JP3597798B2 - フィルムコンデンサ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フィルムコンデンサに関し、特に樹脂ケース内に樹脂封止されて配設される電極はみ出し型のフィルムコンデンサにおいて、放熱、遮熱効果に優れ、しかも自己発熱を低減することができるようにしたフィルムコンデンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
通電によるコンデンサ素子の発熱を効率よく放熱させるようにしたフィルムコンデンサとしては、例えば特開平2000−277377号公報に開示された乾式金属化フィルムコンデンサが知られている。このフィルムコンデンサは、一対の金属化フィルムを重ね合わせて巻回し、その巻回端面に金属を溶射して電極部としたコンデンサ素子を複数個並列に接続するとともに各コンデンサ素子間に放熱板を介挿してコンデンサ素体とし、このコンデンサ素体を金属ケースに収納して絶縁性樹脂で封止し、外部引出用端子と放熱板の一端部をケース外部に突出させたものである。
【0003】
また、実開平5−43533号公報に記載された乾式高圧進相コンデンサは、絶縁樹脂ポッティングコンデンサを2列に配列し、これらのコンデンサ群の間に金属板または熱伝導率の高い絶縁板からなる放熱板を介挿し、この放熱板の一部を外装金属ケースの内面に熱伝導可能に接触させている。
【0004】
この他、コンデンサ素子に接続される接続板に放熱板を兼用させたり、コンデンサ素子に接続されるリード端子と放熱板とを一体化させることにより放熱効果を向上させるようにした電解コンデンサ(特開平6−106361号公報、特開平11−219854号公報等)も知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、従来からコンデンサ素子の発熱を効率よく放熱させるために放熱板を用いている。しかしながら、従来のコンデンサはいずれも放熱効果の向上を目的としたものが殆どで、コンデンサ自体の自己発熱を低減したり、外部からのコンデンサ素子への熱的影響を低減するための対策を講じたものはなかった。
特に、近年スイッチング素子として用いられている絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(以下、IGBTと称す)やMOSFETのモジュールのスイッチング時のサージ電圧に対する保護回路(スナバ回路)に使用されるコンデンサの場合は、高周波、大電流、大電圧が要求されることから、放熱効果を高めるだけでは不十分で、IGBTからの熱を遮熱するとともに、自己発熱を低減したものが要求されている。
【0006】
本発明は上記した従来の問題および要請に応えるべくなされたもので、その目的とするところは、コンデンサ素子の発熱を効率よく放熱することができ、また外部からのコンデンサ素子への熱を良好に遮断し、しかも自己発熱を低減し、熱劣化を低減し寿命を改善したフィルムコンデンサを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために第1の発明は、コンデンサ素子を樹脂ケース内にそれぞれ内部端子部と外部端子部を一体に有するプラス側およびマイナス側外部引出用端子板とともに収納して樹脂封止し、前記各外部引出用端子板の外部端子部をケース外方に突出させたフィルムコンデンサにおいて、前記プラス側外部引出用端子板の前記内部端子部は、前記コンデンサ素子の一方の電極部の表面を覆う形状に形成されてその中央に開口部を有し、この開口部の開口縁に熱容量が小さい形状に形成された舌片状の接続片を一体に延設し、この接続片を前記一方の電極部に接合し、前記開口部をスリットを介して前記プラス側外部引出用端子板の端縁に開放し、前記スリットの両側に前記外部端子部をそれぞれ一体に延設したものである。
この発明においては、開口部とスリットの形成によって端子回路が形成されるので、外部端子部間のインピーダンスを小さくする。また、渦電流の発生も少なくする。したがって、コンデンサの自己発熱を低減することができる。
【0009】
第2の発明は、上記第1の発明において、前記プラス側外部引出用端子板と前記マイナス側外部引出用端子板に互いに対向し絶縁部材を介して接触する板部をそれぞれ設け、前記樹脂ケースを前記マイナス側外部引出用端子板が前記プラス側外部引出用端子板よりヒートシンクに近くなるなるように当該ヒートシンクに固定したものである。
この発明においては、プラス側外部引出用端子板の熱を絶縁部材およびマイナス側外部引出用端子板を介してヒートシンクに逃がし、ヒートシンクが発熱を効率よく放熱する。
【0010】
第3の発明は、上記第1または第2の発明において、前記プラス側外部引出用端子板と前記マイナス側外部引出用端子板の少なくともいずれか一方の後端縁両端部に、位置決め用突起をそれぞれ一体に突設し、これらの位置決め用突起を前記樹脂ケースの内奥隅角部にそれぞれ当接させたものである。
この発明においては、樹脂ケースの内奥隅角部によって端子板を位置決めする。樹脂ケースの内奥隅角部は、互いに直交する3つの板部分が接合されていることから、強度が最も大きく、また成形後の樹脂の収縮による反りも少ないため、端子板を正確に位置決めすることができる。
