JP3604331B2 - パチンコ機 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、コンピュータによって遊技を制御する遊技機およびこの遊技機を機能させるコンピュータプログラムが記録された記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の遊技機として、たとえば図15に示す電気的構成を有するパチンコ機が知られている。
主基板500に搭載されたCPU501は、次に記載する内容の制御および処理をマシンサイクルで行う。(1)入賞球検出スイッチ521、または、6個払出検出スイッチ524から出力された信号を盤面中継基板520を介して取込み、賞球の払出しを総合中継基板600に搭載されたCPU601に命令する。(2)第1種始動口スイッチ522から出力された信号を盤面中継基板520を介して取込み、特別図柄表示装置511を作動させる。(3)普通図柄作動スイッチ523から出力された信号を盤面中継基板520を介して取込み、普通図柄表示装置512を作動させる。(4)大当り発生時に役物連続作動スイッチ531から出力された信号を大入賞口集中基板530から盤面中継基板520を介して取込み、盤面中継基板520から大入賞口集中基板530を介して信号を出力し、大入賞口開放ソレノイド534を駆動する。(5)カウントスイッチ532から出力された信号を大入賞口集中基板530から盤面中継基板520を介して取込み、大入賞口への入賞数をカウントする。(6)盤面中継基板520から大入賞口集中基板530を介して信号を出力し、普通電動役物開放ソレノイド533を駆動する。(7)盤面中継基板510を介して信号を出力し、照明ランプ513を制御する。(8)盤面中継基板520を介して信号を出力し、LED基板525を制御する。(9)盤面中継基板520から大入賞口集中基板530を介して信号を出力し、LED基板535を制御する。(10)大当りの情報などを遊技盤情報端子540を介してパチンコホールの管理室などに設置されたホストコンピュータへ送出する。(11)発射装置620を駆動する。(12)効果音などを出力する音声出力装置622を制御する。(13)金枠検出スイッチや満杯検出スイッチなどの検出スイッチ621から出力された信号を取込み、金枠の開閉や賞球の満杯などを検出する。(14)球切れスイッチ613から出力された信号を外部接続端子基板610を介して取込み、球切れを検出する。(15)外部接続端子基板610を介して信号を出力し、LED基板611と、入賞ランプおよび球切れランプなどの各種ランプ612とを制御する。(16)外部接続端子基板610を介してプリペイドカードユニット614に対して信号の入出力を行う。
【0003】
以上のように、主基板500に搭載されたCPU501は、特別図柄表示装置511、普通図柄表示装置512、普通電動役物開放ソレノイド533および大入賞口開放ソレノイド534などの装置や、照明ランプ513、各種ランプ612、LED基板525,535,611などのランプ類の制御をそのマシンサイクルで行う。
つまり、各装置やランプ類は、CPU501から定期的に出力される信号によって作動・点灯し、あるいは、作動停止状態・消灯状態を維持する。
【0004】
また、総合中継基板600に搭載されたCPU601は、CPU501から出力された賞球払出命令に従って賞球払出装置623を駆動し、所定数の賞球を払出す。
なお、主電源615から供給された電源は、外部接続端子基板610→総合中継基板600→主基板500→盤面中継基板510,520→大入賞口集中基板530という経路で供給され、各基板において必要な電圧に変圧される。
【0005】
しかし、前述のように、従来のパチンコ機では、主基板500に搭載されたCPU501は、各装置を作動させたり、ランプ・LED類を点灯させたりするとき以外は、各装置に停止状態を維持するための信号や、ランプ・LED類を消灯した状態を維持するための信号を定期的に出力しなければならない。
つまり、主基板500に搭載されたCPU501は、作動信号を出力する必要のないときには、作動停止信号を定期的に出力しなければならないため、CPU501に対する負荷が大きいので、CPU501の処理速度が低下するという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明者は、主基板に搭載されたCPUの負担を軽減するため、賞球の払出しを制御する払出基板、特別図柄表示装置、各種LEDやランプを制御するランプ制御装置および各種音声を制御する音声制御装置というように、機能ごとに副基板化し、各副基板のそれぞれに副CPUを搭載する構成を考えた。そして、主基板に搭載された主CPUから各副CPUへ制御コマンドを送出し、各副CPUは、主CPUから送出された制御コマンドを解析し、その解析結果に基づいて対応する動作を行う方式を考えた(図3を参照)。
【0007】
上記新システムにおいては、主基板に搭載された主CPUは、払出基板、特別図柄表示装置、およびランプ制御装置および音声制御装置に搭載された各副CPUに1つの制御コマンドを送出する。各副CPUは、その1つの制御コマンドに対応した一連の遊技を実動させるための処理を実行するものである。つまり、主CPUは、前記一連の遊技(例えば特別図柄の1変動、ランプ点灯と消灯の1パターン、1パート分の音声)を指定する制御コマンドを送出するだけであり、実際の制御は各副CPUに任せるので負担が軽減されることになる。
また、上記制御コマンドは、一連の遊技が完結するまでは、新たに送出されない。
【0008】
ところで、一般にCPUは、電源投入により電力の供給を受けると、それぞれの電源駆動電圧(直流)が所定設定電圧に立ち上がるまで動作不能状態であり、電源駆動電圧が設定電圧を超えると、リセットおよびリセット解除並びに内蔵ロジックによるROM内容のチェック処理を行った後に、起動状態となる。このため、上記新システムの開発段階において、主基板および各副基板は、各基板に使用する電子部品のばらつきがあったり、各CPUに個々の初期設定のための処理時間に違いがあったりして、電源投入に合わせて全てが同時に起動しないおそれがあるということが分かった。
【0009】
