JP3603940B2 - コイル式計器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はコイルへの通電によりロータ磁石を回動するコイル式計器に関し、例えば車両用コンビネーションメータに内蔵されるコイル式計器に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両用メータに適用されるコイル式計器として、例えば交差コイル式計器が一般によく知られている。交差コイル式計器は、エアコア式ムーブメントとも呼ばれ、ハウジングに形成した空間内にロータ磁石を収納すると共にロータ磁石に固定したロータ軸をハウジングにて軸支してその一端をハウジングの外部に突出させ、その突出端に指針を装着し、ハウジングの外周には一対のコイルを直交するように巻回して構成され、各コイルの通電により発生する合成磁界によりロータ磁石(指針)を回動させるもので、各コイルへの通電量(入力信号)を計測量に応じてコントロールすることで、指針を計測量に応じて角度運動させることができる。
【0003】
ところで、このような交差コイル式計器にあっては、一対のコイルを交差状に積層巻回することにより生じる各コイル毎の巻回径寸法差や磁気的ヒステリシス等に起因して、入力信号に対する指針の回動角(出力角)に誤差が生じ、それが指度誤差となって現れることが知られており、このため例えば特開平6−27146号公報に示されているように、ロータ磁石が固定されるロータ軸とは別に指針が固定される指針軸を設け、これら双方の軸をギヤにより連結してロータ軸に対し指針軸を減速回動させることで、指度誤差の発生を抑制することが考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前掲公報開示の交差コイル式計器は、ハウジングに対し一対のコイルを積層巻回していることに加え、コイルを巻回したハウジング上に更にギヤを積み重ねる構造であるため、計器の高さ寸法が嵩み、大型化を余儀なくされるという問題がある。
【0005】
本発明はこの点に鑑みてなされたもので、その主な目的は、指針側の回動軸をギヤを通じて減速回動させる場合でも、コンパクトなコイル式計器を提供せんとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記目的を達成するため、ロータ磁石及びこのロータ磁石と共に回動する第1のギヤを有するロータ軸と、前記ロータ軸に並設され前記第1のギヤに連結される第2のギヤを有する指針軸と、前記ロータ磁石の外周側面に互いに重ならないように対向配置され通電により前記ロータ磁石に回転力を与える一対のコイルとを備え、前記第2のギヤと前記各コイルとが軸方向に重ならないように前記各コイルを前記第2のギヤが配置されないロータ磁石の外周側面に配置したことを特徴とする。
【0007】
また本発明は、前記目的を達成するため、ロータ磁石及びこのロータ磁石と共に回動する第1のギヤを有するロータ軸と、前記第1のギヤに連結される第2のギヤを有する指針軸と、これら指針軸及びロータ軸を並設状態に支持するハウジングと、前記ロータ磁石の外周側面に互いに重ならないように対向配置され通電により前記ロータ磁石に回転力を与える一対のコイルとを備え、前記第2のギヤと前記各コイルとが軸方向に重ならないように前記各コイルを前記第2のギヤが配置されないロータ磁石の外周側面に配置したことを特徴とする。
【0008】
また本発明は、前記目的を達成するため、ロータ磁石及びこのロータ磁石と共に回動する第1のギヤを有するロータ軸と、前記ロータ軸に並設され前記第1のギヤに連結される第2のギヤを有する指針軸と、前記ロータ磁石の外周側面に互いに重ならないように且つ各々の巻回中心軸が前記ロータ磁石の回動中心もしくはその近傍で所定の交差角を有して交わるよう対向配置され通電により前記ロータ磁石に回転力を与える一対のコイルとを備え、前記第2のギヤと前記各コイルとが軸方向に重ならないように前記各コイルを前記第2のギヤが配置されないロータ磁石の外周側面に配置したことを特徴とする。
