JP2001246135A - 遊技機および記録媒体 - Google Patents

遊技機および記録媒体

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JP2001246135A
JP2001246135A JP2000203680A JP2000203680A JP2001246135A JP 2001246135 A JP2001246135 A JP 2001246135A JP 2000203680 A JP2000203680 A JP 2000203680A JP 2000203680 A JP2000203680 A JP 2000203680A JP 2001246135 A JP2001246135 A JP 2001246135A
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JP
Japan
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board
reset
power supply
substrate
voltage
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JP2000203680A
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English (en)
Inventor
Isao Kishi
勇夫 岸
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Maruhon Industry Co Ltd
Original Assignee
Maruhon Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遊技機に電源が供給された際に、主基板以外
の基板が、主基板から出力された制御コマンドの受信に
失敗しないようにすることができる遊技機を実現する。 【解決手段】 電源電圧監視用IC84は電圧検出ライ
ンA1,A2およびA3から、それぞれ32Vライン8
6,12Vライン87,5Vライン88の電圧を検出す
る。そして電源電圧監視用IC84は検出した電圧が自
己の最低動作電圧になったときに各基板へリセット信号
を出力し、その所定時間経過後に各基板へのリセット信
号を解除する。このとき、サブ化基板および払出制御基
板200がリセット解除し、最後に主基板100がリセ
ット解除する。これにより、サブ化基板および払出制御
基板200が、主基板100から送信された制御コマン
ドの受信に失敗するおそれがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、パチンコ機に代表さ
れるように、コンピュータによって遊技を制御する遊技
機およびその遊技機を機能させるためのコンピュータプ
ログラムが記録された記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の遊技機として、たとえば
図17に示すパチンコ機が知られている。図17は従来
のパチンコ機の正面説明図である。図17に示すよう
に、従来のパチンコ機500には、遊技盤502と、こ
の遊技盤502の遊技領域へ遊技球を発射する発射装置
504と、この発射装置504へ供給する遊技球を貯留
する上受け皿506と、この上受け皿506に収容仕切
れなくなった遊技球を貯留する下受け皿508とが備え
られている。また、遊技盤502には、特別図柄表示装
置524と、天入賞口510と、右袖入賞口512と、
左袖入賞口514と、第1種始動口516と、右下入賞
口518と、左下入賞口520と、大入賞口526とが
備えられている。そして、発射装置504から発射され
た遊技球が、第1種始動口516に入賞すると、特別図
柄表示装置524が図柄を変動表示し、停止した図柄が
所定の図柄(たとえば777)に揃った場合に大当りが
発生し、大入賞口526を所定時間開放する。そして、
大入賞口526の開放時間が所定時間に達するか、大入
賞口526への入賞数が所定数に達すると大入賞口52
6が閉口する。このとき、大入賞口526に入賞した入
賞球が、大入賞口526の内部に設けられた特定領域5
28を通過すると、連続して大入賞口526が開放す
る。このように、大入賞口526の開放から閉口までを
1ラウンドとして、遊技球が特定領域528を通過する
ことを条件に、所定回数のラウンド(たとえば16ラウ
ンド)を遊技できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のパチン
コ機では、1つのCPUが、入賞の検出、大当りの判
定、特別図柄表示装置524の制御、大入賞口526の
制御、ランプ・LED類の制御など、非常に多くの処理
や制御を行わなければならないため、CPUに対する負
荷が大きいので、CPUの処理速度が低下するという問
題があった。特に、近年のパチンコ機は、遊技内容が複
雑化かつスピード化してきており、従来の制御方式で
は、対応が困難となっていた。そこで、本発明者は、大
当りや入賞の判定などの主な制御を行うメインCPUを
搭載した主基板から他の基板、たとえば払出制御基板、
特別図柄制御基板、ランプ制御基板および音声制御基板
などへ制御コマンドを送信し、その制御コマンドを受信
した各基板は、自身に搭載されたサブCPUにより、受
信した制御コマンドを解析し、その解析結果に基づい
て、自身に接続された装置を制御するという方式を考え
た。この方式によれば、メインCPUは、必要なときに
のみ各基板へ制御コマンドを送信するだけで済み、従来
よりもメインCPUの負担を軽減できるので、遊技の複
雑化およびスピード化に対応することができる。しか
し、その後の検討により、停電などによって、パチンコ
機に供給されている電源が遮断し、電源復帰後に遊技を
再開する場合、主基板が主基板以外の基板よりも早く制
御を開始すると、他の基板が主基板からの制御コマンド
の受信を失敗し、点灯すべきランプが点灯しなかった
り、あるいは再生すべき音が再生されなかったりするな
ど、遊技が円滑に再開されないおそれのあることが分か
った。
【0004】そこでこの発明は、上記問題を解決するた
めになされたものであり、遊技機に電源が供給された際
に、主基板以外の基板が、主基板から出力された制御コ
マンドの受信に失敗しないようにすることができる遊技
機を実現することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段・作用および効果】この発
明は、上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明
では、制御コマンドを出力する主基板と、この主基板か
ら出力される制御コマンドに基づいて遊技の演出を制御
する演出制御基板とを含む複数の基板を備えており、こ
の遊技機に電源が供給された際に、前記主基板に設けら
れた回路は、前記演出制御基板に設けられた回路が制御
開始可能となった後に制御開始可能となるという技術的
手段を用いる。
【0006】制御コマンドを出力する主基板に設けられ
た回路は、遊技の演出を制御する演出制御基板に設けら
れた回路が制御開始可能となった後に制御開始可能とな
るため、演出制御基板が、主基板から送信されたコマン
ドの受信に失敗するおそれがない。したがって、たとえ
ば、遊技機の駆動電源が遮断した場合に、その遮断時に
主基板から出力されていた制御コマンドや、その制御コ
マンドを出力した時間を示す時間データなどをバックア
ップする機能を有する遊技機にあっては、その後電源が
復帰し、バックアップされている制御コマンドなどに基
づいて遊技を再開する場合でも、演出制御基板が主基板
から送信された制御コマンドの受信を失敗するおそれが
ないため、点灯すべきランプが点灯しなかったり、ある
いは再生すべき音が再生されなかったりするなど、遊技
が円滑に再開されないという事態が発生するおそれがな
い。なお、制御開始可能とは、基板に設けられた回路
が、リセット状態からリセット解除状態となり、セキュ
リティチェックおよび初期設定などを終了した状態のこ
とを意味する。
【0007】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の遊技機において、前記主基板から出力される制御コ
マンドに基づいて賞媒体の払出しを制御する払出制御基
板を備えており、前記主基板および前記払出制御基板
は、それぞれ自身に設けられた回路のリセット状態を解
除した後にセキュリティチェックを行い、前記主基板よ
りも前記払出制御基板の方が、前記セキュリティチェッ
クに必要な時間が所定の時間長い場合は、前記主基板に
設けられた回路のリセット状態が解除されるタイミング
を、前記払出制御基板に設けられた回路のリセット状態
が解除されるタイミングから、少なくとも前記所定の時
間以上遅らせるという技術的手段を用いる。
【0008】つまり、主基板よりも払出制御基板の方