すなわち、主基板の起動時刻に対して起動が早い副基板と起動が遅い副基板が混在したり、主基板が各副基板に対して起動がずれると、起動が遅い副基板は、主基板からの制御コマンドや賞球の払出しに関するデータなどの一部または全部の受取りに失敗し、起動が早く受取りに成功した副基板との整合がとれなくなる。
例えば、主基板に対し起動が遅い副基板が賞球払出を制御する払出基板で、起動が早い副基板がLEDなどを点灯させるランプ表示用の基板である場合、電源電圧異常低下などの電源遮断の場合、電源が復帰した直後に入賞があっても、LED等だけ点灯して賞球が払出しされなかったりして、遊技者に不利益を与える。
【0010】
また、上記新システムでは、上述したごとく、1つの制御コマンドで一連の遊技を指令するものであるため、電源遮断の直前に副基板に送出された制御コマンドに対する副基板の一連の遊技が途中で断たれることが多い。こうした停電を考慮した遊技機にあっては、電源が遮断される時に遊技の状態を記憶し、電力供給が復帰したときに、その記憶に基づき遊技を再開させるバックアップ手段が必要になる。このバックアップ手段により記憶された遊技は、電源遮断直前の遊技状態を記憶することが望ましい。これにより、復帰の際に再開した遊技状態が一致して遊技の連続性が得られる。
【0011】
しかし、上記新システムに検討されたバックアップ手段は、制御コマンド単位での遊技内容の記憶は可能であるが、一連の遊技が進行している途中に電源が遮断すると、その直前の遊技状態を記憶して電源復帰の際にその遊技状態から再開することには困難があった。すなわち、1つの副基板での遊技の重複のない連続性が確保できないという問題がある。
【0012】
また、仮に電源復帰の際の再開遊技状態を、電源遮断の際の停止遊技状態に一致させることができたとしても、電源復帰の際の主基板に対する副基板の起動のタイミングが異なると、各副基板による複数の遊技の進行が同期性をもたなくなり、遊技に違和感を感じることになる。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、遊技の進行中の電源遮断から復帰する際に、再開した遊技状態に電源遮断時の状態と一定の連続性が得られ、かつ複数の遊技の進行の同期性も確保できる遊技機および記録媒体を実現することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段・作用および効果】
本発明は、上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、制御コマンドを送出する主CPUと、この主CPUから送出された前記制御コマンドを受信し、その受信した制御コマンドに対応した所定の処理を実行して遊技を実動させる複数の副CPUとを具備したパチンコ機であって、前記主CPUは、電源が遮断する直前に作動停止信号を所定の副CPUへ送信し、かつ、前記遮断した電源が復帰した直後に、遊技の再開を促す作動開始信号を前記所定の副CPUに送出し、前記所定の副CPUは、前記制御コマンドを受信する都度、内蔵タイマをスタートさせて、その受信した制御コマンドに対応して実動された遊技の経過時間を計測するとともに、前記主CPUから前記作動停止信号を受信したときに、前記受信した制御コマンドに対応して中断しないで実動されたとした場合の遊技の全体時間から前記内蔵タイマにより計測された経過時間を減算して前記全体時間の残り時間を算出し、かつ、前記電源が遮断する直前に受信した制御コマンドと、前記算出された前記残り時間とを示すデータをバックアップ手段に記憶保持し、さらに、前記主CPUから前記作動開始信号を受信すると、前記バックアップ手段により記憶保持されている前記データに従って、前記電源が遮断されたときの状態から遊技を再開するという技術的手段を用いる。
上記請求項1に記載のパチンコ機において、主CPUは一連の遊技を指定するコマンドを副CPUに送出し、副CPUは前記コマンドを解読してそのコマンドに従う一連の遊技をパチンコ機に実動させる。この一連の遊技の途中でパチンコ機の電源の異常低下あるいは停電などの電源遮断が起きると、主CPUは、作動停止信号を所定の副CPUへ送信し、CPUは、電源遮断直前に主CPUから受信した制御コマンドと、遊技の残り時間とを示すデータをバックアップ手段に記憶保持する。
電源が復帰すると、主CPUは自己の準備処理を行った後に、前記副CPUに作動開始信号を送出する。この作動開始信号が送出された副CPUは、この作動開始信号を受ける前には、初期設定などの必要な準備処理を行う以外、遊技の進行に関する処理は一切禁止されている。そして、主CPUより作動開始信号を受けると、前記バックアップ手段により記憶保持した前記データに基づく状態から遊技を再開する。
これによって、再開される遊技は、電源遮断の際の遊技状態から再開され、電源遮断時の遊技状態と再開した遊技状態との間に一定の連続性が確保できる。
また、作動停止信号を用いることにより、各副CPUで残り時間が正確に揃う。従って、各副CPUが再開する遊技の状態が同期し、複数の副CPUが実行する遊技の同期進行性を確実に保証できる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る遊技機の実施形態について図を参照して説明する。なお、以下の実施形態では、本発明に係る遊技機として第1種のパチンコ機を例に挙げて説明する。本実施形態は、請求項1、2および5を実現するものである。
[全体の主要構成]
まず、この実施形態に係るパチンコ機の主要構成について図1を参照して説明する。図1は、この実施形態に係るパチンコ機の斜視説明図である。
パチンコ機10には、前枠11がヒンジ19によって開閉可能に設けられており、その前枠11には、ガラス枠13が開閉可能に取付けられている。前枠11の右側には、ガラス枠13開閉用の鍵を差し込む鍵穴12が設けられている。ガラス枠13の内部には、遊技盤14が設けられており、前枠11の右下には、遊技球を遊技盤14へ発射する発射モータ(図3に符号15eで示す)を操作するための発射ハンドル15aが回動可能に取付けられている。
【0020】