【0009】
また本発明は、前記目的を達成するため、ロータ磁石及びこのロータ磁石と共に回動する第1のギヤを有するロータ軸と、前記第1のギヤに連結される第2のギヤを有する指針軸と、これら指針軸及びロータ軸を並設状態に支持するハウジングと、前記ロータ磁石の外周側面に互いに重ならないように且つ各々の巻回中心軸が前記ロータ磁石の回動中心もしくはその近傍で所定の交差角を有して交わるよう対向配置され通電により前記ロータ磁石に回転力を与える一対のコイルとを備え、前記第2のギヤと前記各コイルとが軸方向に重ならないように前記各コイルを前記第2のギヤが配置されないロータ磁石の外周側面に配置したことを特徴とする。
【0010】
前記交差角が略90度であることを特徴とする。
【0011】
前記交差角が90度よりも小さいことを特徴とする。
【0012】
前記各コイルの巻回中心軸の交点よりも前記ロータ磁石の回動中心が前記コイル側に位置することを特徴とする。
【0013】
前記第1のギヤは外周に第1の連続歯を備え、前記第2のギヤはその外周に前記第1のギヤを収納する収納部を有し、この収納部の内周に前記第1の連続歯に噛合する第2の連続歯を形成したことを特徴とする。
【0014】
前記第1のギヤの外径はロータ磁石の外径よりも小さく、前記第2のギヤの外径は第1のギヤの外径よりも大きく、且つ第2のギヤはロータ磁石とは所定距離を有して重なり合うように配置されることを特徴とする。
【0015】
前記ハウジングに前記各コイルを支持するコイル支持部を連続形成してなることを特徴とする。
【0016】
前記ハウジングに前記ロータ磁石及び前記第1,第2のギヤが収納されることを特徴とする。
【0017】
前記ハウジングと前記第2のギヤとの間で前記指針の回動を規制する回動規制手段を設けたことを特徴とする。
【0018】
前記第2のギヤに対応する領域を除く前記ハウジングの所要領域をカップ状の磁性ケースで覆ってなることを特徴とする。
【0019】
前記各コイルの無通電時に前記ロータ磁石の動きを制限する固定磁石を設けたことを特徴とする。
【0020】
前記各コイルの無通電時に前記指針軸を一方向に回動させる付勢部材を設けたことを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づき、本発明によるコイル式計器の実施形態を説明する。
【0022】
図1は本発明の第1の実施形態によるコイル式計器の平面図、図2は図1のA−A線に沿った断面図である。
【0023】
図1,図2において、コイル式計器は、ロータ磁石1と第1のギヤ2を有するロータ軸3と、第1のギヤ2と連結噛合する第2のギヤ4を有すると共に先端に指針Pが装着される指針軸5と、各ギヤ2,4を連結させた状態でロータ軸3及び指針軸5を並設状態に軸支してなると共にロータ磁石1,第1,第2のギヤ2,4を収納するハウジング6と、このハウジング6の外周に位置してロータ磁石1の側方に対向配置され通電によりロータ磁石1に回転力を与える一対のコイル7,8と、ハウジング6の所定領域を覆う磁性ケース9とを備えている。
【0024】
ロータ磁石1は、N,S2極着磁された、例えば円盤状のプラスチックマグネットからなり、第1のギヤ2は、外周に適宜数の連続歯が形成された歯車からなり、図2中、ロータ磁石1が下方、第1のギヤ2が上方に位置するように、ロータ軸3に固定されている。
【0025】
第2のギヤ4は、第1のギヤ2よりも径大で且つ外周に第1のギヤ2よりも多くの連続歯を有して指針軸5に固定され、図2中、ロータ磁石1の上側で且つロータ磁石1とは適宜空間を空けて重なるように第1のギヤ2側に延び、第1のギヤ2と噛合している。
【0026】
