JP3460812B2 - 可動磁石式計器 - Google Patents

可動磁石式計器

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JP3460812B2
JP3460812B2 JP2000046703A JP2000046703A JP3460812B2 JP 3460812 B2 JP3460812 B2 JP 3460812B2 JP 2000046703 A JP2000046703 A JP 2000046703A JP 2000046703 A JP2000046703 A JP 2000046703A JP 3460812 B2 JP3460812 B2 JP 3460812B2
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宏康 沼屋
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は伝達手段を通じて指
針を駆動する可動磁石式計器に関し、例えば車両用コン
ビネーションメータに内蔵される可動磁石式計器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】車両用メータに適用される計器用ムーブ
メントとして、例えば交差コイル式の可動磁石式計器が
一般によく知られている。このような可動磁石式計器
は、エアコアムーブメントとも呼ばれ、ハウジングに形
成した空間内にロータ磁石を収納すると共にロータ磁石
に固定したロータ軸をハウジングにて軸支し、さらにそ
の一端をハウジングの外部に突出させて指針を装着し、
ハウジングの外周には一対のコイルを直交するように巻
回して構成され、各コイルに互いに電気角の異なる駆動
信号、具体的には電気角で90度位相の異なるsin波
形、cos波形の電圧信号を供給し、この駆動信号供給
にて各コイルによって発生する合成磁界によりロータ磁
石(指針)を軸回り回転させるもので、各コイルへの駆
動信号供給を車速やエンジン回転等の被測定量に応じて
制御することで、指針を計測量に応じて角度運動させる
ことができる。
【0003】このような可動磁石式計器にあっては、例
えば特開平6−27146号公報に示されているよう
に、ロータ磁石と指針との間に複数歯車を連結してなる
伝達手段を介在させ、この伝達手段を通じてロータ磁石
側の回転を指針へと導いて指針を回転駆動するタイプの
ものも知られている。かかる構成によれば、伝達手段を
回転伝導部として利用することで、例えばロータ磁石に
対して指針を偏心配置でき、また伝達手段を回転出力調
整部として利用することで、指針の指示特性を調整でき
る等、多くのメリットを有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前掲公報開
示のごとき伝達手段を付加した可動磁石式計器に限ら
ず、各コイルに互いに電気角(位相角)の異なる駆動信
号を供給することで発生する合成磁界に応じてロータ磁
石を回転させる、この種可動磁石式計器にあっては、2
π分に相当する駆動信号供給(以下、2π分の信号供給
という)によって回転するロータ磁石の回転角は、ロー
タ磁石の着磁極数によって決定される。例えばN極とS
極が1/2の面積比にて2極着磁されたロータ磁石の場
合は、2π分の信号供給で360度回転し、N極とS極
が1/4の面積比にて隣接する各極が互いに異極となる
よう4極着磁されたロータ磁石の場合は、180度回転
する。従って2π分の信号供給によるロータ磁石の回転
角θと磁極数nとの関係は、θ=(360/n)・2と
なる。そして伝達手段を付加した可動磁石式計器の場
合、ロータ磁石に連動する歯車の回転角は、ロータ磁石
の回転角と同じであるため、その歯車の回転角も2π分
の信号供給によるロータ磁石の回転角θと磁極数nとの
関係に依存することになる。
【0005】しかしながら、従来の伝達手段付の可動磁
石式計器は、ロータ磁石の磁極数とロータ磁石に連動す
る歯車の歯数について、特別考慮されていなかったた
