JP3615400B2 - 不焼成炭素含有耐火物および溶融金属用容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、溶融金属用容器ライニングに適する不焼成炭素含有耐火物、特に、溶融金属用容器の鉄皮温度を低減することにより、鉄皮変形の防止、溶鋼温度の低下抑制等を可能とする溶融金属用容器のライニングに適する不焼成炭素含有耐火物および溶融金属用容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
黒鉛等のカーボンを含有するマグネシアカーボンれんが、アルミナカーボンれんが等の炭素含有耐火物は、その優れた耐食性、耐酸化性によって高耐用性を示すことから、現在、混銑車,溶銑鍋,転炉,取鍋,脱ガス炉,保持炉,電気炉等、運搬用や処理用(RH脱ガス,LF処理等)としての、特に製鉄用の、各種容器に内張りとして多く使用されている。
【0003】
しかし、カーボンの熱伝導率が高いために、RH脱ガス,LF処理等の溶鋼処理をする際に、容器内で長時間溶鋼が滞留するため、鉄皮温度が上昇し、鉄皮変形や熱放散の増大等の問題が発生している。
また、運搬や処理する溶融金属の温度降下を増大させ、エネルギー損失が大きくなるという問題も抱えている。
更に、鉄皮温度が高くなると鉄皮が変形し易く容器の缶体の耐用性が低下する等の問題があるし、また、敷部でも同様に高温に晒されるためにスライドバルブ装置の変形による鋳造時のトラブル等も発生している。
【0004】
高エネルギー消費産業である製鉄業あるいは非鉄金属業において、エネルギー効率を最大限に高めることは最も重要な課題の一つである。
これらの問題に関して、これまでにも以下のような技術が開示されている。
【0005】
[耐火物 Vol.149 No.10 574−575 1997 ]では、マイクロポア断熱材(厚さ3mm)を取鍋の側壁に適用し、鉄皮温度が約55℃低下することが開示されている。しかし、側壁の背面へ断熱材を適用した場合、耐火物ライニングがコスト高になり、また、断熱材はその内部に多数の気孔があるため高強度とはいえず、その結果受鋼時の耐火物の熱膨張等により、断熱材の構造が圧縮変形を起こして断熱性を低下しやすく、連続的に効果を得られにくい問題がある。通常断熱材が有効に使用できる期間はウェアー耐火物の1〜2倍程度である。そして断熱材を交換するときには裏張り耐火物を解体する必要が生じる。その結果、裏張り耐火物は通常ウェアー耐火物の5〜8倍の耐用期間を有するが、断熱材を適用するとその耐用期間はウェアー耐火物の1〜2倍程度となってしまう。
また、断熱材を適用すれば、それまでは鉄皮を通じて外部に逃げていた熱が耐火物内にこもることになり、耐火物全体の温度が上昇するため、耐火物(特にウェアー)の耐用性低下などの問題がある。
【0006】
[耐火物 Vol.141 No.7 365−370 1989 ]では、転炉の鉄皮寿命の向上のため、炉腹及び下部コーンは衝風冷却法を、上部コーンには水冷管法を採用しているが、LF鍋への導入は熱ロスの観点から適用できない。
また、転炉等では高温での応力緩和を目的として、MgO−C れんがの膨張を考慮したライニング設計を適用することにより発生応力を低下させているが、基本的に鉄皮温度が高い状態で運転した場合、鉄皮温度が上昇し鉄皮変形及び熱ロス等の問題が残る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、従来の技術では、鉄皮温度を低減するために缶体を水冷或いは空冷システムの導入、裏張り煉瓦の背面側に断熱材の適用、熱間での発生応力の低減等により鉄皮変形を防止しているが、コスト的問題、耐用性の低下、省エネルギーの面で十分とは言えない。
【0008】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、溶融金属用容器の鉄皮変形を防止し、缶体の寿命向上と溶鋼温度の低下抑制を達成し、エネルギー損失を低減できる溶融金属用容器のライニングに好適な炭素含有耐火物、特に、エネルギー損失を低減できることに加えて内張りライニングの耐用を低下させることのない炭素含有耐火物、を提供すること及びその炭素含有耐火物を内張りすることによって、エネルギー損失の削減が可能でかつ耐用性の安定した溶融金属用容器を提供することにある。