【0011】
第4の発明は、上記第1の発明において、前記プラス側外部引出用端子板の接続片を熱容量が小さい形状に形成したものである。
この発明においては、接続片の熱容量が小さいので、コンデンサ素子の電極部に接続片を半田付け、溶接等によって接合するとき、熱を電極部に速やかに伝達する。接合作業が終了した後は、急速に温度が低下し、コンデンサ素子への熱的影響を少なくする。
【0012】
第5の発明は、上記第1、第2、第3または第4の発明において、前記プラス側外部引出用端子板の前記内部端子部に前記コンデンサ素子の一側面を覆う板部を延設してなり、この板部はスリットを介して端縁に開放する開口部を有するものである。
この発明においては、開口部とスリットの形成により渦電流の発生を少なくする。したがって、渦電流損による自己発熱を低減することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明に係るフィルムコンデンサをIGBTのスナバ回路に用いた一実施の形態の一部を破断して示す要部の平面図、図2は入力側フィルムコンデンサの正面図、図3は同フィルムコンデンサの断面図、図4は同フィルムコンデンサの分解斜視図、図5は出力側フィルムコンデンサの正面図、図6は同フィルムコンデンサの断面図、図7は同フィルムコンデンサの分解斜視図である。
【0014】
図1において、1は上方に開放するケース本体、2はケース本体1の開口部を覆うカバーで、これらによってIGBT4を収容するヒートシンク3を構成している。5はIGBT4のスナバ回路に用いられる入力側フィルムコンデンサ、6は出力側フィルムコンデンサである。ヒートシンク3は、IGBT4および入、出力側フィルムコンデンサ5,6がそれぞれ発熱体を構成することから水冷により所要温度(例えば、65℃)に維持されている。IGBT4と入、出力側フィルムコンデンサ5,6は、ケース本体1の内底面に互いに近接してそれぞれ位置決めされ、複数個の止めねじ7によってそれぞれ固定されるとともに、接続端子8,9によってそれぞれ電気的に接続されている。以下、入、出力側フィルムコンデンサ5,6についてさらに詳述する。
【0015】
図2〜図4において、入力側フィルムコンデンサ5は、コンデンサ素子10と、このコンデンサ素子10の各電極部21,22にそれぞれ接合される2つの端子板、すなわちプラス側およびマイナス側の外部引出用端子板11,12と、これらの外部引出用端子板11,12および前記コンデンサ素子10を収納する樹脂製のケース13(以下、樹脂ケースという)と、前記コンデンサ素子10および外部引出用端子板11,12を樹脂封止する絶縁性の充填樹脂14とで構成されている。
【0016】
前記コンデンサ素子10としては、2枚の金属化フィルム、すなわち片面にアルミニウム等を蒸着して金属電極(図4の斜線部分)16を形成したきわめて薄い帯状の絶縁フイルム(通常、ポリエステルフィルム)17を2枚重ね合わせて所定の回数巻回することによりコンデンサ本体10aとし、このコンデンサ本体10aの軸線方向の両端面に前記電極部21,22を設けた所謂蒸着電極型コンデンサ素子が用いられる。各電極部21,22は、銅、亜鉛、錫、半田等の金属または合金の溶射によって形成されることにより、メタリコン電極を構成している。絶縁フィルム17は、金属電極16より幅が広く、幅方向の一側縁に沿って金属電極16が蒸着されることにより、他側縁側が非蒸着部分(マージン部)23を形成している。このような絶縁フィルム17はマージン部23が交互に左右反対になるように2枚重ね合わされて巻回されることにより、各電極部21,22と金属電極16との電気的接続を可能にしている。絶縁フィルム17の巻き終わり端付近は、バーンオフ処理によって金属電極16が除去され、かつヒートシールされる。そして、絶縁フィルム17は、コンデンサ本体10aを所望の形状に扁平化され前記電極部21,22が設けられた後、静電容量を安定化させる加熱工程で所定温度(100〜150℃)で一定時間(3〜10時間程度)熱処理されることにより収縮される。
【0017】
ここで、本実施の形態においては、コンデンサ素子10を図4に示すように長さL(長軸方向の寸法)、幅W(短軸方向の寸法)、高さH(電極部21,22間の寸法)の長円形の柱状体に扁平化した例を示したが、扁平化しない円柱状のものであってもよいことは勿論である。
【0018】
前記プラス側外部引出用端子板11は、銅板(C1100 1/4H)製で、プレス加工により前記コンデンサ素子10を内包する形状、すなわちコンデンサ素子10の周囲(本実施の形態においては上下面および背面と前面の一部)を取り囲む形状に形成することにより、放熱板としての機能と遮熱板としての機能を併せもたせている。このため、プラス側外部引出用端子板11は、コンデンサ素子10の長さLおよび幅Wより若干大きい矩形板状の内部端子部11Aと、この内部端子部11Aの上下端部を互いに対向するように前方に略90°の角度をもって折り曲げ形成した第1、第2の折曲片11B,11Cと、第1の折曲片11Bの先端に上方に向かって延設した外部端子部11Dとで構成されている。
【0019】
