JP2000104110A - 溶湯容器の断熱構造 - Google Patents

溶湯容器の断熱構造

Info

Publication number
JP2000104110A
JP2000104110A JP10274514A JP27451498A JP2000104110A JP 2000104110 A JP2000104110 A JP 2000104110A JP 10274514 A JP10274514 A JP 10274514A JP 27451498 A JP27451498 A JP 27451498A JP 2000104110 A JP2000104110 A JP 2000104110A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat insulating
insulating material
heat
brick
molten metal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10274514A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshitoshi Saito
吉俊 齋藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP10274514A priority Critical patent/JP2000104110A/ja
Publication of JP2000104110A publication Critical patent/JP2000104110A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/20Recycling

Landscapes

  • Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)
  • Refinement Of Pig-Iron, Manufacture Of Cast Iron, And Steel Manufacture Other Than In Revolving Furnaces (AREA)
  • Furnace Housings, Linings, Walls, And Ceilings (AREA)
  • Carbon Steel Or Casting Steel Manufacturing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 炉体からの放散熱を低減し溶湯の温度降下を
防止し、また、鉄皮への熱負荷の低減により鉄皮の変
形、亀裂を抑制する溶湯容器の断熱構造を提供する。 【解決手段】 パーマレンガと鉄皮の間に断熱材をライ
ニングし、炉内側からウェアレンガ、パーマレンガ、断
熱材、鉄皮の順の4 層の構造からなることを特徴とする
溶湯容器の断熱構造により、溶湯の温度降下を防止し、
また、鉄皮への熱負荷を軽減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄、アルミニウ
ム、銅及びガラス等の溶湯を保持する転炉、電気炉、真
空脱ガス槽などの溶湯容器の断熱化に関する。さらに詳
しくは、溶湯容器における炉体からの放散熱の大幅な抑
制及び炉体鉄皮への熱負荷の軽減を可能としうる断熱方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、高温下での溶湯容器のレンガ
は、ウェア層とパーマ層により形成されている。近年、
溶湯容器のウェアレンガには高耐用性のカーボン含有系
の材質が広く用いられる傾向にある。カーボン含有系の
材質は、高熱伝導性であるため、溶湯の温度降下や鉄皮
への熱負荷の増大などの問題を起こしている。例えば、
製鋼用転炉の内張り耐火物では、ウェア層には、耐スラ
グ、耐熱衝撃性に優れたMgO-C レンガが使用され、パー
マ層には焼成MgO レンガが一般的に使用されている。ウ
ェア層に用いられているMgO-C レンガは耐スラグ浸潤性
及び耐熱衝撃性に優れる一方で、鱗状黒鉛を多量に含有
するために熱伝導率が高い。その結果、鉄皮への熱負荷
も増加し、鉄皮の寿命も従来の半分程度となり、コスト
や生産計画に悪影響を及ぼしている。そのために、炉体
からの放散熱による熱損失が著しく増大しており、省エ
ネルギー上好ましくない。また、炉体の鉄皮は長期間に
わたって常温から600 ℃程度の熱サイクルを受けてい
