JP4526222B2 - ホスホール誘導体の製造方法 - Google Patents

ホスホール誘導体の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ホスホール銅塩錯体、並びに、ホスホール銅塩錯体及びホスホール誘導体の製造方法に関し、より詳しくはフェニレンホスホールポリマーの原料となり得るジアリールホスホール誘導体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
ジアリールホスホールは、フェニレンホスホールポリマーの原料となるため、その価値が高い。
【0003】
従来、置換基を有するジルコナシクロペンタジエンを使用して多様な化合物を合成する方法は知られていた。しかしながら、α位にフェニル基を有するジルコナシクロペンタジエンはテトラヒドロフラン(THF)中で合成されるが、THF中では、ジクロロホスフィンとほとんど反応しないため、上記の方法で簡便かつ収率良くジアリールホスホールを合成することはできなかった。
【0004】
従って、ジアリールホスホールを簡便かつ高収率で得ることが所望された。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の発明者は、α位にフェニル基を有するジルコナシクロペンタジエンを、THF中、銅塩存在下でジハロゲノホスフィンと反応させたところ、驚くべきことに対応するホスホールを高収率で得られることを見出し、本発明を完成させた。
【0006】
即ち、本発明の第1態様では、下記式(1a)で示されるホスホール銅塩錯体が提供される。
【化8】
[式中、Ar1及びAr2は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、置換基を有していてもよいC6〜C20アリール基であり、R1、R2及びR3は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子;置換基を有していてもよいC1〜C20炭化水素基;置換基を有していてもよいC1〜C20アルコキシ基;置換基を有していてもよいC6〜C20アリールオキシ基;置換基を有していてもよいアミノ基;置換基を有していてもよいシリル基、又は水酸基であり、ただし、R1及びR2は、互いに架橋してC4〜C20飽和環又は不飽和環を形成してもよく、前記環は、酸素原子、硫黄原子、珪素原子、スズ原子、ゲルマニウム原子又は式−N(B)−で示される基(式中、Bは水素原子又はC1〜C20炭化水素基である。)で中断されていてもよく、かつ、置換基を有していてもよく、M1は銅塩であり、nは1又は2である。]
【0007】
また、本発明の第2態様では、下記式(1a)で示されるホスホール銅塩錯体の製造方法であって、
【化9】
[式中、Ar1及びAr2は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、置換基を有していてもよいC6〜C20アリール基であり、R1、R2及びR3は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子;置換基を有していてもよいC1〜C20炭化水素基;置換基を有していてもよいC1〜C20アルコキシ基;置換基を有していてもよいC6〜C20アリールオキシ基;置換基を有していてもよいアミノ基;置換基を有していてもよいシリル基、又は水酸基であり、ただし、R1及びR2は、互いに架橋してC4〜C20飽和環又は不飽和環を形成してもよく、前記環は、酸素原子、硫黄原子、珪素原子、スズ原子、ゲルマニウム原子又は式−N(B)−で示される基(式中、Bは水素原子又はC1〜C20炭化水素基である。)で中断されていてもよく、かつ、置換基を有していてもよく、M1は銅塩であり、nは1又は2である。]銅塩存在下、下記式(2)で示されるメタラシクロペンタジエンと、
【化10】
[式中、Ar1、Ar2、R1及びR2は、上記の意味を有する。Mは、遷移金属を示し、L1及びL2は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、アニオン性配位子を示す。但し、L1及びL2は、架橋されていてもよい。]下記式(3)で示されるホスフィンと
【化11】
[式中、R3は、上記の意味を有する。X1及びX2は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、ハロゲン原子を示す。]を有機溶媒中で反応させることを特徴とするホスホール銅塩錯体の製造方法が提供される。
【0008】
また、本発明の第3態様では、下記式(1b)で示されるホスホール誘導体の製造方法であって、
【化12】
[式中、Ar1及びAr2は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、置換基を有していてもよいC6〜C20アリール基であり、R1、R2及びR3は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子;置換基を有していてもよいC1〜C20炭化水素基;置換基を有していてもよいC1〜C20アルコキシ基;置換基を有していてもよいC6〜C20アリールオキシ基;置換基を有していてもよいアミノ基;置換基を有していてもよいシリル基、又は水酸基であり、ただし、R1及びR2は、互いに架橋してC4〜C20飽和環又は不飽和環を形成してもよく、前記環は、酸素原子、硫黄原子、珪素原子、スズ原子、ゲルマニウム原子又は式−N(B)−で示される基(式中、Bは水素原子又はC1〜C20炭化水素基である。)で中断されていてもよく、かつ、置換基を有していてもよい。]銅塩存在下、下記式(2)で示されるメタラシクロペンタジエンと、
【化13】
[式中、Ar1、Ar2、R1及びR2は、上記の意味を有する。Mは、遷移金属を示し、L1及びL2は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、アニオン性配位子を示す。但し、L1及びL2は、架橋されていてもよい。]下記式(3)で示されるホスフィンと
【化14】
[式中、R3は、上記の意味を有する。X1及びX2は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、ハロゲン原子を示す。]を有機溶媒中で反応させ、反応混合物を得る工程と、前記反応混合物から銅塩を除去する工程とを含むことを特徴とするホスホール誘導体の製造方法が提供される。
【0009】
本発明の第2態様及び第3態様において、前記銅塩が塩化銅であることが好ましい。
【0010】
また、本発明の第2態様及び第3態様において、X1及びX2が、塩素原子であることが好ましい。
