JP3600003B2 - 記録用紙 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は記録用紙およびラベルに関するものであり、その中でも金属箔に直接記録したような印象を与える金属光沢感をもった記録面をもつインクジェット記録方式、溶融型感熱転写記録方式または昇華型感熱転写記録方式にて記録可能な記録用紙およびラベルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録方式は、種々の作動原理によりインクの微小液滴を飛翔させて紙などの記録シートに付着させ、画像・文字などの記録を行なうものであるが、高速、低騒音、多色化が容易、記録パターンの融通性が大きい、現像−定着が不要などの特徴があり、漢字を含め各種図形およびカラー画像などの記録装置として種々の用途において急速に普及している。さらに、多色インクジェット方式により形成される画像は、製版方式による多色印刷に比較して遜色のない記録を得ることが可能である。また、作成部数が少なくて済む用途においては、安価であることからフルカラー画像記録分野にまで広く応用されつつある。
【0003】
このインクジェット記録方式で使用される記録シートとしては、通常の印刷や筆記に使われる上質紙やコーテッド紙を使うべく、装置やインク組成の面から努力がなされてきた。しかし、装置の高速化・高精細化あるいはフルカラー化などインクジェット記録装置の性能の向上や用途の拡大に伴い、記録シートに対してもより高度な特性が要求されるようになった。
【0004】
即ち、当該記録シートとしては、印字ドットの濃度が高く色調が明るく鮮やかであること、インクの吸収が早く印字ドットが重なった場合においてもインクが流れ出したり滲んだりしないこと、印字ドットの横方向への拡散が必要以上に大きくなく、且つ周辺が滑らかでぼやけないことなどの高い画像再現性が要求される。またインクジェット記録に用いられるインクが水溶性であることからくる画像の耐水性の改良も必要である。
【0005】
また、近年、ハードコピーの一手段として、感熱転写記録方式を利用する装置が軽量、安価かつコンパクトで騒音が無く、操作性、保守性にも優れているなどの利点からコンピューター、ワードプロセッサーなどの記録方式として広く利用されている。感熱転写記録方式には大きく分けて溶融型と昇華型がある。溶融型感熱転写記録方式のプリンターの原理は、画像を電気信号に変換し、さらにこの電気信号をサーマルヘッドにより熱信号に変換して、熱溶融性色素が塗工された熱転写媒体(以下、溶融型インクドナーシートという)を加熱し、溶融型インクドナーシートから感熱転写記録用紙のインク受理層へ色素が転写することで情報を記録するものである。また、昇華型感熱転写記録方式は多色階調性画像の再現性に優れており、昇華型感熱転写方式のプリンターを用いて印字される。このような昇華型感熱転写方式のプリンターの原理は、画像を電気信号に変換し、さらにこの電気信号をサーマルヘッドにより熱信号に変換して、熱移行性色素が塗工された熱転写媒体(以下、昇華型インクドナーシートという)を加熱し、昇華または媒体中での拡散により、昇華型インクドナーシートから昇華型感熱転写記録用紙のインク受理層へ色素が転写することで情報を記録するものである。
【0006】
インクジェット記録方式または感熱転写記録方式でカラー画像を出力する場合は、単色のイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックによる多諧調画像ドットを面順次方式により重ね印字し、これによって、レッド、グリーン、ブルー、その他の多数の中間色相と濃度の画像を形成し、天然色写真調の画像を形成する。
【0007】
しかし、高い画像再現性を追求する方向とは別にポスターやラベルとしてインクジェット記録用紙、溶融型感熱転写記録用紙又は昇華型感熱転写受像シートを使用する方向もできつつある。それらで使用される画像は、ポップアートとか低解像度の写真画像で十分である。むしろ、高精細画像よりはいかに人目を引くかと言ったアイキャッチ効果に重点が置かれる。
【0008】
アイキャッチ効果を高める手段としては、大判化、人目を引く彩色化がある。大判化はプリンターの大型化やプロッターの使用で実現可能である。しかし、人目を引く彩色に関しては、印刷できる色がインクあるいは色素のシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの組み合わせからなるため、他の印刷物と差別化された色を表現することは従来難しかった。そこで、人目を引くように印刷面に光沢感を持たせた用紙が開発された。光沢感を突き詰めればアルミニウム箔に代表されるような金属箔にたどり着くが、インクジェット記録では使用インクが水性のものが多いこと、金属箔自体に溶媒吸収性がなく、さらに乾燥工程もないためインクを表面に定着することは不可能であった。また、溶融型感熱転写記録では一応色素は金属箔上に定着するもののその定着性が不十分なため擦れたりするだけで簡単に画像は脱落してしまう。昇華型感熱転写記録に至っては未処理の金属箔上にきちんと画像を形成することは困難であった。
【0009】
また、ポリエチレンテレフタレートフィルムにアルミ蒸着を行い、該フィルムの蒸着を施した面の反対面に記録層を設けてアイキャッチ効果を高めた記録シートもあるが、アルミ蒸着層が非常に薄いためその上に記録層を設けてもムラが目立ち、また、アルミ蒸着層の上にフィルム層があるため、斜めから見た際の光沢感はフィルムの光沢感が反映されたものになるため折角のアルミ蒸着層の光沢感が生かされない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
よって、本発明が解決しようとする課題は、金属光沢感を持ち、インクジェット記録方式、溶融型感熱転写記録方式または昇華型感熱転写記録方式のプリンターを用いて印刷が可能なアイキャッチ効果の高い記録用紙およびラベルを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、以上の様な問題点を解決するため鋭意研究の結果、以下の発明に至った。
【0012】
すなわち、(1)支持体の一方の面に接着樹脂層、金属箔、記録層を順次積層してなり、支持体のガーレー透気度が150秒以下、接着樹脂層の厚さが15μm以上であることを特徴とする金属光沢記録用紙の発明である。
【0013】
さらに、(2)支持体の反対面に記録層を積層してなる両面に記録可能な上記(1)記載の金属光沢記録用紙の発明である。
【0014】
また、(3)支持体の反対面に粘着層、剥離紙を順次積層してなる貼り付け可能な上記(1)記載の金属光沢記録用紙の発明である。
【0015】
(4)金属箔上に積層している記録層がインクジェット記録層、溶融型感熱転写受像層、昇華型感熱転写受像層から選ばれる少なくとも一つである上記(1)、(2)または(3)記載の金属光沢記録用紙の発明である。
【0016】
(5)金属箔上に積層している記録層が、塗膜透明性を損なわない範囲で白色顔料を含有するインクジェット記録層である上記(1)、(2)または(3)記載の金属光沢記録用紙の発明である。
【0018】
(6)金属箔上に積層している記録層と反対面の記録層が同一の記録方式で記録可能である上記(2)記載の両面に記録可能な金属光沢記録用紙の発明である。
【0019】
(7)金属箔上に積層している記録層と反対面の記録層が異なる記録方式で記録可能である上記(2)記載の両面に記録可能な金属光沢記録用紙の発明である。
【0021】
