JP3609906B2 - バイポーラトランジスタの製造方法 - Google Patents
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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高速動作が可能なバイポーラトランジスタの製造方法に関し、特にベース抵抗を低減し、かつ薄いベースを形成することができるバイポーラトランジスタの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図7に、一般的なNPN型バイポーラトランジスタの断面形状を示す。このバイポーラトランジスタは、P型シリコン基板1上にコレクタの一部を構成するN型埋込層2とチャネルストッパー3となるP型埋込層を形成し、N型エピタキシャル層4を成長させる。その後、N型エピタキシャル層4中に、素子分離用のリセス型LOCOS酸化膜5を形成する。
【0003】
先に形成したN型埋込層2と接触するコレクタウォール6を形成することで、コレクタを形成する。N型エピタキシャル層4表面には、イオン注入法により、P型ベース領域7及びN型エミッタ領域8を形成し、絶縁膜9を介してエミッタ電極10、ベース電極11及びコレクタ電極12を形成する。
【0004】
このように形成される従来のバイポーラトランジスタは、マスクアラインメント法によるため、エミッタ領域とベース電極11のコンタクト孔を形成するため、エミッタ領域8とベース電極11と接触する外部ベース領域との間の寸法を小さくすることができない。一方、バイポーラトランジスタの高速化を図るため、ベースを薄く形成すると、ベース抵抗が大きくなり、高速化に限界があるという問題点があった。
【0005】
更にバイポーラトランジスタの高速化を図るためには、マスクアラインメント法による一般的な製造方法では難しくなり、SICOS(sidewall base contact structure)、SST(super self−aligned technology)と呼ばれるセルフアラインメント法を用いた方法が採用されてきた。しかし、これらセルフアラインメント法は、製造工程が非常に複雑で、量産には適さないという問題点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、バイポーラトランジスタの高速化のため従来提案されてきた方法では、高速化に限界があったり、製造工程が非常に複雑で、量産に適さないという問題点を解決するため、通常使用されているマスクアラインメント法のみによって、高速バイポーラトランジスタを形成する製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明は、一導電型の半導体基板上に、一導電型の半導体基板上に、逆導電型の埋込層を形成し、該埋込層上に逆導電型のエピタキシャル層を成長させ、素子分離を行い、コレクタ領域を形成した半導体基板上にバイポーラトランジスタを形成する製造方法において、ベース及びエミッタ領域形成予定領域のエピタキシャル層表面に、ベース領域の一部を構成する一導電型の第1の拡散領域を形成する工程と、該第1の拡散領域が形成されたエピタキシャル層表面のエミッタ形成予定領域上を開口する膜を形成し、該膜を加熱することにより、前記開口の角部を丸くし、前記開口の断面形状を前記エピタキシャル層表面側より上面で幅広とする工程と、前記断面形状を有する前記開口中に、イオン注入用マスク材を充填し、その後前記膜を除去し、断面形状が前記エピタキシャル層表面側より上面で幅広となるイオン注入用のマスクを形成する工程と、該マスクにより、前記エピタキシャル層表面に、エミッタ形成予定領域近傍の前記第1の拡散領域を残し、該第1の拡散領域より不純物濃度の高いベース領域の一部を構成する一導電型の第2の拡散領域を形成する工程と、前記マスクを除去し、露出する前記第1の拡散領域内の前記エミッタ形成予定領域のエピタキシャル層表面に、逆導電型のエミッタ領域を形成する工程と、前記ベース領域及びエミッタ領域に接触する電極を形成する工程とを含むことを特徴とし、エミッタ領域と高濃度のベース領域を自己整合的に形成することが可能とし、ベース抵抗の低減を図るものである。
【0008】