ガラス枠13の下方には、賞球や貸球が供給される賞球・貸球供給口20aが形成されており、この賞球・貸球供給口20aの供給側には、その賞球・貸球供給口20aから供給された賞球や貸球を溜めておくための上受け皿20が取り付けられている。上受け皿20の下方には、上受け皿20の収容可能数を超えて流下した賞球や上受け皿球抜きレバー20bの操作により上受け皿20から排出された遊技球などを排出する排出口21aが形成されている。排出口21aの排出側には、その排出口21aから排出された遊技球を収容しておくための下受け皿21が設けられている。また、下受け皿21の左側には、灰皿17が設けられている。
【0021】
[遊技盤14の主要構成]
次に、遊技盤14の主要構成についてそれを示す図2を参照して説明する。
遊技盤14の略中央には、センターケース30が備えられている。センターケース30には、天入賞口31と、3個のLEDからなる普通図柄表示装置34と、この普通図柄表示装置34の作動される回数を表示する4個のLEDからなる普通図柄記憶表示LED35aと、液晶表示で複数の図柄、たとえば0〜9の特別図柄を特別図柄表示器32bに変動表示する特別図柄表示装置32と、この特別図柄表示装置32が始動可能な回数の記憶数(特別図柄始動記憶数)を表示する4個のLEDからなる特別図柄記憶表示LED36aとが備えられている。
【0022】
センターケース30の左右には、普通図柄表示装置34を作動させるための普通図柄作動ゲート26,26が設けられている。センターケース30の下方には、特別図柄表示装置32を作動させる機能を有する第1種始動口27が設けられており、この第1種始動口27の下方には普通図柄表示装置34の停止図柄が当たり図柄となった場合に両翼を開放する普通電動役物28が設けられている。開放された普通電動役物28は、第1種始動口27と同様に、特別図柄表示装置32を作動開始させる機能を備えている。普通電動役物28の下方には、特別図柄表示装置32の停止図柄が当たり図柄となった場合に作動する変動入賞装置40が設けられている。
【0023】
この変動入賞装置40には、当たりの発生時に開放される扉形式の大入賞口41が開閉可能に取り付けられており、この大入賞口41の両側には、下入賞口29,29がそれぞれ設けられている。また、大入賞口41の内部には、大入賞口41を連続して開放する機能を有する特定領域42と、この特定領域42を通過した遊技球を検出する特定領域スイッチ(図3に符号42aで示す)と、大入賞口41に入賞した遊技球の数Pをカウントする大入賞口スイッチ(図3に符号43aで示す)とが設けられている。
【0024】
その他、遊技盤14には、回転式の風車23,23と、固定式の右風車325,左風車326と、右袖入賞口24と、左袖入賞口25と、入賞しなかった遊技球をアウト球として回収するアウト口45とが設けられている。また、遊技盤14には、3個のLEDからなる右コーナー飾りランプ321a、3個のLEDからなる左コーナー飾りランプ322a、右サイド飾りランプ314a、左サイド飾りランプ315aなどの各種ランプが設けられている。さらに、遊技盤14には、多くの釘47が打ち込まれており、遊技盤14に発射された遊技球は、釘47間を乱舞しながら落下する。なお、左コーナー飾りランプ322aのうちの1つのLEDが、球切れ時に点灯する球切れランプ322bとなっている。
【0025】
[パチンコ機10の電気的構成]
次に、パチンコ機10の電気的構成についてそれをブロックで示す図3を参照して説明する。
パチンコ機10には、主基板100が設けられており、この主基板100には、マイクロプロセッサ110が搭載されている。マイクロプロセッサ110には、遊技の制御(主に貸球や賞球の払出し管理、大当たり判定、特別図柄変動パターンの管理などの各種制御)を実行する主CPU112と、この主CPU112が後述するように本発明による制御を含む各種制御を実行するための各種制御プログラムが記録されたROM114と、主CPU112が各種制御プログラムを実行する際にROM114から読出された制御プログラムや遊技中に発生する大当りに関するデータなどの各種データを一時的に格納するRAM116とが搭載されている。
【0026】
主基板100には、次に記載するものが電気的に接続されている。電源基板80、賞球の払出しなどを制御する払出制御基板200、特別図柄表示装置32、遊技盤14に設けられたランプやLEDを制御するランプ制御装置300、遊技中の効果音などを制御する音声制御装置79、遊技球の第1種始動口27の通過を検出する第1種始動口スイッチ27a、入賞や大当り等に関する遊技盤情報をパチンコホールの管理室などに設けられたコンピュータ(図示省略)へ送信するための遊技枠情報端子基板52、盤面中継基板51、遊技枠中継基板53である。
【0027】
払出制御基板200には、主基板100から送出される制御コマンドを入力して動作するマイクロプロセッサ210が搭載されており、マイクロプロセッサ210には、賞球の払出しなどを制御する副CPU212と、この副CPU212が賞球の払出しなどの制御を実行するための各種制御プログラムが記録されたROM214と、副CPU212が各種制御プログラムを実行する際にROM214から読出された制御プログラムや遊技中に発生する賞球数などの各種データを一時的に格納するRAM216とが搭載されている。
また、払出制御基板200には、電源基板80、CR接続基板56、発射モータ15eを駆動するための発射モータ駆動基板15c、遊技枠情報端子基板52および払出中継基板55が電気的に接続されている。
【0028】
遊技枠中継基板53には、下受け皿21が賞球で満杯になったことを検出する満杯検出スイッチ21bおよびセンサ中継基板54が電気的に接続されている。センサ中継基板54には、賞球ユニット62に備えられた賞球払出センサ62a,62bおよび払出中継基板55と電気的に接続されている。賞球ユニット62は、賞球払出センサ62a,62bおよび賞球払出モータ62cを備える。賞球の払出機構は、賞球の払出しを効率良く行うために2カ所設けられており、各払出機構は賞球払出モータ62cによって駆動される。また、賞球払出センサ62aは一方の機構に設けられており、賞球払出センサ62bは他方の機構に設けられている。賞球払出センサ62a,62bによる検出信号は、センサ中継基板54から遊技枠中継基板53を介して主基板100へ送出されるとともに、払出中継基板55を介して払出制御基板200へ送出される。そして払出制御基板200に搭載された副CPU212は、賞球払出センサ62a,62bから送出された検出信号を取込み、払い出された賞球数をカウントする。たとえば、副CPU212は、検出信号を取り込むごとに、15個の賞球払出しを記憶するRAM216内のエリアの値から「1」を減算する。