【0011】
また、本発明の第2態様及び第3態様において、Mが周期表第4族から第6族の遷移金属であることが好ましい。また、Mがジルコニウムであることが好ましい。
【0012】
また、本発明の第2態様及び第3態様において、前記アニオン性配位子が、非局在化環状η5−配位系配位子であって、置換されていてもよいシクロペンタジエニル基、インデニル基、フルオレニル基又はアズレニル基であることが好ましい。
【0013】
また、本発明の第2態様及び第3態様において、前記有機溶媒が、テトラヒドロフランであることが好ましい。
【0014】
また、本発明の第1態様、2態様及び第3態様において、Ar1及びAr2は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、置換基を有していてもよいハロゲン化フェニル基であることが好ましい。
【0015】
また、本発明の第1態様、第2態様及び第3態様において、R1及びR2が、互いに架橋して、置換基を有していてもよいC5〜C7飽和環又は不飽和環を形成しており、前記環は、酸素原子、硫黄原子、珪素原子、スズ原子、ゲルマニウム原子又は式−N(B)−で示される基(式中、Bは水素原子又はC1〜C20炭化水素基である。)で中断されていてもよく、かつ、置換基を有していてもよく、R3が置換基を有していてもよいC6〜C20アリール基であることが好ましい。
【0016】
また、本発明の第1態様および第2態様において、前記式(1a)で示されるホスホール銅塩錯体が、ビス[2,5−ビス(4−ブロモフェニル)−1−フェニル−3,4−テトラメチレンホスホール]塩化銅、又は、ビス[2,5−ビス(3−ブロモフェニル)−1−フェニル−3,4−テトラメチレンホスホール]塩化銅であることが好ましい。
【0017】
また、本発明の第3態様において、前記式(1b)で示されるホスホール誘導体が、2,5−ビス(4−ブロモフェニル)−1−フェニル−3,4−テトラメチレンホスホール、2,5−ビス(3−ブロモフェニル)−1−フェニル−3,4−テトラメチレンホスホール、2,5−ビス(4−ブロモフェニル)−1−フェニル−3,4−トリメチレンホスホール、又は、1,2,5−トリフェニル−3,4−テトラメチレンホスホールであることが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明では、下記式(1a)で示されるホスホール銅塩錯体が提供される。
【化15】
[式中、Ar1、Ar2、R1、R2、R3、M1及びnは、上記の意味を有する。]
【0019】
上記式(1a)において、Ar1及びAr2は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、置換基を有していてもよいC6〜C20アリール基である。
【0020】
本明細書において、「C6〜C20アリール基」は、C6〜C10アリール基であることが好ましい。アリール基の例としては、制限するわけではないが、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、インデニル、ビフェニリル、アントリル、フェナントリル等を挙げることができる。
【0021】
Ar1及びAr2で示される「C6〜C20アリール基」には、置換基が導入されていてもよい。この置換基としては、例えば、C1〜C10炭化水素基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、フェニル、ナフチル、インデニル、トリル、キシリル、ベンジル等)、C1〜C10アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ等)、C6〜C10アリールオキシ基(例えば、フェニルオキシ、ナフチルオキシ、ビフェニルオキシ等)、アミノ基、水酸基、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)又はシリル基などを挙げることができる。この場合、置換基は、置換可能な位置に1個以上導入されていてもよく、好ましくは1個〜4個導入されていてもよい。置換基数が2個以上である場合、各置換基は同一であっても異なっていてもよい。
【0022】
本発明において、上記式(1a)で示されるホスホール銅塩錯体が、フェニレンホスホールポリマーの原料となり得る観点から、Ar1及びAr2は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、置換基を有していてもよいハロゲン化フェニル基であることが好ましく、ハロゲン化フェニルであることがより好ましく、ブロモフェニルであることが更に好ましい。
【0023】
上記式(1a)において、R1、R2及びR3は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子;置換基を有していてもよいC1〜C20炭化水素基;置換基を有していてもよいC1〜C20アルコキシ基;置換基を有していてもよいC6〜C20アリールオキシ基;置換基を有していてもよいアミノ基;置換基を有していてもよいシリル基、又は水酸基である。
【0024】
本明細書において、「C1〜C20炭化水素基」の炭化水素基は、飽和若しくは不飽和の非環式であってもよいし、飽和若しくは不飽和の環式であってもよい。C1〜C20炭化水素基が非環式の場合には、線状でもよいし、枝分かれでもよい。「C1〜C20炭化水素基」には、C1〜C20アルキル基、C2〜C20アルケニル基、C2〜C20アルキニル基、C4〜C20アルキルジエニル基、C6〜C18アリール基、C6〜C20アルキルアリール基、C6〜C20アリールアルキル基、C4〜C20シクロアルキル基、C4〜C20シクロアルケニル基、(C3〜C10シクロアルキル)C1〜C10アルキル基などが含まれる。
【0025】
本明細書において、「C1〜C20アルキル基」は、C1〜C10アルキル基であることが好ましく、C1〜C6アルキル基であることが更に好ましい。アルキル基の例としては、制限するわけではないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ドデカニル等を挙げることができる。
【0026】
本明細書において、「C2〜C20アルケニル基」は、C2〜C10アルケニル基であることが好ましく、C2〜C6アルケニル基であることが更に好ましい。アルケニル基の例としては、制限するわけではないが、ビニル、アリル、プロペニル、イソプロペニル、2−メチル−1−プロペニル、2−メチルアリル、2−ブテニル等を挙げることができる。
【0027】
