JP3611939B2 - 圧延ライン制御装置 - Google Patents

圧延ライン制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3611939B2
JP3611939B2 JP04116997A JP4116997A JP3611939B2 JP 3611939 B2 JP3611939 B2 JP 3611939B2 JP 04116997 A JP04116997 A JP 04116997A JP 4116997 A JP4116997 A JP 4116997A JP 3611939 B2 JP3611939 B2 JP 3611939B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rolling
time
progress schedule
schedule
progress
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP04116997A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10235418A (ja
Inventor
瓶 和 彦 二
義 朗 関
村 和 彦 見
山 彰 二 村
吉 貞 行 三
田 一 郎 前
本 克 史 山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Toshiba Mitsubishi Electric Industrial Systems Corp
Original Assignee
JFE Steel Corp
Toshiba Mitsubishi Electric Industrial Systems Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JFE Steel Corp, Toshiba Mitsubishi Electric Industrial Systems Corp filed Critical JFE Steel Corp
Priority to JP04116997A priority Critical patent/JP3611939B2/ja
Publication of JPH10235418A publication Critical patent/JPH10235418A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3611939B2 publication Critical patent/JP3611939B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Metal Rolling (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱間連続圧延プラントにおける圧延ライン制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図34は本発明の適用対象としての熱間連続圧延プラントの構成例である。同図に示す如く、熱間圧延では、加熱炉11にて加熱した材料15を粗圧延機12、仕上げ圧延機13で圧延し、複数台のダウンコイラー14で交互に巻き取って鋼板の製造が行われる。圧延は、前材(以下、先行材とも言う)のダウンコイラー巻き取り完了を待たずに次々に行われる。しかし、熱間圧延では材料の温度低下を防ぐため、加熱炉から抽出した材料を圧延途中で長時間停止させておくことができない。
【0003】
そこで、材料圧延後のサイズ、圧延時間を予測し、前後の材料が圧延ライン上で衝突しない抽出ピッチを決定することは、例えば、特公昭60−33169号公報や特公平4−4208号公報に示されている。
【0004】
図35は上記公報に示された従来の圧延制御装置の構成を示すブロック図である。この圧延制御装置は、加熱炉から材料抽出ピッチを求めるために、先行材設定入力手段21により先行材圧延スケジュール23を、入力すると、先行材先尾端通過時間演算手段25が、図36に示すように、先端通過軌跡31と尾端通過軌跡32を求める。同様に後続材設定入力手段22により後続材圧延スケジュール24を入力すると、後続材先尾端通過時間演算手段26が、図36に示すように、後続材の先端通過軌跡31と尾端通過軌跡32を求める。本明細書では、これらの尾端通過軌跡及び先端通過軌跡を併せて先尾端通過時間とも呼ぶこととする。ここで、図37に示すように、先尾端通過時間と設備のギャップタイム42の関係、すなわち、ミルライン制約条件27によって抽出ピッチ最短時間28を求めることができる。図37では、ミルライン制約条件27のうち、ギャップタイムT3がネックとなって、抽出ピッチ41が決まった例を示している。
【0005】
近年、熱間圧延における連続圧延が試みられている。連続圧延を行うための熱間圧延プラントの構成を図38に示す。これは図34に示す要素に対して、さらに、粗圧延機12と仕上げ圧延機13との間に、材料を一時滞留させることが可能なコイルボックス51、材料の先尾端を接合するための接合装置52が設けられ、さらに、ダウンコイラーにより巻き取りを行う前に、接合材を分割するストリップシヤー53が設けられる。そして、粗圧延を行った材料を一旦コイルボックス51で巻き取り、滞留させ、コイルボックス51から巻き出して、仕上げ圧延を行う。さらに、続いてコイルボックス51の次の滞留材を巻き出した後材の先端と、前材の尾端とを接合装置52によって接合し、仕上げ圧延を継続して行う。このような熱間圧延における連続圧延は今までに行われていなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
熱間圧延における連続圧延を実施するためには、前材と後材との接合を可能にする加熱炉の抽出ピッチを決定し、さらに、コイルボックスにタイミング良く材料を滞留させる必要がある。
【0007】
本発明の目的は、連続圧延を実現するための抽出ピッチ及び進捗予定を決定し、円滑に材料の圧延を行い、接合装置に適切に材料を供給する圧延ライン制御装置を得ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、加熱炉から抽出された材料を粗圧延機で圧延し、圧延された材料を一旦コイルボックスに巻き取った後に巻き出し、仕上圧延中又は搬送中の材料を前材とし、コイルボックスから巻き出された材料を後材として、接合装置により前材の尾端に後材の先端を接続し、前材及び後材を仕上圧延機によって連続圧延してダウンコイラーにて巻き取るに当たり、抽出ピッチ決定手段が圧延スケジュールに基づき、材料が加熱炉より抽出されてからダウンコイラーに巻き取られるまでの圧延ライン上の通過所要時間を計算し、その計算結果から前材のコイルボックスでの巻き出し時間を求め、この巻き出し時間を後材の加熱炉の抽出ピッチとして決定する一方、圧延進捗予定決定手段が材料毎の通過所要時間と値が一定に設定された圧延基準時間とに基づき材料の通過所要時間を圧延基準時間に合わせる様に材料を圧延ライン上で停止させる進捗予定を作成するもので、抽出ピッチ決定手段によって決定された抽出ピッチに従って加熱炉から材料を抽出し、圧延進捗予定決定手段の進捗予定に従って加熱炉より下流の圧延関連装置を制御するようにしたことにより、円滑な材料圧延と、適切な接合が行われる。