(8)支持体の反対面に設けられた記録層のベック平滑度が支持体のベック平滑度の2倍以下である上記(2)、(6)または(7)記載の金属光沢記録用紙の発明である。
【0022】
(9)金属箔と記録層の間に着色樹脂層を設けてなる上記(1)記載のカラー金属光沢記録用紙の発明である。
【0023】
(10)金属箔がアルミニウム箔である上記(1)記載の金属光沢記録用紙の発明である。
【0024】
(11)接着樹脂層が熱可塑性樹脂からなる上記(1)記載の金属光沢記録用紙の発明である。
【0025】
(12)粘着層で使用されている粘着剤が再剥離性である上記(3)記載の金属光沢記録用紙の発明である。
【0027】
(13)支持体の一方の面に、接着樹脂層、金属箔、記録層を順次積層し、該支持体の反対面に粘着層、剥離紙を順次積層してなり、支持体のガーレー透気度が150秒以下、接着樹脂層の厚さが15μm以上であことを特徴とする記録ラベルの発明である。
【0032】
(14)金属箔の厚みが7μm以上30μm以下である上記(13)記載の記録ラベルの発明である。
【0033】
【発明の実施の形態】
本発明に用いられる支持体としては、上質紙、グラシン紙、キャスト紙、コーテッド紙などの通常の天然パルプ紙が使用される。これらは白色でも、着色されていても良い。また、支持体として合成繊維あるいは合成樹脂フィルムを擬紙化したいわゆる合成紙、繊維構造体(織布、編布、不織布)、ガラスファイバーシートなど無機質シート、合成樹脂フィルム、ガラス、金属面、板あるいは合板、積層板などでもプリンターで搬送可能であり記録できる可撓性、折り曲げ適性などを有する範囲であれば、特に問題なく使用できる。これらは着色されていても何等差し支えない。また、接着樹脂の目止めのためにアンカー処理などが施されていても差し支えない。支持体の厚み、強度、色については特に限定せずに用いることができる。
【0034】
本発明に用いられる支持体のガーレー透気度は150秒以下であることが好ましい。より好ましくは2秒以上150秒以下である。当初予想されたことではないが、支持体のガーレー透気度が150秒以下にあると、本発明の金属光沢記録用紙はカール性が良好になることが判明した。より具体的には、湿度条件が種々変化しても本発明の金属光沢記録用紙はカール変化が少なく、良好なカール性を維持するのである。ガーレー透気度が150秒以下の支持体としては、好ましくは天然パルプを叩解して作製される上質紙が用いられる。キャスト紙、コーテッド紙等ではガーレー透気度が150秒を超える傾向にあり、150秒を超えると本発明の金属光沢記録用紙のカール変化は大きくなる傾向にある。また、支持体のガーレー透気度が2秒より低くなってもカール変化が大きくなる傾向にある。
【0035】
本発明に用いられる金属箔に用いられる金属はアルミニウム、金、銀、銅、クロム、インジウム、錫など特に制限はない。厚みは、特に制限するものではないが、5〜20μm程度が、プリンター搬送性に問題を起こさず好ましい。また、外側にくる金属箔の面は、光沢面の方がよりアイキャッチ効果が高く好ましい。
【0036】
本発明の記録ラベルで用いられる金属箔に、厚みが7μm以上30μm以下のものが用いられるとラベルのダイカット性が良好になる。すなわち、厚みが7μm以上30μm以下の金属箔を用いた本発明の記録ラベルは、抜き加工(ダイカット)の際、切り口周辺が非常にきれいになる。厚みが7μmより薄くなると抜き加工の際、接着樹脂層と金属箔が剥がれてしまう傾向がある。また、30μmを超えると切り口周辺の光沢感が減少する傾向がでてくる。
【0037】
金属箔として、特にアルミニウム箔はその取り扱いの容易さ、表面の安定性の点から好ましく、さらに着色層を設けることにより多種類のカラーバリエーションを得ることができることより好ましい。
【0038】
本発明で接着樹脂層を構成する接着樹脂としては、一般に紙分野で用いられる接着剤あるいは粘着剤であれば特に制限はなく、用いられる樹脂としては例えばゴム系接着樹脂、合成ゴム系接着樹脂、変性ゴム系接着樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂系接着樹脂、ポリウレタン樹脂系接着樹脂、ニトロセルロース系接着樹脂、ポリエステル樹脂系接着樹脂、尿素樹脂系接着樹脂、フェノール樹脂系接着樹脂、メラミン樹脂系接着樹脂、レゾルシノール系接着樹脂、ポリビニルアルコール系接着樹脂、ケイ酸ソーダ系接着樹脂、エポキシ樹脂系接着樹脂、シアノアクリル樹脂系接着樹脂、アクリル樹脂系接着樹脂、シリコーン樹脂系接着樹脂、不飽和ポリエステル樹脂系接着樹脂、エチレン・酢酸ビニル系接着樹脂、ポリアミド樹脂系接着樹脂、脂肪族あるいは芳香族ポリウレタン系接着樹脂、共重合ナイロン系接着樹脂などが使用されるが、接着強度、耐熱性などからポリウレタン系接着樹脂が好適に用いられる。接着樹脂の塗布形状も有機溶剤系、水溶液系、エマルジョン系、無溶剤系、反応硬化系、あるいはホットメルトタイプであってもさしつかえない。接着樹脂の硬化方法は自然乾燥、酸化硬化、加熱硬化、付加重合、縮合重合、加熱乾燥、2液硬化、あるいは放射線硬化であってもさしつかえない。
【0039】
また、溶融押し出ししたポリエチレンやポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂を接着樹脂としても良い。熱可塑性樹脂を接着樹脂層に用いることによりアルミ箔表面に支持体の地合等表面形状の影響がでにくくなり、よりいっそうの光沢感を得ることができる。
【0040】
さらに、熱可塑性樹脂を接着層に用いるときのみでなく他の樹脂を用いる際でも接着樹脂層の厚みを15μm以上にすることにより支持体の凹凸の影響が金属箔の表面にでなくなり平坦化がはかられることにより金属光沢感が増すことが判明した。さらに好ましくは15μm以上150μm以下である。150μmを超えると本発明の金属光沢記録用紙をカード用途等に使用する際、折り加工がしにくくなる傾向がでてくる。
【0041】
さらに当初予想しなかったことであるがインクジェット記録方式においては記録部のインク滲みが少なくなることにより、記録鮮明化がはかられることが判明した。また、溶融型感熱転写記録方式においては、溶融型インクドナーシートとの密着性が向上し、微細な印字でも記録部が潰れることなく良好に記録されることが判明した。昇華型感熱転写記録方式においては、記録の際、ベタ印字部の色ムラが減少することが判明した。
【0042】
本発明の金属光沢記録用紙の記録層に、インクジェット記録層を設ける場合、その塗工量は特に限定されるものではないが、あまり少ないと、画像濃度・色彩性・鮮明性が低く、インクが支持体の面方向に拡散して鳥の羽状にギザギザしたフェザリングと呼ばれるドット形状の悪化が発生する。また、あまり塗工量が多いと塗工後の乾燥工程における乾燥負荷が高まり、塗工速度の低下に伴う生産性の低下ばかりでなく、高負荷での乾燥では、インクジェット記録層を構成する塗被組成物中のバインダーが、蒸発する溶媒と共にインクジェット記録層表面に移動して、その表面の空隙量を低下させるために、記録時に地汚れなどの発生がある。塗工量の多いインクジェット記録層で生じる問題は、塗被組成物の濃度や乾燥工程の能力に影響されるが、望ましくは、1〜10g/mである。
【0043】
