JPH0412065A - 二層構造耐火物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は溶銑溶鋼容器の内張り耐火物で、溶銑溶鋼温度
の低下を抑制すると同時に耐火物の抜は落ちを防止した
二層構造耐火物に関するものである。

〔従来の技術〕

従来、溶銑鍋、溶鋼鍋の内張りれんがとしては蝋石質、
高アルミナ質、ジルコン質れんがが使用されてきたが、
最近では溶銑鍋における溶銑予備処理あるいは溶鋼鍋に
おける二次精錬等、高級鋼の製造のため内張り炉材が過
酷な操業条件下にさらされ損耗が激しくなってきた。こ
のため、炭素とアルミナ質材料、マグネシア質材料を組
合わせたマグネシア−炭素質れんが、アルミナ−炭化珪
素−炭素質れんがが使用され高寿命が得られるようにな
った。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら炭素含有耐火物は黒鉛原料が熱伝導率が高
いため溶銑溶鋼の温度低下が大きくなりまた容器の鉄皮
変形の問題が生じた。このため、特開昭６２−１３２７
６７号公報に見られるように熱伝導率の小さい非晶質の
炭素を使用することでスラグ浸潤防止性、耐熱スポーリ
ング性を有しながら、溶銑溶鋼の温度低下と鉄皮の変形
を抑制することが可能となった。しかし、炭素質れんが
特有の鉄皮側れんが背面の酸化劣化が生じやすい欠点が
あった。これに対して実開昭５７−２００５３２号公報
あるいは特開昭５８−４１７７７号公報に見られるよう
に一層目は炭素を含有した、耐食性、耐熱スポーリング
性に優れた耐火材料、二層目が炭素を含有しないか、少
量含有する耐火材料からなる二層構造耐火物が提案され
それぞれ溶銑溶鋼温度の低下を抑制すると同時に、れん
が背面の参加による脆弱化を防止し、剥離波は落ちを防
止する効果が得られている。しかしながら、前者は、−
層目が黒鉛質であるため熱伝導率が高く溶銑溶鋼温度降
下抑制効果が充分でないこと、二層目が粘土質、高アル
ミナ質であるため一層目が損耗し残存長さが／ＪＳさく
なると抜は落ちやすくなる欠点がある。後者は、二層目
に蝋石等の膨張性材料を使用すれば残存長さが沙さくな
った場合でも抜は落ちにくいが、バインダーとしてフェ
ノール樹脂を使用すると鉄皮背面側ではフェノール樹脂
の酸化によってれんがの結合が弱くなり、組織が脆弱化
し剥離しゃすくなる。また二層目に無機質バインダーを
使用した場合は一層目との境界部の接着強度が小さくな
り剥離しやすく、−層目、二層目で無機質バインダーを
使用すると、−層目のカーボン質材料の充填性、強度が
劣る欠点があった。

〔課題を解決するための手段〕

本発明はかかる状況に鑑み従来技術の問題点を解決すべ
く種々研究検討を重ねた結果、−層目では低熱伝導性か
つ残存膨張性を有しながら、耐食性、耐熱スポーリング
性に優れ、二層目では残存膨張性と背面劣化による抜は
落ちを防止する。同時に一層目と二層目が境界部で反応
することにより接着性が増し、−層目と二層目が残存膨
張性を有するため境界部からの脱落を防止できる二層構
造耐火物材質が得られることを確認し本発明を完成した
ものである。

すなわち、 （１）非晶質炭素３〜２０重量％、マグネシア質材料０
．５〜３０重量％、残部がアルミナ質材料、アルミナ−
シリカ質材料の何れが１種以上の合量１００重量％と結
合剤からなる第一層と、蝋石材料あるいは蝋石材料とア
ルミナ質材料、アルミナ−シリカ質材料の何れか１種以
上の合量１ｏｏ重量％と結合剤からなる第二層を有する
ことを特徴とする二層構造耐火物、 （２）非晶質炭素３〜２０重量％、マグネシア質材料０
．５〜３０重量％、残部がアルミナ質材料、アルミナ−
シリカ質材料の何れか１種以上の合量１ｏ。

重量％と、炭化珪素質材料、金属材料またはガラス貿材
料の何れか１種以上と結合剤からなる第一層と、蝋石材
料あるいは蝋石材料とアルミナ質材料、アルミナ−シリ
カ質材料の何れか１種以上の合量１００重量％と結合剤
からなる第二層を有することを特徴とする二層構造耐火
物、 である。

本発明のうち一層目で用いられる非晶質炭素材料は、熱
伝導率を高めることなく耐スラグ性、耐熱スポーリング
性を付与するためで、ピッチコークス、無煙炭、カーボ
ンブラック等が使用可能であり、その添加量を３〜２０
重量％に限定するのは、３重量％未満では添加の効果が
得られずスラグの浸透防止、耐熱スポーリング性の向上
が図れず、２０重量％を超えると耐火物としての強度や
耐摩耗性が低下するからである。

マグネシア質材料は、二層目の蝋石と反応することによ
り一層目と二層目の接着力を増すため及びアルミナ質材
料と使用中に反応してスピネルを生成による残存膨張性
を付与するために使用し、焼結マグネシア、天然マグネ
シア、電融マグネシア等が使用でき、その添加量０．５
〜３０重量％に限定するのは、０．５重量％未満ではそ
の添加効果が得られず、３０重量％を超えるとマグネシ
アと蝋石の反応が進み低融物の生成量が多くなり強度が
低下するためである。マグネシア質材料として焼結スピ
ネル、電融スピネルも使用可能で、スピネル質材料中の
マグネシア量が請求範囲を超えない範囲で用いることが
できる。

