JP2002186747A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
に、その未払いの有価物体の払い出しを電源入時におい
て確実に検知することができる遊技機を提供すること。 【解決手段】 電源の再入時における未払い分の賞球の
払い出しは、主制御基板Cから払出制御基板Hへ、初期
化コマンド又は賞球払出許可コマンドのいずれかが送信
された後に行われる。よって、主制御基板Cと払出制御
基板Hとの立ち上げ処理に要する時間が異なっても、払
出制御基板Hによって行われる賞球の払い出しを、主制
御基板C及び払出制御基板Hの双方で確実に検知するこ
とができる。
Description
ロットマシンに代表される遊技機に関するものである。
御基板により行われる。この主制御基板には、賞球や貸
し球の払い出し制御を行う払出制御基板や、効果音の出
力制御を行う効果音制御基板、図柄の変動表示等の表示
制御を行う表示用制御基板などが接続されている。これ
ら各制御基板の制御は、主制御基板から各制御基板へ一
方向に送信されるコマンドにより行われる。
パチンコ機の電源が突然切断された場合にも確実に行う
必要がある。そこで、本願出願人は、賞球の払出残数を
記憶する主制御基板および払出制御基板のデータをパチ
ンコ機の電源が切断された後も保持して(バックアップ
して)、電源が再投入された後に未払い分の賞球を払い
出すことを試みた。賞球の払い出しは、主制御基板およ
び払出制御基板の双方で監視され、設定値を超えた賞球
の払い出しや設定値に満たない賞球の払い出しがあれ
ば、その旨が報知される。
入時には各制御基板でそれぞれ立ち上げ処理が実行され
るが、一般的に払出制御基板の立ち上げ処理は、多くの
制御を実行する主制御基板に比べて速く終了する。よっ
て、払出制御基板が、自らの立ち上げ処理の終了後に、
バックアップされた賞球の払い出しを実行しても、主制
御基板が立ち上げ処理の終了前である場合には、主制御
基板はその賞球の払い出しを検知することができないと
いう問題点がある。逆に、主制御基板の立ち上げ処理が
払出制御基板より速くする終了する場合があっても、両
制御基板において賞球の払い出しタイミングが合わない
と不具合が生じことがある。
なされたものであり、有価物体の払出残数をバックアッ
プすると共に、その未払いの有価物体の払い出しを電源
入時において確実に検知することができる遊技機を提供
することを目的としている。
めに請求項1記載の遊技機は、遊技の制御を行う主制御
手段と、その主制御手段から送信されるコマンドに基づ
いて所定の有価価値を有する有価物体を払い出す払出制
御手段とを備えており、更に、前記払出制御手段は、前
記主制御手段から指示された有価物体の払出残数を記憶
する残数記憶手段と、その残数記憶手段の内容を電源の
切断後においても保持するバックアップ手段と、電源入
時にそのバックアップ手段によりバックアップされた有
価物体の払出残数の払い出しを前記主制御手段から所定
の指示があるまで待機する待機手段とを備えており、そ
の待機手段による払い出しの待機は、電源入時の復電処
理においてなされるものである。
御手段から払出制御手段へ有価物体の払い出しに関する
コマンドが送信されると、そのコマンドにより指示され
た有価物体の払出数が、残数記憶手段に加算されて記憶
され、その残数記憶手段に記憶される数の有価物体が払
出制御手段によって払い出される。残数記憶手段の内容
は、バックアップ手段によって遊技機の電源切断後も保
持されるので、停電などの発生によって遊技機の電源が
突然切断されても、未払い分の有価物体の払出数を記憶
して、電源の再入後に払い出すことができる。この電源
の再入後における払出制御手段による有価物体の払い出
しは、待機手段により主制御手段から所定の指示がある
まで電源入時の復電処理において待機されるので、主制
御手段が払い出された有価物体を確実に検知できる状態
になった後に、かかる有価物体の払い出しを行わせるこ
とができる。
について、添付図面を参照して説明する。本実施例で
は、遊技機の一例として弾球遊技機の一種であるパチン
コ機、特に、第1種パチンコ遊技機を用いて説明する。
なお、本発明を第3種パチンコ遊技機や、コイン遊技
機、スロットマシン等の他の遊技機に用いることは、当
然に可能である。
の正面図である。遊技盤1の周囲には、球が入賞するこ
とにより5個から15個の球が払い出される複数の入賞
口2が設けられている。また、遊技盤1の中央には、複
数種類の識別情報としての図柄などを表示する液晶(L
CD)ディスプレイ3が設けられている。このLCDデ
ィスプレイ3の表示画面は横方向に3分割されており、
3分割された各表示領域において、それぞれ右から左へ
横方向にスクロールしながら図柄の変動表示が行われ
る。
動口(第1種始動口)4が設けられ、球がこの図柄作動
口4を通過することにより、前記したLCDディスプレ
イ3の変動表示が開始される。図柄作動口4の下方に
は、特定入賞口(大入賞口)5が設けられている。この
特定入賞口5は、LCDディスプレイ3の変動後の表示
結果が予め定められた図柄の組み合わせの1つと一致す
る場合に、大当たりとなって、球が入賞しやすいように
所定時間(例えば、30秒経過するまで、あるいは、球
が10個入賞するまで)開放される。
設けられており、特定入賞口5の開放中に、球がVゾー
ン5a内を通過すると、継続権が成立して、特定入賞口
5の閉鎖後、再度、その特定入賞口5が所定時間(又
は、特定入賞口5に球が所定個数入賞するまで)開放さ
れる。この特定入賞口5の開閉動作は、最高で16回
(16ラウンド)繰り返し可能にされており、開閉動作
の行われ得る状態が、いわゆる所定の遊技価値の付与さ
れた状態(特別遊技状態)である。
たブロック図であり、特に、パチンコ機Pの遊技内容の
制御を行う主制御基板Cと、賞球や貸し球の払出制御を
行う払出制御基板Hとの電気的構成を示したブロック図
である。
であるMPU11と、そのMPU11により実行される
各種の制御プログラムや固定値データ等を記憶したRO
M12と、ワークメモリ等として使用されるRAM13
とを備えている。図3から図5のフローチャートに示す
プログラムは、制御プログラムの一部としてROM12
内に記憶されている。またRAM13には、賞球バッフ
ァ13aと、賞球ポインタ13bと、残賞球数カウンタ
13cと、バックアップエリア13dとが設けられると
共に、バックアップ用のコンデンサ(電池)13xが接
続されてバックアップ可能に構成されている。よって、
RAM13の各値は、パチンコ機Pの電源が切断された
場合にも保持(バックアップ)される。
込まれた球が普通入賞口2等へ入賞した場合に、払い出
される賞球数を記憶するバッファである。払い出される
賞球数は入賞した球毎に賞球バッファ13aへ記憶され
るので、賞球バッファ13aは複数バイトで構成されて
いる。賞球バッファ13aに記憶された賞球数のデータ
は、賞球コマンドとして払出制御基板Hへ送信される
と、賞球バッファ13aから消去される。具体的には、
0番目の賞球バッファ13aに記憶される賞球数を払出
制御基板Hへ送信した後、1番目以降の賞球バッファ1
3aの値を小さいアドレス側へ順に1バイトずつシフト
することにより、0番目の賞球バッファ13aの値が消
去される。
賞球数を払出制御基板Hへ指示するためのコマンドであ
り、2バイトで構成されている。賞球コマンドの1バイ
ト目のデータは、そのコマンドが賞球コマンドであるこ
とを示すためのデータ(例えば「A0H」)とされてお
り、また、2バイト目のデータは払い出される賞球数を
示すデータとされている。1回の入賞に対する最大の賞
球数は15球であるので、その最大賞球数に対応した
「01H」〜「0FH」の15種類のデータが賞球コマ
ンドの2バイト目のデータとされている。
ようにしても良い。前記した通り、1回の入賞に対する
最大の賞球数は15球であるので、賞球コマンドを1バ
イトで構成する場合には、その最大賞球数に対応した
「01H」〜「0FH」の15種類のデータを賞球コマ
ンドとする。即ち、1バイトで構成されるコマンドの上
位4ビットが「0」の場合に賞球コマンドとするのであ
る。
る賞球バッファ13aの位置を示すポインタであり、払
い出される賞球数は、賞球ポインタ13bの値番目の賞
球バッファ13aへ記憶される。この賞球ポインタ13
bの値は、賞球バッファ13aへ賞球数を書き込むこと
により「1」加算され、逆に、0番目の賞球バッファ1
3aの値が払出制御基板Hへ送信されることにより
「1」減算される。
数を記憶するカウンタであり、払出制御基板Hによって
払い出される賞球数を主制御基板Cで管理するためのカ
ウンタである。残賞球数カウンタ13cの値は、主制御
基板Cが払出制御基板Hへ賞球の払い出しを指示する毎
に、その指示した数が加算され、逆に、払出制御基板H
によって賞球の払い出しが行われて、その払い出された
賞球を賞球カウントスイッチ22が検出する毎に「1」
ずつ減算される。この残賞球数カウンタ13cの値は、
賞球払出許可コマンドの2バイト目のデータとしても使
用される。
クアップが有効である場合の主制御基板Cの立ち上げ処
理の最後に、主制御基板Cから払出制御基板Hへ送信さ
れるコマンドである。この賞球払出許可コマンドによ
り、立ち上げ処理終了後の払出制御基板Hに対して、賞
球の払い出しの許可が指示される。賞球払出許可コマン
ドは、2バイトで構成されている。1バイト目のデータ
は、そのコマンドが賞球払出許可コマンドであることを
示すためのデータ(例えば「A1H」)とされており、
