JP3604330B2 - パチンコ機 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は、コンピュータによって遊技を制御する遊技機およびこの遊技機を機能させるコンピュータプログラムが記録された記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の遊技機として、たとえば図11に示す電気的構成を有するパチンコ機が知られている。
主基板500に搭載されたCPU501は、次に記載する内容の制御および処理をマシンサイクルで行う。(1)入賞球検出スイッチ521、または、6個払出検出スイッチ524から出力された信号を盤面中継基板520を介して取込み、賞球の払出しを総合中継基板600に搭載されたCPU601に命令する。(2)第1種始動口スイッチ522から出力された信号を盤面中継基板520を介して取込み、特別図柄表示装置511を作動させる。(3)普通図柄作動スイッチ523から出力された信号を盤面中継基板520を介して取込み、普通図柄表示装置512を作動させる。(4)大当り発生時に役物連続作動スイッチ531から出力された信号を大入賞口集中基板530から盤面中継基板520を介して取込み、盤面中継基板520から大入賞口集中基板530を介して信号を出力し、大入賞口開放ソレノイド534を駆動する。(5)カウントスイッチ532から出力された信号を大入賞口集中基板530から盤面中継基板520を介して取込み、大入賞口への入賞数をカウントする。(6)盤面中継基板520から大入賞口集中基板530を介して信号を出力し、普通電動役物開放ソレノイド533を駆動する。(7)盤面中継基板510を介して信号を出力し、照明ランプ513を制御する。(8)盤面中継基板520を介して信号を出力し、LED基板525を制御する。(9)盤面中継基板520から大入賞口集中基板530を介して信号を出力し、LED基板535を制御する。(10)大当りの情報などを遊技盤情報端子540を介してパチンコホールの管理室などに設置されたホストコンピュータへ送出する。(11)発射装置620を駆動する。(12)効果音などを出力する音声出力装置622を制御する。(13)金枠検出スイッチや満杯検出スイッチなどの検出スイッチ621から出力された信号を取込み、金枠の開閉や賞球の満杯などを検出する。(14)球切れスイッチ613から出力された信号を外部接続端子基板610を介して取込み、球切れを検出する。(15)外部接続端子基板610を介して信号を出力し、LED基板611と、入賞ランプおよび球切れランプなどの各種ランプ612とを制御する。(16)外部接続端子基板610を介してプリペイドカードユニット614に対して信号の入出力を行う。
【0003】
以上のように、主基板500に搭載されたCPU501は、特別図柄表示装置511、普通図柄表示装置512、普通電動役物開放ソレノイド533および大入賞口開放ソレノイド534などの装置や、照明ランプ513、各種ランプ612、LED基板525,535,611などのランプ類の制御をそのマシンサイクルで行う。
つまり、各装置やランプ類は、CPU501から定期的に出力される信号によって作動・点灯し、あるいは、作動停止状態・消灯状態を維持する。
【0004】
また、総合中継基板600に搭載されたCPU601は、CPU501から出力された賞球払出命令に従って賞球払出装置623を駆動し、所定数の賞球を払出す。
なお、主電源615から供給された電源は、外部接続端子基板610→総合中継基板600→主基板500→盤面中継基板510,520→大入賞口集中基板530という経路で供給され、各基板において必要な電圧に変圧される。
【0005】
しかし、前述のように、従来のパチンコ機では、主基板500に搭載されたCPU501は、各装置を作動させたり、ランプ・LED類を点灯させたりするとき以外は、各装置に停止状態を維持するための信号や、ランプ・LED類を消灯した状態を維持するための信号を定期的に出力しなければならない。
つまり、主基板500に搭載されたCPU501は、作動信号を出力する必要のないときには、作動停止信号を定期的に出力しなければならないため、CPU501に対する負荷が大きいので、CPU501の処理速度が低下するという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明者は、主基板に搭載されたCPUの負担を軽減するため、賞球の払出しを制御する払出制御基板、特別図柄表示装置、各種LEDやランプを制御するランプ制御装置および各種音声を制御する音声制御装置というように、機能ごとに副基板化し、各副基板のそれぞれに副CPUを搭載する構成を考えた。そして、主基板に搭載された主CPUから各副CPUへ制御コマンドを送出し、各副CPUは、主CPUから送出された制御コマンドを解析し、その解析結果に基づいて対応する動作を行う方式を考えた(図3を参照)。
【0007】
上記新システムにおいては、主基板に搭載された主CPUは、払出制御基板、特別図柄表示装置、およびランプ制御装置および音声制御装置に搭載された各副CPUに1つの制御コマンドを送出する。各副CPUは、その1つの制御コマンドに対応した一連の遊技を実動させるための処理を実行するものである。つまり、主CPUは、前記一連の遊技(例えば特別図柄の1変動パターン、ランプ点灯と消灯の1パターン、1パート分の音声)を指定する制御コマンドを送出するだけであり、実際の制御は各副CPUに任せるので負担が軽減されることになる。また、上記制御コマンドは、一連の遊技が完結するまでは、新たに送出されない。