前記内部端子部11Aは、中央に長手方向に長い矩形の開口部33を有し、またこの開口部33の左右両側縁の幅方向中央には舌片状の接続片34,35が互いに対向するように一体に延設されている。これらの接続片34,35の先端部は、熱容量を小さくするために板厚が徐々に減少するように加圧形成されており、前記コンデンサ素子10の一方の電極部21に溶接(または半田付け)によって接合される。また、内部端子部11Aの前記第1の折曲片11Bが連設されている下縁の一方の角部には、小さな矩形の位置決め用切欠部37が形成されている。なお、接続片34,35の熱容量を小さくする形状としては、板厚を減少させるものに限らず、幅を減少させる形状や幅および板厚の両方を減少させる形状であってもよい。
【0020】
前記第1の折曲片11Bは、前記内部端子部11Aより若干長く形成され、その右側縁29aが内部端子部11Aの右側縁28aと同一面をなし、左側縁29bが内部端子部11Aの左側縁28bより側方に突出している。また、第1の折曲片11Bの幅方向の略中央には、スリット38が形成されている。このスリット38は、第1の折曲片11Bと前記内部端子部11Aとに延在するようにL字状に形成することにより、前記開口部33を第1の折曲片11Bの先端縁29cに開放させている。
【0021】
前記第2の折曲片11Cは、前記内部端子部11Aと同一の長さを有し、前方への突出寸法(折り曲げ寸法)が全長にわたって同一で、前記電極部22との電気的な接続を防止するために前記電極部21,22の高さHより低く設定されている。第2の折曲片11Cの基端部で幅方向中央には、幅方向に長い矩形の開口部41と、この開口部41を第2の折曲片11Cの前端縁30aに開放するスリット42が形成されている。
【0022】
前記外部端子部11Dは、前記第1の折曲片11Bの前端縁に前記スリット38を挟んでその両側に所要の間隔を保ってそれぞれ上方に折り曲げ形成した2つの端子部31A,31Bからなり、これらの端子部31A,31Bにリード線46と板状の接続端子8がそれぞれ接続され、所要の電流(例えば、50A、100KZ )が供給されるように形成されている。各端子部31A,31Bは、それぞれL字状に折り曲げ形成することにより、前記コンデンサ素子10を挟んで前記内部端子部11Aと対向する垂直な板部31A−1,31B−1と、各板部31A−1,31B−1の先端より前方に略直角に折り曲げられた板部31A−2,31B−2とでそれぞれ構成されている。このため、プラス側外部引出用端子板11は2端子型の端子板を構成している。各板部31A−2,31B−2は、接続端子8とリード線46を接続するための図示しない固定用ねじがねじ込まれるねじ取付用孔47を有し、また板部31B−2の一側には、位置決め片48が下方に折り曲げ形成されている。各端子部31A,31Bの板部31A−1,31B−1と前記内部端子部11Aとの間隔は、前記電極部22と端子部31A−1,31B−1との電気的な接続を防止するために、コンデンサ素子10の高さHより大きく設定されている。なお、内側端子部11A(接続片34,35を除く)、第1、第2の折曲片11B,11Cおよび板部31A−1,31B−1の内面は、絶縁膜によって被覆されている。
【0023】
前記マイナス側外部引出用端子板12は、前記プラス側外部引出用端子板11と同様に、銅板(C1100 1/4H)製で、プレス加工により側面視形状が略「Z」字型に形成されることにより、放熱板としての機能と遮熱板としての機能を併せもたせている。このため、マイナス側外部引出用端子板12は、矩形板状の内部端子部12Aと、この内部端子部12Aの前端より上方に略直角に折り曲げられた折曲片12Bと、この折曲片12Bの上端より前方に略直角に折り曲げられた細長い板状の外部端子部12Cとで構成されている。内部端子部12Aは、前記プラス側外部引出用端子板11の第1の折曲片11Bの長さと略同一の長さではあるが、これより幅が大きく形成され、後端の両側部に位置決め用の突起50がそれぞれ突設されている。また、内部端子部12Aの前端側には2つの舌片状の接続片51,52が前記第1の折曲片12Bの後面と対向するように上方に向かって折り曲げ形成されている。一方の接続片51は、内部端子部12Aの中間部に設けられている。このため、内部端子部12Aの長さ方向中間部には矩形の開口54が形成されている。他方の接続片52は、前記一方の接続片51より長さが長く、内部端子部12Aの一側縁に設けられている。このため、内部端子部12Aの一側縁には矩形の凹部55が形成されている。また、各接続片51,52の先端部は、前記プラス側外部引出用端子板11の接続片34,35と同様に、熱容量を小さくするために先端に向かって板厚が徐々に減少するように加圧形成されている。この場合、幅を狭くしたり、幅と板厚をともに小さくしてもよいことは勿論である。
【0024】
前記外部端子部12Cは、2つのねじ取付用孔56と、1つの位置決め用折曲片57を有している。2つのねじ取付用孔56は、外部端子部12Cの長手方向に離間して形成されている。位置決め用折曲片57は、外部端子部12Cの一側縁を表面側に略直角に折り曲げることにより形成されている。
【0025】