が、セキュリティチェックに必要な時間が所定の時間長
い場合は、たとえば払出制御基板に設けられた回路のリ
セットが解除された直後に主基板に設けられた回路のリ
セットが解除された場合であっても、主基板が払出制御
基板よりも早くセキュリティチェックを終了し、制御開
始可能となることが考えられる。しかし、主基板に設け
られた回路のリセット状態が解除されるタイミングを、
払出制御基板に設けられた回路のリセット状態が解除さ
れるタイミングから、少なくとも上記所定の時間以上遅
らせることにより、主基板が払出制御基板よりも遅れて
制御開始可能となるようにすることができる。
【0009】請求項3に記載の発明では、請求項1また
は請求項2に記載の遊技機において、前記複数の基板の
うちの所定の基板に必要な電源をそれぞれ生成して各基
板へ供給する単一の電源供給手段と、この電源供給手段
によって前記所定の基板に供給した電源の電圧を監視す
る単一の電源電圧監視手段とを備えたという技術的手段
を用いる。
【0010】つまり、複数の基板のうちの所定の基板に
供給された電源の電圧を監視する電源電圧監視手段は単
一であるため、所定の基板ごとに電源電圧監視の同一基
準化を図ることができるため、各所定の基板の制御タイ
ミングを高精度で制御できる。しかも、各所定の基板ご
とに電源電圧監視用ICを設ける必要がないため、その
分、各所定の基板の省スペース化を図ることができる。
また、各所定の基板に電源を供給する電源供給手段も単
一であるため、製造機種ごとに基板構成が異なる場合で
あっても、電源基板から各所定の基板へ電源供給ライン
を配線するだけでよいため、電源の供給経路および各所
定の基板の変圧回路などを製造機種ごとに設計する必要
がない。したがって、基板設計の自由度を高めることが
できるため、遊技機(たとえばパチンコ機)の製造歩留
まりを良くすることができる。また、各基板ごとに変圧
回路を設ける必要がないため基板の省スペース化を図る
ことができる。
【0011】請求項4に記載の発明では、請求項1ない
し請求項3のいずれか1つに記載の遊技機において、前
記複数の基板のうちの所定の基板は、リセットの指示を
受けた際に、自身が有する回路をそれぞれリセットし、
前記電源電圧監視手段は、監視している電圧が所定の電
圧になった際に、前記所定の基板へリセットを指示する
という技術的手段を用いる。
【0012】つまり、各基板がそれぞれ自身に供給され
ている電源電圧を独自に監視し、その監視電圧が所定の
電圧になったときに自身をリセットするのではなく、単
一の電源電圧監視手段が監視している電圧が所定の電圧
になった際に、各基板へリセットの指示を出す構成であ
るため、各基板がリセットするタイミングがずれてしま
うおそれがない。したがって、たとえば各基板は、リセ
ットした後に自身に供給されている電圧が所定の電圧に
達したときにリセットを解除して立上がる構成の場合
は、リセットしたタイミングがリセット解除のタイミン
グに影響するため、リセットしたタイミングにずれがな
いことが重要であるが、そのタイミングにずれがないた
め、その後のリセット解除のタイミングがずれる可能性
を小さくすることができる。このため、たとえば、制御
コマンドを出力する主基板が受信する基板よりも後で立
上がることにより、制御コマンドの受信誤りが発生しな
いようにすることが重要であるが、上記のように、各基
板のリセット解除のタイミングがずれる可能性が小さい
ため、制御コマンドの受信誤りが発生する可能性を小さ
くすることができる。
【0013】請求項5に記載の発明では、請求項1ない
し請求項4のいずれか1つに記載の遊技機において、前
記複数の基板のうちの所定の基板は、リセット解除の指
示を受けた際に、自身が有する回路をそれぞれリセット
解除し、前記電源電圧監視手段は、監視している電圧が
所定の電圧になった際に、前記所定の基板へリセット解
除を指示するという技術的手段を用いる。
【0014】つまり、各基板がそれぞれ自身に供給され
ている電源電圧を独自に監視し、その監視電圧が所定の
電圧になったときに自身をリセット解除するのではな
く、単一の電源電圧監視手段が監視している電圧が所定
の電圧になった際に、各基板へリセット解除の指示を出
す構成であるため、各基板がリセット解除するタイミン
グがずれてしまうおそれがない。したがって、たとえば
各基板は、自身に供給されている電圧が所定の電圧に達
したときにリセットする構成の場合は、リセットしたタ
イミングがリセット解除のタイミングに影響するため、
リセットしたタイミングにずれがないことが重要である
が、リセットしたタイミングがずれてしまった場合であ
っても、電源電圧監視手段が各基板のリセット解除を制
御するため、リセット解除のタイミングがずれるおそれ
がない。このため、たとえば、主基板から制御コマンド
を他の基板へ送信することにより、遊技を制御する遊技
機にあっては、主基板が他の基板よりも後で立上がるこ
とにより、制御コマンドの受信誤りが発生しないように
することが重要であるが、上記のように、各基板のリセ
ット解除のタイミングがずれるおそれがないため、制御
コマンドの受信誤りが発生するおそれがない。特に、電
源電圧監視手段が、各基板へリセットおよびリセット解
除の双方を指示するようにすれば、各基板のリセットお
よびリセット解除の双方を統一して制御することができ
るため、各基板のリセットおよびリセット解除のタイミ
ングのずれをなくし、リセットおよびリセット解除の順
序を高精度で制御することができる。
【0015】請求項6に記載の発明では、請求項1ない
し請求項5のいずれか1つに記載の遊技機において、前
記複数の基板のうちの所定の基板は、リセット解除の指
示を受けた際に、自身が有する回路をそれぞれリセット
解除し、前記電源電圧監視手段は、監視している電圧が
所定の電圧になったときからの経過時間を計測し、その
計測時間が所定の時間になった際に、前記所定の基板へ
リセット解除を指示するという技術的手段を用いる。
【0016】つまり、電源電圧監視手段は、各基板へリ
セット解除を指示するタイミングを時間に基づいて判断
するため、電源電圧監視手段の動作電圧が変動した場合
であっても、その変動の影響を受けることなく、リセッ
ト解除の指示を各基板へ正確なタイミングで行うことが
できる。
【0017】請求項7に記載の発明では、制御コマンド
を出力する主基板と、この主基板から出力される制御コ
マンドに基づいて遊技の演出を制御する演出制御基板と
を含む複数の基板と、前記複数の基板のうちの所定の基
板に必要な電源をそれぞれ生成して各基板へ供給する単
一の電源供給手段と、この電源供給手段によって前記所
定の基板に供給した電源の電圧を監視する単一の電源電
圧監視手段とを有しており、この遊技機に電源が供給さ
れた際に、前記主基板に設けられた回路は、前記演出制
御基板に設けられた回路がリセット解除となった後にリ
セット解除となる遊技機に備えられており、コンピュー
タが読取可能なコンピュータプログラムが記録された記
録媒体であって、電源電圧監視手段は、監視している電
圧が所定の電圧になった際に、前記所定の基板へリセッ
トを指示し、あるいは前記所定の基板へリセット解除を
指示する処理を実行するためのコンピュータプログラム
が記録された記録媒体という技術的手段を用いる。
【0018】つまり、たとえば、後述する発明の実施の
形態に記載するように、遊技機(たとえばパチンコ機)
は、CPUがROMなどの記録媒体に記録されたコンピ
ュータプログラムを実行することにより機能するため、
上記処理を実行するためのコンピュータプログラムが記
録されたROMなどの記録媒体を使用することにより、
請求項1ないし請求項6に記載の遊技機を実現できる。
【0019】
【発明の実施の形態】<第1実施形態>以下、この発明
に係る遊技機の実施形態について図を参照して説明す
る。なお、以下の各実施形態では、この発明に係る遊技
機として、いわゆる第1種パチンコ機を例に挙げて説明
する。 [全体の主要構成]まず、この実施形態のパチンコ機の
全体の主要構成について図1を参照して説明する。図1
は、この実施形態のパチンコ機を正面から見た説明図で
ある。パチンコ機10には、前枠11が開閉可能に備え
られており、その前枠11には、金枠12が開閉可能に
取付けられており、さらに金枠12には、ガラス枠13
が開閉可能に取付けられている。ガラス枠13の内部に
は、遊技盤14が設けられている。前枠11の右下に
は、遊技球を遊技盤14へ発射する発射モータ(図3に
符号15eで示す)を操作するための発射ハンドル15
aが回動可能に取付けられており、遊技盤14の左方に
は、発射された遊技球を遊技領域へ案内するガイドレー
ル16が設けられている。発射ハンドル15aには、発
射操作を停止するための発射停止ボタン15bが設けら
れている。
【0020】前枠11の右側には、ガラス枠13開閉用
の鍵を差し込む鍵穴15を備えた鍵穴飾り17が設けら
れおり、前枠11の上方には、枠ランプ18aが設けら
れている。ガラス枠13の下には、前面板19が設けら