【0008】
ところで、一般にCPUは、電源投入により電力の供給を受けると、それぞれの電源駆動電圧(直流)が所定設定電圧に立ち上がるまで動作不能状態であり、電源駆動電圧が設定電圧を超えると、リセットおよびリセット解除並びに内蔵ロジックによるROM内容のチェック処理を行った後に、起動状態となる。このため、上記新システムの開発段階において、主基板および各副基板は、各基板に使用する電子部品のばらつきがあったり、各CPUに個々の初期設定のための処理時間に違いがあったりして、電源投入に合わせて全てが同時に起動しないおそれがあるということが分かった。
【0009】
すなわち、主基板の起動時刻に対して起動が早い副基板と起動が遅い副基板が混在したり、主基板が各副基板に対して起動がずれると、起動が遅い副基板は、主基板からの制御コマンドや賞球の払出しに関するデータなどの一部または全部の受取りに失敗し、起動が早く受取りに成功した副基板との整合がとれなくなる。
例えば、主基板に対し起動が遅い副基板が賞球払出を制御する払出制御基板で、起動が早い副基板がLEDなどを点灯させるランプ表示用の基板である場合、電源電圧異常低下などの電源遮断の場合、電源が復帰した直後に入賞があっても、LED等だけ点灯して賞球が払出しされなかったりして、遊技者に不利益を与える。
【0010】
また、上記新システムでは、上述したごとく、1つの制御コマンドで一連の遊技を指令するものであるため、電源遮断の直前に副基板に送出された制御コマンドに対する副基板の一連の遊技が途中で断たれることが多い。こうした停電を考慮した遊技機にあっては、電源が遮断される時に遊技の状態を記憶し、電力供給が復帰したときに、その記憶に基づき遊技を再開させるバックアップ手段が必要になる。このバックアップ手段による記憶は、電源遮断直前の遊技状態を記憶することが望ましい。これにより、復帰の際に再開した遊技状態が一致して遊技の連続性が得られる。
【0011】
しかし、上記新システムに検討されたバックアップ手段は、制御コマンド単位での遊技内容の記憶は可能であるが、一連の遊技が進行している途中に電源が遮断し、その直前の遊技状態を記憶して電源復帰の際にその遊技状態から再開することには困難があった。すなわち、1つの副基板での遊技の重複のない連続性が確保できないという問題がある。
【0012】
また、仮に電源復帰の際の再開遊技状態を、電源遮断の際の停止遊技状態に一致させることができたとしても、電源復帰の際の主基板に対する副基板の起動のタイミングが異なると、各副基板による複数の遊技の進行が同期性をもたなくなり、遊技に違和感を生じることになる。
この発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、遊技の進行中の電源遮断から復帰する際に、再開した遊技状態に電源遮断時の状態と一定の連続性が得られ、また複数の遊技の進行の同期性も確保できる遊技機および記録媒体を実現することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段・作用および効果】
この発明は、上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、制御コマンドを送出する主CPUと、この主CPUから送出された前記制御コマンドを受信し、その受信した制御コマンドに対応した所定の処理を実行して遊技を実動させる複数の副CPUとを具備したパチンコ機であって、前記主CPUは、前記制御コマンドを送出する都度、内部タイマをスタートさせて、その送出した制御コマンドに対応して実動された遊技の経過時間を計測するとともに、このパチンコ機に駆動電源電圧を供給している電源が遮断したときに、前記送出した制御コマンドに対応して実動される遊技の所要時間から前記内部タイマにより計測された経過時間を減算して前記所要時間の残り時間を算出し、かつ、前記電源が遮断する直前に所定の前記副CPUへ送出した制御コマンドと、前記算出された前記残り時間とを示すデータをバックアップ手段に記憶保持し、さらに、前記電源が復帰した後、所定の前記副CPUを、前記所定の処理を実行可能な状態にする作動開始信号を所定の前記副CPUに送出し、前記電源が遮断する直前に前記バックアップ手段に記憶保持されている前記データを所定の前記副CPUに送出し、所定の前記副CPUは、前記主CPUから前記作動開始信号を受信すると、前記主CPUから受信した前記制御コマンドに対応した所定の処理を実行可能な状態になり、前記主CPUから前記データを受信すると、その受信した前記データに従って、前記電源が遮断されたときの状態から遊技を再開するという技術的手段を採用するものである。
電源が復帰すると、主CPUは、所定の前記副CPUを、前記所定の処理を実行可能な状態にする作動開始信号を所定の前記副CPUに送出し、電源が遮断する直前にバックアップ手段に記憶保持されている前記データを所定の前記副CPUに送出する。そして、所定の前記副CPUは、主CPUから前記作動開始信号を受信すると、主CPUから受信した制御コマンドに対応した所定の処理を実行可能な状態になり、主CPUから前記データを受信すると、その受信したデータに従って、電源が遮断されたときの状態から遊技を再開する。
