内の複数画素データに対して、所定のテーブルに従ったパターン分類を行うと共に、当該パターン分類結果に基づいて上記所定領域の大きさを適応的に制御し、
    上記パターン分類して大きさを適応制御した所定領域内の複数画素データを用いて、上記パターン分類結果に応じた補間演算を行い、
    当該補間演算による補間画素のデータを上記原画像信号の各画素のデータ間に挿入して拡大画像信号を形成し、
    上記補間演算による補間画素のデータを、上記w個のラインバッファの補間演算の終了したデータが格納されている部分に上書きする
    ことを特徴とする画像信号処理方法。
  6. 上記原画像信号の隣接する複数画素からなる列と上記補間演算により求めた複数の補間画素からなる列とによって形成した領域を、上記所定領域として用いることを特徴とする請求項記載の画像信号処理方法。
  7. 上記所定領域の大きさの適応的な制御の際には、上記原画像信号の水平方向及び垂直方向の隣接する複数列からなる小領域内の複数画素のデータに対して、所定のテーブルに従ったパターン分類を行い、当該小領域内の複数画素のパターン分類結果に基づいて、当該小領域内の複数画素のデータを用いた補間演算を行うか、又は、当該小領域を中心にして拡大した水平方向及び垂直方向の隣接する複数列からなる大領域内の複数画素のデータを用いた補間演算を行うかの判別を行う
    ことを特徴とする請求項記載の画像信号処理方法。
  8. 上記小領域は、上記原画像信号の隣接する水平方向3列及び垂直方向2列の3×2画素のデータからなり、
    上記大領域は、上記小領域の3×2画素を中心にして拡大した隣接する水平方向7列及び垂直方向2列の7×2画素のデータからなる
    ことを特徴とする請求項記載の画像信号処理方法。
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