本発明において、「溶融金属用容器」とは、混銑車,溶銑鍋,転炉,取鍋,脱ガス炉,保持炉,電気炉等、運搬用や処理用(RH脱ガス,LF処理等)としての各種容器を意味するものとする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、溶融金属用容器からのエネルギー損失を低減させる技術及びそれとともに、耐食性、耐スポーリング性、耐酸化性等の耐用性を低下させないための技術について鋭意検討を重ね、上記の目的を達成できる発明を完成したものである。
【0010】
以下において、本発明について更に詳細に説明する。
現在、各種の溶炉に用いられている内張り用の炭素含有耐火物は、それぞれの使用条件に即した良好な耐用性を得るための適正なカーボン含有量のものが用いられており、対象とする溶炉によってカーボン含有量の異なる炭素含有耐火物が使用されている。
【0011】
近年、炭素含有耐火物の製造技術あるいは材質設計技術が進歩した結果、高密度のものが得られるようになっている。
高密度の炭素含有耐火物は、耐食性、耐酸化性に優れ良好な耐用性を示す一方で、熱伝導率が高いためにライニング内の温度が上昇して溶炉の鉄皮温度を上昇させ、溶炉および溶融金属からの放散熱量が大きくなっている。
現在、各種溶炉に使用されている高密度炭素含有耐火物の熱伝導率λW/m℃は、その耐火性骨材の種類にもよるが、該耐火物のカーボン含有量X重量%に対して、およそ 0.8X+8 <λ< 0.8X+16程度の範囲にあるのが現状である。
【0012】
本発明者らは、溶融金属用容器からのエネルギー損失を低減させる技術について検討した結果、炭素含有耐火物において、少なくとも一部に特定の黒鉛(後記参照)を含む炭素原料を30重量%以下、好ましくは、1〜20重量%とし、該耐火物のカーボン含有量X重量%と熱伝導率λW/m℃とがλ≦0.8X+7の関係にあるようにすることにより、上記の目的を達成できることを認め、本発明を開発するに至ったのである。
【0013】
また、本発明者らは、溶融金属用容器からのエネルギー損失を低減させるとともに、耐食性,耐スポーリング性,耐酸化性等の耐用性を低下させないための技術について検討した結果、炭素含有耐火物において、少なくとも一部に特定の黒鉛(後記参照)を含む炭素原料を30重量%以下とし、該耐火物のカーボン含有量X重量%と熱伝導率λW/m℃とがλ≦0.8X+7の関係にあり、見掛気孔率が10%以下で、かつ1mmより大きい耐火性骨材を、耐火性骨材と炭素原料との合量100重量部に対して20重量部以上含むようにすることにより、更に上記の目的を達成できることを認め、本発明を開発するに至ったのである。
これによって高密度でありながら、適用した溶融金属用容器からのエネルギー損失を低減することの可能な炭素含有耐火物を得ることができた。
そして、特に、少なくとも一部に黒鉛を含む炭素原料を1〜20重量%とした場合には、更に、従来の同一炭素含有量の炭素含有耐火物と比較して熱伝導率が10〜30%以上低い炭素含有耐火物となり、それを内張りした溶融金属用容器においては、炭素含有耐火物煉瓦の背面温度は100〜150℃低下され、溶融金属用容器の鉄皮温度は500 ℃以下にされることを見いだすことにより、更に改善された発明を開発するにいたったものである。
【0014】
即ち、本発明に係る不焼成炭素含有耐火物は、「耐火性骨材と、少なくとも一部に黒鉛を含む炭素原料30重量%以下と、を含む不焼成炭素含有耐火物において、前記黒鉛は、カーボンよりも熱伝導率の低い超微粉を被覆した黒鉛、カーボンよりも熱伝導率の低い層を形成した黒鉛、または、黒鉛結晶のC軸方向に薄片化した黒鉛からなり、前記耐火物のカーボン含有量X重量%と熱伝導率λW/m℃(600℃熱間での測定値)とがλ≦0.8X+7の関係にあり、見掛気孔率が10%以下であり、かつ1mmより大きい耐火性骨材を、耐火性骨材と炭素原料との合量100重量部に対して20重量部以上含むことを特徴とする不焼成炭素含有耐火物。」(請求項1)を要旨(発明を特定する事項)とする。
