JP5142418B1 - 射出成形方法および射出成形装置 - Google Patents

射出成形方法および射出成形装置 Download PDF

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Abstract

【課題】流動性の悪い成形材料をキャビティに射出する場合の成形性を高めることを目的とした射出成形方法および射出成形装置を提供することを目的とする。
【解決手段】
キャビティCの長手方向Lと射出方向とが一致した金型装置31を用いて圧縮成形を行う射出成形方法において、キャビティCの圧縮方向に対して平行の面に設けられたノズルタッチ部40と、前記ノズルタッチ部40とキャビティCを連通する流路41とを備えた金型装置31が型締装置13に設けられるとともに、スクリュ17を内蔵して成形材料を溶融する可塑化装置14と、前記可塑化装置14に連通しプランジャ26を内蔵して溶融材料を射出するプランジャ装置15と、プランジャ装置15に連通するノズル27とを備えた射出装置12が設けられ、射出の開始と同時、射出中、射出後のいずれかのタイミングで金型装置31のキャビティCが型締装置13により圧縮される。
【選択図】図1

Description

本発明は、キャビティの長手方向と射出方向とが一致した金型を用いて射出圧縮成形を行う射出成形方法および射出成形装置に関するものである。
流動性の悪い成形材料をキャビティ内に射出して充填する場合、金型装置の構造が問題となる。そして特に成形品の厚みが薄いほどキャビティの末端まで成形材料の充填が難しくなる。そういった問題点に対応するものとしては、特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1は、圧縮可能なキャビティの長手方向と射出方向とが一致した金型となっている。即ちキャビティの長手方向(成形品の長さ方向)と射出方向とを一致しているので、射出された成形材料が流動損失を受けにくくなっている。また射出当初から、あるいは射出後にキャビティを所定量開いて断面積を大きくすることにより、更に流動損失が小さくでき、圧縮を加えることにより、キャビティ末端まで成形材料の流動を促進することができる。
またスクリュを内蔵した可塑化装置とプランジャを内蔵した射出装置が分離したプリプラ(登録商標)式の射出成形装置を用いることにより、射出量を安定させたり、射出速度を高速化したりする技術としては特許文献2に記載されたものが知られている。また特許文献2においては、カーボンナノ材料を用いて射出を行うことも記載されている。
特開2003−326577号公報(請求項1、図1) 特開2005−305926号公報(請求項1、図1)
しかしながら特許文献1では、ノズルが直接キャビティに連通する構造となっているので、成形材料の流動損失が小さいという点では良好であるが、金型構造に精度が求められ、また成形品へのバリの発生や金型のメンテナンスの点で改良の余地があるものであった。また特許文献2においては、どういった金型装置やノズルを用いて成形を行うことは記載されておらず、流動性の悪い成形材料をキャビティに射出する場合の問題点は解消できないものであった。
更に流動性の悪い成形材料が繊維を含む樹脂である場合の問題点については、特許文献1、特許文献2には記載されていないが、可塑化や射出等の際に繊維が断裂されるという問題点があり、繊維が断裂されてしまうと所望の強度が得られない。このことは特に炭素繊維の場合に問題となる。
そこで本発明は、流動性の悪い成形材料をキャビティに射出する場合の成形性を高めることを目的とした射出成形方法および射出成形装置を提供することを目的とする。