また、2バイト目のデータは未払いの賞球数を示すデー
タとされている。具体的には、この2バイト目のデータ
として、残賞球数カウンタ13cの値がセットされる。
を受信すると、2バイト目のデータを読み出して、これ
を残賞球数カウンタ33aに書き込み、賞球の払い出し
を行う前に、未払いの賞球数を記憶する残賞球数カウン
タ33aの値を主制御基板Cの残賞球数カウンタ13c
と一致させている。よって、主制御基板Cで記憶する残
賞球数カウンタ13cの値を超えて賞球の払い出しが行
われた場合に発生する賞球オーバーエラーや、逆に賞球
の払い出しが主制御基板Cで記憶する残賞球数カウンタ
13cの値に満たない場合に発生する賞球アンダーエラ
ーの発生を抑制することができ、停電解消後における遊
技状態の復帰をスムースに行うことができる。
コマンドの場合と同様に、1バイトで構成するようにし
ても良い。この場合には、主制御基板Cの残賞球数カウ
ンタ13cの値は、賞球払出許可コマンドの値としてセ
ットされないので、バックアップ後の立ち上げ処理にお
いて、主制御基板Cと払出制御基板Hとの残賞球数カウ
ンタ13c,33aの値を一致させることはできない。
発生により電源が切断された場合、電源の再入時に、パ
チンコ機Pの状態を電源切断前の状態に復帰させるた
め、電源切断時(停電発生時を含む。以下、同様)のス
タックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶し
ておくためのエリアである。このバックアップエリア1
3dへの書き込みは、NMI割込処理(図3参照)によ
って電源切断時に実行され、逆にバックアップエリア1
3dに書き込まれた各値の復帰は、電源入時(停電解消
による電源入を含む。以下、同様)の復帰処理(復電処
理)において実行される(図4のS21,S22参
照)。
3は、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスラ
イン14を介して相互に接続されている。バスライン1
4は、また、入出力ポート15にも接続されている。入
出力ポート15は、入力および出力が固定的なバッファ
(インバータゲート)16,37を介して払出制御基板
Hと接続されるほか、複数の普通入賞スイッチ17と、
第1種始動口スイッチ18と、Vカウントスイッチ19
と、10カウントスイッチ20と、賞球カウントスイッ
チ22と、クリアスイッチ23と、他の入出力装置25
と、それぞれ接続されている。
複数の普通入賞口2へ入賞した球をそれぞれ検出するた
めのスイッチであり、各普通入賞口2の入口近傍に設け
られている。第1種始動口スイッチ18は、図柄作動口
(第1種始動口)4を通過した球を検出するためのスイ
ッチであり、図柄作動口4の近傍に設けられている。普
通入賞スイッチ17のいずれか又は第1種始動口スイッ
チ18によって球が検出されると、払出制御基板Hによ
って6個の賞球が払い出される。
内のVゾーン5aへ入賞した球を検出するためのスイッ
チであり、また、10カウントスイッチ20は、特定入
賞口5内のVゾーン5a以外へ入賞した球を検出するた
めのスイッチである。Vカウントスイッチ19又は10
カウントスイッチ20により球が検出されると、払出制
御基板Hによって15個の賞球が払い出される。
モータ21によって払い出された賞球を検出するための
スイッチであり、賞球払出用モータ21と共に賞球払出
ユニットSに搭載されている。賞球払出用モータ21は
賞球を払い出すためのモータであり、賞球払出用モータ
21の駆動は、払出制御基板Hによって制御される。
び払出制御基板Hの各RAM13,33にバックアップ
されるデータをクリアするためのスイッチであり、押し
ボタンタイプのスイッチで構成されている。このクリア
スイッチ23が押下された状態でパチンコ機Pの電源が
投入されると(停電解消による電源入を含む)、主制御
基板Cおよび払出制御基板Hによって、RAM13,3
3のデータがそれぞれクリアされる(図4のS13:Y
es,S16、図7のS73:Yes,S76参照)。
出力が固定的なバッファ(インバータゲート)16,3
7を介して、払出制御基板Hと接続されている。このた
め主制御基板Cと払出制御基板Hとの間における賞球コ
マンド等の送受信は、主制御基板Cから払出制御基板H
への一方向にのみ行われ、払出制御基板Hから主制御基
板Cへ行うことはできない。なお、主制御基板Cと払出
制御基板Hとは、8本のデータ線と1本のストローブ線
とにより接続されており、ストローブ線のデータがアク
ティブになった時に、8本のデータ線上に出力されてい
るデータが主制御基板Cから払出制御基板Hへコマンド
として送信される。このストローブ線は、払出制御基板
Hの割込入力端子と入力ポートとにそれぞれ接続されて
いる。よって、払出制御基板Hは、ストローブ信号のア
クティブを、割込の発生とポート入力(ポートのデータ
を読み込むこと)との2つの手法によって認識すること
ができる。
を行うものであり、演算装置であるMPU31と、その
MPU31により実行される制御プログラムや固定値デ
ータ等を記憶したROM32と、ワークメモリ等として
使用されるRAM33とを備えている。図3及び図6か
ら図8に示すフローチャートのプログラムは、制御プロ
グラムの一部としてROM32内に記憶されている。
数カウンタ33aと、初期化フラグ33bと、賞球払出
許可フラグ33cと、バックアップエリア33dとが設
けられると共に、バックアップ用のコンデンサ(電池)
33xが接続されてバックアップ可能に構成されてい
る。よって、RAM33の各値は、パチンコ機Pの電源
が切断された場合にも保持(バックアップ)される。
御基板Cの残賞球数カウンタ13cと同様に、未払いの
賞球数を記憶するカウンタである。残賞球数カウンタ3
3aの値は、賞球コマンドによって主制御基板Cから払
出制御基板Hへ賞球の払い出しが指示される毎に、その
指示された賞球数が加算される。逆に、賞球カウントス
イッチ22が払い出された賞球を検出する毎に「1」ず
つ減算される。払出制御基板Hは、この残賞球数カウン
タ33aの値が「0」になるまで、賞球払出用モータ2
1を動作させて賞球の払い出しを行うが、前記した通
り、この残賞球数カウンタ33aの値はコンデンサ33
xによってバックアップされるので、賞球の払い出し途
中でパチンコ機Pの電源が切断された場合にも、そのパ
チンコ機Pの電源を再投入することにより、払出制御基
板Hは、残りの賞球(未払い分の賞球)を正確に払い出
すことができる。
が、主制御基板Cから送信される初期化コマンドを受信
した場合にオンされるフラグである。初期化コマンド
は、主制御基板Cの立ち上げ処理においてバックアップ
データがクリアされた場合に送信されるコマンドであり
(図4のS18参照)、払出制御基板Hに対して初期化
の指示と賞球の払出許可とを与えるコマンドである。払
出制御基板Hは、この初期化コマンドを受信すると、初
期化フラグ33bをオンし、払出制御基板Hにおいても
既に初期化処理(S75)が終了していれば、初期化フ
ラグ33bをオフした後に(S80)、処理を各処理へ
移行して、賞球の払い出しの可能な状態とする。一方、
払出制御基板Hにおいてデータのバックアップが有効に
行われている状態で初期化コマンドを受信した場合に
は、主制御基板Cに合わせて初期化処理(S87)を実
行した後、各処理へ移行して、賞球の払い出しの可能な
状態とする。なお、この場合、一旦オンされた初期化フ
ラグ33bは、S87の初期化処理によってオフされ
る。
板Hが、主制御基板Cから送信される賞球払出許可コマ
ンドを受信した場合にオンされるフラグであり、賞球の
払い出しの許可を指示するためのフラグである。前述し
た通り、払出制御基板Hは、賞球払出許可コマンドを受
信すると、賞球の払出許可を記憶するべく賞球払出許可
フラグ33cをオンすると共に(S65)、賞球払出許
可コマンドの2バイト目のデータを残賞球数カウンタ3
3aへ書き込んで(S64)、その残賞球数カウンタ3
3aの値を、主制御基板Cの残賞球数カウンタ13cの
値と一致させる。賞球払出許可フラグ33cがオンされ
ると、払出制御基板Hは立ち上げ処理を終了して、その
賞球払出許可フラグ33cをオフした後に(S80,S
88)、処理を各処理へ移行して、賞球の払い出しの可
能な状態とする。
制御基板Cのバックアップエリア13dと同様に、停電
などの発生により電源が切断された場合、電源の再入時
に、パチンコ機Pの状態を電源切断前の状態に復帰させ
るため、電源切断時(停電発生時を含む。以下、同様)
のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記
憶しておくためのエリアである。このバックアップエリ
ア33dへの書き込みは、NMI割込処理(図3参照)
によって電源切断時に実行され、逆にバックアップエリ
ア33dに書き込まれた各値の復帰は、電源入時(停電
解消による電源入を含む。以下、同様)の復帰処理(復
電処理)において実行される(図7のS82,S83参
照)。
33は、アドレスバス及びデータバスで構成されるバス
ライン35により互いに接続されている。バスライン3
5は、また、入出力ポート36にも接続されている。入
出力ポート36は、前述した入力および出力が固定的な
バッファ(インバータゲート)16,37を介して主制
御基板Cと接続されるほか、賞球払出ユニットSの賞球
払出用モータ21および賞球カウントスイッチ22と、
クリアスイッチ23と、他の入出力装置40とにそれぞ
れ接続されている。