【0009】
請求項2の発明は、所要時間があらかじめ設定された圧延基準時間の代わりに、圧延進捗予定決定手段が全材料の圧延時間を予測し、その最大値を用いるもので、全接合材料に適した圧延進捗予定を決定することができる。
【0010】
請求項3の発明は、圧延進捗予定決定手段が、一つの材料が通過する毎に当該材料以降の予測時間の最大値を圧延基準時間の代わりに用いるようにしたので、接合対象の残りの材料に適した圧延進捗予定を決定することができる。
【0011】
請求項4の発明は、圧延進捗予定決定手段が全材料の圧延時間を予測し、圧延ラインの一部の範囲は、その最大値を圧延基準時間の代わりに用い、残りの範囲は通過所要時間の計算結果を用いるようにしたので、装置の構成を簡易化することができる。
【0012】
請求項5の発明は、圧延進捗予定決定手段が、全材料の予測時間の最大値、一つの材料が通過する毎に当該材料以降の予測時間の最大値、又は、圧延ラインの一部の範囲は、予測時間の最大値、残りの範囲は通過所要時間の計算結果のいずれか一つを、材料の特徴に応じて選択し、選択して得られた時間を圧延基準時間の代わりに用いるようにしたので、特異な材料を含んだ接合材料の圧延進捗予定を適切に決定することができる。
【0013】
請求項6の発明は、圧延進捗予定決定手段が、圧延基準時間として用いる予測時間の最大値を変更するに当たり、この変更に対応して抽出ピッチ決定手段がコイルボックスの巻き出し時間に基づいて決定した抽出ピッチを補正して出力するようにしたので、圧延時間に対応した材料抽出が可能となる。
【0014】
請求項7の発明は、上記の構成要件に加えて、材料の実際の圧延時間を採取する圧延実績採取手段と、実際の圧延時間と圧延進捗予定決定手段の進捗予定に含まれる計算による圧延時間とを比較し、これらの間に差があったとき、残りの材料に対する進捗予定のうちの待機時間を変更する圧延進捗予定変更手段とを備えているので、圧延時間の誤差を未圧延材で吸収することができる。
【0015】
請求項8の発明は、材料の実際の圧延時間を採取する圧延実績採取手段と、この実際の圧延時間と圧延進捗予定決定手段の進捗予定に含まれる計算による圧延時間とを比較し、所定値以上の差があったとき、残りの材料に対する材料の抽出ピッチを変更する抽出ピッチ変更手段とを備えているので、圧延時間の誤差を未圧延材で吸収することができる。
【0016】
請求項9の発明は、圧延進捗予定変更手段が、残りの次の材料の待機時間が一定値以下の場合、次の材料の待機時間を変更せずに、その代わりに、変更可能な上流位置の材料の待機時間を変更するので圧延時間の誤差を未圧延材で吸収することができる。
【0017】
請求項10に記載の発明は、圧延ラインで圧延された材料の実際の圧延時間を採取し、この実際の圧延時間と進捗予定に含まれる計算による圧延時間とを比較し、所定値以上の差があったとき、進捗予定のうちの待機時間を変更し、その変更ができなかった場合、その後に抽出される材料の抽出ピッチを変更するので、圧延時間の誤差を未圧延材で吸収することができる。
【0018】
請求項11に記載の発明は、進捗予定及びミルラインの制約条件に基づいて、前後の材料どうしが干渉するか否かを判定し、その判定結果に基づいて前後の材料の接合装置による全ての接続が可能か否かを判定してオペレータに知らせるので、圧延前の適切な対応が可能となる。
【0019】
請求項12の発明は、前後の材料の接続が不可能である場合に、圧延進捗予定決定手段から出力される進捗予定を接続可能な進捗予定に変更するので、確実な接合と円滑な圧延が可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す好適な実施形態に基いて詳細に説明する。
図2は本発明の第1の実施形態の概略構成を示すブロック図である。この実施形態は、主に、圧延機器の制御を行う制御装置65と、これらの制御装置65に機器の設定情報を与え、かつ、プラント全体の監視を行う計算機61とを備えている。計算機61は、制御装置65からの情報を、伝送路63を介して、送受信を行う送受信装置62を備えている。制御装置65は、伝送路63を介して、計算機61に接続されている。制御装置65は、計算機61へ情報を送受信する送受信装置64と、プラントからの入力、及び機器の制御信号を出力するプロセス入出力装置66を備えている。制御装置65は、圧延ライン上に配置された、例えば、レーザー光やガンマ線を利用して材料の有無を検出する在荷センサ67からの入力信号の入力、及びモータ68に対する速度指令の出力を行うことができる。また、計算機61と制御装置65とは、伝送路63を介して、記憶領域を共有することもできる。
【0021】
図1は計算機61の主要な機能を示すブロック図である。ここで、計算機61は、抽出ピッチ決定手段71と圧延進捗予定決定手段72とを備えている。
このうち、抽出ピッチ決定手段71は、接合材圧延スケジュールを材料圧延スケジュール記憶手段73から読み出し、接合材先尾端通過時間計算手段77によって接合材先尾端通過時間を計算し、計算結果を接合材先尾端通過時間記憶手段74に格納する。さらに、接合材抽出ピッチ計算手段78では、接合材先尾端通過時間を用いて接合材の抽出ピッチを計算し、送受信装置62を介して、これを送受信装置62に伝える。
【0022】
圧延進捗予定決定手段72は、接合材圧延進捗予定作成手段A79によって、接合材先尾端通過時間と圧延基準時間記憶手段75に記憶された圧延基準時間を用いて、接合材圧延進捗予定を作成し、これを接合材圧延進捗予定記憶手段76に格納する。そして、材料進入指示手段710 によって、接合材圧延進捗予定を、送受信装置62を介して、これを送受信装置62に伝える。
【0023】
図3は抽出ピッチ決定手段71の処理手順を示すフローチャートであり、材料の圧延スケジュールを入力し、抽出ピッチを決定するまでの処理手順を示している。以下、このフローチャートを用いて、圧延スケジュールを用いた材料の先尾端通過時間の計算方法について説明する。圧延スケジュールとは、材料を圧延するための圧延速度、粗圧延回数、スラブ、バー、コイルサイズ情報であり、これは圧延開始前に圧延材毎にあらかじめ決定される。そこで、計算機61はステップ81で初期化を実行した後、ステップ82にて材料圧延スケジュール記憶手段73に記憶された圧延スケジュールを入力し、ステップ83にて図4に示す先端と尾端の速度折れ点を作成する。速度折れ点とは、材料が加熱炉から抽出されてからダウンコイラーに巻き取られるまでの材料先端・尾端の動きを材料の圧延速度、先・後進率、搬送速度、巻き取り速度、材長を用い、速度の変化点をテーブルにて表現したものである。図4のテーブルでは、材料の速度変化を時間、初速、加速度の関数で表現している。速度折れ点は、材料の温度変化、搬送時の摩擦などを考慮した関数として表現し、これを先尾端通過時間計算のための情報として用いても良い。続いて計算機61はステップ84にて、先端・尾端それぞれの速度折れ点を使用して、材料が加熱炉から抽出されてからダウンコイラーに巻き取られるまでの圧延ライン上の通過所要時間を計算する。図5は、先尾端通過時間の計算結果をグラフ化した例である。次に、計算機61はステップ85では接合材が1本目か否かを判定する。そして、2本目以降の接合材に対して、ステップ86にて、図6に示す接合材の先尾端の通過時間計算結果から前材のコイルボックス巻き出し時間を求め、これを後材の抽出ピッチに決定する。計算機61はステップ87にて、接合材が最終材か否かを判定し、最終材、すなわち、全ての材料について上記の処理を行ったことを確認する。このようにして得られた先尾端通過時間は接合材先尾端通過時間記憶手段74に記憶される。上述した処理手順のうち、ステップ82,83,84の処理が図1中の接合材先尾端通過時間計算手段77に対応し、ステップ87の処理が接合材抽出ピッチ計算手段78に対応している。かくして、抽出ピッチ決定手段71は前材のコイルボックス巻き出し時間に合わせて後材をコイルボックスに用意することができる。