更には特に流動性の悪い成形材料が繊維を含む樹脂である場合としては、繊維の断裂を低減することを目的とした射出成形方法および射出成形装置を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に記載の射出成形方法は、キャビティの長手方向と射出方向とが一致した金型装置を用いて繊維を含む樹脂の圧縮成形を行う射出成形方法において、圧縮可能に設けられたキャビティと、キャビティの圧縮方向に対して平行の面に設けられたノズルタッチ部と、前記ノズルタッチ部とキャビティを連通する流路とを備えた金型装置が型締装置に設けられるとともに、加熱筒内のみにスクリュを内蔵して成形材料を溶融する圧縮比が1.0〜2.5であって逆流防止弁を有さないスクリュが設けられた可塑化装置と、前記可塑化装置に連通しプランジャを内蔵して溶融材料を射出するプランジャ装置と、プランジャ装置に連通するノズルの流路の直径は5mm以上であるか、またはノズルの流路の断面が、直径5mmの真円の面積以上の非真円形状のノズルとを備えた射出装置が設けられ、前記の射出装置のノズルが前記金型装置のノズルタッチ部に当接した状態で射出速度50〜200mm/secで射出がなされ、射出の開始と同時、射出中、射出後のいずれかのタイミングで金型装置のキャビティが型締装置により圧縮されることを特徴とする。
本発明の請求項2に記載の射出成形方法は、請求項1において、固定金型と可動金型の間の容積の減少可能な状態のキャビティに射出がなされ、射出の開始と同時、射出中、射出後のいずれかのタイミングで金型装置のキャビティが縦方向に圧縮される型締装置により圧縮されることを特徴とする。
本発明の請求項3に記載の射出成形装置は、キャビティの長手方向と射出方向とが一致した金型装置を用いて繊維を含む樹脂の圧縮成形を行う射出成形装置において、圧縮可能に設けられたキャビティと、キャビティの圧縮方向に対して平行の面に設けられたノズルタッチ部と、前記ノズルタッチ部とキャビティを連通する樹脂流路とを備え加熱手段と冷却媒体による冷却手段を有する金型装置が型締装置に設けられるとともに、加熱筒内のみにスクリュを内蔵して材料を溶融する圧縮比が1.0〜2.5であって逆流防止弁を有さないスクリュが設けられた可塑化装置と、前記可塑化装置に連通しプランジャを内蔵して溶融材料を射出するプランジャ装置と、可塑化装置とプランジャ装置とを接続し、途中にはロータリ式のバルブが設けられた連通管と、プランジャ装置に連通するノズルの流路の直径は5mm以上であるか、またはノズルの流路の断面が、直径5mmの真円の面積以上の非真円形状のノズルとを備えた射出装置が設けられ、前記の射出装置のノズルが前記金型装置のノズルタッチ部に当接した状態で射出がなされ、射出の開始と同時、射出中、射出後のいずれかのタイミングで金型装置のキャビティが型締装置により圧縮されることを特徴とする射出成形装置。
本発明の請求項4に記載の射出成形装置は、請求項3において、前記金型装置は、中央部にキャビティ形成面が形成され周囲が可動金型との当接面となっている固定金型と、キャビティ形成面であるコア部の周囲が圧縮方向に進退し全面が固定金型との当接面となっている可動金型とからなる平当金型であることを特徴とする。
本発明の射出成形方法は、キャビティの長手方向と射出方向とが一致した金型装置を用いて繊維を含む樹脂の圧縮成形を行う射出成形方法において、圧縮可能に設けられたキャビティと、キャビティの圧縮方向に対して平行の面に設けられたノズルタッチ部と、前記ノズルタッチ部とキャビティを連通する流路とを備えた金型装置が型締装置に設けられるとともに、加熱筒内のみにスクリュを内蔵して成形材料を溶融する圧縮比が1.0〜2.5であって逆流防止弁を有さないスクリュが設けられた可塑化装置と、前記可塑化装置に連通しプランジャを内蔵して溶融材料を射出するプランジャ装置と、プランジャ装置に連通するノズルの流路の直径は5mm以上であるか、またはノズルの流路の断面が、直径5mmの真円の面積以上の非真円形状のノズルとを備えた射出装置が設けられ、前記の射出装置のノズルが前記金型装置のノズルタッチ部に当接した状態で射出速度50〜200mm/secで射出がなされ、射出の開始と同時、射出中、射出後のいずれかのタイミングで金型装置のキャビティが型締装置により圧縮されるので、流動性の悪い繊維を含む成形材料をキャビティに射出する場合の成形性を高めることができる。