本明細書において、「C2〜C20アルキニル基」は、C2〜C10アルキニル基であることが好ましく、C2〜C6アルキニル基であることが更に好ましい。アルキニル基の例としては、制限するわけではないが、エチニル、2−プロピニル、2−ブチニル等を挙げることができる。
【0028】
本明細書において、「C4〜C20アルキルジエニル基」は、C4〜C10アルキルジエニル基であることが好ましく、C4〜C6アルキルジエニル基であることが更に好ましい。アルキルジエニル基の例としては、制限するわけではないが、1,3−ブタジエニル等を挙げることができる。
【0029】
本明細書において、「C6〜C18アリール基」は、C6〜C10アリール基であることが好ましい。アリール基の例としては、制限するわけではないが、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、インデニル、ビフェニリル、アントリル、フェナントリル等を挙げることができる。
【0030】
本明細書において、「C6〜C20アルキルアリール基」は、C6〜C12アルキルアリール基であることが好ましい。アルキルアリール基の例としては、制限するわけではないが、o−トリル、m−トリル、p−トリル、2,3−キシリル、2,4−キシリル、2,5−キシリル、o−クメニル、m−クメニル、p−クメニル、メシチル等を挙げることができる。
【0031】
本明細書において、「C6〜C20アリールアルキル基」は、C6〜C12アリールアルキル基であることが好ましい。アリールアルキル基の例としては、制限するわけではないが、ベンジル、フェネチル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、1−ナフチルメチル、2−ナフチルメチル、2,2−ジフェニルエチル、3−フェニルプロピル、4−フェニルブチル、5−フェニルペンチル等を挙げることができる。
【0032】
本明細書において、「C4〜C20シクロアルキル基」は、C4〜C10シクロアルキル基であることが好ましい。シクロアルキル基の例としては、制限するわけではないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等を挙げることができる。
【0033】
本明細書において、「C4〜C20シクロアルケニル基」は、C4〜C10シクロアルケニル基であることが好ましい。シクロアルケニル基の例としては、制限するわけではないが、シクロプロペニル、シクロブテニル、2−シクロペンテン−1−イル、2−シクロヘキセン−1−イル、3−シクロヘキセン−1−イル等を挙げることができる。
【0034】
本明細書において、「C1〜C20アルコキシ基」は、C1〜C10アルコキシ基であることが好ましく、C1〜C6アルコキシ基であることが更に好ましい。アルコキシ基の例としては、制限するわけではないが、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ等がある。
【0035】
本明細書において、「C6〜C20アリールオキシ基」は、C6〜C10アリールオキシ基であることが好ましい。アリールオキシ基の例としては、制限するわけではないが、フェニルオキシ、ナフチルオキシ、ビフェニルオキシ等を挙げることができる。
【0036】
1、R2及びR3で示される「C1〜C20炭化水素基」、「C1〜C20アルコキシ基」、「C6〜C20アリールオキシ基」、「アミノ基」、「シリル基」には、置換基が導入されていてもよい。この置換基としては、例えば、C1〜C10炭化水素基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、フェニル、ナフチル、インデニル、トリル、キシリル、ベンジル等)、C1〜C10アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ等)、C6〜C10アリールオキシ基(例えば、フェニルオキシ、ナフチルオキシ、ビフェニルオキシ等)、アミノ基、水酸基、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)又はシリル基などを挙げることができる。この場合、置換基は、置換可能な位置に1個以上導入されていてもよく、好ましくは1個〜4個導入されていてもよい。置換基数が2個以上である場合、各置換基は同一であっても異なっていてもよい。
【0037】
本明細書において、「置換基を有していてもよいアミノ基」の例としては、制限するわけではないが、アミノ、ジメチルアミノ、メチルアミノ、メチルフェニルアミノ、フェニルアミノ等がある。
【0038】
本明細書において、「置換基を有していてもよいシリル基」の例としては、制限するわけではないが、ジメチルシリル、ジエチルシリル、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリメトキシシリル、トリエトキシシリル、ジフェニルメチルシリル、トリフェニルシリル、トリフェノキシシリル、ジメチルメトキシシリル、ジメチルフェノキシシリル、メチルメトキシフェニル等がある。
【0039】
本発明において、R1及びR2は、互いに架橋してC4〜C20飽和環又は不飽和環を形成してもよい。これらの置換基が形成する環は、4員環〜16員環であることが好ましく、4員環〜12員環であることが更に好ましい。この環は、ベンゼン環等の芳香族環あってもよいし、脂肪族環であってもよい。また、これらの置換基が形成する環に、更に単数又は複数の環が形成されていてもよい。
【0040】
前記飽和環または不飽和環は、酸素原子、硫黄原子、珪素原子、スズ原子、ゲルマニウム原子または式―N(B)―で示される基(式中、Bは水素原子またはC1〜C20炭化水素基である。)で中断されていてもよい。即ち、前記飽和環または不飽和環はヘテロ環であってもよい。かつ、置換基を有していてもよい。不飽和環は、ベンゼン環等の芳香族環であってもよい。
【0041】
Bは,水素原子またはC1〜C10炭化水素基であることが好ましく、水素原子またはC1〜C7炭化水素基であることが更に好ましく、Bは水素原子、C1〜C3アルキル基、フェニル基またはベンジル基であることが更になお好ましい。
【0042】
この飽和環又は不飽和環は、置換基を有していてもよく、例えば、C1〜C10炭化水素基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル等)、C1〜C10アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ等)、C6〜C10アリールオキシ基(例えば、フェニルオキシ、ナフチルオキシ、ビフェニルオキシ等)、アミノ基、水酸基、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)又はシリル基などの置換基が導入されていてもよい。