め、ロータ磁石の着磁極数が4極以上に設定され、一回
の2π分の信号供給により回転するロータ磁石の回転角
が360度未満に限られ、従って指針を所定の振れ角
(回転角)位置まで回転させるためには、2π分の信号
供給を繰り返す必要がある可動磁石式計器にあっては、
初回の2π分供給時と次回の2π分供給時とでロータ磁
石に連動する歯車の歯と、これに噛合する指針側歯車の
歯との当接位置がばらつくことがあり、これに伴って発
生する指度誤差特性もばらつくため、指度誤差の補正が
容易ではないという問題があった。
【0006】本発明はこの点に鑑みてなされたものであ
り、その主な目的は、伝達手段を通じて指針を駆動する
場合に、指度誤差特性のばらつきを抑え、指度誤差の補
正が容易な可動磁石式計器を提供せんとするものであ
る。
【0007】また本発明は前記目的を達成するため、隣
り合う磁極が互いに異極となるよう着磁されたロータ磁
石と、このロータ磁石の外周に設けられた一対のコイル
と、被測定量に基づく入力信号を処理して前記各コイル
の各々に互いに電気角の異なる駆動信号を供給し前記ロ
ータ磁石を回転駆動する制御手段と、前記ロータ磁石を
駆動源として回転する指針と、この指針と前記ロータ磁
石との間に配され前記ロータ磁石の回転を前記指針に伝
達する伝達手段とを有し、前記伝達手段は前記ロータ磁
石に連動する第1の歯車とこの第1の歯車に連結され前
記ロータ磁石の回転を指針側へと伝達する第2の歯車と
を少なくとも備え、前記制御手段は電気角で2π分に相
当する前記駆動信号を繰り返し供給するよう設けられ、
前記各コイルは前記駆動信号を供給することで各々に生
じる磁界方向が前記ロータ磁石の回転中心(RC)で交
わるように前記ロータ磁石のラジアル方向外周に位置
し、前記ロータ磁石の磁極数をn、前記第1の歯車の歯
数をZ、前記回転中心(RC)で交わる前記各コイルの
磁界方向の交わり角度をCRθとしたとき、歯数Zが
(n/2)・N(Nは自然数)、交わり角度CRθが
(360度/n)・(1/2)であって、磁極数nが4
に設定されることを特徴とする。
【0008】
【0009】また本発明は、前記構成において、前記指
針が前記伝達手段を通じて前記ロータ磁石よりも減速回
転することを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づき、本発明
による可動磁石式計器の実施形態を説明する。
【0011】図1から図7は、本発明の第1の実施形態
を示し、図1は可動磁石式計器の平面図、図2は図1の
A−A線に沿った断面図、図3は伝達手段を示す平面
図、図4は制御手段を示すブロック図、図5はコイルに
供給される駆動信号の波形図、図6は本実施形態におけ
る歯の噛み合い位置を示す平面図、図7は本実施形態に
おける指度誤差特性を示す特性図である。なお図8、図
9は本実施形態の比較例を示すもので、図8は比較例に
おける歯の噛み合い位置を示す平面図、図9は比較例に
おける指度誤差特性を示す特性図である。
【0012】図1,図2において、交差コイル式計器
は、ロータ磁石1と、このロータ磁石1を支持する第1
の軸2と、この第1の軸2とは所定間隔を空けて並設状
態に設けられる第2の軸3と、これら第1,第2の軸
2,3を軸受け支持すると共に、ロータ磁石1と後述す
る伝達機構とを収納するハウジング4と、このハウジン
グ4の外側に巻かれる一対のコイル5,6と、これらコ
イル5,6の一部を含んでハウジング4の所要部外周を
覆う磁性ケース7と、コイル5,6の各端部が導通接続
される複数の端子Tと、ハウジング4から突出する第2
の軸3の先端に装着される指針Pと、ロータ磁石1と指
針Pとの間に介在し、ロータ磁石1の回転を指針Pに伝
達する伝達手段TRとを備えている。
【0013】ロータ磁石1は、互いに隣り合う磁極どう
しがN極とS極とで異極となるように合計4極、互いに
等しい1/4づつの面積比にて半径方向に着磁された円
盤状のプラスチックマグネットからなり(図3参照)、
第1の軸2と同体的に回転(連動)するよう第1の軸2
を通じてハウジング4に支持されいる。