れており、この前面板19の左側上部には、賞球や貸球
が供給される賞球・貸球供給口20aが形成されてお
り、この賞球・貸球供給口20aの供給側には、その賞
球・貸球供給口20aから供給された賞球や貸球を溜め
ておくための上受け皿20が取り付けられている。上受
け皿20の下方には、上受け皿20の収容可能数を超え
て流下した賞球や上受け皿球抜きレバー20bの操作に
より上受け皿20から排出された遊技球などを排出する
排出口21aが形成されている。排出口21aの排出側
には、その排出口21aから排出された遊技球を収容し
ておくための下受け皿21が設けられている。また、前
枠11の左側には、プリペイドカードを挿入するスリッ
ト22aを有するプリペイドカードユニットなどの遊技
機外装置部分22が設けられている。
【0021】[遊技盤14の主要構成]次に、遊技盤1
4の主要構成についてそれを示す図2を参照して説明す
る。遊技盤14の略中央には、センターケース30が備
えられている。センターケース30には、天入賞口31
と、3個のLEDからなる普通図柄表示装置34と、こ
の普通図柄表示装置34の作動される回数を表示する4
個のLEDからなる普通図柄記憶表示LED35と、液
晶表示で複数の図柄、たとえば0〜9の特別図柄を変動
表示する特別図柄表示装置32と、この特別図柄表示装
置32の始動回数を表示する4個のLEDからなる特別
図柄記憶表示LED36とが備えられている。
【0022】センターケース30の左右には、普通図柄
表示装置34を作動させるための普通図柄作動ゲート2
6,26が設けられている。センターケース30の下方
には、特別図柄表示装置32を作動させる機能を有する
第1種始動口27が設けられており、この第1種始動口
27の下方には普通図柄表示装置34の停止図柄が当た
り図柄となった場合に両翼を開放する普通電動役物28
が設けられている。開放された普通電動役物28は、第
1種始動口27と同様に、特別図柄表示装置32を作動
開始させる機能を備えている。普通電動役物28の下方
には、特別図柄表示装置32の停止図柄が当たり図柄と
なった場合に作動する変動入賞装置40が設けられてい
る。
【0023】この変動入賞装置40には、当たりの発生
時に開放される扉形式の大入賞口41が開閉可能に取り
付けられており、この大入賞口41の両側には、下入賞
口29,29がそれぞれ設けられている。また、大入賞
口41の内部には、大入賞口41を連続して開放する機
能を有する特定領域42と、この特定領域42を通過し
た遊技球を検出する特定領域スイッチ(図3に符号42
aで示す)と、大入賞口41に入賞した遊技球の数Pを
カウントする大入賞口スイッチ(図3に符号43aで示
す)とが設けられている。
【0024】その他、遊技盤14には、風車23,23
と、袖入賞口24,24と、コーナー飾りランプ18
b,18bと、入賞時に点灯する入賞ランプ18cと、
球切れ時に点灯する球切れランプ18dと、サイド飾り
ランプ18e,18eと、入賞しなかった遊技球をアウ
ト球として回収するアウト口45とが設けられている。
また、遊技盤14には、多くの釘25が打ち込まれてお
り、遊技盤14に発射された遊技球は、釘25間を乱舞
しながら落下する。
【0025】[パチンコ機10の電気的構成]次に、パ
チンコ機10の電気的構成についてそれをブロックで示
す図3を参照して説明する。パチンコ機10には、主基
板100が設けられており、この主基板100には、マ
イクロプロセッサ110が搭載されている。マイクロプ
ロセッサ110には、遊技の制御を実行するメインCP
U112と、このメインCPU112が各種制御を実行
するための各種制御プログラムが記録されたROM11
4と、メインCPU112が各種制御プログラムを実行
する際にROM114から読出された制御プログラムや
遊技中に発生する大当りに関するデータなどの各種デー
タを一時的に格納するRAM116とが搭載されてい
る。
【0026】主基板100には、次に記載するものが電
気的に接続されている。電源基板80、賞球の払出しな
どを制御する払出制御基盤200、特別図柄表示装置3
2、遊技盤14に設けられたランプ類を制御するランプ
制御装置75、遊技中の効果音などを再生する音声再生
装置(図示省略)を制御する音声制御装置79、遊技球
の第1種始動口27の通過を検出する第1種始動口スイ
ッチ27a、入賞や大当りなどに関する遊技盤情報をパ
チンコホールの管理室などに設けられたコンピュータ
(図示省略)へ送信するための遊技枠情報端子基板5
2、盤面中継基板51、遊技枠中継基板55である。
【0027】払出制御基盤200には、主基板100か
ら送出される制御コマンドを入力して動作するマイクロ
プロセッサ210が搭載されており、マイクロプロセッ
サ210には、賞球の払出しなどを制御するサブCPU
212と、このサブCPU212が賞球の払出しなどの
制御を実行するための各種制御プログラムが記録された
ROM214と、サブCPU212が各種制御プログラ
ムを実行する際にROM214から読出された制御プロ
グラムや遊技中に発生する賞球数などの各種データを一
時的に格納するRAM216とが搭載されている。ま
た、払出制御基盤200には、電源基板80、CR接続
基板56、発射モータ15eを駆動するための発射モー
タ駆動基板15c、遊技枠情報端子基板52および払出
中継基板55が電気的に接続されている。
【0028】遊技枠中継基板53には、下受け皿21が
賞球で満杯になったことを検出する満杯検出スイッチ2
1bおよびセンサ中継基板54が電気的に接続されてい
る。センサ中継基板54は、賞球ユニット62に備えら
れた賞球払出センサ62a,62bおよび払出中継基板
55と電気的に接続されている。賞球ユニット62は、
賞球払出センサ62a,62bおよび賞球払出モータ6
2cを備える。賞球の払出機構は、賞球の払出しを効率
良く行うために2カ所設けられており、各払出機構は賞
球払出モータ62cによって駆動される。また、賞球払
出センサ62aは一方の機構に設けられており、賞球払
出センサ62bは他方の機構に設けられている。賞球払
出センサ62a,62bによる検出信号は、センサ中継
基板54から遊技枠中継基板53を介して主基板100
へ送出され、その信号に基づいてCPU120は、払い
出された賞球数をカウントする。
【0029】払出中継基板55には、貸球がなくなった
ことを検出する貸球切れスイッチ61、賞球払出モータ
62cおよび貸球ユニット63が電気的に接続されてい
る。盤面中継基板51には、次に記載するものが電気的
に接続されている。普通電動役物28を開閉させる普通
電動役物ソレノイド28a、普通図柄表示装置34、図
柄作動口スイッチ26a、大入賞口スイッチ43a、袖
入賞口24への入賞を検出する袖入賞口スイッチ24
a、下入賞口29への入賞を検出する下入賞口スイッチ
29a、天入賞口31への入賞を検出する天入賞口スイ
ッチ31aおよび大入賞口中継基板50である。
【0030】大入賞口中継基板50には、特定領域ソレ
ノイド42b、大入賞口ソレノイド43bおよび特定領
域スイッチ42aが電気的に接続されている。電源基板
80は、CR接続基板56と電気的に接続されており、
CR接続基板56には、プリペイドカードの残りの度数
を表示する度数表示基板やプリペイドカードを読取る装
置などを備える遊技機外装置部分22と電気的に接続さ
れている。電源基板80は、AC24V(50Hz/6
0Hz)の主電源70から電源の供給を受ける。
【0031】[主なハードウエア構成]次に、パチンコ
機10の主なハードウエア構成についてそれを示す図4
を参照して説明する。なお、ここでは、主基板100の
メインCPU112および払出制御基板200のサブC
PU212間のインターフェースにおけるハードウエア
構成を例に挙げて説明する。主基板100のメインCP
U112から出力された各種制御コマンドは、メインC
PUバス118を介して出力ポート120へ出力され、
その出力された各種制御コマンドは、メインCPUパラ
レル出力ポート124を介して出力バッファ126に一
時的に蓄積された後、サブCPU212に接続された入
力バッファ220に蓄積される。そして、メインCPU
112から出力された転送信号が、メインCPUバス1
18から出力ポート122、出力バッファ128および
入力バッファ222を介してサブCPU212のトリガ
入力(TRG2)226に入力されると、入力バッファ
220に蓄積されている各種制御コマンドがサブCPU
パラレル入力ポート228を介してサブCPU212の
入力ポート224に取り込まれる。そして、サブCPU
212は、取込んだ各種制御コマンドが何を意味する制
御コマンドであるかなどの解析を行い、その解析結果に
基づいて賞球ユニット62に賞球払出命令を出力するな
どの制御を行う。なお、主基板100のメインCPU1
12と払出制御基板200以外の基板に搭載されたサブ
CPUとの間のハードウエア構成も上述した構成と同じ
構成である。
【0032】[電源基板80の主要構成、電源基板80