また本発明の射出成形装置は、キャビティの長手方向と射出方向とが一致した金型装置を用いて繊維を含む樹脂の圧縮成形を行う射出成形装置において、圧縮可能に設けられたキャビティと、キャビティの圧縮方向に対して平行の面に設けられたノズルタッチ部と、前記ノズルタッチ部とキャビティを連通する樹脂流路とを備え加熱手段と冷却媒体による冷却手段を有する金型装置が型締装置に設けられるとともに、加熱筒内のみにスクリュを内蔵して材料を溶融する圧縮比が1.0〜2.5であって逆流防止弁を有さないスクリュが設けられた可塑化装置と、前記可塑化装置に連通しプランジャを内蔵して溶融材料を射出するプランジャ装置と、可塑化装置とプランジャ装置とを接続し、途中にはロータリ式のバルブが設けられた連通管と、プランジャ装置に連通するノズルの流路の直径は5mm以上であるか、またはノズルの流路の断面が、直径5mmの真円の面積以上の非真円形状のノズルとを備えた射出装置が設けられ、前記の射出装置のノズルが前記金型装置のノズルタッチ部に当接した状態で射出がなされ、射出の開始と同時、射出中、射出後のいずれかのタイミングで金型装置のキャビティが型締装置により圧縮されるので、本発明の射出成形方法と同様に、流動性の悪い繊維を含む成形材料をキャビティに射出する場合の成形性を高めることができる。
本実施形態の射出成形装置の概略説明図である。 本実施形態の金型装置の正面図である。 別の実施形態の金型装置の概略説明図である。
本実施形態の射出成形装置ついて、図1を参照して説明する。射出成形装置11は、射出装置12と型締装置13とを備えている。射出装置12は、可塑化装置14とプランジャ装置15を備えたプリプラ式の射出装置12である。可塑化装置14は、図示しないヒータが取付けられた加熱筒16内にスクリュ17を内蔵し、成形材料を溶融するものである。加熱筒16内のスクリュ17については、これに限定されるものではないが逆流防止弁は設けられておらず、ピッチ比は全長に亘って一定のものが用いられている。またスクリュ17のフライト間の断面積の比である圧縮比についてもこれに限定されるものではないが1.0〜2.5が望ましく、圧縮比をそれほど高くしないことにより繊維の断裂を低下させている。本実施形態ではスクリュ17は加熱筒16内で前後進はしない。また加熱筒16の後半部分に設けられた供給口には、成形材料の一方である樹脂材料を供給するフィードスクリュ18が設けられている。19はスクリュを回転させる計量用モータであり、20はフィードスクリュを回転させる供給用モータである。
本実施形態ではフィードスクリュ18の前方部分に、もう一方の成形材料である繊維が供給される供給装置21が設けられている。供給装置21は、連続した繊維を所定長さに切断する切断装置22を備えており、繊維は供給直前に切断される。なお樹脂材料と繊維の供給方法や装置は前記には限定されず、樹脂材料と繊維は当初から混合されていてもよく、繊維の供給装置も最初から所定長さに切断された繊維を供給するものでもよい。
また可塑化装置14の先端は、図示しないヒータが周囲に配置された連通管23によりプランジャ装置15の前方寄りの上部に接続されている。そして連通管23の途中にはロータリ式のバルブ24が設けられ、可塑化装置14による計量が完了すると次の計量時までにバルブ24は閉鎖される。プランジャ装置15は、図示しないヒータが設けられた加熱筒25内にプランジャ26が前後進可能に設けられている。本実施形態ではプランジャ26は、図示しない射出用シリンダにより駆動され、射出用シリンダ26の油圧回路には、図示しないアキュームレータが配置され、射出速度を増速できるようになっている。
またプランジャ装置15の加熱筒25の前端には図示しないヒータが設けられたノズル27が取付けられている。ノズル27はこれに限定されるものではないが、内孔である流路が直径5〜10mmのものが設けられている。そしてノズル27の流路にはロータリ式のバルブ28が設けられている。本実施形態では、流路の直径が比較的大きく、またバルブ28をロータリ式とすることにより、射出時の成形材料の流動損失を低下させるとともに、成形材料が繊維を含む場合、繊維の断裂を防止することができるようになっている。またはノズルの流路は、真円に限定されず、直径5mmの真円の断面積の以上の非真円形状であってもよい。その場合も直径10mmの真円の断面積以下であることが望ましい。更に本実施形態では、ノズル27の先端側の形状は、特許文献1のような特殊な形状ではなく、一般的な形状のものを使用することができる。これらの射出装置12は、図示しない前後進装置により型締装置13に取付けられた金型装置31に対して前後進可能となっているとともに、図示しない昇降装置により昇降可能となっている。