【0043】
本発明において、R1及びR2が、互いに架橋して、置換基を有していてもよいC5〜C7飽和環又は不飽和環を形成しており、前記環は、酸素原子、硫黄原子、珪素原子、スズ原子、ゲルマニウム原子又は式−N(B)−で示される基(式中、Bは水素原子又はC1〜C20炭化水素基である。)で中断されていてもよく、かつ、置換基を有していてもよいことが好ましく、R1及びR2が、R1及びR2が置換された2つの炭素原子とともに、無置換のC5〜C7飽和環又は不飽和環を形成していることがより好ましく、C5〜C6飽和環又は不飽和環を形成していることが更に好ましい。
【0044】
本発明において、R3が置換基を有していてもよいC6〜C20アリール基であることが好ましく、置換基を有していてもよいフェニルであることがより好ましく、無置換のフェニルであることが更に好ましい。
【0045】
本発明において、M1は銅塩である。
【0046】
本明細書において、銅塩としては、銅イオンを含む塩であれば特に制限はなく挙げることができ、例えば、銅と、塩酸、硫酸等の無機酸又はカルボン酸のような有機酸の塩を挙げることができる。
【0047】
本発明において、M1は、CuX[式中、Xは、F、Cl、Br、Iのようなハロゲン原子を示す。]であることが好ましく、CuClであることが特に好ましい。
【0048】
本発明において、nは1又は2である。
【0049】
本発明の第1態様において、上記式(1a)で示されるホスホール銅塩錯体が、ビス[2,5−ビス(4−ブロモフェニル)−1−フェニル−3,4−テトラメチレンホスホール]塩化銅、又は、ビス[2,5−ビス(3−ブロモフェニル)−1−フェニル−3,4−テトラメチレンホスホール]塩化銅であることが好ましい。
【0050】
本発明の第2態様では、本発明の第1態様にかかる上記式(1a)で示されるホスホール銅塩錯体の製造方法が提供される。即ち、本発明の第2態様において、銅塩存在下、下記式(2)で示されるメタラシクロペンタジエンと、下記式(3)で示されるホスフィンとを反応させることを特徴とする、下記式(1a)で示されるホスホール銅塩錯体の製造方法が提供される。
【0051】
【化16】
[式中、R1、R2、R3、Ar1、Ar2、M、L1、L2、X1、X2、M1及びnは、上記の意味を有する。]
【0052】
上記式(2)中、Mは、遷移金属を示す。Mとしては、周期表第4族〜第6族の遷移金属であることが好ましく、周期表第4族の金属、即ち、チタン、ジルコニウム及びハフニウムであることが更に好ましく、ジルコニウムであることが特に好ましい。
【0053】
上記式(2)中、L1及びL2は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、アニオン性配位子を示す。ただし、L1及びL2は、架橋されていてもよい。前記アニオン性配位子は、非局在化環状η5−配位系配位子、C1〜C20アルコキシ基、C6〜C20アリールオキシ基又はジアルキルアミド基であることが好ましく、非局在化環状η5−配位系配位子であることが更に好ましい。非局在化環状η5−配位系配位子としては、置換されていてもよいシクロペンタジエニル基、インデニル基、フルオレニル基又はアズレニル基を挙げることができ、無置換のシクロペンタジエニル基、及び置換されたシクロペンタジエニル基であることが好ましい。
【0054】
この置換シクロペンタジエニル基は、例えば、メチルシクロペンタジエニル、エチルシクロペンタジエニル、イソプロピルシクロペンタジエニル、n−ブチルシクロペンタジエニル、t−ブチルシクロペンタジエニル、ジメチルシクロペンタジエニル、ジエチルシクロペンタジエニル、ジイソプロピルシクロペンタジエニル、ジ−t−ブチルシクロペンタジエニル、テトラメチルシクロペンタジエニル、インデニル基、2−メチルインデニル基、2−メチル−4−フェニルインデニル基、テトラヒドロインデニル基、ベンゾインデニル基、フルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、テトラヒドロフルオレニル基、オクタヒドロフルオレニル基及びアズレニル基である。
【0055】
非局在化環状η5−配位系配位子は、非局在化環状π系の1個以上の原子がヘテロ原子に置換されていてもよい。水素の他に、周期表第14族の元素及び/又は周期表第15、16及び17族の元素のような1個以上のヘテロ原子を含むことができる。
【0056】
非局在化環状η5−配位系配位子、例えば、シクロペンタジエニル基は、中心金属と、環状であってもよい、一つの又は複数の架橋配位子により架橋されていてもよい。架橋配位子としては、例えば、CH2、CH2CH2、CH(CH3)CH2、CH(C49)C(CH32、C(CH32、(CH32Si、(CH32Ge、(CH32Sn、(C652Si、(C65)(CH3)Si、(C652Ge、(C652Sn、(CH24Si、CH2Si(CH32、o−C64又は2、2'−(C642が挙げられる。
【0057】
上記式(2)で示されるメタラシクロペンタジエンは、二つ以上のメタロセン部分 (moiety)を有する化合物も含む。このような化合物は多核メタロセンとして知られている。前記多核メタロセンは、いかなる置換様式及びいかなる架橋形態を有していてもよい。前記多核メタロセンの独立したメタロセン部分は、各々が同一種でも、異種でもよい。前記多核メタロセンの例は、例えばEP−A−632063、特開平4−80214号、特開平4−85310、EP−A−654476に記載されている。
【0058】
上記式(2)で示されるメタラシクロペンタジエンは、ビスシクロペンタジエニル金属ジアルキルのようなメタロセン1モルに、約2モルのアルキン又は約1モルのジインを作用させることにより得ることができる。本発明において、上記式(2)で示されるメタラシクロペンタジエンとしてジルコナシクロペンタジエンを用いる場合には、例えば、下記のジルコノセンを用いて合成することができる。
【0059】
ビス(シクロペンタジエニル)ジブチルジルコニウム;
ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジブチルジルコニウム;
ビス(ブチルシクロペンタジエニル)ジブチルジルコニウム;
ビス(イソプロピルシクロペンタジエニル)ジブチルジルコニウム;
ビス(n−ブチルシクロペンタジエニル)ジブチルジルコニウム;
ビス(t−ブチルシクロペンタジエニル)ジブチルジルコニウム;
ビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジブチルジルコニウム;
ビス(ジエチルシクロペンタジエニル)ジブチルジルコニウム;
