JP3609038B2 - 3層積層体の成形方法および成形用金型 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、合成樹脂製の第1層と、合成樹脂製の第3層と、これらの第1、3層の間に封止されている被封止体とからなる3層積層体を、1および2次成形により成形する、3層積層体の成形方法およびこの方法の実施に使用される成形用金型に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
合成樹脂製の第1層と合成樹脂製の第3層と、これらの第1、3層の間に封止されている被封止体とからなる3層積層体は、例えば携帯電話のような電子携帯機器あるいはプリンタのような電子端末器等の部品として使用されている。第1、2層からなる積層体は、本出願人が提案した特許第3086416号明細書、同特許第3042827号明細書等に開示されている成形方法を応用して成形することもできるが、3層からなる積層体は、一般には図7に示されているようにして成形されている。すなわち、本方法の実施に使用される金型は、図8の(イ)に示されているように、固定金型60と、上下方向にスライドするスライド金型70とから構成されている。固定金型60のパーティングライン側には、1次成形により第1層を成形するためのコア62と、2次成形により第3層を成形するための凹部63とが上下方向に所定の間隔をおいて形成されている。また、固定金型60には、1、2次成形用専用の第1、2のスプル64、65が設けられ、第1のスプル64に連なった第1のゲート66はコア62の近傍に開口し、第2のスプル65に連なった第2のゲート67は、凹部63に開口している。一方、スライド金型70のパーティングライン側には、固定金型60のコア62よりも所定量だけ大きい1次成形用の凹部72が形成されている。この凹部72がコア62と協働して第1層を成形するためのキャビテイを構成する。なお、第1、2のスプル64、65を切り替える切替装置すなわちゲート切替装置は、図8には示されていない。
【0003】
上記固定金型60とスライド金型70とにより、3層積層体を成形するためには、図8の(ロ)に示されているように、スライド金型70を固定金型60に対して型締めする。そうすると、コア62と凹部72とにより第1層を成形するためのキャビテイが構成される。第1のスプル64から第1のゲート66を通して溶融樹脂を射出する。そうすると、1次成形品である第1層aが成形される。スライド金型70を開き、図8の(ハ)に示されているように、被封止体fを第1層aの内側に装着し、スライド金型70を上方の所定位置へスライドさせる。そして、型締めする。そうすると、凹部63と封止体fの他方の面とにより2次成形用のキャビテイが構成される。ゲートを切り替えて第2のスプル65から第2のゲート67を通して溶融樹脂を射出する。これにより、2次成形品である第3層bが成形される。冷却固化を待ってスライド金型70を開くと、第1層a、被封止体fおよび第3層bからなる3層積層体dが得られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、従来の成形方法にっても3層積層体dを成形することはできるが、改良すべき点も認められる。例えば、被封止体fは、第1層aの内側に単に装着され、そして第3層bが成形されるようになっているので、第1層aの内側と被封止体fとの間は、厳密には融着されていない。したがって、被封止体fが強度部材として封止あるいは積層されているときは、必要な強度が得られないことになる。特に、繰り返し曲げ力が作用するときは、第1層aと被封止体fとの間に繰り返しズレが生じ、早期に摩耗、破損する恐れがある。
【0005】
また、従来の成形方法では、0.2mm以下のような薄い第1層aあるいは第3層bからなる3層積層体dは成形し難いという問題もある。すなわち、極薄の成形層を得るためには、キャビテイも極薄になるが、金型温度および溶融樹脂の温度には限度があるので、金型のキャビテイに充填される溶融樹脂は、射出速度を大きくしても瞬時に固化し、キャビテイの隅々まで充填されず、所望の極薄の3層積層体は得られない。もっとも、射出充填前に金型内を加熱して固化を遅らせて、隅々まで充填する方法が考えられるが、充填後は成形品を取り出すために冷却しなければならないので、加熱時間の他に冷却時間を要し、生産性が落ちる。また、加熱と冷却とを繰り返すので、エネルギの損失も大きくなる。したがって、このような成形方法は実施されていない。
【0006】
金型の点から見ると、1次成形と2次成形には、第1、2のゲート66、67がそれぞれ個別に使用されているので、1頭の射出ユニットを使用して1、2次成形により3層積層体dを得るためには、前述したように第1、2のスプル64、65の切替装置すなわちゲートの切替装置を必要とし、金型の構造が複雑になると共にコストアップになる。これに対し、第1、2のスプル64、65に対応して2頭の射出ユニットを適用すると、ゲートの切替装置の問題は解決されるが、成形装置全体のコストは、さらにアップすることになる。
本発明は、上記したような従来技術に鑑みてなされたもので、融着あるいは接着強度の大きい3層からなる3層積層体の成形方法および成形用金型を提供することを目的としている。また、他の発明は上記目的に加えて極薄の層からなる3層積層体の成形方法を提供することを目的とし、さらに他の発明は、安価に3層積層体を得ることのできる3層積層体の成形用金型を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、1次成形時には、キャビテイの一部が被封止体の一方の面で構成されるキャビテイに溶融樹脂を射出充填して、第1層と被封止体の一方の面とが一体化された半成形品を成形し、2次成形時にはキャビテイの一部が半成形品の被封止体の他方の面で構成されるキャビテイに溶融樹脂を射出充填するように構成される。また、他の発明は、社団法人 プラスチック成形加工学会(第49回講演会、2000年3月9日)で発表された論文に開示されている「発泡に二酸化炭素あるいは窒素を用いれば、従来の発泡プラスチックでは不可能とされていた極めて薄いシート状の発泡も可能なものにし得る」という研究成果を応用して、物理的発泡剤が溶融された溶融樹脂を射出するように構成される。さらに他の発明は、1次成形用のゲートと2次成形用のゲートの位置を同一位置あるいは共通化することにより達成される。