と各基板との接続関係]次に、電源基板80の主要構
成、電源基板80と各基板との接続関係について図5お
よび図6を参照して説明する。図5は、電源基板80の
主要構成を各基板との接続関係と共に示す説明図であ
り、図6は、電源基板80と各基板との接続関係の詳細
を示す説明図である。図5に示すように、主電源70か
ら供給された24Vの交流電流は、フューズF1を介し
て整流回路81によって32Vの直流に変換され、主基
板100および払出制御基板200にそれぞれ供給され
る。また、32Vの直流は、DC/DCコンバータ82
によって12Vに変圧される。この12Vの直流は、主
基板100、特別図柄表示装置32、ランプ制御装置7
5、音声制御装置79および払出制御基板200へそれ
ぞれ供給される。また、主電源70の交流24Vは、フ
ューズF2を介して24Vライン85によってCR接続
基板56に供給される。
【0033】主基板100に供給された32Vの直流
は、盤面中継基板51(図3)に供給され、普通電動役
物ソレノイド28aを駆動する。特別図柄表示装置32
に供給された12Vの直流は、特別図柄表示器の液晶な
どを駆動し、ランプ制御装置75に供給された12Vの
直流は、コーナー飾りランプ18bや入賞ランプ18c
などのランプ類を点灯または点滅させる。音声制御装置
79に供給された12Vの直流は、音声回路を介してス
ピーカを駆動し、払出制御基板200に供給された12
Vの直流は、払出中継基板55を介して賞球ユニット6
2や貸球ユニット63に供給され、賞球払出モータ62
cなどを駆動する。また、払出制御基板200に供給さ
れた32Vの直流は、払出中継基板69を介して貸球ユ
ニット63(図3)に供給され、供給する貸球を所定数
で区切るシャッター部材を動作させるソレノイドを駆動
する。
【0034】また、DC/DCコンバータ82によって
12Vに変圧された直流電流は、DC/DCコンバータ
83によって5Vに変圧され、この5Vの直流は、主基
板100、特別図柄表示装置32、ランプ制御装置7
5、音声制御装置79および払出制御基板200へそれ
ぞれ供給される。主基板100に供給された5Vの直流
は、マイクロプロセッサ110(図3)の駆動電源とな
り、払出制御基板200に供給された5Vの直流は、マ
イクロプロセッサ210(図3)の駆動電源となる。ま
た、特別図柄表示装置32、ランプ制御装置75および
音声制御装置79に供給された5Vの直流は、各装置に
設けられたマイクロプロセッサ(図示せず)の駆動電源
となる。
【0035】つまり、各基板の電源は、総て単一の電源
基板80から供給されており、電源基板80が各基板の
電源を制御する。このため、製造機種ごとに基板構成が
異なる場合であっても、電源基板80から各基板へ電源
供給ラインを配線するだけでよいため、電源の供給経路
および各基板の変圧回路などを製造機種ごとに設計する
必要がない。したがって、基板設計の自由度を高めるこ
とができるため、パチンコ機の製造歩留まりを良くする
ことができる。また、各基板ごとに変圧回路を設ける必
要がないため基板の省スペース化を図ることができる。
【0036】図6に示すように、電源基板80には、主
基板100へ電源を供給するためのNo.1〜6の6ピ
ンのコネクタCN2aが取付けられており、このコネク
タCN2aは、ケーブルL1によって主基板100に取
付けられたコネクタCN1と接続される。ケーブルL1
の一端には、コネクタCN2aと接続するための端子C
N2bが取付けられており、他端には主基板100側の
コネクタCN1と接続するための端子(図示せず)が取
付けられている。また、電源基板80には、払出制御基
板200へ電源を供給するためのNo.1〜8の8ピン
のコネクタCN3aが取付けられており、このコネクタ
CN3aは、ケーブルL2によって払出制御基板200
に取付けられたコネクタCN1と接続される。ケーブル
L2の一端には、コネクタCN3aと接続するための端
子CN3bが取付けられており、他端には払出制御基板
200側のコネクタCN1と接続するための端子(図示
せず)が取付けられている。
【0037】さらに、電源基板80には、コネクタCN
7a,CN4a,CN5a,CN6a,CN1aが取付
けられている。コネクタCN7aは、ケーブルL3によ
ってCR接続基板56と接続されており、ケーブルL3
の一端にはコネクタCN7aと接続するための端子CN
7bが取付けられており、他端にはCR接続基板56側
のコネクタCN2と接続するための端子(図示せず)が
取付けられている。コネクタCN4aは、ケーブルL4
によって特別図柄表示装置32に設けられた特別図柄制
御基板32aと接続されており、ケーブルL4の一端に
はコネクタCN4aと接続するための端子CN4bが取
付けられており、他端には特別図柄制御基板32a側の
コネクタCN1と接続するための端子(図示せず)が取
付けられている。
【0038】コネクタCN5aは、ケーブルL5によっ
てランプ制御装置75に設けられたランプ制御基板75
aと接続されており、ケーブルL5の一端にはコネクタ
CN5aと接続するための端子CN5bが取付けられて
おり、他端にはランプ制御基板75a側のコネクタCN
1と接続するための端子(図示せず)が取付けられてい
る。コネクタCN6aは、ケーブルL6によって音声制
御装置79に設けられた音声制御基板79aと接続され
ており、ケーブルL6の一端にはコネクタCN6aと接
続するための端子CN6bが取付けられており、他端に
は音声制御基板79a側のコネクタCN1と接続するた
めの端子(図示せず)が取付けられている。コネクタC
N1aは、電源コードL7によって主電源70と接続さ
れており、電源コードL7の一端にはコネクタCN1a
と接続するための端子CN1bが取付けられている。
【0039】また、ケーブルL4〜L6は端子のピンの
数が同じであるため、共通のケーブルを用いることがで
きる。したがって、端子のピンの数がそれぞれ異なるケ
ーブルを用いる場合よりもケーブルを選択する手間を省
くことができるため、ケーブルの接続処理を容易かつ短
時間で行うことができる。また、共通で用いることがで
きるケーブルの数が多いため、端子のピンの数が異なる
ケーブルを何種類も製造する場合よりも製造コストを低
減することができる。
【0040】[電圧監視機能]次に、電源基板80から
各基板へ供給されている電源の電圧を監視する機能につ
いて図5、図6および図7(B)を参照して説明する。
図7(B)は、電源電圧監視用ICの主要構成を示す説
明図である。図5に示すように、電源基板80には、各
基板に供給される電源の電圧を監視する電源電圧監視用
IC84が設けられている。電源電圧監視用IC84
は、電圧検出ラインA1,A2およびA3から、それぞ
れ32Vライン86,12Vライン87,5Vライン8
8の電圧を検出する。電源電圧監視用IC84は、図7
(B)に示すように、32Vライン86から検出した電
圧をデジタル信号に変換するA/D変換回路84aと、
12Vライン87から検出した電圧をデジタル信号に変
換するA/D変換回路84bと、5Vライン88から検
出した電圧をデジタル信号に変換するA/D変換回路8
4cと、CPU84eとを備える。
【0041】CPU84eは、ROM84hおよびRA
M84iを内蔵する。ROM84hは、CPU84eが
実行するコンピュータプログラムが記憶されており、R
AM84iは、CPU84eの演算結果や処理結果を一
時的に記憶する。各A/D変換回路は、CPU84eに
接続されており、CPU84eは、各A/D変換回路か
ら出力されたデジタル信号を取り込み、ROM84hに
記憶されている電圧演算用プログラムに従って電圧を演
算するとともに、その演算値に基づいて所定の電圧に上
昇したか、あるいは低下したかなどの判定を行う。ま
た、CPU84eは、上記判定の時点からの経過時間を
クロック信号を用いて計測する。そしてCPU84e
は、各基板と接続されており、上記判定結果によって主
基板100および払出制御基板200へシステムリセッ
ト信号(ローレベル)を出力し、サブ化基板へサブリセ
ット信号(ローレベル)を出力する。またCPU84e
は、システムリセット信号またはサブリセット信号を解
除する(ローレベル→ハイレベル)。
【0042】[データのバックアップ機能]次に、マイ
クロプロセッサ210に内蔵のRAM216およびマイ
クロプロセッサ110に内蔵のRAM116にそれぞれ
格納されたデータをバックアップする機能について図5
および図7(A)を参照して説明する。図7(A)は、
電源基板80とマイクロプロセッサ210との接続関係
を示す説明図である。なお、以下の説明においてサブ化
基板とは、主基板100および払出制御基板200以外
の各基板をいう。図5に示すように、DC/DCコンバ
ータ83と払出制御基板200とを接続する電源供給ラ
イン83aには、ダイオードD1,D2が直列接続され
ており、そのダイオードD1の出力側にはバックアップ
電源たるコンデンサC1が並列接続されており、ダイオ
ードD2の出力側にはバックアップ電源たるコンデンサ