このようなマイナス側外部引出用端子板12は、内部端子部12Aの上面が前記プラス側外部引出用端子板11の第1の折曲片11Bの下面に薄い絶縁フィルム59を介して密接するように重ね合わされてプラス側外部引出用端子板11に組み付けられる。この状態において、一方の接続片51は、2つの端子部31A,31B間に挿入され、他方の接続片52は端子部31Aの外側に位置している。そして、コンデンサ素子10は、プラス側外部引出用端子板11の側方から内部端子部11Aに沿って第1、第2の折曲片11B,11C間に差し込まれ、一方の電極部21にプラス側外部引出用端子板11の接続片34,35が溶接または半田61A(図3)によって接合され、他方の電極部22にマイナス側外部引出用端子板12の接続片51,52が溶接または半田61B(図3)によって接合される。
【0026】
前記コンデンサ素子10にプラス側とマイナス側の外部引出用端子板11,12を取付けた状態において、マイナス側外部引出用端子板12の位置決め用突起50は、プラス側外部引出用端子板11の内部端子部11Aより後方に突出している。そして、プラス側とマイナス側の外部引出用端子板11,12が取付けられたコンデンサ素子10は、前記樹脂ケース13に収納されて位置決めされ、絶縁樹脂14を充填することによって封止される。
【0027】
前記樹脂ケース13は、エポキシ樹脂等によって前記プラス、マイナス側外部引出用端子板11,12が取付けられたコンデンサ素子10を収納し得る大きさの前方に開放する矩形箱型に形成されることにより、背面板13a、底板13b、上板13cおよび左右の側板13d,13eとで構成され、互いに対向する2つの側板13d,13eの内面下方寄りに前記プラス側外部引出用端子板11を位置決めする位置決め部60がそれぞれ一体に突設されている。これらの位置決め部60は、樹脂ケース13の奥行き方向に長い突条体からなり、前記底板13bとの間に所定の隙間が設定されている。この隙間は、前記プラス側外部引出用端子板11の第2の折曲片11Bとマイナス側外部引出用端子板12の内部端子部12Aの差し込みを可能にする寸法に設定されている。
【0028】
前記コンデンサ素子10をプラス側とマイナス側の外部引出用端子板11,12とともに樹脂ケース13に組込む際には、マイナス側外部引出用端子板12の内部端子部12Aを底板13bの内面に沿って収納し、内部端子部12Aとプラス側外部引出用端子板11の第1の折曲片11Bを底板13bと位置決め部60との間に位置させる。コンデンサ素子10を樹脂ケース13の奥まで収納した状態において、プラス側外部引出用端子板11の外部端子部11Dの先端部とマイナス側外部引出用端子板12の外部端子部12Cとは、樹脂ケース13の開口部から前方に突出している。2つの位置決め部60のうち、その一方はプラス側外部引出用端子板11の位置決め用切欠部37に挿入され、他方は第2の折曲片11Bの前記切欠部37側とは反対側の端部の上面に当接する。マイナス側外部引出用端子板12の2つの位置決め用突起50は、樹脂ケース13の背面板13aの隅角部にそれぞれ当接する。したがって、プラス側外部引出用端子板11は内部端子部11Aが背面板13aと離間した状態で組み込まれる。そして、この状態で溶融した絶縁樹脂14を樹脂ケース13内に充填し、固化させることによりコンデンサ素子10とプラス側とマイナス側の外部引出用端子板11,12の樹脂ケース13内に収納されている部分を完全に封止し、もって入力側フィルムコンデンサ5が完成する。絶縁樹脂14としては、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂が用いられる。
【0029】
図1および図2において、入力側フィルムコンデンサ5の前記ヒートシンク3内への取付けは、絶縁ケース13の底板13bをケース1の内底面で予め定められたコンデンサ取付部1Aの上に設置し、マイナス側外部引出用端子板12の位置決め用折曲片57を図1に示すようにケース1の内底面に設けた位置決め板63の位置決め用孔64に係入し、外部端子部12Cを2本の止めねじ7によって前記位置決め板63に固定し、プラス側外部引出用端子板11の一方の端子部31Aをリード線46によって電源側に接続し、他方の端子部31Bを接続端子8によって前記IGBT4に接続する。
【0030】
図5〜図7において、前記出力側フィルムコンデンサ6は、コンデンサ素子70と、このコンデンサ素子70の各電極部76,77にそれぞれ接合される2つの端子板、すなわちプラス側およびマイナス側の外部引出用端子板71,72と、これらの外部引出用端子板71,72および前記コンデンサ素子70を収納する樹脂ケース73と、前記コンデンサ素子70および外部引出用端子板71,72を樹脂封止する絶縁樹脂74とで構成されている。
【0031】
前記コンデンサ素子70は、上記した入力側フィルムコンデンサ5のコンデンサ素子10と同様に金属化フィルムの巻回によって形成されたコンデンサ本体70aと、このコンデンサ本体70aの軸線方向の両端面に銅、亜鉛、錫、半田等の金属をそれぞれ溶射することにより形成されたメタリコン電極からなる前記電極部76,77とで蒸着電極型コンデンサ素子を構成している。コンデンサ素子70としては、長さL0 (長軸方向の寸法)、幅W0 (短軸方向の寸法)、高さH0 (電極部76,77間の寸法)の長円形の柱状体に扁平化したものを用いた例を示したが、扁平化しない円柱状のものであってもよいことは勿論である。