次に型締装置13と金型装置31について説明する。本実施形態の型締装置13は、縦方向に型締を行う型締装置13であって、下側の固定盤32に対して、上側の可動盤33が、型締装置13により昇降するようになっている。なお型締装置13の駆動手段29である型開閉機構と型締機構については詳述しないが、トグル式の型締装置のように兼用するものでもよく、別個に型開閉用シリンダと型締用シリンダが設けられた型締装置でもよい。いずれにしても金型装置31のキャビティC内の溶融材料が圧縮可能な型締装置13が設けられている。そして固定盤32の金型取付面には金型装置31の下型である固定金型34が取付けられ、可動盤33の金型取付面には金型装置31の上型である可動金型35が取付けられている。
本実施形態の金型装置31は、いわゆるインロー構造のものであって、固定金型34(キャビ型)内の凹部36に可動金型35(コア型)の凸部37が嵌合され、両者の間に形成されるキャビティCは容積が可変であって、キャビティC内の成形材料が圧縮可能となっている。そして固定金型34内の凹部36の一方の壁部38にはスプルブッシュ39が取付けられている。そして壁部38の外側面(キャビティの圧縮方向に対して平行の面)には、スプルブッシュ39のノズルタッチ部40が設けられ、スプルブッシュ39の他方はキャビティCに接続されている。従ってスプルブッシュC内の成形材料の流路41は、ノズルタッチ部40とキャビティCとを連通しており、キャビティCの長手方向Lと流路41の方向は一致している。
図2に示されるように、本実施形態のスプルブッシュ39は、半円状の流路41を備える2つのスプルブッシュ39a,39bが接合して設けられており、スプルブッシュ39a,39bは、固定金型34に取付けられた油圧シリンダ44,44により、それぞれが開放位置と接合位置の間で水平方向に移動可能となっている。そのためスプルブッシュ39a,39bを左右に開くことにより、成形終了後に成形品とスプルが一体のまま取り出せるようになっている。このためホットランナを用いた金型装置や特許文献1に記載された金型装置よりも金型構造が簡単であり、流動損失もそれほど大きくない。また流路41で形成されるスプルはリサイクルか廃棄される部分であるので、2分割のスプルブッシュ39a,39bの接合部分にバリ等が形成されていても問題とならない。そして固定金型34のみにノズルタッチ部40が設けられたことにより、圧縮成形中もノズル27と金型装置31は、固定的に接触状態を保つことができる。
また可動金型35については凸部37が固定金型34の凹部36に嵌合され圧縮方向に移動された際にも、固定金型34のスプルブッシュ39の流路41のキャビティC側の孔を完全に塞がない構造となっている。そして本実施形態では、固定金型34と可動金型35はそれぞれ、キャビティ面の近傍の内部には、金型の温度を調整する媒体流路42,43が形成されている。本実施形態では、図示しない温調装置は加熱媒体と冷却媒体の両方が切換えて供給可能となっており、待機時から射出時(射出開始時から射出完了時までのいずれか)までは加熱媒体が供給され、キャビティC内で成形品の冷却固化時には冷却媒体が供給されるようになっている。なお金型装置31の加熱手段はヒータを用いたものでもよい。
次の本実施形態の射出成形装置11を用いた射出成形方法について説明する。上記したように射出装置12の可塑化装置14の加熱筒16内には、フィードスクリュ18から成形材料(樹脂材料)としてポリカーボネートが投入される。成形材料としては、熱可塑性樹脂の場合は、ポリカーボネートの他、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ABS等の少なくとも一種類が樹脂が選ばれる。また熱硬化性樹脂の場合は、エポキシ、ポリウレタン、フェノール等の少なくとも一種類の樹脂から選ばれ、熱可塑性と熱硬化性樹脂の混合樹脂でもよい。なお熱硬化性樹脂の場合は、逆流防止弁のないスクリュが加熱筒内に設けられた別途の射出装置が使用されることが一般的である。その場合であっても、ノズルの流路の直径は5mm以上であり、流路を閉塞する機構が設けられることが望ましい。