C2が並列接続されている。コンデンサC1,C2は、
それぞれDC/DCコンバータ83から供給される5V
の直流電流によって充電される。そのコンデンサC1の
放電電流は、図7(A)に示すようにケーブルL2の中
のバックアップ電源供給ラインL2aを介してマイクロ
プロセッサ210の内蔵RAMバックアップ用電源端子
VBBに供給される。また、コンデンサC2の放電電流
は、主基板100のマイクロプロセッサ110の内蔵R
AMバックアップ用電源端子VBB(図示せず)に供給
される。
【0043】また、電圧監視用IC84の出力は、マイ
クロプロセッサ210,110のNMI(ノン・マスカ
ブル・インタラプト)端子に接続されている(図7
(A))。ここで、ケーブルL2の一端に取付けられた
コネクタCN3b(図6)を電源基板80に設けられた
コネクタCN3aから外すか、あるいは、ケーブルL2
の他端に取付けられたコネクタ(図示せず)を払出制御
基板200側のコネクタCN1(図6)から外すことに
より、コンデンサC1からのバックアップ電源の供給を
停止させることができる。これにより、RAM216に
格納されている賞球の払出しに重要なデータが静電気ノ
イズや不正行為などによって書換えられた場合であって
も、迅速かつ容易にバックアップ電源の供給を停止させ
ることができるため、データの書換えによる損失を最小
限にくい止めることができる。なお、この実施形態で
は、コンデンサC1は、電気二重層コンデンサであり、
公称静電容量は0.1F、定格電圧5.5Vである。ま
た、ケーブルL1〜L6は、FPC(フレキシブル・プ
リント・サーキット)である。
【0044】[電源および払出制御基板の主な制御]次
に、各基板の電源の制御および払出制御基板200の主
な制御について図8〜図13を参照して説明する。図8
はサブCPU212が実行するプログラムスタート処理
の流れを示すフローチャートであり、図9はサブCPU
212が実行するメインプログラム処理の流れを示すフ
ローチャートである。図10はサブCPU212が実行
するコマンド入力処理の流れを示すフローチャートであ
り、図11はサブCPU212が実行するNMI割込み
処理の流れを示すフローチャートである。図12は、各
基板の電源の立上げから立下がりを示すタイミングチャ
ートである。図13は、電源電圧監視用IC84のCP
U84eが実行する制御開始処理1の流れを示すフロー
チャートである。
【0045】(電源の立上げ)主電源70(図5)を立
上げると、DC/DCコンバータ83(図5)から電源
電圧監視用IC84へ5V電源が供給されるとともに、
DC/DCコンバータ82から電源電圧監視用IC84
へ12V電源が供給される。その供給された5V電源は
A/D変換回路84c(図7(B))によって、12V
電源はA/D変換回路84bによってそれぞれデジタル
信号に変換される。それらのデジタル信号は、それぞれ
出力ライン84fを介してCPU84eに取込まれ、C
PU84eは取込んだデジタル信号に基づいて電圧を演
算する。そしてCPU84eは、A/D変換回路84c
から取込んだデジタル信号に基づいて演算した電圧V5
が、電源電圧監視用ICの最低動作電圧として予め設定
されている電圧Vmin 以上であるか否かを判定する(図
13のステップ(以下、Sと略す)100)。
【0046】続いてCPU84eは、電圧V5 が電圧V
min 以上であると判定すると(S100:Yes)、シ
ステムリセット信号(ローレベル)およびサブリセット
信号(ローレベル)を対応する基板へ出力する(S10
2)。システムリセット信号1(図7(B))は主基板
100へ、システムリセット信号2は払出制御基板20
0へそれぞれ出力する。また、サブリセット信号1は特
別図柄制御基板32a(図6)へ、サブリセット信号2
はランプ制御基板75aへ、サブリセット信号3は音声
制御基板79aへそれぞれ出力する。続いてCPU84
eは、電圧V5 が、DC5V上昇検出電圧Vu5以上にな
ったか否かを判定する(S104)。続いてCPU84
eは、電圧V5 が、DC5V上昇検出電圧Vu5以上にな
ったと判定すると(S104:Yes)、A/D変換回
路84bから取込んだデジタル信号に基づいて演算した
電圧V12が、DC12V上昇検出電圧Vu12 以上になっ
たか否かを判定する(S106)。続いてCPU84e
は、電圧V12が、DC12V上昇検出電圧Vu12 以上に
なったと判定すると(S106:Yes)、その判定タ
イミングからの経過時間の計測を開始し、その計測時間
Tが時間Trp以上になったか否かを判定する(S10
8)。
【0047】続いてCPU84eは、計測時間Tが時間
Trp以上になったと判定すると(S108:Yes)、
システムリセット信号およびサブリセット信号を解除す
る(S110)。これにより、払出制御基板200、特
別図柄制御基板32a、ランプ制御基板75aおよび音
声制御基板79aがリセット解除し、主基板100から
送信される制御コマンドを受信可能状態になる(ローレ
ベル→ハイレベル)。なお、払出制御基板200のサブ
CPU212(図7(A))は、リセット解除後、自身
のセキュリティチェックおよび初期化を実行した後に制
御コマンドを受信可能状態になる。そのセキュリティチ
ェックでは、ROM214に記録されているコンピュー
タプログラムに異常が存在しないかなどのチェックを行
う。そして、払出制御基板200およびサブ化基板のリ
セットが解除されたタイミングから時間Trm遅れて主基
板100のリセットが解除される。主基板100のマイ
クロプロセッサ110は、CPU84eから出力された
システムリセット解除信号を入力したタイミングで、そ
のタイミングからの経過時間の計測を開始し、その計測
時間Tが時間Trm以上になったときに自身のリセット状
態を解除する。以上のように、払出制御基板200およ
びサブ化基板が制御開始可能となった後に、主基板10
0が制御開始可能となるため、主基板100が管理する
総ての基板において主基板100からのコマンド受信漏
れが発生することがない。
【0048】ところで、払出制御基板200のマイクロ
プロセッサ210を構成するICチップと、主基板10
0のマイクロプロセッサ110を構成するICチップと
の種類が異なることに起因して、あるいは同じICチッ
プであっても特性のばらつきに起因して、自身のセキュ
リティチェックを実行するために必要な時間が、両マイ
クロプロセッサ間で異なる場合がある。たとえば、マイ
クロプロセッサ110の方がマイクロプロセッサ210
よりも自身のセキュリティチェックを実行するために必
要な時間が短い場合は、払出制御基板200がセキュリ
ティチェックを実行している最中に主基板100がセキ
ュリティチェックおよび初期設定を終了してしまい、主
基板100から出力されたコマンドを払出制御基板20
0が受信できないという事態が発生するおそれがある。
このような事態が発生すると、たとえば停電後に電源が
復帰した場合に、バックアップされた入賞データに基づ
いて賞球を払出す場合に、払出制御基板200が、基板
100から送信された払出制御コマンドの受信に失敗し
てしまい、賞球を払出すことができなかったり、あるい
は賞球数の払出個数が不正確になったりするおそれがあ
る。
【0049】しかし、払出制御基板200が自身のセキ
ュリティチェックを実行するために必要な時間から、主
基板100が自身のセキュリティチェックを実行するた
めに必要な時間を減算した値以上の時間を時間Trmに設
定しておけば、払出制御基板200が制御開始可能とな
った後に主基板100が制御開始可能となるため、払出
制御基板200が主基板100から送信された制御コマ
ンドの受信を失敗するおそれがない。したがって、電源
復帰後に正確な払出個数の賞球を払出すことができる。
なお、マイクロプロセッサ110,210の両者がセキ
ュリティチェックに要する時間が同一であるが、セキュ
リティチェック後に行う初期設定に要する時間が、マイ
クロプロセッサ110よりもマイクロプロセッサ210
の方が長い場合は、その初期設定の時間差以上の時間を
時間Trmに設定しておけば、払出制御基板200が制御
開始可能となった後に主基板100が制御開始可能とな
るため、払出制御基板200が主基板100から送信さ
れた制御コマンドの受信を失敗するおそれがない。つま
り、基板のリセット解除から制御開始可能になるまでに
要する時間(セキュリティチェックおよび初期設定など
を行うための時間)が、主基板100よりも払出制御基
板200の方が長い場合は、その時間差以上を時間Trm
に設定する。
【0050】(サブCPU212のプログラムスタート
処理)ここで、サブCPU212が実行するプログラム
スタート処理について図8を参照して説明する。サブC
PU212は、割込み禁止を設定し(S10)、メイン
ルーチンからサブルーチンへ移行するときにメインルー
チンのアドレスを保持するためのスタックポインタをア
ドレスのボトムに設定する(S12)。続いてサブCP
U212は、RAM216へのアクセス許可を設定し