ハウジング6は合成樹脂からなり、図2中、下側に位置する第1の枠体61と上側に位置する第2の枠体62とに分割形成され、これら第1,第2の枠体61,62間で収納部Sとなる空洞部を形成すると共にロータ軸3と指針軸5を軸支し、指針軸5の一端は、ハウジング6から外部に突出している。
【0027】
収納部Sは、図2中、下側に位置してロータ磁石1を収納する第1の収納部S1を形成する第1のハウジング部63と、上側に位置して第1,第2のギヤ2,4を収納する第2の収納部Sを形成する第2のハウジング部64によって形成され、これらハウジング部63,64によって形成される各収納部S1,S2は、前述のごとく空間を空けて重なり合うロータ磁石1と第2のギヤ4、及び互いに連結される第1のギヤ2と第2のギヤ4との関係に応じて互いに連通しており、また各ハウジング部63,64は、図1に示すように、双方がロータ磁石1と第2のギヤ4の外径形状に応じた円弧状の平面形状を有している。
【0028】
コイル7,8は、図1に示すように、第2のギヤ4の収納側となる第2のハウジング部64とは反対側に位置する第1のハウジング部63の外周領域にて、各々の巻回中心軸C1,C2に沿ってロータ磁石1側に延びる軸線がロータ磁石1の回動中心RCで交わり(交点CP)、その際の各巻回中心軸C1,C2の交差角が略90度となるようにロータ磁石1の外周側面に対向配置されている。この際、コイル7,8は、それぞれが第1のハウジング部63(第1の枠体61)の外周面から外側に向けて、ロータ磁石1の半径方向に延びる一対のコイル支持部65,66に巻回され、ハウジング6に支持されている。
【0029】
このように、コイル7,8が巻かれたハウジング6には、カップ形の磁性ケース9が装着されるが、本実施形態では、第2のギヤ4に対応する領域を除くハウジング6の所要領域、すなわち、第2のギヤ4の対応領域を含まない第1のハウジング部63の底部及びその周囲のみを磁性ケース9で覆っている。
【0030】
このように構成されたコイル式計器は、各コイル7,8への通電によりコイル7,8の巻回中心軸C1,C2に沿って各々磁界ベクトルが働き、これら各磁界ベクトルの強さに応じてロータ磁石1(ロータ軸3)が回動し、その回動力が第1のギヤ2、第2のギヤ4を通じて指針軸5に伝達され、指針軸5に固定された指針Pが角度運動する。
【0031】
この際、第1のギヤ2と第2のギヤ4は、第1のギヤ2に対し第2のギヤ4が低速(減速)回動するように、それぞれのギヤ比が例えば、1:3に設定されており、この減速運転により、入力信号に対して指示誤差の少ない指針Pの角度運動が可能となり、指示特性のリニアリティ(直線性)を確保し、精度の高い指示を行わせることができる。なお第1,第2のギヤ2,4のギヤ比は、指針軸5側を減速運転できれば、任意に設定できる。
【0032】
またハウジング6(この場合、第2の枠体62)には、第2の収納部S2内を第2のギヤ4に向かって部分的に延びる固定側当接部62aが形成され、第2のギヤ4には、第2の収納部S2内を第2の枠体62の内壁面に向かって部分的に延びる可動側当接部4aが形成され、これら可動側当接部4aと固定側当接部62aとで指針軸5の回動を規制する回動規制手段を構成しており、両当接部4a,62aが当接する位置を指針Pの起点位置(例えば最小指示位置)として設定している。
【0033】
このように、指針Pが装着される指針軸5に固定される第2のギヤ4とハウジング6との間で、指針Pの回動規制を行うことにより、ロータ軸3側にて回動規制を行う場合よりも、指針Pの停止位置のばらつきを少なくすることができる。
【0034】
なお、指針Pの回動規制は、指針Pの起点位置のみならず、最大指示位置を規定するようにしてもよく、このように起点位置規制と合わせて最大指示位置を規定する場合、例えば第2のギヤ4に回動側当接部4aとは別の可動側当接部(図示せず)を形成すればよい。
【0035】