従って、再開される遊技は、電源遮断の際の遊技状態から再開され、電源遮断時の遊技状態と再開した遊技状態との間に一定の連続性が得られる。
また、副CPUは、主CPUから作動開始信号を受信したときに、所定の処理を実行可能な状態になるため、各副CPUによる遊技再開の同期性が確保できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、この発明に係る遊技機の実施形態について図を参照して説明する。なお、以下の実施形態では、この発明に係る遊技機として第1種のパチンコ機を例に挙げて説明する。
[全体の主要構成]
まず、この実施形態に係るパチンコ機の主要構成について図1を参照して説明する。図1は、この実施形態に係るパチンコ機の斜視説明図である。
パチンコ機10には、前枠11がヒンジ19によって開閉可能に設けられており、その前枠11には、ガラス枠13が開閉可能に取付けられている。前枠11の右側には、ガラス枠13開閉用の鍵を差し込む鍵穴12が設けられている。ガラス枠13の内部には、遊技盤14が設けられており、前枠11の右下には、遊技球を遊技盤14へ発射する発射モータ(図3に符号15eで示す)を操作するための発射ハンドル15aが回動可能に取付けられている。
【0019】
ガラス枠13の下方には、賞球や貸球が供給される賞球・貸球供給口20aが形成されており、この賞球・貸球供給口20aの供給側には、その賞球・貸球供給口20aから供給された賞球や貸球を溜めておくための上受け皿20が取り付けられている。上受け皿20の下方には、上受け皿20の収容可能数を超えて流下した賞球や上受け皿球抜きレバー20bの操作により上受け皿20から排出された遊技球などを排出する排出口21aが形成されている。排出口21aの排出側には、その排出口21aから排出された遊技球を収容しておくための下受け皿21が設けられている。また、下受け皿21の左側には、灰皿17が設けられている。
【0020】
[遊技盤14の主要構成]
次に、遊技盤14の主要構成についてそれを示す図2を参照して説明する。
遊技盤14の略中央には、センターケース30が備えられている。センターケース30には、天入賞口31と、3個のLEDからなる普通図柄表示装置34と、この普通図柄表示装置34の作動される回数を表示する4個のLEDからなる普通図柄記憶表示LED35aと、液晶表示で複数の図柄、たとえば0〜9の特別図柄を特別図柄表示器32bに変動表示する特別図柄表示装置32と、この特別図柄表示装置32が始動可能な回数の記憶数(特別図柄始動記憶数)を表示する4個のLEDからなる特別図柄記憶表示LED36aとが備えられている。
【0021】
センターケース30の左右には、普通図柄表示装置34を作動させるための普通図柄作動ゲート26,26が設けられている。センターケース30の下方には、特別図柄表示装置32を作動させる機能を有する第1種始動口27が設けられており、この第1種始動口27の下方には普通図柄表示装置34の停止図柄が当たり図柄となった場合に両翼を開放する普通電動役物28が設けられている。開放された普通電動役物28は、第1種始動口27と同様に、特別図柄表示装置32を作動開始させる機能を備えている。普通電動役物28の下方には、特別図柄表示装置32の停止図柄が当たり図柄となった場合に作動する変動入賞装置40が設けられている。
【0022】
この変動入賞装置40には、当たりの発生時に開放される扉形式の大入賞口41が開閉可能に取り付けられており、この大入賞口41の両側には、下入賞口29,29がそれぞれ設けられている。また、大入賞口41の内部には、大入賞口41を連続して開放する機能を有する特定領域42と、この特定領域42を通過した遊技球を検出する特定領域スイッチ(図3に符号42aで示す)と、大入賞口41に入賞した遊技球の数Pをカウントする大入賞口スイッチ(図3に符号43aで示す)とが設けられている。
【0023】
その他、遊技盤14には、回転式の風車23,23と、固定式の右風車325,左風車326と、右袖入賞口24と、左袖入賞口25と、入賞しなかった遊技球をアウト球として回収するアウト口45とが設けられている。また、遊技盤14には、3個のLEDからなる右コーナー飾りランプ321a、3個のLEDからなる左コーナー飾りランプ322a、右サイド飾りランプ314a、左サイド飾りランプ315aなどの各種ランプが設けられている。さらに、遊技盤14には、多くの釘47が打ち込まれており、遊技盤14に発射された遊技球は、釘47間を乱舞しながら落下する。なお、左コーナー飾りランプ322aのうちの1つのLEDが、球切れ時に点灯する球切れランプ322bとなっている。
【0024】
[パチンコ機10の電気的構成]
次に、パチンコ機10の電気的構成についてそれをブロックで示す図3を参照して説明する。
パチンコ機10には、主基板100が設けられており、この主基板100には、マイクロプロセッサ110が搭載されている。マイクロプロセッサ110には、遊技の制御(主に貸球や賞球の払出し管理、大当たり判定、特別図柄変動パターンの管理などの各種制御)を実行する主CPU112と、この主CPU112が後述するようにこの発明による制御を含む各種制御を実行するための各種制御プログラムが記録されたROM114と、主CPU112が各種制御プログラムを実行する際にROM114から読出された制御プログラムや遊技中に発生する大当りに関するデータなどの各種データを一時的に格納するRAM116とが搭載されている。