【0029】
払出中継基板55には、貸球がなくなったことを検出する貸球切れスイッチ61、賞球払出モータ62cおよび貸球ユニット63が電気的に接続されている。盤面中継基板51には、次に記載するものが電気的に接続されている。普通電動役物28を開閉させる普通電動役物ソレノイド28a、普通図柄表示基板34、普通図柄作動ゲート26に設けられたゲートスイッチ26a、大入賞口スイッチ43a、袖入賞口24への入賞を検出する袖入賞口スイッチ24a、下入賞口29への入賞を検出する下入賞口スイッチ29a、天入賞口31への入賞を検出する天入賞口スイッチ31aおよび大入賞口中継基板50である。
【0030】
大入賞口中継基板50には、特定領域ソレノイド42b、大入賞口ソレノイド43bおよび特定領域スイッチ42aが電気的に接続されている。
電源基板80は、CR接続基板56と電気的に接続されており、CR接続基板56には、プリペイドカードの残りの度数を表示する度数表示基板やプリペイドカードを読取る装置などを備えるパチンコ機外装置部分22と電気的に接続されている。電源基板80は、AC24V(50Hz/60Hz)の主電源70から電源の供給を受ける。なお、通常は電源基板80は主基板100、払出制御基板200、特別図柄制御基板32d、音声制御装置79およびランプ制御装置300に12Vと5Vの駆動電源電圧を導出している。
【0031】
また、電源基板80には、電源遮断時から一定期間の間主基板100上のRAM116、払出制御基板200上のRAM216、特別図柄表示装置32内のRAM32h(図4参照)、音声制御装置79内のRAM(図示略)およびランプ制御装置300内のRAM(図示略)における各バックアップ領域を記憶保持状態に維持するための駆動電源電圧を供給するそれぞれの電圧供給手段81〜84(電源ライン)が設けられている。これら電圧供給手段81〜84は、例えば5Vの駆動電源電圧を容量素子の電圧保持機能により電源遮断中にも供給するものである。
【0032】
上記特別図柄表示装置32は、図4に示すように、主基板100からの制御コマンド信号100aに基づいてRGB形式の図柄信号を生成する特別図柄制御基板32dと、液晶アナログ基板32cと、液晶インバータ基板32aと、特別図柄表示器32bとから構成されている。
【0033】
上記特別図柄制御基板32dは、図4に示すように、副CPU32e、プログラムROM32fおよびバックアップ用RAM32jと、パレットRAM32hを内蔵したVDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)32gと、キャラクタROM32iとを具備する。副CPU32eは、主基板100からの信号100a(画像制御コマンド)をプログラムROM32fに記録されたコンピュータプログラムによって解析しその結果に応じた表示内容の図柄やキャラクタを前記VDP32gに出力させる。VDP32gは、前記キャラクタROM32iから読出した図柄やキャラクタに対しパレットRAM32hを駆動して表示色、回転、拡大および縮小などの処理を実行し、その処理結果を内蔵のパレットRAM32hに一時的に格納する。続いてVDP32gは、パレットRAM32hに格納されている処理結果に基づいてRGB信号を液晶アナログ基板32cへ送出する。液晶アナログ基板32cは、取込んだRGB信号の色補正および輝度調整を行い、その信号を液晶インバータ基板32aへ送出する。液晶インバータ基板32aは、バックライト電源の役割を果たし、取込んだ信号を昇圧(たとえば、12Vから600V)し、特別図柄表示器32bへ送出する。特別図柄表示器32bは、取込んだ信号に対応する液晶ドットをスイッチングして表示する。これにより、特別図柄制御基板32dは、特別図柄の変動表示、停止図柄の表示、アニメーションの表示、大当りの表示などの一連の遊技を行う。バックアップRAM32jは、電源遮断時の直前に主基板100から送出された画像制御コマンドを電圧供給手段81からの駆動電源電圧の供給下で記憶保持するものである。
【0034】
なお、図略するが上記音声制御装置79およびランプ制御装置300も、それぞれ主基板100の主CPU112に対して従となる中央演算機能と記憶機能からなるマイクロプロセッサが搭載されたものであり、主基板100からの制御コマンドによって1パート(一連の)音声あるいは、1パターン(一連)のランプ点灯と消灯が指示される。
【0035】
[主基板から副基板へ送出される信号]
主CPU112が各副CPUに送出する制御コマンド(例えば賞球制御コマンド)のタイミングチャートを図5に示す。図5(A)に示すように、主CPU112は、16進でたとえばHD0〜HD7の機械語で表される制御コマンドを、順次の二つの転送信号HDSTRにより、図5(B)に示すフォーマット、すなわち、1バイト単位で2バイトを副CPUに送信する。たとえば、主CPU112が払出制御基板200の副CPU212へ出力する制御コマンドのうち、払出個数15個を命令する制御コマンドは、たとえば3FH〜C1Hで表され、払出個数5個を命令する制御コマンドは、たとえば35H〜CBHで表される。また、特別図柄の変動を指示する制御コマンドは、例えばE1H〜00Hで表される。図5(A)に示すように、制御コマンドと共に転送信号(ストローブ信号(HDSTR))が出力され、副CPUは、転送信号HDSTRを入力したときに制御コマンドを取込む。
【0036】
また、この実施形態では主基板100は、特別図柄制御基板32dなどの副基板に作動開始信号を送出する。この作動開始信号も上記制御コマンドと同様に、転送信号HDSTRにとともに2バイトの信号として送出される。送出時期は後述するように電源復帰の際である。
【0037】