(S14)、割込みモードにモード2を設定する(S1
6)。続いてサブCPU212は、インタラプトレジス
タにモード2で使用するアドレスを設定し(S18)、
RAM216のチェックデータが正しいか否か、たとえ
ばA5A5Hであるか否かを判定し(S20)、チェッ
クデータが正しい場合は(S20:Yes)、RAM2
16内のバックアップ領域以外を0クリア(初期化)
し、チェックデータが正しくない場合は(S20:N
o)、RAM216の全領域(たとえば256バイト)
を総て0クリア(初期化)するとともにチェックデータ
(たとえばA5A5H)をストアする(S24)。続い
てサブCPU212は、サブCPU212の暴走を監視
するタイマであるウオッチドッグタイマなどの内蔵ディ
バイスの初期設定を行い(S26)、作業領域の初期設
定を行う(S28)。続いてサブCPU212は、割込
み許可を設定し(S30)、このS30を繰り返す無限
ループに移行する。
【0051】(サブCPU212のメインプログラム処
理)ここで、払出制御基板200のサブCPU212が
実行するメインプログラム処理の流れについて図9を参
照して説明する。このメインプログラム処理は、CTC
(タイマカウンタ)218(図7)のチャンネル3割込
みによって実行される。サブCPU212は、割込み許
可を設定し(S100)、ウオッチドッグタイマをリス
タートさせる(S200)。続いてサブCPU212
は、データやコマンドの出力処理(S300)、入力処
理(S400)、払い出す賞球数の記憶や払出命令など
の賞球処理(S500)、CR接続基板56(図3)か
らのデータに基づいて貸球ユニット63を制御する貸球
処理(S600)を実行する。
【0052】(サブCPU212のコマンド入力処理)
次に、サブCPU212が実行するコマンド入力処理の
流れについて図10を参照して説明する。このコマンド
入力処理は、CTC218のチャンネル2割込みによっ
て実行される。サブCPU212は、主基板100から
送出された払出コマンドなどの制御コマンドを入力し
(S50)、その入力した制御コマンドをチェックする
(S52)。たとえば、制御コマンドは8ビットの信号
で構成された2バイトであり、それを1バイトずつに振
り分ける。続いてサブCPU212は、その入力した制
御コマンドが何を意味する制御コマンドであるか、たと
えば5個の賞球の払出命令を示すものか、15個の賞球
の払出命令を示すものかなどを解析し(S54)、割込
み許可を設定する(S56)。このように、コマンド入
力処理はチャンネル2割込みに割り当てられており、後
述するNMI割込み処理に続く優先順位第2位で実行さ
れるため、たとえばサブCPU212が賞球払出モータ
62cへパルス出力を行っているときに主基板から賞球
払出の制御コマンドが送信された場合であっても、その
制御コマンドの解析を優先して行うことができる。した
がって、主基板100からの制御コマンド受信の取りこ
ぼしによる賞球払出ミスや賞球払出の遅れなどをなくす
ことができる。
【0053】(電源の立下げ・サブCPU212のNM
I割込み処理)パチンコホールの営業終了時の電源遮
断、停電、あるいは電源の異常などにより、AC24V
の主電源70が遮断されると、その遮断の時点から所定
時間経過した時点までの時間(以下、電源断検出時間と
称する)Tdp経過後に、CPU84e(図7(B))が
サブリセット信号(ハイレベル→ローレベル)をサブ化
基板へ出力する(図12)。これにより、サブ化基板は
リセット状態になる。またそのとき、主基板100およ
び払出制御基板200にNMI信号が生成され、このN
MI信号は時間Tnmiの期間継続する。ここで、サブC
PU212は、NMI信号が生成されると、RAM21
6に対するアクセスレジスタにアクセス禁止を設定する
(図11のS70)。また、フローチャートを示さない
が、メインCPU112も、NMI信号が生成される
と、RAM116に対するアクセスレジスタにアクセス
禁止を設定する。これらの割込み処理は、他の割込み処
理よりも最優先で実行される。つまり、RAM216,
116へのアクセスを禁止することにより、RAM21
6に格納されている入賞数、賞球数および払出個数など
の賞球データ、RAM116に格納されている遊技デー
タが書き換えられてしまうのを防止する。
【0054】たとえば、RAM216,116をバック
アップするタイミングのときに、既に他の割込み処理が
実行されており、新たな割込みを禁止していた場合に前
記他の割込み処理の処理時間が長くなると、その後に割
込み処理が許可され、RAM216,116へのアクセ
スを禁止しようとしても間に合わず、RAM216,1
16の記憶内容の一部または全部を破壊してしまうおそ
れがある。そこで、NMI割込み処理によってRAM2
16,116へのアクセスを禁止することにより、RA
M216,116の記憶内容の破壊を防止する。そし
て、時間Tnmiの期間は、主基板100および払出制御
基板200はシステムリセットされないため(図1
2)、その期間内に、電源遮断時に主基板100から出
力されていた制御コマンドや、その制御コマンドを出力
した時間などの遊技データが主基板100のRAM11
6にバックアップされ、電源遮断時における入賞数、賞
球数および払出個数などのデータが払出制御基板200
のRAM216にバックアップされる。
【0055】そして、時間Tnmiの期間が経過すると直
ちにCPU84eはシステムリセット信号を主基板10
0および払出制御基板200へ出力する(図12)。こ
れにより、主基板100および払出制御基板200はリ
セット状態になる。このとき、コンデンサC1(図5)
の放電電流がマイクロプロセッサ210のバックアップ
用電源端子VBB(図7(A))に供給されるため、R
AM216は入賞数、賞球数および払出個数などのデー
タの記憶を維持することができる。また、コンデンサC
2(図5)の放電電流がマイクロプロセッサ110のバ
ックアップ用電源端子VBBに供給されるため、RAM
116は上記遊技データの記憶を維持することができ
る。なお、RAM216がバックアップされている期間
中に電源が立ち上がった場合は、サブCPU212は、
RAM216に格納されている賞球数を参照し、賞球払
出モータ62c(図3)を駆動し、上記賞球数に対応す
る賞球を払出す。また、RAM116がバックアップさ
れている期間中に電源が立ち上がった場合は、メインC
PU112は、RAM116に格納されている遊技デー
タを参照し、電源遮断時に遊技を再開する。
【0056】(電源監視処理)次に、電源電圧監視用I
C84に設けられたCPU84eが実行する電源電圧監
視処理の流れについて、それを示す図14のフローチャ
ートを参照して説明する。なお、ここでは、12Vライ
ン87の電圧を監視する場合を例に挙げて説明する。C
PU84eは、図示しないタイマからのタイミング信号
を取り込んで、電源電圧を検出するタイミングであると
判定すると(S80:Yes)、制御ライン84g(図
7(B))を介して各A/D変換回路へ制御信号を送出
する(S82)。この制御信号を取込んだ各A/D変換
回路は、それぞれの電圧ラインから電流を取込み、その
取込んだ電流の電圧値をデジタル信号に変換し、CPU
84eへ送出する。
【0057】そしてCPU84eは、取込んだデジタル
信号をカウントして電圧V1を演算し、その電圧V1が
所定電圧以下であるかを判定する(S86)。ここで、
所定電圧とは、たとえば基板が機能するために最低限必
要な動作電圧であり、12V電源の基板では、たとえ
ば、10.3Vである。続いてCPU84eは、電圧V
1が10.3V以下である場合は(S86:Yes)、
12Vの電源によって機能している各基板へRESET
信号を送出し(S88)、パチンコ機10の所定箇所
(たとえば、RESET信号を送出する基板上、あるい
はパチンコ機10の外部から視認可能な箇所など)に設
けられた報知LED89(図5)を点灯させる(S9
0)。この報知LED89の点灯により、電源電圧の低
下により、機能しなくなった基板が発生したことを報知
することができる。このため、基板の機能を復活させる
ための処置を早期に行うことができる。また、電源電圧
が正常な電圧に復活すると、電源電圧監視用IC84か
ら上記リセットされた各基板へリセット解除信号が送出
され、各基板のリセット状態が解除され、各基板が制御
を再開する。
【0058】[第1実施形態の効果] (1)以上のように、この実施形態のパチンコ機10を
使用すれば、主基板100は、遊技の演出を制御するサ
ブ化基板が制御開始可能となった後に制御開始可能とな
るため、サブ化基板が、主基板100から送信されたコ
マンドの受信に失敗するおそれがない。したがって、た
とえば、電源遮断後に電源が復帰し、バックアップされ
ている制御コマンドなどに基づいて遊技を再開する場合
でも、サブ化基板が主基板100から送信された制御コ
マンドの受信を失敗するおそれがないため、点灯すべき
ランプが点灯しなかったり、あるいは再生すべき音が再
生されなかったりするなど、遊技が円滑に再開されない
