JP3595928B2 - 粉体の異物除去装置 - Google Patents

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義昭 島崎
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、工業製品のポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル等の合成樹脂粉末、あるいは、金属粉、セラミック粉、さらには、食品工業のインスタントコーヒー等の顆粒状を含んだ粉末、医薬品の粉末状・顆粒状の薬剤等の粉体から、それらの粉体より大きな異物を除去する異物除去装置に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】
従来、この種の異物を除去する装置では、粉体中のゴミ(体毛や昆虫の死骸等)を除去する際、粉体供給部からの粉体を、検査部と吸込み部とを通過させるように、振動フィーダを利用して略水平方向に移送していた。そして、検査部において粉体中の異物を検知した際、吸込み部において、粉体ごと異物を吸引して除去していた。
【0003】
そして、従来装置では、検査部において、移送中の粉体を上方からテレビカメラやCCDカメラ等で撮影し、画像データから画像処理して、異物を検知していた。
【0004】
しかし、振動による粉体の搬送ずれ、粉の付着による検査レベルの低下等の諸問題により、安定した異物の検知が行なえず、また、検査可能粉体の制限も生じていた。
【0005】
さらに、異物が粉体中に埋もれてしまう場合もあることから、300μm程度の大きさの異物しか検知できなかった。
【0006】
さらにまた、異物検知後の吸引時、異物とともに多量の粉体も除去されていたため、粉体の無駄も生じていた。
【0007】
本発明は、上述の課題を解決するものであり、検査可能粉体の範囲を広げることができるとともに、無駄な粉体の除去を抑えて、小さな異物でも確実に検知して除去できる粉体の異物除去装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る異物除去装置は、粉体供給部からの粉体を、検査部と吸込み部とを通過させるように、略水平方向に移送し、
前記検査部において粉体中の異物を上方から検知した際、前記異物を前記吸込み部で吸引して除去する粉体の異物除去装置であって、
前記粉体を略水平方向に移送するベルトコンベヤを備え、
該ベルトコンベヤの移送路における前記検査部の手前で、前記粉体を落下させて粉体中の異物を粉体上層側に移動させることを特徴とする。
【0009】
前記ベルトコンベヤは、前記粉体供給部から前記検査部の手前までを循環回転駆動される第1コンベヤと、前記粉体を落下させるように、前記第1コンベヤの後部下方に前部を重ねて、前記検査部から前記吸込み部まで循環回転駆動される第2コンベヤと、を備えて構成することが望ましい。
【0010】
前記第1コンベヤは、帯電防止用素材から形成することが望ましい。また、前記第2コンべヤを、白色透明素材から形成して、前記検査部を、前記第2コンベヤの下方からの透過光と前記第2コンベヤの上方からの反射光とを前記粉体に照射して、前記第2コンベヤの上方に配置させたラインCCDカメラにより前記異物を検知する構成としても良い。
【0011】
また、前記粉体の移送路における前記粉体供給部と前記粉体の落下位置との間には、前記粉体の厚さを均一にするスクイーズローラを配設させることが望ましい。
【0012】
さらに、前記吸込み部は、前記粉体の移送路における上方を幅方向で横切るように軸方向を配置させる吸引パイプと、該吸引パイプに接続される吸引手段と、前記吸引パイプの回転駆動手段と、を備えて構成し、
該吸引パイプを、前記異物を前記粉体ごと吸引可能に開口する複数のスリットを備えて構成するとともに、
前記各スリットを、前記粉体の移送路への投影状態で、全ての前記スリットによって前記粉体の移送路の全幅を覆えるように、前記吸引パイプの軸方向における配置位置を変えて、配置させることが望ましい。
【0013】
さらにまた、前記吸込み部は、前記吸引パイプを粉体移送方向に複数並設させて構成することが望ましい。
【0014】
さらに、前記吸込み部には、前記移送路の全幅分の粉体を吸引可能に、前記粉体の移送路の全幅を覆えるスリットを開口させて、前記吸引パイプと平行に配置される廃棄パイプと、該廃棄パイプに接続される吸引手段と、を配設させることが望ましい。
【0015】
さらにまた、前記吸引パイプや前記廃棄パイプに接続される吸引手段には、内部を負圧状態とされて前記吸引パイプや前記廃棄パイプ内にそれぞれ嵌挿され、前記吸引パイプや前記廃棄パイプの軸方向に延びるスリット状の連通孔を有したバルブパイプを設けて、
異物吸引時における前記吸引パイプ及び前記廃棄パイプの所定のスリットが前記粉体側に向いている際、前記バルブパイプを回転させて前記連通孔を前記スリットに一致させ、前記スリットと前記連通孔とを経て、前記異物を吸引するように構成することが望ましい。
【0016】
さらに、前記バルブパイプの連通孔は、軸方向に沿って複数開口させるとともに、バルブパイプ軸方向に沿う吸引力を均等にするように、負圧手段に近い側の開口面積を小さく設定することが望ましい。
【0017】
さらにまた、前記スクイーズローラの配置位置と前記粉体の落下位置との間の粉体の移送路に、前記粉体の両側の縁位置を検知可能な検知手段を、配置させ、該検知手段の検知信号を入力した制御装置によって、前記粉体における移送路での縁位置を一定とするように、前記粉体供給部の粉体供給量を制御することが望ましい。
【0018】
【発明の効果】
本発明に係る異物除去装置では、粉体を略水平方向に移送するベルトコンベヤの移送路における検査部の手前で、粉体を落下させ、粉体中の異物を粉体上層側に移動させていることから、検査部において、小さな異物でも的確に上方から検知できて、その後、余分な粉体を吸引することを抑えて、的確に、異物を吸込み部で吸引して除去することができる。なお、粉体落下時における異物の粉体上層側への移動は、粉体と異物の比重差による空気抵抗で、異物が、遅く落下して粉体上層側に移動したり、あるいは、空気抵抗の差によらなくとも、大きな異物が落下する前に、その異物の落下位置に予め小さな粉体が先に落下し、その後に異物が落下して粉体上層側に結果的に移動する場合等がある。
【0019】
また、粉体を移送する手段として、振動フィーダでなく、ベルトコンベヤを使用しているため、粒径の小さな粉体でも、移送路に滞留させることなく、確実に、移送させることができる。
【0020】
したがって、本発明に係る異物除去装置では、検査可能粉体の範囲を広げることができるとともに、無駄な粉体の除去を抑えて、小さな異物でも確実に検知して除去することができる。
【0021】
そして、粉体を移送するベルトコンベヤを、粉体供給部から検査部の手前までを循環回転駆動される第1コンベヤと、粉体を落下させるように、第1コンベヤの後部下方に前部を重ねて、検査部から吸込み部まで循環回転駆動される第2コンベヤと、を備えるように構成すれば、第1コンベヤの後部から第2コンベヤの前部に移送する際、確実に粉体を落下させて、異物を粉体上層側に移動させることができる。また、第1コンベヤより第2コンベヤの駆動速度を早くすれば、粉体を薄くさせて移送することも可能となり、検査部での異物検知を一層容易にさせることもできる。さらに、1つの長いベルトコンベヤで粉体を移送する場合に比べて、メンテナンスも容易となる。
【0022】
また、第1コンベヤを帯電防止用素材から形成すれば、静電気によって舞い上がり易い粉体のその舞い上がりを抑えることが可能となり、粉体供給部から供給された粉体を、飛散させることなく無駄なく円滑に移送させることができる。
【0023】
さらに、第2コンべヤを、白色透明素材から形成して、検査部を、第2コンベヤの下方からの透過光と第2コンベヤの上方からの反射光とを粉体に照射して、第2コンベヤの上方に配置させたラインCCDカメラにより異物を検知する構成とすれば、上方からの反射光だけによる検知に比べ、透過光も利用しているため、粉体中に潜り込んでいる異物も映像上に浮き出させることが可能となって、異物の見逃しを無くすことができる。
【0024】