次に上記制御コマンドの流れを払出制御基板200の副CPU212への信号101(特別図柄制御基板32dの場合、信号100a)を代表例として図6を用いて説明する。
図6に示すように、主CPU112から出力された通常出力される賞球制御コマンドは、主CPUバス118を介して出力ポート120へ出力され、その出力された賞球制御コマンドは、主CPU112のパラレル出力ポート124を介して出力バッファ126に一時的に保存された後、副CPU212に接続された入力バッファ220に一時的に保存される。そして、主CPU112から出力された転送信号が、主CPUバス118から出力ポート122、出力バッファ128および入力バッファ222を介して副CPU212のトリガ入力(TRG2)226に入力されると、入力バッファ220に保存されている賞球制御コマンドが副CPUパラレル入力ポート228を介して副CPU212の入力ポート224に信号101として取込まれ、副CPU212はコマンド入力処理を実行する。
【0038】
特別図柄制御基板32dの副CPU32eへの信号100a(画像制御コマンド)、ランプ制御装置300の副CPUへのランプ制御コマンドおよび音声制御装置79の副CPU(以下、これらを含めた場合に各副CPUという)への音声制御コマンドも、上記と同様に、主CPU112よりパラレル出力され、副CPU32eへパラレル入力される。
[平常電源立ち上げ後の通常動作]
(主基板100の主な処理)
図7および図8は主基板100の主CPU112が行う電源投入時からの通常動作を説明する図であり、図7は主CPU112の全体のフローチャートを示し、図8は電源投入および電源復帰時のタイムチャートを示す。
開店時、主電源70が投入されると、主CPU112は、最初にステップ(以下、Sと略す)10の準備処理を行う。準備処理S10は、リセットおよびリセット解除、セキュリティチェックなどである。セキュリティチェックは主CPU内蔵ロジック回路をROMの内容で検査する自己診断機能、ユーザリセットは、RAMやタイマ、I/Oポートの初期化である。
【0039】
S10の実行の後、主CPU112は起動状態となり、S11[タイマスタート]、S12[T≧Ta]およびS13[作動開始信号出力]からなる作動開始信号出力処理を行う。この作動開始信号出力処理において、S11は内蔵タイマに時間Taをセットしてカウント動作を開始させる。時間Taは、図8に示すように最も起動が遅いサブCPUの主CPU112に対する遅れ時間Thよりも大きい(Ta>Th)値に設定してある。そして、次S12により時間Taのタイマ動作を行う。つまり、図8に示す主CPUと最も起動が遅い副CPUとの処理時系列に示すように、遅い副CPUの起動(準備処理の完了後状態)を待つものである。なお、この作動開始信号出力処理は、後の電源復帰時でも実行され、電源復帰時における作動開始信号出力処理を本発明では遊技再開制御手段と定義する。
【0040】
図7に示すように、主CPU112は時間Taをカウントアップすると、次S13を実行して作動開始信号を転送信号HDSTRのタイミングで副CPU212および各副CPUに転送する。作動開始信号は、図5(A)、(B)で説明したコマンドと同一ラインを伝送される信号である。作動開始信号は、図8に示すように、16進表示で「0FDH0FH」のように表され、2バイトで構成されているため、各バイトに対して転送信号が併出されることになる。
【0041】
このとき、図8に示すように、最も起動が遅い副CPUは時間Thが経過して自己の準備処理を終えており、作動開始信号の入力(受信)待ち状態となっている。図8に示す副CPUの処理時系列を各副CPUの同等の処理としてフローチャートで表したのが、図9である。図9に示すように、各副CPUは、電源が立ち上がると、リセットおよびセキュリティチェック、ユーザリセットなどの準備処理S1を行う。その後、各副CPUはS2〔作動開始信号受信?〕に示すように、図8に示す処理時系列の作動開始信号入力待ちの状態となる。この状態は作動開始信号以外の信号は受信しない一種の割込み禁止状態である。そして、作動開始信号を受けると、(S2出Yes)、通常処理、すなわち、図9のS3〔コマンド入力処理〕が可能となる。
【0042】
電源立ち上げ時、主CPU112と各副CPUとが上記作動開始信号の送受を最初に行うことを前提とすることにより、以下に説明するように、電源遮断後の復帰の際に、一つの副CPUが実行する遊技の連続性が確保され、また、複数の副CPUが実行する遊技の同期進行性が確保される。
【0043】
なお、作動開始信号を出力するS13(図7)の後、主CPU112は、図7のS14〜S90に示す次に記載の処理を実行する。▲1▼各種入賞口スイッチからの信号に基づいて払出制御基板200の副CPU212へ賞球制御コマンドを出力する賞球処理(S20)。▲2▼普通電動役物ソレノイド28aをON・OFFする普通電動役物処理(S30)。▲3▼普通図柄表示装置34を制御する普通図柄処理(S40)。▲4▼第1種始動口スイッチ27aがONした際に大当りか否かを判定する大当り判定処理(S50)。▲5▼特別図柄表示装置32に画像制御コマンドを出力する特別図柄処理(S60)。▲6▼特定領域ソレノイド42bおよび大入賞口ソレノイド43bを制御する大入賞口処理(S70)。▲7▼音声制御装置79へ音声制御コマンドを出力する音声処理(S80)。▲8▼ランプ制御装置300へランプ制御コマンドを出力するランプ処理(S90)。
【0044】
(コマンドに対する各副基板の処理)
上記賞球処理に対応して払出制御基板200の副CPU212は、平常電源立ち上げの後、主基板100と同様に初期設定、セキュリティチェックなどの準備処理を行った後、最初にプログラムスタート処理を行う。プログラムスタート処理は、割込みを禁止し、主ルーチンから副ルーチンへ移行するときに主ルーチンのアドレスを保持するスタックポインタを準備して割込み許可するものである。このプログラムスタート処理の後、主プログラムに移行する。主プログラムは、CTCのチャンネル3割込みによって実行される。これによって、払出制御基板200は、転送信号HDSTRを割込み信号として賞球制御コマンドが転送されるごとに、賞球の払出しを行う。
【0045】