【0015】
また、本発明に係る不焼成炭素含有耐火物は、「マグネシア原料50重量%以上からなる耐火性骨材と、少なくとも一部に黒鉛を含む炭素原料30重量%以下と、を含む不焼成炭素含有耐火物において、前記黒鉛は、カーボンよりも熱伝導率の低い超微粉を被覆した黒鉛、カーボンよりも熱伝導率の低い層を形成した黒鉛、または、黒鉛結晶のC軸方向に薄片化した黒鉛からなり、前記耐火物のカーボン含有量X重量%と熱伝導率λW/m℃(600℃熱間での測定値)とがλ≦0.8X+7の関係にあり、見掛気孔率が6%以下であり、かつ1mmより大きい耐火性骨材を、耐火性骨材と炭素原料との合量100重量部に対して20重量部以上含むことを特徴とする不焼成炭素含有耐火物。」(請求項2)を要旨(発明を特定する事項)とする。
【0016】
また、本発明に係る不焼成炭素含有耐火物は、「アルカリ含有量が1重量%以下のアルミナ原料50重量%以上からなる耐火性骨材と、少なくとも一部に黒鉛を含む炭素原料30重量%以下と、を含む不焼成炭素含有耐火物において、前記黒鉛は、カーボンよりも熱伝導率の低い超微粉を被覆した黒鉛、カーボンよりも熱伝導率の低い層を形成した黒鉛、または、黒鉛結晶のC軸方向に薄片化した黒鉛からなり、前記耐火物のカーボン含有量X重量%と熱伝導率λW/m℃(600℃熱間での測定値)とがλ≦0.8X+5の関係にあり、見掛気孔率が10%以下であり、かつ1mmより大きい耐火性骨材を、耐火性骨材と炭素原料との合量100重量部に対して20重量部以上含むことを特徴とする不焼成炭素含有耐火物。」(請求項3)を要旨(発明を特定する事項)とする。
【0017】
また、本発明に係る不焼成炭素含有耐火物は、
「上記の各不焼成炭素含有耐火物において、前記少なくとも一部に黒鉛を含む炭素原料が1〜20重量%であることを特徴とする不焼成炭素含有耐火物。」(請求項4)
を要旨(発明を特定する事項)とする。
【0018】
また、本発明に係る溶融金属用容器は、
「溶融金属用容器において、内張りの少なくとも一部に、上記の不焼成炭素含有耐火物の何れかを使用することを特徴とする溶融金属用容器。」(請求項5)
を要旨(発明を特定する事項)とする。
【0019】
また、本発明に係る溶融金属用容器は、
「溶融金属用容器において、内張りの少なくとも一部に、上記の不焼成炭素含有耐火物の何れかが使用され、鉄皮温度が500℃以下であることを特徴とする溶融金属用容器。」(請求項6)、
を要旨(発明を特定する事項)とする。
【0020】
また、本発明に係る溶融金属用容器は、
「溶融金属用容器において、裏張り断熱材を介さずに、内張りの少なくとも一部に、上記の不焼成炭素含有耐火物の何れかが使用され、鉄皮温度が500℃以下であることを特徴とする溶融金属用容器。」(請求項7)、
を要旨(発明を特定する事項)とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明は、耐火性骨材と少なくとも一部に特定の黒鉛を含む炭素原料30重量%以下、好ましくは20重量%以下とを含む不焼成炭素含有耐火物において、該耐火物のカーボン含有量X重量%と熱伝導率λW/m℃とがλ≦0.8X+7の関係にあり、見掛気孔率が10%以下で、かつ1mmより大きい耐火性骨材を、耐火性骨材と炭素原料との合量100重量部に対して20重量部以上含むことを特徴とするものである。
また、本発明は、耐火性骨材と少なくとも一部に特定の黒鉛を含む炭素原料30重量%以下、好ましくは、20重量%以下とを含む不焼成炭素含有耐火物であって、該耐火物のカーボン含有量X重量%と熱伝導率λW/m℃とがλ≦0.8X+7の関係にある不焼成炭素含有耐火物を溶融金属用容器の内張りライニングとして使用することを特徴とするものである。
【0024】