また、簡便な方法でイオン注入用マスクを形成することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、NPN型バイポーラトランジスタの製造方法を例に取り、本発明の実施の形態を説明する。まず、P型シリコン基板1上にコレクタの一部を構成するN型埋込層2とチャネルストッパー3となるP型埋込層を形成し、N型エピタキシャル層4を成長させる。次に、N型エピタキシャル層4中に、素子分離用のリセス型LOCOS酸化膜5を形成する。ここで、素子分離はリセス型LOCOS酸化膜の他、通常のLOCOS酸化膜、エピタキシャル層と逆導電型の拡散領域により行うことも可能である。その後、先に形成したN型埋込層2とコレクタウォール6を接触させ、コレクタを形成する。エピタキシャル層4表面に400オングストローム程度の酸化膜13を形成し、この酸化膜13を通して、N型エピタキシャル層4中に、BF2イオンを注入エネルギー55KeV、ドーズ量1×1014/cm2の条件で注入する。その後酸化膜13上に1000オングストローム程度の窒化膜14を形成する。その結果、ベース領域を構成する不純物濃度が1018/cm3オーダーの第1の拡散領域15が形成される(図1)。尚、コレクタウォール6中にも同様に不純物イオンが注入されるが、コレクタウォール6は不純物濃度が高く、導電型が変化することはない。
【0010】
次に、窒化膜14上にホトレジスト16を形成する。ホトレジスト16は、エミッタ形成予定領域に開口が形成されるように露光、現像される(図2)。ここで、コレクタウォール6上にも開口を形成しているが、後工程でコレクタウォール6に不要の不純物が注入させないために、イオン注入用マスクを形成するのが好ましいためであり、必ずしもこの開口は必要ではない。その後、ホトレジスト16の開口の角部を丸くするため、150℃、10分程度加熱処理を行う。この加熱処理は、使用するホトレジスト(ホトレジスト固有のガラス軟化点)に応じて設定される。その温度及び時間は、ホトレジスト16と窒化膜14の接触する位置(パターン形状)は変化させず、開口上部の角部が丸くなるような温度及び時間である。その結果、図2に点線で示すように、開口の断面形状が、窒化膜14と接触する部分の寸法に比べて、上面の寸法が大きくなる。
【0011】
開口内に露出する窒化膜14を、ホトレジスト16をマスクにウエットエッチング除去し、全面にSOG(スピンオングラス)膜17をコーティングし、平坦化する(図3)。ここでSOG膜は、厚膜形成が可能で、ひび割れ等の少ないシラノール化合物等を含む有機系SOG膜を用いるのが好ましい。その後、異方性エッチングによりSOG膜17をエッチングし、ホトレジスト16表面が露出したところでエッチングを停止する。
【0012】
露出したホトレジスト16を硫酸系エッチング液によるウエットエッチング法、あるいは酸素プラズマによるドライエッチング法により除去し、窒化膜14を露出させる。残されたSOG膜17は、その断面形状が、酸化膜13との接触部より上面で幅広となる。
【0013】
このような断面形状を有するSOG膜17をイオン注入用のマスクとして使用し、N型エピタキシャル層4中に、ボロン(B11)イオンを注入エネルギー30KeV、ドーズ量1×1014/cm2の条件で注入する。その結果、不純物濃度が1019/cm3オーダーの第2の拡散領域18が形成される(図4)。この第2の拡散領域は、先に形成した第1の拡散領域より不純物濃度が高く、ベース抵抗を低減させることができる。
【0014】
第2の拡散領域18を形成した後、マスクとして使用したSOG膜17をエッチング除去する。同時に、SOG膜17が接触していた酸化膜13もエッチング除去され、エミッタ形成予定領域の第1の拡散領域15が形成されたN型エピタキシャル層4が露出する。窒化膜14で被覆された酸化膜13は、エッチングされずに残る。全面にポリシリコン膜19を形成し、ポリシリコン膜中に砒素イオンを注入エネルギー80KeV、ドーズ量8×1015/cm2の条件で注入する。ノンドープポリシリコン膜に不純物を注入する代わりにドープドポリシリコン膜を使用することも可能である。その後、エミッタ形成予定領域以外のポリシリコンをエッチング除去する。
【0015】
全面にノンドープの酸化膜及びBPSG膜等からなる層間絶縁膜20を形成し、エミッタ領域、ベース領域及びコレクタ領域に接続するためのコンタクトホールを形成する。コンタクトホールの開口面の角部を丸くするため、加熱処理を行う。このとき同時に、ポリシリコン膜19から第1の拡散領域15中に不純物が拡散し、エミッタ領域8が形成される。ベースコンタクト領域及びコレクタコンタクト領域の窒化膜及び酸化膜をエッチング除去し、N型エピタキシャル層を露出させ、全面に電極用のポリシリコン膜を形成し、パターニングを行い、エミッタ電極10、ベース電極11、コレクタ電極12を形成する。ベース領域にコンタクト用に高濃度の不純物拡散領域21を形成しても良い。以下、通常の製造方法に従い、バイポーラトランジスタを完成する。