【0032】
前記プラス側外部引出用端子板71は、銅板(C1100 1/4H)製で、プレス加工により前記コンデンサ素子70を略内包する形状、すなわちコンデンサ素子70の周囲を取り囲む形状に形成されることにより正面視形状が下向きの略コ字状で、放熱板と遮熱板を兼用している。このため、プラス側外部引出用端子板71は、コンデンサ素子70の長さL0 および幅W0 より若干大きい矩形板状の内部端子部71Aと、この内部端子部71Aの両側縁部を互いに対向するように下方に略90°の角度をもって折り曲げ形成された第1、第2の折曲片71B,71Cと、内部端子部71Aの前端に延設された外部端子部71Dとで構成されている。
【0033】
前記内部端子部71Aは、電極部76,77より十分に大きい矩形の板体からなり、中央に二等辺三角形の開口部83を有し、その頂部がスリット83aを介して内部端子部71Aの前端縁に開放している。また、開口部83の左右の2つの斜面には、舌片状の接続片84が互いに対向するようにそれぞれ一体に延設されている。これらの接続片84の先端部は、熱容量を小さくするために板厚が徐々に減少するように加圧形成されている。ただし、幅または幅と板厚をともに小さくしてもよい。また、内部端子部71Aの後端の両側部には位置決め用突起87が一体に突設されている。
【0034】
前記第1、第2の折曲片71B,71Cは、同一の大きさで、電極部77との電気的接続を防止するため前記コンデンサ素子70の高さH0 より短く形成されている。
【0035】
前記外部端子部71Dは、前記内部端子部71Aの前端に前記スリット83aを挟んでその両側にそれぞれ延設された2つの端子部81A,81Bとからなり、これらの端子部81A,81Bに接続端子9,85がそれぞれ接続され、所要の電流(例えば、3〜5A、100KZ )が供給されるように形成されている。このため、プラス側外部引出用端子板71は2端子型の端子板を構成している。前記各端子部81A,81Bは、基端部に下方に斜めに折り曲げられた傾斜部81A−1,81B−1を有し、また先端部には前記接続端子9,85を接続するための固定用ねじがねじ込まれるねじ取付用孔とナット91が設けられている。さらに、端子部81Bは、端子部81A側とは反対側の側縁が前記第3の折曲片71Cの側方に突出するように形成されるとともに、その基端部に位置決め用係合凹部92が形成されている。なお、プラス側外部引出用端子板71の内面(ただし、接続片84は除く)には、絶縁皮膜が施されている。
【0036】
前記マイナス側外部引出用端子板72は、同じく銅板(C1100 1/4H)製で、プレス加工により平面視形状が前記プラス側外部引出用端子板71より一回り小さい正面視形状が上向きの略コ字状に形成されることにより、放熱板としての機能と遮熱板としての機能を併せもたせている。このため、マイナス側外部引出用端子板72は、矩形板状の内部端子部72Aと、この内部端子部72Aの長手方向両端に上方に略直角に折り曲げられた第1、第2の折曲片72B,72Cと、内部端子部72Aの前端に上方に略直角に折り曲げられた第3の折曲片72Dと、この第3の折曲片72Dの上端部を前方側に略90°折り曲げて形成した外部端子部72Eとで構成されている。
【0037】
前記内部端子部72Aは、長手方向の両端部寄りにU字状の孔96を打ち抜き加工することによって形成された2つの舌片状の接続片95を有している。これらの接続片95の先端部は、熱容量を小さくするために板厚が徐々に減少するように加圧形成されている。また、内部端子部72Aの後端両側部には、位置決め用突起98がそれぞれ一体に突設されている。これらの突起98は、前記第1、第2の折曲片72B,72Cより後方に突出している。
【0038】
前記第1、第2の折曲片72B,72Cは、前記電極部76との電気的接触を防止するために前記コンデンサ素子70の高さH0 より短く形成され、前記プラス側外部引出用端子板71の第1、第2の折曲片71B,71C間に挿入され、これら折曲片71B,71Cと薄い絶縁フィルム100を介して密接している。そして、第2の折曲片72Cの前端縁基部には、位置決め用切欠部101が形成されている。
【0039】
前記外部端子部72Eは、2つのねじ取付用孔104と、1つの位置決め用折曲片105を有している。2つのねじ取付用孔104は、外部端子部72Eの長手方向に離間して形成されている。位置決め用折曲片105は、外部端子部72Eの一側縁を下方に略直角に折り曲げることにより形成されている。また、外部端子部72Eの前記位置決め用折曲片105が設けられている一端部は、第1の折曲片72Bより側方に突出しており、この突出端部の後端縁には係合凹部107が形成されている。
【0040】
前記プラス側外部引出用端子板71とマイナス側外部引出用端子板72は、前記コンデンサ素子70を挟んで上下方向からはめ合わすることにより、これら両端子板71,72の内部端子部71A,72Aの内面がコンデンサ素子70の各電極部76,77とそれぞれ密接し、接続片84,95が各電極部76,77の表面に溶接(または半田)112a,112bによって接合される。これによって、プラス側外部引出用端子板71とマイナス側外部引出用端子板72は、コンデンサ素子70を横向きに内包し、コンデンサ素子70の軸線方向の半円形状をなす両端外周部と電極部76,77を覆う。
