JP3615877B2 - 塗装設備 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車ボディなどのワークをオーバーヘッドコンベアで搬送しながら前処理, 塗装を行った後、これをフロアコンベアに載せ換えて乾燥させ、乾燥終了後に次工程へ搬送するように成された塗装設備に関する。
【0002】
【従来の技術】
図3及び図4は電着塗装を行う従来の塗装設備のレイアウトとそのランニング状態及びストレージ状態を示すもので、循環軌道41に形成されたオーバーヘッドコンベア42に沿って、前工程から搬送されてくるワークWを所定の着荷位置PでハンガHに着荷する着荷装置43と、当該着荷装置43で着荷されたワークWの表面に洗浄処理,脱脂処理,化成皮膜処理などの前処理を施す前処理装置44と、当該前処理装置44で前処理の終了したワークWの表面に電着塗膜を形成する電着塗装装置45と、電着塗装装置45で電着塗装が終了したワークWを所定の載換え位置PでハンガHから外して乾燥炉46内を走行するフロアコンベア47の台車Tに載せ換える載換装置48が順に配設されて成る。
【0003】
前記フロアコンベア47は、前記載換え位置PでワークWを載せ換た台車Tを乾燥炉46内に搬入し、乾燥終了したワークWを台車Tに載せたまま次工程へ搬送し、次工程で空になった台車Tを再び前記載換え位置Pまで戻す循環軌道47aが形成されている。
また、フロアコンベア47の次工程から載換え位置Pに戻る循環軌道47aには、前記オーバーヘッドコンベア42で搬送中であり未だ乾燥炉46に搬送されていないワークWの台数分の台車Tを空の状態でストレージする予備台車ストレージ軌道47bが分岐して形成されると共に、乾燥炉46の出口から次工程へ至るまでの循環軌道47aには、前記オーバーヘッドコンベア42及びフロアコンベア47で搬送されている全てのワークWを台車Tに載せた状態でストレージする台車ストレージ軌道47cが分岐して形成されている。
【0004】
そして、この台車ストレージ軌道47cは、ワークWの前工程からの搬送及び次工程への搬送が停止された時点で、フロアコンベア47で搬送されているワークWを乾燥終了させて台車Tに載せたままストレージすると共に、オーバーヘッドコンベア42で搬送されているワークWを前処理し、電着塗装を終了させ、予備台車ストレージ軌道47bにストレージされていた台車Tに載せ換えて乾燥炉46まで順次搬送して乾燥終了させた後、台車Tに載せたままストレージするようになされている。
【0005】
なお、オーバーヘッドコンベア42には、前工程からのワークWの搬送が停止されたときに、ワークWをフロアコンベア47の台車Tに載せ換えて空になったハンガHをストレージしておくループ状の空ハンガストレージ軌道41aが前記載換え位置Pから前記着荷位置Pに戻る循環軌道41から分岐して形成され、空ハンガHを前処理装置44や電着装置45内に放置することによる腐食を防止すると共に、前工程からのワークWの搬送が開始されたときに空ハンガHを着荷位置Pにすぐ送り出せるようになされている。
【0006】
これによれば、各工程間の搬送ラインが稼動されている間は、各ハンガHをオーバーヘッドコンベア42上で循環走行させて、着荷装置43で着荷したワークWを搬送しながら、前処理装置44で前処理を行い、電着塗装装置45で電着塗装を行った後、載換装置48でワークWフロアコンベア47の台車Tに載せ換えて空になったハンガHは再び着荷位置Pに戻されて、後続のワークWを着荷し連続的に処理する。
そして、フロアコンベア47では、次工程から循環軌道47aを戻ってくる空の台車T、または、予備台車ストレージ軌道47bにストレージされていた予備の台車Tが載換え位置Pまで搬送され、載換装置48で当該台車Tに載せ換えられたワークWを乾燥炉46内に搬入して、乾燥終了後にそのまま次工程へ搬送するように成されている。
【0007】