インクジェット記録層には、公知の白色顔料をインクジェット記録層の塗膜透明性を損なわない範囲で1種以上用いることができる。例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、加水ハロイサイト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウムなどの白色無機顔料、スチレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチレン、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹脂などの有機顔料などが挙げられる。上記の中でも、インクジェット記録層中に主体成分として含有する白色顔料としては、多孔性無機顔料が好ましく、多孔性合成非晶質シリカ、多孔性炭酸マグネシウム、多孔性アルミナなどが挙げられ、特に細孔容積の大きい多孔性合成非晶質シリカが好ましい。これら白色顔料を用いる場合でもその使用量は極力少ない方が好ましい。
【0044】
また、接着剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、酢酸ビニル、酸化澱粉、エーテル化澱粉、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体、カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白、シリル変性ポリビニルアルコール等;スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体等の共役ジエン系共重合体ラテックス;アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルの重合体又は共重合体、アクリル酸及びメタクリル酸の重合体又は共重合体等のアクリル系重合体ラテックス;エチレン酢酸ビニル共重合体等のビニル系重合体ラテックス;或いはこれらの各種重合体のカルボキシル基等の官能基含有単量体による官能基変性重合体ラテックス;メラミン樹脂、尿素樹脂等の熱硬化合成樹脂系等の水性接着剤;ポリメチルメタクリレート、ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルブチラール、アルキッド樹脂等の合成樹脂系接着剤が挙げられ、1種以上で使用される。
【0045】
本発明の原紙に、インクジェット記録層を塗工する方法は、各種ブレードコーター、ロールコーター、エアーナイフコーター、バーコーター、ロッドブレードコーター、ショートドウェルコーター、サイズプレスなどの各種装置をオンマシンあるいはオフマシンで用いることができる。また、塗工後には、マシンカレンダー、TGカレンダー、スーパーカレンダー、ソフトカレンダーなどのカレンダーを用いて仕上げても良い。
【0046】
本発明でいうインクとは、下記の着色剤、液媒体、その他の添加剤からなる記録液体である。
【0047】
着色剤としては、直接染料、酸性染料、塩基性染料、反応性染料あるいは食品用色素などの水溶性染料が挙げられる。
【0048】
インクの溶媒としては、水および水溶性の各種有機溶剤、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、イソブチルアルコールなどの炭素数1〜4のアルキルアルコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド類;アセトン、ジアセトンアルコールなどのケトンまたはケトンアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのポリアルキレングリコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコールなどのアルキレン基が2〜6個のアルキレングリコール類;グリセリン、エチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールメチル(またはエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテルなどの多価アルコールの低級アルキルエーテル類などが挙げられる。これらの多くの水溶性有機溶剤の中でも、ジエチレングリコールなどの多価アルコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテルなどの多価アルコールの低級アルキルエーテルが好ましい。その他の添加剤としては、例えば、pH調節剤、金属封鎖剤、防カビ剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、湿潤剤、界面活性剤、および防錆剤などが挙げられる。
【0049】
本発明の金属光沢記録用紙の記録層に溶融型感熱転写受像層を設ける場合、インク受容性のある樹脂が塗設されていればよい。具体的には、澱粉、カゼイン、ゼラチン、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどの水溶性樹脂、スチレンブタジエン系、アクリル系、酢酸ビニル系などの樹脂エマルションをグラビアコーター、ロールコーター、ロッドコーター、ダイコーター、カーテンコーター、ブレードコーターなどにより塗工し溶融型感熱転写受像層とすればよい。
【0050】
さらに高い印字品質を得るために、溶融型感熱転写受像層の透明性を損なわない範囲でシリカ、アルミナ、酸化チタン、カオリン、クレー、タルク、酸化亜鉛、硫酸バリウムなどの無機顔料、澱粉粒、セルロースパウダー、メラミン系樹脂微粒子、グアナミン系樹脂微粒子、ウレタン系樹脂微粒子、エポキシ系樹脂微粒子、シリコーン系樹脂微粒子、ビニル系樹脂微粒子などの有機顔料、ビニル系樹脂中空微粒子、メラミン系樹脂中空微粒子などの中空顔料を溶融型感熱転写受像層中に添加してもよい。
【0051】
本発明の溶融型感熱転写受像層に必要に応じて、分散剤、架橋剤、染料、蛍光剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、界面活性剤、消泡剤、増粘剤、導電剤などを添加してもよい。
【0052】
本発明の金属光沢記録用紙の記録層として昇華型感熱転写受像層を設ける場合、熱により昇華して移行する染料に対して染着性を有する昇華型感熱転写受像層を構成する染料染着性の結着剤樹脂としては、染料との相互作用が強く、染料が安定して樹脂中へ拡散し得るものであればいづれも好適に使用できる。
【0053】
例えば、エステル結合を有するものとしては、ポリエステル樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、スチレンアクリレート樹脂など;また、ウレタン結合を有するものとしては、ポリウレタン樹脂;アミド結合を有するものとしては、ポリアミド樹脂(ナイロン);尿素結合を有するものとしては、尿素樹脂;更に、その他の極性の高い結合を有するものとしては、ポリカプロラクトン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリアクリロニトリル樹脂などが使用でき、または、上記樹脂の構成単位の内の1種以上を主成分とする共重合体、例えば、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体などとして使用することもでき、更に、上記樹脂を単独または2種以上混合して使用することができる。
【0054】
また、上記の樹脂は、有機溶剤あるいは水に溶解または乳化分散しエマルションとして、グラビアコーター、ロールコーター、ロッドコーター、ダイコーター、カーテンコーター、ブレードコーター、エアーナイフコーター、スライドホッパーなどを使用して中間層上に塗工することができる。昇華型感熱転写受像層の乾燥塗工量は0.5〜15g/mの範囲であることが好ましい。また、必要に応じて中間層上に易接着性処理を施して昇華型感熱転写受像層との接着性を向上させることもできる。