【0016】
以上のように形成したバイポーラトランジスタは、外部ベース領域の構造が、比較的抵抗の低い高濃度のベース領域を真性ベース領域に近づけた構造としているため、ベース抵抗の低減を図ることができた。一方、真性ベース領域の構造は、従来同様狭く形成しているため、従来に比べて、高速化を実現することが可能となった。また本発明の製造方法は、通常の製造方法のみを使用し、SST等のような複雑な製造工程を必要としない。従って、再現性良く、製造することが可能となった。
【0017】
更にこのように形成したバイポーラトランジスタは、ベース抵抗の増大を防止すると同時に、エミッタ領域近傍は不純物濃度が低く、エミッタ、ベース間耐圧が低下することもない。
【0018】
以上、NPN型バイポーラトランジスタを例に取り説明を行ったが、PNP型バイポーラトランジスタも同様に形成することが可能である。更にベース抵抗を低減するために、第2の拡散領域を形成する際のイオン注入用マスクは、ホトレジストとSOG膜以外の材料で形成することも可能である。
【0019】
更に、イオン注入用マスクは、シリコン基板との接触面より上面で幅広となる形状であれば、図面に示す断面形状に限定されることはない。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、ベース抵抗を低減し、自己整合的にベース、エミッタ領域を形成することが可能であり、高速動作可能なバイポーラトランジスタを形成することが可能となった。また本発明の製造方法は、通常のマスクアラインメント法のみ使用しているため、複雑な製造工程を必要とせず、歩留まり良くバイポーラトランジスタを形成することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を説明する断面図である。
【図2】本発明の実施の形態を説明する断面図である。
【図3】本発明の実施の形態を説明する断面図である。
【図4】本発明の実施の形態を説明する断面図である。
【図5】本発明の実施の形態を説明する断面図である。
【図6】本発明の実施の形態を説明する断面図である。
【図7】従来のバイポーラトランジスタを説明する断面図である。
【符号の説明】
1 P型シリコン基板
2 N型埋込層
3 チャネルストッパー
4 N型エピタキシャル層
5 LOCOS酸化膜
6 コレクタウォール
7 ベース領域
8 エミッタ領域
9 絶縁膜
10 エミッタ電極
11 ベース電極
12 コレクタ電極
13 酸化膜
14 窒化膜
15 第1の拡散領域
16 ホトレジスト
17 SOG膜
18 第2の拡散領域
19 ポリシリコン膜
20 層間絶縁膜
21 ベースコンタクト領域
【発明の属する技術分野】
本発明は、高速動作が可能なバイポーラトランジスタの製造方法に関し、特にベース抵抗を低減し、かつ薄いベースを形成することができるバイポーラトランジスタの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図7に、一般的なNPN型バイポーラトランジスタの断面形状を示す。このバイポーラトランジスタは、P型シリコン基板1上にコレクタの一部を構成するN型埋込層2とチャネルストッパー3となるP型埋込層を形成し、N型エピタキシャル層4を成長させる。その後、N型エピタキシャル層4中に、素子分離用のリセス型LOCOS酸化膜5を形成する。
【0003】
先に形成したN型埋込層2と接触するコレクタウォール6を形成することで、コレクタを形成する。N型エピタキシャル層4表面には、イオン注入法により、P型ベース領域7及びN型エミッタ領域8を形成し、絶縁膜9を介してエミッタ電極10、ベース電極11及びコレクタ電極12を形成する。
【0004】
このように形成される従来のバイポーラトランジスタは、マスクアラインメント法によるため、エミッタ領域とベース電極11のコンタクト孔を形成するため、エミッタ領域8とベース電極11と接触する外部ベース領域との間の寸法を小さくすることができない。一方、バイポーラトランジスタの高速化を図るため、ベースを薄く形成すると、ベース抵抗が大きくなり、高速化に限界があるという問題点があった。
【0005】
