JP3614714B2 - Dma制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、DMA制御装置とその制御方法に係わり、特に、画像処理装置に好適なDMA制御装置とその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、DMA制御装置では、一つのDMA転送が終了すると、CPUへのDMA転送終了割り込みを出力し、再度次の領域の先頭アドレスをセットし、DMA転送を行っていた。この為、プログラムのオーバーヘッドが発生していた。この種の従来技術としては、例えば、図8に示すような、特開平8−221353号公報が提案されている。
【0003】
しかし、上記した従来のものは、下位アドレス番地から上位アドレス番地の1方向にしか転送できないため、例えば、メモリ上のデータが画像データであり、このデータを処理するような場合、プログラムのオーバーヘッドが多くなり、能率良い作業が出来ないという欠点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記した従来技術の欠点を改良し、特に、プログラムのオーバーヘッドをなくし、短時間に多くのデータを転送可能にした新規なDMA制御装置とその制御方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記した目的を達成するため、基本的には、以下に記載されたような技術構成を採用するものである。
【0006】
即ち、本発明に係わるDMA制御装置の第1態様は、第1のメモリ上のデータを第1の先頭転送アドレスから上位番地に向かって、第2のメモリに転送した後、再び、前記第1のメモリ上のデータを前記上位番地より下位であって前記第1の先頭転送アドレスとは異なる第2の先頭転送アドレスから上位番地に向かって、前記第2のメモリに転送するように構成したDMA制御装置において、前記第1のメモリの下位番地から上位番地に向かって、データを前記第2のメモリへ転送するために、前記第1のメモリの転送アドレスを演算する第1のアドレス演算器と、前記第1のアドレス演算器によって得られた転送アドレスがモジュロレジスタに格納されたモジュロ値が示す番地以上になったとき、前記第1のアドレス演算器によって得られた転送アドレスから前記モジュロ値を減算した差を、前記第2の先頭転送アドレスとするモジュロ調整を実行する第2のアドレス演算器と、を有することを特徴とするものであり、
叉、第2態様は、第1のメモリ上のデータを第2のメモリ上の第1の先頭転送アドレスから上位番地に向かって転送した後、再び、第1のメモリ上のデータを前記第2のメモリ上の前記上位番地より下位であって前記第1の先頭転送アドレスとは異なる第2の先頭転送アドレスから上位番地に向かって、前記第2のメモリに転送するように構成したDMA制御装置において、前記第1のメモリのデータを、前記第2のメモリの下位番地から上位番地に向かってデータを転送するために、前記第2のメモリの転送アドレスを演算する第1のアドレス演算器と、前記第1のアドレス演算器によって得られた転送アドレスがモジュロレジスタに格納されたモジュロ値が示す番地以上になったとき、前記第1のアドレス演算器によって得られた転送アドレスから前記モジュロ値を減算した差を、前記第2の先頭転送アドレスとするモジュロ調整を実行する第2のアドレス演算器と、を有することを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明に係わるDMA制御装置は、
第1のメモリ上のデータを第2のメモリに転送するDMA制御装置において、前記第1のメモリ上のデータを所定の下位番地から上位番地に向かって、前記第2のメモリに転送した後、再び、前記第1のメモリ上のデータを前記上位番地より下位の所定の下位番地から上位番地に向かって、前記第2のメモリに転送するため、その先頭転送アドレスを演算するアドレス制御手段を設けたことを特徴とするものである。
【0009】
そして、転送する際、初め、第1のメモリ上のデータを所定の下位番地から上位番地に向かって順にデータを転送し、その後、再び、第1のメモリの前記上位番地より下位の所定の下位番地から上位番地に向かってデータを転送するため、その先頭転送アドレスを演算し、先頭転送アドレスを決定する。従って、決定された第1のメモリの先頭転送アドレスから再びデータを順に第2のメモリに転送することが出来るから、連続して、データの転送が可能になる。