【0024】
図7は圧延進捗予定決定手段72の動作を説明するために、計算機61の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートは材料の圧延スケジュールを入力し、圧延時間の予定を決定するまでのもので、ステップ81〜84までは、抽出ピッチ決定手段71の処理と同じであり、計算結果である先尾端通過時間は、共通に用いることができる。
【0025】
ここで、材料の圧延時間は、材料サイズによって異なる。従って、抽出ピッチを決めただけでは、コイルボックスまでの圧延ライン上で前後材料どうしの干渉が発生する可能性がある。干渉が発生した場合、後材は前材の圧延が終了するまで圧延ライン上で一旦停止することになる。これを避けるために、計算機61はステップ121 にて、圧延基準時間記憶手段75に記憶された圧延材質に対応する圧延基準時間に基づいて接合材の先尾端通過時間を修正し、これを圧延進捗予定とする。続いて、計算機61はステップ122 にて、圧延進捗予定の時間を材料の設備進入の制約条件として設定する。このステップ121 ,122 の処理が接合材圧延進捗予定作成手段A79に対応している。図8は圧延進捗予定の例を示している。圧延進捗予定は、圧延基準時間をもとに先尾端通過時間に待機時間を加算して作られる。これにより、各材料の圧延条件を平準化し、かつ、コイルボックスへの滞留時間を用意することができる。
かくして、第1の実施形態によれば、あらかじめ定めた圧延進捗予定通りにコイルボックスに接合材料を滞留させることができる。
【0026】
図9は本発明の第2の実施形態の構成を示すブロック図である。図中、図1と同一の要素には同一の符号を付してその説明を省略する。この実施形態は、図1の接合材圧延進捗予定作成手段A79の代わりに接合材圧延進捗予定作成手段B141 を設けたもので、この接合材圧延進捗予定作成手段B141 によって、接合対象の全材料の先尾端通過時間を計算し、その計算結果を用いて、圧延基準時間を決める。そしてさらに、その圧延基準時間をもとに各材料の進捗予定を作成する。
【0027】
図10は、圧延進捗予定決定手段72に対応する計算機61の処理手順を示すフローチャートであり、ステップ81〜84によって接合材先尾端通過時間を計算し、続いて、ステップ151 で、接合材が最終材か否かを判定し、最終材になるまで上記の処理を繰り返したのち、ステップ152 にて、全接合材の先尾端通過時間から、最長の圧延時間を圧延基準時間とし、全接合材の全尾端通過時間を修正し、これを圧延基準予定とする。続いて、ステップ122 では圧延進捗予定の時間を材料の設備進入の制約条件として設定する。
【0028】
図11は接合対象材料と圧延基準時間の一例を示している。ここでは、加熱炉11からコイルボックス51までの圧延ラインを範囲1及び範囲2でなる圧延時間基準範囲132 に分けている。そして、7本の接合材料のうち、範囲1では材料2が最大圧延時間を要し、範囲2では材料4が最大圧延時間を要するとき、範囲1の圧延設備では材料2の圧延時間を圧延基準時間に決定し、範囲2の圧延設備では材料4の圧延時間を圧延基準時間に決定する。また、計算した先尾端通過時間を圧延基準時間に合わせて修正し、進捗予定とする。
かくして、第2の実施形態によれば、全接合材料の圧延時間の予測結果から圧延進捗予定を決定するので、全接合材料に適した圧延が可能となる。
【0029】
図12は本発明の第3の実施形態の構成を示すブロック図である。図中、図1と同一の要素には同一の符号を付してその説明を省略する。この実施形態は、図1の接合材圧延進捗予定作成手段A79の代わりに接合材圧延進捗予定作成手段C171 を設けたもので、この接合材圧延進捗予定作成手段C171 によって、接合対象の全材料の先尾端通過時間を計算し、その計算結果を用いて、圧延基準時間を決める。そしてさらに、その圧延基準時間をもとに各材料の進捗予定を作成する。
【0030】
図13は、圧延進捗予定決定手段72に対応する計算機61の処理手順を示すフローチャートであり、ステップ81〜84によって接合材先尾端通過時間を計算し、続いて、ステップ151 で、接合材が最終材か否かを判定し、最終材になるまで上記の処理を繰返したのち、ステップ181 にて、計算対象材以降の先尾端通過時間の中の最大値を圧延基準時間とし、計算対象材以降の材料の先尾端通過時間を修正し、これを圧延基準予定とする。続いて、ステップ122 では圧延進捗予定の時間を材料の設備進入の制約条件として設定する。
【0031】
図14は、接合対象材料と圧延基準時間の一例を示している。7本の接合材料について、各範囲において材料1の圧延基準時間は、材料1〜材料7の先尾端通過時間の、材料2の圧延基準時間は材料2〜材料7の先尾端通過時間の、材料3の圧延基準時間は、材料3〜材料7の先尾端通過時間の各最大値とし、材料4〜材料7についても同様に計算対象材とそれ以降の材料の先尾端通過時間から圧延基準時間を決定する。また、範囲2についても、範囲1と同様にして圧延基準時間を決定する。
【0032】
図14の範囲1では、材料1〜材料7の圧延時間の最大値は、材料2のTS21であり、材料3〜材料7の圧延時間の最大値は、材料5のTS51であり、材料6、材料7の圧延時間の最大値は材料7の圧延時間TS71になっている。これらの圧延時間をそれぞれ、各材料毎に各範囲の圧延基準時間として決定する。そして、各材料の先尾端通過時間を圧延基準時間に合わせて修正し、圧延進捗予定とする。
かくして、第3の実施形態によれば、接合材料の残りの材料の圧延時間に応じて進捗予定を決定するので、接合対象の残りの材料に適した圧延が可能となる。
【0033】
図15は、本発明の第4の実施形態の構成を示すブロック図である。図中、図1と同一の要素には同一の符号を付してその説明を省略する。この実施形態は、図1の接合材圧延進捗予定作成手段A79の代わりに接合材圧延進捗予定作成手段D201 を設けたもので、この接合材圧延進捗予定作成手段D201 によって、接合対象の全材料の先尾端通過時間を計算し、その計算結果を用いて、圧延基準時間を決める。そしてさらに、その圧延基準時間をもとに各材料の進捗予定を作成する。ただし、この実施形態は、複数の基準時間の計算範囲の中で、所定の範囲については基準時間を設定せず、対象材料の圧延時間をそのまま使用する。計算した時間と実際の圧延時間の差が大きい場合など、予定の圧延時間通りに圧延されない範囲がある場合に有効である。
【0034】
図16は、圧延進捗予定の作成例である。範囲1は基準時間による修正は行わず、範囲2は基準時間による修正を行った場合を示している。
かくして、第4の実施形態によれば、圧延ラインの一部の範囲の進捗予定しか決定しないので、装置の簡易化が達成される。