かくして、請求項1に記載の発明は、上記目的を達成するために、次成形用凹部が形成されている固定金型と、2次成形用凹部と被封止体の保持用凹部とが形成されている可動金型とを使用して合成樹脂製の第1層と、合成樹脂製の第3層と、これらの第1、3層の間に封止されている被封止体とからなる3層積層体を1および2次成形により成形する成形方法であって、
前記1次成形では、前記可動金型の保持用凹部に装着されている被封止体の一方の面と、前記固定金型の1次成形用凹部とで構成される第1層成形用のキャビテイに溶融樹脂を射出充填して、第1層と被封止体の一方の面とが一体化された半成形品を成形し、
前記2次成形では、前記可動金型を前記固定金型に対して所定位置へ移動させて、1次成形により成形された半成形品の被封止体の他方の面と、前記可動金型の2次成形用凹部とで構成される第3層成形用のキャビテイに溶融樹脂を射出充填して、被封止体の他方の面と第3層とを一体化して、第1層と被封止体と第3層とが一体化された3層積層体を得るとき、前記1次成形と2次成形とを同一金型の異なった位置で実質的に同時に行うこように構成される。請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の成形方法において、1次成形と2次成形時に、炭酸ガスまたは窒素ガスを溶融樹脂に混入させて射出するように、そして請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の成形方法において、炭酸ガスまたは窒素ガスが、超臨界状態の二酸化炭素流体または窒素流体であるように構成される。
請求項4に記載の発明は、合成樹脂製の第1層と、合成樹脂製の第3層と、これらの第1、3層の間に封止されている被封止体とからなる3層積層体を1および2次成形により成形するための金型であって、前記金型は、パーティングライン側に第1、2の1次成形用凹部が形成されている固定金型と、同様にパーティングライン側に被封止体を保持するための複数個の保持用凹部と2次成形用凹部とが形成されている移動金型とからなり、前記移動金型が第1の位置で前記固定金型に対して型締めされると、前記第1の1次成形用凹部と複数個の保持用凹部の内の1個の保持用凹部とが整合して1次成形用キャビテイが構成されると共に、前記第2の1次成形用凹部と2次成形用凹部とが整合して2次成形用キャビテイが構成され、このとき前記1次成形用キャビテイには共通のホットランナに連なった第1のホットスプルに連通している第1のゲートが、そして2次成形用キャビテイには前記共通のホットランナに連なった第2のホットスプルに連通している第3のゲートがそれぞれ開口し、前記移動金型が第2の位置で前記固定金型に対して型締めされると、前記第2の1次成形用凹部と複数個の保持用凹部の内の他の保持用凹部とが整合して1次成形用キャビテイが構成されると共に、前記第1の1次成形用凹部と2次成形用凹部とが整合して2次成形用キャビテイ(C2)が構成され、このとき前記1次成形用キャビテイには前記共通のホットランナに連なった第2のホットスプルに連通している第2のゲートが、そして2次成形用キャビテイには前記共通のホットランナに連なった第1のホットスプルに連通している前記第3のゲートがそれぞれ開口するように構成される。請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の成形用金型において、第1のゲートは、パーティングラインに平行で移動金型の第1の1次成形用凹部の側方に、第2のゲートは、パーティングラインに平行で移動金型の第2の1次成形用凹部の側方に、そして第3のゲートは同様にパーティングラインに平行で移動金型の2次成形用凹部の側方にそれぞれ開口しているように構成され、請求項6に記載の発明は、請求項4に記載の成形用金型において、第1のゲートは、パーティングラインに平 行で固定金型の第1の1次成形用凹部の側方に、第2のゲートはパーティングラインに平行で固定金型の第2の1次成形用凹部の側方に、そして第3のゲートはパーティングラインに平行で移動金型の2次成形用凹部の側方にそれぞれ開口しているように構成され、請求項7に記載の発明は、請求項4〜6のいずれかの項に記載の成形用金型において、複数個の保持用凹部には、該保持用凹部に被封止体を一時的に保持するための保持手段が設けら、そして請求項8に記載の発明は、請求項4〜7のいずれかの項に記載成形用金型において、移動金型は、固定金型に対してスライド的に駆動されるスライド金型であるように構成される。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態に係わる金型1と可塑化装置すなわち射出ユニット30とからなる射出成形装置の全体を模式的に示す図であるが、同図に示されているように本実施の形態に係わる金型1は、固定盤2に取り付けられている固定金型3と、可動盤15に図1において上下方向に駆動可能に設けられているスライド金型16とから構成されている。固定金型3の、パーティングラインP側には、このパーティングラインPに開口した1次成形層の一部を成形するための一対の第1、2の1次成形用凹部4、5が上下方向に所定の間隔をおいて設けられている。そして、これらの1次成形用凹部4、5の近傍には、第1、2のホットスプル6、7がパーティングラインPにそれぞれ開口している。そして、これらの第1、2のホットスプル6、7は、固定盤2と固定金型3との間に構成されている共通の1個のホットランナ10にそれぞれ連通している。また、このホットランナ10は固定盤2を貫通しているホットスプル11に連なっている。
【0009】