さらにまた、粉体の移送路における粉体供給部と粉体の落下位置との間に、粉体の厚さを均一にするスクイーズローラを配設させれば、コンベヤで移送される粉体の厚さを薄く一定にできることから、その後の粉体の落下時に、一層、異物が粉体上層側に移動して露出し易くなり、小さな異物でも確実に検知して除去することができる。
【0025】
さらに、吸込み部を請求項6のように構成する場合には、検査部で検知した異物がコンベヤ上のどこの位置にあっても、異物が吸込み部に移送された際に、回転駆動手段によって、吸引パイプの所定のスリットを対応する位置に配置させるように、吸引パイプを回動させ、ついで、吸引手段の作動により、粉体ごと異物を吸引除去できる。そして、異物の配置位置に応じて、適切なスリットから吸引できるため、余分な粉体を極力異物とともに吸引することを避けることができることとなって、粉体の無駄な廃棄を一層抑えることができる。
【0026】
さらに、請求項7のように、吸込み部として、吸引パイプを粉体移送方向に複数並設させれば、移送中の粉体の幅方向の複数箇所に異物が配置されていても、並設された各吸引パイプの所定のスリットで順次異物を吸引できるため、一層、粉体の無駄な廃棄を抑えて、異物を吸引除去することができる。
【0027】
さらにまた、請求項8のように構成する場合には、吸引手段を作動させて、廃棄パイプのスリットから粉体を吸引させるようにすれば、移送中の粉体の幅方向における全幅に異物が配置されても、一括で異物を吸引することができ、効率的に異物を除去することができる。
【0028】
さらにまた、請求項9のように構成する場合には、異物吸引時における吸引パイプの所定のスリットが粉体側に向いている際、常時負圧状態とされたバルブパイプの連通孔を、スイッチのように回転操作させて、粉体側に向いている吸引パイプの所定のスリットに重ねれば、スリットと連通孔とを経て異物を吸引できるため、素早く、かつ、的確に、異物を吸引することができる。
【0029】
勿論、請求項10に記載したように、廃棄パイプ内にも、粉体を吸引可能な上記のバルブパイプを設ければ、バルブパイプをスイッチのように回転操作させ、廃棄パイプのスリットと連通孔とを経て異物を吸引できるため、素早く、かつ、的確に、移送路の全幅の異物を吸引することができる。
【0030】
さらに、請求項11のように構成する場合には、バルブパイプの軸方向に沿う吸引力を、開口している連通孔の全域にわたって均等にすることができて、吸引パイプや廃棄パイプの粉体側に向いているスリットが長くとも、スリットの全域で的確に異物を吸引することができる。
【0031】
また、スクイーズローラの配置位置と粉体の落下位置との間の粉体の移送路に、粉体の両側の縁位置を検知可能な検知手段を、配置させ、検知手段の検知信号を入力した制御装置によって、粉体における移送路での縁位置を一定とするように、粉体供給部の粉体供給量を制御するように構成すれば、吸引パイプのスリットの配置範囲内で、少な過ぎない的確な供給量で粉体を供給しても、円滑に異物を除去できて、効率よく、異物の除去作業を行なうことができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
実施形態の異物除去装置Mは、図1〜3に示すように、鉛直方向に配設される縦プレート2と縦プレート2の下部を固着支持した底プレート3とを有したフレーム1を備え、縦プレート2には前部側から順に、粉体Pを供給する粉体供給部40、検査部120、吸込み部130、が配設されて構成されている。また、粉体Pを移送するベルトコンベヤ10は、粉体供給部40側の第1コンベヤ11と、検査部120・吸込み部130側の第2コンベヤ63と、から構成されている。なお、粉体Pは、粒径を100〜500μm程度の白色の粉末薬剤としている。
【0033】
第1コンベヤ11は、図1〜4に示すように、帯電防止を可能とするようにカーボンを含有させたウレタンゴムから形成されて、シームレスの円環状とされている。また、第1コンベヤ11は、後述する検知手段としてのCCDカメラ59で白色の粉体Pを検知し易いように、緑色に着色されている。そして、第1コンベヤ11は、駆動ローラ12、従動ローラ19、及び、テンションローラ31に、巻き掛けられて、粉体供給部40から検査部120の手前までを循環駆動するように構成されている。
【0034】
なお、第1コンベヤ11が循環駆動する領域の内側には、図2・4に示すように、駆動ローラ12から従動ローラ19付近までの正面側を覆って、第1コンベヤ11の駆動領域内への異物侵入を防止するように、第1カバー6が配設されている。第1カバー6は、縦プレート2に固着されて水平方向に正面側へ突出する2本のブラケット5・5に連結固定されて、配設されている。これらのブラケット5・5や第1カバー6は、駆動ローラ12や従動ローラ19における縦プレート2側から離れた先端側を支持するための支持部材4としての役目も果たす。
【0035】
駆動ローラ12は、図1・4・5に示すように、第1コンベヤ11を巻き掛けたドラム12aと、ドラム12aを固着させた駆動軸12bと、を備えて構成され、駆動軸12bの両端が、縦プレート2に固定された軸受13と第1カバー6の取付孔6aに配設された軸受14とにより回動自在に支持されている。12dは、止輪である。また、縦プレート2の取付孔2aを貫通した駆動軸12bの背面側の端部には、プーリ12cが固着され、プーリ12cには、ベルト17が巻き掛けられている。ベルト17は、図1・5に示すように、サーボモータ15の駆動軸15aに固着されたプーリ16に巻き掛けられるとともに、テンションプーリ61や第2コンベヤ63の後述する駆動ローラ64のプーリ64cにも巻き掛けられている。そして、サーボモータ15の駆動により、駆動ローラ64とともに駆動ローラ12が回転駆動され、第1・2コンベヤ11・63が回転駆動することとなる。
【0036】
なお、サーボモータ15は、縦プレート2の正面側に固定されて、縦プレート2に設けられた取付孔2bから駆動軸15aを突出させ、その端部15aにプーリ16を固着させている。
【0037】
従動ローラ19は、図1・4・6に示すように、円筒状として、支持軸21の両端付近に固定された軸受20・20により、両端の内周側を支持されて回動自在に配設されている。支持軸21の両端は、スペーサ22・23を介在させて、縦プレート2に固着された支持ブラケット24と第1カバー6の支持部6bとに連結支持されている。
【0038】
支持ブラケット24には、図4・6に示すように、支持軸21の背面側端部を挿入させる凹溝24aが形成されている。なお、支持軸21の両端の周面には、前後方向の対向面に配置される凹溝21aが形成され、凹溝21aが凹溝24aの周縁に嵌挿されている。支持ブラケット24には、凹溝24aの底壁中央に、上下方向に延びるボルト25を螺合させたねじ孔24bが形成されている。同様に、支持部6bにも、凹溝21aを周縁に嵌挿させる凹溝6cが形成されるとともに、その凹溝6cの底壁中央に、上下方向に延びるボルト28を螺合させたねじ孔6dが形成されている。そして、各ねじ孔24b・6dに螺合されたボルト25・28の回動調整によって、支持軸21を介して、従動ローラ19の高さ位置が調整可能に構成されている。なお、26・29は、それぞれ、ボルト25・28の緩み止めのナットである。
【0039】
テンションローラ31は、図1・2・4・9に示すように、第1コンベヤ11の後端側に配置されている。そして、テンションローラ31は、中実の丸棒状として、両端が、軸受33を介在させて、第1コンベヤ11の幅方向の両側に配置されたガイドブラケット34の支持孔34aに回動自在に支持されている。なお、32は止輪である。各ガイドブラケット34は、図9に示すように、それぞれ、ガイドブロック35に前後方向に移動可能に保持され、各ガイドブロック35は、縦プレート2の取付孔2cを貫通してナット38止めされる固定ロッド37に、取付固定されている。各ガイドブロック35は、図4に示すように、固定ロッド37を嵌挿させた筒部35aと、筒部35aの下方で前後方向に間を空けて下方に延びる壁部35b・35cと、壁部35b・35cの下端相互を連結するガイドレール部35dと、を備えて構成され、壁部35b・35cには、前後方向に配置されるねじ棒36を回動可能に配設させている。各ガイドブロック35に保持されるガイドブラケット34は、ガイドレール部35dの上面側に嵌合させる凹溝34bを備えるとともに、ねじ棒36と螺合するねじ孔34cを備えて構成されている。そして、テンションローラ31の両端側のねじ棒36を回動操作することにより、ガイドブラケット34をガイドレール部35dで摺動させ、テンションローラ31の両端を前後方向に移動させ、第1コンベヤ11の張力を調整するように構成されている。