特別図柄制御基板32d、ランプ制御装置300および音声制御装置79、例えば特別図柄制御基板32dの副CPU32e(以下、これらを総称するときは各副CPUという)は、平常電源立ち上げの後、主基板100と同様に初期設定、セキュリティチェックなどの準備処理を行った後、コマンド入力待ち状態になる。
【0046】
図10は特別図柄制御基板32dを例にした主CPU112の処理(A)と副CPU32eの処理(B)を示すフローチャートである。図10(A)に示す特別図柄処理は、特別図柄始動記憶数が1以上であることを検出すると(図10(A)のS62:Yes)、大当りか否かを判定した後、特別図柄の変動パターンが設定されたテーブル(図示せず)から変動パターンを1つ決定し(S64)、画像制御コマンドを出力(S66)するものである。また、主CPU112は、S64において決定した変動パターンに対応する画像制御コマンドを出力ポート120(図6)に出力するとともに転送信号を出力ポート122に出力する(S68)。
出力ポート120に出力された画像制御コマンドは、所定の経路を介して副CPU32eの入力ポートに取込まれ、副CPU32eはコマンド入力処理を実行する(図10(B))。
【0047】
図10(B)に示すように、副CPU32eは、主CPU112から出力された画像制御コマンドを入力すると(S300)、その入力した画像制御コマンドをチェックする(S302)。たとえば、画像制御コマンドを1バイトずつに振り分ける。続いて副CPU32eは、その入力した画像制御コマンドの内容を解析する(S304)。たとえば、画像制御コマンドがE0H00H(16進表示)である場合は、全図柄が変動時間9312msで変動を開始することを示す画像制御コマンドであると解析し、E1H00Hである場合は、左図柄が停止するとき「0」を表示することを示す画像制御コマンドであると解析する。そして副CPU32eは、S304における解析結果に対応した表示信号をVDP32g(図4)へ送出する。
【0048】
図11は各基板に供給される駆動電源電圧(A)と、主CPU112、払出制御基板200の副CPU212、特別図柄制御基板32dの副CPU32e、音声制御装置79の副CPUおよびランプ制御装置300の副CPUの動作状態を示すタイムチャートである。
図11(B)に示すように、主CPU112は副CPU212へ賞球制御コマンドHを送出し、各副CPUへ制御コマンドQ1〜Q4を送出している。制御コマンドQ1〜Q4は、連続性をもった演出データの集りである。また、制御コマンドQ1〜Q4は、特別図柄制御基板32dの副CPU32eへの画像制御コマンドQ1V〜Q4V、音声制御装置79およびランプ制御装置300の各副CPUへの音声制御コマンドQ1A〜Q4Aおよびランプ制御コマンドQ1L〜Q4Lを時分割で含んだものであり、図11(F)(G)(H)に示すように、特別図柄制御基板32dの副CPU32d、音声制御装置79およびランプ制御装置300の各副CPUでは、それぞれの画像制御コマンドQ1V〜Q4V、音声制御コマンドQ1A〜Q4Aおよびランプ制御コマンドQ1L〜Q4Lを解読して、各コマンドに従った演出を行う。本発明でいう一連の遊技とは、たとえば特別図柄制御基板32dでは、Q1Vだけ、Q2Vだけ、………などをいう。
【0049】
[電源遮断時の動作]
(主CPU112)
電源遮断現象が生じたときに主CPU112が行う処理を図11および図12(A)を参照して説明する。図12(A)は電源遮断時に主CPU112が行う動作を示す。図11(A)に示す12Vの駆動電源電圧が下降検出電圧Vdmより低下すると、主CPU112は、図11(B)に示すようにリセット状態に転移するとともに(ハイレベル→ロウレベル)、NMI(ノンマスカブルインタラプト)処理(S4)を行う。図11(C)のロウレベル信号はこのNMI処理を行うNMI信号を示す。
上記主CPU112が行うNMI処理は、RAM116に対するアクセスレジスタにアクセス禁止を設定(S5)し、他の割込み処理よりも最優先でNMI処理を実行する。つまり、RAM116へのアクセスを禁止することにより、RAM116に格納されている未転送の賞球制御コマンドが書き換えられてしまうのを防止するのを主たる目的とする。このため、前記未転送の賞球制御コマンドをRAM116のバックアップ領域に記憶保持する。
【0050】
(払出制御基板およびその他の副基板の動作)
一方、払出制御基板200は、図11(A)に示す12Vの駆動電源電圧が下降検出電圧Vdh(Vdh<Vdm)より低下すると、図11(D)に示すように、NMI処理を行った後、図11(E)に示すようにリセット(ハイレベルからロウレベルに転移)される。
また、各副CPUは、図11(A)に示す5Vの駆動電源電圧が下降検出電圧Vdsより低下すると、図11(I)に示すように、NMI端子にロウレベルのNMI信号が所定の期間入力される。このNMI信号の入力期間の後、各副CPUは、それぞれ図11(F)、(G)、(H)に示すようにリセット(ハイレベルからロウレベルに転移)される。
【0051】
しかして、NMI信号の入力期間においては、図12(B)のフローチャートにて示すように、例えば特別図柄制御基板32dの副CPU32eは、NMI処理S6を行う。詳細にS6はS61〔NMI信号入力〕とS63〔Q4Vとその未実行部分の時間的長さを示す信号を記憶保持〕とからなる。S6はNMI信号の入力段階を示す。S63は、電源遮断の直前に送出された画像制御コマンドQ4Vとこれに従う一連の遊技の経過時間TkvとをRAM32jのバックアップ領域に記憶保持する処理である。画像制御コマンドQ4Vが意味する一連の遊技の経過時間Tkvは、内蔵タイマあるいは内蔵カウンタの値より認識することができる。経過時間Tkvの代わりに残り時間Tnを記憶してもよい。残り時間Tnは減算型の内蔵タイマあるいは内蔵カウンタの値より認識してもよいし、一連の遊技の全体時間が分かっているので、それから減算してもよい。ちなみに、図柄の変動パターン1の制御コマンドは16進で「0E0H、00H」で表され、全体の経過時間は0秒の「0FEH、30H」で9312msである。この制御コマンドを実行中2秒経過後に電源遮断が発生したとすると、「0FEH、32H」を記憶すればよい。
【0052】
