JPH08186973A - 電動回転装置 - Google Patents

電動回転装置

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JPH08186973A
JPH08186973A JP33904394A JP33904394A JPH08186973A JP H08186973 A JPH08186973 A JP H08186973A JP 33904394 A JP33904394 A JP 33904394A JP 33904394 A JP33904394 A JP 33904394A JP H08186973 A JPH08186973 A JP H08186973A
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JP
Japan
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magnet rotors
pole
exciting
coil
exciting coil
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Application number
JP33904394A
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English (en)
Inventor
Koichi Sato
浩一 佐藤
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Nippon Seiki Co Ltd
Original Assignee
Nippon Seiki Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】出力軸の軸線方向における高さ寸法を低く抑え
ること。 【構成】中心部8に出力軸3、円周方向に連続歯9がそ
れぞれ形成された出力ギヤ4を設ける。連続歯9に噛合
する連結ギヤ部14を有する機械的に独立した2つのマグ
ネットロータ10,11を出力ギヤ4の円周方向に並設す
る。2つのマグネットロータ10,11に各々同期した回転
磁界を与えて出力ギヤ4を回転駆動させる一対の励磁コ
イル16,17を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電磁力により回転駆動
される電動回転装置に関し、特に車両などに搭載される
指示計器の駆動源として用いるに好適な電動回転装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりこの種電動回転装置として、指
針駆動用の出力軸を有するマグネットロータが回転自在
に内装されてなるボビンケースの外周部に一対の励磁コ
イルを交差状に巻装し、これら各コイルにSIN,CO
S波形にて変化する電流からなる励磁信号を供給し、励
磁信号供給に応じて発生する各コイルの磁界の合成磁界
によりマグネットロータを回転制御する交差コイル式計
器が知られている(例えば特開平6−34663号公
報,特開平5−180871号公報参照)。
【0003】また指示計器の駆動源としてステッピング
モータを用いることも提案されており(例えば特公平5
−14206号公報,実開昭64−25757号公報参
照)、ステッピングモータの利点としては、マイコンな
どのデジタル回路を用いてデジタル制御できることや出
力トルクによっては極めて小型化が可能であることなど
が挙げられる。こうしたステッピングモータ式の指示計
器には、一般にPM型モータが使用されることが多く、
PM型モータは、例えば特公平4−24947号公報や
特開平1−190248号公報に示されているように、
環状の励磁コイルと複数の極歯を備えたヨークとで構成
される一対の筒状ステータユニットを積層して設け、こ
の積層体の中空部に出力軸を有するマグネットロータを
位置させて回転自在に支承し、各励磁コイルに位相をず
らしたパルス信号を供給することによって各励磁コイル
に対応したヨークの極歯に対するマグネットロータのス
テップ動作で回転制御するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た交差コイル式計器は、ボビンケース内にマグネットロ
ータを回動自在に内装し、さらにボビンケースの外周部
に一対の励磁コイルを交差して巻装しているため、出力
軸の軸線方向に対する装置の高さ寸法が大きくなるとい
う問題を有している。また上述したステッピングモータ