このような第1、2のホットスプル6、7の内部には、例えばエアシリンダユニット8’、9’で軸方向に往復駆動される第1、2のホットランナバルブ8、9がそれぞれ設けられている。第1、2のホットランナバルブ8、9は、棒状を呈し、その外径は第1、2のホットスプル6、7の内径よりも小さい。したがって、図2に拡大して示されているように、第1、2のホットランナバルブ8、9が第1、2のホットスプル6、7内にあるときも、溶融樹脂の流通路は確保されている。しかしながら、第1、2のホットスプル6、7のパーテイングラインPの近傍は絞られているので、第1、2のホットランナバルブ8、9が、その先端部がパーテイングラインPの近くまで駆動されると、第1、2のホットスプル6、7は閉鎖される。なお、固定金型3は、例えばパーテイングラインPに平行な面で適宜分割され、そしてホットランナ10、エアシリンダユニット8’、9’等が設けられるが、図1〜7には固定金型3は一体化された状態で示されている。
【0010】
スライド金型16の、パーティングラインP側には、このパーティングラインP側に開口した、被封止体を保持するための一対の第1、2の保持用凹部17、18が上下方向に所定の間隔をおいて設けられている。本実施の形態によると、これらの第1、2の保持用凹部17、18の平面積は、固定金型3の第1、2の1次成形用凹部4、5の平面積よりも小さい。したがって、被封止体は、その周縁部も封止されることになる。第1、2の保持用凹部17、18の底部には、第1、2の吸引管21、22がそれぞれ開口している。これらの吸引管21、22には、開閉弁23、24がそれぞれ介装され、そして1本の主管25となり真空源26に接続されている。これらの吸引管21、22により、第1、2の保持用凹部17、18内を負圧にし、被封止体を必要に応じて確実に保持することができる。
【0011】
第1、2の保持用凹部17、18の周囲には、固定金型3の第1、2の1次成形用凹部4、5と対をなし、1次成形層の一部を成形する第1、2の1次成形用凹部17’、18’が設けられている。これらの1次成形用凹部17’、18’の、第1、2のホットスプル6、7に対応した部分は、第1、2の1次成形用ゲート17”、18”となっている。
【0012】
スライド金型16の第1、2の保持用凹部17、18の中間位置には、パーティングラインP側に開口した2次成形用凹部19が設けられている。この2次成形用凹部19は、固定金型3の第1、2の1次成形用凹部4、5と対になって第3層を成形するキャビテイを構成する。このような2次成形用凹部19の、図1において下方に、パーティングライン側に開口した第3のゲート20が形成されている。この第3のゲート20の厚みTは、図2に拡大して示されているように、第1、2の1次成形用ゲート17”、18”の厚みtの約2倍になっている。これにより、1次成形により1次成形用ゲート17”、18”が1次成形品の樹脂で塞がれても、共通のゲートすなわち第1、2のホットスプル6、7から2次成形用の溶融樹脂を射出できることになる。このように構成されている第3のゲート20は、図1に示されている位置すなわちスライド金型16が下方の第1位置にあるとき、固定金型3に対して型締めされると、固定金型3の第2のホットスプル7と整合し、上方の第2位置へ駆動され、そして型締めされると、第1のホットスプル6と整合する。
【0013】
本実施の形態によると、スライド金型16は、可動盤15にスライド可能に取り付けられているが、その駆動装置は図1には示されていない。駆動装置は、スライド金型16を単純に上下方向に駆動するだけで、構造が簡単であるので、スライド金型16は、従来の汎用の可動盤に取り付けることもできる。また、型締装置、成形品突出装置等も示されていない。さらには、本実施の形態によると、1、2次成形層は発泡体から構成されることもあるので、1、2次成形用キャビテイには、例えば7.5MPa以上のカウンタープレッシャーがかけられるようになっているが、図1にはカウンタプレッシャー付加装置も示されていない。カウンタプレッシャー付加装置は、例えば本出願人が提案中の特願平11−349031号(特開2001−162649号公報)に記載されているように、窒素ガス、炭酸ガス等の不活性ガスが充填されているガスボンベ、加圧装置、圧力制御弁等から構成し、そのガス管をキャビテイに接続するように構成することができる。なお、カウンタープレッシャーがかけられるときは、吸引管21、22を固定金型3の方に設け、これらの管をカウンタープレッシャーガス供給管とすることもできる。このときは、被封止体の保持には他の手段例えば第1、2の保持用凹部17、18に設けた微細な位置決めピン、粘結剤等を適用するのが望ましい。
【0014】
熱可塑性樹脂発泡体層の成形用の射出ユニット30は、概略的にはスクリュシリンダ31と、このスクリュシリンダ31の内部に可塑化方向に回転駆動されると共に、軸方向すなわち射出方向にも駆動可能に設けられているスクリュとから構成されている。具体的には射出ユニット30は、本出願人が提案中の特願平11−300473号(特開2001−113556号公報)に示されているように構成されている。
【0015】
すなわち、スクリュシリンダ31は、軸方向に所定長さを有し、その略中間位置においてスクリュシリンダ31の外部から内部に達する、超臨界ガス圧以上の圧力の不活性ガスを供給するための、ガス供給孔32が開けられている。そして、このガス供給孔32に、不活性ガス供給装置40に連なっているガス管41が気密に接続されている。本実施の形態では、炭酸ガス、窒素ガス等の不活性ガスは、超臨界ガス圧力の数MPa〜20MPa程度の圧力で溶融状態の樹脂材料に注入されるが、そのため不活性ガス供給装置40には圧縮機が設けられている。この圧縮機により、ガスボンベ43中の不活性ガスは昇圧され、そして圧力制御弁で制御されてスクリュシリンダ31内に注入される。なお、スクリュシリンダ31内の温度は、溶融樹脂により超臨界ガス温度以上になっているので、注入される不活性ガスは超臨界ガス温度以上になる。したがって、不活性ガス供給装置40には、特別な加熱装置は設けられていない。しかしながら、温度の低い不活性ガスを注入すると、スクリュシリンダ31内の溶融状態の樹脂材料の温度が低下するので、廃熱等を利用して予熱することはできる。