ビス(ジイソプロピルシクロペンタジエニル)ジブチルジルコニウム;
ビス(ジ−t−ブチルシクロペンタジエニル)ジブチルジルコニウム;
ビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジブチルジルコニウム。
【0060】
なお、ビス(シクロペンタジエニル)ジクロロジルコニウム;
ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジクロロジルコニウム;
ビス(ブチルシクロペンタジエニル)ジクロロジルコニウム;
ビス(イソプロピルシクロペンタジエニル)ジクロロジルコニウム;
ビス(n−ブチルシクロペンタジエニル)ジクロロジルコニウム;
ビス(t−ブチルシクロペンタジエニル)ジクロロジルコニウム;
ビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジクロロジルコニウム;
ビス(ジエチルシクロペンタジエニル)ジクロロジルコニウム;
ビス(ジイソプロピルシクロペンタジエニル)ジクロロジルコニウム;
ビス(ジ−t−ブチルシクロペンタジエニル)ジクロロジルコニウム;
ビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジクロロジルコニウムなどのジクロロ体については、ナトリウム等のアルカリ金属、マグネシウム等のアルカリ土類金属のような強塩基で還元するか、又は、ジアルキル体に変換してから、ジルコナシクロペンタジエンを生成させる。
【0061】
本発明の第2態様にかかるホスホール銅塩錯体の製造方法では、下記式(3)で示されるホスフィンが用いられる。
【0062】
【化17】
[式中、R3は、上記の意味を有する。]
【0063】
1及びX2は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、F、Cl、Br、Iのようなハロゲン原子を示す。本発明において、X1及びX2は、塩素原子であることが好ましい。
【0064】
上記式(3)で示されるホスフィンの量は、メタラシクロペンタジエン(2)1モルに対し、0.1モル〜100モルであり、好ましくは0.5モル〜3モルであり、更に好ましくは0.8モル〜2.0モルである。
【0065】
本発明の第2態様にかかるホスホール銅塩錯体の製造方法において、前記反応は銅塩の存在下で行う。銅塩についての説明は、本発明の第1態様において、M1についてしたものと同様である。
【0066】
銅塩の量は、メタラシクロペンタジエン(2)1モルに対し、0.0001モル〜100モルであり、好ましくは0.001モル〜10モルであり、更に好ましくは、0.01モル〜5モルである。
【0067】
本発明の第2態様において、ホスホール銅塩錯体は、典型的には、上記式(2)で示されるメタラシクロペンタジエンの溶液に、そのままホスフィン(3)と銅塩を添加し、攪拌して製造する。本発明の第2態様によれば、メタラシクロペンタジエン(2)は単離することなく、溶液中で調製されたメタラシクロペンタジエンをそのまま用いることができる。
【0068】
反応は、好ましくは−100℃〜300℃の温度範囲で行われ、特に好ましくは−80℃〜200℃の温度範囲、更に好ましくは−80℃〜60℃の温度範囲で行われる。圧力は、例えば、0.1バール〜2500バールの範囲内で、好ましくは0.5バール〜10バールの範囲内である。
【0069】
溶媒としては、上記式(2)で示されるメタラシクロペンタジエンを溶解することができる溶媒が好ましい。溶媒は、脂肪族又は芳香族の有機溶媒が用いられる。エーテル系溶媒、例えばテトラヒドロフラン又はジエチルエーテル;塩化メチレンのようなハロゲン化炭化水素;o−ジクロロベンゼンのようなハロゲン化芳香族炭化水素;N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素が用いられる。
本発明において、溶媒は、テトラヒドロフランであることが好ましい。
【0070】
本発明の第3態様では、本発明の第2態様によって得られたホスホール銅塩錯体から銅塩を除去することによって、ホスホール誘導体を製造する方法が提供される。即ち、本発明の第3態様において、銅塩存在下、下記式(2)で示されるメタラシクロペンタジエンと、下記式(3)で示されるホスフィンとを反応させ、反応混合物を得る工程と、前記反応混合物から銅塩を除去する工程とを含むことを特徴とする下記式(1b)で示されるホスホール誘導体の製造方法が提供される。
【0071】
【化18】
[式中、R1、R2、R3、Ar1、Ar2、M、L1、L2、M1及びnは、上記の意味を有する。]
【0072】
本発明の第3態様において、銅塩を除去する方法としては、例えば、ホスホール銅塩錯体を含む溶液を、ジアルキルジチオカルバミン酸塩等で処理する方法を挙げることができる。ジアルキルジチオカルバミン酸塩としては、ジエチルジチオカルバミン酸塩等を好ましく挙げることができる。
【0073】
上記の場合は、ジアルキルジチオカルバミン酸塩の量は、メタラシクロペンタジエン(2)1モルに対し、0.1モル〜100モルであり、好ましくは0.5モル〜3モルであり、更に好ましくは0.8モル〜2.0モルである。
【0074】
本発明の第3態様において、ホスホール銅塩錯体を生成するまでは、本発明の第2態様と同様である。その後、典型的には、ホスホール銅塩錯体の溶液に、ジエチルジチオカルバミン酸塩等のジアルキルジチオカルバミン酸塩を添加し、攪拌して製造する。ホスホール銅塩錯体は単離する必要はなく、溶液中で調製されたホスホール銅塩錯体をそのまま処理すればよい。
【0075】
反応は、好ましくは−100℃〜300℃の温度範囲で行われ、特に好ましくは−80℃〜200℃の温度範囲、更に好ましくは−80℃〜60℃の温度範囲で行われる。圧力は、例えば、0.1バール〜2500バールの範囲内で、好ましくは0.5バール〜10バールの範囲内である。
【0076】
溶媒としては、上記式(1a)で示されるホスホール銅塩錯体を溶解することができる溶媒が好ましい。溶媒は、脂肪族又は芳香族の有機溶媒が用いられる。エーテル系溶媒、例えばテトラヒドロフラン又はジエチルエーテル;塩化メチレンのようなハロゲン化炭化水素;o−ジクロロベンゼンのようなハロゲン化芳香族炭化水素;N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素が用いられる。
【0077】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づいて説明する。ただし、本発明は、下記の実施例に制限されるものではない。
【0078】