【0035】
図17は、本発明の第5の実施形態の構成を示すブロック図である。図中、図9、図12、図15と同一の要素には同一の符号を付してその説明を省略する。この実施形態は、図9、図12、図15にそれぞれ示した接合材圧延進捗予定作成手段B141 、接合材圧延進捗予定作成手段C171 及び接合材圧延進捗予定作成手段D201 の三つを含む圧延進捗予定選択手段221 を備えている。圧延進捗予定選択手段221 は、接合対象の特徴に応じて、接合材圧延進捗予定作成手段を選ぶものである。
【0036】
例えば、接合対象材料の中に粗圧延回数が異なる特異な材料が存在する場合、他の材料に比べて、その材料の圧延時間だけが極端に長くなるものとする。このとき、全接合材料に対して、接合材圧延進捗予定作成手段B141 、接合材圧延進捗予定作成手段C171 及び接合材圧延進捗予定作成手段D201 のどれか一つだけを用いた場合、特異な材料自体が接合開始に間に合わないか、あるいは、特異な材料の後材が接合開始に間に合わない状況が発生する。この実施形態では、接合対象材料の中に圧延時間が極端に異なる材料が存在する場合に、接合材圧延進捗予定作成手段を選択することによってこの問題を回避し、かつ、図9、図12、図15にそれぞれ示した実施形態の利点を生かすことができる。
【0037】
図18は、図17に示した第5の実施形態において、粗圧延回数の異なる材料を含んだ場合の圧延進捗予定を例示したものである。これは、材料231 、材料232 、材料233 の3本を連続圧延する例である。材料231 及び材料233 は、粗圧延回数が6回であるのに対して、材料232 の粗圧延回数は8回である。材料232 は粗圧延回数が8回であるため、粗圧延時間が長く、接合が困難となる。従って、材料232 の前材である材料231 の範囲2の基準時間が長くなるように圧延進捗予定を決定し、連続圧延を完成することができる。
かくして、第5の実施形態によれば、圧延進捗予定の決定方法を選択するので、特異な材料の圧延に対応することができる。
【0038】
図19は本発明の第6の実施形態の構成を示すブロック図である。図中、図1と同一の符号を付したものはそれぞれ同一の要素を示している。ここでは、第1乃至第5の実施形態を構成する接合材圧延進捗予定作成手段A,B,C,Dのいずれか一つを接合材圧延進捗予定作成手段241 で表現したもので、図1の構成に対して、抽出ピッチ時間記憶手段242 及び抽出ピッチ補正手段243 が付加された構成になっている。この構成により、接合材圧延進捗予定作成手段241 によって作成した各材料の基準時間の差を抽出ピッチ補正手段243 によって、接合材抽出ピッチ計算手段78から出力される材料の抽出ピッチに反映させることができる。
【0039】
図20は、圧延基準時間の差を抽出ピッチに反映させた例である。材料251 の基準時間は、材料252 の基準時間よりTH1時間だけ長い。この時、材料251 と材料252 間の抽出ピッチは、TH1時間延ばすことができる。接合対象の材料の中で基準時間が変わった場合、材料どうしの間隔は狭まるか、又は、広がることになる。基準時間の変化分を抽出ピッチに反映することによって、円滑な圧延を行うことができる。
かくして、第6の実施形態によれば、残りの材料の圧延時間の変動に対応した抽出ピッチを決定することができる。
【0040】
図21は本発明の第7の実施形態の構成を示すブロック図である。図中、図19と同一の要素には同一の符号を付してその説明を省略する。この実施形態は図19に示す抽出ピッチ時間記憶手段242 及び抽出ピッチ補正手段243 を除去し、その代わりに、圧延実績採取手段261 、圧延進捗予定変更手段A262 及び圧延実績記憶手段263 を設けた構成になっている。このうち、圧延実績採取手段261 は実際に圧延した時間を採取して圧延実績記憶手段263 に記憶させる。圧延進捗予定変更手段A262 は圧延実績記憶手段263 に記憶された実際の圧延時間と、接合材圧延進捗予定記憶手段76に記憶された予定時間とを比較し、その差が予め定めた値を越えた場合に、接合材圧延進捗予定記憶手段76の記憶データを修正し、計算値と実際値との時間差を吸収するようにしたものである。
【0041】
図22は、実績時間による圧延進捗予定の変更が行われた場合の例である。これは、材料271 、材料272 、材料273 の3本の連続圧延の例である。図では、材料271 のコイルボックス巻き出し時間が予定した時間よりTO1時間だけ短かった場合を示している。この時、もよりの上流材である材料273 の待機時間をTO1時間減らすことにより、圧延時間のずれを吸収することができる。
かくして、第7の実施形態によれば、圧延実績に応じて未圧延材の進捗予定を変更するので、実際の圧延状態に近付けた圧延が可能となる。
【0042】
図23は本発明の第8の実施形態の構成を示すブロック図である。図中、図21と同一の要素には同一の符号を付してその説明を省略する。この実施形態は接合材抽出ピッチ計算手段78から出力される抽出ピッチを修正するべく、その情報を記憶するための抽出ピッチ時間記憶手段242 を設ける一方、その記憶情報と、前述したように圧延実績採取手段261 によって採取されて圧延実績記憶手段263 の情報とを比較して、その差が予め定めた値を越えた場合に、抽出ピッチ変更手段281 が接合材圧延進捗予定作成手段241 のデータを修正するようにしたもので、これによって、圧延時間の差を、それ以降に抽出される材料の抽出ピッチに反映させることによって、計算値と実績値との時間差を吸収する。
【0043】
図24はこの実施形態によって、抽出ピッチの変更が行われた場合の例を示したものである。これは、材料291 、材料292 、材料293 及び材料294 の4本の連続圧延の例である。同図において、材料291 のコイルボックスの巻き出し時間が予定よりTO時間短かった場合を示している。この時、この後に抽出される材料である材料294 の抽出ピッチをTO2時間減らすことにより、圧延時間のずれを吸収することができる。
かくして、第8の実施形態によれば、実際の圧延時間に応じて抽出ピッチを変更するので、実際の圧延状態に近付けた圧延が可能となる。
【0044】
図25は本発明の第9の実施形態の構成を示すブロック図である。図中、第7の実施形態を示す図21と同一の要素には同一の符号を付してその説明を省略する。この実施形態は図21に示す圧延進捗予定変更手段A262 を除去し、その代わりに、圧延進捗予定変更手段B301 を設けたものである。この圧延進捗予定変更手段B301 は、予定した圧延時間と実際の圧延時間との差を圧延進捗予定に含まれる圧延待機時間に反映させるものである。なお、圧延進捗予定変更手段B301 では、TY1時間以上の待機時間を持つ場合にのみ変更を行い、その変更ができなかった場合には、圧延ライン上流位置の待機時間を修正する。他の待機時間も見つからなかった場合には、次の材料の待機時間について同様の処理を実行する。
【0045】
図26は、実績時間による圧延進捗予定の変更が行われた場合の例である。これは、材料311 、材料312 、材料313 及び材料314 の4本の連続圧延の例である。図では、材料311 のコイルボックス巻き出し時間が予定よりTO3時間短かった場合を示している。この時、もより上流材である材料313 の待機時間は、TY1時間未満であるため、次材である材料314 の待機時間をTO3時間減らすことにより、圧延時間のずれを吸収することができる。