【0016】
スクリュシリンダ31内の、図1において左方の先端部寄りは計量室となり、その先端部に射出ノズル33が設けられている。この射出ノズル33には、シャットオフ弁が設けられている。スクリュシリンダ31の、後端部寄りに材料供給孔が開けられ、その後端部に従来周知のスクリュ駆動装置34が設けられている。このスクリュ駆動装置34により、スクリュは回転駆動されるときも軸方向に移動可能であり、またピストンユニットのピストンにより、計量時に溶融樹脂に超臨界ガス圧力をかけることも、計量された溶融樹脂を射出することもできる。このようなスクリュシリンダ31および射出ノズル33の外周部には、図1には示されていないが個々に発熱温度が制御される複数個の加熱ヒータが設けられ、スクリュシリンダ31内の温度が超臨界ガス温度以上、例えば100℃以上に保たれるようになっている。なお、熱可塑性樹脂材料は、本実施の形態では制御された量がスクリュシリンダ31に供給されるようになっている。そのために、機械式のスクリュ式フィーダが設けられているが、このようなフイーダも図1には示されていない。
【0017】
スクリュも、前述した本出願人が提案中の特願平11−300473号に記載されているように構成されている。すなわち、スクリュは可塑化時および射出時には軸方向に移動するが、スクリュシリンダ31に一応対応して、後端部が第1ステージ、先端部が第2ステージとなっている。第1ステージは、供給部と、この供給部の先方の第1圧縮部と、その先方の第1メタリング部とからなっている。供給部は、スクリュシリンダ31の材料供給孔に対応し、そのスクリュ溝は比較的深くなっている。第1圧縮部のスクリュ溝は、供給部の溝深さから第1メタリングのスクリュ溝深さまで暫時変化している。第1メタリング部のスクリュ溝は、浅くなっている。スクリュの回転により供給部から送られてくる熱可塑性樹脂材料は、スクリュシリンダ31に設けられた加熱ヒータからの熱を受けると共に、第1圧縮部で圧縮と剪断作用を受けながら溶融し、第1メタリング部では熱可塑性樹脂材料は完全に溶融されている。これにより、注入される不活性ガスが供給部の方へ漏れることが防止される。すなわち、溶融樹脂によりシールされることになる。
【0018】
第2ステージは、第1ステージに続く減圧部と、その先方の第2圧縮部と、さらにその先方の第2メタリング部とからなっている。減圧部のスクリュ溝は、深くなっている。これにより、第1ステージから送られてくる溶融樹脂は、減圧され、溶融樹脂が満たされない飢餓フィード部が生じる。その結果、不活性ガスの注入が容易になる。また、この減圧部は、スクリュが軸方向に移動してもガス供給孔32をカバーできる長さに選定されている。第2圧縮部のスクリュ溝は比較的浅く、第2メタリング部のスクリュ溝は浅くなっており、溶融樹脂で満たされている。これにより、注入された不活性ガスは、第2メタリング部の溶融樹脂によりシールされることになる。
【0019】
本実施の形態に係わる射出ユニット30は、制御器、タイマー等からなるコントローラも備えている。コントローラには、設定器が設けられている。そして、この設定器により可塑化に必要な各種の値、例えば不活性ガスの圧力の上下限値、不活性ガスの供給開始時期、および停止時期等を設定するタイマーの設定、スクリュ駆動装置34の回転モータの回転速度、可塑化時の背圧値、スクリュ式フィーダの駆動装置の駆動速度、スクリュシリンダ31および射出ノズル33の外周部に設けられている加熱ヒータの温度等が設定できるようになっている。そして、上記の各種の値が設定値に維持されるように、制御器により例えばフィードバック制御される。また、不活性ガスの圧力が上下限値を超えたときは、アラーム等が作動すると共に、射出ユニット30が停止するようにもなっている。
【0020】
次に、3層積層体の成形例について説明する。なお、上記実施の形態によると、射出ユニット30には、不活性ガス供給装置40等が設けられているので、発泡層からなる3層積層体を成形できるが、説明を簡単にするために、これらの不活性ガス供給装置を使用することなく、ソリット樹脂からなる3層積層体の成形例について説明する。
【0021】
本射出成形装置はコントローラを備えているので、自動的に成形することも、また手動的にも成形することができるが、以下主として手動的に成形する例を図2〜6を参照しながら説明する。図3の(イ)に示されているようにスライド金型16が下方の第1の位置にある状態で型を開いて、第1の保持用凹部17に被封止体Fを装着する。この被封止体Fは、目的に応じた例えば電磁波のシールドを目的とするときは金属板、炭素繊維板等からなっている。装着するとき、第1の吸引管21から第1の保持用凹部17に負圧を作用させて、封止体Fを確実に第1の保持用凹部17に保持する。あるいは、微細な位置決めピン、粘結剤等で保持しておく。次いで、型締めする。そうすると、固定金型3の第1の1次成形用凹部4と、被封止体Fの一方の面と、スライド金型16の第1の1次成形用凹部17’とにより、1次成形層を得るための1次成形用キャビテイC1が構成される。このようにしてキャビテイC1が構成され、そしてキャビテイC1の一部が溶融樹脂で充填されつつある状態が、図3の(ロ)に示されている。
【0022】
射出ユニット30のスクリュ駆動装置34によりスクリュを回転駆動して、従来周知のようにして熱可塑性樹脂材料を計量する。次いで、第1のホットランナバルブ8を、図3の(ロ)に示されているように退避させ、第1のホットスプル6を開く。第2のホットランナバルブ9はその先端部がパーテイングラインPに位置するように駆動して、第2のホットスプル7を閉鎖する。そうして、スクリュを軸方向へ駆動する。そうすると、溶融樹脂は、固定盤2のホットスプル11、共通のホットランナ10、第1のホットスプル6、第1の1次成形用ゲート17”を通って1次成形用キャビテイC1に充填される。この1次成形により、被封止体Fの一方の面と1次成形層Aとが一体化された半成形品S’が得られる。半成形品S’の一部が成形されている状態が、図3の(ハ)に拡大して模式的に示されている。