【0010】
【実施例】
以下に、本発明に係わるDMA制御装置とその制御方法の具体例を図面を参照しながら詳細に説明する。
【0011】
(第1の具体例)
図1乃至図4は、本発明に係わるDMA制御装置とその制御方法の第1の具体例を示す図であって、これらの図には、
第1のメモリ12上のデータを第2のメモリ13に転送するDMA制御装置において、
前記第1のメモリ12上のデータを所定の下位番地AD1から上位番地AD2に向かって、前記第2のメモリ13に転送した後、再び、前記第1のメモリ12上のデータを前記上位番地AD2より下位の所定の下位番地AD11から上位番地AD12に向かって、前記第2のメモリ13に転送するため、その先頭転送アドレスAD11を演算するアドレス制御手段を設けたことを特徴とするDMA制御装置が示され、
又、前記アドレス制御手段は、前記第1のメモリ12の所定の下位番地から上位番地に向かってデータを転送するため、前記第1のメモリ12のアドレスを演算する第1のアドレス演算器68と、前記第1のメモリ12の所定の下位番地までデータ転送を終了させた後、再び、前記第1のメモリ12の所定のアドレスから転送するため、その先頭転送アドレスを演算する第2のアドレス演算器69と、データ転送中に、前記第1のアドレス演算器68と第2のアドレス演算器69とを適宜選択する選択回路67とを設けたことを特徴とするDMA制御装置が示されている。
【0012】
更に、第1のメモリ12上のデータを第2のメモリ13に転送するDMA制御装置の制御方法であって、
前記第1のメモリ12上のデータを所定の下位番地AD1から上位番地AD2に向かって順にデータを転送する第1の工程と、
前記第1の工程のデータ転送が終了した後、再び、前記第1のメモリ12の前記上位番地AD2より下位の下位番地AD11から上位番地AD12に向かってデータを転送するため、その先頭転送アドレスAD11を演算する第2の工程と、
前記第2の工程で決定された前記第1のメモリ12の先頭転送アドレスAD11から再びデータを順に転送する第3の工程と、
で構成したことを特徴とするDMA制御装置の制御方法が示されている。
【0013】
以下に、第1の具体例を更に詳細に説明する。
【0014】
初めに、本発明のDMA制御装置のブロック構成について説明する。
【0015】
転送制御回路4には、転送ワード数1レジスタ1、転送ワード数2レジスタ2、DMA転送コントロールレジスタ3、外部メモリアドレスレジスタ5、内部メモリアドレスレジスタ7、外部メモリ12、内部メモリ13が接続されている。又、転送ワード数1レジスタ1、転送ワード数2レジスタ2、外部メモリアドレスレジスタ5、内部メモリアドレスレジスタ7、内部アドレスアダー8、オフセット1レジスタ9、オフセット2レジスタ10、モジュロレジスタ11、DMA転送コントロールレジスタ3は、データバスPBUS0にも接続され、これらのレジスタに初期値を設定することにより、転送制御回路4で制御されたDMA転送を行う。
【0016】
転送制御回路4では、DMA転送コントロールレジスタ3の値で決定された転送モードによる転送を反復する。DMA転送に使用する外部メモリ12の番地は、外部アドレスアダー6により決定される。又、内部メモリ13の番地は、内部アドレスアダー8により決定される。外部アドレスアダー6には、外部メモリアドレスレジスタ5、オフセット制御回路14、モジュロレジスタ11が接続され、モジュロレジスタ11の値を超えない限りは、外部メモリアドレスレジスタ5の値にオフセット制御回路14で制御されたオフセットレジスタの値が加算される。オフセット制御回路14には、オフセット1レジスタ9、オフセット2レジスタ10が接続され、転送制御回路4から発生される制御信号でどちらを選択するか制御される。外部メモリアドレスレジスタ5の値がモジュロレジスタ11の値を超えた場合は、アドレス調整のための演算であるモジュロ調整を行い、これにより外部メモリアドレスが決定される。内部アドレスアダー8には、内部メモリアドレスレジスタ7が接続され、内部メモリアドレスレジスタ7の値をインクリメントする。