更にバイポーラトランジスタの高速化を図るためには、マスクアラインメント法による一般的な製造方法では難しくなり、SICOS(sidewall base contact structure)、SST(super self−aligned technology)と呼ばれるセルフアラインメント法を用いた方法が採用されてきた。しかし、これらセルフアラインメント法は、製造工程が非常に複雑で、量産には適さないという問題点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、バイポーラトランジスタの高速化のため従来提案されてきた方法では、高速化に限界があったり、製造工程が非常に複雑で、量産に適さないという問題点を解決するため、通常使用されているマスクアラインメント法のみによって、高速バイポーラトランジスタを形成する製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明は、一導電型の半導体基板上に、一導電型の半導体基板上に、逆導電型の埋込層を形成し、該埋込層上に逆導電型のエピタキシャル層を成長させ、素子分離を行い、コレクタ領域を形成した半導体基板上にバイポーラトランジスタを形成する製造方法において、ベース及びエミッタ領域形成予定領域のエピタキシャル層表面に、ベース領域の一部を構成する一導電型の第1の拡散領域を形成する工程と、該第1の拡散領域が形成されたエピタキシャル層表面のエミッタ形成予定領域上を開口する膜を形成し、該膜を加熱することにより、前記開口の角部を丸くし、前記開口の断面形状を前記エピタキシャル層表面側より上面で幅広とする工程と、前記断面形状を有する前記開口中に、イオン注入用マスク材を充填し、その後前記膜を除去し、断面形状が前記エピタキシャル層表面側より上面で幅広となるイオン注入用のマスクを形成する工程と、該マスクにより、前記エピタキシャル層表面に、エミッタ形成予定領域近傍の前記第1の拡散領域を残し、該第1の拡散領域より不純物濃度の高いベース領域の一部を構成する一導電型の第2の拡散領域を形成する工程と、前記マスクを除去し、露出する前記第1の拡散領域内の前記エミッタ形成予定領域のエピタキシャル層表面に、逆導電型のエミッタ領域を形成する工程と、前記ベース領域及びエミッタ領域に接触する電極を形成する工程とを含むことを特徴とし、エミッタ領域と高濃度のベース領域を自己整合的に形成することが可能とし、ベース抵抗の低減を図るものである。
【0008】
また、簡便な方法でイオン注入用マスクを形成することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、NPN型バイポーラトランジスタの製造方法を例に取り、本発明の実施の形態を説明する。まず、P型シリコン基板1上にコレクタの一部を構成するN型埋込層2とチャネルストッパー3となるP型埋込層を形成し、N型エピタキシャル層4を成長させる。次に、N型エピタキシャル層4中に、素子分離用のリセス型LOCOS酸化膜5を形成する。ここで、素子分離はリセス型LOCOS酸化膜の他、通常のLOCOS酸化膜、エピタキシャル層と逆導電型の拡散領域により行うことも可能である。その後、先に形成したN型埋込層2とコレクタウォール6を接触させ、コレクタを形成する。エピタキシャル層4表面に400オングストローム程度の酸化膜13を形成し、この酸化膜13を通して、N型エピタキシャル層4中に、BF2イオンを注入エネルギー55KeV、ドーズ量1×1014/cm2の条件で注入する。その後酸化膜13上に1000オングストローム程度の窒化膜14を形成する。その結果、ベース領域を構成する不純物濃度が1018/cm3オーダーの第1の拡散領域15が形成される(図1)。尚、コレクタウォール6中にも同様に不純物イオンが注入されるが、コレクタウォール6は不純物濃度が高く、導電型が変化することはない。
【0010】
次に、窒化膜14上にホトレジスト16を形成する。ホトレジスト16は、エミッタ形成予定領域に開口が形成されるように露光、現像される(図2)。ここで、コレクタウォール6上にも開口を形成しているが、後工程でコレクタウォール6に不要の不純物が注入させないために、イオン注入用マスクを形成するのが好ましいためであり、必ずしもこの開口は必要ではない。その後、ホトレジスト16の開口の角部を丸くするため、150℃、10分程度加熱処理を行う。この加熱処理は、使用するホトレジスト(ホトレジスト固有のガラス軟化点)に応じて設定される。その温度及び時間は、ホトレジスト16と窒化膜14の接触する位置(パターン形状)は変化させず、開口上部の角部が丸くなるような温度及び時間である。その結果、図2に点線で示すように、開口の断面形状が、窒化膜14と接触する部分の寸法に比べて、上面の寸法が大きくなる。