ここで、一日の作業が終了し、各工程間の搬送ラインが停止し、ワークWの前工程からの搬送及び次工程への搬送が停止されると、乾燥炉46内にあるワークWは台車Tに載せられたまま台車ストレージ軌道47cにストレージされ、前処理装置44及び電着塗装装置45内にあるワークWは、前処理及び電着塗装を終了して、載換装置48でフロアコンベア47の予備の台車Tに載せ換えられ、乾燥炉46で乾燥された後、予備の台車Tに載置したままの状態で台車ストレージ軌道47cにストレージされ、ワークWを台車Tに載せ換えて空になったハンガHは空ハンガストレージ軌道41aにストレージされる。
そして、翌朝、ワークWの前工程からの搬送及び次工程への搬送が開始されると、空ハンガストレージ軌道41aにストレージされている空ハンガHをオーバーヘッドコンベア42の循環軌道41上に送り出して着荷位置Pで待機させ、前工程から搬送されてくるワークWを順次着荷して塗装作業を開始すると同時に、台車ストレージ軌道47cにストレージされているワークWを台車Tごと次工程へ順次搬送し、オーバーヘッドコンベア42で搬送される先頭のワークWが載換え位置Pに到来するまで、次工程から戻されてきた空の台車Tを予備台車ストレージ軌道47bに送り込み順次ストレージする。
【0008】
このような塗装設備によれば、ワークWの前工程からの搬送及び次工程への搬送が停止されても、オーバーヘッドコンベア42及びフロアコンベア47で搬送されている全てのワークWについて、塗装を終了してその塗膜を乾燥させた状態でストレージすることができるので、ワークWが前処理中や前処理終了時点で放置されたり、電着塗装中や塗装終了時点で放置されたり、さらに、乾燥中に乾燥未了のまま放置されることがなく、塗装品質が一定に維持される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この場合は、ワークWを搬送しながら前処理し,電着塗装し,乾燥するランニング時に使用されない空の台車Tをストレージしておくスペースと、ワークWの前工程からの搬送及び次工程への搬送が停止された時点でオーバーヘッドコンベア42及びフロアコンベア47で搬送されている全てのワークWを台車Tに載せてストレージするスペースと、空ハンガHをストレージしておくスペースを限られた工場敷地内に別途確保しなければならないという問題があった。
例えば、前処理装置44と電着塗装装置45に49台のワークWが搬入され、乾燥炉46内に24台のワークWが搬入され、ハンガH及び台車Tのストレージピッチが約7mだとすると、空ハンガストレージ軌道42aの全長は49×7≒350m,予備台車ストレージ軌道47bの全長は49×7≒350m,台車ストレージ軌道47cの全長は(49+24)×7≒520mにもなり、全てのストレージ軌道42a,47b,47cの総延長は、1200〜1300mに達する。
また、オーバーヘッドコンベア42及びフロアコンベア47で搬送されている全てのワークWを台車Tに載せた状態でストレージするように成されているので、乾燥炉46内でワークWを搬送する台車Tと、前処理装置44及び電着塗装装置45内を搬送されている台数分のワークWを載せる予備の台車Tとで、少なくとも49+24=73台もの台車Tが必要となる。
このように、全てのワークWをストレージするための多数の台車Tと、広いストレージスペースが必要になるので、設備費が嵩むという問題があった。
【0010】
さらに、これらの台車Tは次工程へワークWを搬送する際に、乾燥炉46の熱を外へ持ち出し、次工程へワークWを受け渡した後に室温まで冷却されて戻ってくるので、乾燥炉46内に搬入されたときに再び加熱されて炉内の熱を大量に奪うこととなり、乾燥炉46の消費熱量が多く、ランニングコストが嵩むという問題があった。
【0011】
そこで本発明は、同じ台数分のワークをストレージする際に、そのストレージスペース及び設備を縮小してスペース利用効率を向上させると同時に、設備費を軽減し、さらに、乾燥炉の消費熱量を節約してランニングコストを軽減することを技術的課題としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために、本発明は、循環軌道に形成されたオーバーヘッドコンベアに沿って、前工程から搬送されてくるワークを所定の着荷位置で前記オーバーヘッドコンベアのハンガに着荷する着荷装置と、当該着荷装置で着荷されたワークの表面を前処理する前処理装置と、当該前処理装置で前