【0017】
次に、第1の具体例の動作について、図2、3を用いて説明する。
【0018】
画像データ16の外部メモリへの格納方法はいろいろあるが、本発明では、図2で示すように格納されていると仮定している。外部メモリ12に格納されている画像データを内部メモリ13にアルファベット順にDMA転送を行う場合、外部メモリアドレスレジスタ5:0000h、内部アドレスアドレスレジスタ7:0000h、オフセット1レジスタ9:0003h、転送ワード数1レジスタ1:0012h、モジュロレジスタ11:0011h、DMA転送コントロールレジスタ3:0001hの初期値を設定することにより、図3に示すように動作する。
【0019】
即ち、外部メモリアドレスレジスタ5の値:0000hで示されるメモリアドレスに格納されている外部メモリ12の画像データaを、内部メモリアドレスレジスタ7の値:0000hで示される内部メモリ13のアドレスに転送する。次に、転送ワード数1レジスタ1の値を転送制御回路4で1回ダウンカウントする。更に、外部アドレスアダー6で外部メモリアドレスレジスタ5の値にオフセット制御回路14で選択されたオフセット1レジスタ9の値を加算し、外部メモリアドレスレジスタ5の値を0003hにする。次に、内部アドレスアダー8で内部メモリアドレスレジスタ7をインクリメントし、内部メモリアドレスレジスタ7の値を0001hにする。
【0020】
この状態で、外部メモリアドレスレジスタ5で示される外部メモリの画像データbを、内部メモリアドレスレジスタ7で示される内部メモリ13のアドレスに転送する。このような転送動作を、外部メモリアドレスレジスタ5の値がモジュロレジスタ11の値を超えるまで繰り返す。画像データfの転送が終了した時点の、外部メモリアドレスレジスタ5の値は、000fhであり、外部アドレスアダー6で、オフセット1レジスタ9の値を加算すると0012hとなりモジュロレジスタ11の値:0011hを超えてしまう。
【0021】
ここで、外部アドレスアダー6でモジュロ調整が行われ、加算された値0012hからモジュロレジスタ11の値:0011hが差分され、0001hを得る。この値が次の転送サイクルの外部メモリアドレスの先頭転送アドレスになり、画像データgが内部メモリアドレス0006hに転送される。これを転送ワード数1レジスタ1の値が1と等しくなるまで繰り返され、転送ワード数1レジスタ1の値が1と等しくなった時にDMA転送は完了する。そして、CPUに割り込み15を出力し、CPUにDMA転送が完了したことを通知する。
【0022】
図1(b)は、内部アドレスアダー6の内部構成を示すブロック図である。
【0023】
外部アドレスレジスタ(DEADDR)5の値が、モジュロレジスタ(DMODR)11の値を超えた時、モジュロ調整制御回路67はモジュロアドレス演算器69を選択し、このモジュロアドレス演算器69で演算されたアドレスが外部アドレスとなり、このアドレスデータが外部アドレスレジスタ(DEADDR)5及び転送制御回路4に入力される。超えない場合、モジュロ調整制御回路67は通常アドレス演算器68を選択し、この通常アドレス演算器68で演算されたアドレスが外部アドレスレジスタ(DEADDR)5及び転送制御回路4に入力されるように構成している。
【0024】
図4は、第1の具体例の動作を示すフローチャートである。
【0025】
初めに、転送ワード数1レジスタ(DW1R)1、転送ワード数2レジスタ(DW2R)2、外部メモリアドレスレジスタ(DEADDR)5、内部メモリアドレスレジスタ(DIADDR)7、オフセットレジスタ(DOFF1)9、オフセットレジスタ(DOFF2)10、モジュロレジスタ(DMOD)11にPBUS0から初期値がセットされ、更に、DMA転送コントロールレジスタ(DCOMR)3にデータをセットすることによりDMA転送が開始される。
【0026】
まず、転送ワード数1レジスタ(DW1R)1の値が0より大きく、更に、外部メモリアドレスレジスタ(DEADDR)5の値がモジュロレジスタ(DMOD)11の値より小さいか等しければ(ステップ36、37)、ステップ38でデータの転送を行う。データ転送後、外部メモリアドレスレジスタ(DEADDR)5の値にオフセットレジスタ(DOFF1)9の値を加算し、更に、内部メモリアドレスレジスタ(DIADDR)7の値もインクリメントし、次回の転送アドレスを更新する(ステップ39)。更に、転送ワード数1レジスタ(DW1R)1の値をデクリメントし(ステップ40)、再び、次のデータを転送する。