【0040】
粉体供給部40は、図1〜4に示すように、第1コンベヤ11の前部11aの上面に粉体Pを供給できるように配置されている。そして、粉体供給部40は、図4に示すように、シリンダ41内にロータ42が配設されて構成され、このロータ42は、図1に示すように、ベルト44を介して、サーボモータ43により回転駆動されている。46はテンションプーリである。シリンダ41の上部には、流入口41aが開口されて、流入口41aには、粉体Pを貯留したホッパ48が接続されている。シリンダ41の下部には、流出口41bが開口されている。流出口41bは、第1コンベヤ11の幅寸法より短く開口されている。ロータ42には、外周面に粉体Pを収納可能な深さ1mm程度の軸方向に延びたU字溝形状の凹部42aが多数設けられており、サーボモータ43の回転駆動により、流入口41aから凹部42aに収納された粉体Pを、順次、下方の流出口41bから排出するように構成されている。
【0041】
なお、ロータ42の外周面に形成する凹部42aは、円弧状の断面形状でなくとも、四角形断面のあり溝形状等でも良いが、粉体Pが凹部42a内でブリッヂ状に固まらずに円滑に排出されるため、実施形態のような浅い円弧状のU字溝の方が望ましい。
【0042】
また、サーボモータ43は、後述する制御装置190に作動を制御されるように構成されている。
【0043】
さらに、第1コンベヤ11を間にした従動ローラ19の上方には、粉体Pの厚さtを均一にならすスクイーズローラ50が配設されている。スクイーズローラ50は、図1・2・4・6に示すように、第1コンベヤ11の幅方向に配置される軸受51・52に回動可能に支持されて、第1コンベヤ11上の粉体Pの上面側に接触にするように配設されている。53・54はスペーサである。軸受51は、縦プレート2の取付孔2dに配設されている。軸受52は、支持プレート55の支持孔55aに配設されている。支持プレート55は、第1カバー6の支持部6b付近に、図示しないねじを利用して、取付固定されている。そして、スクイーズローラ50は、縦プレート2に固定されたサーボモータ56によって、回転駆動されるように配設されている。
【0044】
実施形態の場合、従動ローラ19の下面側を当接支持していたボルト25・28の回動調整によって従動ローラ19を高さ調整することにより、従動ローラ19の上面側を移動する第1コンベヤ11と、スクイーズローラ50と、の間の距離を調整して、移送される粉体Pの厚さtを調整するように構成されている。
【0045】
ちなみに、実施形態の場合、スクイーズローラ50と第1コンベヤ11との間の距離は、粉体Pの厚さtが、0.5mmとなるように設定されている。
【0046】
また、スクイ−ズローラ50は、粉体Pをならして粉体Pの厚さtを均一にできるように、サーボモータ56によって、移送される粉体Pの進行方向と逆方向に回転駆動されている。さらに、スクイーズローラ50の周速は、粉体Pの厚さtを滑らかに均一にできるように、第1コンベヤ11の移動速度より早く設定されている。
【0047】
ちなみに、実施形態の場合、ローラ50の周速は第1コンベヤ11の移動速度より3倍程度速く設定されている。
【0048】
そして、第1コンベヤ11の後部11b付近の上方には、図1・4・7に示すように、コンベヤ11の上面上に配置される粉体Pのコンベヤ11の幅方向の両縁L・Rを検知できるように、縦プレート2に固定されているブラケット58に支持された検知手段としてのCCDカメラ59が配設されている。これらのCCDカメラ59・59は、コンベヤ1の側方に配置された制御装置190に画像データを出力し、制御装置190は、画像データを二値化処理して、粉体Pの幅方向の両縁L・Rの配置位置を検出する。そして、制御装置190は、粉体Pの両縁L・Rが内側に入り込んだ際には、粉体供給部40のサーボモータ43の回転数を増加させるように制御して、粉体供給部40からの粉体Pの供給量を多くし、また、粉体Pの両縁L・Rが外側に膨らんだ際には、粉体供給部40のサーボモータ43の回転数を低下させるように制御して、粉体供給部40からの粉体Pの供給量を少なくし、移送中の粉体Pにおける両縁L・Rの配置位置を一定にするように制御する。なお、縁L・Rの配置位置は、粉体Pの供給量が変動しても、吸込み部130の後述する吸引パイプ131や廃棄パイプ168のスリット132・133・168aにおける外側の縁からはみ出ない範囲で、極力外側に設定されている。
【0049】
第2コンベヤ63は、図1・4・8〜10に示すように、駆動ローラ64・従動ローラ76・82・テンションローラ94に巻き掛けられ、検査部120の手前で、粉体Pを落下させて粉体P中の異物Dを粉体上層側に移動させることができるように、第1コンベヤ11の後部11bにおける下方に前部63aを重ねて、検査部120から吸込み部130にかけて循環駆動するように配設されている。第2コンベヤ63の後部63bの下方には、異物Dを除去した後の粉体Pを袋詰め工程等の次工程へ送るベルトコンベヤ200が配設されている。
【0050】
この第2コンベヤ63は、検査部120の後述する下方の照明部123からの光を透過できるように、ウレタンゴムからなる白色透明としたシームレスの円環状とされている。
【0051】
なお、第1コンベヤ11の後部11bと第2コンベヤ63の前部63aとの間隔H(図8参照)は、実施形態の場合、3mmとしている。
【0052】
また、第2コンベヤ63が循環駆動する領域の内側には、第1コンベヤ11と同様に、図2・10に示すように、駆動ローラ64から従動ローラ82付近までの正面側を覆って、第2コンベヤ63の駆動領域内への異物侵入を防止するように、第2カバー9が配設されている。第2カバー9は、縦プレート2に固着されて水平方向に正面側に突出する3本のブラケット8・8・8に連結固定されて、配設されている。これらのブラケット8・8・8や第2カバー9は、駆動ローラ82や従動ローラ76・82縦プレート2側から離れた先端側を支持するための支持部材7としての役目も果たす。
【0053】
駆動ローラ64は、図1・10・11に示すように、第2コンベヤ63を巻き掛けたドラム64aと、ドラム64aを固着させた駆動軸64bと、を備えて構成され、駆動軸64bの両端が、縦プレート2に固定された軸受65と第2カバー9側に配設された軸受66とにより回動自在に支持されている。64dは、止輪である。また、縦プレート2の取付孔2eを挿通した駆動軸64bの背面側の端部には、プーリ64cが固着され、プーリ64cには、サーボモータ15の駆動軸15aに固着されたプーリ16・第1コンベヤ11側の駆動ローラ12のプーリ12c・テンションプーリ61に巻き掛けられたベルト17が、巻き掛けられている。
【0054】
なお、駆動ローラ64を軸支している軸受66は、第2コンベヤ63が循環駆動する際、縦プレート2側の背面側や縦プレート2側から離れた正面側に片寄らないように、片寄り防止機構68に支持されている。
【0055】
この片寄り防止機構68は、図10〜12に示すように、軸受66を支持するスライダ69、スライダ69に螺合されるねじ棒70、及び、傘歯車71・72を利用して、ねじ棒70を回動させるサーボモータ73、を備えて構成されている。スライダ69は、第2カバー9の前端側で後方側へ延びるように設けられた凹部9aの上下の縁を、ガイドレール9b・9bとして、これらのガイドレール9b・9bに、上下面に設けた凹溝69bを嵌挿させて、前後方向へ移動可能に配設されている。ねじ棒70は、第2カバー9における凹部9aと凹部9aの後方側に貫通して配置された窓部9dとを挿通する挿通孔9cに回動自在に配設されて、スライダ29のねじ孔69cに螺合されている。また、ねじ棒70の後端には、傘歯車71が固着され、傘歯車71には、サーボモータ73の駆動軸73aに固着させた傘歯車72が噛合している。サーボモータ73は、ブラケット8に固着された取付ベース74に連結保持されている。そして、サーボモータ73の作動により、駆動軸73aが所定方向に回動すれば、傘歯車71・72を介して、ねじ棒70が回動し、スライダ69を前後方向へガイドレール9b・9bに沿って移動させるため、駆動ローラ64が、正面側の端部を背面側の端部に比べて、若干、前方側若しくは後方側に移動させ、第2コンベヤ63の片寄りが防止される。ちなみに、第2コンベヤ63が背面側の縦プレート2側に片寄れば、スライダ69を後方側に移動させ、第2コンベヤ63が正面側に片寄れば、スライダ69を前方側に移動させて、対処することとなる。