すべての反応は、特に言及しない限り、シュレンク管を用いて乾燥した窒素雰囲気下のもとで行われた。溶媒として用いたテトラヒドロフラン(THF)は窒素気流下、ナトリウム金属、ベンゾフェノンで蒸留して無水とした。試薬は市販品を購入し、そのまま用いた。
【0079】
1H及び13C NMRスペクトルは、25℃のCDCl3(1% TMS含有)溶液を用いて、Bruker ARX-400又はJEOL JNM-AL 300 NMRスペクトロメター上で測定した。シリカガラスキャピラリカラムSHIMADZU CBP1-M25-O25 及び SHIMADZU C-R6A-Chromatopac integrator を備えたSHIMADZU GC-14A ガスクロマトグラフで測定した。
【0080】
実施例1
2.5−ビス(4−ブロモフェニル)−1−フェニル−3,4−テトラメチレンホスホール
【化19】
ジルコノセンジクロリド(350 mg, 1.2 mmol)のTHF (5 mL)溶液にn−ブチルリチウム (1.60 M, 1.5 mL, 2.4 mmol)を加え、−78℃で1時間撹拌した。この溶液に1,8−ビス(4−ブロモフェニル)−1,7−オクタジイン (416 mg, 1.0 mmol)を加え室温で1時間撹拌した。この溶液に塩化銅 (20 mg, 0.20 mmol)とジクロロフェニルホスフィン (162 μL, 1.2 mmol) を加え室温で3時間撹拌した後、ジエチルジチオカルバメート(350 mg, 1.5 mmol)を加えて1時間撹拌した。標題化合物がNMR収率84 %で生成した。この溶液を減圧下で濃縮し、アルミナカラムクロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル/ヘキサン=1/100)を用いて精製したところ標題化合物が薄黄色固体として得られた(403 mg, 0.77 mmol, 単離収率77 %)。
【0081】
1HNR(CDCl3, Me4Si) δ1.52-1.88 (m, 4H), 2.57-2.73 (m, 2H), 2.78-3.03 (m, 2H), 7.06-7.17 (m, 5H), 7.22 (d, J = 8.41 Hz, 4H), 7.39 (d, J = 8.41 Hz, 4H); 13CNR(CDCl3, Me4Si) δ23.10, 27.85 (d), 120.24 (d), 128.49 (d), 129.26 (d), 130.52 (d), 130.07 (d), 131.38, 133.16 (d), 136.00 (d), 142.53 (d), 144.79 (d); 31PNR(CDCl3, H3PO4) δ12.04; 元素分析 計算値 C26H21Br2P. C, 59.57; H, 4.04; Br, 30.48. 実測値 C, 59.27; H, 4.29; Br, 33.19。
【0082】
実施例2
2.5−ビス(3-ブロモフェニル)−1−フェニル−3,4−テトラメチレンホスホール
【化20】
実施例1と同様の操作により、1,8−ビス(4−ブロモフェニル)−1,7−オクタジインの代わりに1,8−ビス(3−ブロモフェニル)−1,7−オクタジインを用いて合成した。薄黄色固体。NMR収率88%。単離収率66 %。標題化合物をX線結晶解析によって同定した。X線解析の結果を図1に示す。
【0083】
1HNR(CDCl3, Me4Si) δ1.61-1.82 (m, 4H), 2.60-2.68 (m, 2H), 2.84-2.96 (m, 2H), 7.08-7.16 (m, 7H), 7.25-7.29 (m, 4H), 7.52 (s, 2H); 13CNR(CDCl3, Me4Si) δ23.04, 27.77 (d), 122.31, 127.70 (d), 128.60 (d), 129.15, 129.30 (d), 129.72, 130.75 (d), 131.56 (d), 133.21 (d), 139.13 (d), 142.27 (d), 145.17 (d); 31PNR(CDCl3, H3PO4) δ12.46; 高分解能質量分析計 m/z 計算値 C26H21Br2P. 521.9748. 実測値 521.9775。
【0084】
実施例3
2,5−ビス(4−ブロモフェニル)−1−フェニル−3,4−トリメチレンホスホール
【化21】
実施例1と同様の操作により、1,8-ビス(4-ブロモフェニル)-1,7-オクタジインの代わりに1,7-ビス(3-ブロモフェニル)-1,6-ヘプタジインを用いて合成した。薄緑黄色固体。単離収率65 %。
【0085】
1HNR(CDCl3, Me4Si) δ2.21-2.48 (m, 2H), 2.67 (dtt, J = 3.12, 7.89, 16.88 Hz, 2H), 2.92 (dt, J = 7.89, 16.88 Hz, 2H),7.14-7.20 (m, 3H), 7.29-7.40 (m, 10H); 13CNR(CDCl3, Me4Si) δ29.06, 30.14, 120.14(d), 128.71(d), 129.00(d), 129.53(d), 131.60, 131.90(d), 133.21(d), 135.63(d), 136.56, 155.19 (d); 31PNR(CDCl3, H3PO4) δ34.14; 元素分析 計算値 C25H19Br2P. C, 58.85; H, 3.75; Br, 31.32. 実測値. C, 58.66; H, 3.70; Br, 31.79。
【0086】
実施例4
1,2,5−トリフェニル−3,4−テトラメチレンホスホール
【化22】
実施例1と同様の操作により、1,8-ビス(4-ブロモフェニル)-1,7-オクタジインの代わりに1,8-ジフェニル-1,7-オクタジインを用いて合成した。薄黄色固体。NMR収率82%。単離収率53 %。
【0087】
1HNR(CDCl3, Me4Si) δ1.52-1.81 (m, 4H), 2.60-2.73 (m, 2H), 2.85-2.97 (m, 2H), 7.00-7.39 (m, 15H); 13CNR(CDCl3, Me4Si) δ23.21, 27.87 (d), 126.05 (d), 128.16, 128.22 (d), 128.72 (d), 129.05 (d), 131.99 (d), 132.92 (d), 137.25 (d), 143.12 (d), 144.17 (d); 31PNR(CDCl3, H3PO4) δ10.86; 元素分析 計算値 C26H23P. C, 85.22; H, 6.33. 実測値. C, 85.43; H, 6.22。
【0088】
実施例5
ビス[2.5−ビス(4−ブロモフェニル)−1−フェニル−3,4−テトラメチレンホスホール]塩化銅
