JP3610225B2 - プリント配線板 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリント配線板に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ICを搭載したプリント配線板において、ICに起因するコモンモードのノイズを防止するために、電源プレーンをメイン電源プレーンとICを搭載するサブ電源プレーンとに分離し、その間をフィルターで電気的に接続することで、コモンモードノイズの伝搬を抑える方法が、特公平7−46748号公報に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したように電源プレーンを分離する方法では、ICの電源ピンから伝搬される高周波ノイズをプリント配線板上の他のICに与えにくくしたり、その逆に、他のICの電源ピンからの高周波ノイズを受けないようにするという利点はあるものの、ICの出力信号に起因するディファレンシャルモードによる放射が、分離前よりも増加してしまうという問題点があった。
【0004】
この現象について、以下に説明する。プリント配線板の、ICからの出力信号線とそれに隣接する層との間に、容量性や誘導性の結合が生じると、ICからの出力信号に含まれる高周波電流が、結合された方の層に流れ込む。流れ込んだ高周波電流は、信号線の直下を通り、信号を出力したICへと流れる。このとき、高周波電流の帰路の途中に切り欠き等があると、高周波電流は切り欠き部を迂回して流れる。その結果、電流ループが拡大され、その分だけ放射ノイズが増大してしまうことになる。
【0005】
そこで本発明は、コモンモードノイズを抑えつつも、ディファレンシャルモードに起因する放射ノイズを低減可能なプリント配線板を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明のプリント配線板は、高周波信号を出力する電子部品が実装され前記電子部品から出力された高周波信号が流れる信号線が設けられた信号線配線層と、前記信号線配線層の下層に設けられた、前記電子部品に電源を供給するための電源層と、前記電源層の下層に設けられたグランド層とを有し、前記電子部品は前記電源層およびグランド層に電気的に接続されるとともに、前記電源層は、前記電子部品に電源を供給するためのサブ電源プレーンと、前記信号線の投影される位置で前記サブ電源プレーンとの不連続部分があるメイン電源プレーンとで構成されたプリント配線板において、
前記電子部品は、グランドピンが前記グランド層と電気的に接続されるとともに、電源ピンが前記サブ電源プレーンと電気的に接続され、
前記信号配線層には、一方の端子が前記サブ電源プレーンと電気的に接続され、他方の端子が前記グランド層と電気的に接続されたバイパスコンデンサが実装され、
前記信号線配線層の前記信号線の近傍には、一方の端子が前記信号線を流れる高周波信号のリターン電流が流れる方向について前記不連続部分の手前で前記メイン電源プレーンと電気的に接続され、他方の端子が前記グランド層と電気的に接続されるコンデンサが実装されていることを特徴とするものである。
【0007】
また本発明のプリント基板は、高周波信号を出力する電子部品が実装され前記電子部品から出力された高周波信号が流れる信号線が設けられた信号線配線層と、前記信号線配線層の下層に設けられたグランド層と、前記グランド層の下層に設けられた、前記電子部品に電源を供給するための電源層とを有し、前記電子部品は前記グランド層および電源層に電気的に接続されるとともに、前記グランド層は、サブグランドプレーンと、前記信号線の投影される位置で前記サブグランドプレーンとの不連続部分があるメイングランドプレーンとで構成されたプリント配線板において、
前記電子部品は、グランドピンが前記サブグランドプレーンと電気的に接続されるとともに、電源ピンが前記電源層と電気的に接続され、
前記信号配線層には、一方の端子が前記サブグランドプレーンと電気的に接続され、他方の端子が前記電源層と電気的に接続されたバイパスコンデンサが実装され、
前記信号線配線層の前記信号線の近傍には、一方の端子が前記信号線を流れる高周波信号のリターン電流が流れる方向について前記不連続部分の手前で前記メイングランドプレーンと電気的に接続され、他方の端子が前記電源層と電気的に接続されるコンデンサが実装されていることを特徴とし、