また本実施形態では、樹脂材料と共に供給される繊維Fは、炭素繊維が用いられる。ただし本発明としては他のガラス繊維等の繊維であってもよい。なお全体の重量に占める炭素繊維の比率は、これに限定されるものではないが一例として5〜50重量%である。そして供給された樹脂材料と炭素繊維は、スクリュ17が回転することにより前方に送られ、加熱筒16から加えられる熱とせん断発熱により溶融される。なお本実施形態のスクリュ17の場合、圧縮比が一例として1.0〜2.5と高くないので、せん断発熱よりも主に加熱筒16からの熱により樹脂材料の溶融は進行する。またスクリュ17には逆流防止弁が設けられていないので、逆流防止弁により流路が狭くなる部分がない。これらの要因により、炭素繊維が強いストレスを受けることなく、加熱筒16から連通管23に送られる。この際に連通管23はロータリ式のバルブ24が開になっており、溶融された樹脂材料と炭素繊維の混合物は、連通管23内を通ってプランジャ装置15の加熱筒25内に送られ、プランジャ26の前方に貯留される。
プランジャ装置15の加熱筒16内の溶融材料は、プランジャ26により背圧が加えられる。この際のプランジャ装置15の背圧は、これに限定するものではないが一例として0.5〜6MPaと比較的低めに設定するほうが炭素繊維の切断防止のために望ましい。またノズル27のロータリ式のバルブ28は閉となっていて、先端のノズル孔は、金型装置31である固定金型34のノズルタッチ部40に当接した状態にある。そして1回の射出分の溶融材料と同じか僅かに多い溶融材料がプランジャ装置15の加熱筒25内に貯留されると、可塑化装置14のスクリュ17の回転を停止させ、ロータリ式のバルブ24を閉鎖する。
一方金型装置31では、前記の射出装置12での樹脂材料の可塑化と平行して、前回の成形品の冷却固化が進行しており、冷却時間が終了すると型締装置13の駆動手段29が作動して可動金型35が型開し、固定金型34の図示しないエジェクタ装置が作動して成形品とスプルを取り出す(スプルを取出す部分については後で詳述する)。そして再び型締装置13が作動して固定金型34の凹部36と可動金型35の凸部37が嵌合して、容積可変で圧縮可能なキャビティCが形成される。本実施形態で可動金型35の停止時の位置制御は、型締完了位置よりも手前の位置で停止される。ただし射出開始時には可動金型35が完全に閉鎖された状態まで前進させるものでもよい。その場合は射出圧により一旦キャビティCが開から、その後にキャビティC内の成形材料が圧縮される。
そして型締装置13の駆動手段29が再作動して金型装置31が型閉されると図示しない温調装置から金型装置31の媒体流路42,43へ加熱媒体が供給され、スプルブッシュ39やキャビティ形成面が所定温度に加熱される。金型温度が所定温度になったか、または所定時間が経過したら、射出装置12のノズル27のロータリ式のバルブ28を開放するとともに、プランジャ26を前進させて貯留されている溶融材料の射出(充填)を行う。この際にノズル27の直径は5mm以上でありロータリ式のバルブ28が開となっているので、ノズル27内の流路の流動損失を小さくすることができる。またこの際のプランジャ26は速度制御により前進される。本実施形態では、炭素繊維の切断防止のために、これに限定されるものではないが好ましくは50〜200mm/secで射出(充填)が行われる。しかし成形品が板厚に較べて長手方向Lに長さが大きいもの(板厚に較べて面積が大きいもの)である場合や、炭素繊維等の繊維の比率が多くて流動性が悪い溶融樹脂材料の場合は、これよりも高速で射出を行わないといけない場合もある。射出における立上り速度の高くすることと最高速度を確保するためには、アキュームレータを搭載することが好ましい。プランジャ装置15の場合、プランジャ26に逆流防止弁がないので、一般的な逆流防止弁付のスクリュ(インラインスクリュ)を用いた射出装置よりも高精度な射出ができる。