【化23】
ジルコノセンジクロリド(350 mg, 1.2 mmol)のTHF (5 mL)溶液にn-ブチルリチウム (1.60 M, 1.5 mL, 2.4 mmol)を加え、-78℃で1時間撹拌した。この溶液に1,8-ビス(4-ブロモフェニル)-1,7-オクタジイン (416 mg, 1.0 mmol)を加え室温で1時間撹拌した。この溶液に塩化銅 (60 mg, 0.60 mmol)とジクロロフェニルホスフィン (162 μL, 1.2 mmol) を加え室温で1時間撹拌した。標題化合物がNMR収率86 %で生成した。この溶液を3 N HClで酸処理した後、酢酸エチルで抽出し、炭酸水素ナトリウム水溶液と飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。この溶液をろ過した後減圧下で溶媒を除去し、残渣をクロロホルムに溶解させ再結晶を行ったところ標題化合物が黄色固体として得られた(361 mg, 0.32 mmol, 単離収率63 %)。
【0089】
1HNR(CDCl3, Me4Si)δ1.48-1.60 (m, 4H), 1.69-1.80 (m, 4H), 2.50-2.60 (m, 4H), 7.09-7.48 (m, 13H); 13CNR(CDCl3, Me4Si) δ27.80, 28.42, 121.14, 128.85 (d), 130.46 (d), 130.63 (d), 131.48, 133.23 (d), 133.74 (d), 138.61, 147.37 (d), 151.38 (d); 31PNR(CDCl3, H3PO4) δ9.03; 元素分析 計算値 C52H42Br4ClCuP2. C, 54.43; H, 3.69; Br, 27.85; Cl, 3.09. 実測値. C, 54.56; H, 3.74; Br, 26.87; Cl, 3.21。
【0090】
実施例6
ビス[2.5−ビス(3−ブロモフェニル)−1−フェニル−3,4−テトラメチレンホスホール]塩化銅
【化24】
実施例5と同様の操作により、1,8-ビス(4-ブロモフェニル)-1,7-オクタジインの代わりに1,8-ビス(3-ブロモフェニル)-1,7-オクタジインを用いて合成した。薄黄色固体。NMR収率86%。単離収率64 %。
【0091】
1HNR(CDCl3, Me4Si) δ1.55-1.68 (m, 4H), 1.69-1.83 (m, 4H), 2.62 (ddd, J = 5.32, 6.97, 17.62 Hz, 4H), 2.84 (ddd, J = 5.32, 7.34, 17.62 Hz, 4H), 6.94 (t, J = 7.89 Hz, 4H), 7.06-7.23 (m, 10H), 7.34-7.51 (m, 12H); 13CNR(CDCl3, Me4Si) δ22.85, 28.48, 122.21, 127.57 (d), 128.31 (d), 128.87 (d), 129.92, 129.97, 130.48, 131.31 (d), 133.32 (d), 136.78 (d), 138.37 (d), 147.76 (d); 31PNR(CDCl3, H3PO4)δ9.65; 元素分析 計算値 C52H42Br4ClCuP2. C, 54.43; H, 3.69; Br, 27.85; Cl, 3.09. 実測値. C, 54.64; H, 3.89; Br, 25.99; Cl, 3.43。
【0092】
【発明の効果】
本発明により、ジアリールホスホールを簡便かつ高収率で提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例2で得られた化合物のX線結晶解析の結果を示す図である。

Claims (19)

  1. 下記式(1a)で示されるホスホール銅塩錯体。
    [式中、Ar1及びAr2は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、ハロゲン化フェニル基であり、R1、R2及びR3は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子;置換基を有していてもよいC1〜C20炭化水素基;置換基を有していてもよいC1〜C20アルコキシ基;置換基を有していてもよいC6〜C20アリールオキシ基;置換基を有していてもよいアミノ基;置換基を有していてもよいシリル基、又は水酸基であり、 1 〜C 20 炭化水素基、C 1 〜C 20 アルコキシ基、C 6 〜C 20 アリールオキシ基、アミノ基又はシリル基が置換基を有する場合、該置換基は、C 1 〜C 10 炭化水素基、C 1 〜C 10 アルコキシ基、C 6 〜C 10 アリールオキシ基、アミノ基、水酸基、ハロゲン原子及びシリル基からなる群から選ばれ、ただし、R1及びR2は、互いに架橋してC4〜C20飽和環又は不飽和環を形成してもよく、前記環は、酸素原子、硫黄原子、珪素原子又は式−N(B)−で示される基(式中、Bは水素原子又はC1〜C20炭化水素基である。)で中断されていてもよく、かつ、 1 〜C 10 炭化水素基、C 1 〜C 10 アルコキシ基、C 6 〜C 10 アリールオキシ基、アミノ基、水酸基、ハロゲン原子及びシリル基からなる群から選ばれる置換基を有していてもよく、M1は銅塩であり、nは1又は2である。]
  2. 1及びR2が、互いに架橋して、置換基を有していてもよいC5〜C7飽和環又は不飽和環を形成しており、前記環は、酸素原子、硫黄原子、珪素原子又は式−N(B)−で示される基(式中、Bは水素原子又はC1〜C20炭化水素基である。)で中断されていてもよく、かつ、 1 〜C 10 炭化水素基、C 1 〜C 10 アルコキシ基、C 6 〜C 10 アリールオキシ基、アミノ基、水酸基、ハロゲン原子及びシリル基からなる群から選ばれる置換基を有していてもよく、R3が置換基を有していてもよいC6〜C20アリール基である、請求項1に記載のホスホール銅塩錯体。
  3. 前記式(1a)で示されるホスホール銅塩錯体が、ビス[2,5−ビス(4−ブロモフェニル)−1−フェニル−3,4−テトラメチレンホスホール]塩化銅、又は、ビス[2,5−ビス(3−ブロモフェニル)−1−フェニル−3,4−テトラメチレンホスホール]塩化銅である、請求項1に記載のホスホール銅塩錯体。
  4. 下記式(1a)で示されるホスホール銅塩錯体の製造方法であって、