【0041】
前記樹脂ケース73は、エポキシ樹脂等によって前方が開放する矩形の箱型に形成されることにより、背面板73aと、底板73bと、上板73cおよび左右の側板73d,73eとで構成され、底板73bと上板73cの内面に前記マイナス側外部引出用端子板72とプラス側外部引出用端子板71をそれぞれ位置決めする位置決め部110がそれぞれ一体に突設されている。位置決め部110は、樹脂ケース73の奥行き方向に長い突条体によって形成されている。底板73bに設けられている位置決め部110と上板73cに設けられている位置決め部110とは若干ずれて対向し、その対向間隔が前記コンデンサ素子70を内包するプラス側とマイナス側の外部引出用端子板71,72が僅かな隙間をもって嵌合し得る寸法に設定されている。言い換えれば、底板73bの位置決め部110と上板73cの位置決め部110との間にプラス側とマイナス側の外部引出用端子板71,72が嵌挿される。
【0042】
前記コンデンサ素子70をプラス側とマイナス側の外部引出用端子板71,72とともに樹脂ケース73に組込むときは、プラス側とマイナス側の外部引出用端子板71,72の内部端子部71A,72Aを前記位置決め部110に沿って収納し、位置決め用突起87,98を背面板73aの各隅角部に当接させる。コンデンサ素子70を樹脂ケース73に収納し、位置決め用突起87,98を背面板73aに当接すると、プラス側とマイナス側の外部引出用端子板71,72の位置決め用凹部92,107は、側板73d,73eの前端縁にそれぞれ当接し、外部端子部71Dの先端部と外部端子72Eが樹脂ケース73の開口部から前方に突出する。この収納した状態において、コンデンサ素子70は背面板73aから離間している。そして、溶融した絶縁樹脂74を樹脂ケース73内に充填し、固化させることによりコンデンサ素子70とプラス側とマイナス側の外部引出用端子板71,72の樹脂ケース73内に収納されている部分を完全に樹脂封止し、もって出力側フィルムコンデンサ6が完成する。絶縁樹脂74としては、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂が用いられる。
【0043】
前記出力側フィルムコンデンサ6の前記ケース1内への取付けは、図1、図5に示すように樹脂ケース73の底板73bをケース1の内底面で予め定められたコンデンサ取付部1Bの上に設置し、マイナス側外部引出用端子板72の位置決め用折曲片105をケース内底面に設けた位置決め板120の位置決め用孔121に係入し、外部端子部72Eを2本の止めねじ7によって位置決め板120に固定し、プラス側外部引出用端子板71の一方の端子部81Aと前記IGBT4を前記接続端子9によって接続し、他方の端子部81Bを外部端子85に接続する。
【0044】
このような構造からなる入力側フィルムコンデンサ5と出力側フィルムコンデンサ6においては、プラス側とマイナス側の外部引出用端子板によって放熱と遮熱を効率よく行うことができ、またコンデンサ自体の発熱を効果的に低減することができる。以下、その理由を説明する。
【0045】
入力側フィルムコンデンサ5において、プラス側とマイナス側の外部引出用端子板11,12は大きな表面積を有し、しかもプラス側外部引出用端子板11によってコンデンサ素子10を内包しているので、プラス側外部引出用端子板11への通電によってコンデンサ素子10が発熱したとき、その熱が電極部21,22を介して伝達され良好に放熱する。また、プラス側とマイナス側の外部引出用端子板11,12の熱は、熱伝導により絶縁樹脂14、樹脂ケース13および位置決め板63を介してケース1にも伝達されるので、ヒートシンク3がその熱を放熱する。したがって、放熱効果に優れた入力側フィルムコンデンサ5を提供することができる。
【0046】
この場合、プラス側外部引出用端子板11の第1の折曲片11Bとマイナス側外部引出用端子板12の内部端子部12Aは薄い絶縁フィルム59を介して密接しているので、プラス側外部引出用端子板11の熱はマイナス側外部引出用端子板12を良好に伝達することができる。さらに、マイナス側外部引出用端子板12はプラス側外部引出用端子板11よりケース1に近いので、熱をケース1に逃がし、放熱効果を高める。
【0047】
また、IGBT4が発熱したり、ヒートシンク3の周囲温度が高くなり、その熱を入力側フィルムコンデンサ5が受けるときは、プラス側とマイナス側の外部引出用端子板11,12とでコンデンサ素子10を内包し、その外周と電極部21,22を覆っているので、これら両端子板11,12は外部からの熱がコンデンサ素子10に伝わるのを遮断する遮熱板として機能する。すなわち、外部の熱が樹脂ケース13を通って内部に伝わってもプラス側とマイナス側の外部引出用端子板11,12はその熱を受け、コンデンサ素子10に伝達することなく外部に放熱する。したがって、コンデンサ素子10への熱的影響を軽減し、高い遮熱効果を有するフィルムコンデンサを提供することができる。
【0048】