は、一対のステータユニットを出力軸の軸線方向に沿っ
て積層しているため、同様に出力軸の軸線方向に対する
装置の高さ寸法が大きくなるという問題を有している。
特に前記ステッピングモータを指示計器として使用する
場合、出力軸に直接指針を装着すればよいが、このよう
にすると指針がステップ的な動作となり、指針動作のリ
ニア特性が低下してしまう。このため出力軸と指針
(軸)との間に減速ギヤを介して指針を駆動すればリニ
ア特性を高めることができるが、減速ギヤを設けるとそ
のぶん装置の高さ寸法が大きくなってしまうものであ
る。
【0005】本発明は、この点に着目してなされたもの
で、その主な目的は、出力軸の軸線方向における高さ寸
法を低く抑えることのできる新規な電動回転装置を提供
せんとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】本発明は、前記目的を達成するため、出力
軸を有しかつその周方向に沿って複数の連続歯が形成さ
れた出力ギヤと、この出力ギヤの前記周方向に並設され
て前記連続歯に噛合する連結ギヤ部を有する2つのマグ
ネットロータと、この2つのマグネットロータに各々同
期した回転磁界を与えて前記ギヤを回転駆動させる一対
の励磁コイルとからなるものである。また本発明は、前
記励磁コイルに励磁信号を供給する駆動回路を備えたも
のである。また本発明は、前記駆動回路が360度をほぼ
SIN波,COS波の波形で変化する前記励磁信号を前
記励磁コイルに供給するものである。また本発明は、前
記マグネットロータ各々の着磁方向が前記連結ギヤ部と
前記連続歯との噛合状態において互いに90度異なるも
のである。また本発明は、前記各励磁コイルの回転磁界
方向が前記各マグネットロータに略直交して加わるよう
構成したものである。また本発明は、前記マグネットロ
ータ各々の着磁方向が略同じであるものである。また本
発明は、前記マグネットロータ各々の着磁方向が前記連
結ギヤ部と前記連続歯との噛合状態において互いに略18
0 度異なるものである。
【作用】
【0007】本発明によれば、出力軸を有した出力ギヤ
が、この出力ギヤの周方向に並設され、励磁コイルの回
転磁界に応じて回転する機械的に独立した2つのマグネ
ットロータにより回転駆動される。したがって励磁コイ
ル同志を出力軸の軸線方向に沿って交差状に重ねて巻装
したり、マグネットロータと励磁コイルとからなる駆動
部を出力軸の軸線方向に沿って積層配置する必要がな
く、出力軸の軸線方向に対する高さ寸法を低く抑えるこ
とができる。
【0008】
【実施例】以下、添付図面に基づき本発明の実施例を説
明する。
【0009】図1から図7は、本発明による電動回転装
置を車両用の指示計器に用いた場合の第1実施例を示す
ものである。
【0010】図1(a),(b)は、本実施例による電
動回転装置の外観を示す側面図と上面図であり、電動回
転装置は、上下に2分割形成された合成樹脂からなる上
ケース1と下ケース2を備え、これら上ケース1上面側
略中央部には、図示しない指針をその先端に装着する出
力軸3が突出している。この出力軸3には出力ギヤ4が
上,下ケース1,2の内部で固着され(図2参照)、こ
の出力ギヤ4の一部が上,下ケース1,2の一側に形成
した窓部5より露出している。これは前記指針を出力軸
3に圧入装着する際、上,下ケース1,2の外部から出
力ギヤ4に図示しない治具を噛合させ、出力軸3の回転
を制御するためのものである。
【0011】図2,図3は、電動回転装置の内部構造を
示す図1(b)のA−A線に沿った断面図ならびに同図
の上ケース1を除く上面図であり、下ケース2の内部中
央には底面から上方へ突出する隆起部7が形成され、隆
起部7の上面側と上ケース1との間で出力軸3が回転自
在に軸支されている。出力軸3には円板状の出力ギヤ4
の中心部8が貫通して固着され、出力ギヤ4の板面は、
中心部8を基準として出力軸3と略直交する方向(図2
中水平方向)に延び、その外周側面には、周方向に沿っ
て64枚の連続歯9が形成されている。
【0012】出力ギヤ4の側方下部には2つのマグネッ
トロータ10,11が並設状態に配置され、下ケース2の側
方部分に形成された窪み部12に収納されている。これら
マグネットロータ10,11は、各々が直径方向に2極着磁
された円筒状の磁石からなっていて支軸部13と連結ギヤ
部14をそれぞれ備えている。支軸部13は、出力軸4と平
行に上方に延びる例えば金属製の軸部材からなり、ホル
ダ部15を介して各マグネットロータ10,11の中心部に貫
通状態で固着され、その両端は窪み部12の上面側と上ケ