【0011】
開口内に露出する窒化膜14を、ホトレジスト16をマスクにウエットエッチング除去し、全面にSOG(スピンオングラス)膜17をコーティングし、平坦化する(図3)。ここでSOG膜は、厚膜形成が可能で、ひび割れ等の少ないシラノール化合物等を含む有機系SOG膜を用いるのが好ましい。その後、異方性エッチングによりSOG膜17をエッチングし、ホトレジスト16表面が露出したところでエッチングを停止する。
【0012】
露出したホトレジスト16を硫酸系エッチング液によるウエットエッチング法、あるいは酸素プラズマによるドライエッチング法により除去し、窒化膜14を露出させる。残されたSOG膜17は、その断面形状が、酸化膜13との接触部より上面で幅広となる。
【0013】
このような断面形状を有するSOG膜17をイオン注入用のマスクとして使用し、N型エピタキシャル層4中に、ボロン(B11)イオンを注入エネルギー30KeV、ドーズ量1×1014/cm2の条件で注入する。その結果、不純物濃度が1019/cm3オーダーの第2の拡散領域18が形成される(図4)。この第2の拡散領域は、先に形成した第1の拡散領域より不純物濃度が高く、ベース抵抗を低減させることができる。
【0014】
第2の拡散領域18を形成した後、マスクとして使用したSOG膜17をエッチング除去する。同時に、SOG膜17が接触していた酸化膜13もエッチング除去され、エミッタ形成予定領域の第1の拡散領域15が形成されたN型エピタキシャル層4が露出する。窒化膜14で被覆された酸化膜13は、エッチングされずに残る。全面にポリシリコン膜19を形成し、ポリシリコン膜中に砒素イオンを注入エネルギー80KeV、ドーズ量8×1015/cm2の条件で注入する。ノンドープポリシリコン膜に不純物を注入する代わりにドープドポリシリコン膜を使用することも可能である。その後、エミッタ形成予定領域以外のポリシリコンをエッチング除去する。
【0015】
全面にノンドープの酸化膜及びBPSG膜等からなる層間絶縁膜20を形成し、エミッタ領域、ベース領域及びコレクタ領域に接続するためのコンタクトホールを形成する。コンタクトホールの開口面の角部を丸くするため、加熱処理を行う。このとき同時に、ポリシリコン膜19から第1の拡散領域15中に不純物が拡散し、エミッタ領域8が形成される。ベースコンタクト領域及びコレクタコンタクト領域の窒化膜及び酸化膜をエッチング除去し、N型エピタキシャル層を露出させ、全面に電極用のポリシリコン膜を形成し、パターニングを行い、エミッタ電極10、ベース電極11、コレクタ電極12を形成する。ベース領域にコンタクト用に高濃度の不純物拡散領域21を形成しても良い。以下、通常の製造方法に従い、バイポーラトランジスタを完成する。
【0016】
以上のように形成したバイポーラトランジスタは、外部ベース領域の構造が、比較的抵抗の低い高濃度のベース領域を真性ベース領域に近づけた構造としているため、ベース抵抗の低減を図ることができた。一方、真性ベース領域の構造は、従来同様狭く形成しているため、従来に比べて、高速化を実現することが可能となった。また本発明の製造方法は、通常の製造方法のみを使用し、SST等のような複雑な製造工程を必要としない。従って、再現性良く、製造することが可能となった。
【0017】
更にこのように形成したバイポーラトランジスタは、ベース抵抗の増大を防止すると同時に、エミッタ領域近傍は不純物濃度が低く、エミッタ、ベース間耐圧が低下することもない。
【0018】
以上、NPN型バイポーラトランジスタを例に取り説明を行ったが、PNP型バイポーラトランジスタも同様に形成することが可能である。更にベース抵抗を低減するために、第2の拡散領域を形成する際のイオン注入用マスクは、ホトレジストとSOG膜以外の材料で形成することも可能である。
【0019】
更に、イオン注入用マスクは、シリコン基板との接触面より上面で幅広となる形状であれば、図面に示す断面形状に限定されることはない。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、ベース抵抗を低減し、自己整合的にベース、エミッタ領域を形成することが可能であり、高速動作可能なバイポーラトランジスタを形成することが可能となった。また本発明の製造方法は、通常のマスクアラインメント法のみ使用しているため、複雑な製造工程を必要とせず、歩留まり良くバイポーラトランジスタを形成することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を説明する断面図である。