またハウジング6(この場合、第1の枠体61)には、図1に示すように、ロータ磁石1の外周側面と適宜間隔を空けて対向し得る位置に固定磁石10が配置され、この固定磁石10により、各コイル7,8の無通電時にロータ磁石1の動きを制限し、指針Pを可動側当接部4aと固定側当接部62aの当接位置となる起点位置に保持できるようにしている。この際、固定磁石10は、ロータ磁石1が可動側当接部4aを固定側当接部62a側に付勢できるように設けることが望ましい。
【0036】
このような固定磁石10の採用は、ロータ磁石1に対し常時、固定磁石10による磁力が作用するため、指度誤差を生む要因となるが、本実施例では前述のごとく、指針軸5をロータ軸3に対し減速運転(回動)する構成であるため、固定磁石10による磁力影響があっても、それが指示誤差となって現れにくいというメリットがある。
【0037】
またハウジング6(この場合、第2の枠体62)には、ハウジング6より突出する指針軸5に、各コイル7,8の無通電時にロータ磁石1を一方向(減少指示側)に回動させるヒゲぜんまいからなる付勢部材11を設けており、この付勢部材11により、無通電時であっても指針Pを起点位置に戻すことができると共に、第1,第2のギヤ2,4間におけるバックラッシュを除去できるように構成している。
【0038】
以上のように、本実施形態によれば、ロータ磁石1及びこのロータ磁石1と共に回動する第1のギヤ2を有するロータ軸3と、第1のギヤ2に連結される第2のギヤ4を有する指針軸5と、これらロータ軸3,指針軸5を並設状態に軸支するハウジング6と、ロータ磁石1に回転力を与える一対のコイル7,8とを備え、各コイル7,8が第2のギヤ4が配置されないロータ磁石1の外周側面に対向配置されることにより、特にコイル7,8がそれらの巻回中心軸C1,C2がロータ磁石1の回動中心で所定の交差角を有して交わるようロータ磁石1の外周側面に対向配置されることにより、ハウジング6に対してコイル7,8が積層されないため、指針軸をギヤを通じて減速回動させる場合でも、計器の高さ寸法を減少させ、コンパクト化を図ることができ、またコイル7,8の配置位置を第2のギヤ4が配置されないロータ磁石1の外周側面としたことにより、コイル7,8と第2のギヤ4がロータ軸3,指針軸5の軸方向に重ならず、その分、薄型化を図ることができる。
【0039】
また本実施形態によれば、各コイル7,8における巻回中心軸C1,C2の交差角を略90度に設定したことにより、コイル7,8に生じる磁界ベクトルが略直交するため、コイル7,8による磁力を効率よくロータ磁石1に作用させることがきる。
【0040】
また本実施形態によれば、第1のギヤ2の外径はロータ磁石1の外径よりも小さく、第2のギヤ4の外径は第1のギヤ2の外径よりも大きく、且つ第2のギヤ4はロータ磁石1とは所定距離を有して重なり合うように配置されることにより、各ギヤ2,4間に他のギヤを介在させる必要がなく、計器の幅寸法を小さくすることができる。
【0041】
また本実施形態によれば、ハウジング6に各コイル7,8を支持するコイル支持部65,66を連続形成したことにより、コイル7,8の巻回中心軸C1,C2の向き、双方の交差角度を確実に定めることができ、またこのように巻回中心軸C1,C2の向きや交差角度を確実に定めた状態で、コイル7,8を安定的に保持することができる。
【0042】
また本実施形態によれば、ロータ磁石1及び第1,第2のギヤ2,4をハウジング6内に収納したことにより、高さ寸法を減少させることができる。
【0043】
また本実施形態によれば、ハウジング6と第2のギヤ4との間で指針軸5の回動を規制する可動側当接部4aと固定側当接部62aとでなる回動規制手段を設けたことにより、指針Pを確実に所定位置(起点位置)に停止させることができる。
【0044】