【0056】
検査部120の部位に配置される4つの従動ローラ76は、それぞれ、図13に示すように、円筒状として、支持軸78の両端付近に止輪79で固定された軸受77・77により、両端の内周側を支持されて回動自在に配設されている。そして、支持軸78は、縦プレート2の取付孔2fと第2カバー9の取付孔9eとを挿通したボルト80がねじ孔78aに螺合されることにより、縦プレート2と第2カバー9とに両端を固定されている。
【0057】
吸込み部130の部位に配置される3つの従動ローラ82は、第1コンベヤ11の従動ローラ19と同様な構成であり、それぞれ、図1・10・15・17に示すように、円筒状として、支持軸84の両端付近に固定された軸受83・83により、両端の内周側を支持されて回動自在に配設されている。各支持軸84の両端は、それぞれ、スペーサ85・86を介在させて、縦プレート2に固着された支持ブラケット87と第2カバー9の支持部9fとに連結支持されている。
【0058】
各支持ブラケット87には、支持ブラケット24と同様に、図15・17に示すように、支持軸84の背面側端部を挿入させる凹溝87aが形成されている。なお、支持軸84の両端の周面には、支持軸21と同様に、前後方向の対向面に配置される凹溝84aが形成され、凹溝84aが凹溝87aの周縁に嵌挿されている。各支持ブラケット87には、凹溝87aの底壁中央に、上下方向に延びるボルト88を螺合させたねじ孔87bが形成されている。同様に、第2カバー9に設けれた3つの各支持部9fにも、それぞれ、凹溝84aを周縁に嵌挿させる凹溝9gが形成されるとともに、その凹溝9gの底壁中央に、上下方向に延びるボルト91を螺合させたねじ孔9hが形成されている。そして、各ねじ孔87b・9hに螺合されたボルト88・91の回動調整によって、各支持軸84を介して、従動ローラ82の高さ位置が調整可能に構成されている。なお、89・92は、それぞれ、ボルト88・91の緩み止めのナットである。
【0059】
テンションローラ94は、第2コンベヤ63の後端側に配置されて、第1コンベヤ11のテンションローラ31と同様な構成としている。すなわち、図2・10に示すように、テンションローラ94は、中実の丸棒状として、両端が、図示しない軸受を介在させて、第2コンベヤ63の幅方向の両側に配置されたガイドブラケット97に回動自在に支持されている。そして、各ガイドブラケット97が、それぞれ、ガイドブロック98に前後方向に移動可能に保持され、各ガイドブロック98は、縦プレート2を貫通してナット止めされる固定ロッド100に取付固定されている。また、各ガイドブロック98は、固定ロッド100を嵌挿させた筒部98aと、筒部98aの下方で前後方向に間を空けて下方に延びる壁部98b・98cと、壁部98b・98cの下端相互を連結するガイドレール部98dと、を備えて構成され、壁部98b・98cには、前後方向に配置されるねじ棒99を回動可能に配設させている。さらに、各ガイドブロック98に保持されるガイドブラケット97は、ガイドレール部98dの上面側に摺動可能に嵌合されて、ねじ棒99と螺合するねじ孔97cを備えて構成されている。そして、テンションローラ94の両端側のねじ棒99を回動操作することにより、ガイドブラケット97をガイドレール部98dに摺動させ、テンションローラ94の両端を前後方向に移動させ、第2コンベヤ63の張力を調整するように構成されている。
【0060】
なお、上部側の2つの従動ローラ76・76の近傍には、それぞれ、ブラケット8に固着された取付プレート103に支持されて、第2コンベヤ63の静電気を除去するための除電器104が配設されている。
【0061】
また、下部側の従動ローラ76の近傍には、クリーニング装置106が第2コンベヤ63の内外周面を清掃するために2つ配設されている。各クリーニング装置106は、図13・14に示すように、第2コンベヤ63側に開口107aを向けたケース107を備え、ケース107は、開口107aから多数のブラシ109を突出させている。これらのブラシ109は、支持板108に植設されており、支持板108はケース107の内周面との間に隙間を設けるように、スペーサ111を介在させて、ケース107にねじ110止めされている。また、ケース107は、開口107aと離れた上下方向の端部の背面側と正面側とに、スリーブ部107bと閉塞されたアーム部107cとを配設させている。スリーブ部107bは、縦プレート2に固定されたブラケット113に支持されて、挿通孔2gを経て縦プレート2の背面側に突出し、吸引ホース115と接続されるニップル112と連結させている。アーム部107cは、底プレート3や第2カバー9から延びるブラケット114に支持されている。そして、これらのクリーニング装置106では、第2コンベヤ63の循環駆動時、第2コンベヤ63の内外周面にブラシ109が当接して、粉体等が、ブラシ109で掻き取られ、ケース107の内周面と支持板108との間やニップル部112を経て、吸引ホース115に吸引され、第2コンベヤ63を清掃することとなる。
【0062】
検査部120は、図1・10に示すように、第2コンベヤ63の上面側で搬送される粉体Pの画像撮像用のラインCCDカメラ121と、その撮影用に使用する照明装置122と、を備えて構成されている。
【0063】
実施形態の場合、カメラ121は、4000画素ラインセンサー型CCDを使用し、さらに、第2ベルトコンベヤ63の幅方向、すなわち、粉体Pの搬送方向と直交するように、4台のカメラ121を配設させている。これらのカメラ121は、制御装置190に画像データを送るように構成され、制御装置190は、画像データを画像処理して、異物Dの有無を判別し、異物Dがあると判断した際には、第2コンベヤ63の駆動速度に応じて、異物Dが吸込み部130の配置位置に移送されるタイミングで、吸込み部130の後述する吸引パイプ131における所定のスリット132・133を異物Dの上方に配置させて、それらのスリット132・133により、あるいは、廃棄パイプ168のスリット168aによって、異物Dを吸引できるように、後述する回転駆動手段140や電磁ソレノイド158・178の作動を制御することとなる。
【0064】
なお、実施形態では、粉体Pの検査幅が400mmであり、幅方向に沿って配置させた4台のカメラ121で異物Dの有無を検知する際、その分解能を25μmとしていることから、25μm以上までの大きさの異物Dを確実に検知可能としている。
【0065】
勿論、カメラ121の配置数は、粉体Pの搬送幅の増減により、適宜増減させたり、あるいは、異物検知の分解能を小さくしたり大きくする場合にも、適宜増減させても良い。
【0066】
照明装置122は、別途配置させた図示しない光源本体から光ファイバーにより導光させている3つの照明部123・124・125から構成され、照明部123が、第2コンベヤ63と粉体Pとを通過させる透過光を発生させるように、第2コンベヤ63の下方に配置され、照明部124・125が、搬送される粉体Pや異物Dに斜めに照射されて生じる反射光を発生させるように、カメラ121の前後における第2コンベヤ63の上方に配置されている。
【0067】
照明部123は、透過光が、白色透明の第2コンベヤ63の下方から透過されて、第2コンベヤ63の上面側の反射光の粉体粒の影を打ち消す役目と、層状になった粉体Pの内部に潜り込んだ異物Dを映像上に浮き出させる役目と、を果たせるように、配置される必要があり、実施形態の場合には、カメラ121の直下の第2コンベヤ63の下方に配置されている。また、カメラ121が透過光によるハレーションを起こさないように、第2コンベヤ63の透明度に応じて、照明部123の先端部には、光拡散板を設けても良い。
【0068】
さらに、照明部124・125にも、照射した際の一次反射光がカメラ121に直接入光してハレーションを起こさないように、先端部に光拡散板を配置させても良い。また、照明部124・125は、第2コンベヤ63に対する入射角度αを適宜変更できるように、縦プレート2に対して保持させておく。
【0069】