【0055】
金属箔表面を易接着性にする方法としては、コロナ処理、プラズマ処理などにより金属箔表面を改質するもの、または金属箔表面と昇華型感熱転写受像層の両者に接着性の良い樹脂を塗工するものなどがある。かかる樹脂としては両層に対して接着性の良好な樹脂がいづれも好適に使用し得るが、例えば、アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ウレタン系樹脂、スチレンブタジエン系樹脂、またはその共重合体などを例示することができる。
【0056】
本発明の両面に記録可能な金属光沢記録用紙を作製する場合、金属箔上の記録層と支持体の反対面に設ける記録層は同一でもよいし異なっていてもよい。すなわち、金属箔上にインクジェット記録層を設け、その支持体の反対面にインクジェット記録層を設けたものでもよいし、あるいは支持体の反対面に熱溶融型感熱転写所像層を設けてもよい。記録層を設ける順序は、金属箔上に記録層を設けた後に支持体の反対面に記録層を設けてもよいし、支持体の反対面に記録層を設けた後に金属箔上に記録層を設けてもよく、特に塗設順序を制限することはない。
【0057】
また、本発明において、ブロッキング防止の目的で溶融型感熱転写受像層あるいは昇華型感熱転写受像層中に離型剤を添加しても良い。かかる離型剤の具体的な例としては、高級脂肪酸またはそのエステル、アミドまたはその金属塩、セラックワックス、モンタンワックス、カルナバワックス、ポリエチレンワックスなどのワックス類やテフロンパウダー;フッ素系、燐酸エステル系の界面活性剤;シリコーンオイルなどが挙げられる。また、シリコーンオイルとしては、アミノ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、アルキッド変性シリコーン、ポリエステル変性シリコーンなどの変性シリコーンオイルなども使用される。また、シリコーン化合物として、硬化型のシリコーン化合物も必要により用いることが出来る。硬化型のシリコーン化合物としては、反応硬化型、電離放射線硬化型、触媒硬化型などが挙げられる。
【0058】
更に、必要に応じて、染料、顔料、湿潤剤、消泡剤、分散剤、帯電防止剤、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、光安定化剤などの添加剤を昇華型感熱転写受像層中に含有することもできる。特に、顔料に関しては、シリカ、アルミナ、酸化チタン、炭酸カルシウム、カオリン、クレー、酸化亜鉛、硫酸バリウムなどに代表される無機質粒子を添加することもできる。
【0059】
本発明の両面に記録可能な金属光沢記録用紙において、支持体の反対面に設けられる記録層のベック平滑度は支持体の反対面のベック平滑度の2倍以下であることが好ましい。当初、本発明者はプリンターの搬送性、特に用紙の重送性解消には金属箔上の記録層のベック平滑度と支持体の反対面に設けられた記録層のベック平滑度との関係が重要と考えていたが、鋭意検討の結果、支持体の反対面、すなわち記録層が設けられる面のベック平滑度の2倍以下のベック平滑度で支持体の反対面に記録層が設けられればプリンター搬送性が良好となり、重送が発生しないことが判明した。記録層のベック平滑度を支持体の反対面のベック平滑度の2倍以下とするには記録層の塗布量を制御することにより実現される。具体的には、15g/m以下の塗布量が好ましい、より好ましくは1〜15g/mの塗布量である。塗布量が1g/m未満であると支持体表面が塗層より露出し記録性能が低下する傾向がある。15g/mを超えるとベック平滑度は急激に数値が上昇する。また、その塗布方式もブレードコーター、コンマコーターのように塗層表面を物理的にならすものではなく、エアナイフコーターのように均一の塗層厚を実現するようなものが好ましい。
【0060】
本発明の貼り付け可能な金属光沢記録用紙、記録ラベルの粘着層で用いられる粘着剤は、一般的なアクリル樹脂、天然及び合成ゴム、スチレン/ブタジエン共重合体、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル/エチレン共重合体、デンプン、シリコーン系化合物、ニカワ、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリウレタン、ポリウレタン等の樹脂を単独で、あるいは溶液、水溶液、エマルジョンの形で用いることができる。好ましくは、合成樹脂が用いられる。これらの粘着剤のセットの方法は熱乾燥、ホットメルト等いかなる方法を用いても差し支えない。
【0061】
該粘着剤は再剥離性であってもよい。再剥離性粘着剤が有効に機能する為には、支持体と粘着剤との接着性(投錨性)が強い一方で、粘着剤の凝集力が強く、かつ被接着体と粘着剤との接着性が弱いという特性が要求される。これらの要求特性の内、投錨性を向上させる為には粘着剤ポリマーの分子量が低いことが好ましく、他2者を満足させる為には逆に粘着剤ポリマーの分子量が高いことが好ましいというジレンマがあり、これをクリアする手段としては、例えば2液系の再剥離粘着剤がある。これは主剤となる低分子量の粘着剤ポリマーで支持体との投錨性を確保した後、適当な架橋剤でポリマーを架橋、高分子量化させることで粘着剤と被接着体との接着力を調整するものであり、主剤としてはアクリル共重合樹脂等、架橋剤としてはエポキシ樹脂等が用いられるのが一般的である。あるいは、微球体粘着剤による物理的ソケット効果によって被接着体との接着力を調整したり、被接着体と粘着剤の表面極性に起因する両者間の電気的結合を緩和するような官能基を粘着剤に共重合することによって接着力を調整したりする方法もある。
【0062】
具体的な粘着剤としては、1液系粘着剤では、一般的なアクリル樹脂、天然及び合成ゴム、スチレン/ブタジエン共重合体、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル/エチレン共重合体、デンプン、シリコーン系化合物、ニカワ、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリウレタン、ポリウレタン等の樹脂を単独で、あるいは溶液、水溶液、エマルジョンの形で用いることができる。2液系粘着剤としては、主剤となるアクリル共重合樹脂等の低分子量樹脂をグリシジルメタクリレート等を硬化剤として加えてエポキシ架橋を行ったり、ブチル化メラミン樹脂によりメラミン架橋、トリス4−フェニルイソシアネート、コロネートL等によるイソシアネート架橋を行い、使用することができる。
【0063】
本発明の粘着層には、さらに、その他の添加剤として、分散剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、着色染料、着色顔料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防バイ剤、耐水化剤、湿潤紙力増強剤、乾燥紙力増強剤、帯電防止剤、老化防止剤などを適宜配合することもできる。
【0064】
本発明の粘着層を塗工する方法としては、例えば、グラビアコーター、グラビアオフセットコーター、バーコーター、ロールコーター、エアナイフコーター、Uコンマコーター、スムージングコーター、マイクログラビアコーター、リバースロールコーター、4本あるいは5本ロールコーター、ブレードコーター、ディップコーター、落下カーテンコーター、スライドコーター、ダイコーター、溶融押し出しなど如何なる塗工方法を用いてもよい。