即ち、本発明は、低減した熱伝導率の炭素含有耐火物を使用することにより、ライニング内の温度上昇を抑制して鉄皮温度を低下させ、溶炉および溶融金属からの放散熱量を低減するものである。
特に、従来の同一炭素含有量の炭素含有耐火物と比較して10〜30%以上低減した熱伝導率の炭素含有耐火物を使用することにより、ライニング内の温度上昇を抑制して炭素含有耐火物煉瓦の背面温度を約100〜150℃低下でき、その鉄皮温度を500℃以下とし、鉄皮変形の防止を可能とし、かつ、溶融金属用容器および溶融金属からの放散熱量を低減するものである。
即ち、上記低減した熱伝導率の炭素含有耐火物を使用することにより、従来から行なわれているように、内張り耐火物の熱伝導率とその厚み、裏張り耐火物の熱伝導率とその厚み等を考慮して溶融金属容器の鉄皮温度を500℃以下とすることができるのである。
鉄皮温度は、より好ましくは、400 ℃以下、更には380 ℃以下とすることがより望ましい。
【0025】
本発明に係る炭素含有耐火物は、溶融金属容器用の耐火物として使用のためには、該耐火物のカーボン含有量X重量%と熱伝導率λW/m℃とがλ≦0.8X+7であることが必要である。
λ>0.8X+7 の場合には、ライニング内の温度が上昇して溶融金属容器の鉄皮温度を上昇させ、溶融金属容器および溶融金属からの放散熱量が大きくなるので好ましくない。
【0026】
炭素含有耐火物のカーボン含有量X重量%と熱伝導率λW/m℃とがλ≦0.8X+7であるためには、炭素原料として、特定の黒鉛、すなわち、カーボンよりも熱伝導率の低い超微粉(例えば、アルミナ、マグネシア等の超微粉)の被覆をした黒鉛、炭素原料表面へカーボンよりも熱伝導率の低い層を形成した黒鉛、あるいは黒鉛を酸処理するなどして黒鉛結晶のC軸方向に薄片化した黒鉛を用いる必要があり、その量は、炭素原料の少なくとも30重量%以上、好ましくは、50重量%以上である。
【0027】
ここで、熱伝導率λの値には、大別して、常温での測定値と熱間での測定値があるが、本発明に係る炭素含有耐火物が高温で使用されることから、熱間での測定値に意味があり、熱伝導率λの値は、600℃熱間での測定値を採用している。なぜなら、本発明に係る炭素含有耐火物は不焼成品なので、200〜500℃ではバインダーとして使用している樹脂等の有機物の炭化が進行するため、正確な熱間での熱伝導率を表示し難いし、また、500℃以上であれば、有機バインダーの炭化がほぼ完了しているために熱伝導率の大きな変動はなく、600℃での測定値で代表させることができるからである。
したがって、本発明で使用している熱伝導率λの値は、500℃以上での熱間特性値としての値を意味している。
【0028】
本発明で使用される耐火性骨材としては、特に限定されるものではなく、マグネシア、アルミナ、スピネル、カルシア、ドロマイト、ジルコニア、シリカ等の酸化物、あるいは炭化珪素、炭化硼素、硼化ジルコニウムなどの非酸化物が使用可能である。
【0029】
一般的には、炭素含有耐火物に使用される耐火性骨材としては、マグネシア原料、アルミナ原料が多く用いられている。
本発明で使用されるマグネシア原料は、電融品、焼結品の何れでも良いが、高い耐食性を得る上で、純度が95重量%以上のものが望ましい。
また、転炉など、特に高塩基度スラグを用いて常に使用される転炉においては、マグネシア原料中の不純物組成がCaO/SiO2≧2であることが望ましい。
高塩基度スラグ共存下で使用される場合、マグネシアは耐食性に優れるため、溶解速度が遅く、そのために不純物の濃集した結晶粒界の組成が耐火物の耐用を強く左右する。
即ち、CaO/SiO2<2では、結晶粒界の融点が低く、高温下で液相を生成するため、ペリクレース結晶が流出されやすくなるので好ましくない。
また、本発明で使用されるアルミナ原料は、電融品、焼結品、天然品の何れもが使用可能であり、純度は50重量%以上が好ましい。
十分な耐食性を得る上で、アルミナ原料はアルカリ含有量が少ないことが必要であり、望ましくは1重量%以下であることが良好である。
【0030】