を参照して、主制御基板C及び払出制御基板Hで行われ
る各処理について説明する。図3は、停電の発生等によ
るパチンコ機Pの電源断時に、主制御基板C及び払出制
御基板Hで、それぞれ別々に実行されるNMI割込処理
のフローチャートである。このNMI割込処理により、
停電の発生等による電源断時の主制御基板C及び払出制
御基板Hの状態がそれぞれのバックアップエリア13
d,33dに記憶される。なお、NMI割込処理は、主
制御基板CのROM12と払出制御基板HのROM32
とに、それぞれ別々に搭載される処理であるが、フロー
チャートの表記上、同様に表すことができるので、図3
にまとめて図示している。
断されると、図示しない停電信号が主制御基板C及び払
出制御基板HのMPU11,31のNMI(Non Maskab
le Interrupt)端子へそれぞれ出力される。各MPU1
1,31は、NMI端子に停電信号が入力されると、そ
れぞれ実行中の制御を中断して、図3のNMI割込処理
を開始する。停電信号が出力された後所定時間は、主制
御基板C及び払出制御基板Hの処理が実行可能に電力供
給されており、この所定時間内に、図3のNMI割込処
理が実行される。
ンタの値をバックアップエリア13d,33dへ書き込
み(S1)、更に、各レジスタおよびI/O等の値をバ
ックアップエリア13d,33dへ書き込んで(S
2)、停電の発生等による電源断時の状態を記憶する。
その後、主制御基板C及び払出制御基板Hに応じてそれ
ぞれ異なるその他停電処理を実行し(S3)、その後
は、電源が完全に断して処理が実行できなくなるまで、
処理をループする。
基板Cで実行される立ち上げ処理(復電処理)のフロー
チャートである。この処理では、バックアップが有効で
あれば、バックアップエリア13dに記憶された各デー
タを元の状態に戻し、遊技の制御を電源が断される前の
状態から続行する。一方、バックアップが有効でなかっ
たり、或いは、バックアップが有効であっても電源入時
にクリアスイッチ23が押下された場合には、初期化処
理を実行する。
来のスタック領域にスタックされているデータを壊さな
いために、仮のスタックポインタを設定する(S1
2)。クリアスイッチ23がオンされているか否かを確
認し(S13)、オンされていれば(S13:Ye
s)、処理をS15へ移行して初期化処理を実行する。
クリアスイッチ23がオンされていなければ(S13:
No)、バックアップが有効であるか否かを確認する
(S14)。この確認は、RAM13の所定のエリアに
書き込まれたキーワードが正しく記憶されているか否か
により判断する。キーワードが正しく記憶されていれば
バックアップは有効であり、逆に、キーワードが正しく
なければバックアップデータは破壊されているので、そ
のバックアップは有効ではない。バックアップが有効で
あれば(S14:Yes)、処理をS21へ移行して、
主制御基板Cの各状態を電源の断前の状態に復帰させ
る。一方、バックアップが有効でなければ(S14:N
o)、処理をS15へ移行して初期化処理を実行する。
ず、正規のスタックポインタを設定し、スタックの内容
を整えた後(S15)、RAMクリア及び初期化処理を
実行して(S16)、RAM13及びI/O等の各値を
初期化する。その後、割込を許可し(S17)、その割
込を使って初期化コマンドを払出制御基板Hへ送信して
(S18)、主制御基板Cで初期化処理が実行されたこ
とを払出制御基板Hへ報せる。払出制御基板Hは、主制
御基板Cに比べて処理が軽いので、主制御基板Cより先
に立ち上げ処理(復電処理)が終了する。よって、払出
制御基板Hは、主制御基板Cから送信される初期化コマ
ンドを確実に受信することができる。主制御基板Cは、
初期化コマンドの送信後、その初期化コマンドを受信し
た払出制御基板Hが初期化処理を完了するために充分な
時間をウエイトするためにウエイト処理を実行して(S
19)、次の処理への移行を所定時間待機する。ウエイ
ト処理の実行後は、払出制御基板Hも確実に立ち上がっ
ているので、処理をS20の各処理へ移行して、遊技の
制御を開始する。
まず、バックアップエリア13dへ退避した各レジスタ
やI/O等のデータをそのバックアップエリア13dか
ら読み出して、これら各データを元のレジスタやI/O
等へ書き込む(S21)。更に、バックアップエリア1
3dからスタックポインタの値を読み出して、これをス
タックポインタへ書き込み、電源断前(停電前)の状
態、即ちNMI割込発生前の状態に戻す(S22)。そ
の後、割込を許可し(S23)、残賞球数カウンタ13
cの値を賞球払出許可コマンドの2バイト目のデータと
してセットし、許可した割込を使って、その賞球払出許
可コマンドを払出制御基板Hへ送信する(S24)。払
出制御基板Hは、この賞球払出許可コマンドを受信する
ことにより、賞球の払い出しが可能になる。その後、N
MI割込をリターンし、処理を電源断前に実行していた
ところへ戻して、制御を電源断前の状態から続行する。
の中で実行される賞球処理のフローチャートである。賞
球処理は、普通入賞口2や第1種始動口4或いは大入賞
口5へ入賞した打球を検出する入賞検出処理と(S3
0)、賞球コマンドを払出制御基板Hへ送信する賞球コ
マンド送信処理と(S40)、払出制御基板Hによって
払い出された賞球を検出する賞球検出処理(S50)と
の3つの処理によって構成されている。
れかの普通入賞スイッチ17又は第1種始動口スイッチ
18により、球が検出された否かを確認する(S3
1)。いずれかのスイッチ17,18によって球が検出
された場合には(S31:Yes)、6個の賞球を払い
出すために、賞球ポインタ13bの値番目の賞球バッフ
ァ13aへ「6」を書き込み(S32)、賞球ポインタ
13bの値を「1」加算する(S33)。一方、いずれ
のスイッチ17,18によっても球が検出されない場合
には(S31:No)、S32およびS33の処理をス
キップして、S34の処理へ移行する。
9又は10カウントスイッチ20により球が検出された
否かを確認する(S34)。いずれかのスイッチ19,
20によって球が検出された場合には(S34:Ye
s)、15個の賞球を払い出すために、賞球ポインタ1
3bの値番目の賞球バッファ13aへ「15」を書き込
み(S35)、賞球ポインタ13bの値を「1」加算す
る(S36)。一方、いずれのスイッチ19,20によ
っても球が検出されない場合には(S34:No)、S
35およびS36の処理をスキップして、入賞検出処理
(S30)を終了し、S40の賞球コマンド送信処理へ
移行する。
ず、賞球ポインタ13bの値が「0」であるか否かを調
べる(S41)。賞球ポインタ13bの値が「0」でな
ければ(S41:No)、払い出すべき賞球数のデータ
が賞球バッファ13aに記憶されているということなの
で、0番目の賞球バッファ13aの値を賞球コマンドの
2バイト目のデータとしてセットし、その賞球コマンド
を払出制御基板Hへ送信する(S42)。賞球コマンド
の送信後は、その賞球コマンドによって送信した賞球数
データである、0番目の賞球バッファ13aの値を残賞
球数カウンタ13cへ加算する(S43)。そして、1
番目以降の賞球バッファ13aの値を小さいアドレス側
へ順に1バイトずつシフトして(S44)、賞球バッフ
ァ13aの値を更新すると共に、送信した0番目の賞球
バッファ13aの値を消去し、更に、賞球ポインタ13
bの値を「1」減算する(S45)。一方、S41の処
理において、賞球ポインタ13bの値が「0」であれば
(S41:Yes)、払い出すべき賞球数のデータは賞
球バッファ13aに記憶されていないので、S42〜S
45の各処理をスキップして、賞球コマンド送信処理
(S40)を終了し、S50の賞球検出処理へ移行す
る。
カウントスイッチ22がオンされたか否かを判断する
(S51)。賞球カウントスイッチ22のオンが検出さ
れた場合には(S51:Yes)、賞球が1個払い出さ
れたということなので、残賞球数カウンタ13cの値を
確認し(S52)、その値が「0」でなければ(S5
2:No)、払い出された賞球に対応して残賞球数カウ
ンタ13cの値を「1」減算する(S53)。一方、賞
球カウントスイッチ22のオンが検出されない場合には
(S51:No)、賞球は払い出されていないので、ま
た、賞球カウントスイッチ22のオンが検出されても残
賞球数カウンタ13cの値が「0」であれば(S51:
Yes,S52:Yes)、残賞球数カウンタ13cの
値を減算することはできないので、S53の処理をスキ
ップして、賞球検出処理(S50)を終了する。これに
より、図5の賞球処理が終了する。
基板Hで行われる各処理について説明する。図6は、払
出制御基板Hの割込処理で実行されるコマンド受信処理
のフローチャートである。主制御基板Cから送信された
コマンドを払出制御基板Hが受信すると、その度に割り
込みが発生し、このコマンド受信処理が実行される。
マンドが初期化コマンドであるか否かを判断する(S6
1)。そのコマンドが初期化コマンドであれば(S6
1:Yes)、その初期化コマンドの受信を記憶するべ
く、初期化フラグ33bをオンして(S62)、このコ
マンド受信処理を終了する。一方、受信したコマンドが
初期化コマンドでなければ(S61:No)、そのコマ
ンドが賞球払出許可コマンドであるか否かを判断する
(S63)。受信したコマンドが賞球払出許可コマンド
であれば(S63:Yes)、その賞球払出許可コマン
ドの2バイト目のデータとして指示される値を残賞球数
カウンタ33aへ書き込み(S64)、残賞球数カウン