ース1との間で回転自在に軸支されている。連結ギヤ部
14は、支軸部13を通じて各マグネットロータ10,11の上
側に固着され、周方向に沿って8枚の歯を有し、これら
の歯が出力ギヤ4の連続歯9に噛合しており、各マグネ
ットローター10,11の回転に応じて出力ギヤ4を回転駆
動できるように構成されている。そしてこの場合、各マ
グネットロータ10,11のN極からS極へ向かう着磁方向
(磁極方向)は、矢印R1,R2(図3参照)で示すよ
うに、連結ギヤ14と出力ギヤ4との噛合状態において互
いに略90度ずれた構成となっている。この際、正確に
90度ずれた構成とするよりも、若干の誤差を持たせれ
ば、連結ギヤ14と出力ギヤ4との噛合構造におけるバッ
クラッシュを抑制することもできる。
【0013】各マグネットロータ10,11の側方には、後
述する駆動回路の励磁信号(供給電流)に応じて各々が
同期した磁界を発生させ、この発生磁界により各マグネ
ットロータ10,11に回転力(回転磁界)を与えて各マグ
ネットロータ10,11を同方向に回転させる第1,第2の
励磁コイル16,17が配置されている。各励磁コイル16,
17は、各マグネットロータ10,11をはさんでそれぞれが
対向する2つずつのコイルC1,C2及びC3,C4に
より構成され、下ケース2の窪み部12に固定される合成
樹脂からなる4つのボビン18,19,20,21にそれぞれ巻
装されている。各ボビン18,19,20,21は、それぞれ一
対の端子22,23を備え、これら端子22,23には各コイル
C1,C2,C3,C4の末端が電気的に接続されると
ともに、下端側が下ケース2の下部に突出し、これら突
出端の各々が後述の駆動回路に接続されている。
【0014】図4は、図1から図3に示した電動回転装
置を速度計として使用する場合の駆動回路24を示す回路
図である。車両の車軸等の回転部材に取り付けられた速
度センサ(図示しない)からの速度に応じて発生するパ
ルス信号aを入力する入力端子25に接続された処理回路
26は、クロック信号発生回路27からのクロック信号bに
より所定周期毎にパルス信号aをカウントして速度SP
を求め、定数部28に記憶しているデータcに基づき所定
の演算等の処理を行う。すなわち、速度SPに対する出
力軸3の移動量αが一義的に決められて定数部28に記憶
されており、また、定数部28に記憶されている出力ギヤ
4と連結ギヤ14との歯車比kにより出力軸3の移動量α
から支軸部13の移動量βが求められ、β(=α×k)÷
360 から支軸部13の移動量βを決めるための支軸部13の
回転回数Nと回転角度θを演算にて求める。この回転数
信号Nを励磁コイル16,17用の回転数判定部29,30にそ
れぞれ出力し、回転角度信号θを励磁コイル16,17用の
回転角度判定部31,32に夫々出力する。回転数判定部2
9,30は、回転数信号Nの値で連結ギヤ14(各マグネッ
トロータ10,11)を回転させるべく励磁コイル16(コイ
ルC1,C2)と励磁コイル17(コイルC3,C4)へ
の供給電流(励磁信号)を制御する電流出力回路33へ回
転数データd1を出力し、同時に、回転角度判定部31,
32は、回転角度信号θに応じて励磁コイル16及び励磁コ
イル17の供給電流(励磁信号)が図5の特性となるよう
に電流出力回路33へ角度データd2を出力する。従っ
て、電流出力回路33は、回転数データd1及び角度デー
タd2により、コイルC1〜C4に与えられる供給電流
(励磁信号)の流れる方向とその大きさを制御する。
【0015】図5は、支軸部13の回転角度θを得るため
に要する励磁コイル16及び励磁コイル17の供給電流(励
磁信号)の関係を示す特性図であり、これらの発生磁界
を得るに必要な電流出力回路33からの励磁コイル16及び
励磁コイル17への供給電流(励磁信号)に関するデータ
を回転角度判定部31,32が保有しており、このデータと
しては、励磁コイル16への供給電流をSIN波電流或は
その近似波電流、励磁コイル17への供給電流をCOS波
電流或はその近似波電流とするデータが使われるもので
あり、このデータに応じた各励磁コイル16,17への電流
供給に基づく各マグネットロータ10,11の動作を例えば
支軸部13の回転角度θ=0度,θ=45度,θ=90度の場
合について示すと、図6(a),(b),(c)のよう
になる(この図では連結ギヤ14と連続歯9が省略されて
いる)。
【0016】すなわち、θ=0度のとき、各励磁コイル
16,17に流れる電流(励磁信号)は、励磁コイル16(C
1,コイルC2)が「0」、励磁コイル17(C3,C