【0065】
本発明の粘着層を形成する樹脂の支持体への浸透をより一層防止する目的で、支持体に接してバリヤー層を設けてもよい。バリヤー層の役割は、粘着層を設けるに当って、粘着層を形成する樹脂の支持体中への浸み込み防止と、平滑性の付与である。本発明に用いることのできるバリヤー層は、水溶性高分子あるいは親水性高分子の水溶液あるいはエマルジョンにより設けることが可能である。必要ならば消泡剤、分散剤などを併用して用いることができる。バリヤー層は、樹脂あるいは溶媒が支持体に浸透するのを防ぐものであればポリオレフィン樹脂の溶融ラミネート、あるいはドライラミネートなどにより形成することもできる。
【0066】
本発明の貼り付け可能な金属光沢記録用紙、記録ラベルで用いられる剥離紙は、何ら制限されることなく、フィルムベース剥離紙、上質紙ベース剥離紙、ラミネート紙ベース剥離紙等いかなるものを用いても良い。また、その坪量、厚み、色に関しても何ら制限することはなく、塗設されている剥離層もその使用用途に合っているものであればどのようなものを用いても構わない。
【0067】
本発明の着色樹脂層は染料あるいは顔料と接着樹脂からなり、該染料および該顔料は接着樹脂層中になじみよく分散できるものであれば特に制限されるものではない。以下に、染料及び顔料の例を示す。
【0068】
染料としては、アゾ化合物(ジチゾン、ホルマザン)、キノン系(ナフトキノン、アントラキノン、アクリドン、アントアントロン、インダントレン、ピレンジオン、ビオラントロン)、キノンイミン(アジン、オキサジン、チアジン)、インジゴ染料(インジルビン、オキシインジゴ、チオインジゴ)、硫化染料、ジフェニルメタン、トリフェニルメタン(フルオラン、フルオレセイン、ローダミン)、フェロセン、フルオレノン、フルギド、ペリレン、フェナジン、フェノチアジン、ポリエン(カロテン、マレイン酸誘導体、ピロラゾン、スチルベン、スチリル)、ポリメチン(シアニン、ピリジニウム、ピリリウム、キノリニウム、ローダニン)、キサンテン、アリザリン、アクリジン、アクリジノン、カルボスチリル、クマリン、ジフェニルアミン、キナクリドン、キノフタロン、フェノキサジン、フタロペリノン、ポルフィン、クロロフィル、フタロシアニン化合物、クラウン化合物、スクアリリウム、チアフルバレン、チアゾール、ニトロ染料、ニトロソ染料、発色後のロイコ染料等であり、染料の分類でいえば、分散染料、カチオン染料、塩基性染料、酸性染料、含金属染料、反応染料、直接染料、硫化染料、硫化建染染料、建染染料、アゾ染料、媒染染料、酸性媒染染料、複合染料、有機溶媒溶解染料、ピグメントレジンカラー、等が挙げられる。
【0069】
顔料としては、無機顔料、有機顔料のいずれでもよく、例えば、ケイソウ土、クレー、焼成クレー、タルク、カオリン、焼成カオリン、ろう石、シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、二酸化チタン、二酸化チタン被覆雲母、チタンブラック、チタニウムイエロー、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、モリブデンホワイト、亜鉛華、リトポン、硫化亜鉛、石膏、鉛白、群青、紺青、コバルト青、鉄黒、カーボンブラック、酸化亜鉛、酸化コバルト、酸化珪素、水酸化アルミニウム、アゾ顔料、フタロシアニン顔料、染色レーキ、シリコーン粒子、澱粉粒、スチレンビーズ、尿素−ホルマリン樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂等の合成樹脂粒子、等が挙げられる。
【0070】
これらの染料或は顔料は、単独で或いは2種類以上用いることができるが、目的とする色調を達成することが必要である。
【0071】
本発明の着色樹脂層で用いられる接着樹脂は、特に制限するものではなく、すなわち、用いられる樹脂としてはゴム系接着樹脂、合成ゴム系接着樹脂、変性ゴム系接着樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂系接着樹脂、ポリウレタン樹脂系接着樹脂、ニトロセルロース系接着樹脂、ポリエステル樹脂系接着樹脂、尿素樹脂系接着樹脂、フェノール樹脂系接着樹脂、メラミン樹脂系接着樹脂、レゾルシノール系接着樹脂、ポリビニルアルコール系接着樹脂、ケイ酸ソーダ系接着樹脂、エポキシ樹脂系接着樹脂、シアノアクリル樹脂系接着樹脂、アクリル樹脂系接着樹脂、シリコーン樹脂系接着樹脂、不飽和ポリエステル樹脂系接着樹脂、エチレン・酢酸ビニル系接着樹脂、ポリアミド樹脂系接着樹脂、脂肪族あるいは芳香族ポリウレタン系接着樹脂、共重合ナイロン系接着樹脂などが使用されるが、接着強度、耐熱性などからポリウレタン系接着樹脂が好適に用いられる。接着樹脂の塗布形状も有機溶剤系、水溶液系、エマルジョン系、無溶剤系、反応硬化系、あるいはホットメルトタイプであってもさしつかえない。接着樹脂の硬化方法は自然乾燥、酸化硬化、加熱硬化、付加重合、縮合重合、加熱乾燥、2液硬化、あるいは放射線硬化であってもさしつかえない。
【0072】
本発明の着色樹脂層には、その他の添加剤として、分散剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、着色染料、着色顔料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防バイ剤、耐水化剤、湿潤紙力増強剤、乾燥紙力増強剤、帯電防止剤、老化防止剤などを適宜配合することもできる。
【0073】
本発明の着色樹脂層を金属箔上に塗工する方法は、例えば、グラビアコーター、グラビアオフセットコーター、バーコーター、ロールコーター、エアナイフコーター、Uコンマコーター、スムージングコーター、マイクログラビアコーター、リバースロールコーター、4本あるいは5本ロールコーター、ブレードコーター、ディップコーター、落下カーテンコーター、スライドコーター、ダイコーターなど如何なる塗工方法を用いてもよい。
【0074】
本発明の金属光沢記録用紙および記録ラベルにおいて、金属箔と支持体の間に塗設される接着樹脂層の厚みを15μm以上とすることにより、支持体のの地合等支持体表面形状が金属箔に影響することが少なくなる。そのため、金属箔の表面の平坦化がはかられることにより金属光沢感が増し、アイキャッチ効果が向上する。
【0075】
さらに当初予想されていたことではないが、厚みが15μm以上の接着樹脂層を設けることにより金属箔表面の平滑性が向上したためか、インクジェット記録の際、該金属箔上に塗設されたインクジェット記録層に記録された記録のインク滲み、これは外観的には滲みととらえられるが、ミクロ的には支持体の凹凸の影響によるインク吸収層の凹凸が減り平坦化がはかられるため、印刷表面の平滑が高く正面はもちろんのこと斜めからでも記録部の輪郭がはっきりするため、記録がより鮮明となりアイキャッチ効果が一層向上することが判明した。
【0076】
また、金属箔と支持体の間に塗設される接着樹脂層の厚みを15μm以上とすることにより、溶融型感熱転写記録の際、金属箔の表面の平坦化がはかられることによりインクドナーシートとの密着性が向上することにより溶融型感熱転写印字性が向上するのはもちろんのこと、微細な図柄の印字性が非常に良好となる。
【0077】
さらに、金属箔と支持体の間に塗設される接着樹脂層の厚みを15μm以上とすることにより、昇華型感熱転写記録の際、ベタ印字部の印字ムラがほとんどなくなることが判明した。
【0078】