【図2】本発明の実施の形態を説明する断面図である。
【図3】本発明の実施の形態を説明する断面図である。
【図4】本発明の実施の形態を説明する断面図である。
【図5】本発明の実施の形態を説明する断面図である。
【図6】本発明の実施の形態を説明する断面図である。
【図7】従来のバイポーラトランジスタを説明する断面図である。
【符号の説明】
1 P型シリコン基板
2 N型埋込層
3 チャネルストッパー
4 N型エピタキシャル層
5 LOCOS酸化膜
6 コレクタウォール
7 ベース領域
8 エミッタ領域
9 絶縁膜
10 エミッタ電極
11 ベース電極
12 コレクタ電極
13 酸化膜
14 窒化膜
15 第1の拡散領域
16 ホトレジスト
17 SOG膜
18 第2の拡散領域
19 ポリシリコン膜
20 層間絶縁膜
21 ベースコンタクト領域
Claims (1)
- 一導電型の半導体基板上に、逆導電型の埋込層を形成し、該埋込層上に逆導電型のエピタキシャル層を成長させ、素子分離を行い、コレクタ領域を形成した半導体基板上にバイポーラトランジスタを形成する製造方法において、
ベース及びエミッタ領域形成予定領域のエピタキシャル層表面に、ベース領域の一部を構成する一導電型の第1の拡散領域を形成する工程と、
該第1の拡散領域が形成されたエピタキシャル層表面のエミッタ形成予定領域上を開口する膜を形成し、該膜を加熱することにより、前記開口の角部を丸くし、前記開口の断面形状を前記エピタキシャル層表面側より上面で幅広とする工程と、
前記断面形状を有する前記開口中に、イオン注入用マスク材を充填し、その後前記膜を除去し、断面形状が前記エピタキシャル層表面側より上面で幅広となるイオン注入用のマスクを形成する工程と、
該マスクにより、前記エピタキシャル層表面に、エミッタ形成予定領域近傍の前記第1の拡散領域を残し、該第1の拡散領域より不純物濃度の高いベース領域の一部を構成する一導電型の第2の拡散領域を形成する工程と、
前記マスクを除去し、露出する前記第1の拡散領域内の前記エミッタ形成予定領域のエピタキシャル層表面に、逆導電型のエミッタ領域を形成する工程と、
前記ベース領域及びエミッタ領域に接触する電極を形成する工程とを含むことを特徴とするバイポーラトランジスタの製造方法。
Priority Applications (1)
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JP21429796A JP3609906B2 (ja) | 1996-07-25 | 1996-07-25 | バイポーラトランジスタの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP21429796A JP3609906B2 (ja) | 1996-07-25 | 1996-07-25 | バイポーラトランジスタの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH1041318A JPH1041318A (ja) | 1998-02-13 |
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ID=16653406
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP21429796A Expired - Fee Related JP3609906B2 (ja) | 1996-07-25 | 1996-07-25 | バイポーラトランジスタの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3609906B2 (ja) |
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1996
- 1996-07-25 JP JP21429796A patent/JP3609906B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH1041318A (ja) | 1998-02-13 |
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