あるいは、
前記電子部品は、グランドピンが前記サブグランドプレーンと電気的に接続されるとともに、電源ピンが前記電源層と電気的に接続され、
前記信号配線層には、一方の端子が前記サブグランドプレーンと電気的に接続され、他方の端子が前記電源層と電気的に接続されたバイパスコンデンサが実装され、
前記信号線配線層の前記信号線の近傍には、一方の端子が前記信号線を流れる高周波信号のリターン電流が流れる方向について前記不連続部分の手前で前記メイングランドプレーンと電気的に接続され、他方の端子が前記不連続部分を越えた位置で前記サブグランドプレーンと電気的に接続されるコンデンサが実装されていることを特徴とするものである。
【0008】
上記のとおり構成された本発明のプリント配線板では、電子部品から信号線に高周波信号が出力されると、信号線配線層の下層の、信号線の直下の部分にリターン電流が流れる。信号配線の下層には、信号線の投影される位置に導電体の不連続部分があるが、信号線配線層には、上記のように電源層およびグランド層間を接続するバイパスコンデンサおよびコンデンサが実装されているので、リターン電流は、これらバイパスコンデンサおよびコンデンサを介して電源層またはグランド層に流れ、最終的には電子部品へ流れる。
【0009】
この際、コンデンサは、信号線配線層の信号線の近傍に実装され、しかも、一方の端子はリターン電流が流れる方向について不連続部分の手前で信号配線層の下層と接続され、他方の端子は不連続部分を越えた位置で信号配線層の下層と接続されるか、またはさらにその下層と接続されるので、リターン電流は不連続部分を迂回せずに流れる。その結果、リターン電流が流れる経路のループの大きさが小さくなり、ディファレンシャルモードの放射ノイズが低減される。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0011】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態を表わすプリント配線板を各層ごとに分離した状態で示す斜視図である。
【0012】
図1に示すように、本実施形態のプリント配線板1は3層構造であり、電子部品を搭載する部品搭載面2を最上層とし、その下層に電源層3を有するとともに、さらに電源層3の下層にグランド層4を有する。各層間の電気的接続はスルーホール21〜29によってなされ、それらの接続関係は両矢印線で示している。なお、各層間には、それぞれ絶縁層(図1では不図示)が設けられている。
【0013】
部品搭載面2には、ドライバIC5と、レシーバIC6と、フィルタ部品7と、バイパスコンデンサ8と、後述するリターン電流経路形成用のコンデンサ9とが実装されている。ドライバIC5の出力ピン5aとレシーバIC6の入力ピン6aとは、部品搭載面2に形成された出力信号線10によって電気的に接続され、ドライバIC5からの出力信号は、レシーバIC6に入力される。
【0014】
電源層3は、ドライバIC5に電源を供給するためのサブ電源プレーン3aと、サブ電源プレーン3aを取り囲んで設けられ、サブ電源プレーン3aに電源を供給するメイン電源プレーン3bとから構成されている。サブ電源プレーン3aとメイン電源プレーン3bとは、電源層3内では電気的に分離しており、出力信号線10の投影される位置に不連続部分を有する。
【0015】
フィルタ部品7は、一方の端子がスルーホール21を介してメイン電源プレーン3bと電気的に接続され、他方の端子がスルーホール23を介してサブ電源プレーン3aと電気的に接続される。これにより、メイン電源プレーン3bとサブ電源プレーン3aとは、フィルタ部品7によって電気的に接続されている。また、ドライバIC5の電源ピン5bはスルーホール25を介してサブ電源プレーン3aに電気的に接続され、ドライバIC5へはサブ電源プレーン3aから電源が供給される。なお、ドライバIC5のグランドピン5cはスルーホール24を介してグランド層4と電気的に接続されるとともに、フィルタ部品7のグランドピンも、スルーホール22を介してグランド層4と電気的に接続されている。
【0016】