処理の終了したワークを塗料に浸漬してその表面に塗料を付着させる塗装装置と、当該塗装装置で塗料が付着されたワークを所定の載換え位置でオーバーヘッドコンベアのハンガから降ろして乾燥炉内を走行するフロアコンベアの台車に載せ換えるエレベータ装置が順に配設されて成り、ワークをオーバーヘッドコンベアで搬送しながら前処理及び塗装を行った後、当該ワークをフロアコンベアの台車に載せ換えて搬送しながら乾燥させ、乾燥終了後に次工程へ搬送するように成された塗装設備において、前記フロアコンベアは、乾燥炉内を走行して乾燥炉出口から前記載換え位置を通り乾燥炉入口に戻る循環軌道に形成されると共に、乾燥炉出口から載換え位置に至るフロアコンベアの循環軌道に沿って、前記乾燥炉で乾燥終了したワークを所定の載返し位置で当該フロアコンベアの台車から再びオーバーヘッドコンベアのハンガに載せ返すエレベータ装置が配設され、前記載返し位置から前記着荷位置に戻るオーバーヘッドコンベアの循環軌道に沿って、前記載返し位置でハンガに載せ返されたワークを所定の脱荷位置でオーバーヘッドコンベアから降ろして次工程へ移送するコンベアに載せ換える脱荷装置が順に配設され、前記オーバーヘッドコンベアの循環軌道上を移送されるハンガの所定台数分のワークをハンガに懸吊した状態でストレージするループ状の第一のストレージ軌道が、その引込側及び送出側を前記オーバーヘッドコンベアの載返し位置と脱荷位置の間で当該循環軌道に分岐及び合流するように敷設され、前記フロアコンベアの循環軌道上を走行する台車にワークを載置した状態でストレージする第二のストレージ軌道が、フロアコンベアの前記乾燥炉出口と前記載返し位置との間で当該循環軌道から分岐され、ワークの前工程からの搬入及び次工程への搬出が停止した時点で、前記オーバーヘッドコンベア及びフロアコンベアで搬送中の全てのワークについて、前処理,塗装及び乾燥を終了させて、先頭側の所要台数のワークを前記載返し位置でハンガに載せ返した後、当該ハンガに懸吊した状態で前記第一のストレージ軌道にストレージすると共に、残りのワークを乾燥炉から搬出した後、台車に載置したままの状態で前記第二のストレージ軌道にストレージするように成されたことを特徴とする。
【0013】
本発明によれば、前工程から搬送されてきたワークが、着荷位置でオーバーヘッドコンベアのハンガに着荷された後、当該オーバーヘッドコンベアで搬送されながら、前処理装置でワーク表面が前処理され、塗装装置でワーク表面に塗膜が形成され、次いで、載換え位置でフロアコンベアの台車に載せ換えられて、乾燥炉内に搬入されて乾燥された後、載返し位置で再び前記オーバーヘッドコンベアのハンガに載せ返されて、脱荷位置でハンガから降ろされて次工程へ搬送される。
このとき、フロアコンベアは、乾燥炉内を走行して乾燥炉出口から載返し位置,載換え位置を通り乾燥炉入口に戻る循環軌道に形成され、台車は次工程まで走行されることなく乾燥炉から出て載返し位置及び載換え位置を通りすぐに乾燥炉内に搬入されるので、室温まで冷却される前に再び乾燥炉内を循環走行されることとなる。したがって、台車によって奪われる乾燥炉内の熱量が少なくランニングコストが低減され、フロアコンベアの全長が短く台車数も減少されるので設備費を軽減できる。
【0014】
また、一日の作業が終了して、各工程間の搬送ラインが停止された時点で、各コンベアで搬送中の全てのワークが、前処理,塗装,乾燥終了後、先行する所要台数のワークがオーバーヘッドコンベアの循環軌道を移送されるハンガに載せ返されて当該ハンガに懸吊された状態で第一のストレージ軌道にストレージされ、後続のワークが乾燥炉から搬出されてフロアコンベアの循環軌道を走行する台車に載置されたまま第二のストレージ軌道へストレージされる。
この場合に、第一及び第二のストレージ軌道は、各工程間の搬送ラインが停止された時点で各コンベアで搬送中の全てのワークをストレージできる長さを確保すれば足り、また、ワークを前処理及び塗装するための所定台数のハンガと、乾燥炉内を走行させる所定台数の台車があれば足り、ストレージのための余分なハンガや台車は一切必要なく、空の台車をストレージしておくスペースが一切なくなり、ワークを載せた状態で台車をストレージするスペースが縮小され、台車数も激減するので、スペースの利用効率を格段に向上させることができると同時に、ストレージに必要な設備を縮小して設備費が軽減される。
【0015】
そして、翌朝、各工程間の搬送ラインが稼動されると、第一のストレージ軌道にストレージされているハンガをオーバーヘッドコンベアの循環軌道上に順次送り出して脱荷位置まで移送し、脱荷装置でオーバーヘッドコンベアのハンガからワークを降ろして次工程へ搬送するコンベアに載せ換え、空になったハンガを着荷位置まで移送して、着荷位置では少なくとも先頭のハンガを1台だけ空のまま送り、後続のハンガに前工程から搬送されてきたワークを順次着荷して前処理,塗装作業を開始する。
次いで、先頭の空のハンガが載返し位置に到来したときに、第二のストレージ軌道にストレージされている台車をその送出側からフロアコンベアの循環軌道上に送り出して、載返し位置で当該台車に載置されているワークを前記ハンガに載返した後、空になった台車を載換え位置まで移送させて後続のハンガに懸吊されているワークを当該台車に載せ換えて乾燥炉内に搬入し、空になったハンガを載返し位置まで移送する。
このようにして、載換え位置で空になったハンガを載返し位置に移送して、載返し位置では、第二のストレージ軌道にストレージされていたワークをハンガに載返し、その後は、乾燥炉から搬出されたワークをハンガに載せ返して脱荷位置に移送し、空になったハンガを再び着荷位置まで移送して、前工程から搬送されてきたワークを着荷し塗装作業を継続して行う。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
図1は本発明に係る塗装設備のレイアウトとそのランニング状態を示す平面図、図2はそのストレージ状態を示す平面図である。
【0017】
本例に係る塗装設備1は、ワークWをハンガHで階上に懸吊して搬送するオーバーヘッドコンベア2が所定の循環軌道3に形成され、当該オーバーヘッドコンベア2に沿って、前工程から搬送されてくるワークWを着荷位置PでハンガHに着荷する着荷装置4と、当該着荷装置4で着荷されたワークWの表面に洗浄処理,脱脂処理,化成皮膜処理などの前処理を施す前処理装置5と、当該前処理装置5で前処理の終了したワークWの表面に電着塗膜を形成する電着塗装装置6と、電着塗装装置6で電着塗装が終了したワークWを載換え位置Pでオーバーヘッドコンベア2から階下に降ろすエレベータ装置7が配設されている。
【0018】
階下には、ワークWを載せる台車Tを所定間隔で走行させるフロアコンベア9が、乾燥炉8内を走行して乾燥炉出口8out から前記エレベータ装置7の周囲を回って乾燥炉入口8inに戻る循環軌道10に形成され、前記エレベータ装置7は、その正面側が載換え位置Pとなって前記電着塗装装置6で電着塗装が終了したワークWを階上のオーバーヘッドコンベア2のハンガHから降ろして階下に敷設されたフロアコンベア9の台車Tに載せ換え、その背面側が載返し位置Pとなって前記乾燥炉8で乾燥終了したワークWを階下のフロアコンベア9の台車Tからリフトアップして階上のオーバーヘッドコンベア2のハンガHに載せ返すようになされている。
【0019】
また、前記オーバーヘッドコンベア2の循環軌道3は、エレベータ装置7の周囲を回って前記載換え位置P及び載返し位置Pを通り着荷位置Pに戻るように形成されると共に、載返し位置Pと着荷位置Pの間には、前記載返し位置P でハンガHに載せ返されたワークWを所定の脱荷位置P でオーバーヘッドコンベア2から降ろして次工程へ移送するコンベア11に載せ換える脱荷装置12が順に配設されている。
【0020】
そして、前記オーバーヘッドコンベア2の循環軌道3上を移送されるハンガHの所定台数分(例えば49台)のワークWをハンガHに懸吊した状態でストレージ可能な長さに形成されたループ状の第一のストレージ軌道13が、その引込側13a及び送出側13bを前記オーバーヘッドコンベア2の載返し位置Pと脱荷位置Pの間で当該循環軌道3に分岐及び合流させるように敷設されている。
また、フロアコンベア9の循環軌道10を走行する所要台数(例えば24台)の台車TにワークWを載置した状態でストレージ可能な長さに形成された第二のストレージ軌道14が、前記乾燥炉出口8out と前記載返し位置P との間の所定位置で当該循環軌道10から分岐形成されている。
【0021】
以上が本発明の一例構成であって、次にその作用について説明する。
例えば、オーバーヘッドコンベア2の循環軌道3上を移送されるハンガHの台数が49台であり、フロアコンベア9の循環軌道10上を走行する台車Tの台数が24台であり、ストレージピッチが約7mの場合について説明する。
まず、工場の各工程間の搬送ラインが稼動されて、ワークWが前工程から搬送されると共に次工程へ搬送されている間は、着荷位置Pでオーバーヘッドコンベア2のハンガHに着荷されたワークWが階上を搬送されながら、前処理装置5でワークWの表面が前処理され、電着塗装装置6でワークWの表面に電着塗膜が形成される。
次いで、載換え位置Pに到来すると、エレベータ装置7でオーバーヘッドコンベア2のハンガHから降ろされて、階下のフロアコンベア9の台車Tに載せ換えられ、乾燥炉8内に搬入されて乾燥された後、乾燥炉8から搬出され載返し位置Pでエレベータ装置7によりワークWがリフトアップされて、再び前記オーバーヘッドコンベア2のハンガHに載せ返された後、脱荷位置Pに移送されて脱荷装置12でオーバーヘッドコンベア2から降ろされて次工程へ搬送するコンベア11に載せ換えられる。
【0022】
このとき、フロアコンベア9は、乾燥炉8内を走行して乾燥炉出口8out から前記エレベータ装置7を回ってすぐに乾燥炉入口8inに戻る循環軌道10に形成され、台車Tはほとんど乾燥炉8内を走行し、オーバーヘッドコンベア2とワークWの載換え/載返しを行うためだけに乾燥炉8外に搬出され、台車Tが次工程まで走行されることはなく、乾燥炉8外に敷設される循環軌道10を短く形成することができるので、台車Tが室温まで冷却される前に再び乾燥炉8内を走行することになる。したがって、台車Tによって奪われる乾燥炉8内の熱量が少なくランニングコストが軽減され、台車Tの数もフロアコンベア9の短い循環軌道10を走行する台数分だけで済むので設備費を軽減できる。
【0023】
そして、一日の作業が終了し、各工程間の搬送ラインが停止されて、ワークの前工程からの搬送及び次工程への搬送が停止されると、各コンベア2及び9で搬送されている全てのワークWは、乾燥炉8内で乾燥中のものは乾燥終了した後に、電着塗装装置6で電着塗装中のものは載換え位置Pでフロアコンベア9の台車Tに載せ換えられて乾燥炉8で乾燥終了した後に、前処理装置5で前処理中のものは電着塗装装置6で電着塗装を終了して載換え位置Pでフロアコンベア9の台車Tに載せ換えられて乾燥炉8で乾燥終了した後に、第一及び第二のストレージ軌道13及び14にストレージされる。
このとき、第一のストレージ軌道13には、フロアコンベア9及びオーバーヘッドコンベア2で搬送されている全73台のワークのうち、乾燥終了した先行する49台分のワークWが、載返し位置Pでオーバーヘッドコンベア2のハンガHに順次載せ返され、そのハンガHに懸吊された状態で、引込側13aから送り込まれてストレージされる。
また、第二のストレージ軌道14には、第一のストレージ軌道13にストレージされたワークWの後続の24台分のワークWが、台車Tに載置された状態で乾燥炉8から搬出されると、そのまま第二のストレージ軌道14に送り込まれてストレージされる。
【0024】
この場合において、ストレージピッチが約7mだとすると、第一のストレージ軌道13は49台分のワークWをストレージするために49台×7m≒350mの距離が必要であり、第二のストレージ軌道14は24台分のワークWをストレージするために24台×7m≒170mの距離が必要となるので、その総延長で約520m確保すれば足り、全ワークWを台車に載せてストレージする場合に必要な空の台車をストレージしておくスペースが一切不要となり、ワークを載せた状態で台車をストレージするスペースが縮小されるので、従来の塗装設備に比してストレージ軌道の総延長は1/2程度になり、スペースの利用効率を格段に向上させることができる。
また、ハンガHが49台分、台車Tが24台分必要となるが、これらは、ワークWを前処理,電着塗装したり、乾燥させたりするために使用しなければならない最低台数なので、ワークをストレージするために別のハンガや台車を用意する必要がなく、設備費が軽減される。
【0025】
そして、翌朝、各工程間の搬送ラインが稼動されると、第一のストレージ軌道13にストレージされているハンガHをその送出側13bからオーバーヘッドコンベア2の循環軌道3上に順次送り出して脱荷位置Pまで移送し、脱荷装置Pでオーバーヘッドコンベア2のハンガHからワークWを降ろして次工程へ搬送するコンベア11に載せ換え、空になったハンガHを着荷位置Pまで移送する。
着荷位置Pでは少なくとも先頭のハンガHを1台だけ空のまま送り、後続のハンガHに前工程から搬送されてきたワークWを順次着荷して前処理,塗装作業を開始する。
次いで、先頭の空のハンガが載返し位置Pに到来したときに、第二のストレージ軌道14にストレージされている台車Tをフロアコンベア9の循環軌道10上に送り出して、載返し位置Pで当該台車Tに載置されているワークWを前記ハンガHに載せ返した後、空になった台車Tを載換え位置Pまで移送させて後続のハンガHに懸吊されているワークWを当該台車Tに順次載せ換えて乾燥炉8内に搬入し、空になったハンガHを載返し位置Pまで移送する。
このようにして、載換え位置Pで空になったハンガHを載返し位置Pに移送して、載返し位置Pでは、第二のストレージ軌道14にストレージされていたワークWをハンガHに載返し、その後は、乾燥炉8から搬出されたワークWをハンガHに載せ返して脱荷位置Pに移送し、空になったハンガHを再び着荷位置Pまで移送して、前工程から搬送されてきたワークWを着荷し塗装作業を継続して行う。
【0026】
このように本例によれば、オーバーヘッドコンベア2の循環軌道3を移送されるハンガHと、フロアコンベア9の循環軌道10を走行する台車TにワークWを懸吊又は載置した状態でストレージするようにしたので、その分スペースを節約することができるだけでなく、空の台車をストレージするスペースが一切不要となるだけでなく、ワークWを載せた台車Tをストレージするスペースが縮小され、必要な台車数も激減するので、スペースの利用効率を格段に向上させることができると同時に、ストレージに必要な設備を縮小して設備費が軽減される。
また、フロアコンベア9の台車Tが次工程まで走行されることなく乾燥炉8から出てエレベータ装置7を回ってすぐに乾燥炉8内に搬入されるので、台車Tが室温まで冷却される前に再び乾燥炉8内を走行することになる。したがって、台車Tによって奪われる乾燥炉8内の熱量が少なくランニングコストが軽減されると同時に、台車Tの数もフロアコンベア9を走行する数分あれば足りるので設備費を軽減できる。
【0027】
なお、上述の説明では、塗装装置として電着塗装装置を用いた場合の塗装設備について説明したが、本発明はこれに限らず、例えば、ディップ塗装を行う塗装装置を用いることもできる。
また、本例では、1台のエレベータ装置7を用いてその正面側の載換え位置PでワークWをオーバーヘッドコンベア2のハンガHからフロアコンベア9の台車Tに載せ換え、背面側の載返し位置Pで台車TからハンガHに載せ返しする場合について説明したが、本発明はこれに限らず、夫々の位置に別々のエレベータ装置を配してもよい。
【0028】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、同じ台数分のワークをストレージする際に、空の台車をストレージするスペースが無くなり、ワークを載せた台車をストレージするスペースが縮小され、必要な台車数が激減するので、スペースの利用効率を格段に向上させることができると同時に、ストレージに必要な設備を縮小して設備費を軽減することができ、さらに、フロアコンベアは、乾燥炉内を走行する台車が次工程までワークを搬送することなくすぐに乾燥炉内に戻るように形成されているので、乾燥炉の消費熱量を節約してランニングコストを軽減することができるという大変優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る塗装設備のレイアウトとそのランニング状態を示す平面図。
【図2】そのストレージ状態を示す平面図。