そして本発明では、金型装置31のキャビティCの長手方向Lと射出方向が一致しており、スプルブッシュ39およびキャビティ形成面が加熱されているので、キャビティCへ送られるまでの溶融樹脂材料の流動損失も小さくすることができる。なおキャビティCの長手方向Lと射出方向は一致しているとは、圧縮方向に対してほぼ直交する方向から射出がなされれば目的が達成される。従って長手方向Lと射出方向が厳密に一致していなくプラスマイナス5度以下の角度がある場合も、長手方向Lと射出方向が一致している範囲に含まれる。また射出される流路に僅かに曲線や屈曲部分があってもよい。更にはキャビティCは平板の成形品のキャビティに限定されず、凹凸がある成形品のキャビティであってもよい。
そして射出中にキャビティC内に溶融樹脂材料がある程度充填されたことがプランジャ26の位置により確認されたら、型締装置13を作動させて可動金型35を移動させ、キャビティC内の溶融樹脂材料を圧縮する。このことによりより一層キャビティC内の溶融樹脂材料を延展できる。なお圧縮開始のタイミングは、射出と同時または射出後でもよい。そして射出(充填)が完了すると保圧切換がなされ射出(保圧)に移行する。
一方、金型装置31では、保圧切換の直前、保圧切換と同時、保圧中、保圧完了時のいずれかのタイミングで、流路へ供給する媒体を加熱媒体から冷却媒体に切換えて供給する。そのことにより冷却完了までの時間を短縮する。
冷却完了すると型締装置13が作動して可動金型35が上昇する。この際に成形品は固定金型に残留するようになっている。そして2分割のスプルブッシュ39a,39bが左右に開かれて、スプルが取出し可能となると、固定金型34に設けられた図示しないエジェクタが作動し成形品を突出して、図示しない取出機により取出しを行う。取出された成形品は表面に繊維が目立つ場合は、用途によっては塗装やコーティングがなされる。また成形品への塗装等はキャビティ内で行ってもよい。
次に図3に示される別の実施形態の金型装置51について、一部に図1の符号を援用しつつ、相違点を中心に説明する。図3に示される金型装置51は平当て金型と呼ばれるものであり、パーティング面にスプルブッシュが設けられている。固定金型52のキャビティ側は平面状に形成され、中央にキャビティ形成面53が設けられ、周囲が可動金型54との当接面55となっている。そしてそのうちの一部がスプルブッシュ56の片方56aとなっている。
また可動金型54は本体57に凸部58(コア部)が設けられ、凸部58の前面はキャビティ形成面59となっている。また凸部58の周囲には、凸部58に対して圧縮方向に進退する枠部60が設けられている。可動金型54の本体57と枠部60の間にはバネ61(または油圧シリンダ)が設けられている。そして枠部60の前面は、固定金型52の当接面55と当接する当接面62となっており、そのうちの一部が、スプルブッシュ56の片方56bとなっている。従ってスプルブッシュ56は、固定金型52と可動金型54が当接された際に筒状に形成され、ノズルタッチ部は固定金型52と可動金型54の両方にわたって設けられる。
次の図3の金型装置51を用いた圧縮成形について記載する。射出前については、固定金型52の当接面55と可動金型54の当接面62は当接され、パーティング面Pにスプルブッシュ56は形成されているが、バネ61はまだ伸びており、キャビティCは更に容積を減少可能な状態にある。そしてこの状態で、スプルブッシュ56を介して、射出方向とキャビティCの長手方向Lが一致した状態にある。そして射出が行われその途中で型締装置13が作動されると、前記バネ61が退縮して、可動金型54の本体57と凸部58がさらに前進し、キャビティC内の溶融樹脂材料が圧縮される。そしてキャビティC内の溶融樹脂の冷却が完了すると型開が行われ、成形品とスプルの取出が行われる。図3の金型装置51では、スプルはパーティング面Pに形成されるから、成形品とスプルは固定金型52と可動金型54のどちらの金型に残されるようにしてもよい。そして成形品を残す側の金型にエジェクタを設けて、成形品とスプルの取出しを行う。なお図3の例についても射出開始時には可動金型54が完全に閉鎖された状態から射出圧によりキャビティCが開き、その後に圧縮するものでもよい。