一方、コンデンサ9は、出力信号線10の近傍に実装されており、一方の端子がスルーホール29を介してメイン電源プレーン3bと電気的に接続され、他方の端子がスルーホール28を介してグランド層4と電気的に接続される。また、バイパスコンデンサ8は、ドライバIC5の近傍に実装されており、一方の端子がスルーホール27を介してサブ電源プレーン3aと電気的に接続され、他方の端子がスルーホール26を介してグランド層4と電気的に接続される。
【0017】
ここで、本実施形態のプリント配線板1での高周波のリターン電流の流れについて、図2および図3を参照して説明する。図2は、図1に示したプリント配線板の、出力信号線に沿った要部断面図である。図3は、図1に示したプリント基板での電流の流れを説明するための平面図であり、各層を並べた状態で示している。
【0018】
ドライバIC5から、高周波信号を含む信号が出力されるとき、ドライバIC5の出力ピン5aから出力された信号は、出力信号線10に流れる。ここで、図2に示すように、出力信号線10と電源層3との間の絶縁層11は、容量性や誘導性の結合12を持つため、電源層3に高周波のリターン電流が流れる。従って、図3に示した出力信号線10から流れた高周波電流は、電源層3において出力信号線10の直下のメイン電源プレーン3bに流れ、スルーホール29→コンデンサ9→スルーホール28→グランド層4という経路で流れる。グランド層4からは二つの経路に分かれて、ドライバIC5のグランドピン5cおよび電源ピン5bへ向かう。
【0019】
グランドピン5cへは、スルーホール24によって直接流れる。電源ピン5bへは、スルーホール26→バイパスコンデンサ8→スルーホール27→サブ電源プレーン3a→スルーホール25→ドライバIC5の電源ピン5bという経路で流れる。この流れを上面から見た状態を図4に示す。
【0020】
ここで、リターン電流経路形成用のコンデンサ9を設けなかった場合の高周波電流の経路について図5を参照して説明する。
【0021】
電源層3のメイン電源プレーン3bに流れ込んだ電流は、スルーホール21→フィルタ部品7を経由するが、スルーホール21までの経路では、サブ電源プレーン3aによって直線的な最短経路が分断されているためサブ電源プレーン3aに沿って大きく迂回される。そして、フィルタ部品7→スルーホール22→グランド層4という経路から、スルーホール26→バイパスコンデンサ8→スルーホール27→サブ電源プレーン3a→スルーホール25→ドライバIC5の電源ピン5bという経路で流れる。この流れを上面から見た状態を図6に示す。
【0022】
図4と図6のループを比較すると、ループの面積が大きく異なることが明らかである。なお、プリント配線板1の厚さ方向の距離は、プリント配線板1の平面方向の距離に比べて十分に小さいものである。
【0023】
以上説明したように、出力信号線10の近傍に、スルーホール28,29を介してメイン電源プレーンと3bグランド層4とを電気的に接続するコンデンサ9を挿入することで、高周波電流の経路のループを小さくすることができ、ループ面積に比例するディファレンシャルモードに起因する放射ノイズを低減することが可能となる。
【0024】
(第2の実施形態)
図7は、本発明の第2の実施形態を表わすプリント配線板を各層ごとに分離した状態で示す斜視図である。
【0025】
本実施形態のプリント配線板31では、グランド層34は、最上層である部品搭載面32の下層に設けられており、電源層33はグランド層34の下層に設けられている。グランド層34は、サブグランドプレーン34aとメイングランドプレーン34bとで構成される。サブグランドプレーン34aとメイングランドプレーン34bとは、アース部34cで繋がっているが、出力信号線40の投影される位置では分離されて不連続部分を有する。また、電源層33は、全面が電源プレーンとなっている。
【0026】
これに伴い、ドライバIC35は、電源ピン35bがスルーホール45を介して電源層33に電気的に接続されるとともに、グランドピン35cがスルーホール44を介してサブグランドプレーン34aに電気的に接続される。バイパスコンデンサ38は、一方の端子がスルーホール47を介してサブグランドプレーン34aと電気的に接続され、他方の端子がスルーホール46を介して電源層33と電気的に接続される。さらに、リターン電流経路形成用のコンデンサ39は、一方の端子がスルーホール49を介してメイングランドプレーン34bと電気的に接続され、他方の端子がスルーホール48を介して電源層33と電気的に接続されている。このコンデンサ39は、出力信号線40の近傍、かつ、メイングランドプレーン34bの上方のサブグランドプレーン34aとの境界の部分に実装される。