【0025】
主基板100には、次に記載するものが電気的に接続されている。電源基板80、賞球の払出しなどを制御する払出制御基板200、特別図柄表示装置32、遊技盤14に設けられたランプやLEDを制御するランプ制御装置300、遊技中の効果音などを制御する音声制御装置79、遊技球の第1種始動口27の通過を検出する第1種始動口スイッチ27a、入賞や大当り等に関する遊技盤情報をパチンコホールの管理室などに設けられたコンピュータ(図示省略)へ送信するための遊技枠情報端子基板52、盤面中継基板51、遊技枠中継基板53である。そして、電源基板80には、電源遮断時から一定期間の間主基板100にRAM116のバックアップ領域116a(図6(B)参照)を記憶保持状態に維持するための駆動電源電圧を供給する電圧供給手段(電源ライン)81が設けられている。
【0026】
払出制御基板200には、主基板100から送出される制御コマンドを入力して動作するマイクロプロセッサ210が搭載されており、マイクロプロセッサ210には、賞球の払出しなどを制御する副CPU212と、この副CPU212が賞球の払出しなどの制御を実行するための各種制御プログラムが記録されたROM214と、副CPU212が各種制御プログラムを実行する際にROM214から読出された制御プログラムや遊技中に発生する賞球数などの各種データを一時的に格納するRAM216とが搭載されている。
また、払出制御基板200には、電源基板80、CR接続基板56、発射モータ15eを駆動するための発射モータ駆動基板15c、遊技枠情報端子基板52および払出中継基板55が電気的に接続されている。
【0027】
遊技枠中継基板53には、下受け皿21が賞球で満杯になったことを検出する満杯検出スイッチ21bおよびセンサ中継基板54が電気的に接続されている。センサ中継基板54には、賞球ユニット62に備えられた賞球払出センサ62a,62bおよび払出中継基板55と電気的に接続されている。賞球ユニット62は、賞球払出センサ62a,62bおよび賞球払出モータ62cを備える。賞球の払出機構は、賞球の払出しを効率良く行うために2カ所設けられており、各払出機構は賞球払出モータ62cによって駆動される。また、賞球払出センサ62aは一方の機構に設けられており、賞球払出センサ62bは他方の機構に設けられている。賞球払出センサ62a,62bによる検出信号は、センサ中継基板54から遊技枠中継基板53を介して主基板100へ送出されるとともに、払出中継基板55を介して払出制御基板200へ送出される。そして払出制御基板200に搭載された副CPU212は、賞球払出センサ62a,62bから送出された検出信号を取込み、払い出された賞球数をカウントする。たとえば、副CPU212は、検出信号を取り込むごとに、15個の賞球払出しを記憶するRAM216内のエリアの値から「1」を減算する。
【0028】
払出中継基板55には、貸球がなくなったことを検出する貸球切れスイッチ61、賞球払出モータ62cおよび貸球ユニット63が電気的に接続されている。盤面中継基板51には、次に記載するものが電気的に接続されている。普通電動役物28を開閉させる普通電動役物ソレノイド28a、普通図柄表示基板34、普通図柄作動ゲート26に設けられたゲートスイッチ26a、大入賞口スイッチ43a、袖入賞口24への入賞を検出する袖入賞口スイッチ24a、下入賞口29への入賞を検出する下入賞口スイッチ29a、天入賞口31への入賞を検出する天入賞口スイッチ31aおよび大入賞口中継基板50である。
【0029】
大入賞口中継基板50には、特定領域ソレノイド42b、大入賞口ソレノイド43bおよび特定領域スイッチ42aが電気的に接続されている。
電源基板80は、CR接続基板56と電気的に接続されており、CR接続基板56には、プリペイドカードの残りの度数を表示する度数表示基板やプリペイドカードを読取る装置などを備えるパチンコ機外装置部分22と電気的に接続されている。電源基板80は、AC24V(50Hz/60Hz)の主電源70から電源の供給を受ける。
【0030】
上記特別図柄表示装置32は、図4に示すように、主基板100からの制御コマンド信号100aに基づいてRGB形式の図柄信号を生成する特別図柄制御基板32dと、液晶アナログ基板32cと、液晶インバータ基板32aと、特別図柄表示器32bとから構成されている。
【0031】
上記特別図柄制御基板32dは、図4に示すように、副CPU32e、プログラムROM32f、パレットRAM32hを内蔵したVDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)32g、およびキャラクタROM32iとを具備する。副CPU32eは、主基板100からの信号100aをプログラムROM32fに記録されたコンピュータプログラムによって解析しその結果に応じた表示内容の図柄やキャラクタを前記VDP32gに出力させる。VDP32gは、前記キャラクタROM32iから読出した図柄やキャラクタに対しパレットRAM32hを駆動して表示色、回転、拡大および縮小などの処理を実行し、その処理結果を内蔵のパレットRAM32hに一時的に格納する。続いてVDP32gは、パレットRAM32hに格納されている処理結果に基づいてRGB信号を液晶アナログ基板32cへ送出する。液晶アナログ基板32cは、取込んだRGB信号の色補正および輝度調整を行い、その信号を液晶インバータ基板32aへ送出する。液晶インバータ基板32aは、バックライト電源の役割を果たし、取込んだ信号を昇圧(たとえば、12Vから600V)し、特別図柄表示器32bへ送出する。特別図柄表示器32bは、取込んだ信号に対応する液晶ドットをスイッチングして表示する。これにより、特別図柄の変動表示、停止図柄の表示、アニメーションの表示、大当りの表示などを行う。