タ33aの値を主制御基板Cの残賞球数カウンタ13c
の値と一致させる。更に、この賞球払出許可コマンドの
受信を記憶するべく、賞球払出許可フラグ33cをオン
して(S65)、このコマンド受信処理を終了する。
賞球払出許可コマンドでもなければ(S61:No,S
63:No)、そのコマンドが賞球コマンドであるか否
かを判断する(S66)。受信したコマンドが賞球コマ
ンドであれば(S66:Yes)、その賞球コマンドの
2バイト目のデータとして指示される賞球数を残賞球数
カウンタ33aへ加算し(S67)、このコマンド受信
処理を終了する。一方、受信したコマンドが賞球コマン
ドでもない場合には(S66:No)、受信したコマン
ドに応じた処理を実行して(S68)、このコマンド受
信処理を終了する。
御基板Hで実行される立ち上げ処理(復電処理)のフロ
ーチャートである。この処理では、バックアップが有効
であれば、バックアップエリア33dに記憶された各デ
ータを元の状態に戻し、賞球の払出制御を電源が断され
る前の状態から続行する。一方、バックアップが有効で
なかったり、或いは、バックアップが有効であっても電
源入時にクリアスイッチ23が押下された場合には、初
期化処理を実行する。
来のスタック領域にスタックされているデータを壊さな
いために、仮のスタックポインタを設定する(S7
2)。クリアスイッチ23がオンされているか否かを確
認し(S73)、オンされていれば(S73:Ye
s)、処理をS75へ移行して初期化処理を実行する。
クリアスイッチ23がオンされていなければ(S73:
No)、バックアップが有効であるか否かを確認する
(S74)。この確認は、RAM33の所定のエリアに
書き込まれたキーワードが正しく記憶されているか否か
により判断する。キーワードが正しく記憶されていれば
バックアップは有効であり、逆に、キーワードが正しく
なければバックアップデータは破壊されているので、そ
のバックアップは有効ではない。バックアップが有効で
あれば(S74:Yes)、処理をS82へ移行して、
払出制御基板Hの各状態を電源の断前の状態に復帰させ
る。一方、バックアップが有効でなければ(S74:N
o)、処理をS75へ移行して初期化処理を実行する。
ず、正規のスタックポインタを設定し、スタックの内容
を整えた後(S75)、RAMクリア及び初期化処理を
実行して(S76)、RAM33及びI/O等の各値を
初期化する。その後、割込を許可して(S77)、前述
した図6のコマンド受信処理を実行可能とする。割込の
許可後は、主制御基板Cからの賞球の払出許可をウエイ
トするべく、初期化フラグ33b又は賞球払出許可フラ
グ33cのいずれかがオンされるまで処理をループする
(S78:No,S79:No)。初期化フラグ33b
又は賞球払出許可フラグ33cのいずれかがオンされれ
ば(S78:Yes又はS79:Yes)、主制御基板
Cから賞球の払出許可が出されたということである。よ
って、かかる場合には、次の電源断に備えて、初期化フ
ラグ33b及び賞球払出許可フラグ33cを共にオフし
た後(S80)、払出制御基板Hのメイン処理となる各
処理を実行する(S81)。図8の賞球払出処理は、こ
の各処理(S81)の中で実行されるので、払出制御基
板Hによる賞球の払い出しは、初期化フラグ33bまた
は賞球払出許可フラグ33cのいずれかがオンされるま
で待機されることになる。
コマンドを受信して初期化フラグ33bがオンされた場
合であっても(S78:Yes)、処理をS80へ移行
するので、RAMクリア及び初期化処理(S76)を重
複して実行することがない。
アップエリア33dへ退避した各レジスタやI/O等の
データをそのバックアップエリア33dから読み出し
て、これら各データを元のレジスタやI/O等へ書き込
む(S82)。更に、バックアップエリア33dからス
タックポインタの値を読み出して、これをスタックポイ
ンタへ書き込み、電源断前(停電前)の状態、即ちNM
I割込発生前の状態に戻す(S83)。その後、割込を
許可して(S84)、図6のコマンド受信処理を実行可
能とする。割込の許可後は、主制御基板Cからの賞球の
払出許可をウエイトするべく、初期化フラグ33b又は
賞球払出許可フラグ33cのいずれかがオンされるまで
処理をループする(S85:No,S86:No)。
(S85:Yes)、主制御基板Cから賞球の払出許可
が出されたということである。よって、かかる場合に
は、次の電源断に備えて、賞球払出許可フラグ33cを
オフした後(S88)、NMI割込をリターンし、処理
を電源断前に実行していたところへ戻して、制御を電源
断前の状態から続行する。これにより賞球の払い出しが
可能となる。
(S85:No,S86:Yes)、主制御基板Cから
初期化コマンドが送信されたということである。よっ
て、かかる場合には、RAMクリア及び初期化処理を実
行して(S87)、払出制御基板Hを初期化した後、払
出制御基板Hのメイン処理となる各処理を実行する(S
81)。図8の賞球払出処理は、この各処理(S81)
の中で実行されるので、払出制御基板Hによる賞球の払
い出しは、初期化フラグ33bがオンされるまで待機さ
れることになる。
は初期化コマンドの送信後、ウエイト処理(S19)を
実行しその後の処理の実行を所定時間待機するので、払
出制御基板HによるRAMクリア及び初期化処理(S8
7)の実行中に、主制御基板Cから新たなコマンドが送
信されることはない。よって、払出制御基板Hは、かか
る場合にも遊技の払出制御を正常に行うことができるの
である。
1)の中で実行される賞球払出処理のフローチャートで
ある。この賞球払出処理により、賞球の払い出しと、払
い出された賞球の検出とが行われる。賞球払出処理で
は、まず、残賞球数カウンタ33aの値を調べ(S9
1)、その値が「0」でなければ(S91:No)、未
払いの賞球が残っているので、賞球払出用モータ21を
駆動して賞球を1個払い出す(S92)。一方、残賞球
数カウンタ33aの値が「0」であれば(S91:Ye
s)、未払いの賞球は残っていないので、S92の賞球
の払い出し処理をスキップする。
ッチ22のオンが検出されれば(S93:Yes)、賞
球の払い出しが行われたということである。よって、か
かる場合には、残賞球数カウンタ33aの値を確認し
(S94)、その値が「0」でなければ(S94:N
o)、払い出された賞球に対応して残賞球数カウンタ3
3aの値を「1」減算し(S95)、この賞球払出処理
を終了する。一方、賞球カウントスイッチ22のオンが
検出されない場合や(S93:No)、賞球カウントス
イッチ22のオンが検出されても(S93:Yes)、
残賞球数カウンタ33aの値が「0」であれば(S9
4:Yes)、S95の処理をスキップして、この賞球
払出処理を終了する。
機Pによれば、賞球の払出残数を記憶する主制御基板C
および払出制御基板Hの残賞球数カウンタ13c,33
aの値は、バックアップ用のコンデンサ13x,33x
によって、それぞれパチンコ機Pの電源が切断された後
も保持される。よって、停電などの発生によってパチン
コ機Pの電源が突然切断された場合にも、未払いの賞球
数を記憶して、パチンコ機Pの電源が再投入された後
に、それらを確実に払い出すことができる。
は、主制御基板Cから払出制御基板Hへ初期化コマンド
又は賞球払出許可コマンドのいずれかが送信された後に
行われる。よって、主制御基板Cと払出制御基板Hとの
立ち上げ処理(復電処理)に要する時間が異なっても、
払出制御基板Hによって行われる賞球の払い出しを、主
制御基板C及び払出制御基板Hの双方で確実に検出する
ことができる。
ンドの2バイト目のデータとして残賞球数カウンタ13
cの値をセットして送信し、払出制御基板は、その2バ
イト目のデータを自身の残賞球数カウンタ33aの値と
して書き換えるので、電源の再入時に、両制御基板C,
Hの残賞球数カウンタ13c,33aの値を一致させる
ことができる。よって、両制御基板C,Hの残賞球数カ
ウンタ13c,33aの値が不一致である場合に生じる
賞球オーバーエラーや賞球アンダーエラーの発生を抑制
して、電源再入後の遊技を円滑に開始させることができ
る。更に、主制御基板Cは、自己のバックアップが有効
でない場合には、RAMクリア及び初期化処理(S1
6)を実行し、その後、払出制御基板Hへ初期化コマン
ドを送信する。払出制御基板Hでは、この初期化コマン
ドを受信すると、同様に、RAMクリア及び初期化処理
(S87)を実行する。よって、バックアップが有効で
ない場合の電源の再入時においても、両制御基板C,H
の残賞球数カウンタ13c,33aの値を「0」に一致
させて、遊技を円滑に開始させることができるのであ
る。
施例について説明する。第2実施例は、前記した第1実
施例と同様に、払出制御基板Hの復電処理(停電解消後
の立ち上げ処理)において、未払いの賞球の払い出しを
待機するものである。賞球の払い出しの待機は、第1実
施例では、払出制御基板Hが賞球払出許可コマンドまた
は初期化コマンドの受信を待機することによりなされた
が、第2実施例では、初期化コマンドの他に、パチンコ
機Pの状態を示すコマンドである「タンク球無し状態コ
マンド」或いは「タンク球無し状態解除コマンド」や、
「下皿満タン状態コマンド」或いは「下皿満タン状態解
除コマンド」の受信を、払出制御基板Hが待機すること
によりなされる。また、前記した第1実施例では、賞球
払出許可コマンドまたは初期化コマンドはいずれも主制
御基板Cから割込処理によって送信され、払出制御基板
Hの割込処理で受信された。これに対し、第2実施例で