【0014】伝達手段TRは、第1の軸2に固定され、
ロータ磁石1と連動する第1の歯車TR1と、この第1
の歯車TR1に連結噛合されると共に第2の軸3に固定
され、第2の軸3に連動する第2の歯車TR2とからな
り、本実施形態では、第1の歯車TR1は第2の歯車T
R2に対し小径に形成され、その外周には「14」枚の
連続歯(歯)が形成されている。また第2歯車TR2
は、第1の歯車TR1に対し大径に形成され、その外周
には「56」枚の連続歯(歯)が形成されている。
【0015】ハウジング4は合成樹脂からなり、図2
中、下側に位置する第1の枠体41と上側に位置する第
2の枠体42とに分割形成され、これら第1,第2の枠
体41,42間で空洞部Sを形成し、この空洞部S内に
ロータ磁石1、伝達手段TRを収納すると共に第1,第
2の軸2,3を軸支し、第2の軸3の一端は、ハウジン
グ4から外部に突出し、その先端には、前記のように、
指針Pが装着されている。
【0016】コイル5,6は、第2のギヤTR2が配置
されないロータ磁石1のラジアル方向外周に位置して、
ロータ磁石1のラジアル周面に対応する巻回径がロータ
軸3に向かって次第に大きくなるように設けられてお
り、この際、各コイル5,6の巻回中心軸C1,C2に
沿ってロータ軸2側に延びる軸線は、ロータ磁石1の回
転中心RCで交わり(交点CP)、このときの各巻回中
心軸C1,C2の交差角CRθは、本実施例では略45
度に設定されている。従って、コイル5,6に後述する
駆動信号を供給した際、各コイル5,6に発生する磁界
方向は略45度の角度を持って交わることになる。
【0017】このように、コイル5,6が巻かれたハウ
ジング4には、カップ形の磁性ケース7が装着される
が、本実施形態では、第2の歯車TR2に対応する領域
を除くハウジング4の所要領域、すなわち、第2の歯車
TR2の対応領域を含まず指針P側とは反対側となるハ
ウジング4領域のみを磁性ケース7により覆っている。
【0018】このように構成された可動磁石式計器は、
図4に示すように、制御部100と駆動処理部110と
を含む制御手段120によって駆動される。
【0019】制御部100は、マイクロコンピュータ
(マイコン)からなるもので、制御プログラムを実行す
るCPU、制御プログラムを記憶するROM、演算処理
されたデータを一時的に記憶するRAM、外部からの信
号を入力するインターフェイス(I/F)、これらCP
U、ROM、RAM、インターフェイスのそれぞれを接
続するバスを含み、車体側に設置されこの場合、トラン
スミッションの出力軸の回転を検出し、所定のパルス信
号を出力するセンサ130が接続されている。
【0020】このセンサ130からのパルス信号(被測
定量に基づく入力信号)が入力されると、制御部100
はそのパルス周期を演算し、このパルス周期を後述する
図示しない文字板の指示位置に換算して、指針Pの前記
文字板上における指示角度データを求める処理を行い、
この指示角度データを後段の駆動処理部110に出力す
る。
【0021】駆動処理部110は、前記指示角度データ
に応じた各コイル5,6の通電量データを記憶したRO
M部、各ROM部の出力値をそれぞれのアナログ量に変
換するD/A変換部、前記アナログ量に対応した駆動電
圧を各コイル5,6に通電供給する駆動出力部をそれぞ
れ含み、制御部100からの前記指示角度データは、こ
の駆動処理部110によって、電気角(位相角)の異な
る駆動信号、詳しくは図5に示すように電気角で90度
位相の異なるsin波形、cos波形の電圧信号に変換
されて各コイル5,6に供給される。
【0022】これにより各コイル5,6によって、被測
定量にみあった合成磁界ベクトルが形成され、この合成
磁界ベクトルに応じてロータ磁石1が被測定量に応じた
角度分回転し、それに応じて指針Pも回転し、前記文字
板上で被測定量を指示する。
【0023】本実施形態の場合、伝達手段TRにおい
て、第1の歯車TR1の歯数は「14」枚、第2の歯車
TR2の歯数は「56」枚であり、各歯車TR1,TR
2のギヤ比は、1/4に設定されていることから、伝達
