JP3616352B2 - ２箇錠型ドアロックハンドル装置 - Google Patents

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Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は扉に取り付けられたハンドルホルダー内に出没可能に取り付けてあり、ハンドルをハンドルホルダーより引き出し回動することによって、扉をロック状態と、開放状態の双方に操作可能なドアロックハンドル装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来この種のドアロックハンドル装置は、一般に配電盤その他の機器の扉に多く取り付けられるが、その他工事小屋、倉庫などにも使用され、治安の悪化と共に更に扉の開閉管理が重要視されている。
従来この種のドアロックハンドル装置においては、一般にはハンドルホルダーの一部若しくはハンドルの自由端近くの何れか一方に、シリンダー錠、ダイヤル錠などで代表される錠前が取り付けられ、その扉の管理者が鍵を持ち管理している。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、ドアハンドル装置にシリンダー錠を２箇設けてあるため、見掛け上、ロック機構が厳重に見え、かつ、２箇のシリンダー錠の鍵を別々の管理者が管理していても、どちらか一方の鍵があれば、ハンドルホルダーに対するハンドルのロックを独立に解除して、ハンドルを操作可能にすることである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
前述の課題を解決するために、請求項１の発明の特徴は、扉Ｂの外面Ｂ１にハンドルホルダー１０が固定され、ハンドルホルダー１０の一端部に扉Ｂの外面Ｂ１と直角なハンドル軸１２が設けてあり、ハンドル軸１２の外端１３にハンドル軸１２と直角な枢軸１４でハンドル１５の一端が枢着してあり、ハンドル１５はハンドルホルダー１０に収納された位置とハンドルホルダー１０より突出した位置との間 を回動するものであり、扉Ｂの外面Ｂ１に対面する前記ハンドル軸１２の内端１６には、扉Ｂの背面Ｂ２側に配置されて扉Ｂを扉枠に施錠するロック作動体を固着するようにしたドアロックハンドル装置において、
前記ハンドル１５の自由端１７寄りにあるハンドルホルダー１０の部分には第１のシリンダー錠３０を設けてあり、第１のシリンダー錠３０のローター３１には、第１の鍵Ｋ１の回転操作によって施錠位置と開錠位置の間を移動する第１のロック移動体板３２を設けてあり、
ハンドル１５の自由端１７の近傍部分には第２のシリンダー錠４０を設けてあり、第２のシリンダー錠４０のローター４１には、第２の鍵Ｋ２の回転操作によって施錠位置と開錠位置の間を移動する第２のロック移動体４２を設けてあり、
施錠位置にある第２のロック移動体４２が施錠位置にある第１のロック移動体３２の背面側において第１のロック移動体３２に係合することによって、ハンドル１５がハンドルホルダー１０内に収納された位置にロックされる一方、
第１の鍵Ｋ１によって第１のロック移動体３２を開錠位置に移動させたとき、第１のロック移動体３２が施錠位置にある第２のロック移動体４２に係合しない位置に来て、ハンドル１５がハンドルホルダー１０から突出可能となり、
第２の鍵Ｋ２によって第２のロック移動体４２を開錠位置に移動させたとき、第２のロック移動体４２が施錠位置にある第１のロック移動体３２に係合しない位置に来て、ハンドル１５がハンドルホルダー１０から突出可能となるように配置したことである。
【０００５】
第１のシリンダー錠３０及び第２のシリンダー錠４０は、ピンタンブラ型、ディスクタンブラ型などの内部錠機構の型式を問わない。要は鍵Ｋ１、Ｋ２を挿入してローター３１，４１を回動させたとき、ロック移動体３２，４２によってハンドル１５がハンドルホルダー１０に対してロックまたはアンロックされるものであればよい。 また、ロック移動体３２、４２としては、それぞれのローター３１、４１の回転操作によって直線往復移動するラッチ板型のものであっても、あるいは、それぞれのローター３１、４１と共に回動するカム板型のものであっても良い。