は、各コマンドは主制御基板Cの復電処理のメイン処理
で送信され、払出制御基板Hの復電処理のメイン処理で
受信される。
払い出される賞球や貸し球を貯留する貯留タンク(図示
せず)に球が貯留されていない(不足する)状態を示す
コマンドであり、逆に、「タンク球無し状態解除コマン
ド」は、該貯留タンクに球が充分に貯留されていること
を示すコマンドである。また、「下皿満タン状態コマン
ド」は、払い出された賞球を貯留する下皿(図示せず)
が満タン状態であることを示すコマンドであり、逆に、
「下皿満タン状態解除コマンド」は、該下皿が満タンで
ないことを示すためのコマンドである。これらのコマン
ドは、いずれも1バイトで構成されている。以下、前記
した第1実施例と同一の部分には同一の符号を付してそ
の説明を省略する。
的構成を示したブロック図であり、特に、パチンコ機P
の遊技内容の制御を行う主制御基板Cと、賞球や貸し球
の払出制御を行う払出制御基板Hとの電気的構成を示し
たブロック図である。この第2実施例のブロック図に
は、前記した第1実施例のブロック図(図2)に対し
て、主制御基板Cへ信号を出力するスイッチとしてタン
ク球切スイッチ26と下皿満タンスイッチ27とが追加
され、払出制御基板HのRAM33に、タンク球無しフ
ラグ33eと下皿満タンフラグ33fとが追加され、賞
球払出許可フラグ33cが削除されている。なお、当然
のことながら、タンク球切スイッチ26及び下皿満タン
スイッチ27は、第1実施例のパチンコ機Pも有するス
イッチであり、図2では、他の入出力装置25に含めて
記載されている。第2実施例では、説明を容易にするた
めに、これらのスイッチ26,27を表記している。
Hによって払い出される賞球や貸し球を貯留する貯留タ
ンク(図示せず)に、球が貯留されているか否かを検出
するためのスイッチである。下皿満タンスイッチ27
は、パチンコ機Pの下皿(図示せず)が球で一杯になっ
ているか否かを検出するためのスイッチである。両スイ
ッチ26,27の検出信号は、入出力ポート15を介し
て、主制御基板CのMPU11によって読み込まれる。
MPU11は、貯留タンクに球が無ければ「タンク球無
し状態コマンド」を、逆に、貯留タンクに球があれば
「タンク球無し状態解除コマンド」を、それぞれ払出制
御基板Hへ送信する。また、MPU11は、下皿が満タ
ンであれば「下皿満タン状態コマンド」を、逆に、下皿
が満タンで無ければ「下皿満タン状態解除コマンド」
を、それぞれ払出制御基板Hへ送信する。払出制御基板
Hは、「タンク球無し状態コマンド」或いは「下皿満タ
ン状態コマンド」のいずれかを受信した場合には、その
コマンドの解除コマンドを受信するまでの間、賞球およ
び貸し球の払い出し動作を中止する。
しフラグ33eは、貯留タンクに球があるか否かの状態
を記憶するためのフラグである。主制御基板Cから送信
される「タンク球無し状態コマンド」を受信した場合に
オンされ、逆に、「タンク球無し状態解除コマンド」を
受信した場合にオフされる。下皿満タンフラグ33f
は、下皿が満タンであるか否かの状態を記憶するための
フラグである。主制御基板Cから送信される「下皿満タ
ン状態コマンド」を受信した場合にオンされ、逆に、
「下皿満タン状態解除コマンド」を受信した場合にオフ
される。タンク球無しフラグ33eまたは下皿満タンフ
ラグ33fのいずれかがオンされている場合には、賞球
および貸し球の払い出しが中止される。
実施例のパチンコ機Pの動作を説明する。図10は、パ
チンコ機Pの電源入時に主制御基板Cで実行される立ち
上げ処理(復電処理)のフローチャートである。この処
理では、バックアップが有効であれば、バックアップエ
リア13dに記憶された各データを元の状態に戻し、遊
技の制御を電源が断される前の状態から続行する。一
方、バックアップが有効でなかったり、或いは、バック
アップが有効であっても電源入時にクリアスイッチ23
が押下された場合には、初期化処理を実行する。
例と同様であるので、その説明は省略する。S15の処
理からの初期化処理では、まず、正規のスタックポイン
タを設定し、スタックの内容を整えた後(S15)、R
AMクリア及び初期化処理を実行して(S16)、RA
M13及びI/O等の各値を初期化する。その後、割込
禁止状態のまま、図10のメイン処理により初期化コマ
ンドを払出制御基板Hへ送信し(S107)、主制御基
板Cで初期化処理が実行されたことを払出制御基板Hへ
報せる。払出制御基板Hは、主制御基板Cに比べて処理
が軽いので、主制御基板Cより先に立ち上げ処理(復電
処理)が終了する。よって、払出制御基板Hは、主制御
基板Cから送信される初期化コマンドを確実に受信する
ことができる。主制御基板Cは、初期化コマンドの送信
後、その初期化コマンドを受信した払出制御基板Hが初
期化処理を完了するために充分な時間をウエイトするた
めにウエイト処理を実行して(S108)、次の処理へ
の移行を所定時間待機する。ウエイト処理の実行後は、
払出制御基板Hも確実に立ち上がっているので、割込を
許可し(S109)、処理をS110の各処理へ移行し
て、遊技の制御を開始する。
es)、処理をS111へ移行して、主制御基板Cの各
状態を電源の断前の状態に復帰させる。S111からの
復帰処理(復電処理)では、まず、タンク球切スイッチ
26の信号を読んで、貯留タンクに球があるか否かを検
出する。貯留タンクに球が無ければ(S111:Ye
s)、タンク球無し状態コマンドを払出制御基板Hへ送
信し(S112)、逆に、貯留タンクに球があれば(S
111:No)、タンク球無し状態解除コマンドを払出
制御基板Hへ送信する(S113)。次に、下皿満タン
スイッチ27の信号を読んで、下皿が満タンであるか否
かを検出する。下皿が満タンであれば(S114:Ye
s)、下皿満タン状態コマンドを払出制御基板Hへ送信
し(S115)、逆に、下皿が満タンでなければ(S1
14:No)、下皿満タン状態解除コマンドを払出制御
基板Hへ送信する(S116)。
ンドを送信した後、バックアップエリア13dへ退避し
た各レジスタやI/O等のデータをそのバックアップエ
リア13dから読み出して、これら各データを元のレジ
スタやI/O等へ書き込む(S117)。更に、バック
アップエリア13dからスタックポインタの値を読み出
して、これをスタックポインタへ書き込み、電源断前
(停電前)の状態、即ちNMI割込発生前の状態に戻す
(S118)。同様に、割込状態についても、停電発生
時に実行される図3の処理で記憶しておいた電源断前
(停電前)の状態、即ちNMI割込発生前の状態に戻す
(S119)。その後、NMI割込をリターンして、処
理を電源断前に実行していたところへ戻して、制御を電
源断前の状態から続行する。
制御基板Hで実行される立ち上げ処理(復電処理)のフ
ローチャートである。この処理では、バックアップが有
効であれば、バックアップエリア33dに記憶された各
データを元の状態に戻し、賞球の払出制御を電源が断さ
れる前の状態から続行する。一方、バックアップが有効
でなかったり、或いは、バックアップが有効であっても
電源入時にクリアスイッチ23が押下された場合には、
初期化処理を実行する。
例と同様であるので、その説明は省略する。S75の処
理からの初期化処理では、まず、正規のスタックポイン
タを設定し、スタックの内容を整えた後(S75)、R
AMクリア及び初期化処理を実行して(S76)、RA
M33及びI/O等の各値を初期化する。その後、割込
禁止状態のままで、図12に示す復電時コマンド受信処
理(S131)を実行する。後述するように、復電時コ
マンド受信処理(S131)で初期化コマンドが受信さ
れると初期化フラグ33bがオンされるので(S15
2)、次の電源断に備えて、この初期化フラグ33bを
オフした後(S132)、割込を許可して(S13
3)、各処理へ移行する(S134)。図8に示す賞球
払出処理は、この各処理(S134)の中で実行される
ので、払出制御基板Hによる賞球の払い出しは、復電時
コマンド受信処理(S131)が終了するまで待機され
る。
1)の中で、主制御基板Cから送信される初期化コマン
ドを受信した場合にも、その後は、割込を許可して(S
133)、各処理(S134)へ移行するので、RAM
クリア及び初期化処理(S76)を重複して実行するこ
とがない。
es)、処理をS141へ移行して、払出制御基板Hの
各状態を電源の断前の状態に復帰させる。S141から
の復帰処理では、まず、割込禁止状態のまま、図12に
示す復電時コマンド受信処理を実行する(S141)。
後述するように、復電時コマンド受信処理で初期化コマ
ンドが受信されると、初期化フラグ33bがオンされる
(S152)。よって、復電時コマンド受信処理の実行
後に、初期化フラグ33bがオンされていれば(S14
2:Yes)、初期化コマンドを受信したということで
あるので、RAMクリア及び初期化処理を実行して(S
143)、RAM33及びI/O等の各値を初期化す
る。なお、S152の処理でオンされた初期化フラグ3
3bは、RAMクリア及び初期化処理(S143)によ
りオフされる。その後は、割込を許可して(S13
3)、処理を各処理へ移行する(S134)。前述した
ように、図8に示す賞球払出処理は、この各処理(S1
34)の中で実行されるので、払出制御基板Hによる賞
球の払い出しは、復電時コマンド受信処理(S131)
が終了するまで待機される。
Cは初期化コマンドの送信後、ウエイト処理(S10
8)を実行しその後の処理の実行を所定時間待機するの
で、払出制御基板HによるRAMクリア及び初期化処理