耐火性骨材として、マグネシア原料を50重量%以上使用する場合には、炭素含有耐火物のカーボン含有量X重量%と熱伝導率λW/m℃とがλ≦0.8X+7とすることが、放散熱量を低減する上でより好ましい。
λ≦0.8X+7とすることにより、溶融金属用容器の鉄皮温度を500 ℃以下とすることができ、好ましくは、400℃以下に、更に好ましくは、380℃以下にすることができる。
また、耐火性骨材として、アルミナ原料を主とするものを使用する場合には、その熱伝導率が相対的に低いために、得られる炭素含有耐火物の熱伝導率も低い値を示す傾向にある。
そこで、耐火性骨材として、アルミナ原料を50重量%以上使用する場合には、炭素含有耐火物のカーボン含有量X重量%と熱伝導率λW/m℃とがλ≦0.8X+5とすることが、放散熱量を低減する上でより好ましい。
λ≦0.8X+5とすることにより、溶融金属用容器の鉄皮温度を500 ℃以下とすることができ、好ましくは、400℃以下に、更に好ましくは、380℃以下にすることができる。
【0031】
本発明に係る炭素含有耐火物は、炭素原料の含有量が30重量%以下が、好ましい。
30重量%を超えると、酸化損傷が大きくなって耐用性が低下する問題を生じ、また、熱伝導率が高くなるために、溶炉の放散熱量を低減しようとする本発明の目的が達成できない。
この意味において、炭素原料の含有量は、20重量%以下であることがより好ましい。
また、取鍋やRH炉等の溶鋼保持時間の長い容器においては、放散熱量をできるだけ抑制するためには、炭素原料の含有量がより少ないことが好ましく、17重量%未満であることが更に望ましい。
炭素原料の含有量の下限は、特に限定されるものではないが、スラグ浸潤を抑制する効果というカーボンの効果を得るためには、1重量%以上を含有することが望ましい。
【0032】
また、本発明における炭素原料としては、前記したように、カーボンよりも熱伝導率の低い超微粉(アルミナ、マグネシア等)の被覆をした黒鉛、炭素原料表面へカーボンよりも熱伝導率の低い層を形成した黒鉛、あるいは黒鉛を酸処理するなどして黒鉛結晶のC軸方向に薄片化した黒鉛を使用することが必要であるが、必要に応じて、上記以外の黒鉛を使用することもできる。
上記以外の黒鉛の量は、炭素原料中に10〜70重量%であり、好ましくは、10〜50重量%である。
黒鉛を使用することで、良好な充填性を得ることができる。
また、結晶質カーボンである黒鉛は、耐食性、耐酸化性に優れるため、得られる炭素含有耐火物は良好な耐酸化性、耐食性を有することができる。
【0033】
また、本発明に係る炭素含有耐火物は、見掛気孔率が10%以下であることが必要である。
10%を超えると、該耐火物の充填性が低くなるために、耐食性、耐酸化性が低下して耐用性が劣化するため好ましくない。
見掛気孔率を10%以下とするためには、公知の手段が採用されるが、例えば、原料を混合する際に、適度な潤滑性を有するバインダーを加えて坏土とし、圧力伝達性に富む坏土状態にて加圧成形する等して緻密化を調整する手段等がとられる。
【0034】
耐火性骨材としてマグネシア原料を主とするものが使用される場合には、マグネシア原料が相対的に低い気孔率を有することから、得られる炭素含有耐火物の見掛気孔率も低い値を示す傾向にある。
従って、本発明においてマグネシア原料が50重量%以上使用される場合には、見掛気孔率が6%以下であることが、良好な耐用性を得る上でより好ましい。
耐火性骨材としてアルミナ原料を主とするものが使用される場合には、得られる炭素含有耐火物の見掛気孔率は、10%以下であることが必要である。
【0035】
熱伝導率が低い場合、厳しい温度変化条件に曝された場合、耐火物にはより大きな温度分布が発生し、そのために熱歪みに起因する熱応力が高くなって、スポーリング損傷を起こしやすくなる傾向がある。
本発明では、この点を克服するために、耐火物組織中に、一定以上の大きさを有する粗粒骨材を一定量以上分散させることが必要である。
一般に、炭素含有耐火物組織中に熱応力等によって発生した亀裂は、カーボンが多く分散しているマトリックス中を伸展しながら耐火物を破壊して行く。