本発明における金属光沢記録用紙を大判のポスター、あるいは配布用ビラ等に用いることにより他の印刷物とは異なった印象を受け手に与えることができ、さらに記載内容へ興味を引かせることが可能となる。
【0079】
本発明における記録ラベルを用いることにより、従来小形のため一目で判別が難しかった表示ラベル等がその金属光沢感により記載内容を詳細に判読しなくても他のラベルと判別することができるようになる。また、金属箔の厚みを7μm以上30μm以下とすることにより記録ラベルのダイカット性が向上し、切れ目周辺に曇りがない、良好なラベルを作製することができる。
【0080】
【実施例】
以下に、本発明の実施例をあげて説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。またあ、実施例、及び比較例において「部」及び「%」は、特に明示しない限り重量部及び重量%を示す。
【0081】
予備操作
インクジェット記録層組成物
合成非晶質シリカ(ファンシールX37B、徳山曹達製)10部、ポリビニルアルコール(PVA117、クラレ製)130部、カチオン性染料定着剤(スミレーズレジン1001、住友化学工業製)20部を用い、これを調液し、固形分濃度15%とし、これをインクジェット記録層組成物とした。
【0082】
溶融型感熱転写受像層組成物
濃度10%のポリビニルアルコール水溶液を溶融型感熱転写受像層組成物とした。
【0083】
昇華型感熱転写受像層組成物
下記配合を調製し昇華型感熱転写受像層組成物とした。
Figure 0003600003
【0084】
参考例1
支持体として坪量140g/m2の上質紙(ガーレー透気度160秒、ベック平滑度80秒)を用意し、接着樹脂として、エマルジョン型接着剤レジンVP−57(カネボウ・エヌエスシー社製)を用い、ダイレクトグラビアコーターで乾燥重量が6g/m2となるように塗布、熱風乾燥し、金属箔として厚さ23μm銅箔を重ね合わせ、金属箔貼り合わせ紙を得た。この金属貼合せ紙の接着樹脂層の厚みは5μmとなった。次に、予備操作で作製したインクジェット記録層組成物を先に作製した金属箔貼り合わせ紙の金属面にエアーナイフコーターにより乾燥塗工量5.5g/m2となるように塗工し、乾燥して記録層としてインクジェット記録層を形成して金属光沢記録用紙を得た。
【0085】
参考例2
金属箔を厚さ7μmのアルミニウム箔とした以外は参考例1と同様にして金属光沢記録用紙を得た。
【0086】
実施例
支持体として坪量140g/m2の上質紙(ガーレー透気度140秒、ベック平滑度80秒)を用意し、溶融押し出しダイにより接着樹脂として低密度ポリエチレンを厚み15μmでラミネートを行うと同時に金属箔として厚さ7μmのアルミニウム箔を圧着して接着し、金属貼合せ紙を得た。次に、予備操作で作製したインクジェット記録層組成物を先に作製した金属箔貼り合わせ紙の金属面にエアーナイフコーターにより乾燥塗工量5.5g/m2となるように塗工し、乾燥して記録層としてインクジェット記録層を形成して本発明の金属光沢記録用紙を得た。
【0087】
参考例3
低密度ポリエチレンの厚みを13μmとした以外は実施例と同様にして金属光沢記録用紙を得た。
【0088】
実施例
実施例で作製した金属光沢記録用紙の裏面にあたる上質紙面(ベック平滑度80秒)に予備操作で作製したインクジェット記録層組成物をエアーナイフコーターにより乾燥塗工量5.5g/m2となるように塗工し、乾燥して記録層(ベック平滑度150秒)として本発明の両面に記録可能な金属光沢記録用紙を得た。
【0089】
実施例
実施例で作製した金属光沢記録用紙の裏面にあたる上質紙面(ベック平滑度80秒)に予備操作で作製した溶融型感熱転写受像層組成物をエアーナイフコーターにより乾燥塗工量1.5g/m2となるように塗工し、乾燥して記録層(ベック平滑度90秒)として本発明の両面に記録可能な金属光沢記録用紙を得た。
【0090】
実施例
実施例で作製した金属光沢記録用紙の裏面にあたる上質紙面(ベック平滑度80秒)に予備操作で作製した昇華型感熱転写受像層組成物をエアーナイフコーターにより乾燥塗工量15g/m2となるように塗工し、乾燥して記録層(ベック平滑度200秒)として本発明の両面に記録可能な金属光沢記録用紙を得た。
【0091】
実施例
剥離紙として厚さ70μmの剥離紙を用い、該剥離紙の剥離面にコンマコーターで粘着層組成物として粘着剤(東亞合成化学工業(株)製 アロンタック HVC−3300)を乾燥塗布量25g/m2となるように塗布し、乾燥後、実施例で作製した金属光沢記録用紙の裏面にあたる上質紙面と重ね合わせて粘着加工を施し、本発明の貼り付け可能な金属光沢記録用紙を得た。
【0092】
実施例
着色層組成物として、黄色顔料(東洋インキ製造(株)製、LIOPAC YELLOW 2R)20部、接着樹脂としてアクリル共重合樹脂(ヘキスト合成(株)製、モビニール735)80部を混合した後、バーコーターで実施例で作製した金属箔貼合せ紙の金属面に乾燥塗布量10g/m2となるように塗布し、乾燥して金属面が金色のカラー金属貼合せ紙を作製した。このカラー金属貼合せ紙の着色樹脂層上に実施例と同様にしてインクジェット記録層を設け、本発明のカラー金属光沢記録用紙を得た。
【0093】
比較例1
支持体として坪量140g/mの上質紙(ガーレー透気度140秒、ベック平滑度80秒)を用意し、予備操作で作製したインクジェット記録層組成物を先の上質紙にエアーナイフコーターにより乾燥塗工量5.5g/mとなるようにインクジェット記録層組成物を塗工し、乾燥してインクジェット記録層を形成してインクジェット記録用紙を得た。
【0094】
比較例2
支持体として50μmアルミニウム箔を用意し、予備操作で作製したインクジェット記録層組成物を先のアルミニウム箔にエアーナイフコーターにより乾燥塗工量5.5g/mとなるようにインクジェット記録層組成物を塗工し、乾燥してインクジェット記録層を形成してインクジェット記録可能なアルミニウム箔を得た。
【0095】
比較例3
支持体として坪量140g/mの上質紙(ガーレー透気度140秒、ベック平滑度80秒)を用意し、接着樹脂として、エマルジョン型接着剤レジンVP−57(カネボウ・エヌエスシー社製)を用い、ダイレクトグラビアコーターで乾燥重量が6g/mとなるように塗布、熱風乾燥し、金属箔として厚さ23μm銅箔を重ね合わせ、金属箔貼り合わせ紙を得、これを比較例とした。該金属貼合せ紙の記録面は金属面とする。
【0096】
〈試験方法〉
1)記録部滲み
エプソン製スーパーファイン専用紙を標準サンプルとして、インクの滲み出しを、各実施例及び比較例のドット径(Do)と標準サンプルのドット径(Dn)との比(Do/Dn) で評価した。 この比(ドット拡大比:Do/Dn )が1.1を超えると滲みによりドットが実用上問題ない程度でわずかに肥大していることを指し、1.2を超えると、滲みにより鮮鋭性や色彩性の低下が明確となり、主観的な画像評価に影響を与えて問題となる。ドット径は、下記数1で定義される円相当径とした。Do及びDnの測定は、各サンプルを室温20℃湿度65%の環境下に24時間放置して調湿した後、同環境下で、インクジェットプリンター(エプソン製MJ−830C)により、ブラックインクでドットを印字し、画像解析装置を用いて測定する。実施例6、7についてはインクジェット記録層について試験を行った。
【0097】
【数1】
Di={(4/π)×Ai}1/2
ここで、Diは円相当径(ドット径)、Aiは実測面積であり、iは各実施例及び比較例に対応する粘着剤層の有無を示す変数である(i=0又はi=nに相当する)。
【0098】
2)アイキャッチ効果