また、プラス側外部引出用端子板11は2つの端子部31A,31B、開口部33およびスリット38によって2端子型の端子回路を形成しているので、両端子部31A,31B間のインピーダンスを小さくするとともに、通電時の磁界の変化によって内部端子部11Aに発生する渦電流を少なくすることができる。さらに、プラス側外部引出用端子板11の第2の折曲片11Cに、スリット42によって開放する開放部41を設けているので、第2の折曲片11Cに発生する渦電流も少なくすることができる。したがって、プラス側外部引出用端子板11自体の発熱が少なく、自己発熱が少ない入力側フィルムコンデンサ5を提供することができ、高周波、大電流、大電圧が要求されるフィルムコンデンサに用いて好適である。
【0049】
さらに、マイナス側外部引出用端子板12を樹脂ケース13内に正確に位置決めすることができる。すなわち、樹脂ケース13の隅角部は最も強度が大きい箇所であるため、成形時に歪みが発生しても寸法の狂いが少なく、マイナス側外部引出用端子板12の後端両側部に設けた位置決め用突起50が当接することで、マイナス側外部引出用端子板12の樹脂ケース13内への組込み誤差を少なくする。したがって、樹脂ケース13をヒートシンク3のケース1内に固定したとき、マイナス側外部引出用端子板12の位置決め用折曲片57を位置決め板63の位置決め用孔64に確実に係入させることができる。
【0050】
出力側フィルムコンデンサ6において、プラス側とマイナス側の外部引出用端子板71,72はそれぞれ大きな表面積を有し、コンデンサ素子70を協働して内包する形状に形成しているので、コンデンサ素子70が発熱したとき、その熱を良好に放熱する。
また、プラス側とマイナス側の外部引出用端子板71,72の熱は、熱伝導により絶縁樹脂74、樹脂ケース73および位置決め板120を介してケース1にも伝達されるので、ヒートシンク3によって放熱する。したがって、放熱効果に優れた出力側フィルムコンデンサ6を提供することができる。
【0051】
この場合、プラス側外部引出用端子板71の第1、第2の折曲片71B,71Cとマイナス側外部引出用端子板72の第1、第2の折曲片72B,72Cとは薄い絶縁フィルム100を介して密接しているので、プラス側外部引出用端子板71の熱をマイナス側外部引出用端子板72に良好に逃がすことができる。さらに、マイナス側外部引出用端子板72はプラス側外部引出用端子板71よりケース1に近いので、熱をケース1に逃がし、放熱効果を高める。
【0052】
また、IGBT4が発熱したり、ヒートシンク3の周囲温度が高くなり、その熱を出力側フィルムコンデンサ6が受けるときは、プラス側とマイナス側の外部引出用端子板71,72が外部からの熱がコンデンサ素子70に伝わるのを遮断する遮熱板として機能するため、コンデンサ素子70への熱的影響を軽減することができる。したがって、外部からの熱に対しても遮熱効果を有するフィルムコンデンサ6を提供することができる。
【0053】
また、プラス側外部引出内部端子部71の内部端子部71Aに、スリット83aによって開放する開口部83を設けて2端子構造の端子板としているので、両端子部81A,81B間のインピーダンスを小さくすることができ、端子板71自体の発熱を低減することができる。さらに磁界の変化によって内部端子部71Aに発生する渦電流も少なく、一層自己発熱の少ないコンデンサを提供することができる。
【0054】
さらに、プラス側とマイナス側の外部引出用端子板71,72を樹脂ケース73内に正確に位置決めすることができる。すなわち、樹脂ケース73の隅角部は最も強度が大きい箇所であるため、成形時に歪みが発生しても寸法の狂いが少なく、プラス側とマイナス側の外部引出用端子板71,72の後端両側部に設けた位置決め用突起87,98が当接することで、プラス側とマイナス側の外部引出用端子板71,72の樹脂ケース73内への組込み誤差を少なくする。したがって、樹脂ケース73をヒートシンク3のケース1内に固定したとき、マイナス側外部引出用端子板72の位置決め用折曲片105を位置決め板120の位置決め用孔121に確実に係入させることができる。
【0055】
なお、本発明は上記した実施の形態に何ら限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、変形が可能である。例えば、入力側フィルムコンデンサ5においては、コンデンサ素子10の長軸方向の両端外周部を覆う折曲片をマイナス側外部引出用端子板12の内部端子部12Aの両端部に折り曲げ形成してもよい。一方、出力側フィルムコンデンサ6においては、プラス側外部引出用端子板71の内部端子部71Aまたはマイナス側外部引出用端子板72の内部端子部72Aの後端にコンデンサ素子70の後方側外周面を覆う折曲片を設けてもよい。
また、上記した実施の形態においては、ヒートシンク3を構成するケース1の内底面に入力側と出力側のフィルムコンデンサ5,6の樹脂ケース13,73を横向きに固定した例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば垂直な板状のヒートシンクの場合、その垂直な面に固定されるものであってもよい。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係るフィルムコンデンサによれば、放熱、遮熱効果に優れ、しかもコンデンサ自体の発熱を低減することができるので、コンデンサの熱劣化を改善するととも、長寿命化を図ることができ、特に高周波、大電流、大電圧が要求される回路に用いられるコンデンサとして好適である。また、端子板が放熱板としての機能と遮熱板としての機能を併せもたせているため、別部材からなる放熱板と遮熱板を設ける必要がなく、部品点数を削減することができる。