このとき、炭素含有耐火物組織中に粗粒の耐火性骨材粒子を適度な頻度で分散させておくと、組織中を伝播伸展してきた亀裂は該粒子に達して時点で、粗粒の干渉効果によって伝播力が低減され、伸展が抑制される。
【0036】
この効果を得る上で、本発明に係る炭素含有耐火物では、1mmより大きい耐火性骨材を、耐火性骨材と炭素原料との合量100重量部に対して20重量部以上含有することが必要である。
20重量部未満では、上記のスポーリング損傷抑制効果が十分得られない。
更に十分な効果を得るために、1mmより大きい耐火性骨材を、耐火性骨材と炭素原料との合量100重量部に対して30重量部以上含有することがより好ましい。
1mmより大きい耐火性骨材の含有量の上限は特に限定されないが、良好な組織を形成するためには、70重量部以下であることが好ましい。
この特定粒度の耐火性骨材を使用することによって、熱伝導率が低減した炭素含有耐火物においても、緻密性および耐食性を劣化させずに十分な耐スポーリング性を確保することができるという特段の効果が得られる。
【0037】
次に、各種容器に本発明に係る不焼成炭素含有耐火物を内張りした場合の構成について図面を参照して説明する。
図1に示されているように、溶鋼5が入れられる容器、例えば、LF鍋等は、鉄皮1に裏張り煉瓦2,3を施し、その内側に内張り不焼成炭素含有耐火物4を設けたものである。
【0038】
【実施例】
次に、本発明の実施例を比較例と共に挙げ、本発明を具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例によって限定されるものではない。
(実施例1〜7,比較例1〜6)
表1に示す電融原料からなる耐火性骨材、および、純度90%の鱗状の黒鉛Aとそれを薄片化して耐火性骨材(アルミナ,マグネシア)の超微粉(20μm以下)を被覆した黒鉛Bとを用い、表2に示すその他の原料と混合し、加圧混練機により混練し、成形し、成形物を200 ℃で12時間熱処理して不焼成炭素含有耐火物からなる試料を作成した。
【0039】
各試料について下記の各種の評価試験を行った。
○耐酸化性試験
試料を1300℃の大気中で加熱した後に脱炭層の厚み(mm)を測定した。
○耐食性試験
実施例1,2、比較例1,2の試料は、1400℃で、塩基度2のスラグを用いてスラグ侵食テストを実施の後、溶損深さ(mm)を測定した。
他の試料は、1650℃で塩基度 3.8のスラグを用いてスラグ侵食テストを実施の後、溶損深さ(mm)を測定した。
○耐スポーリング試験
試料を溶融した銑鉄中に浸漬して熱衝撃を与えた後、切断面上に認められる発生亀裂量を測定し数値化した。
○鉄皮表面温度
表2中に記載の各溶炉を想定して内張りライニング厚みを考慮したライニングモデルを作成し、一定の溶鋼温度と外気温度とを与えて定常伝熱計算を実施した際に得られた鉄皮表面温度。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
表2から、本発明に係る炭素含有耐火物は、耐食性、耐スポーリング性、耐酸化性に同時に優れた特徴を有し、かつ、各種の溶融金属用容器に使用した場合に、鉄皮温度を低減できる効果を有することが明らかである。
【0043】
それ故、本発明に係る炭素含有耐火物は、
▲1▼高い耐食性、耐スポーリング性、耐酸化性という優れた耐用性を有しながら、同時に使用時においてエネルギー損失を低減できるという特段の優れた効果を示すこと、
▲2▼優れた耐用性を有しながら、しかもエネルギー損失を低減できるという、これまで実現が非常に困難であった優れた溶融金属用ライニングを得ることができること、
▲3▼その使用によって、高エネルギー消費産業である製鉄業あるいは非鉄製造業における一層の省エネルギーが進展されるという、高い工業的価値を有していること、
が明白である。
【0044】
(実施例8,比較例7)
現在、一般的に通常使用されている60t−LF鍋の内張り煉瓦に、上記の表2の実施例6に記載のMgO−C 煉瓦をライニング適用した本発明の容器と従来の不焼成炭素含有耐火物をライニングした比較例の容器とを表3に示すライニング厚みとして、図1に示したように構成した。なお、裏張り煉瓦には、ともに高アルミナ質煉瓦を適用しているものとした。