吸込み部130は、図1・2・10に示すように、検査部120とテンションローラ94との間に配置され、第2コンベヤ63で移送される粉体Pの上方で、粉体Pの移送路を横切るように、軸方向を配置させた吸引パイプ131を備えて構成されている。吸引パイプ131は、粉体Pの移送方向に2本並べられている。各吸引パイプ131には、図22に示すように、軸方向に沿って形成された2種類の長さのスリット132・133が形成されている。各スリット132・133は、吸引パイプ131の周方向に略均等に配置されている。さらに、スリット132は、第2コンベヤ63の幅寸法を略8等分した長さとし、スリット133は、第2コンベヤ63の幅寸法を略2等分した長さとしている。
【0070】
そして、各スリット132は、粉体Pの移送路への投影状態で、全てのスリット132(1) ・132(2) ・132(3) ・132(4) ・132(5) ・132(6) ・132(7) ・132(8) によって粉体Pの移送路の全幅を覆えるように、軸方向の配置位置を変え、かつ、周方向に偏位して配置されている。
【0071】
なお、実施形態の場合には、各スリット132におけるパイプ軸方向長さは、相互にラップするように、粉体Pの移送路における全幅寸法の1/8より僅かに広く設定されている。
【0072】
また、各スリット133も、粉体Pの移送路への投影状態で、全てのスリット133(1) ・133(2) ・133(3) によって粉体Pの移送路の全幅を覆えるように、軸方向の配置位置を変え、かつ、周方向に偏位して配置されている。実施形態の場合、各スリット133の配置は、吸引パイプ131の軸方向における両端と中央に配置されている。
【0073】
そして、各吸引パイプ131は、図15に示すように、縦プレート2の挿通孔2hを挿通して、両端内周に軸受136・137を配設させて、縦プレート2側に固定された支持パイプ166に回動自在に支持されている。支持パイプ166は、縦プレート2から延びるブラケット160に固着された固定ブラケット162や支持ブラケット163に連結固定されている。また、支持パイプ166には、図15・20に示すように、粉体Pの移送路の幅寸法より若干長いスリット166aが形成されている。135は、スペーサである。
【0074】
また、各吸引パイプ131には、背面側の端部に、回転駆動手段140を構成するギヤ143が固着されている。回転駆動手段140は、縦プレート2に固着されている取付ベース144に取付固定されて、制御装置190に制御されるサーボモータ141を備えて構成されている。そして、サーボモータ141の駆動軸141aに固定されたギヤ142がギヤ143に噛合しており、サーボモータ141の駆動により、ギヤ142・143を経て、各吸引パイプ131を回転させ、所定のスリット132・133を粉体P側に向けることとなる。
【0075】
なお、各吸引パイプ131には、所定位置に、貫通孔等のマーク131aが設けられており、このマーク131aを縦プレート2から延びるブラケット145に支持された光電センサ146が検知するように構成されている。このような構成は、制御装置190が、光電センサ146によるマーク131aの検知信号を入力して、所定のスリット132・133を粉体P側に向けた後、吸引パイプ131を原位置に復帰させ易くするために、設けられている。
【0076】
さらに、各吸引パイプ131には、吸引手段150が連結されており、各吸引手段150は、吸引パイプ131内に配設される支持パイプ166、支持パイプ166内に配設されるバルブパイプ153、バルブパイプ153に連結されるニップル152、及び、ニップル152に連結されて図示しない吸引ポンプ等の負圧手段に接続される吸引ホース151と、を備えて構成されている。
【0077】
各バルブパイプ153は、粉体P側に向いた所定のスリット132・133に負圧をかける弁の役目を果たすものである。各バルブパイプ153は、図15・19に示すように、吸引パイプ131のスリット132・133の配置領域と略等しい範囲に、軸方向に配置される多数(実施形態では、7個)のスリット状の連通孔154(154a・154b・154c・154d・154e・154f・154g)を備えている。これらの連通孔154は、各連通孔154a・154b・154c・154d・154e・154f・154gからの吸引力が均等となるように、負圧手段に近いニップル152側が、順次、開口面積を小さく設定されている。
【0078】
そして、各バルブパイプ153は、両端付近に配置される軸受164・138によって、支持ブラケット163や支持パイプ166・吸引パイプ131に対して回動自在に配設され、支持パイプ166から突出した正面側端部に、キャップ161を嵌合させているとともに、支持パイプ166から突出した背面側端部に、連結スリーブ155を固着させている。連結スリーブ155には、軸受部材156を配設させて、吸引ホース151と接続されるニップル152が回動自在に連結保持されている。165は、スペーサである。
【0079】
また、各バルブパイプ153は、図15・16に示すように、支持ブラケット163と連結スリーブ155との間の部位に、アーム157を固着させている。各アーム157には、電磁ソレノイド158の駆動ロッド158aが連結されている。各電磁ソレノイド158は、取付プレート159を利用して縦プレート2から延びるブラケット160に固定されるとともに、制御装置190に電気的に接続されている。そして、バルブパイプ153は、電磁ソレノイド158が作動されて、駆動ロッド158aが縮んだ際、アーム157を介して、30°回転し、連通孔154を下方に配置させるように、配設され、通常時には、連通孔154を、図16の二点鎖線で示す位置に配置させている。
【0080】
また、実施形態の吸込み部130には、図1・2・10・17に示すように、後部側の吸引パイプ131Bとテンションローラ94との間に、吸引パイプ131Bと平行な廃棄パイプ168と、廃棄パイプ168に接続される吸引手段170と、が配設されている。
【0081】
廃棄パイプ168は、図17・21に示すように、第2コンベヤ63により移送される全幅分の粉体Pを吸引可能なスリット168aを第2コンベヤ63側に開口させて、縦プレート2に固定されている。廃棄パイプ168は、取付孔2iを経て縦プレート2の背面側に突出した部位を、縦プレート2に固定された固定スリーブ185に連結支持させている。
【0082】
吸引手段170は、廃棄パイプ168内に配設されるバルブパイプ173、バルブパイプ173に連結されるニップル172、及び、ニップル172に連結されて図示しない吸引ポンプ等の負圧手段に接続される吸引ホース171と、を備えて構成されている。
【0083】
バルブパイプ173は、吸引パイプ131内のバルブパイプ153と同様に、粉体P側に向いているスリット168aに負圧をかける弁の役目を果たすものである。バルブパイプ173は、図17・19に示すように、廃棄パイプ168のスリット168aの配置領域と略等しい範囲に、軸方向に配置される多数(実施形態では、7個)のスリット状の連通孔174(174a・174b・174c・174d・174e・174f・174g)を備えている。これらの連通孔174は、各連通孔174a・174b・174c・174d・174e・174f・174gからの吸引力が均等となるように、負圧手段に近いニップル172側が、順次、開口面積を小さく設定されている。
【0084】
そして、バルブパイプ173は、両端付近に配置される軸受182・184によって、廃棄パイプ168に対して回動自在に配設され、廃棄パイプ168から突出した正面側端部に、キャップ181を嵌合させているとともに、廃棄パイプ168から突出した背面側端部に、連結スリーブ175を固着させている。連結スリーブ175には、軸受部材176を配設させて、吸引ホース171と接続されるニップル172が回動自在に連結保持されている。なお、183はスペーサである。
【0085】
また、バルブパイプ173は、図17・18に示すように、固定スリーブ185と連結スリーブ175との間の部位に、アーム177を固着させている。アーム177には、電磁ソレノイド178の駆動ロッド178aが連結されている。電磁ソレノイド178は、取付プレート179を利用して縦プレート2から延びるブラケット180に固定されるとともに、制御装置190に電気的に接続されている。そして、バルブパイプ173は、電磁ソレノイド178が作動されて、駆動ロッド178aが縮んだ際、アーム177を介して、30°回転し、連通孔174を下方に配置させるように、配設され、通常時には、連通孔174を、図18の二点鎖線で示す位置に配置させている。