る。ウェアレンガの高熱伝導化は鉄皮の変形や疲労を増
大させており、鉄皮の寿命の低下につながるなど設備へ
の悪影響もおこしている。
【0003】特開平4-46077 号公報では、タンディッシ
ュなどの工業窯炉の断熱化のために、耐火性の多孔質部
材をハニカム状に配列する断熱構造を提供している。実
開昭56-81957号公報では、空隙部を設けたパーマレンガ
を用いた転炉の断熱構造を提供しており、鉄皮温度低
減、断熱化を達成している。特開昭57-158315 号公報で
は、水冷と断熱を組み合わせた熱影響の少ない転炉の炉
体構造を提供し、鉄皮温度を恒常的に下げることが可能
としている。特開平4-46077 号公報では、各種工業窯炉
の断熱化に、多孔質部材をハニカム状に交錯して層形成
し、キャスタブルで鋳込み成形する方法を提案してい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術において
は、確かに各種工業窯炉の断熱化や鉄皮温度低減が可能
となる。しかしながら、従来技術を適用するにあたっ
て、新たに以下に記述するような改善すべき問題点が判
明した。
【0005】第一に工業窯炉の断熱化のために、耐火性
の多孔質部材をハニカム状に配列する断熱構造では、多
孔質部材の厚みの分を考慮しなければならないため、工
業窯炉の容量を狭めることになり、操業に悪影響を与え
る可能性がある。窯炉の断熱化のために、セラミックフ
ァイバーなどの断熱材の使用やウェアレンガまたパーマ
レンガの長大化、また、パーマレンガあるいはウェアレ
ンガ内にマクロな空隙を設けて断熱化をはかる方法があ
る。ウェアレンガやパーマレンガの長尺化では、窯炉の
容量に大きな影響を与え、生産計画上好ましくない。ま
た、従来のセラミックファイバーなどの断熱材適用で
は、断熱材の熱伝導率の温度依存性が十分に考慮されて
いない場合がある。セラミックファイバー等の断熱材の
使用では、初期においてはその断熱効果が高いものの、
ウェアレンガの溶損が進行し、厚みが薄くなるのに従っ
て、断熱材の使用雰囲気温度が急上昇し、それに伴い、
断熱材の熱伝導率が急上昇するために断熱効果が著しく
損なわれるという問題点がある。
【0006】第二に空隙部を設けたパーマレンガを用い
た転炉の断熱構造では、確かに鉄皮温度低減、断熱化を
行うことができるが、空隙部を設けるために全てのパー
マレンガに特殊な加工を行う必要があること、空隙を持
たない部分では、従来通りの鉄皮温度となり、溶湯の温
度降下防止には十分でない点に問題がある。
【0007】第三に水冷と断熱を組み合わせた熱影響の
少ない転炉の炉体構造では、確かに鉄皮温度を恒常的に
下げることが可能であるが、省エネルギーの視点から見
ると水冷は好ましい手段ではなく、また、ここでは、断
熱材をパーマレンガと接するウェアレンガの一部分に適
用したため、断熱材の使用雰囲気温度が炉末期になると
非常に高くなる。その結果、温度上昇とともに断熱材の
熱伝導率が急激に高くなるため、断熱材適用の効果が低
下することになるという問題があった。
【0008】第四に溶湯容器におけるウェアレンガの背
面の温度は炉の末期には800 〜1000℃程度に上昇する。
通常の加熱炉と異なり、製鋼用転炉をはじめとする溶湯
容器では、スラグによる浸潤、溶損により、使用時間に
つれてウェアレンガの厚さは薄くなる環境での使用も想
定される。そのために、末期には初期の状態よりも高温
の雰囲気にさらされる。
【0009】そこで、本発明は、溶湯の温度降下、熱負
荷に伴う鉄皮の変形及び亀裂を防止する溶湯容器の断熱
構造を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、製鋼用転炉
などの各種の溶湯容器の断熱化を目的として、鋭意検討
を重ねてきた。本発明の要旨とするところは、 (1) パーマレンガと鉄皮の間に断熱材をライニングし、
炉内側からウェアレンガ、パーマレンガ、断熱材、鉄皮
の順の4 層の構造からなることを特徴とする溶湯容器の
断熱構造。 (2) 断熱材の厚さを3 〜30mmとすることを特徴とする前
記(1) 記載の溶湯容器の断熱構造。 (3)3〜50nmの細孔を有する断熱材を適用することを特徴
とする前記(1) 又は(2)記載の溶湯容器の断熱構造。 (4) 断熱材の比重を0.2 〜0.4 、熱伝導率が図1 のABCD
を結ぶ実線で囲まれる範囲に含まれることを特徴とする
前記(1) 〜(3) のいずれか1 項に記載の溶湯容器の断熱
構造。 (5) 前記溶湯容器が製鋼用転炉であることを特徴とする