(S143)の実行中に、主制御基板Cから新たなコマ
ンドが送信されることはない。よって、払出制御基板H
は、かかる場合にも遊技の払出制御を正常に行うことが
できる。
の実行後、初期化フラグ33bがオンされていなければ
(S142:No)、初期化コマンドは受信されず、タ
ンク球無し状態コマンド又はタンク球無し状態解除コマ
ンドおよび下皿満タン状態コマンド又は下皿満タン状態
解除コマンドが受信されたということである。これらの
コマンドは、後述するように、賞球の払出許可コマンド
としての機能を有するコマンドである。よって、かかる
場合には、バックアップエリア33dへ退避した各レジ
スタやI/O等のデータをそのバックアップエリア33
dから読み出して、これら各データを元のレジスタやI
/O等へ書き込み(S145)、更に、バックアップエ
リア33dからスタックポインタの値を読み出して、こ
れをスタックポインタへ書き込んで(S146)、電源
断前(停電前)の状態、即ちNMI割込発生前の状態に
戻す。同様に、割込状態についても、停電発生時に実行
される図3の処理で記憶しておいた電源断前(停電前)
の状態、即ちNMI割込発生前の状態に戻す(S14
7)。その後、NMI割込をリターンし、処理を電源断
前に実行していたところへ戻して、制御を電源断前の状
態から続行する。この場合、制御は各処理(S134)
の中のいずれかの処理へリターンするので、これにより
賞球の払い出しが可能となる。
(復電処理)の中で実行される復電時コマンド受信処理
のフローチャートである。復電時コマンド受信処理(S
131,S141)は、割込禁止状態で復電処理の中で
実行される。前述したように、主制御基板Cと払出制御
基板Hとは、8本のデータ線と1本のストローブ線とに
より接続されており、ストローブ線のデータがアクティ
ブになった時に、8本のデータ線上に出力されているデ
ータが主制御基板Cから払出制御基板Hへコマンドとし
て送信されるが、ストローブ線は、払出制御基板Hの割
込入力端子と入力ポートとにそれぞれ接続されているの
で、割込が禁止された状態であっても、ストローブ線の
状態をポート入力(データ読込)することによりストロ
ーブ信号のアクティブを検出して、主制御基板Cから送
信されるコマンドを受信することができる。この復電時
コマンド受信処理では、かかるストローブ信号をポート
入力(データ読込)することにより、割込禁止状態で各
コマンド受信している。
上げ処理において払出制御基板Hへ送信されるのは、初
期化コマンド、タンク球無し状態コマンド又はタンク球
無し状態解除コマンド、および下皿満タン状態コマンド
又は下皿満タン状態解除コマンドである。このうち最初
に送信されるのは、初期化コマンド、タンク球無し状態
コマンド又はタンク球無し状態解除コマンドの3コマン
ドのうちのいずれかである。よって、図12に示す復電
時コマンド受信処理では、まず、この3コマンドのいず
れの受信を待機する(S151:No,S153:N
o,S154:No)。
51:Yes)、初期化フラグ33bをオンして(S1
52)、この処理を終了する。すると、図11を参照し
て説明したように、RAMクリア及び初期化処理が実行
されていなければ、これが実行され(S143)、RA
M33及びI/O等の各値が初期化される。その後、割
込が許可されて(S133)、各処理へ移行し(S13
4)、賞球や貸し球の払い出しが可能な状態となる。こ
のようにかかる場合には、初期化コマンドが賞球の払い
出しを許可するコマンドとなり、払出制御基板Hは、初
期化コマンドを受信するまで、賞球や貸し球の払い出し
を待機するのである。
コマンドを受信した場合には(S153:Yes)、タ
ンク球無しフラグ33eをオンし(S156)、逆に、
タンク球無し状態解除コマンドを受信した場合には(S
154:Yes)、タンク球無しフラグ33eをオフす
る(S155)。次に、下皿満タン状態コマンド又は下
皿満タン状態解除コマンドの受信を待機し(S157:
No,S158:No)、下皿満タン状態コマンドを受
信した場合には(S157:Yes)、下皿満タンフラ
グ33fをオンし(S160)、逆に、下皿満タン状態
解除コマンドを受信した場合には(S158:Ye
s)、下皿満タンフラグ33fをオフして(S15
9)、この復電時コマンド受信処理を終了する。
コマンド受信処理の実行後は、各レジスタ、メモリ、I
/O、スタックポインタ、割込状態などの値や状態を停
電発生前の状態に戻して、停電発生時のアドレスへNM
Iリターンする(S145〜S147)。よって、かか
る場合には、タンク球無し状態コマンド又はタンク球無
し状態解除コマンド、および下皿満タン状態コマンド又
は下皿満タン状態解除コマンドが、即ち、パチンコ機P
の状態を示すコマンドが賞球の払い出しを許可するコマ
ンドとなり、払出制御基板Hは、これらのコマンドを受
信するまで、賞球や貸し球の払い出しを待機するのであ
る。
コ機Pによれば、賞球の払出残数を記憶する主制御基板
Cおよび払出制御基板Hの残賞球数カウンタ13c,3
3aの値は、バックアップ用のコンデンサ13x,33
xによって、それぞれパチンコ機Pの電源が切断された
後も保持されると共に、未払い分の賞球の払い出しは、
主制御基板Cから払出制御基板Hへ初期化コマンド、又
は、タンク球無し状態コマンド若しくはタンク球無し状
態解除コマンドおよび下皿満タン状態コマンド若しくは
下皿満タン状態解除コマンドが送信された後に行われ
る。よって、主制御基板Cと払出制御基板Hとの立ち上
げ処理(復電処理)に要する時間が異なっても、払出制
御基板Hによって行われる賞球の払い出しを、主制御基
板C及び払出制御基板Hの双方で確実に検出することが
できる。
待機は、払出制御基板Hの復電処理の中で行われるの
で、払い出しの待機を復電処理の終了後NMI割込をリ
ターンした後の各処理の中で行う場合に比べて、確実に
待機させることができる。即ち、NMI割込をリターン
すると(図7,図11参照)、停電発生時のアドレスへ
制御が戻されるが、戻された先の制御が、図8のS92
の処理のように、まさに賞球を払い出す直前の処理であ
る場合には、例え賞球の払い出しを待機させる処理を各
処理(S81,S134)の中に設けていても、1個の
賞球が払い出されてしまう。このとき主制御基板Cが立
ち上がっていなければ、その払い出された賞球を検出す
ることはできない。これに対し、第1および第2実施例
では、賞球や貸し球の払い出しの待機を、払出制御基板
Hの復電処理の中で行っているので、賞球の払い出し処
理を実行する直前に停電が発生した場合であっても、即
ち、NMI割込のリターン先のアドレスが、まさに賞球
を払い出す直前の処理である場合にも、かかる処理を主
制御基板Cの立ち上げ後に実行させることができる。よ
って、停電解消後に払出制御基板Hによって行われる賞
球の払い出しを、主制御基板C及び払出制御基板Hの双
方が確実に立ち上がるまで待機させて、かかる払い出し
を両制御基板C,Hに確実に検出させることができる。
許可するコマンドとして、初期化コマンドの他に、パチ
ンコ機Pの状態を示す、タンク球無し状態コマンド又は
タンク球無し状態解除コマンド、および、下皿満タン状
態コマンド又は下皿満タン状態解除コマンドを用いた。
パチンコ機Pの状態は、停電発生前と停電解消後とで変
化し得るので、停電解消後に、停電発生前のパチンコ機
Pの状態のままで制御を再開すると、パチンコ機Pの動
作に異常を来す場合がある。例えば、停電発生前は貯留
タンクに球があっても、停電解消後に貯留タンクが空に
なっている場合に、払出制御基板Hが貯留タンクの球無
しを認識せずに払い出しを行うと、賞球払出用モータ2
1をいくら駆動しても賞球が払い出されないので、該モ
ータ21が回りっぱなしになってしまう。同様に、停電
発生前は下皿が満タンになっていなくても、停電解消後
に下皿が満タンになっている場合に、払出制御基板Hが
下皿満タンを認識せずに払い出しを行うと、払い出され
た賞球が賞球の払出路に詰まってしまい、詰まった賞球
が賞球払出用モータ21の位置にまで達すると、該モー
タ21の破損を招いてしまう。
出しを許可するコマンドとして、パチンコ機Pの状態を
示す、タンク球無し状態コマンド又はタンク球無し状態
解除コマンド、および、下皿満タン状態コマンド又は下
皿満タン状態解除コマンドを用い、かかるコマンドによ
って示されたパチンコ機Pの状態をタンク球無しフラグ
33eおよび下皿満タンフラグ33fに記憶している。
タンク球無しフラグ33eおよび下皿満タンフラグ33
fの各フラグ状態は、図11のS145及びS146の
各処理が実行されても壊されず保持されるように構成さ
れている。即ち、これらのフラグ33e,33fはバッ
クアップの対象から除外されている。よって、パチンコ
機Pの状態が、停電発生時と停電解消後とで異なってい
ても、復電処理において認識した正しい状態で、パチン
コ機Pを始動させることができる。即ち、第2実施例で
は、パチンコ機Pの状態を示すコマンドを、賞球の払い
出しを許可するコマンドとして兼用することにより、か
かる効果を達成しているのである。
いても、タンク球無し状態コマンド又はタンク球無し状
態解除コマンド、および、下皿満タン状態コマンド又は
下皿満タン状態解除コマンドに代えて、賞球払出許可コ
マンドを用いるようにしても良い。また、電源投入時に
おける初期化時に、初期化コマンドに代えて、パチンコ
機Pの状態を示す、タンク球無し状態コマンド又はタン
ク球無し状態解除コマンド、および、下皿満タン状態コ
マンド又は下皿満タン状態解除コマンドを用いるように
しても良い。