【0086】
なお、吸引ホース115・151・171等に連通する吸引ポンプ等の負圧手段は、装置Mの作動中には、常時、作動するように構成されている。
【0087】
実施形態の異物除去装置Mの使用態様について述べれば、作動時には、サーボモータ15の作動により駆動ローラ12・64が回転駆動して、第1・2コンベヤ11・63が循環駆動するとともに、粉体供給部40のサーボモータ43が作動され、さらに、スクイーズローラ50のサーボモータ56やホース115・151・171に連通する図示しない吸引ポンプが作動され、さらにまた、吸込み部130のサーボモータ141や電磁ソレノイド158・178が適宜作動されることとなる。
【0088】
そして、図4に示すように、粉体供給部40から粉体Pが第1コンベヤ11の前部11a側の上面に供給されると、その粉体Pは、図8に示すように、スクイーズローラ50でならされて、均一の厚さt(実施形態では0.5mm)で移送される。
【0089】
さらに、粉体Pは、図4・7に示すように、検知手段としてのCCDカメラ59・59によって第1コンベヤ11上での幅方向の両縁L・Rが撮影され、その画像データを入力した制御装置190は、画像処理して粉体Pの両縁L・Rの配置位置を検出する。そして、制御装置190は、粉体Pの縁L・Rが内側に入り込んだ際には、粉体供給部40のサーボモータ43の回転数を増加させるように制御して、粉体供給部40からの粉体Pの供給量を多くし、また、粉体Pの縁L・Rが外側に膨らんだ際には、粉体供給部40のサーボモータ43の回転数を低下させるように制御して、粉体供給部40からの粉体Pの供給量を少なくし、移送中の粉体Pにおける両縁L・Rの配置位置を一定にするように制御する。
【0090】
なお、白色の粉体Pの縁L・RをCCDカメラ59で検知する際、第1コンベヤ11が緑色に着色されているため、縁L・Rがくっきりと表れ、検知手段としてのCCDカメラ59の検知が容易となっている。
【0091】
また、第1コンベヤ11は、帯電防止用素材から形成されているため、静電気によって舞い上がり易い粉体Pのその舞い上がりを抑えることが可能となり、粉体供給部40から供給された粉体Pを、飛散させることなく無駄なく円滑に移送させることができる。
【0092】
そしてその後、図8に示すように、粉体Pは、第1コンベヤ11の後部11bから第2コンベヤ63の前部63aに落下する。その際、粉体Pと異物Dとの比重差による空気抵抗で、異物Dが遅く落下したり、あるいは、空気抵抗の差によらなくとも、大きな異物Dが落下する前に、その異物Dの落下位置に予め小さな粉体Pが先に落下し、その後に異物Dが落下すること等により、異物Dが粉体Pの上層側に移動することとなる。
【0093】
そして、異物Dが粉体上層側に移動した状態で、第2コンベヤ63の駆動とともに、粉体Pが検査部120・吸込み部130へと順次移送される。
【0094】
検査部120では、4台のラインCCDカメラ121が画像データを制御装置190に出力しており、制御装置190は、画像処理して、異物Dの有無を判別する。
【0095】
その際、実施形態では、第2コンべヤ63を白色透明素材から形成して、検査部120において、第2コンベヤ63の下方からの照明部123による透過光と第2コンベヤ63の上方からの照明部124・125による反射光とを粉体Pに照射するようにして、第2コンベヤ63の上方に配置させたラインCCDカメラ121により異物Dを検知する構成としており、上方からの反射光だけによる検知に比べ、透過光も利用しているため、粉体P中に潜り込んでいる異物Dも映像上に浮き出させることが容易となって、異物Dの見逃しを極力無くすことができる。
【0096】
そして、異物Dがあると制御装置190が判断した際には、第2コンベヤ63の駆動速度に応じて、異物Dが吸込み部130の配置位置に移送されるタイミングで、各サーボモータ141の作動を制御して、吸込み部130の各吸引パイプ131F・131Bにおける所定のスリット132・133を異物Dの上方に配置させるとともに、所定の電磁ソレノイド158・178の作動を制御して、所定のバルブパイプ153F・153B・173の連通孔154・174を下方に配置させて復帰させる。すると、図10に示すように、例えば、連通孔154と導通した所定のスリット132B(3) ・166aから、異物Dが粉体Pごとバルブパイプ153B内に吸引され、さらに、ニップル152・吸引ホース151を経るとともに、さらに、図示しない吸引ポンプ側の廃棄ダクトを経て、異物Dが、粉体Pごと所定の廃棄箱内に廃棄されることとなる。この時、第2コンベヤ63上では、図23のS4に示すように、粉体Pの無いスペースが発生することとなる。
【0097】
なお、各吸引パイプ131F・131Bのスリット132・133を粉体P側に向ける態様は、異物Dの検知に応じて、制御装置190が制御することとなるが、具体的に述べると、異物Dが、各スリット132の長さの範囲内であれば、対応して配置されたスリット132が粉体P側に適宜向けられ、ついで、連通孔154がそのスリット132に一致されるように操作されて、その異物Dが吸引されることとなる。そして、例えば、前方側の吸引パイプ131Fのスリット132F(1) ・支持パイプ166のスリット166a・バルブパイプ153Fの連通孔154を経て、異物Dごと粉体Pが吸引されれば、その後の第2コンベヤ63の駆動によって、吸引パイプ131Fの後方に、図23のS1に示すように、粉体Pの無いスペースが発生する。
【0098】
また、異物Dが、1個若しくは複数で第2コンベヤ63の幅方向に長く配置されている場合には、適宜、各吸引パイプ131F・131Bのスリット133が粉体P側に向けられ、ついで、連通孔154がそのスリット133に一致されるように操作されて、その異物Dが吸引されることとなる。そして、例えば、後方側の吸引パイプ131Bのスリット133B(1) とバルブパイプ153Bの連通孔154とを経て、異物Dごと粉体Pが吸引されれば、その後の第2コンベヤ63の駆動によって、吸込み部130の後方に、図23のS2に示すように、粉体Pの無いスペースが発生する。
【0099】
さらに、異物Dが、第2コンベヤ63の幅方向に長く離れて複数配置されているような場合には、前側の吸引パイプ131Fが所定のスリット132・133を粉体P側に向けて複数の異物Dの一部を吸引し、後側の吸引パイプ131Bが所定のスリット132・133を粉体P側に向けて残りの異物Dを吸引することとなる。そして、例えば、前方側の吸引パイプ131Fのスリット132F(6) とバルブパイプ153Fの連通孔154とを経て、異物Dごと粉体Pが吸引され、かつ、後方側の吸引パイプ131Bのスリット132B(3) とバルブパイプ153Bの連通孔154とを経て、異物Dごと粉体Pが吸引されれば、その後の第2コンベヤ63の駆動によって、吸込み部130の後方に、図23のS3・S4に示すように、粉体Pの無いスペースが発生する。
【0100】
さらにまた、異物Dが、第2コンベヤ63に幅方向に連続して多数配置されているような場合には、電磁ソレノイド178を作動させて、廃棄パイプ168のスリット168aにバルブパイプ173の連通孔174を一致させるようにする。すると、スリット168a・連通孔174を経て、さらに、ニップル152・吸引ホース151を経るとともに、さらに、図示しない吸引ポンプ側の廃棄ダクトを経て、異物Dが、粉体Pごと所定の廃棄箱内に廃棄されることとなる。この時、第2コンベヤ63上では、図23のS5に示すように、粉体Pの移送路における幅方向の全域にわたって、粉体Pの無いスペースが発生することとなる。
【0101】
さらに、異物Dが粉体Pの移送方向に長く配置されている場合には、各吸引パイプ131F・131Bの所定のスリット132・133とバルブパイプ153F・153Bの連通孔154aとを、あるいは、廃棄パイプ168のスリット168aとバルブパイプ173に連通孔174とを、異物Dの長さに応じた時間、粉体P側に向けるようにして、異物Dを除去することとなる。
【0102】
そして、上記のように異物Dを除去された粉体Pは、第2コンベヤ63の後部63bからベルトコンベヤ200に移送されて、袋詰め工程等の次工程へ送られる。
【0103】