【0027】
なお、ドライバIC35の出力ピン35aとレシーバIC36の入力ピン36aとが、部品搭載面32に形成された出力信号線40によって電気的に接続され、ドライバIC35からの出力信号がレシーバIC36に入力される点は第1の実施形態と同様である。
【0028】
ここで、本実施形態のプリント配線板32での高周波のリターン電流の流れについて、図8を参照して説明する。図8は、図7に示したプリント配線板での高周波電流の流れを説明するための平面図であり、各層を並べた状態で示している。
【0029】
ドライバIC35から高周波信号を含む信号が出力されるとき、ドライバIC35の出力ピン35aから出力された信号は、出力信号線40に流れる。ここで、出力信号線40が設けられた部品搭載面32と隣接するグランド層34は、容量性や誘導性の結合を持つため、グランド層34に高周波のリターン電流が流れる。
【0030】
従って、出力信号線40から流れた高周波電流は、グランド層34内の出力信号線40の直下の部分を流れ、スルーホール49→コンデンサ39→スルーホール48→電源層33という経路で流れる。電源層33からは二つの経路に分かれて、ドライバIC35のグランドピン35cおよび電源ピン35bへ向かう。
【0031】
電源ピン35bへは、スルーホール45によって直接流れる。グランドピン35cへは、スルーホール46→バイパスコンデンサ38→スルーホール47→サブグランドプレーン34a→スルーホール44→ドライバIC35のグランドピン35cという経路で流れる。この流れを上面から見た状態を図9に示す。
【0032】
一方、リターン電流経路形成用のコンデンサ39を設けなかった場合の高周波電流の経路について図10を参照して説明する。メイングランドプレーン34bに流れ込んだ電流は、サブグランドプレーン34aのスルーホール44を介してドライバIC35のグランドピン35cへ流れるが、メイングランドプレーン34bとサブグランドプレーン34aとはアース部34cのみによって接続されており直線的な経路が分断されているため、大きく迂回した経路をとることになる。また、電源ピンへ35bは、サブグランドプレーン34a→スルーホール47→バイパスコンデンサ38→スルーホール46→電源層33→スルーホール45→ドライバIC35の電源ピン35bという経路で流れる。この流れを上面から見た状態を図11に示す。
【0033】
図9と図11のループを比較すると、ループの面積が大きく異なることが明らかである。以上説明したように、コンデンサ39を挿入することで、高周波電流の経路のループを小さくすることができ、ループ面積に比例するディファレンシャルモードに起因する放射ノイズを低減することが可能となる。
【0034】
(第3の実施形態)
図12は、本発明の第3の実施形態を表わすプリント配線板を各層ごとに分離した状態で示す斜視図である。
【0035】
本実施形態のプリント配線板51も第2の実施形態と同様に、最上層である部品搭載面52の下層に、互いにアース部54cで繋がるサブグランドプレーン54aとメイングランドプレーン54bとで構成されるグランド層54を有し、さらにグランド層54の下層に電源層53を有する構造となっている。
【0036】
本実施形態と第2の実施形態とが異なる点は、リターン電流経路形成用のコンデンサ59が、一方の端子がスルーホール69を介してメイングランドプレーン54bに電気的に接続されるとともに、他方の端子がスルーホール68を介してサブグランドプレーン54aに電気的に接続されている点である。
【0037】
その他、バイパスコンデンサ58が、スルーホール66,67によってサブグランドプレーン54aおよび電源層53と電気的に接続される点、ドライバIC55の電源ピン55bがスルーホール65によって電源層53と電気的に接続される点、ドライバIC55のグランドピン55cがスルーホール64によってサブグランドプレーン54aと電気的に接続される点、およびドライバIC55の出力ピン55aが出力信号線60によってレシーバIC56の入力ピン56aと電気的に接続される点は第2の実施形態と同様である。
【0038】