    [式中、Ar1及びAr2は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、置換基を有していてもよいハロゲン化フェニル基であり、R1、R2及びR3は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子;置換基を有していてもよいC1〜C20炭化水素基;置換基を有していてもよいC1〜C20アルコキシ基;置換基を有していてもよいC6〜C20アリールオキシ基;置換基を有していてもよいアミノ基;置換基を有していてもよいシリル基、又は水酸基であり、ただし、R1及びR2は、互いに架橋してC4〜C20飽和環又は不飽和環を形成してもよく、前記環は、酸素原子、硫黄原子、珪素原子又は式−N(B)−で示される基(式中、Bは水素原子又はC1〜C20炭化水素基である。)で中断されていてもよく、かつ、置換基を有していてもよく、M1は銅塩であり、nは1又は2である。]
    銅塩存在下、下記式(2)で示されるメタラシクロペンタジエンと、
    [式中、Ar1、Ar2、R1及びR2は、上記の意味を有する。Mは、チタン、ジルコニウム又はハフニウムを示し、L1及びL2は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、非局在化環状η5−配位系配位子を示す。但し、L1及びL2は、架橋されていてもよい。]
    下記式(3)で示されるホスフィンと
    [式中、R3は、上記の意味を有する。X1及びX2は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、ハロゲン原子を示す。]
    を有機溶媒中で反応させることを特徴とするホスホール銅塩錯体の製造方法。
  5. 前記銅塩が塩化銅である、請求項4に記載のホスホール銅塩錯体の製造方法。
  6. 1及びX2が、塩素原子である、請求項4又は5に記載のホスホール銅塩錯体の製造方法。
  7. Mがジルコニウムである、請求項4〜6のいずれかに記載のホスホール銅塩錯体の製造方法。
  8. 前記非局在化環状η5−配位系配位子が、置換されていてもよいシクロペンタジエニル基、インデニル基、フルオレニル基又はアズレニル基である、請求項4〜7のいずれかに記載のホスホール銅塩錯体の製造方法。
  9. 前記有機溶媒が、テトラヒドロフランである、請求項4〜8のいずれかに記載のホスホール銅塩錯体の製造方法。
  10. 1及びR2が、互いに架橋して、置換基を有していてもよいC5〜C7飽和環又は不飽和環を形成しており、前記環は、酸素原子、硫黄原子、珪素原子又は式−N(B)−で示される基(式中、Bは水素原子又はC1〜C20炭化水素基である。)で中断されていてもよく、かつ、置換基を有していてもよく、R3が置換基を有していてもよいC6〜C20アリール基である、請求項4〜9のいずれかに記載のホスホール銅塩錯体の製造方法。
  11. 前記式(1a)で示されるホスホール銅塩錯体が、ビス[2,5−ビス(4−ブロモフェニル)−1−フェニル−3,4−テトラメチレンホスホール]塩化銅、又は、ビス[2,5−ビス(3−ブロモフェニル)−1−フェニル−3,4−テトラメチレンホスホール]塩化銅である、請求項4〜9のいずれかに記載のホスホール銅塩錯体の製造方法。
  12. 下記式(1b)で示されるホスホール誘導体の製造方法であって、
    [式中、Ar1及びAr2は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、置換基を有していてもよいハロゲン化フェニル基であり、R1、R2及びR3は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子;置換基を有していてもよいC1〜C20炭化水素基;置換基を有していてもよいC1〜C20アルコキシ基;置換基を有していてもよいC6〜C20アリールオキシ基;置換基を有していてもよいアミノ基;置換基を有していてもよいシリル基、又は水酸基であり、ただし、R1及びR2は、互いに架橋してC4〜C20飽和環又は不飽和環を形成してもよく、前記環は、酸素原子、硫黄原子、珪素原子又は式−N(B)−で示される基(式中、Bは水素原子又はC1〜C20炭化水素基である。)で中断されていてもよく、かつ、置換基を有していてもよい。]
    銅塩存在下、下記式(2)で示されるメタラシクロペンタジエンと、
    [式中、Ar1、Ar2、R1及びR2は、上記の意味を有する。Mは、チタン、ジルコニウム又はハフニウムを示し、L1及びL2は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、非局在化環状η5−配位系配位子を示す。但し、L1及びL2は、架橋されていてもよい。]
    下記式(3)で示されるホスフィンと
    [式中、R3は、上記の意味を有する。X1及びX2は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、ハロゲン原子を示す。]
    を有機溶媒中で反応させ、反応混合物を得る工程と、前記反応混合物から銅塩を除去する工程とを含むことを特徴とするホスホール誘導体の製造方法。
  13. 前記銅塩が塩化銅である、請求項12に記載のホスホール誘導体の製造方法。
  14. 1及びX2が、塩素原子である、請求項12又は13に記載のホスホール誘導体の製造方法。
  15. Mがジルコニウムである、請求項12〜14のいずれかに記載のホスホール誘導体の製造方法。
  16. 前記非局在化環状η5−配位系配位子が、置換されていてもよいシクロペンタジエニル基、インデニル基、フルオレニル基又はアズレニル基である、請求項12〜15のいずれかに記載のホスホール誘導体の製造方法。
  17. 前記有機溶媒が、テトラヒドロフランである、請求項12〜16のいずれかに記載のホスホール誘導体の製造方法。
  18. 1及びR2が、互いに架橋して、置換基を有していてもよいC5〜C7飽和環又は不飽和環を形成しており、前記環は、酸素原子、硫黄原子、珪素原子又は式−N(B)−で示される基(式中、Bは水素原子又はC1〜C20炭化水素基である。)で中断されていてもよく、かつ、置換基を有していてもよく、R3が置換基を有していてもよいC6〜C20アリール基である、請求項12〜17のいずれかに記載のホスホール誘導体の製造方法。
  19. 前記式(1b)で示されるホスホール誘導体が、2,5−ビス(4−ブロモフェニル)−1−フェニル−3,4−テトラメチレンホスホール、2,5−ビス(3−ブロモフェニル)−1−フェニル−3,4−テトラメチレンホスホール、又は、2,5−ビス(4−ブロモフェニル)−1−フェニル−3,4−トリメチレンホスホールである、請求項12〜17のいずれかに記載のホスホール誘導体の製造方法。
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