かくして、第9の実施形態によれば、材料の圧延時間を考慮して、圧延進捗予定を変更するので、圧延時間の誤差発生を確実に吸収することができる。
【0046】
図27は本発明の第10の実施形態の構成を示すブロック図である。図中、図23に示す第8の実施形態と同一の要素には同一の符号を付してその説明を省略する。この実施形態は図23に示す抽出ピッチ変更手段281 を除去し、その代わりに、抽出ピッチ及び進捗予定の両方の修正機能を有する圧延進捗予定・抽出ピッチ変更手段322 を設けたものである。この圧延進捗予定・抽出ピッチ変更手段322 は、予定した圧延時間と実際の圧延時間とを比較し、その差を圧延進捗予定に含まれる待機時間に反映させるが、この時、待機時間が無い場合、これを抽出ピッチに反映し、これによって計算値と実績値との差を吸収するものである。
【0047】
図28は、実績時間による抽出ピッチの変更例を示している。これは、材料331 、材料332 、材料333 及び材料334 の4本の材料を連続圧延する場合に、材料331 のコイルボックス巻き出しの時間が予定よりTO4だけ短かった場合を示している。この時、もより上流材である材料333 の待機時間が無いため、この後に抽出される材料である材料334 の抽出ピッチをTO4時間だけ短縮することにより、圧延時間のずれを吸収することになる。
かくして、第10の実施形態によれば、圧延進捗予定の変更が可能である場合には進捗予定を、不可能である場合には抽出ピッチをそれぞれ変更することによって、圧延時間の誤差を確実に吸収することができる。
【0048】
図29は、本発明の第11の実施形態の構成を示すブロック図である。この実施形態は、上述した第6乃至第10の各実施形態の構成要件である抽出ピッチ決定手段71及び圧延進捗予定決定手段72を基本にして、出力装置341 、干渉判定手段342 、接続判定手段343 及びミルライン制約条件記憶手段344 及び干渉状態記憶手段345 を設けたものである。この実施形態はミルライン制約条件記憶手段344 に記憶されたミルライン制約条件と、接合材圧延進捗予定記憶手段76に記憶された接合材圧延進捗予定とに基づき、干渉判定手段342 は材料が圧延ライン上に一旦停止するか否かを判定する。その判定結果は干渉状態記憶手段345 に記憶される。接続判定手段343 は、接合材圧延進捗予定記憶手段76の圧延進捗予定と干渉状態記憶手段345 の判定結果に基づき、材料がコイルボックスに予定通り到着するか否かを判定し、出力装置341 にその結果を出力する構成になっている。
【0049】
図30は、干渉判定手段342 及び接続判定手段343 に対応する計算機61の処理手順を示すフローチャートである。ここで、最初のステップ351 にて初期化を実行した後、ステップ352 でミルライン制約条件を使用して、その制約条件だけで決まる抽出ピッチ(仮抽出ピッチと呼ぶ)を計算する。続いて、ステップ353 ではミルラインの上流から仮抽出ピッチを計算し、圧延進捗予定として既に計算されている抽出ピッチと比較することにより、干渉が発生するか否かを調べる。この場合、仮抽出ピッチ>抽出ピッチであればミルライン上での干渉が発生し、材料はミルラインで一旦停止する。仮抽出ピッチ≦抽出ピッチの場合には干渉は発生せず材料の停止なしで圧延が行われる。そして、ステップ354 でミルラインの制約条件が最下流のものか否かを判定し、最下流になるまで、すなわち、ミルライン上流から下流に向かってステップ353 の処理を繰り返す。次に、ステップ355 では、材料がミルラインで一旦停止し、予定よりどの程度遅れてコイルボックスに到達するかを計算し、さらに、遅れた時間とコイルボックスでの滞留予定時間とを比較することにより、滞留時間を越えて材料が遅れた場合には、材料は接合開始時間に間に合わず接合不可能と判断する。一方、滞留可能な場合にはステップ356 にて遅れ時間を反映した先尾端通過時間を作成し、接続可能の判定に用いる。次の材料に対してもこれと同様の干渉判定及び接続判定を行い、ステップ357 にて最終材と判定されるまで同様な処理を繰り返す。そして、最終のステップ358 にて、上述した接続可能、接続不可能の判定結果を出力する。
【0050】
図31は、干渉の発生と接続判定の関係を示す説明図である。これは、材料361 、材料362 、材料363 及び材料364 の4本を連続圧延する場合を例示している。このうち、材料362 は、材料361 のコイルボックス巻き出し時間を抽出ピッチとして圧延を行うが、材料361 と材料362 は、圧延ライン上で干渉するため、材料362 は、時間TW1だけライン上で一旦停止してしまう。これにより、材料362 は、TW1時間後にコイルボックスに到着するが、予定していたコイルボックス巻き出し開始時間より遅れて巻き取られるため、接続不可能と判定することができる。
かくして、第11の実施形態によれば、接合装置への材料の供給の可否をオペレータに知らせることができる。
【0051】
図32は本発明の第12の実施形態の構成を示すブロック図であり、図中、図29に示す第11の実施形態と同一の要素には同一の符号を付してその説明を省略する。これは図29中の接続判定手段343 を除去し、その代わりに圧延進捗予定変更手段371 を設けて、干渉が発生した場合、接合材圧延進捗予定記憶手段76の進捗予定を修正して接合可能にするものである。
【0052】
すなわち、接合材圧延進捗予定作成手段241 によって各材料の圧延進捗予定を計算し、接合材抽出ピッチ計算手段78によって各材料の抽出ピッチを計算する。干渉判定手段342 は、各材料が圧延ライン上に一旦停止するか否かを判定する。圧延進捗予定変更手段371 は、判定結果である干渉状態を使用して接合材がコイルボックスに予定通り到着するか否かを判定し、干渉が発生する場合、圧延進捗予定を変更する。
【0053】
図33は、干渉が発生し、圧延進捗予定を変更する場合を示したものである。これは、材料381 、材料382 、材料383 及び材料384 の4本の連続圧延する場合を例示している。ここで、材料382 は、材料381 のコイルボックス巻き出し時間を抽出ピッチとして、圧延を行うが、材料381 と材料382 とは、圧延ライン上で干渉するため、材料382 は、TW2時間だけ一旦停止してしまう。これにより、材料382 は、TW2時間後にコイルボックスに到着するが、予定していたコイルボックスでの待機時間以上に遅れて到着するため、接続できない。従って、材料381 の圧延進捗予定をコイルボックスでTW2時間だけ余分に待機させるように変更する。これによって材料381 、材料382 の接続が可能となる。
かくして、第12の実施形態によれば、接合装置への材料の供給が不可能な場合に、接続可能に圧延進捗予定を変更することができる。
【0054】
なお、上記各実施形態では、コイルボックスから巻き出した後材の先端を、仕上圧延中の先材の尾端に接続したが、仕上げ圧延機の上流側に搬送装置を備える場合には搬送中の材料を先材としてその尾端に後材の先端を接合する圧延ラインにも本発明を適用することができる。
【0055】
【発明の効果】
以上の説明によって明らかなように、請求項1に記載の圧延ライン制御装置によれば、抽出ピッチ決定手段の出力情報を用いて加熱炉から材料を抽出し、あらかじめ定めた圧延進捗予定通りに余裕を持って圧延を進めることにより、コイルボックスに接合材料を滞留させるような圧延ラインの制御を行うことができる。