また本実施形態によれば、ハウジング6に各コイル7,8の無通電時にロータ磁石1の動きを制限する固定磁石10を設けたことにより、各コイル7,8の無通電時に指針Pをを確実に所定位置(起点位置)に保持することができる。
【0045】
また本実施形態によれば、指針軸5に各コイルの7,8の無通電時にロータ磁石1を一方向に回動させるヒゲぜんまいからなる付勢部材11を設けたことにより、各コイルの7,8の無通電時であっても、指針Pを所定位置(起点位置)に戻すことができ、また第1,第2のギヤ2,4間におけるバックラッシュを除去することができる。
【0046】
また本実施形態によれば、第2のギヤ4に対応する領域を除くハウジング6の外周所要領域をカップ状の磁性ケース9で覆ってなることにより、磁性ケース9を小型化することができ、コスト低減を図ることができる。
【0047】
なお、本実施形態では、ロータ磁石1の回動中心RCと、各コイル7,8の巻回中心軸C1,C2の交点CPとが一致する場合を示したが、本発明の第2の実施形態として図3に示すように、各コイル7,8の巻回中心軸C1,C2の交点CPをロータ磁石1の回動中心RCの近傍に設定することもできる。なお、ここで回動中心RCの近傍とは、各コイル7,8の交点CPをロータ磁石1内に設定するに際して、ロータ磁石1を計器として駆動し得るロータ磁石1の中央領域を含むものである。
【0048】
また、特に各コイル7,8の巻回中心軸C1,C2の交点CPをロータ磁石1の回動中心RCよりも指針軸5側(ロータ磁石1の回動中心RCを各コイル7,8の巻回中心軸C1,C2の交点CPよりもコイル7,8側)に設定したことにより、コイル7,8を含むハウジング6の幅寸法W1(図3参照)を小さくすることができる。
【0049】
また前述第1,第2の実施形態では、コイル7,8の巻回中心軸C1,C2の交差角を略90度に設定したが、本発明の第3の実施形態として図4に示すように、巻回中心軸C1,C2の交差角を90度より小さく設定(図4では80度)することもでき、このように交差角を90度未満とすることにより、コイル7,8を含むハウジング6の幅寸法W2(図4参照)を小さくすることができる。
【0050】
また前述第1〜第3の実施形態では、第1,第2のギヤ2,4がこれらの外周で互いに噛合する場合を示したが、例えば本発明の第4の実施形態として図5に示すように、第1のギヤ2にはその外周に第1の連続歯2aを形成し、第2のギヤ4にはその外周に第1のギヤ2を収納するギヤ収納部4bを形成すると共にこのギヤ収納部4bの内周に第1の連続歯2aに噛合する第2の連続歯4cを形成してもよく、かかる構成により、ロータ軸3に対する指針軸5の減速回動を可能としながら、ロータ軸3と指針軸5とを互いに近づけることができ、その分、前述第1〜第4の実施形態によるコイル式計器よりも幅寸法を減少させることができる。
【0051】
また本発明の第4の実施形態によるコイル式計器では、第2のギヤ4の端部を第2のハウジング部64から部分的に露出させるための切欠部64aを設けており、この切欠部64aにより、コイル式計器の幅寸法を更に減少させている。
【0052】
また更に本発明の第4の実施形態によるコイル式計器では、ロータ軸3が第1の枠体61から一体形成されることによりハウジング6で支持された固定軸からなり、この固定軸からなるロータ軸3にロータ磁石1及び、これに応動する第1のギヤ2が回動自在に軸支されており、この場合、第1のギヤ2は、例えばプラスチックマグネットからなるロータ磁石1と一体に連続形成されている。このように、ロータ軸3がハウジング6から一体形成された固定軸からなることにより、部品点数を削減することができる。