アルミナ質、アルミナ−シリカ質材料としては、焼結ア
ルミナ、電融アルミナ、合成ムライト、ボーキサイト、
ばん土けつ岩、シリマナイト、アンダルサイト、カイヤ
ナイト、蝋石、粘土等が使用できる。

炭化珪素質材料、金属材料、ガラス質材料は炭素質材料
の酸化防止のため添加するので微粉で添加し、添加量は
特に限定はしないが非晶質炭素、マグネシア質材料、ア
ルミナ質材料、アルミナ−シリカ質材料の合量１００に
対して２０重量％未満が好ましい。２０重量％を超える
と耐食性、強度が低下するためである。

金属材料としては、シリコン、アルミニウム、マグネシ
ウム、カルシウム、クロミウム、ジルコニウム、鉄等の
単独あるいは混合１合金が使用できる。

ガラス質材料としては、珪酸ソーダ、リン酸ソーダ、ホ
ウ珪酸ソーダ、ホウリン酸ソーダ等の一種または二種以
上が使用可能である。

結合剤は充填性にすぐれることからフェノール樹脂等の
有機結合剤が好ましい。

二層目で用いられる蝋石原料は、残存膨張特性により一
層目が溶損し、たあとも目地溶損を防止できその結果れ
んが厚さが小さくなっても抜は落ちを防止できるためで
、この特性を損なわない範囲で耐食性を向上させるため
にアルミナ質、アルミナ−シリカ質材料を併用できる。

アルミナ質、アルミナ−シリカ質材料としては、焼結ア
ルミナ、電融アルミナ、合成ムライト、ボーキサイト、
ばん土けつ岩、シリマナイト、アンダルサイト、カイヤ
ナイト、粘土等が使用可能である。

結合剤としては、フェノール樹脂は酸化劣化しやすいた
め、珪酸ソーダ、珪酸カリ等の無機結合剤が好ましい。

本発明の二層構造耐火物は金型に一方の配合物を投入し
平面又は波形の隔壁を配合物の上に置き軽く成形した後
隔壁を取り除きもう一方の配合物を投入後強く成形する
ことで得られるし、金型内に平面又は波形の隔壁を置き
、一方に一層目の配合物、他方に二層目の配合物を投入
し、隔壁を取り除いた後同時に成形することでも得られ
る。

本発明品は、蝋石の残存膨張特性を損なわないために、
不焼成で使用するが、蝋石の残存膨張特性を損なわない
範囲で焼成してもよい。

二層構造耐火物は一層目が稼働面側で、二層目が背面鉄
皮側になるようにして使用する。

〔実施例〕

以下、実施例について説明する。

第１表に示す配合割合により本発明例、比較例及び従来
例についてそれぞれの配合物をそれぞれ混合し混練した
後、隔壁を置いた金型内の一層目、二層目のそれぞれの
部位に投入し隔壁を取り除きプレス成形したものを２５
０℃で２４時間乾燥し供試体とした。耐スラグ性は供試
体を回転侵食法により１５００℃で５時間侵食剤（混銑
車スラグ）を用いて侵食試験を行い試験後の溶損寸法を
測定した。

熱伝導率、残存線変化率は、前記の供試体からそれぞれ
切りだした後ＳｉＣ質のサヤのブリーズコークス中に埋
込み電気炉内で１４００℃で３時間焼成した後冷却し取
りだし測定した。

本発明例は、従来例と比べると蝋石特有の残存膨張特性
とスピネル生成による残存膨張性が調和することおよび
一層目のマグネシアと二層目の蝋石の反応のしやすさに
より一層目と二層目が剥離しにくいと同時に一層目、二
層目の残存膨張特性により使用中に脱落しにくい特性が
ある。さらに、−層目は、非晶質炭素材料を使用してお
り、低熱伝導性かつ耐スラグ性を有している。

本発明例Ｎα１と従来例Ｎｎ１．Ｏを２ｓｏｒ混銑車で
張り合わせ使用した。使用後の寸法を測定した結果、本
発明例は従来例に比べ溶銑温度の低下で３０％改良され
、使用中にれんがの脱落が抑制されたことで寿命が２０
％向上した。

〔発明の効果〕

本発明は、上記実施例から明らかなようしこ、溶銑温度
の低下を抑制することができるとともしこ、使用中にれ
んがの脱落が抑制されることで溶鋼容器の耐用性が向上
でき、その工業的効果（ま大き（Ａ。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）非晶質炭素３〜２０重量％、マグネシア質材料０
   ．５〜３０重量％、残部がアルミナ質材料、アルミナ−
   シリカ質材料の何れか１種以上の合量１００重量％と結
   合剤からなる第一層と、蝋石材料あるいは蝋石材料とア
   ルミナ質材料、アルミナ−シリカ質材料の何れか１種以
   上の合量１００重量％と結合剤からなる第二層を有する
   ことを特徴とする二層構造耐火物。
2. （２）非晶質炭素３〜２０重量％、マグネシア質材料０
   ．５〜３０重量％、残部がアルミナ質材料、アルミナ−
   シリカ質材料の何れか１種以上の合量１００重量％と、
   炭化珪素質材料、金属材料またはガラス質材料の何れか
   １種以上と結合剤からなる第一層と、蝋石材料あるいは
   蝋石材料とアルミナ質材料、アルミナ−シリカ質材料の
   何れか１種以上の合量１００重量％と結合剤からなる第
   二層を有することを特徴とする二層構造耐火物。