4)が+(正)方向で強さ最大となり、励磁コイル16に
は磁界が発生せず、励磁コイル17(C3,C4)には各
々矢印R5,R6で示すようにN極からS極へ向かう磁
界(磁極)が生じ、矢印R2で示されるマグネットロー
タ11の着磁方向(N極からS極へ向かう)におけるN極
及びS極は、コイルC3のS極、コイルC4のN極に吸
引された状態となっており、励磁コイル16にはマグネッ
トロータ10に対する付勢力は生じない(図6(a)参
照)。つぎにθ=45度のとき、各励磁コイル16,17に流
れる電流は、励磁コイル16(C1,C2)及び励磁コイ
ル17(C3,C4)が共に+(正)方向で強さ最大時の
1/2ずつとなり、この場合励磁コイル16(C1,C
2)にも励磁コイル17と同様な付勢力、詳しくは励磁コ
イル16に各々矢印R3,R4で示すようにN極からS極
へ向かう磁界(磁極)が生じ、矢印R1で示されるマグ
ネットロータ10の着磁方向におけるN極及びS極は、コ
イルC1のN極、コイルC2のS極に吸引され、各マグ
ネットロータ10,11は、各励磁コイル16,17の付勢力
(回転磁界)により反時計方向に略45度回転し、この結
果出力ギヤ4は、時計方向に回転した状態となる(図6
(b)参照)。つぎにθ=90度のとき、各励磁コイル1
6,17に流れる電流は、励磁コイル16(C1,C2)が
+(正)方向で強さ最大、励磁コイル17(C3,C4)
が「0」となり、励磁コイル16(C1,C2)には各々
矢印R3,R4で示すようにN極からS極へ向かう磁界
(磁極)が生じ、矢印R1で示されるマグネットロータ
10の着磁方向におけるN極及びS極は、コイルC1のN
極、コイルC2のS極に吸引され、励磁コイル17には磁
界が発生せず、マグネットロータ10に対する付勢力は生
じないため、各マグネットロータ10,11は、励磁コイル
16の付勢力(回転磁界)により反時計方向へさらに略4
5度回転し、この結果出力ギヤ4は、時計方向にさらに
回転した状態となる(図6(c)参照)。このとき、励
磁コイル17には付勢力が生じないが、マグネットロータ
11は出力ギヤ4と連結されているため、マグネットロー
タ11もマグネットロータ10と同様に反時計方向へさらに
略45度回転する。そして各マグネットロータ10,11が一
回転する場合の動作をまとめたものが図7に示す表であ
り、同図において回転角度θと各励磁コイル16,17供給
電流(励磁信号)は、図5に対応し、各励磁コイル16,
17の磁界(磁極)向き(R1,R2)と各マグネットロ
ータ10,11の向き(着磁方向R1,R2)は、図6
(a),(b),(c)に対応している。
【0017】つぎに、1/8に減速回転される出力軸3
の動作について具体例をあげて説明すると、例えばSP
=1[km/h]でα=1[度]となる速度計構成とした場
合、SP=67.5[km/h]のときでは、k=8より、β÷
360 =(α×k)÷360 =(67.5×8)÷360 =1.5 と
なり、N=1[回],θ=360×0.5=180 [度]とな
る。このため、連結ギヤ14は、1[回]=360 [度]と
180 [度]の合計540 [度]回転し、出力ギヤ3は、そ
の8分の1に相当する67.5[度]回転することとなり、
出力軸3も同角度回転する。
【0018】なお、処理回路25〜電流出力回路32からな
る駆動回路24は、一体化したワンチップマイクロコンピ
ュータにて構成することもできる。
【0019】以上詳述したように、本実施例によれば、
中心部8に出力軸3と円周方向に連続歯9が形成された
出力ギヤ4を設け、連続歯9に噛合する連結ギヤ部14を
有する機械的に独立した2つのマグネットロータ10,11
を出力ギヤ4の円周方向に並設し、この2つのマグネッ
トロータ10,11に各々同期した回転磁界を与えて出力ギ
ヤ4を回転駆動させる一対の励磁コイル16,17を設けて
電動回転装置を構成したことによって、前記従来例のよ
うに、励磁コイル同志を出力軸の軸線方向に沿って交差
状に重ねて巻装したり、マグネットロータと励磁コイル
とからなる駆動部を出力軸の軸線方向に沿って積層配置
する必要がなく、出力軸の軸線方向に対する高さ寸法を
低く抑えることができる。
【0020】また本実施例では、図7から明らかなよう
に、各励磁コイル16,17に流れる供給電流(励磁信号)
は、180 度周期で「0」となるが、各励磁コイル16,17
のうち、いずれかの励磁コイル16,17の供給電流が
「0」であっても、供給電流が「0」の励磁コイル16,
17に対応するマグネットロータ10,11は回転するので、
供給電流「0」の励磁コイル16,17に逆起(電流)が生