前記(1) 〜(4) のいずれかの1 項に記載の溶湯容器の断
熱構造。 (6) 前記製鋼用転炉の断熱構造において、断熱材を製鋼
用転炉の傾斜部および/または直胴部に適用することを
特徴とする溶湯容器の断熱構造である。
【0011】なお、3 〜100nm の細孔とは、ガス吸着に
よる吸着脱離等温線を用いた解析または、高分解能の電
子顕微鏡による観察に基づく画像解析で作成した直径1n
m 以上200nm 以下の細孔径分布において、分布曲線の最
大ピークの位置が3 〜100nmに存在する場合と定義す
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0013】溶湯容器の断熱構造について検討を重ね
た。ウェアレンガとパーマレンガの間に断熱材を適用す
る構造とした場合、断熱材の使用雰囲気温度が高くな
り、温度に依存する断熱材の熱伝導率が急激に上昇し、
特にスラグによる溶損の進行でウェアレンガの厚みが薄
くなる炉末期においては、断熱効果が著しく低下するこ
とがわかった。これに対して、パーマレンガと鉄皮との
間に断熱材を適用する構造とすると、断熱材の使用雰囲
気温度も低く、長期間にわたって優れた断熱効果を得る
ことができた。ここで、例えばウェアレンガにはAl2O3-
C 、Al2O3-SiC-C 、Al2O3-MgO-C 、MgO-CaO-C 、MgO-Si
C-C などを、また、パーマレンガには焼成MgO レンガな
どを使用することができる。パーマレンガと鉄皮との間
に使用する断熱材としては、微細な細孔構造を有する例
えばWacker Chemie GmbH社のカタログ(1991 年8 月発
行No.4863.991)のWacker WDS(登録商標) が使用でき
る。
【0014】次に数値限定の理由について説明する。
【0015】断熱材の厚さが3mm 未満では、十分な断熱
効果を得ることができない。一方、断熱材の厚さが30mm
を越えて厚くなると、ウェアレンガの温度勾配がフラッ
トになり、温度上昇とともに増大するスラグの浸潤速度
が大となり、ウェアレンガの溶損が進行する可能性があ
る。さらに、容器の容量の低下により、操業および生産
性に悪影響を及ぼす可能性もある。
【0016】断熱材の細孔は3nm 未満では、超微粒子に
よる材料の構成となるために、製造が困難となるだけで
なく、各粒子の反応表面積が著しく増大するために、高
温で焼結が容易に進行し、断熱材の収縮をおこし、結果
的には熱伝導率の著しい低下につながるため、十分な断
熱効果が得られなくなる。また、断熱材の細孔が100nm
を越えて大きい場合、空気分子の運動を規制することが
困難となり、熱伝導率は、温度の上昇とともに急激に上
昇するために、十分な断熱効果を得ることが困難とな
る。ここで、細孔の測定は、窒素、クリプトン及びアル
ゴンなどの不活性ガスの吸着脱離等温線をB.J.H.法など
により解析する方法( 吸着,共立出版株式会社,1990年
3 月10日初版18刷,p.120)又は高解像度の電子顕微鏡に
よる観察のいずれの方法でも実施することができる。
【0017】断熱材の比重は0.2 未満になると、極めて
微細な粒子の構成となり、粒子の反応表面積は著しく増
大するために、高温で粒子間の焼結速度が上昇し、断熱
材の収縮を引き起こす。また、比重が0.4 を越えて大き
い場合、マクロな細孔を多数形成することになり、空気
分子の運動を規制することが困難になり、高温での熱伝
導率の急激な上昇を招くことになる。一方、断熱材の熱
伝導率が200 ℃で0.04W/m・K あるいは800 ℃で0.1W/m・K
を越えて大きい場合上すなわち図1 におけるCとD を結
ぶ曲線よりも上の領域にある場合、600 〜800 ℃以上の
高温域における熱伝導率の上昇が大きく、十分な断熱効
果を得ることが困難になるため、図1 のABCDを結ぶ実線
の領域内であることが好ましい。一方、図1 におけるA
とB を結ぶ曲線よりも下の領域にある場合、断熱材の粒
度構成が極端に微粒子の域となるために、強度の低下や
製造上のハンドリングの問題が発生するために好ましく
ない。ここで、断熱材の熱伝導率の測定は、 JIS A 14
12及びASTM C 177 の平板直接法(GHP法) またはJIS
A 1412及びASTMC 518 の平板熱流計法(HFM法)のい
ずれの方法でも実施することができる。また、図1にお
いて、温度(℃)をxとし、熱伝導率(W/m・K) をyとし
たとき、CとDを結ぶ実線はy=0.0295e0.001 5xで表さ