【0056】
請求項2に記載の圧延ライン制御装置によれば、全接合材料の圧延時間を予測した結果から圧延進捗予定を決定するので、全接合材料に適した圧延進捗予定を決定することができる。
【0057】
請求項3に記載の圧延ライン制御装置によれば、全接合材料の圧延時間を予測した結果から、接合材の残りの材料の圧延時間から圧延進捗予定を決定するので、接合対象材の残り材に適した圧延進捗予定を決定することができる。
【0058】
請求項4に記載の圧延ライン制御装置によれば、圧延ラインの一部のみの進捗予定を決定するので、不要な部分を省き、装置の構成を簡易化することができる。
【0059】
請求項5に記載の圧延ライン制御装置によれば、材料の特徴に応じて、請求項2乃至4のいずれかの圧延進捗予定決定手段を選択することができるので、特異な材料の圧延進捗予定を適切に決定することができる。
【0060】
請求項6に記載の圧延ライン制御装置によれば、残り材料の圧延進捗予定によって抽出ピッチを補正するので、残り材料の圧延時間の変動に対応した抽出ピッチを決定することができる。
【0061】
請求項7に記載の圧延ライン制御装置によれば、圧延実績採取手段によって実際の圧延時間を採取し、圧延進捗予定変更手段によって、あらかじめ予定した圧延進捗予定との差異を使用して未圧延材の進捗予定を変更し、圧延時間誤差を吸収することができる。
【0062】
請求項8に記載の圧延ライン制御装置によれば、圧延実績採取手段によって実際の圧延時間を採取し、抽出ピッチ変更手段によって、あらかじめ予定した圧延進捗予定との差異を使用して未圧延材の抽出ピッチを変更し、圧延時間誤差を吸収することができる。
【0063】
請求項9に記載の圧延ライン制御装置によれば、圧延進捗予定変更対象の材料の圧延時間を考慮して、圧延進捗予定を変更するので、圧延時間の誤差発生を確実に吸収することができる。
【0064】
請求項10に記載の圧延ライン制御装置によれば、圧延実績採取手段によって実際の圧延時間を採取し、圧延進捗予定・抽出ピッチ変更手段によって、あらかじめ予定した圧延進捗予定との差異を使用して未圧延材の進捗予定と抽出ピッチを変更し、圧延時間誤差を吸収することができる。
【0065】
請求項11に記載の圧延ライン制御装置によれば、干渉判定手段によって、あらかじめ予定した圧延進捗から材料のライン上における一旦停止を予測し、接続判定手段がこの結果を使用して、接合装置への材料の供給可否を判断し、結果をオペレータに知らせることができる。
【0066】
請求項12に記載の圧延ライン制御装置によれば、干渉判定手段によって、あらかじめ予定した圧延進捗から材料のライン上における一旦停止を予測し、圧延進捗予定変更手段がこの結果を使用して、接合装置への材料の供給可否を判断し、接続不可能な場合に、接続可能な圧延進捗予定を再作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の主要部の詳細な構成を示すブロック図。
【図2】本発明の第1の実施形態の概略構成を示すブロック図。
【図3】図1に示した実施形態の主要な機能を計算機に持たせた場合の処理手順を示すフローチャート。
【図4】図1に示した実施形態の動作を説明するために、材料の先尾端の折れ点情報を示した図。
【図5】図1に示した実施形態の動作を説明するために、材料の通過時間を示した図。
【図6】図1に示した実施形態の動作を説明するために、材料の抽出ピッチを示した図。
【図7】図1に示した実施形態の主要な機能を計算機に持たせた場合の処理手順を示すフローチャート。
【図8】図1に示した実施形態の動作を説明するために、材料の圧延進捗予定を示した図。
【図9】本発明の第2の実施形態の構成を示すブロック図。
【図10】図9に示した実施形態の機能を計算機に持たせた場合の処理手順を示すフローチャート。
【図11】図9に示した実施形態の動作を説明するために、圧延基準時間を示した図。
【図12】本発明の第3の実施形態の構成を示すブロック図。
【図13】図11に示した実施形態の機能を計算機に持たせた場合の処理手順を示すフローチャート。
【図14】図11に示した実施形態の動作を説明するために、圧延基準時間を示した図。
【図15】本発明の第4の実施形態の構成を示すブロック図。
【図16】図15に示した実施形態の動作を説明するために、圧延進捗予定を示した図。
【図17】本発明の第5の実施形態の構成を示すブロック図。
【図18】図17に示した実施形態の動作を説明するために、圧延進捗予定を示した図。
【図19】本発明の第6の実施形態の構成を示すブロック図。
【図20】図19に示した実施形態の動作を説明するために、圧延進捗予定と抽出ピッチを示した図。
【図21】本発明の第7の実施形態の構成を示すブロック図。
【図22】図21に示した実施形態の動作を説明するために、圧延進捗予定の変更を示した図。
【図23】本発明の第8の実施形態の構成を示すブロック図。
【図24】図23に示した実施形態の動作を説明するために、抽出ピッチの変更を示した図。
【図25】本発明の第9の実施形態の構成を示すブロック図。
【図26】図25に示した実施形態の動作を説明するために、圧延進捗予定の変更を示した図。
【図27】本発明の第10の実施形態の構成を示すブロック図。
【図28】図27に示した実施形態の動作を説明するために、圧延進捗予定と抽出ピッチの変更を示した図。
【図29】本発明の第11の実施形態の構成を示すブロック図。
【図30】図29に示した実施形態の機能を計算機に持たせた場合の処理手順を示すフローチャート。
【図31】図29に示した実施形態の動作を説明するために、圧延進捗予定と接続の可否を説明するための図。
【図32】本発明の第12の実施形態の構成を示すブロック図。
【図33】図32に示した実施形態の動作を説明するために、圧延進捗予定の変更を示した図。
【図34】従来の熱間圧延プラントの構成を示す図。
【図35】図34に示した熱間圧延プラントに適用する従来の圧延ライン制御装置の構成を示すブロック図。
【図36】図35に示した圧延ライン制御装置の動作を説明するために、圧延材の先尾端通過時間の具体例を示した図。
【図37】図35に示した圧延ライン制御装置の動作を説明するために、先尾端通過時間とギャップタイムから抽出ピッチ最短時間を求める関係図。
【図38】本発明の適用対象である熱間圧延プラントの構成を示す図。
【符号の説明】
11 加熱炉
12 粗圧延機
13 仕上げ圧延機
14 ダウンコイラー
51 コイルボックス
52 接合装置
53 ストリップシヤー
61 計算機
62,64 送受信装置
63 伝送路
65 制御装置
66 プロセス入出力装置
71 抽出ピッチ決定手段
72 圧延進捗予定決定手段
77 接合材先尾端通過時間計算手段
78 接合材抽出ピッチ計算手段
79 接合材圧延進捗予定作成手段A
141 接合材圧延進捗予定作成手段B
171 接合材圧延進捗予定作成手段C
201 接合材圧延進捗予定作成手段D
221 圧延進捗予定選択手段
243 抽出ピッチ補正手段
261 圧延実績採取手段
262 圧延進捗予定変更手段A
281 抽出ピッチ変更手段
301 圧延進捗予定変更手段
322 圧延進捗予定・抽出ピッチ変更手段
342 干渉判定手段
343 接続判定手段
371 圧延進捗予定変更手段