じる。したがて逆起を検出するようにして、例えば逆起
が検出されない場合は磁励信号(電流)供給にもかかわ
らず機械的なひっかかり等でマグネットロータ10,11が
回転しないといった異常を確認することができ、また計
器としての使用において、同じく図示しないストッパ位
置との基点調整が容易となる。
【0021】図8は、前記第1実施例の変形例となる第
2実施例を示す概略構成図であり(前記実施例と同等も
しくは相当部分には同一符号を付してある)、本実施例
では、図中、マグネットロータ10の左側に単一のコイル
C5からなる第1のコイル16、マグネットロータ11の右
側に単一のコイルC6からなる第2のコイル17をそれぞ
れ配置し、これら各コイル16,17は、各々が出力軸13を
隔てて対向する略「コ」字状の弱磁性材料からなる各ヨ
ーク34,35に巻装されている。これらヨーク34,35は、
各コイル16,17への供給電流(励磁信号)に応じて各コ
イル16,17の磁路を形成するもので、各マグネットロー
タ10,11の直径方向に対向する2つずつの磁極片36,37
を有し、図4に示した駆動回路と略同様な駆動装置に基
づいて各マグネットロータ10,11を同方向に回転させる
ことができるもので(前記実施例と同等もしくは相当部
分には同一符号を付して詳しい説明は省く)、この場
合、各マグネットロータ10,11が同方向に回転するよう
に、図5に基づいて各コイル16,17に与える供給電流を
設定すればよく、本実施例によっても前記第1実施例と
略同様の効果を得ることができる。
【0022】図9も同じく前記第1実施例の変形例とな
る第3実施例を示す概略構成図であり、本実施例では、
マグネットローター10,11の外周に、コイルC7,C8
からなる第1の励磁コイル16とコイルC9,C10からな
る第2の励磁コイル17を各々交差させることなく略平行
に巻装してなるもので(前記実施例と同等もしくは相当
部分には同一符号を付して詳しい説明は省く)、本実施
例によっても前記第1実施例と同様な効果を得ることが
できるほか、このような各励磁コイル16,17の巻装形態
によって図9中平面方向の寸法を小さくすることができ
る。
【0023】図10(a),(b)と図11は、本発明の第
4実施例を示すもので、本実施例では、図10(a),
(b)に示すように、各マグネットロータ10,11の下方
に互いに直列接続された2つのコイルC11,C12からな
る第1の励磁コイル16を設け、また各マグネットロータ
10,11間には単一のコイルC13からなる第2の励磁コイ
ル17を設け、第2の励磁コイル17(コイルC13)の両端
と第1の励磁コイル16(C11,C12)の各上端が各マグ
ネットロータ10,11をはさんで互いに略直交するように
各励磁コイル16,17を配置し、励磁コイル16,17の磁界
が各マグネットロータ10,11に対し略直交方向に加わる
ような構成としており、この場合、各マグネットロータ
10,11の着磁方向R1,R2を、ここでは図示省略した
連結ギヤ14と連続歯9との噛合状態において略同方向と
している(前記実施例と同等もしくは相当部分には同一
符号を付して詳しい説明は省く)。
【0024】したがって、図5に示した電流供給に基づ
く各マグネットロータ10,11の動作を説明すると、例え
ばθ=0度のとき各励磁コイル16,17に流れる電流(励
磁信号)は、励磁コイル16(C11,C12)が「0」、励
磁コイル17(C13)が+(正)方向で強さ最大となり、
励磁コイル16には磁界が発生せず、励磁コイル17(C1
3)には矢印R9で示すようにN極からS極へ向かう磁
界(磁極)が生じ、矢印R1,R2で示されるマグネッ
トロータ10,11の着磁方向(N極からS極へ向かう)に
おけるS極及びN極は、コイルC13のN極、S極に吸引
された状態となっており、励磁コイル16にはマグネット
ロータ10に対する付勢力は生じない(図10(a)参
照)。つぎにθ=45度のとき、各励磁コイル16,17に流
れる電流は、励磁コイル16(C11,C12)及び励磁コイ
ル17(C13)が共に+(正)方向で強さ最大時の1/2
ずつとなり、この場合励磁コイル16(C11,C12)にも
励磁コイル17と同様な付勢力、詳しくは励磁コイル16に
矢印R7,R8で示すようにN極からS極へ向かう磁界
(磁極)が生じ、矢印R1で示されるマグネットロータ
10,11の着磁方向における各N極は、コイルC11,C12
のS極に吸引され、各マグネットロータ10,11は、各励
磁コイル16,17の付勢力(回転磁界)により反時計方向
に略45度回転し、この結果出力ギヤ4は、時計方向に