手段TRは減速伝達手段として機能し、これによりロー
タ磁石1に対して指針Pは1/4に減速運転されるた
め、指針Pを所定の振れ角ぶん回転させるためには、ロ
ータ磁石1は指針Pの振れ角(回転角)の4倍分の回転
角を必要とする。例えばセンサ13からの入力信号が指
針Pの振れ角90度に相当する場合、ロータ磁石1を機
械角で360度回転させる必要があるので、制御手段1
20は、ロータ磁石1を機械角で360度回転させるた
めの駆動信号として、電気角で2π分(一周期)に相当
する駆動信号を2回、繰り返し各コイル5,6に供給す
ることになる。
【0024】従って、本実施形態の場合、電気角で2π
分に相当する駆動信号供給(以下、2π分の信号供給と
いう)により得られるロータ磁石1の回転角は機械角で
180度、伝達手段TRを通じた指針Pの振れ角(回転
角)は、同じく機械角で45度であり、45度よりも大
きい指針Pの振れ角、例えば90度、135度、180
度の振れ角を得るためには、2π分の信号供給を連続的
に繰り返し供給することになる。
【0025】ここで、本実施形態によるロータ磁石1の
磁極数と、第1の歯車TR1の歯数に注目すると、第1
の歯車TR1の歯数は、磁極数の半分の自然数倍に設定
されている。すなわち、この設定をロータ磁石1の磁極
数をn、第1の歯車TR1の歯数をZとして式化する
と、 歯数Z=(n/2)・N(Nは自然数) となり、この式に本実施形態における磁極数n(4)と
歯数Z(14)とを代入すると、 14=(4/2)・N となり、これを計算すると、14=2・N(よってN=
7)が成立し、これにより第1の歯車TR1の歯数Z
が、磁極数nの半分(1/2)の自然数N倍となるよう
設定されていることが分かる。
【0026】このように、ロータ磁石1の磁極数nと第
1の歯車TR1の歯数Zとの関係を定めたことにより、
2π分の信号供給によるロータ磁石1の回転角が180
度であるので、2π分の信号供給により第2の歯車TR
2との噛み合いに使用される第1の歯車TR1の歯数
は、 全ての歯数Z(14枚)・(180度/360度)=7
枚 となり、2π分の信号供給を繰り返す場合であっても、
第1の歯車TR1の歯と第2の歯車TR2の歯とにおけ
る両者の噛み合い位置EPは、図6に示すように、初回
の2π分供給時と次回の2π分供給時とで略一定とな
り、機械的または磁気的ヒステリシス等に起因する指針
Pの指度誤差特性は、図7に示すように、初回の2π分
供給時と次回の2π分供給時とで略等しくなり、これに
より指度誤差特性のパターン数が低減され、指度誤差の
補正が容易となる。指度誤差の補正手段としては、例え
ば図5に示す駆動信号波形(=基本波形)を図7に示す
指度誤差特性に応じて修正する波形修正等の補正手段が
挙げられる。
【0027】これに対し、比較例として、例えば第1の
歯車TR1の歯数を「13」枚に設定した場合、この歯
数設定は、磁極数nの半分の自然数N倍とはならず(1
3≠2N)、2π分の信号供給により第2の歯車TR2
との噛み合いに使用される第1の歯車TR1の歯数は、 全ての歯数Z(13枚)・(180度/360度)=
6.5枚 となり、2π分の信号供給を繰り返す場合、第1の歯車
TR1の歯と第2の歯車TR2の歯とにおける両者の噛
み合い点(噛み合い位置)EPは、図8に示すように、
初回の2π分供給時(噛み合い点EP1)と次回の2π
分供給時(噛み合い点EP2)とでばらつきが生じ、機
械的または磁気的ヒステリシス等に起因する指針Pの指
度誤差特性は、図9に示すように、初回の2π分供給時
の指度誤差特性と次回の2π分供給時の指度誤差特性と
で異なり、これにより指度誤差特性のパターンが2パタ
ーンとなるため、指度誤差の補正を波形修正にて行う場
合、初回の2π分供給時の指度誤差特性に対応した波形
修正と次回の2π分供給時の指度誤差特性に対応した波
形修正とを行わなければならず、その分、波形修正が難
しくなる。
【0028】以上のように本実施形態では、隣り合う磁
極が互いに異極となるよう着磁されたロータ磁石1と、
このロータ磁石1の外周に設けられた一対のコイル5,