Claims (12)

  1. 加熱炉から抽出された材料を粗圧延機で圧延し、圧延された材料を一旦コイルボックスに巻き取った後に巻き出し、仕上圧延中又は搬送中の材料を前材とし、前記コイルボックスから巻き出された材料を後材として、接合装置により前記前材の尾端に前記後材の先端を接続し、前記前材及び後材を仕上圧延機によって連続圧延する圧延ラインの制御装置であって、
    材料毎の圧延スケジュールに基づき、その先端及び尾端がそれぞれ前記加熱炉より抽出されてからダウンコイラーに巻き取られるまでの圧延ライン上の通過所要時間を計算し、その計算結果から前記前材の前記コイルボックスでの巻き出しの開始から終了までの巻き出し時間を求め、この巻き出し時間を前記後材の前記加熱炉の抽出ピッチとして決定する抽出ピッチ決定手段と、
    材料毎に計算された前記通過所要時間とあらかじめ設定された圧延基準時間とに基づき前記材料を圧延基準時間に合わせる様に前記圧延ライン上で待機させる前記材料の進捗予定を作成する圧延進捗予定決定手段と、
    を備え、前記抽出ピッチ決定手段によって決定された抽出ピッチに従って前記加熱炉から材料を抽出し、前記圧延進捗予定決定手段の進捗予定に従って前記加熱炉よりも下流の圧延関連装置を制御する圧延ライン制御装置。
  2. 前記圧延進捗予定決定手段は、前記通過所要時間の計算結果から全材料の圧延時間を予測し、予測時間の最大値を前記圧延基準時間の代わりに用いる請求項1記載の圧延ライン制御装置。
  3. 前記圧延進捗予定決定手段は、前記通過所要時間の計算結果から全材料の圧延時間を予測し、一つの材料が通過する毎に当該材料以降の予測時間の最大値を前記圧延基準時間の代わりに用いる請求項1記載の圧延ライン制御装置。
  4. 前記圧延進捗予定決定手段は、前記通過所要時間の計算結果から全材料の圧延時間を予測し、圧延ラインの一部の範囲は、予測時間の最大値を前記圧延基準時間の代わりに用い、残りの範囲は前記通過所要時間の計算結果を圧延基準時間の代わりに用いる請求項1記載の圧延ライン制御装置。
  5. 前記圧延進捗予定決定手段は、前記通過所要時間の計算結果から全材料の圧延時間を予測し、全材料の中の予測時間の最大値、一つの材料が通過する毎の当該材料以降の予測時間の最大値、又は、圧延ラインの一部の範囲は、予測時間の最大値、残りの範囲は通過所要時間の計算結果のいずれか一つを、材料の特徴に応じて選択し、選択して得られた時間を前記圧延基準時間の代わりに用いる請求項1記載の圧延ライン制御装置。
  6. 前記圧延進捗予定決定手段が、前記圧延基準時間の代わりに用いる予測時間の最大値を変更するに当たり、この変更に対応して前記抽出ピッチ決定手段が決定した前記抽出ピッチを補正して出力する請求項2乃至5のいずれかに記載の圧延ライン制御装置。
  7. さらに、前記圧延ラインで圧延された材料の実際の圧延時間を採取する圧延実績採取手段と、この実際の圧延時間と前記圧延進捗予定決定手段の進捗予定に含まれる計算による圧延時間とを比較し、所定値以上の差があったとき、残りの材料に対する前記圧延進捗予定決定手段から出力される進捗予定のうちの待機時間を変更する圧延進捗予定変更手段と、を備えた請求項1乃至6のいずれかに記載の圧延ライン制御装置。
  8. さらに、前記圧延ラインで圧延された材料の実際の圧延時間を採取する圧延実績採取手段と、この実際の圧延時間と前記圧延進捗予定決定手段の進捗予定に含まれる計算による圧延時間とを比較し、所定値以上の差があったとき、残りの材料に対する前記抽出ピッチ決定手段から出力される抽出ピッチを変更する抽出ピッチ変更手段と、を備えた請求項1乃至6のいずれかに記載の圧延ライン制御装置。
  9. 前記圧延進捗予定変更手段は、残りの次の材料の待機時間に一定値以上の待機時間がない場合、次の材料の待機時間を変更せずに、その代わりに、変更可能な上流位置の材料の待機時間を変更する請求項7に記載の圧延ライン制御装置。
  10. さらに、前記圧延ラインで圧延された材料の実際の圧延時間を採取する圧延実績採取手段と、この実際の圧延時間と前記圧延進捗予定決定手段の進捗予定に含まれる計算による圧延時間とを比較し、所定値以上の差があったとき、残りの次の材料に対して前記圧延進捗予定決定手段から出力される進捗予定のうちの待機時間を変更し、次の材料の待機時間の変更ができなかった場合、その後に抽出される材料の抽出ピッチを変更する圧延進捗予定・抽出ピッチ変更手段と、を備えた請求項1乃至6のいずれかに記載の圧延ライン制御装置。
  11. さらに、前記圧延進捗予定決定手段の進捗予定及びミルラインの制約条件に基づいて、前後の材料どうしが干渉するか否かを判定する干渉判定手段と、この干渉判定手段の判定結果に基づいて前後の材料の全ての前記接合装置による接続が可能か否かを判定する接続判定手段と、この接続判定手段の判定結果をオペレータに知らせる出力装置と、を備えた請求項1乃至6のいずれかに記載の圧延ライン制御装置。
  12. さらに、前記圧延進捗予定決定手段の進捗予定及びミルラインの制約条件に基づいて、前後の材料どうしが干渉するか否かを判定する干渉判定手段と、この干渉判定手段の判定結果に基づいて前後の材料の全ての前記接合装置による接続が可能か否かを判定し、接続が不可能である場合に前記圧延進捗予定決定手段から出力される進捗予定を接続可能な進捗予定に変更する圧延進捗予定変更手段と、を備えた請求項1乃至6のいずれかに記載の圧延ライン制御装置。
JP04116997A 1997-02-25 1997-02-25 圧延ライン制御装置 Expired - Fee Related JP3611939B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04116997A JP3611939B2 (ja) 1997-02-25 1997-02-25 圧延ライン制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04116997A JP3611939B2 (ja) 1997-02-25 1997-02-25 圧延ライン制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10235418A JPH10235418A (ja) 1998-09-08
JP3611939B2 true JP3611939B2 (ja) 2005-01-19