回転した状態となる(図10(b)参照)。そして前記第
1実施例における図7と同様に各マグネットロータ10,
11が一回転する場合の動作をまとめたものが図11に示す
表であり、かかる構成により前記実施例と同様な効果を
得ることができる。
【0025】図12(a),(b)と図13は、本発明の第
5実施例を示すもので、本実施例では、図12(a),
(b)に示すように、上下に「コ」字状の各ヨーク38,
39を互いに左右方向にややずれて向き合うように配置
し、各ヨーク38,39の延長端にそれぞれ各マグネットロ
ータ10,11に対向する2つずつの磁極片40,41を形成
し、これら磁極片40,41同志が各マグネットロータ10,
11をはさんで略直交するような位置関係として、磁極片
40,41に導かれる各励磁コイル16,17の磁界が略直交す
るように各マグネットロータ10,11に加わるように構成
し、また各マグネットロータ10,11の着磁方向R1,R
2を、ここでは図示省略した連結ギヤ14と連続歯9との
噛合状態において略180 度異なる構成としている(前記
実施例と同等もしくは相当部分には同一符号を付して詳
しい説明は省く)。
【0026】したがって、図5に示した電流供給に基づ
く各マグネットロータ10,11の動作を説明すると、例え
ばθ=0度のとき、各励磁コイル16,17に流れる電流
(励磁信号)は、励磁コイル16(C14)が「0」、励磁
コイル17(C15)が+(正)方向で強さ最大となり、励
磁コイル16には磁界が発生せず、励磁コイル17(C15)
には矢印R11で示すようにN極からS極へ向かう磁界
(磁極)が生じ、この磁界は、ヨーク17を通じて磁極片
41に導かれ、矢印R1,R2で示される各マグネットロ
ータ10,11の着磁方向(N極からS極へ向かう)におけ
るN極及びS極は、磁極片41のS極,N極に吸引された
状態となっており、励磁コイル16には各マグネットロー
タ10,11に対する付勢力は生じない(図12(a)参
照)。つぎにθ=45度のとき、各励磁コイル16,17に流
れる電流は、励磁コイル16(C14)及び励磁コイル17
(C15)が共に+(正)方向で強さ最大時の1/2ずつ
となり、この場合励磁コイル16(C14)にも励磁コイル
17と同様な付勢力、詳しくは励磁コイル16に矢印R10で
示すようにN極からS極へ向かう磁界(磁極)が生じ、
この磁界は、ヨーク16を通じて磁極片40に導かれ、矢印
R1,R2で示されるマグネットロータ10,11の着磁方
向におけるS極及びN極は、磁極片40のN極、S極に吸
引され、各マグネットロータ10,11は、各励磁コイル1
6,17の付勢力(回転磁界)により反時計方向に略45度
回転し、この結果出力ギヤ4は、時計方向に回転した状
態となる(図12(b)参照)。そして前記第1実施例に
おける図7と同様に各マグネットロータ10,11が一回転
する場合の動作をまとめたものが図13に示す表であり、
かかる構成により前記実施例と同様な効果を得ることが
できる。
【0027】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、出力軸
を有しかつその周方向に沿って複数の連続歯が形成され
た出力ギヤと、この出力ギヤの前記周方向に並設されて
前記連続歯に噛合する連結ギヤ部を有する2つのマグネ
ットロータと、この2つのマグネットロータに各々同期
した回転磁界を与えて前記出力ギヤを回転駆動させる一
対の励磁コイルとからなることにより、また前記構成に
おいて前記励磁コイルに励磁信号を供給する駆動回路を
備えたことによって、また前記駆動回路が360 度をほぼ
SIN波,COS波の波形で変化する前記励磁信号を前
記励磁コイルに供給することにより、また前記マグネッ
トロータ各々の着磁方向が前記連結ギヤ部と前記連続歯
との噛合状態において互いに略90度異なることにより、
また前記各励磁コイルの回転磁界方向が前記各マグネッ
トロータに略直交して加わるよう構成したことにより、
また前記マグネットロータ各々の着磁方向が前記連結ギ
ヤ部と前記連続歯との噛合状態において略同じであるこ
とにより、また前記マグネットロータ各々の着磁方向が
前記連結ギヤ部と前記連続歯との噛合状態において互い
に略180 度異なることにより、励磁コイル同志を出力軸
の軸線方向に沿って交差状に重ねて巻装したり、マグネ
ットロータと励磁コイルとからなる駆動部を出力軸の軸
線方向に沿って積層配置する必要がなく、出力軸の軸線
方向に対する高さ寸法を低く抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の外観を示す側面図及び上面