【0023】
第1のホットランナバルブ8をパーテイングラインP側へ駆動して、第1のホットスプル6を閉鎖する。冷却固化を待ってスライド金型16を開く。このとき、面積の大小、形状の差異等により半成形品S’は、固定金型3の第1の1次成形用凹部4の方に残る。スライド金型16を開くときは、半成形品S’を固定金型3の方へ確実に残すために、第1の吸引管21に介装されている開閉バルブ23を開き、大気を導入する。スライド金型16の第2の保持用凹部18に被封止体Fを装着する。次いで、スライド金型16を上方の第2の位置へ駆動する。スライド金型16を開き、被封止体Fを装着した状態が図4の(イ)に、そして上方の第2の位置へ駆動した状態が、図4の(ロ)にそれぞれ示されている。
【0024】
この第2位置でスライド金型16を型締めする。そうすると、図4の(ハ)に示されているように、固定金型3の第1の1次成形用凹部4に保持されている半成形品S’と、スライド金型16の2次成形用凹部19とにより2次成形層Bを得るための、2次成形用キャビテイC2が構成される。また、同時に固定金型3の第2の1次成形用凹部5とスライド金型16に保持されている被封止体Fとにより、1次成形層Aを成形するための、1次成形用キャビテイC1が構成される。このように2次成形用キャビテイC2が構成されるとき、第3のゲート20の一部はゲート17”の樹脂により一部塞がれるが、第3のゲート20の厚みは、前述したようにゲート17”の厚みの約2倍になっているので、第1のホットスプル6と連通する。この連通した状態が図4の(ニ)に拡大して示されている。
【0025】
第1、2のホットランナバルブ8、9を退避させて、第1、2のホットスプル6、7を開く。次いで、先に可塑化した溶融樹脂あるいは前述したようにして新たに可塑化した溶融樹脂を射出する。溶融樹脂は、今度はホットランナ10から第1、2のホットスプル6、7に分流する。第1のホットスプル6の方へ分流した溶融樹脂は、第3のゲート20を通って2次成形用キャビテイC2に充填される。これにより、被封止体Fの他方の面と2次成形層Bとが一体化される。同時に、第2のホットスプル7の方へ分流した溶融樹脂は、第2の1次成形用ゲート18”を通って1次成形用キャビテイC1に充填される。これにより、3層積層体Sと半成形品S’とがゲートを切り替えることなく、同時に得られる。すなわち、携帯電話、パソコン、電子手帳等の電子携帯機器あるいは電話、プリンタ、コピー機等の電子端末器さらにはカバー、ケースなどの筺体部品等の3層積層体Sが得られる。このような1次成形と、2次成形とが同時に行われている途中の段階が、図4の(ハ)に示されている。
【0026】
第1、2のホットランナバルブ8、9を駆動して、第1、2のホットスプル6、7を閉鎖する。冷却固化を待って、スライド金型16を開く。そうすると、成形品突き出しピンが突き出て、図5の(イ)に示されているように、1次成形層Aと被封止体Fと2次成形層Bとからなる3層積層体Sが突き出される。半成形品S’は、このときも前述したような理由により固定金型3の第2の1次成形用凹部5の方に残っている。スライド金型16の第1の保持用凹部17に、新たな被封止体Fを装着する。次いで、スライド金型16を下方の第1位置へ駆動し、そうして型締めする。このように下方の第1位置へ駆動した状態および型締めされた状態が、図5の(ロ)、(ハ)にそれぞれ示されている。
【0027】
この第1の位置で型締めすると、1、2次成形用キャビテイC1、C2が前述したようにして構成される。第1、2のホットランナバルブ8、9を退避させ、第1、2のホットスプル6、7を開放する。溶融樹脂を射出する。溶融樹脂は、今度もホットランナ10から第1、2のホットスプル6、7に分流する。第2のホットスプル7に分流した溶融樹脂は、図4の(ニ)に関して説明したように、第3のゲート20を通って2次成形用キャビテイC2に充填される。同時に、第1のホットスプル6に分流した溶融樹脂は、第2の1次成形用ゲート17”を通って1次成形用キャビテイC1に充填される。これにより、前述したように3層積層体Sと半成形品S’とが同時に得られる。
【0028】
第1、2のホットランナバルブ8、9を駆動して、第1、2のホットスプル6、7を閉鎖する。冷却固化を待って、図6の(イ)に示されているように、スライド金型16を開く。3層積層体Sが突き出される。半成形品S’は、面積、形状等の差により固定金型3の方に残る。スライド金型16の第2の保持用凹部18に被封止体Fを装着する。次いで、スライド金型16を上方の第2の位置へ駆動する。スライド金型16を上方の第2位置へ駆動した状態が、図6の(ロ)に示されている。この図6の(ロ)の状態は、前述した図4の(ロ)に示されている状態と同じである。これにより、成形サイクルは1巡したことになる。以下、同様にして射出成形する。
【0029】
本実施の形態によると、前述したように、被封止体Fの一方の面は1次成形層Aと、そして他方の面は2次成形層Bと一体化されているので、融着あるいは接着強度の大きい3層積層体Sが得られる。また、本実施の形態によると、1、2次成形用のゲートが共通化されているので、固定金型3にゲート切替装置を設ける必要はなく、固定金型3の構造が簡単になっている。また、3層積層体Sのゲートの位置は、被封止体Fの近傍の側部の1カ所であるので、ゲート処理が簡単になっている。
【0030】
1、2次成形用のゲートが共通化された他の実施の形態が図7に示されている。前述した実施の形態の構成要素と同じ要素には同じ参照数字を付け、同じような要素には、同じ参照数字に添え文字「a」を付けて、詳しい説明はしないが、本実施の形態によると、図7の(イ)に示されているように、第1、2の1次成形用凹部4、5の側部に第1、2のゲート6a、7aがそれぞれ設けられ、これらのゲート6a,7aは、第1、2のホットスプル6、7の側部にそれぞれ連通している。また、第3のゲート20aは、スライド金型16側の方に形成されている。なお、第3のゲート20aは、パーテイングラインPに沿って比較的長く、第1、2のホットスプル6、7をカバーする長さになっている。