【0053】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明は、ロータ磁石及びこのロータ磁石と共に回動する第1のギヤを有するロータ軸と、前記ロータ軸に並設され前記第1のギヤに連結される第2のギヤを有する指針軸と、前記ロータ磁石の外周側面に互いに重ならないように対向配置され通電により前記ロータ磁石に回転力を与える一対のコイルとを備え、前記第2のギヤと前記各コイルとが軸方向に重ならないように前記各コイルを前記第2のギヤが配置されないロータ磁石の外周側面に配置したことにより、指針側の回動軸をギヤを通じて減速回動させる場合でも、コンパクトなコイル式計器を提供することができる。
【0054】
また、本発明は、ロータ磁石及びこのロータ磁石と共に回動する第1のギヤを有するロータ軸と、前記第1のギヤに連結される第2のギヤを有する指針軸と、これら指針軸及びロータ軸を並設状態に支持するハウジングと、前記ロータ磁石の外周側面に互いに重ならないように対向配置され通電により前記ロータ磁石に回転力を与える一対のコイルとを備え、前記第2のギヤと前記各コイルとが軸方向に重ならないように前記各コイルを前記第2のギヤが配置されないロータ磁石の外周側面に配置したことにより、指針側の回動軸をギヤを通じて減速回動させる場合でも、コンパクトなコイル式計器を提供することができる。
【0055】
また、本発明は、ロータ磁石及びこのロータ磁石と共に回動する第1のギヤを有するロータ軸と、前記ロータ軸に並設され前記第1のギヤに連結される第2のギヤを有する指針軸と、前記ロータ磁石の外周側面に互いに重ならないように且つ各々の巻回中心軸が前記ロータ磁石の回動中心もしくはその近傍で所定の交差角を有して交わるよう対向配置され通電により前記ロータ磁石に回転力を与える一対のコイルとを備え、前記第2のギヤと前記各コイルとが軸方向に重ならないように前記各コイルを前記第2のギヤが配置されないロータ磁石の外周側面に配置したことにより、指針側の回動軸をギヤを通じて減速回動させる場合でも、コンパクトなコイル式計器を提供することができる。
【0056】
また、本発明は、ロータ磁石及びこのロータ磁石と共に回動する第1のギヤを有するロータ軸と、前記第1のギヤに連結される第2のギヤを有する指針軸と、これら指針軸及びロータ軸を並設状態に支持するハウジングと、前記ロータ磁石の外周側面に互いに重ならないように且つ各々の巻回中心軸が前記ロータ磁石の回動中心もしくはその近傍で所定の交差角を有して交わるよう対向配置され通電により前記ロータ磁石に回転力を与える一対のコイルとを備え、前記第2のギヤと前記各コイルとが軸方向に重ならないように前記各コイルを前記第2のギヤが配置されないロータ磁石の外周側面に配置したことにより、指針側の回動軸をギヤを通じて減速回動させる場合でも、コンパクトなコイル式計器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す平面図。
【図2】図1のA−A線に沿った断面図。
【図3】本発明の第2の実施形態を示す平面図。
【図4】本発明の第3の実施形態を示す平面図。
【図5】本発明の第4の実施形態を示す断面図。
【符号の説明】
1 ロータ磁石
2 第1のギヤ
3 ロータ軸
4 第2のギヤ4
4a 可動側当接部
5 指針軸
6 ハウジング
7,8 コイル
9 磁性ケース
10 固定磁石
11 付勢部材
P 指針
S 収納部
C1,C2 巻回中心軸
RC 回動中心
CP 交点
65,66 コイル支持部
Claims (15)
- ロータ磁石及びこのロータ磁石と共に回動する第1のギヤを有するロータ軸と、前記ロータ軸に並設され前記第1のギヤに連結される第2のギヤを有する指針軸と、前記ロータ磁石の外周側面に互いに重ならないように対向配置され通電により前記ロータ磁石に回転力を与える一対のコイルとを備え、前記第2のギヤと前記各コイルとが軸方向に重ならないように前記各コイルを前記第2のギヤが配置されないロータ磁石の外周側面に配置したことを特徴とするコイル式計器。