ここで、本実施形態のプリント配線板51での高周波のリターン電流の流れについて、図13を参照して説明する。図13は、図12に示したプリント配線板での高周波電流の流れを説明するための平面図であり、各層を並べた状態で示している。
【0039】
ドライバIC55から高周波信号を含む信号が出力されるとき、ドライバIC55の出力ピン55aから出力された信号は、出力信号線60に流れる。ここで、出力信号線60が設けられた部品搭載面52と隣接するグランド層54は、容量性や誘導性の結合62を持つため、グランド層54に高周波のリターン電流が流れる。
【0040】
従って、出力信号線60から流れた高周波電流は、グランド層54内の出力信号線60の直下の部分を流れ、スルーホール69→コンデンサ59→スルーホール68→サブグランドプレーン54aという経路で流れる。サブグランドプレーン54aからは二つの経路に分かれて、ドライバIC55のグランドピン55cおよび電源ピン55bへ向かう。
【0041】
電源ピン55bへは、サブグランドプレーン54a→スルーホール67→バイパスコンデンサ58→スルーホール66→電源層53→スルーホール65→ドライバIC55の電源ピン55bという経路で流れる。グランドピン55cへは、サブグランドプレーン54a→スルーホール64→ドライバIC55のグランドピン55cという経路をとる。この流れを上面から見た状態を図14に示す。
【0042】
一方、リターン電流経路形成用のコンデンサを設けなかった場合の高周波電流の経路は、図10および図11に示したとおりである。図14と図11のループを比較すると、ループの面積が大きく異なることが明らかである。以上説明したように、コンデンサ59によってサブグランドプレーン54aとメイングランドプレーン54bとを電気的に接続しても、高周波電流の経路のループを小さくすることができ、ループ面積に比例するディファレンシャルモードに起因する放射ノイズを低減することが可能となる。
【0043】
上述した第1〜第3の実施形態では、出力信号線が1本の場合について説明したが、出力信号線が複数本設けられ、しかも互いに異なる方向に延びている場合には、それぞれの出力信号線ごとにリターン電流経路形成用のコンデンサを設ければ良い。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、信号線配線層に、その下層の電源層およびグランド層の特定の部位間を接続するバイパスコンデンサおよびコンデンサを実装することで、信号線を流れる高周波信号のリターン電流の経路のループの大きさを小さくすることができる。その結果、このループ面積に比例するディファレンシャルモードに起因する放射ノイズを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を表わすプリント配線板を各層ごとに分離した状態で示す斜視図である。
【図2】図1に示したプリント配線板の、出力信号線に沿った要部断面図である。
【図3】図1に示したプリント基板での高周波電流の流れを説明するための平面図であり、各層を並べた状態で示している。
【図4】図3に示した高周波電流の流れを上面から見た図である。
【図5】図1に示したプリント配線板にコンデンサを設けなかった場合の高周波電流の流れを説明するための平面図であり、各層を並べた状態で示している。
【図6】図5に示した高周波電流の流れを上面から見た図である。
【図7】本発明の第2の実施形態を表わすプリント配線板を各層ごとに分離した状態で示す斜視図である。
【図8】図7に示したプリント配線板での高周波電流の流れを説明するための平面図であり、各層を並べた状態で示している。
【図9】図8に示した高周波電流の流れを上面から見た図である。
【図10】図7に示したプリント配線板にコンデンサを設けなかった場合の高周波電流の流れを説明するための平面図であり、各層を並べた状態で示している。
【図11】図10に示した高周波電流の流れを上面から見た図である。
【図12】本発明の第3の実施形態を表わすプリント配線板を各層ごとに分離した状態で示す斜視図である。
【図13】図12に示したプリント配線板での高周波電流の流れを説明するための平面図であり、各層を並べた状態で示している。
【図14】図13に示した高周波電流の流れを上面から見た図である。
【符号の説明】
1,31,51 プリント配線板
2,32,52 部品搭載面
3,33,53 電源層