という事態が発生するおそれがない。
【0059】(2)また、各基板がそれぞれ自身に供給
されている電源電圧を独自に監視し、その監視電圧が所
定の電圧になったときに自身をリセットするのではな
く、電源電圧監視用IC84が監視している電圧が所定
の電圧になったときに電源電圧監視用IC84から各基
板へリセット信号を送信する構成であるため、各基板を
同時にリセットすることができる。しかも、リセット信
号の解除も電源電圧監視用IC84が統一して行い、サ
ブ化基板および払出制御基板200、主基板100の順
序で各基板をリセット解除し、主基板100が最も遅い
タイミングでリセット解除するため、主基板100から
送信した制御コマンドを払出制御基板200およびサブ
化基板が受信できなくなるおそれもない。したがって、
主電源70が遮断後に復帰し、RAM216にバックア
ップされている入賞データに基づいて賞球の払出しを再
開する場合でも、払出制御基板200は主基板100か
ら送信された払出命令の受信を失敗するおそれがないた
め、払出されるべき賞球が払出されなかったり、あるい
は払出個数が不足するなど、遊技者に不測の不利益を与
えるおそれがない。
【0060】(3)さらに、前述の実施形態では、DC
5V上昇検出電圧Vu5およびDC12V上昇検出電圧V
u12 の各電圧値がそれぞれ異なる場合を説明したが、電
源電圧監視用IC84の制御によって、サブ化基板、払
出制御基板200および主基板100のリセット解除を
指示するため、上記各電圧値を同一に設定した場合であ
っても、サブ化基板、払出制御基板200、主基板10
0の順序で立上がるように規定することができる。つま
り、ソフトウエア的処理によって各基板の立上順序を規
定できる。したがって、各基板間にセキュリティチェッ
クに必要な時間、初期設定時間や回路動作時間などに多
少のばらつきが存在している場合であっても、それとは
無関係に各基板の立上順序を規定できるため、各基板の
立上がりタイミングの精度を高めることができる。さら
に、電源電圧監視用IC84は、各基板へリセット解除
を指示するタイミングを時間に基づいて判断するため、
電源電圧監視用IC84の動作電圧が変動した場合であ
っても、その変動の影響を受けることなく、リセット解
除の指示を各基板へ正確なタイミングで行うことができ
る。
【0061】(4)またさらに、1つの電源電圧監視用
IC84が各基板の電源電圧を監視し、ある電圧の異常
を検出すると、その電圧が供給されている各基板を同時
にリセットし、あるいは、リセット状態を解除できるた
め、各基板の制御タイミングを高精度で制御できる。し
かも、各基板ごとに電源電圧監視用ICを設ける必要が
ないため、その分、各基板の省スペース化を図ることが
できる。
【0062】(5)そしてさらに、各基板に電源を供給
する電源供給手段も単一であるため、製造機種ごとに基
板構成が異なる場合であっても、電源基板から各基板へ
電源供給ラインを配線するだけでよいため、電源の供給
経路および各基板の変圧回路などを製造機種ごとに設計
する必要がない。したがって、基板設計の自由度を高め
ることができるため、パチンコ機の製造歩留まりを良く
することができる。また、各基板ごとに変圧回路を設け
る必要がないため基板の省スペース化を図ることができ
る。なお、メインCPU112またはサブCPU212
によって電圧監視を行うようにすることもできる。この
場合、電圧監視を他の処理と独立させてもよいし、割込
み処理にすることもできる。
【0063】<第2実施形態>次に、この発明に係る第
2実施形態について図15および図16を参照して説明
する。この第2実施形態に係るパチンコ機は、サブ化基
板、払出制御基板200および主基板100を個別にリ
セットし、リセット解除できることを特徴とする。図1
5は、各基板の電源の立上げから立下がりを示すタイミ
ングチャートであり、図16は、電源電圧監視用IC8
4のCPU84eが実行する制御開始処理2の流れを示
すフローチャートである。なお、各基板のリセットおよ
びリセット解除のタイミング(図15)および図16に
示す制御開始処理2以外は、第1実施形態と同じである
ため、その同じ部分の説明を省略し、以下では図16を
中心に説明する。
【0064】CPU84eは、電圧V5 が電圧Vmin 以
上であると判定すると(S120:Yes)、RESE
T信号1〜5(ローレベル)を対応する基板へ出力する
(S122)。RESET信号1はランプ制御基板75
a(図6)へ、RESET信号2は音声制御基板79a
へ、RESET信号3は特別図柄制御基板32aへ、R
ESET信号4は払出制御基板200へ、RESET信
号5は主基板100へそれぞれ出力する。続いてCPU
84eは、電圧V5 が、サブ化基板上昇検出電圧Vus以
上になったか否かを判定する(S124)。サブ化基板
上昇検出電圧Vusは、サブ化基板をリセット解除するタ
イミングになるまでの時間Trsを計測する基準タイミン
グを検出するための電圧である(図15)。そしてCP
U84eは、電圧V5 が、電圧Vus以上になったと判定
すると(S124:Yes)、時間Trsの計測を開始
し、その計測時間Tが時間Trs以上になったと判定する
と(S126:Yes)、RESET信号1〜3を解除
する(S128)。これにより、ランプ制御基板75
a、音声制御基板79aおよび特別図柄制御基板32a
がリセット解除し、主基板100から送信される制御コ
マンドを受信可能状態になる(ローレベル→ハイレベ
ル)。
【0065】続いてCPU84eは、A/D変換回路8
4bから取込んだデジタル信号に基づいて演算した電圧
V12が、払出制御基板上昇検出電圧Vuh以上であるか否
かを判定する(S130)。払出制御基板上昇検出電圧
Vuhは、サブ化基板をリセット解除したときの電圧V12
であり、サブ化基板をリセット解除してから払出制御基
板200をリセット解除するまでの時間Trhを計測する
基準タイミングを検出するための電圧である(図1
5)。そしてCPU84eは、電圧V12が、電圧Vuh以
上になったと判定すると(S130:Yes)、サブ化
基板をリセット解除したときからの経過時間Trhの計測
を開始し、その計測時間Tが時間Trh以上になったと判
定すると(S132:Yes)、RESET信号4を解
除する(S134)。これにより、払出制御基板200
がリセット解除し、主基板100から送信される制御コ
マンドを受信可能状態になる(ローレベル→ハイレベ
ル)。このとき、払出制御基板200のサブCPU21
2(図7(A))は、セキュリティチェックを実行す
る。このセキュリティチェックでは、ROM214に記
録されているコンピュータプログラムに異常が存在しな
いかなどのチェックを行う。続いてセキュリティチェッ
クが終了すると、サブCPU212は動作を開始する。
【0066】続いてCPU84eは、電圧V12が、主基
板上昇検出電圧Vum以上であるか否かを判定する(S1
36)。主基板上昇検出電圧Vumは、払出制御基板20
0をリセット解除したときの電圧V12であり、払出制御
基板200をリセット解除してから主基板100をリセ
ット解除するまでの時間Trmを計測する基準タイミング
を検出するための電圧である(図15)。そしてCPU
84eは、電圧V12が、電圧Vum以上になったと判定す
ると(S136:Yes)、払出制御基板200をリセ
ット解除したときからの経過時間Trmの計測を開始し、
その計測時間Tが時間Trm以上になったと判定すると
(S138:Yes)、RESET信号5を解除する
(S140)。これにより、主基板100がリセット解
除し、メインCPU112(図4)は、セキュリティチ
ェックを実行する。このセキュリティチェックでは、R
OM114に記録されているコンピュータプログラムに
異常が存在しないかなどのチェックを行う。続いてセキ
ュリティチェックが終了すると、サブCPU212は動
作を開始し、払出制御基板200およびサブ化基板へ制
御コマンドを送信可能状態になる(ローレベル→ハイレ
ベル)。
【0067】[他の実施形態] (1)上記実施形態では、CPU84eが各基板のリセ
ットおよびリセット解除の双方を行う場合を説明した
が、リセットのみを行い、リセット解除については、各
基板が自己の電圧上昇を検出し、その検出電圧が所定の
電圧になったときに自己をリセット解除するように構成
することもできる。 (2)また、CPU84eが各基板のリセット解除のみ
を行い、リセットについては、各基板が自己の電圧上昇
を検出し、その検出電圧が所定の電圧になったときに自
己をリセットするように構成することもできる。
【0068】(3)さらに、電源遮断時にRAM11
6,216にバックアップされたデータを消去するため
のRAMクリアー信号を出力する回路と、その回路の動
作をON・OFFするスイッチとを、たとえば電源基板
80に設けることもできる。この構成によれば、上記ス
イッチをONすることにより、RAMクリアー信号をマ
イクロプロセッサ110,210へそれぞれ送信し、R