実施例および比較例で得たインクジェット用紙をA4判に断裁し、写真画像をインクジェットプリンターで(エプソン製PM−5000C)で記録した後、蛍光灯のもとで白地の壁に貼り付け、10m離れた時点から目視で観察する。壁の白さと差別化され際だってその存在が強調されているものをアイキャッチ効果優、壁の白さに同化してその存在が判然としないものをアイキャッチ効果劣と判定する。
【0099】
3)プリンター搬送性
実施例および比較例で作製した記録用紙をA4判に断裁した後、1セット当たり20枚で、5セットについてインクジェットプリンター(エプソン製MJ−830C)にセットし、連続印字をし、重送等の搬送トラブルの発生率を評価した。発生率が0%のものはプリンター搬送性が特に優れていると判定できる。発生率が0%を越え10%以下のものは実用上問題ないレベルでのトラブル発生率であり、プリンター搬送性は優れていると判定できる。発生率が10%を超えるものはプリンター搬送性に問題があると判断される。
【0100】
4)吸湿カール
実施例および比較例で作製した金属光沢記録用紙をA4判に断裁後、室温20℃湿度65%、室温20℃湿度20%、室温20℃湿度80%の3環境下にそれぞれ24時間放置し、四隅の持ち上がり高さを測定し平均値を算出した。各環境下で10枚のサンプルについて測定を行い平均値を算出した。以下の数値は全て平均値で計算する。室温20℃湿度65%環境での値を基準とし他の環境での値との差を算出し、その差を室温20℃湿度65%環境下の値で除した。この値が0に近いものほどカール変化が少なくカール性が良好と判断できる。
【0101】
5)印字後カール性
プリンターにエプソン製PM−5000Cを用いて、A4判に断裁した実施例および比較例で作製したサンプルを室温20℃湿度65%の環境下で印字する。印字後のサンプルを室温20℃湿度65%の環境下で平らな台の上に置き、24時間経過したときの角の持ち上がり高さを測定する。測定時、一方の短辺を台に接するようにし、他方の辺の角の持ち上がり高さを定規で測定する。持ち上がり高さが10mm以下であればカール性に問題なしと判断する。
【0102】
【表1】
Figure 0003600003
【0103】
評価:表1より明らかなように本発明の金属光沢記録用紙はアイキャッチ効果に優れていることが確認できる。さらに、接着樹脂層の厚みを15μm以上にした実施例1、2、3、4、6では、接着樹脂層の厚みの効果でインクジェット記録の際の記録部滲みが非常に良好になっていることが確認できる。また、支持体のガーレー透気度を150秒以下にした実施例1、2、3、4、6では湿度が変化しても本発明の金属光沢記録用紙はカール変化が少ない。さらに、本発明の両面に記録可能な金属光沢記録用紙において、金属光沢記録面の反対面の記録層のベック平滑度が支持体のベック平滑度の2倍以下である実施例2、3は優れたプリンター搬送性を示している。
【0104】
一方、比較例1の一般的なインクジェット記録用紙ではアイキャッチ効果が乏しい。また、金属箔に記録層を設けた比較例2ではプリンター搬送性、印字後のカールに問題があり、ただ上質紙と金属箔を貼り合わせた比較例3では記録滲みが大きく記録用紙として使用することができない。
【0105】
実施例
支持体として坪量140g/m2の上質紙(ガーレー透気度140秒)を用意し、溶融押し出しダイにより接着樹脂として低密度ポリエチレンを厚み15μmでラミネートを行うと同時に金属箔として厚さ7μmのアルミニウム箔を圧着して接着し、金属貼合せ紙を得た。次に、予備操作で作製した溶融型感熱転写受像層組成物を先に作製した金属箔貼り合わせ紙の金属面にエアーナイフコーターにより乾燥塗工量8g/m2となるように塗工し、乾燥して記録層として溶融型感熱転写受像層を形成して本発明の金属光沢記録用紙を得た。
【0106】
参考例4
接着樹脂層の厚みを13μmに変更した以外は実施例と同様にして金属光沢記録用紙を得た。
【0107】
比較例4
支持体として坪量100g/mの上質紙の片面にエアーナイフコーターにより乾燥塗工量5.5g/mとなるように予備操作で作製した溶融型感熱転写受像層組成物を塗工し、乾燥して溶融型感熱転写受像層を形成して溶融型感熱転写受像紙を得た。
【0108】
比較例5
支持体として50μmアルミニウム箔を用意し、予備操作で作製した溶融型感熱転写受像層組成物を該アルミニウム箔の一方の面に塗工し、乾燥して溶融型感熱転写受像層を形成して溶融型感熱転写記録可能なアルミニウム箔を得た。
【0109】
〈試験方法〉
6)アイキャッチ効果
実施例および比較例で得た溶融型感熱転写記録可能な金属光沢溶記録用紙に溶融型感熱転写プリンター(アルプス電気製 MD−4000J)で適当な画像をA4判で記録した後、蛍光灯のもとで白地の壁に貼り付け、10m離れた時点から目視で観察する。壁の白さと差別化され際だってその存在が強調されているものをアイキャッチ効果優、壁の白さに同化してその存在が判然としないものをアイキャッチ効果劣と判定する。
【0110】
7)微細印字性
実施例および比較例で得た溶融型感熱転写記録可能な金属光沢溶記録用紙をA4判に断裁し、溶融型感熱転写プリンター(アルプス電気製 MD−4000J)で6ポイントの大きさのアルファベットを印字する。印字したものを目視で観察し、文字が潰れておらず十分判別できるものを微細印字性が優、部分的に潰れてはいるが判別可能なものを微細印字性が並、判別不可能なものを微細印字性が劣と判定した。
【0111】
【表2】
Figure 0003600003
【0112】
評価:
表2から明らかなように本発明の金属光沢記録用紙はアイキャッチ効果に優れる上、さらに接着樹脂層の厚みを15μm以上にすることにより溶融型感熱転写記録時の微細な印字性が良好になることが実施例10より分かる。一方、比較例5のようにアルミニウム箔上に溶融型感熱転写受像層を設けただけでは微細印字性が大きく劣ることが分かる。
【0113】
実施例
支持体として坪量140g/m2の上質紙(ガーレー透気度140秒)を用意し、溶融押し出しダイにより接着樹脂として低密度ポリエチレンを厚み15μmでラミネートを行うと同時に金属箔として厚さ7μmのアルミニウム箔を圧着して接着し、金属貼合せ紙を得た。次に、予備操作で作製した昇華型感熱転写受像層組成物を先に作製した金属箔貼り合わせ紙の金属面にエアーナイフコーターにより乾燥塗工量8g/m2となるように塗工し、乾燥して記録層として昇華型感熱転写受像層を形成して本発明の金属光沢記録用紙を得た。
【0114】
参考例5
接着樹脂層の厚みを13μmに変更した以外は実施例と同様にして金属光沢記録用紙を得た。
【0115】
比較例6
支持体として坪量140g/mの上質紙(ガーレー透気度140秒)を用いて、該上質紙の片面に昇華型感熱転写受像層を設けた昇華型感熱転写用受像シート(三菱電機製 A4−SPW)を比較例とする。
【0116】
比較例7
支持体として50μmアルミニウム箔を用意し、予備操作で作製した昇華型感熱転写受像層組成物を該アルミニウム箔の一方の面に塗工し、乾燥して昇華型感熱転写受像層を形成して昇華型感熱転写記録可能なアルミニウム箔を得た。
【0117】
〈試験方法〉
8)アイキャッチ効果
実施例および比較例で得た記録用紙を45℃で3日間放置した後、4色インクドナーシート(SU3−11C4H、三菱電機製)を使用して、昇華型感熱転写プリンター(S3600−30、三菱電機製)で適当な画像をA4判で記録した後、蛍光灯のもとで白地の壁に貼り付け、10m離れた時点から目視で観察する。壁の白さと差別化され際だってその存在が強調されているものをアイキャッチ効果優、壁の白さに同化してその存在が判然としないものをアイキャッチ効果劣と判定する。