込を禁止した状態で賞球の払い出しを許可するための各
コマンドを送信しており(S107,S111〜S11
6)、払出制御基板Hもまた割込を禁止した状態で賞球
の払い出しを許可するための各コマンドを受信している
(S131,S141)。このように両制御基板C,H
は割込を禁止した状態で復電処理を完了するように構成
されているので、スタック内容の復帰のソフト制御をよ
り容易に行うことができる。
の待機手段としては、図7に示すS78,S79,S8
5,S86の各処理、及び、図12に示す復電時コマン
ド受信処理(S131,S141)が、それぞれ該当す
る。
が、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではな
く、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形
が可能であることは容易に推察できるものである。
バックアップが有効でない場合には、主制御基板Cは、
自己の初期化処理の実行後、初期化コマンドを払出制御
基板Hへ送信したが、この初期化コマンドに代えて、2
バイト目のデータに「0」をセットした賞球払出許可コ
マンドを送信するようにしても良い。払出制御基板H
は、2バイト目に「0」がセットされた賞球払出許可コ
マンドを受信すると、自身の残賞球数カウンタ33aの
値を「0」とするので、電源再入時における賞球の払い
出しをクリアすることができるからである。
コマンドを、1バイトで構成し、即ち、残賞球数カウン
タ13cの値がセットされた2バイト目のデータを除い
て賞球払出許可コマンドを1バイトで構成し、その賞球
払出許可コマンドでは、単に賞球の払い出しのみを指示
するようにしても良い。更に、主制御基板Cの立ち上げ
処理の終了を示すコマンドを設けて、そのコマンドによ
り、払出制御基板Hに対して、賞球の払い出しを許可す
るようにしても良い。かかるコマンドは、必ずしも1の
コマンドである必要はなく、2以上のコマンドで賞球の
払い出しを許可するようにしても良い。
処理の終了後にパチンコ機Pの状態を示すコマンドを払
出制御基板Hへ送信するように構成し、払出制御基板H
では、主制御基板Cから送信される何らかのコマンドを
受信するまで賞球の払い出しを待機するように構成して
も良い。電源断前と電源入後とではパチンコ機Pの状態
は必ずしも同じではない。電源断前には賞球の払い出し
が可能で合ったにも拘わらず、電源の再入後には、例え
ば、払い出される賞球を貯留するタンクの球が不足して
空切れ状態となっている場合もあり、その場合には賞球
の払い出しを行うことはできない。そこで、主制御基板
Cの立ち上げ後、パチンコ機Pの状態を示すコマンドを
払出制御基板Hへ送信し、払出制御基板Hでは、そのコ
マンドを受信した後でなければ賞球の払い出しを行うこ
とができないように構成するのである。なお、パチンコ
機Pの状態を示すコマンドの中には、賞球の払い出しを
止めておくコマンドもあるので、電源再入後のパチンコ
機Pの状態が賞球の払い出しを行うことができない場合
には、かかる賞球の払い出しを止めておくコマンドが送
信されて、払出制御基板Hによる賞球の払い出しが更に
待機される。
チンコ機等に実施しても良い。例えば、一度大当たりす
ると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当た
り状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるよ
うなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称さ
れる)として実施しても良い。また、大当たり図柄が表
示された後に、所定の領域に球を入賞させることを必要
条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施し
ても良い。更に、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀
球、スロットマシン、いわゆるパチンコ機とスロットマ
シンとが融合した遊技機などの各種遊技機として実施す
るようにしても良い。
投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバー
を操作することにより図柄が変動され、ストップボタン
を操作することにより図柄が停止されて確定される周知
のものである。従って、スロットマシンの基本概念とし
ては、「複数の識別情報からなる識別情報列を変動表示
した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、
始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して
識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばス
トップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経
過することにより、識別情報の変動が停止され、その停
止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条
件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特
別遊技状態発生手段とを備えたスロットマシン」とな
り、この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例と
して挙げられる。
合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図
柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する可変表示手
段を備えており、球打出用のハンドルを備えていないも
のが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)
に基づく所定量の球の投入の後、例えば操作レバーの操
作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボ
タンの操作に起因して、或いは、所定時間経過すること
により、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄
がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊
技者に有利な大当たり状態が発生させられ、遊技者に
は、下部の受皿に多量の球が払い出されるものである。
載の遊技機において、前記主制御手段は、電源入時に実
行される復電処理において、前記所定の指示として前記
払出制御手段へその払出制御手段による有価物体の払い
出しの待機を解除するコマンドを送信するものであるこ
とを特徴とする遊技機1。なお、復電処理とは、停電発
生後であってその停電が解消した場合に実行される停電
復帰処理をいう。
記有価物体の払い出しの待機を解除するコマンドを、割
込を禁止した状態で前記復電処理の中で送信するもので
あることを特徴とする遊技機2。有価物体の払い出しの
待機を解除するコマンドを、割込を禁止した状態で復電
処理の中で送信するので、停電時処理でスタック等に退
避したデータのソフト制御による復帰を容易に行うこと
ができる。
記有価物体の払い出しの待機を解除するコマンドを、前
記復電処理の中で、停電発生時にバックアップしたデー
タの復帰処理の前に送信するものであることを特徴とす
る遊技機3。かかる構成により、バックアップデータの
復帰後、直ちに停電発生時のアドレスへ処理を戻すこと
ができ、復電処理を円滑に行うことができる。
3のいずれかにおいて、前記主制御手段は、電源入時に
おける遊技機の状態を示すコマンドを、前記払出制御手
段による有価物体の払い出しの待機を解除する前記所定
の指示として送信するものであることを特徴とする遊技
機4。かかる遊技機の状態を示すコマンドとしては、例
えば、払い出される賞球を貯留する貯留タンクに球が貯
留されているか否かを示す「タンク球無し状態コマン
ド」或いは「タンク球無し状態解除コマンド」や、下皿
の状態を示す「下皿満タン状態コマンド」或いは「下皿
満タン状態解除コマンド」が例示される。このように遊
技機の状態を示すコマンドを、有価物体の払い出しの待
機を解除する所定の指示として用いることにより、停電
解消後の遊技機を正常に動作させることができる。例え
ば、停電の発生前は貯留タンクに球があっても、停電解
消時には貯留タンクが空になっている場合がある。同様
に、停電の発生前は下皿が満タンでなくても、停電解消
時には下皿が満タンになっている場合がある。停電解消
後、遊技機が停電発生前の状態に戻ると、貯留タンクが
空であったり下皿が満タンであるにも拘わらず、それを
認識できずに賞球や貸し球の払い出しを行ってしまい、
不都合が生じる。しかし、遊技機4によれば、遊技機の
状態を示すコマンドを有価物体の払い出しの待機を解除
する所定の指示として用いているので、停電解消後の遊
技機の状態を払出制御手段に正常に認識させて、遊技機
を正常に動作させることができるのである。なお、遊技
機の状態を示すコマンドの中の特に、賞球の払い出し状
態に拘わるコマンドや、賞球の払い出しの可不可に影響
を与えるコマンド等を、払出制御手段による有価物体の
払い出しの待機を解除する所定の指示として送信するよ
うにしても良い。
しの待機を解除する前記所定の指示として前記主制御手