【0032】
なお、図略するが上記音声制御装置79およびランプ制御装置300も、それぞれ主基板100の主CPU112に対して従となる中央演算機能と記憶機能からなるマイクロプロセッサが搭載されたものであり、主基板100からの制御コマンドによって1パート(一連の)音声あるいは、1パターン(一連)のランプ点灯と消灯が指示される。なお、通常は電源基板80は主基板100、払出制御基板200、特別図柄制御基板32d、音声制御装置79およびランプ制御装置300に12Vと5Vの駆動電源電圧を導出している。
【0033】
主CPU112が各副CPUに送出する制御コマンド(例えば賞球制御コマンド)のタイミングチャートを図5に示す。図5(A)に示すように、主CPU112は、16進でたとえばHD0〜HD7の機械語で表される制御コマンドを、順次の2つの転送信号HDSTRにより、図5(B)に示すフォーマット、すなわち、1バイト単位で2バイトを副CPUに送信する。たとえば、主CPU112が払出制御基板200の副CPU212へ出力する制御コマンドのうち、払出個数15個を命令する制御コマンドは、たとえば3FH〜C1Hで表され、払出個数5個を命令する制御コマンドは、たとえば35H〜CBHで表される。また、特別図柄の変動を指示する制御コマンドは、例えばE1H〜00Hで表される。図5(A)に示すように、制御コマンドと共に転送信号(ストローブ信号(HDSTR))が出力され、副CPUは、転送信号HDSTRを入力したときに制御コマンドを取込む。
【0034】
(主基板における本発明特有の構成)
この実施形態において、上記主基板100は図6に示すように本発明特有の構成をもつ。図6(A)は主基板100上のROM114の記憶領域を示し、図6(B)は主基板100上のRAM116の記憶領域を示す。図6(A)に示す、この実施形態に採用した主基板100のROM114は、入賞を検出するための入賞検出プログラム、入賞による賞球の払出しを制御する賞球処理、普通電動役物ソレノイド28aの作動を検出するための普通電動役物処理などのプログラムのほか、バックアップ処理プログラム114bおよび遊技再開制御プログラム114aが記録されている。バックアップ処理プログラム114bは電源遮断の前に行う処理であり、遊技再開制御プログラム114aは、電源復帰後に行う処理である。
【0035】
また、RAM116は、図6(B)に示すように、電源遮断時に前記電圧供給手段81(図3)により駆動電源電圧が供給(バックアップ)されて記憶内容が保持されるバックアップ領域116bをもつ。このバックアップ領域は、主CPU112により電源電圧が異常に低下したと判断がなされると、主CPU112によって指定され、バックアップ処理プログラム114aにより、バックアップの必要のあるデータが記憶保持されるものである。
なお、この実施形態におけるバックアップ手段は、上記電源遮断時に駆動電源電圧をRAM116に供給する手段と、RAM116のバックアップ領域116aと、バックアップ領域116aを指定する主CPU112とで構成されている。別のバックアップ手段としては、RAM116の代わりに不揮発性メモリを用いてもよい。
【0036】
[平常電源立ち上げ後の通常動作]
(主基板100の主な処理)
主基板100の主CPU112は、図示しないが、平常電源投入時より、初期設定、セキュリティチェックなどの準備処理を行った後、▲1▼各種入賞口スイッチからの信号に基づいて払出制御基板200の副CPU212へ賞球制御コマンドを出力する賞球処理、▲2▼普通電動役物ソレノイド28aをON・OFFする普通電動役物処理、▲3▼普通図柄表示装置34を制御する普通図柄処理、▲4▼第1種始動口スイッチ27aがONした際に大当りか否かを判定する大当り判定処理、▲5▼特別図柄表示装置32に画像制御コマンドを送出する特別図柄処理、▲6▼特定領域ソレノイド42bおよび大入賞口ソレノイド43bを制御する大入賞口処理、▲7▼音声制御装置79へ音声制御コマンドを送出する音声処理、▲8▼ランプ制御装置300へランプ制御コマンドを送出するランプ処理などのプログラムを実行する。
【0037】
(主CPU112から出力される信号)
次に払出制御基板200の副CPU212への信号101(特別図柄制御基板32dの場合、信号100a)を代表例として主CPU112から各副CPUへ転送される制御コマンドの流れを図7を用いて説明する。