【0031】
図7の(ロ)は、1、2次成形が同時に行われている、前述した図5の(ハ)に相当する図であるが、この図に示されているように、1次成形用キャビテイC1には第1のゲート6aを介して第1のホットスプル6が連通している。また、2次成形用のキャビテイC2は、第3のゲート20aを介して第2のホットスプル7が連通している。したがって、本実施の形態によっても、ゲートを切り替えることなく、1、2次成形が同時に実施でき、前述したような効果が得られる。
【0032】
次に、上記射出成形装置を使用した発泡体からなる3層積層体の成形例について説明する。なお、スライド金型16のスライド方法、第1、2のホットスプル6、7の操作法等は、前述した方法と同じであるので、発泡樹脂の可塑化法と、射出充填法についてのみ説明する。
【0033】
コントローラに付属している設定器により、可塑化に必要な各種の値例えば、注入する不活性ガスの圧力の上下限値、第2メタリング部の圧力値、計量室中の圧力値、熱可塑性樹脂材料の供給量、加熱ヒータの温度、スクリュの計量完了位置、スクリュの回転速度等を設定する。また、シャットオフ弁を閉じる。そうすると、熱可塑性樹脂材料は、設定された割合でスクリュシリンダ31に供給される。また、スクリュ駆動装置34によりスクリュを回転駆動して計量工程を開始する。熱可塑性樹脂材料は、スクリュの供給部に供給される。スクリュの回転により送られる熱可塑性樹脂材料は、加熱ヒータから加えられる熱と、スクリュの回転による摩擦作用、剪断作用等により生じる熱とにより、溶融し、第1圧縮部を経て第1メタリング部へと送られる。第1メタリング部で完全に溶融され、そして次の第2ステージへと送られる。このときの、スクリュシリンダ31内の温度は、不活性ガスの超臨界ガス温度以上の例えば100℃以上になっている。
【0034】
コントローラのタイマーがタイムアップを計時すると、第2ステージの減圧部に、超臨界ガス圧力以上の圧力の炭酸ガス、窒素ガス等の不活性ガスが不活性ガス供給装置40から注入される。第1メタリング部の溶融樹脂により、注入された不活性ガスが供給部の方へ漏れることが防止される。また、注入されるとき、減圧部のスクリュ溝は深くなって、溶融樹脂の圧力は低くなっているので、あるいは未充満部分が存在する飢餓フィード部が形成されているので、超臨界ガス圧力以上ではあるが、数MPa〜20MPa程度の比較的低い圧力で注入することができる。注入された不活性ガスは、溶融状態の樹脂により超臨界ガス温度以上に加熱され、超臨界状態になっているので、スクリュの回転により溶融樹脂中に容易に浸透する。そうして、第2ステージの第2圧縮部を経て第2メタリング部へと送られる。このときも、第2圧縮部および第2メタリング部の圧力が超臨界ガス圧力以下にならないように、不活性ガスが供給される。第2メタリング部における溶融樹脂により、注入される不活性ガスが、スクリュシリンダ31の先方へ漏れることが防止される。
【0035】
不活性ガスが浸透した溶融樹脂は、計量室へと送られる。計量が進むに従い、スクリュは計量された樹脂圧力により後退する。このとき、計量室の圧力は圧力計で計測され、計測される圧力が超臨界ガス圧力以下にならないように、スクリュを射出方向に加圧して計量する。所定量後退したら、これを検知して計量を終わる。
【0036】
次に、射出工程に入るが、射出工程時にも、不活性ガスの注入を続ける。タイマーがタイムアップを計時して注入を停止する。なお、射出工程に入る前に、計量された溶融樹脂の圧力が超臨界ガス圧力以下に下がらないように、スクリュを射出方向に移動し加圧する。あるいは、低速で可塑化方向に回転駆動することもできる。次いで、シャットオフ弁を開いて、スクリュを軸方向に駆動して1、2次成形用キャビテイC1、C2へ射出する。このとき、1、2次成形用キャビテイC1、C2には、例えば7.5MPaのカウンタプレッシャーをかけておく。
【0037】
発泡剤が溶解されている溶融樹脂は、前述したようにして、1、2次成形用キャビテイC1、C2に充填される。このとき、溶融樹脂には発泡剤が溶解されているので、固化速度は遅く1、2次成形用キャビテイC1、C2の隅々まで充填される。所定量充填したら、カウンタープレッシャーを一気に開放する。これにより、溶融樹脂は微細に発泡し、前述したように被封止体Fの一方の面と1次成形層Aとが一体化された半成形品S’と、1次成形層Aと被封止体Fと2次成形層Bとからなる3層積層体Sとが得られる。以下前述したようにして発泡剤が溶解された溶融樹脂を射出して、発泡体からなる3層積層体を成型する。
【0038】
なお、物理的発泡剤に炭酸ガスあるいは窒素ガス以外のアルゴンガスが適用できることは明らかである。さらには、カウンタープレッシャー用の気体には、窒素ガス以外の炭酸ガス、アルゴンガス、ブタンガス等も適用できる。炭酸ガスを適用する場合は、封入圧力は7.5MPa以上が望ましい。カウンタープレッシャー用のガスに不活性ガスを適用すると、酸素による樹脂焼けの要因が無く、また経時変化による変色が防止できるが、空気でも実施できる。空気を使用する場合は3MPa以下でも材料によっては効果が認められた。また、カウンタプレッシャーガスを使用しなくても、1、2次成形層の厚さによっては溶融樹脂の射出速度を大きくして、急速にキャビテイに射出して一気に圧力を下げることにより、微細で均一な発泡セルを有する1、2次成形層を有する3層積層体を得ることもできる。
【0039】
また、前述したように、発泡剤に炭酸ガスあるいは窒素ガスを使用すると、極薄の1次成形層あるいは2次成形層が得られるが、厚さが格別に問題にならないときは物理的発泡剤に代えて、成形温度で分解してガスを発生する従来周知の化学的発泡剤を適用することもできる。
【0040】
【発明の効果】