以上のように、実施形態の異物除去装置Mでは、粉体Pを略水平方向に移送するベルトコンベヤ10(11・63)の移送路における検査部120の手前で、粉体Pを落下させ、粉体P中の異物Dを粉体上層側に移動させていることから、検査部120において、小さな異物Dでも的確に上方から検知できて、その後、異物Dを吸込み部130で的確に吸引して除去することができる。なお、実施形態の場合には、20μm程度の異物Dまで除去することができた。
【0104】
また、実施形態では、粉体Pを移送する手段として、振動フィーダ等でなく、ベルトコンベヤ11・63を使用しているため、粒径の小さな粉体Pでも、移送路に滞留させることなく、確実に、移送させることができた。ちなみに、100〜500μm以下の粒径の小さな粉体Pを振動フィーダで移送させようとすると、始動当初は、粉体Pは移動するが、数十分経過すると、部分的に流動化するだけで、粉体Pを移送できなくなっていた。
【0105】
そして、実施形態のように、粉体Pを移送するベルトコンベヤ10を、粉体供給部40から検査部120の手前までを循環回転駆動される第1コンベヤ11と、粉体Pを落下させるように、第1コンベヤ11の後部11bの下方に前部63aを重ねて、検査部120から吸込み部130まで循環回転駆動される第2コンベヤ63と、を備えて構成すれば、第1コンベヤ11の後部11bから第2コンベヤ63の前部63aに移送する際、確実に粉体Pを落下させて、異物Dを粉体上層側に移動させることができる。また、第1コンベヤ11より第2コンベヤ63の駆動速度を早くすれば、粉体Pの厚さを薄くさせて移送することも可能となり、検査部120での異物検知を一層容易にさせることもできる。さらに、1つの長いベルトコンベヤで粉体を移送する場合に比べて、メンテナンスも容易となる。
【0106】
特に、実施形態では、第1・2コンベヤ11・63を巻き掛けている駆動ローラ12・64・従動ローラ19・76・82が、背面側の端部をフレーム1の縦プレート2に支持させ、正面側の端部を各第1・2コンベヤ11・63の駆動領域内で縦プレート2に連結固定される支持部材4・7に支持されて、縦プレート2に対して片持ばり状に支持される構成としている。そのため、第1・2コンベヤ11・63を正面側から取り外したり取り付けたりし易く、コンベヤ11・63のメンテナンスが容易となっている。なお、各テンションローラ31・94の部位では、正面側のねじ棒36・99をガイドブラケット34・97から外せば、ガイドブロック35・98やテンションローラ31・94からガイドブラケット34・97を外すことができ、第1・2コンベヤ11・63をテンションローラ31・94の部位から簡単に外すことができる。また、第1コンベヤ11では、スクイーズローラ50を支持している支持プレート55が取外し時に干渉することとなるが、支持プレート55は、第1カバー6にねじ止めされているだけであり、簡単に取り外すことができるため、第1コンベヤ11の交換時等に支障は生じない。勿論、この点を考慮すれば、スクイーズローラ50の支持プレート55を、第1コンベヤ11の駆動領域外の縦プレート2等から延びるブラケットに連結支持させるようにしても良い。
【0107】
さらにまた、実施形態では、粉体Pの移送路における粉体供給部40と粉体Pの落下位置Xとの間に、粉体Pの厚さtを均一にするスクイーズローラ50を配設させており、コンベヤ11で移送される粉体Pの厚さtを薄く一定にできることから、その後の粉体Pの落下時に、一層、異物Dが粉体上層側へ移動して露出し易くなり、小さな異物Dでも確実に検知して除去することができる。
【0108】
さらに、実施形態では、吸込み部130が、所定のスリット132・133を備えた吸引パイプ131と、回転駆動手段140と、吸引手段150と、を備えて構成されており、検査部120で検知した異物Dがコンベヤ63上のどこの位置にあっても、異物Dが吸込み部130に移送された際に、回転駆動手段140によって、吸引パイプ131の所定のスリット132・133を対応する位置に配置させるように、吸引パイプ131が回動され、ついで、吸引手段150の作用により、粉体Pごと異物Dを吸引除去できる。そして、異物Dの配置位置に応じて、適切なスリット132・133から吸引できるため、余分な粉体Pを極力異物Dとともに吸引することを避けることができることとなって、粉体Pの無駄な廃棄を抑えることができる。
【0109】
特に、実施形態のように、パイプ131の軸方向に沿う長さを異ならせた複数種類(実施形態では2種類)のスリット132・133として、それらの等しい長さの各々のグループの各スリットについて、粉体Pの移送路への投影状態で、全てのその同じ長さのグループ内における各スリットによって粉体Pの移送路の全幅を覆えるように、吸引パイプ131の軸方向における配置位置を変えて、配置させれば、異物Dの大きさ(コンベヤ63の幅方向の長さ)に応じて、一層、無駄な粉体Pの廃棄を抑えて、的確に異物Dを除去することができる。ちなみに、この作用・効果を一層高めるためには、吸引パイプ131に3種類以上の長さのスリットのグループを設けても良い。
【0110】
さらに、実施形態の場合には、吸引パイプ131の内周側に、常時負圧状態にしたバルブパイプ153を嵌挿させて、バルブパイプ153の連通孔154を、スイッチのように回転操作して、粉体P側に向けた吸引パイプ131の所定のスリット132・133に重ねて、異物Dを吸引するように構成されており、素早く、かつ、的確に、異物Dを吸引することができる。
【0111】
ちなみに、バルブパイプ153を設けずに、別途、吸引パイプ131に対して、開閉弁を介在させて、負圧を維持した吸引ホース等を連結し、所定のスリット132等が粉体P側に向いた際、開閉弁を開くように構成したり、あるいは、バルブパイプ153を設けずに、吸引パイプ131に対して、直接、負圧を維持した吸引ホース等を連結し、異物吸引時に、所定のスリットを粉体P側に向けるようにしたり、さらには、所定のスリットを粉体に向けた際に、吸引ポンプを作動させるように構成しても良い。ただし、これらの構成に比べて、実施形態の方が、迅速に異物Dを吸引できて、コンベヤ63の駆動速度を速めても的確に異物Dの除去が行なえ、また、余分な粉体Pを吸引する虞れも生じ難い。
【0112】
そして、実施形態では、吸込み部130として、吸引パイプ131を粉体移送方向に複数並設させているため、移送中の粉体Pの幅方向の複数箇所に異物Dが配置されていても、並設された各吸引パイプ131F・131Bの所定のスリット132・133で順次異物Dを吸引でき、一層、粉体Pの無駄な廃棄を抑えて、異物Dを吸引除去することができる。ちなみに、この作用・効果を一層高めるためには、吸引パイプ131を3列以上並設させても良い。
【0113】
さらに、実施形態では、吸込み部130が、粉体Pの移送路の全幅を覆えるスリット168aを開口させた廃棄パイプ168と、廃棄パイプ168に接続される吸引手段170と、を備えて構成されている。
【0114】
そのため、吸引手段170を作動させて、廃棄パイプ168のスリット168aから粉体Pを吸引させるようにすれば、移送中の粉体Pの幅方向における全幅に異物Dが配置されているような場合には、一括で異物Dを吸引することができ、効率的に異物Dを除去することができる。
【0115】
さらにまた、実施形態では、廃棄パイプ168内にも、吸引パイプ131と同様に、粉体Pを吸引可能なバルブパイプ173が設けられている。そのため、バルブパイプ173をスイッチのように回転操作させ、廃棄パイプ168のスリット168aとバルブパイプ173の連通孔174とを経て異物Dを吸引できるため、素早く、かつ、的確に、移送路の全幅の異物Dを吸引することができる。
【0116】
さらに、実施形態では、バルブパイプ153・173の連通孔154・174が、パイプ軸方向に沿って複数開口されるとともに、パイプ軸方向に沿う吸引力を均等とするように、吸引ポンプに近い側の開口面積を小さく設定されている。そのため、パイプ軸方向に沿う吸引力を、開口している連通孔154(154a・154b・154c・154d・154e・154f・154g)174(174a・174b・174c・174d・174e・174f・174g)の全域にわたって均等にすることができて、吸引パイプ131や廃棄パイプ168の粉体P側に開口しているスリット132・133・168aの長さが長くとも、スリット132・133・168aの全域で的確に異物Dを吸引することができる。
【0117】