【0027】
このような転送状態で、外部メモリアドレスレジスタ(DEADDR)5の値がモジュロレジスタ(DMOD)11の値より大きくなると(ステップ37)、次の転送サイクルの先頭転送アドレスを決定するためにアドレスの演算が行われる(ステップ41)。そして、アドレスが決定した後は、ステップ38〜40と同様にステップ42〜44が実行される。やがて、転送ワード数1レジスタ(DW1R)1の値が1になると、最後のデータが転送され(ステップ45)、データの転送動作を終了させる。
【0028】
この具体例では、1回のDMA転送で画像データをすべて転送が可能であるため、CPUへの割り込み回数を低減でき、プログラムのオーバーヘッドを約1/3にすることが出来る。又、プログラムのライン数を約20%削減できる。
【0029】
その理由は、従来のDMA制御装置では、転送アドレス番地の下位から上位方向の1方向しか転送できず、この為、上位アドレス番地から下位アドレス番地へのアドレスを変えて転送する場合、一旦DMA転送を終了させ、再度、レジスタにデータをセットし、DMA転送を開始しなければならならなかった。又、DMAが終了した時点で、CPUへの割り込みをかけてDMAが終了したことをCPUに知らせなければならず、その間CPUの他の処理は止まってしまう。この為、プログラムのオーバーヘッドが出てくる。実際には、1つの画像処理を行うのに、従来技術では、割り込みを3回かけなければ転送を終了できず、本発明では1回の割り込みで画像処理に必要なデータを転送を終了することが出来る。
【0030】
また、従来技術ではDMAが終了する度に、外部メモリアドレスレジスタの値を書き換えなければならない為に、1つの画像処理に必要なデータを転送するのに10回、DMA転送に必要なレジスタへのデータ転送が必要になるが、本発明では、8回のレジスタへのデータ転送で必要な画像データを転送することが出来る。
【0031】
(第2の具体例)
次に、図5乃至図7を参照して、本発明の第2の具体例について説明する。
【0032】
この具体例では、図5にある画像データ19中のデータiの画像処理を実行する場合、bcd、hij、nopの画像データを外部メモリ12から内部メモリ13に転送することが必要になる。この場合、図1に示した各レジスタには次のようなデータを格納する。即ち、外部メモリアドレスレジスタ5:0003h、内部メモリアドレスレジスタ7:0000h、転送ワード数1レジスタ1:0003h、転送ワード数2レジスタ2:0003h、オフセット1レジスタ9:0003h、オフセット2レジスタ10:000ch、モジュロレジスタ11:0011h、DMA転送コントロールレジスタ3:0001hを初期値として夫々設定することにより、図6に示す転送動作を実行させる。
【0033】
最初に、外部メモリアドレスレジスタ5の値:0003hで示すアドレスに格納されている外部メモリ12の画像データbを、内部メモリアドレスレジスタ7の値:0000hで示す内部メモリ13のアドレスに転送する。次に、転送制御回路4で転送ワード数1レジスタ1の値を1回ダウンカウントし、また、外部アドレスアダー6で外部メモリアドレスレジスタ5の値にオフセット制御回路14で選択されたオフセット1レジスタ9の値を加算し、外部メモリアドレスレジスタ5の値:0006hを得る。更に、内部アドレスアダー8で内部メモリアドレスレジスタ7の値をインクリメントした内部メモリアドレスレジスタ7の値:0001hを得る。そして、外部メモリアドレスレジスタ5の値:0006hで示されるアドレスに格納されている外部メモリの画像データcを、内部メモリアドレスレジスタ7で示される内部メモリ13のアドレスに転送する。
【0034】