【0118】
9)印字ムラ評価
実施例および比較例で得た昇華型感熱転写受像シート45℃で3日間放置した後、4色インクドナーシート(SU3−11C4H、三菱電機製)を使用して、昇華型感熱転写プリンター(S3600−30、三菱電機製)で100mm×100mmの大きさの黒塗りの四角を印字する。印字後該四角中の20箇所について光学濃度を測定し、最大値と最小値の差をとる。差が0.2以下のものはムラがなく特に優れた印字といえ、0.2を越え0.4以下のものは実用上大きく問題にならないレベルのムラといえる。0.4を超えるものは目視でムラが認識され実用上問題あると判断されるレベルにある。
【0119】
【表3】
Figure 0003600003
【0120】
評価:
表3から明らかなように本発明の金属光沢記録用紙はアイキャッチ効果に優れる上、実施例12のように接着樹脂層の厚みを15μm以上にすることにより昇華型感熱転写記録時の大面積を印字した際の印字ムラを減少させていることが分かる。比較例7のように金属箔に溶融型感熱転写受像層を設けたものでは印字ムラはかなり悪い結果となった。
【0121】
実施例
支持体として坪量140g/m2の上質紙を用意し、溶融押し出しダイにより接着樹脂として低密度ポリエチレンを厚み15μmでラミネートを行うと同時に金属箔として厚さ7μmのアルミニウム箔を圧着して接着し、金属貼合せ紙を得た。次に、予備操作で作製したインクジェット記録層組成物を先に作製した金属箔貼り合わせ紙の金属面にエアーナイフコーターにより乾燥塗工量5.5g/m2となるように塗工し、乾燥して記録層としてインクジェット記録層を形成した後、剥離面にコンマコーターで粘着層組成物として粘着剤(東亞合成化学工業(株)製 アロンタック HVC−3300)を乾燥塗布量25g/m2となるように塗布し、乾燥した厚さ70μmの剥離紙を重ね合わせて本発明の記録ラベルを得た。
【0122】
実施例10
支持体として坪量140g/m2の上質紙を用意し、溶融押し出しダイにより接着樹脂として低密度ポリエチレンを厚み15μmでラミネートを行うと同時に金属箔として厚さ7μmのアルミニウム箔を圧着して接着し、金属貼合せ紙を得た。次に、予備操作で作製した溶融型感熱転写受像層組成物を先に作製した金属箔貼り合わせ紙の金属面にエアーナイフコーターにより乾燥塗工量8g/m2となるように塗工し、乾燥して記録層として溶融型感熱転写受像層を形成した後、剥離面にコンマコーターで粘着層組成物として粘着剤(東亞合成化学工業(株)製 アロンタック HVC−3300)を乾燥塗布量25g/m2となるように塗布し、乾燥した厚さ70μmの剥離紙を重ね合わせて本発明の記録ラベルを得た。
【0123】
実施例11
支持体として坪量140g/m2の上質紙(ガーレー透気度140秒)を用意し、溶融押し出しダイにより接着樹脂として低密度ポリエチレンを厚み15μmでラミネートを行うと同時に金属箔として厚さ7μmのアルミニウム箔を圧着して接着し、金属貼合せ紙を得た。次に、予備操作で作製した昇華型感熱転写受像層組成物を先に作製した金属箔貼り合わせ紙の金属面にエアーナイフコーターにより乾燥塗工量8g/m2となるように塗工し、乾燥して記録層として昇華型感熱転写受像層を形成した後、剥離面にコンマコーターで粘着層組成物として粘着剤(東亞合成化学工業(株)製 アロンタック HVC−3300)を乾燥塗布量25g/m2となるように塗布し、乾燥した厚さ70μmの剥離紙を重ね合わせて本発明の記録ラベルを得た。
【0124】
実施例12
粘着剤を再剥離性粘着剤(日本NSC(株)製 デュロタック AQ616)に変更した以外は実施例と同様にして本発明の記録ラベルを得た。
【0125】
実施例13
金属箔を厚さ5μmの金泊に変更した以外は実施例と同様にして本発明の記録ラベルを得た。
【0126】
実施例14
金属箔を厚さ30μmのアルミニウム箔に変更した以外は実施例と同様にして本発明の記録ラベルを得た。
【0127】
実施例15
金属箔を厚さ33μmの錫箔に変更した以外は実施例と同様にして本発明の記録ラベルを得た。
【0128】
〈試験方法〉
10)ダイカット性
A4判の大きさの中に20mm×50mmの四角の刃が10個ついたダイカット用の抜き型を用意し、実施例で作製した本発明の記録ラベルをダイカットする。ダイカットした本発明の記録ラベルを剥離紙より剥がし、アクリル板上に貼り付ける。貼り付けたラベルを目視で観察し、ダイカット性の良好なものの数を数える。判定の基準としては、切り抜き部周辺で金属箔の曇りあるいは浮きの有無を重点的に観察した。数値はより大きい方が好ましい。
【0129】
【表4】
Figure 0003600003
【0130】
評価:
表4より明らかなように本発明の記録ラベルは、金属箔の厚みを7μm以上30μm以下に設定することによりラベルとして重要であるダイカット性が良好になることが確認できる。
【0131】
【発明の効果】
本発明における金属光沢記録用紙を大判のポスター、あるいは配布用ビラ等に用いることにより他の印刷物とは異なった印象を受け手に与えることができ、さらに記載内容へ興味を引かせることが可能となり非常に有効なものである。
【0132】
また、本発明における記録ラベルを用いることにより、従来小形のため一目で判別が難しかった表示ラベル等がその金属光沢感により記載内容を詳細に判読しなくても他のラベルと判別することができ、非常に有効なものである。

Claims (14)

  1. 支持体の一方の面に接着樹脂層、金属箔、記録層を順次積層してなり、支持体のガーレー透気度が150秒以下、接着樹脂層の厚さが15μm以上であることを特徴とする金属光沢記録用紙。
  2. 支持体の反対面に記録層を積層してなる両面に記録可能な請求項1記載の金属光沢記録用紙。
  3. 支持体の反対面に粘着層、剥離紙を順次積層してなる貼り付け可能な請求項1記載の金属光沢記録用紙。
  4. 金属箔上に積層している記録層がインクジェット記録層、溶融型感熱転写受像層、昇華型感熱転写受像層から選ばれる少なくとも一つである請求項1、2または3記載の金属光沢記録用紙。
  5. 金属箔上に積層している記録層が、塗膜透明性を損なわない範囲で白色顔料を含有するインクジェット記録層である請求項1、2または3記載の金属光沢記録用紙。
  6. 金属箔上に積層している記録層と反対面の記録層が同一の記録方式で記録可能である請求項2記載の両面に記録可能な金属光沢記録用紙。
  7. 金属箔上に積層している記録層と反対面の記録層が異なる記録方式で記録可能である請求項2記載の両面に記録可能な金属光沢記録用紙。
  8. 支持体の反対面に設けられた記録層のベック平滑度が支持体のベック平滑度の2倍以下である請求項2、または記載の金属光沢記録用紙。
  9. 金属箔と記録層の間に着色樹脂層を設けてなる請求項1記載のカラー金属光沢記録用紙。
  10. 金属箔がアルミニウム箔である請求項1記載の金属光沢記録用紙。
  11. 接着樹脂層が熱可塑性樹脂からなる請求項1記載の金属光沢記録用紙。
  12. 粘着層で使用されている粘着剤が再剥離性である請求項3記載の金属光沢記録用紙。
  13. 支持体の一方の面に、接着樹脂層、金属箔、記録層を順次積層し、該支持体の反対面に粘着層、剥離紙を順次積層してなり、支持体のガーレー透気度が150秒以下、接着樹脂層の厚さが15μm以上であることを特徴とする記録ラベル。
  14. 金属箔の厚みが7μm以上30μm以下である請求項13記載の記録ラベル。
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