Family

ID=12600933

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04116997A Expired - Fee Related JP3611939B2 (ja) 1997-02-25 1997-02-25 圧延ライン制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3611939B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5888175B2 (ja) * 2012-08-07 2016-03-16 東芝三菱電機産業システム株式会社 データ解析装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10235418A (ja) 1998-09-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9630227B2 (en) Operating method for a production line with prediction of the command speed
CN102294361B (zh) 一种等间隙轧钢控制方法
EP0647484B1 (en) Method of rolling and cutting endless hot-rolled steel strip
US6216503B1 (en) Method for setting operating conditions for continuous hot rolling facilities
JP3611939B2 (ja) 圧延ライン制御装置
CN112839746A (zh) 折叠产生预测系统
JP2005342787A (ja) 熱間圧延工場の加熱・圧延スケジュール作成装置、加熱・圧延スケジュール作成方法、コンピュータプログラム、及び読取可能な記憶媒体
JPS5858906A (ja) 熱間圧延における圧延能率制御方法
JP5463743B2 (ja) スラブの熱間圧延スケジュール決定方法とスラブの熱間圧延スケジュール決定装置
JP2005034875A (ja) 熱間圧延における被圧延材幅の制御方法
JP6399012B2 (ja) 可逆式圧延機のパススケジュール設定方法および設定装置、ならびに鋼帯の製造方法
JP6075309B2 (ja) 加熱炉の制御方法及び制御装置
JPH10263641A (ja) 熱間圧延ラインのミルペーシング制御方法
JP2002068669A (ja) 自動制御天井クレーンのリアルタイムスケジューリング方法および複数台天井クレーンの運行制御装置
JP2005014041A (ja) 熱延鋼帯の製造方法
JPH04182018A (ja) 圧延ラインにおけるミルペーシング制御装置
US4598377A (en) Method of controlling the rolling efficiency in hot rolling
JPH07290127A (ja) 熱間圧延におけるミルペーシング制御方法
JP4474732B2 (ja) 熱間エンドレス圧延ラインの搬送制御装置および方法
JP3177631B2 (ja) 熱間圧延材の在炉時間設定方法および加熱制御方法
KR20050017692A (ko) 가열로의 자동 추출 제어 방법
JPH06106220A (ja) 厚鋼板圧延ラインにおける材料の投入ピッチ制御方法
JPH06299231A (ja) 熱間圧延におけるミルペーシング調整方法
JP3206802B2 (ja) 加熱炉抽出順序制御方法
JP3582492B2 (ja) 鋼材の熱間圧延方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040223

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20040330

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20040330

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040707

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040723

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040917

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20041019

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20041021

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081029

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081029

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091029

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101029

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101029

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111029

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111029

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121029

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121029

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131029

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees