JP3609609B2 - フルオレニル基で置換された有機シラン誘導体およびその製造方法 - Google Patents

フルオレニル基で置換された有機シラン誘導体およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フルオレニル基で置換された有機シラン誘導体および該誘導体の製造方法に関する。さらに詳しくは、ビフェニル化合物とジクロロアルキル基で置換されたシラン化合物を用いて合成されるフルオレニル基で置換された有機シラン誘導体およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、1877年にフリーデルおよびクラフツは、ベンゼンおよびアルキルハライドを塩化アルミニウムの存在下に反応させて、アルキル基が導入されたアルキルベンゼンを合成する方法を最初に公開した。このようなフリーデル−クラフツ型アルキル化反応は、ルイス酸触媒の存在下に、アルキル基、アシル基およびアリール基などをベンゼン環に導入する反応であって、実用的な合成法として種々の工程で効率的に適用されている[R.M.RobertsおよびA.A.Khalaf, ”Friedel−Crafts Alkylation Chemistry”, Marcel Dekker,Inc., NY, 1984]。
【0003】
本発明者らは、アリルシラン(米国特許No.5,527,938)およびビニルシラン(韓国特許出願95−48114)を利用してベンゼン誘導体をポリアルキル化する方法を発明した。この方法は下記の反応式で示される。
【化5】
Figure 0003609609
【0004】
さらに最近、本発明者らは、ベンゼン誘導体と(ポリクロロアルキル)シラン化合物を、塩化アルミニウムのようなルイス酸触媒の存在下でフリーデル−クラフツアルキル化反応させ、アルキル基に置換された塩素数だけベンゼン誘導体を反応させることにより、(ポリアリールアルキル)シラン化合物を合成する方法を発明した(韓国特許出願96−77559)。この方法は下記の反応式で示される。
【化6】
Figure 0003609609
【0005】
そして、本発明者らは、ビフェニル誘導体とジクロロアルキルシラン化合物とのフリーデル−クラフツアルキル化反応の研究中に、アルキル化反応により二つのフェニル基が連結されて5角形の環化が行われ、フルオレン環が置換されたシラン化合物を合成し得るということを発見した。
このようなフルオレン環が置換されたシラン化合物は、オレフィン重合反応の触媒として注目されているフルオレニルメタロセン化合物[Okuda,J.; Schattenmann,P.J.; Wocadlo,S.; Massa,W., Organometallics 14, 789 (1995), D.H.V.Rasika, Z.Wang, S.G.Bott, J.Organomet.Chem. 508, 91 (1996)]の合成に適する化合物である。
【0006】
従来、このようなフルオレニル基で置換されたアルキルシラン化合物を合成する方法としては、フルオレンを出発原料として、強塩基を作用させて9位炭素に陰イオンを形成させた後、クロロシランと反応させて目的化合物を得る方法が知られている[Bey,A.E; Weyenberg,D.R., J.Org.Chem. 31, 2036 (1996)]。この方法は下記の反応式で示される。
【化7】
Figure 0003609609
【0007】
しかし、このような従来のフルオレニル基で置換されたアルキルシラン誘導体およびその製造方法においては、フルオレニル基とケイ素の間にアルキル基が介在する場合は、所望の化合物を合成することができない。また、その他の方法によっても所望の化合物を合成するのが非常に難しいという不都合な点があった。
【0008】
また、フルオレニル誘導体の2位および7位の炭素にハロゲンを導入した後、亜鉛金属を利用してハロゲンを分離させてポリフルオレンを合成し、これを光発光または電気発光材料として用いることができると記載されている[Q.Pei, Y.Yang, J.Am.Chem.Soc. 118, 7416 (1996)]。しかし、フルオレンの9位炭素にアルキル基が導入された誘導体を合成する場合、アルキルリチウムのような高価な試薬を用いるため、費用が上昇し、また使用上、危険であるという不都合な点があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
すなわち、本発明は、このような従来の課題に鑑みて為されたものであり、ビフェニル化合物と2個の塩素で置換されたアルキルシラン化合物とをフリーデル−クラフツ反応させることによって合成されるフルオレニル基で置換された有機シラン誘導体およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記の一般式(III)で示されるフルオレニル基で置換された有機シラン誘導体を提供するものである。
本発明のフルオレニル基で置換された有機シラン誘導体は、次のようにして製造することができる。すなわち、下記の一般式(I):
【化8】
Figure 0003609609
[式中、YおよびYは水素、ブロモまたはフェニルである]
で示されるビフェニル誘導体と、下記の一般式(II):
【化9】
R’SiMeCl3−m (II)
[式中、mは0〜1の定数であり、R’はジクロロメチル、2,2−ジクロロエチル、3,3−ジクロロプロピル、1,2−ジクロロエチル、2,3−ジクロロプロピルまたは2,3−ジクロロブチルのいずれかである]
で示されるジクロロアルキルで置換されたシラン化合物を、ルイス酸触媒の存在下にフリーデル−クラフツアルキル化反応させて、下記の一般式(III):
【化10】
Figure 0003609609
[式中、nは0〜2の定数であり、mは0〜1の定数であり、YおよびYは水素、ブロモまたはフェニルであり、Rは水素またはメチル基である]
で示される本発明のフルオレニル基で置換された有機シラン誘導体を製造することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明のフルオレニル基で置換された有機シラン誘導体の製造は、次のようにして行う。窒素大気下で、一般式(I)で示されるビフェニル誘導体およびルイス酸触媒を反応槽に入れ、次いで、一般式(II)で示される(ジクロロアルキル)シラン化合物を加える。
ルイス酸触媒としては任意のものを使用することができるが、塩化アルミニウムまたはアルミニウムのような一般的なフリーデル−クラフツ触媒を使用するのが好ましい。一般式(I)のビフェニル誘導体は、一般式(II)の(ジクロロアルキル)シラン化合物に対して約1〜5倍モル量で使用してよい。また、ルイス酸触媒は、シラン化合物に対して約1〜100モル%、好ましくは約2〜10モル%の量で使用してよい。反応溶媒は、各ビフェニル誘導体に従って使用するか否かを決定する。
次に、反応槽内の温度を25〜150℃に維持し、1時間〜2日間、好ましくは2〜12時間撹拌して反応を終了させる。次いで、ルイス酸触媒を除去し、再結晶または真空蒸留により生成物を分離する。
【0012】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1 ビフェニルと(ジクロロメチル)メチルジクロロシランとの反応
50ml容の3口丸底フラスコに還流コンデンサおよび磁石撹拌装置を装着した後、乾燥窒素ガスを通過させてフラッシュ乾燥し、塩化アルミニウム1.43g(10.7mol)およびビフェニル16.5g(107mmol)を反応フラスコに入れた。その後、反応フラスコ内の温度を120℃に維持し、(ジクロロメチル)メチルジクロロシラン7.50ml(53.5mmol)を加え、2.5時間撹拌した。次いで、反応物を室温まで冷却した後、POCl 1.04ml(11.2mmol)を入れ、1時間撹拌して塩化アルミニウムを不活性化した。その後、反応物をヘキサンで抽出して濾過した後、濾液を常圧で蒸留してヘキサンを除去し、さらに真空蒸留して8.79gの9−(メチルジクロロシリル)フルオレンを得た(沸点:115〜120℃/0.2トル、収率:59%)。
H−NMR(CDCl,ppm):0.24(s,SiCH,3H)、4.26(s,CH,1H)、7.38〜8.00(m,ArH,8H)。
【0013】
実施例2 ビフェニルと(1,2−ジクロロエチル)トリクロロシランとの反応250ml容の3口丸底フラスコに還流コンデンサおよび磁石撹拌装置を装着した後、乾燥窒素ガスを通過させてフラッシュ乾燥し、アルミニウム0.40g(15mmol)およびビフェニル20.0g(130mmol)を反応フラスコに入れた。その後、反応フラスコ内の温度を120℃に維持し、(1,2−ジクロロエチル)トリクロロシラン7.50ml(53.5mmol)を20分間かけて加え、さらに10分間撹拌した。次いで、反応物を室温まで冷却した後、ヘキサン60mlで抽出して濾過し、濾液を常圧で蒸留してヘキサンを除去し、さらに真空蒸留して6.53gの9−(トリクロロシリル)メチルフルオレンを得た(沸点:130〜135℃/0.2トル、収率:18%)。
H−NMR(CDCl,ppm):2.24(d,J=6.4Hz,SiCH,2H)、4.31(t,6.4Hz,CH,1H)、7.26〜7.79(m,ArH,8H)。
【0014】
実施例3 パラ−テルフェニルと(2,2−ジクロロエチル)トリクロロシランとの反応
100ml容の3口丸底フラスコに還流コンデンサおよび磁石撹拌装置を装着した後、乾燥窒素ガスを通過させてフラッシュ乾燥し、アルミニウム0.30g(11.1mmol)およびパラ−テルフェニル5.0g(21.7mmol)を反応フラスコに入れた。その後、溶媒として二硫化炭素50mlを入れ、(2,2−ジクロロエチル)トリクロロシラン6.68g(21.7mmol)を一度に加えた後、1日間還流させた。次いで、反応物を室温まで冷却した後、ヘキサン100mlで抽出して濾過し、濾液を常圧で蒸留して二硫化炭素およびヘキサンを除去し、さらに真空蒸留して高沸点の混合化合物を得た。これをエーテル溶媒中で結晶化して、0.85gの9−(トリクロロシリル)メチル−2−フェニルフルオレンを得た(収率:10%)。
H−NMR(CDCl,ppm):2.29(d,J=6.2Hz,SiCH,2H)、4.39(t,6.4Hz,CH,1H)、7.21〜7.86(m,ArH,12H)。
【0015】
実施例4 メタ−テルフェニルと(2,2−ジクロロエチル)トリクロロシランとの反応
100ml容の3口丸底フラスコに還流コンデンサおよび磁石撹拌装置を装着した後、乾燥窒素ガスを通過させてフラッシュ乾燥し、アルミニウム0.47g(17.4mmol)およびメタ−テルフェニル5.0g(21.7mmol)を反応フラスコに入れた。その後、溶媒として二硫化炭素50mlを入れ、(2,2−ジクロロエチル)トリクロロシラン6.68g(21.7mmol)を一度に加えた後、1日間還流させた。次いで、反応物を室温まで冷却した後、ヘキサン100mlで抽出して濾過し、濾液を常圧で蒸留して二硫化炭素およびヘキサンを除去し、さらに真空蒸留して高沸点の混合化合物を得た。これをエーテル溶媒中で結晶化して、1.27gの9−(トリクロロシリル)メチル−3−フェニルフルオレンを得た(収率:15%)。
H−NMR(CDCl,ppm):2.29(d,J=6.2Hz,SiCH,2H)、4.39(t,6.4Hz,CH,1H)、7.21〜7.86(m,ArH,12H)。
【0016】
実施例5 4−ブロモビフェニルと(2,2−ジクロロエチル)トリクロロシランとの反応
100ml容の3口丸底フラスコに還流コンデンサおよび磁石撹拌装置を装着した後、乾燥窒素ガスを通過させてフラッシュ乾燥し、アルミニウム0.08g(11.1mmol)および4−ブロモビフェニル5.0g(21.7mmol)を反応フラスコに入れた。その後、溶媒として二硫化炭素50mlを入れ、(2,2−ジクロロエチル)トリクロロシラン6.68g(21.7mmol)を一度に加えた後、1日間還流させた。次いで、反応物を室温まで冷却した後、ヘキサン100mlで抽出して濾過し、濾液を常圧で蒸留して二硫化炭素およびヘキサンを除去し、さらに真空蒸留して高沸点の混合化合物を得た。これをエーテル溶媒中で結晶化して、1.28gの2−ブロモ−9−(トリクロロシリル)メチルフルオレンを得た(収率:15%)。