れ、AとBを結ぶ実線はy=0.0127e0.0009xで表される。
【0018】次に、270tの製鋼用転炉を対象として、鋭
意検討を進めた。溶湯の温度1300〜1700℃で、CO,CO2,O
2 の雰囲気下で脱炭精錬に使用されることを特徴とする
製鋼用転炉では、雰囲気温度も極めて高く、また、ウェ
アレンガに高熱伝導性のレンガが用いられているために
放散熱量が大きいエネルギーロスの大きなプロセスとな
っている。パーマレンガと鉄皮との間に断熱材をライニ
ングすることにより、溶銑、溶鋼の温度降下を防止する
ことができ、また、熱負荷に伴う鉄皮の変形や亀裂を抑
制に効果的である。特に、製鋼用転炉の傾斜部では、鉄
皮変形により傾斜部のレンガの脱落の問題があったが、
傾斜部に断熱材を適用することにより、これらを抑制す
ることができた。また、製鋼用転炉の直胴部に断熱材を
適用により、放散熱に伴う溶銑、溶鋼の温度降下を抑制
することができる。
【0019】
【実施例】以下に本発明を実施例によって説明する。
【0020】例として、製鋼用転炉の断熱化を対象に行
った場合をとりあげ、以下に示す。
【0021】実施例1 厚み810mm ウェアレンガ、厚み114mm のパーマレンガが
ライニングされ、鉄皮厚み50mmの270tの製鋼用転炉の傾
斜部及び直胴部において、断熱材をパーマレンガと鉄皮
の間に適用した場合、断熱材をウェアレンガとパーマレ
ンガの間に適用した場合及びパーマレンガを2 層とした
場合について、1600〜1700℃の溶鋼を受容している際の
鉄皮の温度を放射温度計により測定し、放散熱量低減の
効果を評価した。ここで、ウェアレンガにはMgO-C レン
ガを、パーマレンガには焼成MgOレンガを使用した。従
来例は、鉄皮、パーマレンガ、ウェアレンガの順のライ
ニングとした。
【0022】No.1は、厚さ3mm 、細孔50nm、比重0.35、
200 ℃における熱伝導率0.025W/m・K及び800 ℃における
熱伝導率が0.060W/m・Kの断熱材をパーマレンガと鉄皮の
間に適用し、ウェアレンガ、パーマレンガ、断熱材及び
鉄皮の順の4 層構造を形成した例を示す。No.2は、パー
マレンガを2 層とした場合である。No.3は、No.1と同じ
断熱材をウェアレンガとパーマレンガの間に適用し、ウ
ェアレンガ、断熱材、パーマレンガ、鉄皮の順の4 層構
造を形成した例を示す。
【0023】評価結果を表1 に示す。No.1は十分な断熱
効果が得られ、鉄皮表面温度も大幅に低減することが可
能になった。また、操業面への影響もなく良好な結果を
得た。No.2は、ウェアレンガよりも断熱性の高いパーマ
レンガを2 層として断熱化を試みたもので、確かに断熱
は達成することは可能になったが、容器の容量を狭める
ことになり、操業また生産計画上問題を生じた。No.3で
は、ウェアレンガとパーマレンガの間に断熱材を適用し
たため、断熱材の使用雰囲気温度がNo.1よりも高いた
め、温度に依存する断熱材の熱伝導率が著しく上昇した
ため、十分な断熱効果を得ることができなかった。ま
た、ウェアレンガの厚みが薄くなる炉末期ほどこの傾向
が顕著となった。以上のように、断熱構造を検討した結
果、パーマレンガと鉄皮の間に断熱材を適用し、4 層構
造をつくることによって、操業に影響を与えることな
く、放散熱量の低減、省エネルギー化を行うことができ
た。
【0024】
【表1】 実施例2 次に、上記実施例1 の4 層構造における断熱材の検討を
行った。対象としたのは、実施例1 と同じ製鋼用転炉で
ある。評価結果を表2 に示す。まず、断熱材の厚みの影
響を検討した。No.Aは厚さ1mm で本発明第2 発明の断熱
材の厚さの下限を満たしていない。No.Aは、操業への悪
影響は与えず、鉄皮表面温度を下げ断熱効果は得られて
いるものの、従来のライニングと比較して断熱効果を十
分に向上させることはできなかった。本発明で規定する
条件を全て満たす本発明例No.B、C 及びD は、大幅に鉄
皮表面温度を下げることが可能になり、また、操業に対
しても悪影響を与えることがなかった。No.Eは厚さ50mm
で本発明第2 発明の断熱材の厚さの上限を満たしていな
い。No.Eは放散熱抑制効果は非常に高かったものの、断
熱材適用によりウェアレンガ内部の温度勾配がフラット
になり、ウェアレンガの温度分布が全般に高くなり、ス
ラグの浸潤速度が急激に高くなり、操業面に悪影響を与
える結果となった。No.Fは本発明第3 発明の細孔に関す
る規定の下限を満たしていない。No.Fは、操業への悪影
響はなかったものの、微細な細孔が高温で消滅したため