【０００６】
【発明の実施の形態】
図 1 ないし図５に示す実施形態において、参照符号１０はハンドルホルダーを示し、ハンドル１５が収納できる窪み２０が前面に設けてあり、外端１３にハンドル軸１２がハンドルホルダー１０に対して直角方向に回動自在に設けてある。このハンドル軸１２には、その軸線と直角な方向の枢軸１４によってハンドル１５が枢着してあり、ハンドル１５は枢軸１４周りに回動して、前記窪み２０に収納された状態と窪み２０より引き出された状態になる。
ハンドルホルダー１０は、扉Ｂを貫通した取付ネジ１１によって扉Ｂの背面Ｂ２側か扉Ｂに固着されている。ハンドル軸１２の内端１６には、扉Ｂの背面Ｂ２側から掛合板などのロック作動体（図示していない）が、ハンドル軸１２に対して回動不能に取り付けられる。
【０００７】
このハンドル１５の自由端１７に近接するハンドルホルダー１０の部分の外面には、第１のシリンダー錠３０が設けられ、シリンダー錠３０はハンドルホルダー１０の内面側から取り付けられている。ローター３１の鍵孔３３に挿入した第１の鍵Ｋ１によって、ローター３１を回動させると、ローター３１と共にカム板形式の第１のロック移動体３２が回動する。
第１のロック移動体３２の外周面３２ａには、ローター３１の回転中心からの距離が長い高所部分３６とその距離が短い低所部分３７が設けてある。図２に示したように前記高所部分３６がハンドル１５の自由端１７に向き合う位置にあるとき、第１のロック移動体３２は施錠位置にある。図５に示したように前記低所部分３７がハンドル１５の自由端１７に向き合う位置にあるとき、第１のロック移動体３２は開錠位置にある。
【０００８】
ハンドル１５の自由端１７の近傍部分には第２のシリンダー錠４０を設けてある。ローター４１の鍵孔４３に挿入した第２の鍵Ｋ２によって、ローター４２を回動させると、ラッチ板形式の第２のロック移動体４２が、第１のシリンダー錠３０に向かって進退させられる。図示の例では、ローター４１の内端面に設けた偏芯ピン４５が、ロック移動体４２の基端部の横断方向のカム溝４６に係合している。
図１及び図２に示したようにロック移動体４２が下方向に前進したとき、ロック移動体４２は施錠位置にある。図４に示したようにロック移動体４２が上方向に後退したとき、ロック移動体４２は開錠位置にある。
【０００９】
このドアロックハンドル装置の作用を説明する。
ハンドル１５をハンドルホルダー１０の窪み２０に収納した状態において、第１のシリンダー錠３０の鍵孔３３に第１の鍵Ｋ１を挿入し、第 1 のロック移動体３２を第１のローター３１と共に回動させて、ロック移動体３２の外周面３２ａの高所部分３６をハンドル自由端１７に対面させる。この施錠位置において第１の鍵Ｋ１を鍵孔３３より抜去する。
【００１０】
次に第２のシリンダー錠４０の鍵孔４３に第２鍵Ｋ２を挿入し、第２のローター４１を回動させて、第２のロック移動体４２を第１のシリンダー錠３０の方向に前進移動させる。この施錠位置において、第２の鍵Ｋ２を鍵孔４３より抜去する。
図１及び図２に示したように、施錠位置にある第２のロック移動体４２が、施錠位置にある第１のロック移動体３２の背後において第１のロック移動体３２に係合しているため、前記枢軸１４を中心にハンドルと１５を引き出し回動させることができず、ハンドル１５はハンドルホルダー１０に対してロックされる。
【００１１】
ハンドルホルダー１０に対するハンドル１５のロックを解除する一つの方法では、第１のシリンダー錠３０の鍵孔３３に第１の鍵Ｋ１を挿入して、図５に示したように第１のローター３１を時計周り方向に９０度回動させ、第１のロック移動体３２の外周面３２の低所部分３７をハンドル１５の自由端１７に対面させる。この開錠位置において第１の鍵Ｋ１を鍵孔３３より抜去する。
このように第１のロック移動体３２が開錠位置に来たときには、第１のロック移動体３２は施錠位置にある第２のロック移動体４２と係合しない位置にあるから、第２の鍵Ｋ２によって第２のロック移動体４２を開錠位置に後退させなくても、ハンドル１５を引き出し回動させることができる。
【００１２】