以上のように、3層積層体の成形方法の本発明によると、合成樹脂製の第1層と、合成樹脂製の第3層と、これらの第1、3層の間に封止されている被封止体とからなる3層積層体を1および2次成形により成形するとき、1次成形において、キャビテイの一部が被封止体の一方の面で構成される第1層成形用のキャビテイに溶融樹脂を射出充填して、第1層と被封止体の一方の面とが一体化された半成形品を成形し、そして2次成形において、キャビテイの一部が半成形品の被封止体の他方の面で構成される第3層成形用のキャビテイに溶融樹脂を射出充填して、被封止体の他方の面と第3層とを一体化して3層積層体を得るとき、前記1次成形と2次成形とを同一金型の異なった位置で実質的に同時に行うこように構成されているので、被封止体の一方の面は第1層に、そして他方の面は第3層に融着された、融着あるいは接着強度の大きい3層積層体が効率的に得られるという本発明に特有の効果が得られる。また、1および2次成形時に超臨界状態の二酸化炭素流体または窒素流体が溶解された溶融樹脂を射出する発明によると、固化時間が遅くなるので、上記効果に加えて極薄の第1、3層からなる3層積層体を得ることができる。
3層積層体の成形用金型の発明によると、金型はパーティングライン側に第1、2の1次成形用凹部が形成されている固定金型と、同様にパーティングライン側に被封止体を保持するための複数個の保持用凹部と2次成形用凹部とが形成されている移動金型とからなり、前記移動金型が第1の位置で前記固定金型に対して型締めされると、前記第1の1次成形用凹部と複数個の保持用凹部の内の1個の保持用凹部とが整合して1次成形用キャビテイが構成されると共に、前記第2の1次成形用凹部と2次成形用凹部とが整合して2次成形用キャビテイが構成され、このとき前記1次成形用キャビテイには共通のホットランナに連なった第1のホットスプルに連通している第1のゲートが、そして2次成形用キャビテイには前記共通のホットランナに連なった第2のホットスプルに連通している第3のゲートがそれぞれ開口し、前記移動金型が第2の位置で前記固定金型に対して型締めされると、前記第2の1次成形用凹部と複数個の保持用凹部の内の他の保持用凹部とが整合して1次成形用キャビテイが構成されると共に、前記第1の1次成形用凹部と2次成形用凹部とが整合して2次成形用キャビテイが構成され、このとき前記1次成形用キャビテイには前記共通のホットランナに連なった第2のホットスプルに連通している第2のゲートが、そして2次成形用キャビテイには前記共通のホットランナに連なった第1のホットスプルに連通している前記第3のゲートがそれぞれ開口するように構成されているので、すなわち本発明によると、移動金型を所定位置へ移動させて構成される1次成形用キャビテイには、第1のゲートまたは第2のゲートが開口するが、2次成形用キャビテイには常に第3のゲートが開口するので、ゲートを切り替えることなく、共通のゲートにより、1頭の射出ユニットで1および2次成形により融着強度の大きい3層積層体を成形できるという、本発明に特有の効果が得られる。また、移動金型が第1の位置でも第2の位置でも、1次成形用キャビテイと2次成形用キャビテイが構成され、そしてゲートは共通化されて共通のホットランナに連なっているので、1および2次成形を実質的に同時に行うことができる効果も得られる。また、金型に複雑なゲート切替手段を設ける必要がないので、金型の構造が簡単になり、安価に金型を提供でき、したがって3層積層体を低コストで成形できる効果も得られる。さらには、移動金型がスライド金型である発明によると、スライド金型は往復駆動すれば足りるので、その駆動機構は簡単になる。したがって、汎用の既存の可動盤に取り付けることもできる。また、往復するストロークは短くできるので、金型の小型化も容易に達成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係わる金型を備えた射出成形装置の全体を一部断面にして模式的に示す正面図である。
【図2】図1に示すホットスプルとホットランナバルブ部分の拡大断面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係わる金型の各成形動作位置を示す図で、その(イ)はスライド金型が第1の位置で型開きされ被封止体がスライド金型に装着された状態を、その(ロ)はその位置で型閉じされ半成形品が成形されている状態を、その(ハ)は1次成形が行われている状態の詳細を拡大して、それぞれ示す断面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係わる金型の各成形動作位置を示す図で、その(イ)は第1の位置で型開きされ半成形品が固定金型に残り、被封止体がスライド金型に装着された状態を、その(ロ)はスライド金型が第2の位置で型開きされ半成形品が固定金型に残り、被封止体がスライド金型に装着された状態を、その(ハ)はスライド金型が第2の位置で型閉じされ3層積層体と半成形品とが同時に成形されている状態を、そしてその(ニ)は2次成形されている状態を拡大して、それぞれ示す断面図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係わる金型の各成形動作位置を示す図で、その(イ)は第2の位置で型開きされ3層積層体が突き出され、被封止体がスライド金型に装着された状態を、その(ロ)はスライド金型が第1の位置で型開きされ半成形品が固定金型に残り、被封止体がスライド金型に装着された状態を、その(ハ)はその位置で型閉じされ3層積層体と半成形品とが同時に成形されているた状態を、それぞれ示す断面図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係わる金型の各成形動作位置を示す図で、その(イ)はスライド金型が第1の位置で型開きされ、3層積層体が突き出され、被封止体がスライド金型に装着された状態を、その(ロ)はスライド金型が第2の位置で型開きされ半成形品が固定金型に残り、被封止体がスライド金型に装着された状態を、それぞれ示す断面図である。
【図7】本発明の他の実施の形態に係わる金型の一部を示す図で、その(イ)はスライド金型が第1の位置で型開きされた状態を、その(ロ)はその位置で型閉じされ3層積層体と半成形品とが同時に成形されているる状態を、それぞれ示す断面図である。