H−NMR(CDCl,ppm):2.45(d,J=6.3Hz,SiCH,2H)、4.27(t,6.0Hz,CH,1H)、7.26〜7.77(m,ArH,7H)。
【0017】
実施例6 ビフェニルと(2,3−ジクロロプロピル)トリクロロシランとの反応
100ml容の3口丸底フラスコに還流コンデンサおよび磁石撹拌装置を装着した後、乾燥窒素ガスを通過させてフラッシュ乾燥し、塩化アルミニウム0.54g(4.1mmol)およびビフェニル6.26g(40.6mmol)を反応フラスコに入れた。その後、(2,3−ジクロロプロピル)トリクロロシラン5.0g(20.3mmol)を一度に加えた後、140℃で2時間撹拌した。次いで、反応物を室温まで冷却した後、POCl 0.29ml(3.1mmol)を加え、1時間撹拌して塩化アルミニウムを不活性化した。その後、反応物をヘキサンで抽出して濾過し、濾液を常圧で蒸留してヘキサンを除去し、さらに真空蒸留して2.13gの9−(2−トリクロロシリル)エチルフルオレンを得た(沸点:134〜144℃/0.5トル、収率:32%)。
H−NMR(CDCl,ppm):0.93(t,J=8.4Hz,SiCH,2H)、2.45(m,CH,2H)、4.18(t,4.5Hz,CH,1H)、7.26〜7.82(m,ArH,8H)。
【0018】
実施例7 パラ−テルフェニルと(3,3−ジクロロプロピル)トリクロロシランとの反応
100ml容の3口丸底フラスコに還流コンデンサおよび磁石撹拌装置を装着した後、乾燥窒素ガスを通過させてフラッシュ乾燥し、アルミニウム0.22g(8.2mmol)およびパラ−テルフェニル5.0g(21.7mmol)を反応フラスコに入れた。さらに、アルミニウム触媒を活性化するため、少量の塩化アルミニウム0.01gを加えた。その後、溶媒として二硫化炭素30mlを入れ、(3,3−ジクロロプロピル)トリクロロシラン5.3g(21.7mmol)を一度に入れた後、1日間撹拌した。次いで、反応物を室温まで冷却した後、ヘキサン100mlで抽出して濾過し、濾液を常圧で蒸留して二硫化炭素およびヘキサンを除去し、さらに真空蒸留して混合化合物を得た。これをエーテル溶媒中で結晶化して、1.31gの9−(2−トリクロロシリル)エチル−2−フェニルフルオレンを得た(収率:13%)。
H−NMR(CDCl,ppm):1.11(t,J=8.4Hz,SiCH,2H)、2.61(m,CH,2H)、4.30(t,4.5Hz,CH,1H)、7.52〜7.82(m,ArH,12H)。
【0019】
実施例8 4,4’−ジブロモビフェニルと(3,3−ジクロロプロピル)トリクロロシランとの反応
100ml容の3口丸底フラスコに還流コンデンサおよび磁石撹拌装置を装着した後、乾燥窒素ガスを通過させてフラッシュ乾燥し、アルミニウム0.22g(8.2mmol)および4,4’−ジブロモビフェニル5.0g(16.0mmol)を反応フラスコに入れた。さらに、アルミニウム触媒を活性化するため、少量の塩化アルミニウム0.01gを加えた。その後、溶媒として二硫化炭素30mlを入れ、(3,3−ジクロロプロピル)トリクロロシラン3.9g(16.0mmol)を一度に加えた後、1日間撹拌した。次いで、反応物を室温まで冷却した後、ヘキサン100mlで抽出して濾過し、濾液を常圧で蒸留して二硫化炭素およびヘキサンを除去し、さらに真空蒸留して混合化合物を得た。これをエーテル溶媒中で結晶化して、0.98gの2,7−ジブロモ−9−(2−トリクロロシリル)エチルフルオレンを得た(収率:12%)。
H−NMR(CDCl,ppm):0.95(t,J=8.6Hz,SiCH,2H)、2.40(m,CH,2H)、4.11(t,4.4Hz,CH,1H)、7.36〜7.64(m,ArH,6H)。
【0020】