ハンドルホルダー１０に対するハンドル１５のロックを解除する別の方法では、第２のシリンダー錠４０の鍵孔４３に第２の鍵Ｋ１を挿入して、図４に示したように第２のローター４１を反時計周り方向に９０度回動させ、第２のロック移動体４２の上方向に後退させる。この開錠位置において第２の鍵Ｋ２を鍵孔４３より抜去する。
このように第２のロック移動体４２が開錠位置に来たときには、第２のロック移動体４２は施錠位置にある第１のロック移動体３２と係合しない位置にあるから、第１の鍵Ｋ１によって第１のロック移動体３２を開錠位置に移動させなくても、ハンドル１５を引き出し回動させることができる。
【００１３】
【発明の効果】
以上のように構成された本発明のドアロックハンドル装置では、ハンドルホルダー側に１箇、ハンドル側に１箇の合計２箇のシリンダー錠を設けてあるため、見掛け上、ロック機構が厳重に見え、不法アクセスを断念させる確率が高いとともに、２箇のシリンダー錠の鍵を別々の管理者が管理していても、どちらか一方の鍵があれば、ハンドルホルダーに対するハンドルのロックを独立に解除して、ハンドルが操作可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施の形態１においてハンドルがロックされた状態の一部省略縦
断側面図である。
【図２】図１の正面図である。
【図３】第２の錠を開けた状態の実施の形態１の一部省略縦断側面図である。
【図４】図３の状態の正面図である。
【図５】第１の錠を開け状態の実施の形態１の一部省略正面図である。
【符号の説明】
Ｂ 扉
Ｂ１ 扉の外面
Ｂ２ 扉の背面
Ｋ１ 第１の鍵
Ｋ２ 第２の鍵
１０ ハンドホルダー
１１ 取付ネジ
１２ ハンドル軸
１３ ハンドル軸の外端
１４ 枢軸
１５ ハンドル
１６ ハンドル軸の内端
１７ ハンドルの自由端
２０ ハンドルホルダーの窪み
３０ 第１のシリンダー錠
３１ 第１のシリンダー錠のローター
３２ 第１のロック移動体
３２ａ 第１のロック移動体の外周面
３３ 第１のシリンダー錠の鍵孔
３６ 高所部分
３７ 低所部分
４０ 第２のシリンダー錠
４１ 第２のシリンダー錠のローター
４２ 第２のロック移動体
４３ 第２のシリンダー錠の鍵孔

Claims (1)

  1. 扉Ｂの外面Ｂ１にハンドルホルダー１０が固定され、ハンドルホルダー１０の一端部に扉Ｂの外面Ｂ１と直角なハンドル軸１２が設けてあり、ハンドル軸１２の外端１３にハンドル軸１２と直角な枢軸１４でハンドル１５の一端が枢着してあり、ハンドル１５はハンドルホルダー１０に収納され位置とハンドルホルダー１０より突出した位置との間を回動するものであり、扉Ｂの外面Ｂ１に対面する前記ハンドル軸１２の内端１６には、扉Ｂの背面Ｂ２側に配置されて扉Ｂを扉枠に施錠するロック作動体を固着するようにしたドアロックハンドル装置において、
    前記ハンドル１５の自由端１７寄りにあるハンドルホルダー１０の部分には第１のシリンダー錠３０を設けてあり、第１のシリンダー錠３０のローター３１には、第１の鍵Ｋ１の回転操作によって施錠位置と開錠位置の間を移動する第１のロック移動体板３２を設けてあり、
    ハンドル１５の自由端１７の近傍部分には第２のシリンダー錠４０を設けてあり、第２のシリンダー錠４０のローター４１には、第２の鍵Ｋ２の回転操作によって施錠位置と開錠位置の間を移動する第２のロック移動体４２を設けてあり、
    施錠位置にある第２のロック移動体４２が施錠位置にある第１のロック移動体３２の背面側において第１のロック移動体３２に係合することによって、ハンドル１５がハンドルホルダー１０内に収納された位置にロックされる一方、
    第１の鍵Ｋ１によって第１のロック移動体３２を開錠位置に移動させたとき、第１のロック移動体３２が施錠位置にある第２のロック移動体４２に係合しない位置に来て、ハンドル１５がハンドルホルダー１０から突出可能となり、
    第２の鍵Ｋ２によって第２のロック移動体４２を開錠位置に移動させたとき、第２のロック移動体４２が施錠位置にある第１のロック移動体３２に係合しない位置に来て、ハンドル１５がハンドルホルダー１０から突出可能となるように配置したことを特徴とする２箇錠型ドアロックハンドル装置。
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