本発明の容器と比較例の容器における内張り不焼成炭素含有耐火物の熱伝導率とカーボン含有量を表4に示す。
また、両容器についての定常伝熱計算を、溶鋼温度を1650℃、外気温度を30℃として、常法にしたがって計算を行なった。
その計算結果を表5に示す。
【0045】
【表3】
【0046】
【表4】
【0047】
【表5】
【0048】
定常伝熱計算の結果から、以下のことが明らかである。
・比較例の容器における従来MgO−C 煉瓦の背面側温度は、1387℃であるのに対し、本発明の容器における低熱伝導性MgO−C 煉瓦の背面側温度は、1271℃であり、従来MgO−C 煉瓦を内張りした場合と比較して、本発明の低熱伝導性MgO−C 煉瓦を内張りした場合は、内張り耐火物の背面側温度が116 ℃低下することになる。
このことにより、裏張り煉瓦の耐用性向上にも効果がある。
・比較例の容器における鉄皮温度は、522 ℃であるのに対し、本発明の容器における鉄皮温度は、485 ℃であり、約40℃の鉄皮温度の低減が可能である。
このことにより、本発明の低熱伝導性MgO−C 煉瓦を適用することにより、鉄皮変形の防止、鉄皮側からの放散熱量を低減することが可能となる。
・また、本発明の容器においては、内張り耐火物の熱伝導率を低減することにより、溶鋼から内張り耐火物への蓄熱を低減できるため、溶鋼温度の低下抑制に貢献できる。
【0049】
次に、図1に示した構成の実炉に、本発明に係る不焼成炭素含有耐火物を適用した実施例について説明する。
(実施例9)
100t−LF鍋の鉄皮1に裏張り煉瓦2,3として、高アルミナ質煉瓦とマグクロ煉瓦を設け、その内側に上記の表2の実施例5に記載のMgO−C煉瓦4を200mmライニング適用した本発明の容器について鉄皮温度の測定を行なったところ、320℃であった。
【0050】
(実施例10)
25t−LF鍋の鉄皮1に裏張り煉瓦2,3として、ロー石とMgO−C 煉瓦を設け、その内側に上記の表2の実施例5に記載のMgO−C煉瓦4を150mmライニング適用した本発明の容器について鉄皮温度の測定を行なったところ、330℃であった。
【0051】
(実施例11)
100t−LF鍋の鉄皮1に裏張り煉瓦2,3として、ロー石とMgO−C煉瓦を設け、その内側に上記の表2の実施例6に記載のMgO−C煉瓦4を200mmライニング適用した本発明の容器について鉄皮温度の測定を行なったところ、440℃であった。
【0052】
上記の実炉での実施の結果から、本発明に係る不焼成炭素含有耐火物をライニング適用することにより、
・各実施例における鉄皮温度の平均は、それぞれ、320℃, 330℃,440℃であり鉄皮変形の問題が解消されたこと、
・実炉操業においても、LF処理時間は、約10%短縮する効果が得られたこと(実施例9)、
・電力使用量は、約10%低減できる効果が得られ、省エネルギー効果があったこと(実施例9)、
・LF鍋の放冷時の保温性が向上しており、溶鋼温度低下抑制についても効果があったこと(実施例9)、
・溶鋼温度低下の抑制が出来ることから、電気炉出鋼温度の低減にも効果があったこと(実施例9)、
・鉄皮温度低下以外の耐用性についても、従来の不焼成炭素含有耐火物をライニングした場合と同等の結果が得られていること、
等の優れた効果を確認することができた。
【0053】
【発明の効果】
本発明は、以下のような優れた効果をそうするものである。
・耐火性骨材と、少なくとも一部に黒鉛を含む炭素原料30重量%以下と、を含む不焼成炭素含有耐火物において、前記黒鉛は、カーボンよりも熱伝導率の低い超微粉を被覆した黒鉛、カーボンよりも熱伝導率の低い層を形成した黒鉛、または、黒鉛結晶のC軸方向に薄片化した黒鉛からなり、前記耐火物のカーボン含有量X重量%と熱伝導率λW/m℃(600℃熱間での測定値)とがλ≦0.8X+7の関係にあり、見掛気孔率が10%以下であり、かつ1mmより大きい耐火性骨材を、耐火性骨材と炭素原料との量100重量部に対して20重量部以上含むことにより、耐食性、耐スポーリング性、耐酸化性といった耐火物本来の重要な特性を劣化させることなく、エネルギー損失を低減できる不焼成炭素含有耐火物を提供することができる。