6と、被測定量に基づく入力信号を処理して各コイルの
各々に互いに電気角の異なる駆動信号を供給しロータ磁
石1を回転駆動する制御手段120と、ロータ磁石1を
駆動源として回転する指針Pと、この指針Pとロータ磁
石1との間に配されロータ磁石1の回転を指針Pに伝達
する伝達手段TRとを有し、伝達手段TRはロータ磁石
1に連動する第1の歯車TR1とこの第1の歯車TR1
に連結されロータ磁石1の回転を指針P側へと伝達する
第2の歯車TR2とを少なくとも備え、第1の歯車の歯
数Zをロータ磁石1の磁極数nの半分の自然数(N)
倍、すなわち歯数Zを(n/2)・Nに設定したことに
より、2π分の信号供給毎の各歯車TR1,TR2にお
ける歯の噛み合い位置のばらつきを抑え、これにより2
π分の信号供給毎の指度誤差特性のばらつきを抑え、指
度誤差の補正を容易となすことができる。
【0029】またこのような歯数Zの設定は、本実施形
態のごとく、ロータ磁石1の着磁極数が4極以上に設定
され、1回の2π分の信号供給により回転するロータ磁
石1の回転角が限られており、所要の回転角を得るには
コイル5,6に2π分の信号供給を繰り返し供給する必
要がある場合に有効である。なお本実施形態では、伝達
手段TRを通じて指針Pをロータ磁石1よりも減速回転
させる場合を示しているが、伝達手段TRとしては指針
Pをロータ磁石1よりも等速回転させてもよいし、また
は増速回転させてもよい。また特に指針Pをロータ磁石
1よりも減速回転させるメリットとしては、ヒステリシ
ス等に起因して発生するロータ磁石1の回転誤差が指針
P側に反映されにくくなり、指針Pの指度誤差を抑える
ことができることが挙げられる。
【0030】なお第1の歯車TR1の歯数Zは、磁極数
nの半分の自然数N倍という条件を満足できれば任意で
あるが、歯数Zを「2」よりも大きい「4」以上の数に
設定するのが現実的である。
【0031】また一対のコイル5,6に電気角の異なる
駆動信号を供給してロータ磁石1を回転駆動する場合、
ロータ磁石1の磁極数nは、2の自然数(N)倍であれ
ばよく、この際、一対のコイル5,6に駆動信号を供給
することで各々生じる磁界方向の交わり角度(CRθ)
は、磁極数が「2」極の場合は略90度、磁極数が
「4」極の場合は、本実施形態のごとく略45度、磁極
数が「6」極の場合は30度に設定すればよく、交差角
は(360度/磁極数n)の半分(1/2)に設定すれ
ばよい。
【0032】また本実施形態では、伝達手段TRを2つ
の歯車TR1,TR2にて構成したが、伝達手段TRを
構成する歯車の数は任意であり、例えば本発明の第2の
実施形態として図10に示すように、伝達手段TRを、
ロータ磁石1と共に第1の軸2に対して独立回転可能に
保持され、且つロータ磁石1に連動して回転する第1の
歯車TR11と、第2の軸3に固定され、第2の軸3と
共に回転する第2の歯車TR12と、この第2の歯車T
R12と共に第2の軸3に固定され、第2の歯車TR1
2と共に回転する第3の歯車TR13と、第1の歯車T
R11と共に第1の軸2に固定され、第1の軸2と共に
回転する第4の歯車TR14とから形成し、ロータ磁石
1に連動する第1の歯車TR11の回転を第2の歯車T
R2に伝え、第2の歯車TR2の回転を第3の歯車TR
13を通じて第4の歯車TR14に伝達し、これにより
第1の軸2に装着された指針Pを駆動するように構成し
てもよい。
【0033】また上述した各実施形態では、各コイル
5,6への駆動信号供給により発生する磁界にてダイレ
クトにロータ磁石1に回転力を与えるタイプの可動磁石
式計器について説明したが、本発明を適用する計器構造
としては、例えばコイルの磁界をヨーク等の磁気媒体を
通じてロータ磁石1に導く永久磁石型のステッピングモ
ータ等、コイルの磁界にてロータ磁石を回転させる形式
の計器構造全般に適用することができる。
【0034】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば
隣り合う磁極が互いに異極となるよう着磁されたロータ