- ロータ磁石及びこのロータ磁石と共に回動する第1のギヤを有するロータ軸と、前記第1のギヤに連結される第2のギヤを有する指針軸と、これら指針軸及びロータ軸を並設状態に支持するハウジングと、前記ロータ磁石の外周側面に互いに重ならないように対向配置され通電により前記ロータ磁石に回転力を与える一対のコイルとを備え、前記第2のギヤと前記各コイルとが軸方向に重ならないように前記各コイルを前記第2のギヤが配置されないロータ磁石の外周側面に配置したことを特徴とするコイル式計器。
- ロータ磁石及びこのロータ磁石と共に回動する第1のギヤを有するロータ軸と、前記ロータ軸に並設され前記第1のギヤに連結される第2のギヤを有する指針軸と、前記ロータ磁石の外周側面に互いに重ならないように且つ各々の巻回中心軸が前記ロータ磁石の回動中心もしくはその近傍で所定の交差角を有して交わるよう対向配置され通電により前記ロータ磁石に回転力を与える一対のコイルとを備え、前記第2のギヤと前記各コイルとが軸方向に重ならないように前記各コイルを前記第2のギヤが配置されないロータ磁石の外周側面に配置したことを特徴とするコイル式計器。
- ロータ磁石及びこのロータ磁石と共に回動する第1のギヤを有するロータ軸と、前記第1のギヤに連結される第2のギヤを有する指針軸と、これら指針軸及びロータ軸を並設状態に支持するハウジングと、前記ロータ磁石の外周側面に互いに重ならないように且つ各々の巻回中心軸が前記ロータ磁石の回動中心もしくはその近傍で所定の交差角を有して交わるよう対向配置され通電により前記ロータ磁石に回転力を与える一対のコイルとを備え、前記第2のギヤと前記各コイルとが軸方向に重ならないように前記各コイルを前記第2のギヤが配置されないロータ磁石の外周側面に配置したことを特徴とするコイル式計器。
- 前記交差角が略90度であることを特徴とする請求項3もしくは請求項4記載のコイル式計器。
- 前記交差角が90度よりも小さいことを特徴とする請求項3もしくは請求項4記載のコイル式計器。
- 前記各コイルの巻回中心軸の交点よりも前記ロータ磁石の回動中心が前記コイル側に位置することを特徴とする請求項3から請求項6のうち何れか一つに記載のコイル式計器。
- 前記第1のギヤは外周に第1の連続歯を備え、前記第2のギヤはその外周に前記第1のギヤを収納する収納部を有し、この収納部の内周に前記第1の連続歯に噛合する第2の連続歯を形成したことを特徴とする請求項1から請求項7のうち何れか一つに記載のコイル式計器。
- 前記第1のギヤの外径はロータ磁石の外径よりも小さく、前記第2のギヤの外径は第1のギヤの外径よりも大きく、且つ第2のギヤはロータ磁石とは所定距離を有して重なり合うように配置されることを特徴とする請求項1から請求項8のうち何れか一つに記載のコイル式計器。
- 前記ハウジングに前記各コイルを支持するコイル支持部を連続形成してなることを特徴とする請求項2もしくは請求項4記載のコイル式計器。
- 前記ハウジングに前記ロータ磁石及び前記第1,第2のギヤが収納されることを特徴とする請求項2、請求項4、請求項10のうち何れか一つに記載のコイル式計器。
- 前記ハウジングと前記第2のギヤとの間で前記指針の回動を規制する回動規制手段を設けたことを特徴とする請求項2、請求項4、請求項10または請求項11のうち何れか一つに記載のコイル式計器。
- 前記第2のギヤに対応する領域を除く前記ハウジングの所要領域をカップ状の磁性ケースで覆ってなることを特徴とする請求項2、請求項4、請求項10から請求項12のうち何れか一つに記載のコイル式計器。
- 前記各コイルの無通電時に前記ロータ磁石の動きを制限する固定磁石を設けたことを特徴とする請求項1から請求項13のうち何れか一つに記載のコイル式計器。
- 前記各コイルの無通電時に前記指針軸を一方向に回動させる付勢部材を設けたことを特徴とする請求項1から請求項14のうち何れか一つに記載のコイル式計器。
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