図7に示すように、主CPU112から出力された通常出力される賞球制御コマンドは、主CPUバス118を介して出力ポート120へ出力され、その出力された賞球制御コマンドは、主CPU112のパラレル出力ポート124を介して出力バッファ126に一時的に保存された後、副CPU212に接続された入力バッファ220に一時的に保存される。そして、主CPU112から出力された転送信号が、主CPUバス118から出力ポート122、出力バッファ128および入力バッファ222を介して副CPU212のトリガ入力(TRG2)226に入力されると、入力バッファ220に保存されている賞球制御コマンドが副CPUパラレル入力ポート228を介して副CPU212の入力ポート224に信号101として取込まれ、副CPU212はコマンド入力処理を実行する。
【0038】
特別図柄制御基板32dの副CPU32eへの信号100a(画像制御コマンド)、ランプ制御装置300の副CPUへのランプ制御コマンドおよび音声制御装置79の副CPUへの音声制御コマンドも、上記図7と同様に、主CPU112よりパラレル出力され、副CPU32eへパラレル入力される。
【0039】
(コマンドに対する各副基板の処理)
上記賞球処理に対応して払出制御基板200の副CPU212は、平常電源立ち上げの後、主基板100と同様に初期設定、セキュリティチェックなどの準備処理を行った後、最初にプログラムスタート処理を行う。プログラムスタート処理は、割込みを禁止し、主ルーチンから副ルーチンへ移行するときに主ルーチンのアドレスを保持するスタックポインタを準備して割込み許可するものである。このプログラムスタート処理の後、主プログラムに移行する。主プログラムは、CTCのチャンネル3割込みによって実行される。これによって、払出制御基板200は、転送信号HDSTRを割込み信号として賞球制御コマンドが転送されるごとに、賞球の払出しを行う。
【0040】
特別図柄制御基板32d、ランプ制御装置300および音声制御装置79、例えば特別図柄制御基板32dの副CPU32eは、平常電源立ち上げの後、主基板100と同様に初期設定、セキュリティチェックなどの準備処理を行った後、コマンド入力待ち状態になる。ランプ制御装置300の副CPUおよび音声制御装置79の副CPUも同じである。
【0041】
図8は特別図柄制御基板32dを例にした主CPU112の処理(A)と副CPU32eの処理(B)を示すフローチャートである。図8(A)に示す特別図柄処理は、特別図柄始動記憶数が1以上であることを検出すると(図8(A)のステップ(以下、Sと略す)62:Yes)、大当りか否かを判定した後、特別図柄の変動パターンが設定されたテーブル(図示せず)から変動パターンを1つ決定し(S64)、画像制御コマンドを出力(S66)するものである。また、主CPU112は、S64において決定した変動パターンに対応する画像制御コマンドを出力ポート120(図7)に出力するとともに転送信号を出力ポート122に出力する(S68)。
出力ポート120に出力された画像制御コマンドは、所定の経路を介して副CPU32eの入力ポートに取込まれ、副CPU32eはコマンド入力処理を実行する(図8(B))。
【0042】
図8(B)に示すように、副CPU32eは、主CPU112から出力された画像制御コマンドを入力すると(S300)、その入力した画像制御コマンドをチェックする(S302)。たとえば、画像制御コマンドを1バイトずつに振り分ける。続いて副CPU32eは、その入力した画像制御コマンドの内容を解析する(S304)。たとえば、画像制御コマンドがE0H00H(16進表示)である場合は、全図柄が変動時間9312msで変動を開始することを示す画像制御コマンドであると解析し、E1H00Hである場合は、左図柄が停止するとき「0」を表示することを示す画像制御コマンドであると解析する。そして副CPU32eは、S304における解析結果に対応した表示信号をVDP32g(図4)へ送出する。
【0043】
図9は各基板に供給される駆動電源電圧(A)と、主CPU112、払出制御基板200の副CPU212、特別図柄制御基板32dの副CPU32e、音声制御装置79の副CPUおよびランプ制御装置300の副CPUの動作状態を示すタイムチャートである。
図9(B)に示すように、主CPU112は賞球制御コマンドHと、特別図柄制御基板32dの副CPU32e、音声制御装置79の副CPUおよびランプ制御装置300の副CPUへ制御コマンドQ1〜Q4を送出している。制御コマンドQ1〜Q4は、連続性をもった演出データの集りである。また、制御コマンドQ1〜Q4は、特別図柄制御基板32dの副CPU32eへの画像制御コマンドQ1V〜Q4V、音声制御装置79およびランプ制御装置300の各副CPUへの音声制御コマンドQ1A〜Q4Aおよびランプ制御コマンドQ1L〜Q4Lを時分割で含んだものであり、図9(F)(G)(H)に示すように、特別図柄制御基板32dの副CPU32e、音声制御装置79およびランプ制御装置300の各副CPUでは、それぞれの画像制御コマンドQ1V〜Q4V、音声制御コマンドQ1A〜Q4Aおよびランプ制御コマンドQ1L〜Q4Lを解読して、各コマンドに従った演出を行う。この発明でいう一連の遊技とは、たとえば特別図柄制御基板32dでは、Q1Vだけ、Q2Vだけ、………などをいう。
【0044】
[電源遮断時の動作]
(主CPU112)
電源遮断現象が生じたときに主CPU112が行う処理を図9を参照して説明する。図9(A)に示す12Vの駆動電源電圧が下降検出電圧Vdmより低下すると、主CPU112は、図9(B)に示すようにリセット状態に転移するとともに(ハイレベル→ロウレベル)、NMI割込み処理を行う。図9(C)のロウレベル信号はこのNMI割込み信号を示す。