図である。
【図2】図1(b)のA−A線に沿った断面図である。
【図3】図1(b)の上ケースを除いた上面図である。
【図4】図1から図3の電動回転装置を駆動させるため
の駆動回路を示す回路ブロック図である。
【図5】支軸部の回転角度を得るために要する各励磁コ
イルの供給電流(励磁信号)の関係を示す図である。
【図6】図5の供給電流(励磁信号)に応じた各マグネ
ットロータの動作を示す説明図である。
【図7】図6の各マグネットロータが一回転する際の動
作をまとめた一覧表である。
【図8】本発明の第2実施例を示す概略構成図である。
【図9】本発明の第3実施例を示す概略構成図である。
【図10】本発明の第4実施例を示す概略構成図である。
【図11】図10の各マグネットロータが一回転する際の動
作をまとめた一覧表である。
【図12】本発明の第5実施例を示す概略構成図である。
【図13】図12の各マグネットロータが一回転する際の動
作をまとめた一覧表である。
【符号の説明】
3 出力軸 4 出力ギヤ 9 連続歯 10,11 マグネットロータ 14 連結ギヤ部 16(C1,C2,C5,C7,C8) 第1の励磁コイ
ル 17(C3,C4,C6,C9,C10) 第2の励磁コイ
ル 24 駆動回路
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年3月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】図6の各マグネットロータが一回転する際の動
作をまとめた図表である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図11
【補正方法】変更
【補正内容】
【図11】図10の各マグネットロータが一回転する際の動
作をまとめた図表である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図13
【補正方法】変更
【補正内容】
【図13】図12の各マグネットロータが一回転する際の動
作をまとめた図表である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 出力軸を有しかつその周方向に沿って複
    数の連続歯が形成された出力ギヤと、この出力ギヤの前
    記周方向に並設されて前記連続歯に噛合する連結ギヤ部
    を有する2つのマグネットロータと、この2つのマグネ
    ットロータに各々同期した回転磁界を与えて前記出力ギ
    ヤを回転駆動させる一対の励磁コイルとからなることを
    特徴とする電動回転装置。
  2. 【請求項2】 前記励磁コイルに励磁信号を供給する駆
    動回路を備えたことを特徴とする請求項1記載の電動回
    転装置。
  3. 【請求項3】 前記駆動回路は360 度をほぼSIN波,
    COS波の波形で変化する前記励磁信号を前記励磁コイ
    ルに供給することを特徴とする請求項2記載の電動回転
    装置。
  4. 【請求項4】 前記マグネットロータ各々の着磁方向が
    前記連結ギヤ部と前記連続歯との噛合状態において互い
    に略90度異なることを特徴とする請求項1から請求項3
    記載の電動回転装置。
  5. 【請求項5】 前記各励磁コイルの回転磁界方向が前記
    各マグネットロータに略直交して加わるよう構成したこ
    とを特徴とする請求項1から請求項3記載の電動回転装
    置。
  6. 【請求項6】 前記マグネットロータ各々の着磁方向が
    前記連結ギヤ部と前記連続歯との噛合状態において略同
    じであることを特徴とする請求項5記載の電動回転装
    置。
  7. 【請求項7】 前記マグネットロータ各々の着磁方向が
    前記連結ギヤ部と前記連続歯との噛合状態において互い
    に略180 度異なることを特徴とする請求項6記載の電動
    回転装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007506949A (ja) * 2003-09-26 2007-03-22 マイクロコンポネンツ・エス アー ポインター形指示器デバイスを駆動するマイクロモータ装置
WO2012008383A1 (ja) * 2010-07-12 2012-01-19 国立大学法人東北大学 磁気ポンプ

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