この転送動作を、転送ワード数1レジスタ1の値が1に等しくなるまで繰り返す。転送ワード数1レジスタ1の値が1に等しくなった時点で、転送制御回路4で転送ワード数2レジスタ2の値を1回ダウンカウントし、転送ワード数1レジスタ1には初期値がリロードされる。外部メモリアドレスは、最後に転送した外部メモリアドレスレジスタ5の値:0009hにオフセット制御回路14で選択されたオフセット2レジスタ10の値を加算したアドレス:0015hになるが、モジュロレジスタ11の値:0011hを超えてしまう。そこで、モジュロ調整を行い、0015hから0011hを差分し0004hを得る。これが次の外部メモリレアドレスレジスタ5の値、即ち、先頭転送アドレスとなり、再び、外部メモリ12に格納されている画像データhを内部メモリアドレスレジスタ7の値:0003hの内部メモリ13のアドレスに転送する。このようにして、転送ワード2レジスタ2の値が1に等しくなるまで繰り返す。転送ワード2レジスタ2の値が1に等しくなった時にDMA転送は終了する。データ転送が終了すると同時に、DMA制御装置は、CPUに割り込み信号15を出力して、CPUにDMA転送が完了したことを通知する。
【0035】
図7は、第2の具体例のフローチャートである。
【0036】
この具体例でも、初め、転送ワード数1レジスタ(DW1R)1、転送ワード数2レジスタ(DW2R)2、外部メモリアドレスレジスタ(DEADDR)5、内部メモリアドレスレジスタ(DIADDR)7、オフセットレジスタ(DOFF1)9、オフセットレジスタ(DOFF2)10、モジュロレジスタ(DMOD)11にPBUS0から初期値がセットされ、更に、DMA転送コントロールレジスタ(DCOMR)3にデータをセットすることによりDMA転送が開始される。
【0037】
まず、転送ワード数1レジスタ(DW1R)1の値が1より大きく、更に、外部メモリアドレスレジスタ(DEADDR)5の値がモジュロレジスタ(DMOD)11の値より小さいか等しければ(ステップ46、47)、ステップ48でデータの転送を行う。更に、データ転送後、外部メモリアドレスレジスタ(DEADDR)5の値にオフセットレジスタ(DOFF1)9の値を加算し、また、内部メモリアドレスレジスタ(DIADDR)7の値もインクリメントし、次回の転送アドレスを更新する(ステップ49)。更に、転送ワード数1レジスタ(DW1R)1の値をデクリメントする(ステップ50)。この状態で、外部メモリアドレスレジスタ(DEADDR)5の値がモジュロレジスタ(DMOD)11の値より大きくなると(ステップ47)、次の転送サイクルの先頭転送アドレスを決定するためにアドレスの演算が行われる(ステップ51)。そして、ステップ48〜50と同様にステップ52〜54が実行される。
【0038】
やがて、転送ワード数1レジスタ(DW1R)1の値が1になると、ステップ55に分岐し、ステップ56〜ステップ65では、図5の例では、画像データjの転送と画像データnの転送の準備を行う。即ち、現在の転送ワード2レジスタの最後の画像データjの転送が終了すると(ステップ57)、転送ワード数1レジスタ(DW1R)1の値がリロードされ(ステップ58)、外部メモリアドレスレジスタ(DEADDR)5の値にオフセットレジスタ(DOFF1)9の値を加算し、更に、内部メモリアドレスレジスタ(DIADDR)7の値もインクリメントされ(ステップ59)、更に、転送ワード2レジスタ(DW2R)の値がデクリメントされ、次回の転送データをセットする。この場合、モジュロ調整が必要になれば、モジュロ調整の後(ステップ61)、データ転送をすると共に(ステップ63)、ステップ58〜ステップ60と同じ動作をステップ63〜ステップ65で実行する。
【0039】
そして、転送ワード1レジスタ(DW1R)1の値と転送ワード2レジスタ(DW2R)2の値が共に1になると最後のデータを転送して転送動作を終了させる(ステップ66)。
【0040】
なお、上記した具体例では、外部メモリ12のデータを内部メモリ13にDMA転送する場合で説明したが、内部メモリ13のデータを外部メモリ12にDMA転送する場合も同様に適用出来る。
【0041】
即ち、第1のメモリ上のデータを第2のメモリに転送するDMA制御装置において、
前記第1のメモリ上のデータを前記第2のメモリの所定の下位番地から上位番地に向かってデータを転送した後、再び、前記第1のメモリ上のデータを前記第2のメモリの前記上位番地より下位の下位番地から上位番地に向かってデータを転送するため、その先頭転送アドレスを演算するアドレス制御手段を設けるように構成してもよい。
【0042】
この場合、