【0057】
また、本発明によれば、プラス側外部引出用端子板に開口部とスリットの形成によって2端子型の端子板を構成したことにより、両端子部間のインピーダンスを小さくするとともに、渦電流の発生を少なくし、プラス側外部引出用端子板の発熱を一層軽減することができる。
【0058】
また、本発明によれば、プラス側外部引出用端子板とマイナス側外部引出用端子板に互いに近接して対向し絶縁部材を介して密接する板部を設けているので、この部分での熱伝導が良好で、放熱効果を一層向上させることができる。
【0059】
また、本発明によれば、樹脂ケースの内奥隅角部によって外部引出用端子板を正確に位置決めすることができ、端子板の樹脂ケース内への組込み誤差を少なくすることができる。
【0060】
さらに、本発明によれば、外部引出用端子板の接続片とコンデンサ素子の電極部とを溶接または半田付けによって接合するとき、接続片の熱容量が小さいため接続片から電極部への熱の伝導が速く、迅速に接合することができ、接合後は速やかに降温するため、コンデンサ素子への熱的影響を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るフィルムコンデンサをIGBTのスナバ回路に用いた一実施の形態の一部を破断して示す要部の平面図である。
【図2】入力側フィルムコンデンサの正面図である。
【図3】同フィルムコンデンサの断面図である。
【図4】同フィルムコンデンサの分解斜視図である。
【図5】出力側フィルムコンデンサの正面図である。
【図6】同フィルムコンデンサの断面図である。
【図7】同フィルムコンデンサの分解斜視図である。
【符号の説明】
1…ケース、2…カバー、3…ヒートシンク、4…IGBT、5…入力側フィルムコンデンサ、6…出力側フィルムコンデンサ、10…コンデンサ素子、11…プラス側側外部引出用端子板、11A…内部端子部、11B…第1の折曲片、11C…第2の折曲片、11D…外部端子部、12…マイナス側外部引出用端子板、12A…内部端子部、12B…折曲片、12C…外部端子部、13…樹脂ケース、14…絶縁樹脂、21,22…電極部、33…開口部、34,35…接続片、38…スリット、41…開口部、42…スリット、51,52…接続片、59…絶縁フィルム、70…コンデンサ素子、71…プラス側側外部引出用端子板、71A…内部端子部、71B…第1の折曲片、71C…第2の折曲片、71D…外部端子部、72…マイナス側外部引出用端子板、72A…内部端子部、72B…第1の折曲片、72C…第2の折曲片、72E…外部端子部、73…樹脂ケース、74…絶縁樹脂、76,77…電極部、83…開口部、84…接続片、83a…スリット、95…接続片、100…絶縁フィルム。

Claims (5)

  1. コンデンサ素子を樹脂ケース内にそれぞれ内部端子部と外部端子部を一体に有するプラス側およびマイナス側外部引出用端子板とともに収納して樹脂封止し、前記各外部引出用端子板の外部端子部をケース外方に突出させたフィルムコンデンサにおいて、
    前記プラス側外部引出用端子板の前記内部端子部は、前記コンデンサ素子の一方の電極部の表面を覆う形状に形成されてその中央に開口部を有し、この開口部の開口縁に舌片状の接続片を一体に延設し、この接続片を前記一方の電極部に接合し、前記開口部をスリットを介して前記プラス側外部引出用端子板の端縁に開放し、前記スリットの両側に前記外部端子部をそれぞれ一体に延設したことを特徴とするフィルムコンデンサ。
  2. 請求項1記載のフィルムコンデンサにおいて、
    前記プラス側外部引出用端子板と前記マイナス側外部引出用端子板に互いに対向し絶縁部材を介して接触する板部をそれぞれ設け、前記樹脂ケースを前記マイナス側外部引出用端子板が前記プラス側外部引出用端子板よりヒートシンクに近くなるように当該ヒートシンクに固定したことを特徴とするフィルムコンデンサ。
  3. 請求項1または2記載のフィルムコンデンサにおいて、
    前記プラス側外部引出用端子板と前記マイナス側外部引出用端子板の少なくともいずれか一方の後端縁両端部に、位置決め用突起をそれぞれ一体に突設し、これらの位置決め用突起を前記樹脂ケースの内奥隅角部にそれぞれ当接させたことを特徴とするフィルムコンデンサ。
  4. 請求項記載のフィルムコンデンサにおいて、
    前記プラス側外部引出用端子板の接続片は熱容量が小さい形状に形成されていることを特徴とするフィルムコンデンサ。
  5. 請求項1,2,3,4のうちのいずれか1つに記載のフィルムコンデンサにおいて、
    前記プラス側外部引出用端子板の前記内部端子部に前記コンデンサ素子の一側面を覆う板部を延設してなり、この板部はスリットを介して端縁に開放する開口部を有することを特徴とするフィルムコンデンサ。
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