実施例9 ビフェニルと(2,3−ジクロロブチル)トリクロロシランとの反応50ml容の3口丸底フラスコに還流コンデンサおよび磁石撹拌装置を装着した後、乾燥窒素ガスを通過させてフラッシュ乾燥し、塩化アルミニウム0.33g(2.48mmol)およびビフェニル8.00g(51.9mmol)を反応フラスコに入れた。その後、(2,3−ジクロロブチル)トリクロロシラン3.38g(13.0mmol)を加え、100℃で1時間撹拌した。次いで、反応物を室温まで冷却した後、POCl 0.35mlを入れ、1時間撹拌して塩化アルミニウムを不活性化した。その後、反応物をヘキサンで抽出して濾過し、濾液を常圧で蒸留してヘキサンを除去し、さらに真空蒸留して1.49gの9−(2−トリクロロシリル)エチル−9−メチルフルオレンを得た(沸点:140〜142℃/0.2トル、収率:34%)。H−NMR(CDCl,ppm):0.60〜0.66(m,SiCH,2H)、1.54(s,CH,2H)、2.24〜2.30(m,SiCHCH,2H)、7.34〜7.40、7.74〜7.77(m,ArH,8H)。
【0021】
実施例10 ビフェニルと(2,3−ジクロロブチル)メチルジクロロシランとの反応
50ml容の3口丸底フラスコに還流コンデンサおよび磁石撹拌装置を装着した後、乾燥窒素ガスを通過させてフラッシュ乾燥し、塩化アルミニウム0.20g(1.58mmol)およびビフェニル2.11g(13.7mmol)を反応フラスコに入れた。その後、(2,3−ジクロロブチル)メチルジクロロシラン1.64g(6.83mmol)を加え、100℃で1時間撹拌した。次いで、反応物を室温まで冷却した後、POCl 0.275mlを入れ、1時間撹拌して塩化アルミニウムを不活性化した。その後、反応物をヘキサンで抽出して濾過し、濾液を常圧で蒸留してヘキサンを除去し、さらに真空蒸留して0.20gの9−(2−メチルジクロロシリル)エチル−9−メチルフルオレンを得た(沸点:138〜140℃/0.2トル、収率:9%)。
H−NMR(CDCl,ppm):0.67(s,SiCH,3H)、1.08〜1.18(m,SiCH,2H)、1.61(s,CH,3H)、2.28〜2.33(m,SiCHCH,2H)、7.31〜7.83(m,ArH,8H)。
【0022】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明の製造方法を用いて、本発明のフルオレニル基で置換された有機シラン誘導体、特にフルオレニル基とケイ素の間にアルキル基が介在するフルオレニル基で置換された有機シラン誘導体を、低廉な費用で、かつ安全に製造することができる。

Claims (4)

  1. 下記の一般式(III):
    Figure 0003609609
    [式中、nは1または2であり、mは0または1であり、YおよびYは水素、ブロモまたはフェニルであり、Rは水素またはメチル基である]
    で示されるフルオレニル基で置換された有機シラン誘導体。
  2. 下記の一般式(I):
    Figure 0003609609
    [式中、YおよびYは水素、ブロモまたはフェニルである]
    で示される化合物と、下記の一般式(II):
    Figure 0003609609
    [式中、mは0または1であり、R'はジクロロメチル、2,2−ジクロロエチル、3,3−ジクロロプロピル、1,2−ジクロロエチル、2,3−ジクロロプロピルまたは2,3−ジクロロブチルのいずれかである]
    で示される化合物を、ルイス酸触媒の存在下にフリーデル-クラフツアルキル化反応させることを特徴とする、下記の一般式(III):
    Figure 0003609609
    [式中、nは1または2であり、mは0または1であり、YおよびYは水素、ブロモまたはフェニルであり、Rは水素またはメチル基である]
    で示されるフルオレニル基で置換された有機シラン誘導体の製造方法。
  3. ルイス酸触媒を、シラン化合物に対して1〜100モル%の量で用いることを特徴とする請求項2記載の製造方法。
  4. ルイス酸触媒が、塩化アルミニウム、アルミニウム、およびこれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする請求項2または3記載の製造方法。
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