【図8】従来の金型の各成形動作位置を示す図で、その(イ)はスライド金型が第1の位置で型開きされ状態を、その(ロ)はその位置で型閉じされ1次成形品が成形されている状態を、その(ハ)はその位置で型開きされ1次成形品に被封止体が装着された状態を、その(ニ)はスライド金型が第2の位置で型閉じされ3層積層体が成形されている状態を、それぞれ示す断面図である。
【符号の説明】
3 固定金型 4 第1の1次成形用凹部
5 第2の1次成形用凹部 6 第1のホットスプル
7 第2のホットスプル 6a 第1のゲート
8 第1のホットランナバルブ 9 第2のホットランナバルブ
7a 第2のゲート 10 ホットランナ
16 スライド金型 17 第1の保持用凹部
17”第1の次成形用ゲート 18 第2の保持用凹部
18”第2の1次成形用ゲート 19 2次成形用凹部
20 第3のゲート 30 射出ユニット
40 不活性ガス供給装置 A 1次成形層
B 2次成形層 C1 1次成形用キャビテイ
C2 2次成形用キャビテイ F 被封止体
S 3層積層体 S’ 半成形品
整理番号H13002 ページ(1/8)
Claims (8)
- 1次成形用凹部が形成されている固定金型と、2次成形用凹部と被封止体の保持用凹部とが形成されている可動金型とを使用して合成樹脂製の第1層と、合成樹脂製の第3層と、これらの第1、3層の間に封止されている被封止体とからなる3層積層体を1および2次成形により成形する成形方法であって、
前記1次成形では、前記可動金型の保持用凹部に装着されている被封止体の一方の面と、前記固定金型の1次成形用凹部とで構成される第1層成形用のキャビテイに溶融樹脂を射出充填して、第1層と被封止体の一方の面とが一体化された半成形品を成形し、
前記2次成形では、前記可動金型を前記固定金型に対して所定位置へ移動させて、1次成形により成形された半成形品の被封止体の他方の面と、前記可動金型の2次成形用凹部とで構成される第3層成形用のキャビテイに溶融樹脂を射出充填して、被封止体の他方の面と第3層とを一体化して、第1層と被封止体と第3層とが一体化された3層積層体を得るとき、前記1次成形と2次成形とを同一金型の異なった位置で実質的に同時に行うことを特徴とする3層積層体の成形方法。 - 請求項1に記載の成形方法において、1次成形と2次成形時に、炭酸ガスまたは窒素ガスを溶融樹脂に混入させて射出する3層積層体の成形方法。
- 請求項2に記載の成形方法において、炭酸ガスまたは窒素ガスが、超臨界状態の二酸化炭素流体または窒素流体である3層積層体の成形方法。
- 合成樹脂製の第1層と、合成樹脂製の第3層と、これらの第1、3層の間に封止されている被封止体とからなる3層積層体を1および2次成形により成形するための金型であって、
前記金型は、パーティングライン側に第1、2の1次成形用凹部(4、5)が形成されている固定金型(3)と、同様にパーティングライン側に被封止体を保持するための複数個の保持用凹部(17、18)と2次成形用凹部(19)とが形成されている移動金型(16)とからなり、
前記移動金型(16)が第1の位置で前記固定金型(3)に対して型締めされると、前記第1の1次成形用凹部(4)と複数個の保持用凹部の内の1個の保持用凹部(17)とが整合して1次成形用キャビテイ(C1)が構成されると共に、前記第2の1次成形用凹部(5)と2次成形用凹部(19)とが整合して2次成形用キャビテイ(C2)が構成され、このとき前記1次成形用キャビテイ(C1)には共通のホットランナ(10)に連なった第1のホットスプル(6)に連通している第1のゲート(17”、6a)が、そして2次成形用キャビテイ(C2)には前記共通のホットランナ(10)に連なった第2のホットスプル(7)に連通している第3のゲート(20、20a)がそれぞれ開口し、
前記移動金型(16)が第2の位置で前記固定金型(3)に対して型締めされると、前記第2の1次成形用凹部(5)と複数個の保持用凹部の内の他の保持用凹部(18)とが整合して1次成形用キャビテイ(C1)が構成されると共に、前記第1の1次成形用凹部(4)と2次成形用凹部(19)とが整合して2次成形用キャビテイ(C2)が構成され、このとき前記1次成形用キャビテイ(C1)には前記共通のホットランナ(10)に連なった第2のホットスプル(7)に連通している第2のゲート(18”、7a)が、そして2次成形用キャビテイ(C2)には前記共通のホットランナ(10)に連なった第1のホットスプル(6)に連通している前記第3のゲート(20、20a)がそれぞれ開口する、3層積層体の成形用金型。 - 請求項4に記載の成形用金型において、第1のゲート(17”)は、パーティングライン(P)に平行で移動金型(16)の第1の1次成形用凹部(17’)の側方に、第2のゲート(18”)は、パーティングライン(P)に平行で移動金型(16)の第2の1次成形用凹部(18’)の側方に、そして第3のゲート(20)は同様にパーティングライン(P)に平行で移動金型(16)の2次成形用凹部(19)の側方にそれぞれ開口している、3層積層体の成形用金型。
- 請求項4に記載の成形用金型において、第1のゲート(6a)は、パーティングライン(P)に平行で固定金型(3)の第1の1次成形用凹部(4)の側方に、第2のゲート(7a)はパーティングライン(P)に平行で固 定金型(3)の第2の1次成形用凹部(5)の側方に、そして第3のゲート(20a)はパーティングライン(P)に平行で移動金型(16)の2次成形用凹部(19)の側方にそれぞれ開口している、3層積層体の成形用金型。
- 請求項4〜6のいずれかの項に記載の成形用金型において、複数個の保持用凹部(17、18)には、該保持用凹部に被封止体を一時的に保持するための保持手段が設けられている、3層積層体の成形用金型。
- 請求項4〜7のいずれかの項に記載成形用金型において、移動金型は、固定金型(3)に対してスライド的に駆動されるスライド金型(16)である、3層積層体の成形用金型。
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