さらにまた、実施形態では、スクイーズローラ50の配置位置と粉体Pの落下位置Xとの間の粉体Pの移送路に、粉体Pの両側の縁L・Rの位置を検知可能な検知手段としてのカメラ59・59を、配置させ、カメラ59・59の検知信号を入力した制御装置190によって、粉体Pにおける移送路での縁L・Rの位置を一定とするように、粉体供給部40のサーボモータ43の回転数を制御して、粉体供給量を調整している。そのため、吸引パイプ131F・131Bや廃棄パイプ168のスリット132・133・168aの配置範囲内で、少な過ぎない的確な供給量で粉体Pを供給しても、円滑に異物Dを除去できて、効率よく、異物Dの除去作業を行なうことができる。なお、実施形態の場合には、粉体供給部40のロータ42の回転数を24rpm前後に制御して粉体Pを供給して、毎時40Kgの粉末Pの異物Dの除去作業を行なうことができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の異物除去装置を示す概略正面図である。
【図2】同実施形態の異物除去装置を示す概略平面図である。
【図3】同実施形態の異物除去装置を示す概略左側面図である。
【図4】同実施形態の第1コンベヤ付近を示す部分断面概略正面図である。
【図5】同実施形態の第1コンベヤにおける駆動ローラの断面図であり、図2のV−V部位を示す。
【図6】同実施形態のスクイーズローラの断面図であり、図2のVI−VI部位を示す。
【図7】同実施形態における図4のA方向から見た概略平面図である。
【図8】同実施形態の粉体の落下位置付近を示す概略拡大図である。
【図9】同実施形態の第1コンベヤにおけるテンションローラの断面図であり、図2のVIII−VIII部位を示す。
【図10】同実施形態の第2コンベヤ付近を示す概略正面図である。
【図11】同実施形態の第2コンベヤにおける駆動ローラの断面図であり、図2のXI−XI部位を示す。
【図12】同実施形態の第2コンベヤにおける駆動ローラの部分横断面図であり、図10の XII− XII部位を示す。
【図13】同実施形態の第2コンベヤにおける従動ローラの部分断面図であり、図10のXIII−XIII部位を示す。
【図14】同実施形態の図3に示すクリーニング装置の部分平面図である。
【図15】同実施形態の吸込み部における吸引パイプ付近の断面図であり、図2のXV−XV部位を示す。
【図16】同実施形態の吸込み部における吸引パイプ付近を示す概略背面図である。
【図17】同実施形態の吸込み部における廃棄パイプ付近の断面図であり、図2のXVII−XVII部位を示す。
【図18】同実施形態の吸込み部における廃棄パイプ付近を示す概略背面図である。
【図19】同実施形態のバルブパイプを示す部分底面図である。
【図20】同実施形態の支持パイプを示す部分底面図である。
【図21】同実施形態の廃棄パイプを示す部分底面図である。
【図22】同実施形態の吸引パイプを示す横断面図と展開図である。
【図23】同実施形態の作動時における吸込み部付近の平面図である。
【符号の説明】
10…ベルトコンベヤ、
11…第1コンベヤ、
40…粉体供給部、
50…スクイーズローラ、
59…(検知手段)CCDカメラ、
63…第2コンベヤ、
120…検査部、
121…ラインCCDカメラ、
130…吸込み部、
131…吸引パイプ、
132・133…スリット、
140…回転駆動手段、
150…吸引手段、
153…バルブパイプ、
154(154a・154b・154c・154d・154e・154f・154g)…連通孔、
168…廃棄パイプ、
168a…スリット、
170…吸引手段、
173…バルブパイプ、
174(174a・174b・174c・174d・174e・174f・174g)…連通孔、
190…制御装置、
M…異物除去装置、
P…粉体、
X…落下位置、
D…異物。

Claims (12)

  1. 粉体供給部からの粉体を、検査部と吸込み部とを通過させるように、略水平方向に移送し、
    前記検査部において粉体中の異物を上方から検知した際、前記異物を前記吸込み部で吸引して除去する粉体の異物除去装置であって、
    前記粉体を略水平方向に移送するベルトコンベヤを備え、
    該ベルトコンベヤの移送路における前記検査部の手前で、前記粉体を落下させて粉体中の異物を粉体上層側に移動させることを特徴とする粉体の異物除去装置。
  2. 前記ベルトコンベヤが、前記粉体供給部から前記検査部の手前までを循環回転駆動される第1コンベヤと、前記粉体を落下させるように、前記第1コンベヤの後部下方に前部を重ねて、前記検査部から前記吸込み部まで循環回転駆動される第2コンベヤと、を備えて構成されていることを特徴とする請求項1記載の粉体の異物除去装置。
  3. 前記第1コンベヤが、帯電防止用素材から形成されていることを特徴とする請求項2に記載の粉体の異物除去装置。
  4. 前記第2コンべヤが、白色透明素材から形成され、
    前記検査部が、前記第2コンベヤの下方からの透過光と前記第2コンベヤの上方からの反射光とを前記粉体に照射して、前記第2コンベヤの上方に配置させたラインCCDカメラにより前記異物を検知する構成としていることを特徴とする請求項2に記載の粉体の異物除去装置。
  5. 前記粉体の移送路における前記粉体供給部と前記粉体の落下位置との間に、前記粉体の厚さを均一にするスクイーズローラが配設されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4に記載の粉体の異物除去装置。
  6. 前記吸込み部が、前記粉体の移送路における上方を幅方向で横切るように、軸方向を配置させる吸引パイプと、該吸引パイプに接続される吸引手段と、前記吸引パイプの回転駆動手段と、を備えて構成され、
    該吸引パイプが、前記異物を前記粉体ごと吸引可能に開口する複数のスリットを備えて構成されるとともに、
    前記各スリットが、前記粉体の移送路への投影状態で、全ての前記スリットによって前記粉体の移送路の全幅を覆えるように、前記吸引パイプの軸方向における配置位置を変えて、配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5に記載の粉体の異物除去装置。
  7. 前記吸込み部が、前記吸引パイプを粉体移送方向に複数並設させて構成されていることを特徴とする請求項6記載の粉体の異物除去装置。
  8. 前記吸込み部が、前記移送路の全幅分の粉体を吸引可能に、前記粉体の移送路の全幅を覆えるスリットを開口させて、前記吸引パイプと平行に配置される廃棄パイプと、該廃棄パイプに接続される吸引手段と、を備えて構成されていることを特徴とする請求項6若しくは請求項7に記載の粉体の異物除去装置。
  9. 前記吸引パイプに接続される吸引手段が、内部を負圧状態とされて前記吸引パイプ内に嵌挿され、前記吸引パイプの軸方向に延びるスリット状の連通孔を有したバルブパイプを備え、
    異物吸引時における前記吸引パイプの所定のスリットが前記粉体側に向いた際、前記バルブパイプが回転されて前記連通孔を前記スリットに一致させ、前記スリットと前記連通孔とを経て、前記異物を吸引することを特徴とする請求項6若しくは請求項7に記載の粉体の異物除去装置。
  10. 廃棄パイプに接続される吸引手段が、内部を負圧状態とされて前記廃棄パイプ内に嵌挿され、前記廃棄パイプの軸方向に延びるスリット状の連通孔を有したバルブパイプを備え、
    異物吸引時、前記バルブパイプが回転されて前記連通孔を前記廃棄パイプのスリットに一致させ、前記スリットと前記連通孔とを経て、前記異物を吸引することを特徴とする請求項8に記載の粉体の異物除去装置。
  11. 前記バルブパイプの連通孔が、軸方向に沿って複数開口されるとともに、バルブパイプ軸方向に沿う吸引力を均等にするように、負圧手段に近い側の開口面積を小さく設定されていることを特徴とする請求項9乃至請求項10に記載の粉体の異物除去装置。
  12. 前記スクイーズローラの配置位置と前記粉体の落下位置との間の粉体の移送路に、前記粉体の両側の縁位置を検知可能な検知手段が、配置され、
    該検知手段の検知信号を入力した制御装置が、前記粉体における移送路での縁位置を一定とするように、前記粉体供給部の粉体供給量を制御することを特徴とする請求項7乃至請求項11に記載の粉体の異物除去装置。
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