こうして、各副CPUは、図11(F)〜(H)に示すように、電源遮断の直前に送出された画像制御コマンドQ4V、音声制御コマンドQ4Aおよびランプ制御コマンドQ4Vとこれに従う一連の遊技の経過時間Tkv(TkA:音声制御装置79の副CPUの場合、TkL:ランプ制御装置300の場合)とを、電圧供給手段81〜83による駆動電源電圧のバックアップ下で各RAMのバックアップ領域に記憶保持する。
【0053】
[電源復帰時の動作]
(主CPU112)
電源が復帰すると、例えば図11(A)に示す12Vの駆動電源電圧が上昇検出電圧Vumより上昇する。その後に、主CPU112は図11(B)に示すように、例えば時刻t1でリセット解除の状態となる。リセット解除の後、主CPU112は起動状態となり、平常電源立ち上げ後の動作(図7のS11〜S13および図8)と同じ作動開始信号出力処理、すなわち、本発明でいう遊技再開制御処理(手段)を実行する。図11(B)で作動開始信号はXsで表され、各副基板に送出されることを示す。
【0054】
(払出制御基板およびその他の副基板の動作)
電源が復帰すると、払出制御基板200は、図11(A)に示す12Vの駆動電源電圧が上昇検出電圧Vuhより上昇した後に、リセット解除の状態になる。VuhはVumより小さい値に設定されており、払出制御基板200は主基板100より早く起動状態となる。払出制御基板200は、この実施形態では、電圧供給手段84によりRAM216の入賞テーブルに入賞データがバックアップされている。したがって、払出制御基板200は、主CPU112からの作動開始信号Xsを受信すると払出しを開始する。
【0055】
各副基板CPUは、図11(A)に示す5Vの駆動電源電圧が上昇検出電圧Vusより上昇すると、その後リセット解除の状態となる。リセット解除の後、各副基板CPUは、図9のフローチャートにより主CPU112から作動開始信号Xsが転送されるのを待つ。特別図柄制御基板32dの副CPU32eは、作動開始信号Xsを受信すると、図12(B)のS6(バックアップ手段)によりバックアップRAM32jにバックアップ記憶した未実行部分を示すデータを読出し実行する。特別図柄制御基板32dの副CPU32eの場合、電源遮断直前で実行していた一連の遊技(変動)の制御コマンドがQ4Vであるため、このコマンドQ4Vとその経過時間Tkvを読出し解析して、その結果に基づき遊技を実行する。つまり、電源復帰後の特別図柄の変動を電源遮断の際の状態から再開することができる。
【0056】
また、音声制御装置79やランプ制御装置300の各副CPUは、音声制御コマンドQ4Aとこれに従う一連の遊技の経過時間TkAおよびランプ制御コマンドQ4VとTkLこれに従う一連の遊技の経過時間Tkvを読出し解析して、電源遮断の際の状態から再開する。
かくて、各副基板CPUは、電源復帰後に起動状態となると、電源遮断の際の状態から遊技を再開し、電源遮断時の遊技状態と再開した遊技状態との間の連続性を維持することができる。
【0057】
[実施形態特有の効果]
とりわけこの実施形態では、図11(F)〜(H)に示すように、主基板100は、特別図柄制御基板32dの副CPU32e、音声制御装置79の副CPUおよびランプ制御装置300の副CPUからなる3つの副CPUに対し作動開始信号Xsを送出しており、電源復帰後において図柄の変動、ランプの表示、音声の出力が同時関係で再開進行することができる。
したがって、各副基板による複数の遊技の進行が同期性をもち、遊技に違和感が生じない。
【0058】
また、図11のタイムチャートでは、電源復帰時に各副基板、払出制御基板200および主基板100の順に起動するようになっているが、作動開始信号という起動開始を意味する信号を用いることにより、このような設計上の制約を設けなくともよいという効果もある。
さらに、本実施形態では、主CPU112から送出される作動開始信号を副CPU32eなどの各副CPUへパラレル入力しているため、主CPU112の時間的負担を軽減している(請求項5に対応する効果)。
【0059】
[他の実施形態1]
(主基板)
図13および図14は本発明の特に請求項3を実現した他の実施形態に係る図であって、図13は図12に対応したフローチャート、図14は図11に対応したタイムチャートである。なお、図14において、電源遮断時の時間軸は、動作を明瞭にするため電源復帰時と時間軸より拡大しており、各駆動電源電圧の立ち上がりと立ち下がり特性が異なるが、これは図面上だけである。
この他の実施形態の特徴は、電源遮断時に本発明の遊技再開制御手段(処理)として主CPU112が作動停止信号Xeを送出することにある。すなわち、図14(A)に示す12Vの駆動電源電圧が下降検出電圧Vdm´より低下すると、主CPU112は、作動停止信号Xeを各副CPUに送出する(図13のS8)。ここで、Vdm´は前実施形態の下降検出電圧Vdmより時間的に早く検出される必要があり、Vdm´>Vdmに設定してある。作動停止信号Xe送出後の主CPU112は前実施形態と同様にS4とS5によりNMI処理およびRAMアクセスが禁止された状態を設定して電源の復帰を待つ。また、電源復帰時の主CPU112の処理も、前実施形態と同様に、図7のS10の準備処理と、S11〜S13からなる遊技再開制御手段(処理)を実行する。
【0060】
(各副基板)
払出制御基板200の副CPU212における電源遮断時および処理は前実施形態と同じである。
特別図柄制御基板32dの副CPU32eは、図14(F)および図13のS9〔作動停止信号受信〕からS6(バックアップ手段)への処理に示すように、上記電源遮断時に主CPU112から送出された作動停止信号Xeを受信した後に、NMI信号(S61)により画像制御コマンドQ4Vとその未実行部分の時間的長さを示す信号をバックアップRAM32jに記憶保持する(S63)。その他の各副基板も同じである。すなわち、本実施形態では、各副基板は、主CPU112からの作動停止信号Xeを受信しないと、NMI処理を行わないものである。
【0061】