上記主CPU112が行うNMI割込み処理は、RAM116に対するアクセスレジスタにアクセス禁止を設定し、他の割込み処理よりも最優先でNMI割込み処理を実行する。つまり、RAM116へのアクセスを禁止することにより、RAM116に格納されている未転送の賞球制御コマンドが書き換えられてしまうのを防止するのを主たる目的とする。このため、前記未転送の賞球制御コマンドを図6(B)に示すRAM116のバックアップ領域116aに記憶保持する。
【0045】
さらに、この実施形態では、主CPU112は、図6(A)に示すROM114の領域114aよりバックアップ自己指定プログラムを呼び出し、上記バックアップ領域116aに図9(B)に示す電源遮断の直前に転送した制御コマンドQ4に従う一連の遊技のうち特別図柄制御基板32d、ランプ制御装置300および音声制御装置79が実行できなかった未実行部分を示すデータ(図5(C)参照)を、図6(B)に示すRAM116のバックアップ領域116aに記憶保持する。
【0046】
(実施形態でバックアップされるデータの構成)
上記バックアップデータの一例を図5(C)に示す。主CPU112は、下降検出電圧Vdmを検出すると図5(C)に示すようなデータQを作成する。このデータQは、電源遮断直前に転送した直前制御コマンドQ4と、この直前制御コマンドQ4に従う一連の遊技が特別図柄制御基板32d、ランプ制御装置300あるいは音声制御装置79で実行された遊技分の残り時間t4とから構成されている。
【0047】
上記残り時間t4は、NMI割込み処理の期間に演算によって求めることができる。すなわち、主CPU112は、特別図柄制御基板32d、ランプ制御装置300あるいは音声制御装置79に送出する制御コマンドの所要時間を認識している。また、主CPU112は、制御コマンドを送出する都度、内部タイマをスタートさせて、その制御コマンドに従う一連の遊技が実行された経過時間を計測している。したがって、前記所要時間から経過時間を減算することにより、残り時間t4を算出することができる。
【0048】
(払出制御基板およびその他の副基板の動作)
電源遮断現象が生じると、払出制御基板200は、図9(A)に示す12Vの駆動電源電圧が下降検出電圧Vdh(Vdh<Vdm)より低下すると、図9(D)に示すように、NMI割込み処理を行った後(NMI端子にロウレベルの信号が入力)、図9(E)に示すようにリセット(ハイレベルからロウレベルに転移)される。
また、特別図柄制御基板32dの副CPU32e、音声制御装置79の副CPUおよびランプ制御装置300の副CPU(以下、各副基板CPUという)は、図9(A)に示す5Vの駆動電源電圧が下降検出電圧Vdsより低下すると、それぞれ図9(F)、(G)、(H)に示すようにリセット(ハイレベルからロウレベルに転移)される。
【0049】
[電源復帰時の動作]
(主CPU112)
電源の復帰は、例えば図9(A)に示す12Vの駆動電源電圧が上昇検出電圧Vumより上昇した後に、図9(B)に示すように、例えば時刻t1でリセット解除の状態となる。リセット解除の後、主CPU112は起動状態となり、最初にROM114の領域114bに記録された遊技再開制御プログラムを実行する。遊技再開制御プログラムは、図9(B)に示すように、作動開始信号Xsを送出するとともに、NMI割込み処理時に記憶保持したバックアップデータQを送出するものである。このデータQは、図5(C)で説明したように、電源遮断の直前に送出した直前制御コマンドQ4と残り時間t4からなる。
【0050】
(払出制御基板およびその他の副基板の動作)
電源が復帰すると、払出制御基板200は、図9(A)に示す12Vの駆動電源電圧が上昇検出電圧Vuhより上昇した後に、リセット解除の状態になる。VuhはVumより小さい値に設定されており、払出制御基板200は主基板100より早く起動状態となる。払出制御基板200は、この実施形態では、バックアップ手段によりRAM216の入賞テーブルに入賞データがバックアップされている。したがって、払出制御基板200は、時刻t1で転送される主CPU112からの作動開始信号Xsを受信すると払出しを開始する。
【0051】
上記各副基板CPUは、図9(A)に示す5Vの駆動電源電圧が上昇検出電圧Vusより上昇すると、その後リセット解除の状態となる。リセット解除の後、各副基板CPUは、図10にフローチャートにより主CPU112から作動開始信号が転送されるのを待つ。図10は、電源復帰時に各副基板が行う処理であり、S1(準備処理)の後、S2で作動開始信号を受信待機する。S2で作動開始信号を受信すると(Yes)、コマンド入力処理S3に移る。
【0052】
上記作動開始信号を受けた各副基板CPUは、電源遮断の直前に主CPU112が送出した直前制御コマンドQ4とその残り時間t4からなるデータQを受信する。したがって、各副基板CPUは、電源復帰後に起動状態となると、電源遮断の際の状態から遊技を再開し、電源遮断時の遊技状態と再開した遊技状態との間の連続性を維持することができる。
【0053】
[実施形態特有の効果]
とりわけこの実施形態では、図9(F)〜(H)に示すように、主基板100が特別図柄制御基板32dの副CPU32e、音声制御装置79の副CPUおよびランプ制御装置300の副CPUからなる3つの副基板に対し送出したデータQを記憶保持しているので、電源復帰後において図柄の変動、ランプの表示、音声の出力が同時関係で再開進行することができる。したがって、各副基板による複数の遊技の進行が同期性をもち、遊技に違和感が生じない。