800 ℃での熱伝導率が高いことが影響して、十分な断熱
効果を得ることができなかった。No.Gは本発明第3 発明
の細孔に関する上限を満たしていない。そのために、十
分な断熱効果が得られていない。No.H及びNo.Iは本発明
第4 発明の比重及び熱伝導率に関する規定の上限を満た
していない。その結果、どちらも熱伝導率及び熱伝導率
の温度依存性が高く、使用雰囲気温度付近での熱伝導率
が高いために、十分な断熱効果を得ることができなかっ
た。
【0025】いずれの場合も、断熱材を適用しない従来
例と比較して、放散熱抑制効果は得られたものの、その
抑制効果の程度や操業への影響を考慮すると、本発明で
規定する条件を全て満たす本発明例No.B,C及びD が最も
優れた効果を示した。
【0026】
【表2】
【0027】
【発明の効果】本発明によるパーマレンガと鉄皮の間に
断熱材をライニングし、炉内側からウェアレンガ、パー
マレンガ、断熱材、鉄皮の順の4 層の構造からなること
を特徴とする製鋼用転炉をはじめとする溶湯容器の断熱
構造は、炉体からの放散熱を大幅に低減し溶湯の温度降
下を防止することが可能となり、省エネルギーのプロセ
スを達成することができる。同時に、鉄皮へ伝導する熱
量も大幅に低減させ、熱負荷に伴う鉄皮の変形、亀裂を
防止することが可能となり、設備の長寿命化にも有効で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の請求項4 記載の断熱材の熱伝導率の温
度依存性の規定を示す図。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パーマレンガと鉄皮の間に断熱材をライ
    ニングし、炉内側からウェアレンガ、パーマレンガ、断
    熱材、鉄皮の順の4 層の構造からなることを特徴とする
    溶湯容器の断熱構造。
  2. 【請求項2】 断熱材の厚さを3 〜30mmとすることを特
    徴とする請求項1 記載の溶湯容器の断熱構造。
  3. 【請求項3】 3 〜100nm の細孔を有する断熱材を適用
    することを特徴とする請求項1 又は2 記載の溶湯容器の
    断熱構造。
  4. 【請求項4】 断熱材の比重を0.2 〜0.4 、熱伝導率が
    図1 のA(200,0.015)、B(800,0.025)、C(800,0.1)及びD
    (200 ,0.04) を結ぶ実線で囲まれる範囲に含まれるこ
    とを特徴とする請求項1 乃至3 のいずれか1 項に記載の
    溶湯容器の断熱構造。
  5. 【請求項5】 溶湯容器が製鋼用転炉であることを特徴
    とする請求項1乃至4のいずれか1 項に記載の溶湯容器
    の断熱構造。
  6. 【請求項6】 断熱材を製鋼用転炉の傾斜部および/ま
    たは直胴部に適用することを特徴とする請求項5 記載の
    溶湯容器の断熱構造。
JP10274514A 1998-09-29 1998-09-29 溶湯容器の断熱構造 Withdrawn JP2000104110A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10274514A JP2000104110A (ja) 1998-09-29 1998-09-29 溶湯容器の断熱構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10274514A JP2000104110A (ja) 1998-09-29 1998-09-29 溶湯容器の断熱構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000104110A true JP2000104110A (ja) 2000-04-11

Family

ID=17542768

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10274514A Withdrawn JP2000104110A (ja) 1998-09-29 1998-09-29 溶湯容器の断熱構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000104110A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011144451A (ja) * 2009-12-17 2011-07-28 Jfe Steel Corp 製鉄用容器の耐火物ライニング構造