電源遮断時に上記作動停止信号Xeを各副CPUが受信する利点は、例えば特別図柄制御基板32dにおいて、画像制御コマンドQ4Vの未実行部分の時間的長さを正確にかつ他の副基板との関係で同期性を保って規定しやすいからである。つまり、電源が遮断する直前に主CPU112からの作動停止信号Xeを副CPU32eが受信すると、副CPU32eは、この作動停止信号Xeをトリガとして、電源が遮断する直前に実行していた画像制御コマンドQ4Vに基づく一連の遊技の経過時間を、内蔵タイマなどにより瞬時に記憶する。この記憶するタイミングを各副基板間で揃えることができるのである。
これに対し前実施形態では、S63の処理をNMI信号をトリガとしているが、NMI信号をトリガとすると、各副基板は5Vの駆動電源電圧の立ち下がりの差で内蔵タイマが共通の時間軸をもたず、バックアップされる遊技の状態が時間的にずれるおそれがある。
【0062】
しかし、本実施形態では、作動停止信号Xeが各副基板共通のソフト的なストッパ手段となり、バックアップされる遊技の状態が各副基板間でずれないのである。
(他の実施形態1の効果)
このように本実施形態によれば、各副基板の未実行部分の時間的長さを、主基板から送出される作動停止信号を用いることにより、再開遊技状態の同期性を一層確保した状態に記憶でき、電源復帰後において図柄の変動、ランプの表示、音声の出力が厳格な同時関係をもって再開進行することができる。
また、作動停止信号も各副CPUへパラレル入力することにより、電源遮断という短時間でも主CPU112は時間的負担なく作動停止信号を送出できる。
【0063】
[他の実施形態2]
請求項4を実現する実施形態として、電源遮断時に送出した制御コマンドが、たとえばリーチ図柄の変動コマンドであった場合、リーチ図柄の最初からあるいはそれより若干前の遊技状態から再開させることが好ましい。大当たりに期待を持たせる演出の場合、このように連続性を無視して再度その期待の高い図柄から再開することにより、遊技の興趣を高める効果がある。
【0064】
[各請求項と実施形態との対応関係]
図3の電圧供給手段81〜84と、各副基板のRAMと、図12のS6とが請求項1に記載のバックアップ手段に対応する。図12のS63で記憶保持される画像制御コマンドQ 4V とこれに従う一連の遊技の経過時間T kv とを示すデータが請求項1に記載のデータに対応する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施形態のパチンコ機の斜視説明図である。
【図2】図1に示すパチンコ機10に備えられた遊技盤14の主要構成を示す説明図である。
【図3】パチンコ機10の電気的構成をブロックで示す説明図である。
【図4】本発明に係る実施形態のパチンコ機に備えられた特別図柄制御装置の電気的構成を示す説明図である。
【図5】図5(A)は主CPU112が各副CPUに送出する制御コマンドを説明するタイミングチャート、図5(B)は制御コマンドのフォーマットを示す説明図である。
【図6】主CPUと副CPU間のハードウエア構成を示す説明図である。
【図7】主CPUの動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の主CPU112が作動開始信号を送出するタイミングを説明するタイムチャートである。
【図9】本発明の副CPUが上記作動開始信号を受信する処理を示すフローチャートである。
【図10】特別図柄処理の説明図であって、(A)は主基板の行う処理を示すフローチャート、(B)は副CPU32eの行う処理を示すフローチャートである。
【図11】各基板に供給される駆動電源電圧と主CPU112、払出制御基板200の副CPU212、および各副基板の動作状態を示すタイムチャートであって、(A)は各基板に供給される駆動電源電圧を示す電圧波形、(B)は主基板の動作状態、(C)は主基板のNMI処理のタイミング、(D)は払出制御機基板のNMI処理のタイミング、(E)は払出性制御基板の動作状態、(F)は特別図柄制御基板の動作状態、(G)は音声制御基板の動作状態、(H)はランプ制御基板の動作状態、(I)は特別図柄制御基板、音声制御基板およびランプ制御基板の各副基板のNMIタイミングをそれぞれ示す。
【図12】本発明の代表実施形態における特別図柄処理の説明図であって、(A)は主基板の行う処理を示すフローチャート、(B)は副CPU32eの行う処理を示すフローチャートである。
【図13】本発明の他の実施形態1における図12に対応したフローチャートである。
【図14】本発明の他の実施形態1における図11に対応したタイムチャートである。
【図15】従来のパチンコ機の電気的構成をブロックで示す説明図である。
【符号の説明】
10 パチンコ機(遊技機)
70 主電源
80 電源基板
100 主基板
112 主CPU
200 払出制御基板
212 副CPU
32e 副CPU
216 RAM
32j バックアップ用RAM
Xs 作動開始信号
Xe 作動停止信号

Claims (1)

  1. 制御コマンドを送出する主CPUと、
    この主CPUから送出された前記制御コマンドを受信し、その受信した制御コマンドに対応した所定の処理を実行して遊技を実動させる複数の副CPUとを具備したパチンコ機であって、
    前記主CPUは、
    電源が遮断する直前に作動停止信号を所定の副CPUへ送信し、かつ、前記遮断した電源が復帰した直後に、遊技の再開を促す作動開始信号を前記所定の副CPUに送出し、
    前記所定の副CPUは、
    前記制御コマンドを受信する都度、内蔵タイマをスタートさせて、その受信した制御コマンドに対応して実動された遊技の経過時間を計測するとともに、前記主CPUから前記作動停止信号を受信したときに、前記受信した制御コマンドに対応して中断しないで実動されたとした場合の遊技の全体時間から前記内蔵タイマにより計測された経過時間を減算して前記全体時間の残り時間を算出し、かつ、前記電源が遮断する直前に受信した制御コマンドと、前記算出された前記残り時間とを示すデータをバックアップ手段に記憶保持し、さらに、前記主CPUから前記作動開始信号を受信すると、前記バックアップ手段により記憶保持されている前記データに従って、前記電源が遮断されたときの状態から遊技を再開することを特徴とするパチンコ機。
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