AM116,216にバックアップされたデータを消去
することができる。そのスイッチは、たとえばプッシュ
ON式のスイッチであり、ホール従業員が操作し易い箇
所に設ける。また、図12に示すように、RAMクリア
ー信号によってバックアップデータを消去できる期間、
つまり有効期間は、各基板のリセットが解除されたタイ
ミングから時間Tmcの期間である。この時間Tmcは、た
とえばホール従業員が、バックアップデータを消去すべ
きパチンコ機に対してスイッチを操作するために十分な
時間に基づいて設定する。たとえば、時間TmcT1は、
15分〜30分であり、その長さは所望の長さに設定で
きる。この構成によれば、パチンコホールの開店前に試
射した際の賞球の払出しに関するデータ、あるいは、静
電気ノイズや不正行為などによって書換えられた賞球デ
ータがRAM216にバックアップされている場合であ
っても、そのバックアップされているデータを消去でき
るため、そのバックアップされているデータに基づいて
賞球が払出されてしまうことにより店側が不利益をこう
むるおそれもない。しかも、開店前の試射中に発生し
た、遊技を制御するための制御データがRAM116に
バックアップされている場合であっても、そのバックア
ップされている制御データを消去できるため、遊技者が
開店時に遊技を行う場合に、バックアップされている制
御データに基づいて遊技が開始されてしまい、遊技者が
違和感を覚えるおそれもない。
【0069】(4)さらに、前述の各実施形態では、こ
の発明に係る遊技機として第1種パチンコ機を例に挙げ
て説明したが、第2種パチンコ機、第3種パチンコ機、
それら以外の種類のパチンコ機、あるいは、スロットマ
シンなどの他の遊技機にもこの発明を適用できることは
勿論である。
【0070】[各請求項と実施形態との対応関係]特別
図柄制御基板32a、ランプ制御基板75aおよび音声
制御基板79aが、演出制御基板に対応し、賞球が賞媒
体に対応する。また、電源基板80が電源供給手段とし
て機能し、電源電圧監視用IC84が電源電圧監視手段
として機能する。さらに、ROM84hが請求項7に係
る記録媒体として機能する。そして、CPU84eが実
行するS100〜S110が、請求項2に係る電源電圧
監視手段として機能するとともに、請求項7に係る処理
に対応する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る実施形態のパチンコ機を正面か
ら見た説明図である。
【図2】図1に示すパチンコ機10に備えられた遊技盤
14の主要構成を示す説明図である。
【図3】パチンコ機10の電気的構成をブロックで示す
説明図である。
【図4】パチンコ機10の主なハードウエア構成を示す
説明図である。
【図5】電源基板80の主要構成を各基板との接続関係
と共に示す説明図である。
【図6】電源基板80と各基板との接続関係の詳細を示
す説明図である。
【図7】図7(A)は、電源基板80とマイクロプロセ
ッサ210との接続関係を示す説明図であり、図7
(B)は、電源電圧監視用ICの主要構成を示す説明図
である。
【図8】サブCPU212が実行するプログラムスター
ト処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】サブCPU212が実行するメインプログラム
処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】サブCPU212が実行するコマンド入力処
理の流れを示すフローチャートである。
【図11】サブCPU212が実行するNMI割込み処
理の流れを示すフローチャートである。
【図12】各基板の電源の立上げから立下がりを示すタ
イミングチャートである。
【図13】CPU84eが実行する制御開始処理1の流
れを示すフローチャートである。
【図14】CPU84eが実行する電圧監視処理の流れ
を示すフローチャートである。
【図15】第2実施形態における各基板の電源の立上げ
から立下がりを示すタイミングチャートである。
【図16】CPU84eが実行する制御開始処理2の流
れを示すフローチャートである。
【図17】従来のパチンコ機の正面説明図である。
【符号の説明】
10 パチンコ機(遊技機) 32a 特別図柄制御基板(演出制御基板) 70 主電源 75a ランプ制御基板(演出制御基板) 79a 音声制御基板(演出制御基板) 80 電源基板(電源供給手段) 84 電源電圧監視用IC(電源電圧監視手段) 84h ROM(記録媒体) 100 主基板 112 メインCPU 200 払出制御基板 212 サブCPU CN1,CN3a,CN3b コネクタ(端子)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御コマンドを出力する主基板と、 この主基板から出力される制御コマンドに基づいて遊技
    の演出を制御する演出制御基板とを含む複数の基板を備
    えており、 この遊技機に電源が供給された際に、前記主基板に設け
    られた回路は、前記演出制御基板に設けられた回路が制
    御開始可能となった後に制御開始可能となることを特徴
    とする遊技機。
  2. 【請求項2】 前記主基板から出力される制御コマンド
    に基づいて賞媒体の払出しを制御する払出制御基板を備
    えており、 前記主基板および前記払出制御基板は、それぞれ自身に
    設けられた回路のリセット状態を解除した後にセキュリ
    ティチェックを行い、 前記主基板よりも前記払出制御基板の方が、前記セキュ
    リティチェックに必要な時間が所定の時間長い場合は、
    前記主基板に設けられた回路のリセット状態が解除され
    るタイミングを、前記払出制御基板に設けられた回路の
    リセット状態が解除されるタイミングから、少なくとも
    前記所定の時間以上遅らせることを特徴とする請求項1
    に記載の遊技機。
  3. 【請求項3】 前記複数の基板のうちの所定の基板に必
    要な電源をそれぞれ生成して各基板へ供給する単一の電
    源供給手段と、 この電源供給手段によって前記所定の基板に供給した電
    源の電圧を監視する単一の電源電圧監視手段と、 を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記
    載の遊技機。
  4. 【請求項4】 前記複数の基板のうちの所定の基板は、
    リセットの指示を受けた際に、自身が有する回路をそれ
    ぞれリセットし、 前記電源電圧監視手段は、監視している電圧が所定の電
    圧になった際に、前記所定の基板へリセットを指示する
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1
    つに記載の遊技機。
  5. 【請求項5】 前記複数の基板のうちの所定の基板は、
    リセット解除の指示を受けた際に、自身が有する回路を
    それぞれリセット解除し、 前記電源電圧監視手段は、監視している電圧が所定の電
    圧になった際に、前記所定の基板へリセット解除を指示
    することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれ
    か1つに記載の遊技機。
  6. 【請求項6】 前記複数の基板のうちの所定の基板は、
    リセット解除の指示を受けた際に、自身が有する回路を
    それぞれリセット解除し、 前記電源電圧監視手段は、前記所定の基板へリセット解
    除を指示するタイミングになるまでの時間を計測し、そ
    の計測時間が所定の時間になった際に、前記所定の基板
    へリセット解除を指示することを特徴とする請求項1な
    いし請求項5のいずれか1つに記載の遊技機。
  7. 【請求項7】 制御コマンドを出力する主基板と、この
    主基板から出力される制御コマンドに基づいて遊技の演
    出を制御する演出制御基板とを含む複数の基板と、前記
    複数の基板のうちの所定の基板に必要な電源をそれぞれ
    生成して各基板へ供給する単一の電源供給手段と、この
    電源供給手段によって前記所定の基板に供給した電源の
    電圧を監視する単一の電源電圧監視手段とを有してお
    り、この遊技機に電源が供給された際に、前記主基板に
    設けられた回路は、前記演出制御基板に設けられた回路
    が制御開始可能となった後に制御開始可能となる遊技機
    に備えられており、コンピュータが読取可能なコンピュ
    ータプログラムが記録された記録媒体であって、 電源電圧監視手段は、監視している電圧が所定の電圧に
    なった際に、前記所定の基板へリセットを指示し、ある
    いは前記所定の基板へリセット解除を指示する処理を実
    行するためのコンピュータプログラムが記録されたこと
    を特徴とする記録媒体。
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