JP2011145056A (ja) * 2009-12-17 2011-07-28 Jfe Steel Corp 製鉄用容器の耐火物ライニング構造
WO2013125704A1 (ja) * 2012-02-22 2013-08-29 日本碍子株式会社 エンジン燃焼室構造、および流路の内壁構造
JP2014081072A (ja) * 2012-09-28 2014-05-08 Kurosaki Harima Corp 断熱材及びその製造方法
JP2016078105A (ja) * 2014-10-22 2016-05-16 Jfeスチール株式会社 溶融金属容器

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011144451A (ja) * 2009-12-17 2011-07-28 Jfe Steel Corp 製鉄用容器の耐火物ライニング構造
JP2011145056A (ja) * 2009-12-17 2011-07-28 Jfe Steel Corp 製鉄用容器の耐火物ライニング構造
WO2013125704A1 (ja) * 2012-02-22 2013-08-29 日本碍子株式会社 エンジン燃焼室構造、および流路の内壁構造
JPWO2013125704A1 (ja) * 2012-02-22 2015-07-30 日本碍子株式会社 エンジン燃焼室構造、および流路の内壁構造
EP2818677A4 (en) * 2012-02-22 2015-11-25 Ngk Insulators Ltd ENGINE BURNER CHAMBER STRUCTURE AND FLOW PATH WITH AN INTERNAL WALL STRUCTURE
JP2014081072A (ja) * 2012-09-28 2014-05-08 Kurosaki Harima Corp 断熱材及びその製造方法
JP2016078105A (ja) * 2014-10-22 2016-05-16 Jfeスチール株式会社 溶融金属容器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN2853801Y (zh) 一种适合于铬铁冶炼的熔化-还原高炉炉缸内衬结构
BRPI0907912B1 (pt) uso de um produto refratário conformado à base de carboneto de silício e método de queima
JP3615400B2 (ja) 不焼成炭素含有耐火物および溶融金属用容器
CN112897992B (zh) 一种rh浸渍管与环流管用高温处理镁碳砖及其制备方法
JP2000104110A (ja) 溶湯容器の断熱構造
EP2792656B1 (en) Method for producing a silicon carbide whisker-reinforced refractory ceramic composition
JP2006056735A (ja) マグネシア−カーボンれんが
JP4187183B2 (ja) マグネシア−カーボンれんが
JP2003042667A (ja) 溶湯容器の保護構造
JP5462601B2 (ja) 真空脱ガス炉の浸漬管
JP2000226611A (ja) 溶湯容器の高温断熱内張り構造
JP3852261B2 (ja) 金属精錬炉
JP2827375B2 (ja) 窯炉内面のコーティング方法
JPS62158561A (ja) 溶鋼低温鋳造用ノズル
JP2006021972A (ja) マグネシア−カーボンれんが
CN109579540A (zh) 一种隔热耐火砖
JP4116922B2 (ja) 高炉炉壁用ステーブクーラーの製造方法
GB1585155A (en) Arc-furnace lining
CN213747885U (zh) 一种大中型矿热炉炭质冷凝炉衬
Dzermejko Carbonaceous refractories
JP2004285441A (ja) 底吹き羽口を有する転炉の炉底レンガ積み構造
JPH0370986A (ja) 水冷炉壁
JP2953293B2 (ja) 製鋼炉用ガス吹き込み羽口構造体
JPH017704Y2 (ja)
JP2023093810A (ja) 溶銑予備処理容器

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20060110