本発明については、一々列挙はしないが、上記した本実施形態のものに限定されず、当業者が本発明の趣旨を踏まえて変更を加えたものについても、適用されることは言うまでもないことである。型締装置は縦方向に型締されるものについて記載したが横方向に型締されるものでもよい。また射出装置の可塑化装置、プランジャ装置、型締装置ともに、駆動源は油圧を用いたものでも電動機によるものでもよい。更には本発明に用いられる成形材料は、流動性の低いものであって、炭素繊維、ガラス繊維、その他の繊維等を含むものが想定されるが、繊維を含まず炭素と樹脂の混合物等であってもよい。また成形材料についても限定されず、金属材料、セラミックス、含水有機材料等の成形材料も用いることができる。
11 射出成形装置
12 射出装置
13 型締装置
14 可塑化装置
15 プランジャ装置
17 スクリュ
21 供給装置
26 プランジャ
27 ノズル
31,51 金型装置
34,52 固定金型
35,54 可動金型
39,39a,39b,56,56a,56b スプルブッシュ
40 ノズルタッチ部
41 流路
C キャビティ
L キャビティの長手方向

Claims (4)

  1. キャビティの長手方向と射出方向とが一致した金型装置を用いて繊維を含む樹脂の圧縮成形を行う射出成形方法において、
    圧縮可能に設けられたキャビティと、
    キャビティの圧縮方向に対して平行の面に設けられたノズルタッチ部と、
    前記ノズルタッチ部とキャビティを連通する流路とを備えた金型装置が型締装置に設けられるとともに、
    加熱筒内のみにスクリュを内蔵して成形材料を溶融する圧縮比が1.0〜2.5であって逆流防止弁を有さないスクリュが設けられた可塑化装置と、
    前記可塑化装置に連通しプランジャを内蔵して溶融材料を射出するプランジャ装置と、
    プランジャ装置に連通するノズルの流路の直径は5mm以上であるか、またはノズルの流路の断面が、直径5mmの真円の面積以上の非真円形状のノズルとを備えた射出装置が設けられ、
    前記の射出装置のノズルが前記金型装置のノズルタッチ部に当接した状態で射出速度50〜200mm/secで射出がなされ、
    射出の開始と同時、射出中、射出後のいずれかのタイミングで金型装置のキャビティが型締装置により圧縮されることを特徴とする射出成形方法。
  2. 固定金型と可動金型の間の容積の減少可能な状態のキャビティに射出がなされ、
    射出の開始と同時、射出中、射出後のいずれかのタイミングで金型装置のキャビティが縦方向に圧縮される型締装置により圧縮されることを特徴とする請求項1に記載の射出成形方法。
  3. キャビティの長手方向と射出方向とが一致した金型装置を用いて繊維を含む樹脂の圧縮成形を行う射出成形装置において、
    圧縮可能に設けられたキャビティと、
    キャビティの圧縮方向に対して平行の面に設けられたノズルタッチ部と、
    前記ノズルタッチ部とキャビティを連通する樹脂流路とを備え加熱手段と冷却媒体による冷却手段を有する金型装置が型締装置に設けられるとともに、
    加熱筒内のみにスクリュを内蔵して材料を溶融する圧縮比が1.0〜2.5であって逆流防止弁を有さないスクリュが設けられた可塑化装置と、
    前記可塑化装置に連通しプランジャを内蔵して溶融材料を射出するプランジャ装置と、
    可塑化装置とプランジャ装置とを接続し、途中にはロータリ式のバルブが設けられた連通管と、
    プランジャ装置に連通するノズルの流路の直径は5mm以上であるか、またはノズルの流路の断面が、直径5mmの真円の面積以上の非真円形状のノズルとを備えた射出装置が設けられ、
    前記の射出装置のノズルが前記金型装置のノズルタッチ部に当接した状態で射出がなされ、
    射出の開始と同時、射出中、射出後のいずれかのタイミングで金型装置のキャビティが型締装置により圧縮されることを特徴とする射出成形装置。
  4. 前記金型装置は、中央部にキャビティ形成面が形成され周囲が可動金型との当接面となっている固定金型と、キャビティ形成面であるコア部の周囲が圧縮方向に進退し全面が固定金型との当接面となっている可動金型とからなる平当金型であることを特徴とする請求項3に記載の射出成形装置。
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