磁石と、このロータ磁石の外周に設けられた一対のコイ
ルと、被測定量に基づく入力信号を処理して前記各コイ
ルの各々に互いに電気角の異なる駆動信号を供給し前記
ロータ磁石を回転駆動する制御手段と、前記ロータ磁石
を駆動源として回転する指針と、この指針と前記ロータ
磁石との間に配され前記ロータ磁石の回転を前記指針に
伝達する伝達手段とを有し、前記伝達手段は前記ロータ
磁石に連動する第1の歯車とこの第1の歯車に連結され
前記ロータ磁石の回転を指針側へと伝達する第2の歯車
とを少なくとも備え、前記制御手段は電気角で2π分に
相当する前記駆動信号を繰り返し供給するよう設けら
れ、前記各コイルは前記駆動信号を供給することで各々
に生じる磁界方向が前記ロータ磁石の回転中心(RC)
で交わるように前記ロータ磁石のラジアル方向外周に位
置し、前記ロータ磁石の磁極数をn、前記第1の歯車の
歯数をZ、前記回転中心(RC)で交わる前記各コイル
の磁界方向の交わり角度をCRθとしたとき、歯数Zが
(n/2)・N(Nは自然数)、交わり角度CRθが
(360度/n)・(1/2)であって、磁極数nが4
に設定されることにより、指度誤差特性のばらつきを抑
え、指度誤差の補正が容易な可動磁石式計器を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による可動磁石式計器
の平面図。
【図2】図1のA−A線に沿った断面図。
【図3】伝達手段を示す平面図。
【図4】図4は制御手段を示すブロック図。
【図5】コイルに供給される駆動信号の波形図。
【図6】本実施形態における歯の噛み合い位置を示す要
部平面図。
【図7】本実施形態における指度誤差特性を示す特性
図。
【図8】比較例における歯の噛み合い位置を示す要部平
面図。
【図9】比較例における指度誤差特性を示す特性図。
【図10】本発明の第2の実施形態による可動磁石式計
器の断面図。
【符号の説明】
1 ロータ磁石 5,6 コイル 120 制御手段 N 自然数 n 磁極数 P 指針 TR 伝達手段 TR1,TR11 第1の歯車 TR2,TR12 第2の歯車 TR13 第3の歯車 TR14 第4の歯車 Z 歯数

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 隣り合う磁極が互いに異極となるよう着
    磁されたロータ磁石と、このロータ磁石の外周に設けら
    れた一対のコイルと、被測定量に基づく入力信号を処理
    して前記各コイルの各々に互いに電気角の異なる駆動信
    号を供給し前記ロータ磁石を回転駆動する制御手段と、
    前記ロータ磁石を駆動源として回転する指針と、この指
    針と前記ロータ磁石との間に配され前記ロータ磁石の回
    転を前記指針に伝達する伝達手段とを有し、 前記伝達手段は前記ロータ磁石に連動する第1の歯車と
    この第1の歯車に連結され前記ロータ磁石の回転を指針
    側へと伝達する第2の歯車とを少なくとも備え、前記制
    御手段は電気角で2π分に相当する前記駆動信号を繰り
    返し供給するよう設けられ、前記各コイルは前記駆動信号を供給することで各々に生
    じる磁界方向が前記ロータ磁石の回転中心(RC)で交
    わるように前記ロータ磁石のラジアル方向外周に位置
    し、 前記ロータ磁石の磁極数をn、前記第1の歯車の歯数を
    、前記回転中心(RC)で交わる前記各コイルの磁界
    方向の交わり角度をCRθとしたとき、歯数Zが(n/
    2)・N(Nは自然数)、交わり角度CRθが(360
    度/n)・(1/2)であって、磁極数nが4に設定さ
    れることを特徴とする可動磁石式計器。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の可動磁石式計器におい
    て、前記指針が前記伝達手段を通じて前記ロータ磁石よ
    りも減速回転することを特徴とする可動磁石式計器。
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