段から送信された遊技機の状態を示すコマンドにより指
示される遊技機の状態を、前記払出制御手段は復電処理
の後も継続して記憶するものであることを特徴とする遊
技機5。払出制御手段において、かかるコマンドにより
指示される遊技機の状態は、バックアップされているか
否かに拘わらず、復電後の遊技機の状態として用いられ
る。
払出制御手段は、前記主制御手段から送信される有価物
体の払い出しの待機を解除するコマンドを、割込を禁止
した状態で前記復電処理の中で受信するものであること
を特徴とする遊技機6。有価物体の払い出しの待機を解
除するコマンドを、割込を禁止した状態で復電処理の中
で受信するので、停電時処理でスタック等に退避したデ
ータのソフト制御による復帰を容易に行うことができ
る。
払出制御手段は、前記有価物体の払い出しの待機を解除
するコマンドを、前記復電処理の中で、停電発生時にバ
ックアップしたデータの復帰処理の前に受信するもので
あることを特徴とする遊技機7。かかる構成により、バ
ックアップデータの復帰後、直ちに停電発生時のアドレ
スへ処理を戻すことができ、復電処理を円滑に行うこと
ができる。
7のいずれかにおいて、前記主制御手段は、有価物体の
払出残数を記憶する主残数記憶手段と、その主残数記憶
手段の内容を電源の切断後においても保持する主バック
アップ手段と、その主バックアップ手段による前記主残
数記憶手段のバックアップが正常に行われなかった場合
の電源入時に前記主制御手段の初期化処理を実行する主
初期化手段と、その主初期化手段による初期化処理の実
行後に前記所定の指示として前記払出制御手段による有
価物体の払い出しの待機を解除する初期化コマンドを送
信する初期化コマンド送信手段とを備えていることを特
徴とする遊技機8。
前記主制御手段の初期化コマンド送信手段により送信さ
れる初期化コマンドを受信した場合には、その払出制御
手段の初期化処理を実行して前記残数記憶手段の内容を
クリアするものであることを特徴とする遊技機9。
は、前記初期化コマンド送信手段により初期化コマンド
を送信した場合には、前記払出制御手段への指示を前記
初期化コマンドの送信後所定時間待機するものであるこ
とを特徴とする遊技機10。初期化コマンドの送信後、
主制御手段から払出制御手段への指示が所定時間待機さ
れるので、払出制御手段の初期化処理の実行中に主制御
手段から指示を受けることはない。よって、払出制御手
段は主制御手段からの指示を確実に受信することができ
る。
記主残数記憶手段および残数記憶手段の内容をクリアす
るクリア手段を備えていることを特徴とする遊技機1
1。クリア手段としては、例えば主制御手段にクリア信
号を出力するクリアスイッチが例示される。なお、この
クリアスイッチから出力されるクリア信号を主制御手段
のみならず払出制御手段へ出力するようにしても良い。
また、クリアスイッチが所定条件下で押下された場合に
のみ、主制御手段および払出制御手段を初期化して、主
残数記憶手段および残数記憶手段の内容をクリアするよ
うに構成しても良い。
11のいずれかにおいて、前記主制御手段と払出制御手
段との送受信を、その主制御手段から払出制御手段への
一方向にのみ可能とする一方向手段を備えていることを
特徴とする遊技機12。
12のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ機であ
ることを特徴とする遊技機13。中でも、パチンコ機の
基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンド
ルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射し、球が遊
技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(又は
作動口を通過)することを必要条件として、表示装置に
おいて変動表示されている識別情報が所定時間後に確定
停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発
生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入
賞装置(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入
賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球の
みならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)
が付与されるものが挙げられる。
12のいずれかにおいて、前記遊技機はスロットマシン
であることを特徴とする遊技機14。中でも、スロット
マシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる
識別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示する
可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバ
ー)の操作に起因して、或いは、所定時間経過すること
により、識別情報の変動が停止され、その停止時の確定
識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、
遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態
発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒
体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
12のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ機とス
ロットマシンとを融合させたものであることを特徴とす
る遊技機15。中でも、融合させた遊技機の基本構成と
しては、「複数の識別情報からなる識別情報列を変動表
示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備
え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因
して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例え
ばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時
間経過することにより、識別情報の変動が停止され、そ
の停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必
要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させ
る特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として球を
使用すると共に、前記識別情報の変動開始に際しては所
定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多
くの球が払い出されるように構成されている遊技機」と
なる。
払い出し残数を記憶する残数記憶手段の内容は、バック
アップ手段によって遊技機の電源切断後も保持される。
よって、停電などの発生によって遊技機の電源が突然切
断された場合にも、未払い分の有価物体の数を記憶し
て、電源の再入後に確実に払い出すことができるという
効果がある。しかも、かかる未払い分の有価物体の払い
出しは、主制御手段から払出制御手段へ所定の指示がな
された後に、払出制御手段により行われるので、主制御
手段が払い出された有価物体を確実に検知できる状態に
なった後に、かかる有価物体の払い出しを行うことがで
きる。よって、電源入時における有価物体の払い出しを
確実に検知して、遊技を円滑に進行させることができる
という効果がある。
の正面図である。
である。
MI割込処理のフローチャートである。
ーチャートである。
ャートである。
マンド受信処理のフローチャートである。
ローチャートである。
ローチャートである。
たブロック図である。
される立ち上げ処理(復電処理)のフローチャートであ
る。
行される立ち上げ処理(復電処理)のフローチャートで
ある。
の中で実行される復電時コマンド受信処理のフローチャ
ートである。
記憶手段) 33x 払出制御基板のバックアップ用コンデン
サ(バックアップ手段) C 主制御基板(主制御手段) H 払出制御基板(払出制御手段) P パチンコ機(遊技機)
Claims (1)
- 【請求項1】 遊技の制御を行う主制御手段と、その主
制御手段から送信されるコマンドに基づいて所定の有価
価値を有する有価物体を払い出す払出制御手段とを備え
た遊技機において、 前記払出制御手段は、前記主制御手段から指示された有
価物体の払出残数を記憶する残数記憶手段と、その残数
記憶手段の内容を電源の切断後においても保持するバッ
クアップ手段と、電源入時にそのバックアップ手段によ
りバックアップされた有価物体の払出残数の払い出しを
前記主制御手段から所定の指示があるまで待機する待機
手段とを備えており、 その待機手段による払い出しの待機は、電源入時の復電
処理においてなされるものであることを特徴とする遊技
機。
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