3a サブ電源プレーン
3b メイン電源プレーン
4,34,54 グランド層
5,35,55 ドライバIC
6,36,56 レシーバIC
7 フィルタ部品
8,38,58 バイパスコンデンサ
9,39,59 コンデンサ
10,40,60 出力信号線
11 絶縁層
12,42 結合
21〜29,44〜49,64〜69 スルーホール
34a,54a サブグランドプレーン
34b,54b メイングランドプレーン
34c,54c アース部
Claims (3)
- 高周波信号を出力する電子部品が実装され前記電子部品から出力された高周波信号が流れる信号線が設けられた信号線配線層と、前記信号線配線層の下層に設けられた、前記電子部品に電源を供給するための電源層と、前記電源層の下層に設けられたグランド層とを有し、前記電子部品は前記電源層およびグランド層に電気的に接続されるとともに、前記電源層は、前記電子部品に電源を供給するためのサブ電源プレーンと、前記信号線の投影される位置で前記サブ電源プレーンとの不連続部分があるメイン電源プレーンとで構成されたプリント配線板において、
前記電子部品は、グランドピンが前記グランド層と電気的に接続されるとともに、電源ピンが前記サブ電源プレーンと電気的に接続され、
前記信号配線層には、一方の端子が前記サブ電源プレーンと電気的に接続され、他方の端子が前記グランド層と電気的に接続されたバイパスコンデンサが実装され、
前記信号線配線層の前記信号線の近傍には、一方の端子が前記信号線を流れる高周波信号のリターン電流が流れる方向について前記不連続部分の手前で前記メイン電源プレーンと電気的に接続され、他方の端子が前記グランド層と電気的に接続されるコンデンサが実装されていることを特徴とするプリント配線板。 - 高周波信号を出力する電子部品が実装され前記電子部品から出力された高周波信号が流れる信号線が設けられた信号線配線層と、前記信号線配線層の下層に設けられたグランド層と、前記グランド層の下層に設けられた、前記電子部品に電源を供給するための電源層とを有し、前記電子部品は前記グランド層および電源層に電気的に接続されるとともに、前記グランド層は、サブグランドプレーンと、前記信号線の投影される位置で前記サブグランドプレーンとの不連続部分があるメイングランドプレーンとで構成されたプリント配線板において、
前記電子部品は、グランドピンが前記サブグランドプレーンと電気的に接続されるとともに、電源ピンが前記電源層と電気的に接続され、
前記信号配線層には、一方の端子が前記サブグランドプレーンと電気的に接続され、他方の端子が前記電源層と電気的に接続されたバイパスコンデンサが実装され、
前記信号線配線層の前記信号線の近傍には、一方の端子が前記信号線を流れる高周波信号のリターン電流が流れる方向について前記不連続部分の手前で前記メイングランドプレーンと電気的に接続され、他方の端子が前記電源層と電気的に接続されるコンデンサが実装されていることを特徴とするプリント配線板。 - 高周波信号を出力する電子部品が実装され前記電子部品から出力された高周波信号が流れる信号線が設けられた信号線配線層と、前記信号線配線層の下層に設けられたグランド層と、前記グランド層の下層に設けられた、前記電子部品に電源を供給するための電源層とを有し、前記電子部品は前記グランド層および電源層に電気的に接続されるとともに、前記グランド層は、サブグランドプレーンと、前記信号線の投影される位置で前記サブグランドプレーンとの不連続部分があるメイングランドプレーンとで構成されたプリント配線板において、
前記電子部品は、グランドピンが前記サブグランドプレーンと電気的に接続されるとともに、電源ピンが前記電源層と電気的に接続され、
前記信号配線層には、一方の端子が前記サブグランドプレーンと電気的に接続され、他方の端子が前記電源層と電気的に接続されたバイパスコンデンサが実装され、
前記信号線配線層の前記信号線の近傍には、一方の端子が前記信号線を流れる高周波信号のリターン電流が流れる方向について前記不連続部分の手前で前記メイングランドプレーンと電気的に接続され、他方の端子が前記不連続部分を越えた位置で前記サブグランドプレーンと電気的に接続されるコンデンサが実装されていることを特徴とするプリント配線板。
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