・上記不焼成炭素含有耐火物を使用することによって、エネルギー損失の削減が可能でかつ耐用性の安定した溶融金属用容器を提供することができる。
・溶融金属用容器において、カーボン含有量X重量%と熱伝導率λW/m℃とが λ≦0.8X+7(600℃熱間での測定値)の関係にある炭素含有耐火物を、裏張り断熱材を介さずに(裏張りに断熱材を使用せずに)、内張りの少なくとも一部に使用することにより、溶融金属用容器の鉄皮温度を500 ℃以下にすることが可能で、エネルギー損失が少なく、かつ鉄皮損傷が軽微な溶融金属用容器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る不焼成炭素含有耐火物を内張りに適用した溶融金属用容器の断面図である。
【符号の説明】
1 鉄皮
2,3 裏張り煉瓦
4 内張り不焼成炭素含有耐火物
5 溶鋼
Claims (7)
- 耐火性骨材と、少なくとも一部に黒鉛を含む炭素原料30重量%以下と、を含む不焼成炭素含有耐火物において、前記黒鉛は、カーボンよりも熱伝導率の低い超微粉を被覆した黒鉛、カーボンよりも熱伝導率の低い層を形成した黒鉛、または、黒鉛結晶のC軸方向に薄片化した黒鉛からなり、前記耐火物のカーボン含有量X重量%と熱伝導率λW/m℃(600℃熱間での測定値)とがλ≦0.8X+7の関係にあり、見掛気孔率が10%以下であり、かつ1mmより大きい耐火性骨材を、耐火性骨材と炭素原料との合量100重量部に対して20重量部以上含むことを特徴とする不焼成炭素含有耐火物。
- マグネシア原料50重量%以上からなる耐火性骨材と、少なくとも一部に黒鉛を含む炭素原料30重量%以下と、を含む不焼成炭素含有耐火物において、前記黒鉛は、カーボンよりも熱伝導率の低い超微粉を被覆した黒鉛、カーボンよりも熱伝導率の低い層を形成した黒鉛、または、黒鉛結晶のC軸方向に薄片化した黒鉛からなり、前記耐火物のカーボン含有量X重量%と熱伝導率λW/m℃(600℃熱間での測定値)とがλ≦0.8X+7の関係にあり、見掛気孔率が6%以下であり、かつ1mmより大きい耐火性骨材を、耐火性骨材と炭素原料との合量100重量部に対して20重量部以上含むことを特徴とする不焼成炭素含有耐火物。
- アルカリ含有量が1重量%以下のアルミナ原料50重量%以上からなる耐火性骨材と、少なくとも一部に黒鉛を含む炭素原料30重量%以下と、を含む不焼成炭素含有耐火物において、前記黒鉛は、カーボンよりも熱伝導率の低い超微粉を被覆した黒鉛、カーボンよりも熱伝導率の低い層を形成した黒鉛、または、黒鉛結晶のC軸方向に薄片化した黒鉛からなり、前記耐火物のカーボン含有量X重量%と熱伝導率λW/m℃(600℃熱間での測定値)とがλ≦0.8X+5の関係にあり、見掛気孔率が10%以下であり、かつ1mmより大きい耐火性骨材を、耐火性骨材と炭素原料との合量100重量部に対して20重量部以上含むことを特徴とする不焼成炭素含有耐火物。
- 前記少なくとも一部に黒鉛を含む炭素原料が、1〜20重量%であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の不焼成炭素含有耐火物。
- 溶融金属用容器において、内張りの少なくとも一部に、請求項1〜4の何れかに記載の不焼成炭素含有耐火物が使用されていることを特徴とする溶融金属用容器。
- 溶融金属用容器において、内張りの少なくとも一部に、請求項1〜4の何れかに記載の不焼成炭素含有耐火物が使用され、鉄皮温度が500℃以下であることを特徴とする溶融金属用容器。
- 溶融金属用容器において、裏張り断熱材を介さずに、内張りの少なくとも一部に、請求項1〜4の何れかに記載の不焼成炭素含有耐火物が使用され、鉄皮温度が500℃以下であることを特徴とする溶融金属用容器。
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