前記第1のメモリ上のデータを前記第2のメモリの所定の下位番地から上位番地に向かって順にデータを転送する第1の工程と、
前記第1の工程のデータ転送が終了した後、再び、前記第1のメモリ上のデータを前記第2のメモリの前記上位番地より下位の下位番地から上位番地に向かってデータを転送するため、その先頭転送アドレスを演算する第2の工程と、
前記第2の工程で決定された前記第2のメモリの先頭転送アドレスから順に再びデータを書込む第3の工程とでデータをDMA転送する。
【0043】
【発明の効果】
本発明に係わるDMA制御装置とその制御方法は、上述のように構成したので、プログラムのオーバーヘッドがなくなり、多くのデータを短時間に転送することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるDMA制御装置のブロック図である。
【図2】第1の具体例の転送例を説明する図である。
【図3】第1の具体例の転送中の各レジスタの値の変化を示す図である。
【図4】第1の具体例の動作を説明するフローチャートである。
【図5】第2の具体例の転送例を説明する図である。
【図6】第2の具体例の転送中の各レジスタの値の変化を示す図である。
【図7】第2の具体例の動作を説明するフローチャートである。
【図8】従来のDMA制御装置のブロック図である。
【符号の説明】
1 転送ワード数1レジスタ
2 転送ワード数2レジスタ
3 DMA転送コントロールレジスタ
4 転送制御回路
5 外部アドレスレジスタ
6 外部アドレスアダー
7 内部メモリアドレスレジスタ
8 内部アドレスアダー
9 オフセット1レジスタ
10 オフセット2レジスタ
11 モジュロレジスタ
12 内部メモリ
13 外部メモリ
14 オフセット制御回路
15 割り込み信号
PBSU0 データバス

Claims (3)

  1. 第1のメモリ上のデータを第1の先頭転送アドレスから上位番地に向かって、第2のメモリに転送した後、再び、前記第1のメモリ上のデータを前記上位番地より下位であって前記第1の先頭転送アドレスとは異なる第2の先頭転送アドレスから上位番地に向かって、前記第2のメモリに転送するように構成したDMA制御装置において、
    前記第1のメモリの下位番地から上位番地に向かって、データを前記第2のメモリへ転送するために、前記第1のメモリの転送アドレスを演算する第1のアドレス演算器と、
    前記第1のアドレス演算器によって得られた転送アドレスがモジュロレジスタに格納されたモジュロ値が示す番地以上になったとき、前記第1のアドレス演算器によって得られた転送アドレスから前記モジュロ値を減算した差を、前記第2の先頭転送アドレスとするモジュロ調整を実行する第2のアドレス演算器と、
    を有することを特徴とするDMA制御装置。
  2. 第1のメモリ上のデータを第2のメモリ上の第1の先頭転送アドレスから上位番地に向かって転送した後、再び、第1のメモリ上のデータを前記第2のメモリ上の前記上位番地より下位であって前記第1の先頭転送アドレスとは異なる第2の先頭転送アドレスから上位番地に向かって、前記第2のメモリに転送するように構成したDMA制御装置において、
    前記第1のメモリのデータを、前記第2のメモリの下位番地から上位番地に向かってデータを転送するために、前記第2のメモリの転送アドレスを演算する第1のアドレス演算器と、
    前記第1のアドレス演算器によって得られた転送アドレスがモジュロレジスタに格納されたモジュロ値が示す番地以上になったとき、前記第1のアドレス演算器によって得られた転送アドレスから前記モジュロ値を減算した差を、前記第2の先頭転送アドレスとするモジュロ調整を実行する第2のアドレス演算器と、
    を有することを特徴とするDMA制御装置。
  3. 第1のオフセットレジスタと第2のオフセットレジスタとをさらに有し、
    第1のアドレス演算器による下位番地から上位番地に向かってのアドレス演算は、前記第1のオフセットレジスタまたは前記第2のオフセットレジスタを適宜選択して、そのレジスタ値を転送アドレスに加算することによって行うことを特徴とする請求項1または2記載のDMA制御装置。
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