【図3】従来設備のレイアウトとそのランニング状態を示す平面図。
【図4】そのストレージ状態を示す平面図。
【符号の説明】
1・・・・塗装設備
W・・・・ワーク
2・・・・オーバーヘッドコンベア
H・・・・ハンガ
3・・・・循環軌道
4・・・・着荷装置
5・・・・前処理装置
6・・・・電着塗装装置
7・・・・エレベータ装置
T・・・・台車
9・・・・フロアコンベア
8・・・・乾燥炉
8out ・・乾燥炉出口
8in ・・乾燥炉入口
10・・・・循環軌道
11・・・・コンベア
12・・・・脱荷装置
13・・・・第一のストレージ軌道
13a・・・引込側
13b・・・送出側
14・・・・第二のストレージ軌道
・・・着荷位置
・・・載換え位置
・・・載返し位置
・・・脱荷位置

Claims (1)

  1. 循環軌道(3)に形成されたオーバーヘッドコンベア(2)に沿って、前工程から搬送されてくるワーク(W)を所定の着荷位置(P) で前記オーバーヘッドコンベア(2)のハンガ(H)に着荷する着荷装置(4)と、当該着荷装置(4)で着荷されたワーク(W)の表面を前処理する前処理装置(5)と、当該前処理装置(5)で前処理の終了したワーク(W)を塗料に浸漬してその表面に塗料を付着させる塗装装置(6)と、当該塗装装置(6)で塗料が付着されたワーク(W)を所定の載換え位置 (P) でオーバーヘッドコンベア(2)のハンガ(H)から降ろして乾燥炉(8)内を走行するフロアコンベア(9)の台車(T)に載せ換えるエレベータ装置(7)が順に配設されて成り、ワーク(W)をオーバーヘッドコンベア(2)で搬送しながら前処理及び塗装を行った後、当該ワーク(W)をフロアコンベア(9)の台車(T)に載せ換えて搬送しながら乾燥させ、乾燥終了後に次工程へ搬送するように成された塗装設備において、
    前記フロアコンベア(9)は、乾燥炉(8)内を走行して乾燥炉出口(8out)から前記載換え位置(P)を通り乾燥炉入口(8in)に戻る循環軌道(10)に形成されると共に、乾燥炉出口(8out) から載換え位置(P)に至るフロアコンベア(9)の循環軌道(10)に沿って、前記乾燥炉(8)で乾燥終了したワーク(W)を所定の載返し位置 (P) で当該フロアコンベア(9)の台車(T)から再びオーバーヘッドコンベア(2)のハンガ(H)に載せ返すエレベータ装置(7)が配設され、前記載返し位置 (P) から前記着荷位置(P) に戻るオーバーヘッドコンベア(2)の循環軌道(3)に沿って、前記載返し位置 (P) でハンガ(H)に載せ返されたワーク(W)を所定の脱荷位置 (P) でオーバーヘッドコンベア(2)から降ろして次工程へ移送するコンベア(11)に載せ換える脱荷装置(12)が順に配設され、
    前記オーバーヘッドコンベア(2)の循環軌道(3)上を移送されるハンガ(H)の所定台数分のワーク(W)をハンガ(H)に懸吊した状態でストレージするループ状の第一のストレージ軌道(13)が、その引込側(13a)及び送出側(13b) を前記オーバーヘッドコンベア(2)の載返し位置 (P) と脱荷位置 (P) の間で当該循環軌道(3)に分岐及び合流させるように敷設され、
    前記フロアコンベア(9)の循環軌道(10)上を走行する台車(T)にワーク(W)を載置した状態でストレージする第二のストレージ軌道(14) が、フロアコンベア(9)の前記乾燥炉出口(8out)と前記載返し位置(P)との間で当該循環軌道(10)から分岐され、
    ワーク(W)の前工程からの搬入及び次工程への搬出が停止した時点で、前記オーバーヘッドコンベア(2)及びフロアコンベア(9)で搬送中の全てのワーク(W)について、前処理,塗装及び乾燥を終了させて、先頭側の所要台数のワーク(W)を前記載返し位置 (P) でハンガ(H)に載せ返した後、当該ハンガ(H)に懸吊した状態で前記第一のストレージ軌道(13)にストレージすると共に、残りのワーク(W)を乾燥炉(8)から搬出した後、台車(T)に載置したままの状態で前記第二のストレージ軌道(14)にストレージするように成されたことを特徴とする塗装設備。
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