【0054】
また、図9のタイムチャートでは、電源復帰時に各副基板、払出制御基板200および主基板100の順に起動するようになっているが、作動開始信号という起動開始を意味する信号を用いることにより、このような設計上の制約を設けなくともよいという効果もある。
【0055】
[他の実施形態]
(1)上記実施形態では、電源遮断があつた時、その時まで実行されていた遊技状態を電源復帰後に連続して再開させるものであるが、他の実施形態として、電源遮断時に送出した制御コマンドが、たとえばリーチ図柄の変動コマンドであった場合、リーチ図柄の最初からあるいはそれより若干前の遊技状態から再開させることが好ましい。大当たりに期待を持たせる演出の場合、このように連続性を無視して再度その期待の高い図柄から再開することにより、遊技の興趣を高める効果がある(請求項3に対応)。
【0056】
(2)また、上記実施形態では、未実行部分の遊技を規定する残り時間を、主基板100で行っているが、主基板100は経過時間、すなわち、主CPU110の内部タイマの値をそのまま特別図柄制御基板32dなどの副基板に送出し、各副基板で残り時間を算出させてもよい。
(3)また、本実施形態の遊技機は、パチンコ機に限定されず、スロットマシン、麻雀ゲームなどその他の遊技機に適用することは容易である。
【0057】
[各請求項と実施形態との対応関係]
図3の電圧供給手段81およびバックアップ領域116aが、請求項1に記載のバックアップ手段に対応する。直前制御コマンドQ4および残り時間t4がデータに対応する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る実施形態のパチンコ機の斜視説明図である。
【図2】図1に示すパチンコ機10に備えられた遊技盤14の主要構成を示す説明図である。
【図3】パチンコ機10の電気的構成をブロックで示す説明図である。
【図4】この発明に係る実施形態のパチンコ機の特別図柄制御基板の構成を示す説明図である。
【図5】図5(A)は主CPU112が各副CPUに送出する制御コマンドを説明するタイミングチャート、図5(B)は制御コマンドのフォーマットを示す説明図、図6(C)はこの発明のデータのフォーマットを示す説明図である。
【図6】図6(A)は主基板に搭載されたROMの記憶プログラムを示す説明図、図6(B)はRAMのバックアップ領域を示す説明図である。
【図7】主CPUと副CPU間のハードウエア構成を示す説明図である。
【図8】特別図柄処理の説明図であって、(A)は主基板の行う処理を示すフローチャート、(B)は副CPU32eの行う処理を示すフローチャートである。
【図9】各基板に供給される駆動電源電圧と主CPU112、払出制御基板200の副CPU212、および各副基板の動作状態を示すタイムチャートであって、(A)は各基板に供給される駆動電源電圧を示す電圧波形、(B)は主基板の動作状態、(C)は主基板のNMI処理のタイミング、(D)は払出制御機基板のNMI処理のタイミング、(E)は払出性制御基板の動作状態、(F)は特別図柄制御基板の動作状態、(G)は音声制御基板の動作状態、(H)はランプ制御基板の動作状態をそれぞれ示す。
【図10】電源復帰時の副基板が行う動作のフローチャートである。
【図11】従来のパチンコ機の電気的構成をブロックで示す説明図である。
【符号の説明】
10 パチンコ機(遊技機)
70 主電源
80 電源基板
100 主基板
112 主CPU
200 払出制御基板
212 副CPU
32e 副CPU
216 RAM
Q データ
114 ROM
116 RAM
Xs 作動開始信号
Claims (1)
- 制御コマンドを送出する主CPUと、
この主CPUから送出された前記制御コマンドを受信し、その受信した制御コマンドに対応した所定の処理を実行して遊技を実動させる複数の副CPUとを具備したパチンコ機であって、
前記主CPUは、
前記制御コマンドを送出する都度、内部タイマをスタートさせて、その送出した制御コマンドに対応して実動された遊技の経過時間を計測するとともに、このパチンコ機に駆動電源電圧を供給している電源が遮断したときに、前記送出した制御コマンドに対応して実動される遊技の所要時間から前記内部タイマにより計測された経過時間を減算して前記所要時間の残り時間を算出し、かつ、前記電源が遮断する直前に所定の前記副CPUへ送出した制御コマンドと、前記算出された前記残り時間とを示すデータをバックアップ手段に記憶保持し、さらに、前記電源が復帰した後、所定の前記副CPUを、前記所定の処理を実行可能な状態にする作動開始信号を所定の前記副CPUに送出し、前記電源が遮断する直前に前記バックアップ手段に記憶保持されている前記データを所定の前記副CPUに送出し、
所定の前記副CPUは、
前記主CPUから前記作動開始信号を受信すると、前記主CPUから受信した前記制御コマンドに対応した所定の処理を実行可能な状態になり、前記主CPUから前記データを受信すると、その受信した前記データに従って、前記電源が遮断されたときの状態から遊技を再開することを特徴とするパチンコ機。
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