JP2015176842A - リチウムイオン二次電池電極用シート製造装置,リチウムイオン二次電池電極用シートの製造方法およびリチウムイオン二次電池の製造方法 - Google Patents

リチウムイオン二次電池電極用シート製造装置,リチウムイオン二次電池電極用シートの製造方法およびリチウムイオン二次電池の製造方法 Download PDF

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Yasuhiro Sakashita
康広 坂下
孝敏 森光
Takatoshi Morimitsu
孝敏 森光
裕幸 関根
Hiroyuki Sekine
裕幸 関根
涼 中谷
Ryo Nakatani
涼 中谷
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Abstract

【課題】 高い品質の電極板の電極合剤層を安定して形成することができるリチウムイオン二次電池電極用シート製造装置,リチウムイオン二次電池電極用シートの製造方法およびリチウムイオン二次電池の製造方法を提供すること。
【解決手段】 本発明のリチウムイオン二次電池電極用シート製造装置は,バインダー溶液を集電箔に塗工する塗工部と,活物質を含む粉末成分を供給する粉体供給部とを有する。また,塗工ロールには,凸部と溝とが形成されている。そして,塗工ロールの凸部は,螺旋状,または,複数の傾斜した環状のものであって,1回転したときの隣り合う凸部同士の外周における軌跡について,重なる配置,接する配置,隣り合う凸部同士の間隔に対して十分に小さい間隔を設けた配置のうちのいずれかの配置で設けられているものである。
【選択図】図4

Description

本発明は,リチウムイオン二次電池電極用シート製造装置,リチウムイオン二次電池電極用シートの製造方法およびリチウムイオン二次電池の製造方法に関する。さらに詳細には,集電箔にバインダー溶液を塗工し,その上に活物質を含む粉末成分を供給することにより製造される電極板に係るリチウムイオン二次電池電極用シート製造装置,リチウムイオン二次電池電極用シートの製造方法およびリチウムイオン二次電池の製造方法に関する。
リチウムイオン二次電池は,ケース内部に正極板と負極板とを有している。正負の電極板は,集電箔の表面に電極合剤層を形成することにより製造される。ここで,電極合剤層には,少なくとも,リチウムイオン二次電池の充放電に寄与する成分である活物質と,電極合剤層中の成分を集電箔上に結着させるための成分であるバインダーとが含まれている。そして,リチウムイオン二次電池の充放電性能を十分に発揮させるためには,電極合剤層中の活物質同士,さらには活物質と集電箔とが電気的に繋がることにより,これらの間における導電パスが良好に形成されている必要がある。このため,電極板には,集電箔と電極合剤層との密着強度が高いことが要求される。集電箔と電極合剤層とが剥離した場合,その箇所では,良好な充放電反応が生じなくなってしまうからである。
ここで,電極合剤層は,一般的には,電極合剤層を構成するための成分を溶媒に分散させてなるペーストを集電箔上に塗工した後,乾燥によりペースト中の溶媒を除去することによって形成されている。しかし,乾燥工程により,電極合剤層におけるバインダーの分布は,その集電箔に近い箇所ほど少なくなる傾向にあることが知られている。そして,このようなバインダーの分布により,集電箔と電極合剤層との密着強度が低下するおそれがあった。
そこで,本出願人は以前に,リチウムイオン二次電池の電極板における電極合剤層を,バインダーと溶媒とからなるバインダー溶液と,活物質を含む粉末成分とを用いて形成する方法を提案している(特許文献1)。すなわち,その方法では,まず,集電箔上の電極合剤層を形成する領域に,塗工部の塗工ロールを用いてバインダー溶液を塗工する。次に,塗工したバインダー溶液の上に粉末成分を供給して堆積させた後,加熱しつつ,粉末成分の堆積層の厚さ方向に加圧することにより電極合剤層を形成する。これにより,完成後の電極板における電極合剤層の集電箔側に多くのバインダーを残すことができ,集電箔と電極合剤層との密着強度の高い電極板を製造することができる。さらに,使用する溶媒も少量で済むため,時間や乾燥工程を省くことができ,生産の効率化を図ることも可能である。
特開2013−12327号公報
ところで,上記の従来技術では,集電箔上の電極合剤層を形成する領域内に均一にバインダー溶液を塗工している。このため,形成後の電極合剤層の集電箔側に近い箇所に,バインダーが多く存在する薄い層が形成されてしまうことがある。バインダーは一般的に絶縁性のものである。よって,製造後の電極板において,電極合剤層中の活物質と集電箔との導電パスが良好に形成されないおそれがあった。
そこで,バインダー溶液の塗工に際し,集電箔上の電極合剤層を形成する領域内に,バインダー溶液を塗工する塗工領域と,バインダー溶液を塗工せずに集電箔を露出させておく非塗工領域とを設けることが考えられる。これにより,バインダー溶液の塗工領域においては,電極合剤層と集電箔との密着強度を高めることができる。また,バインダー溶液の非塗工領域では,露出している集電箔上に直接,粉末成分を堆積させることができる。よって,非塗工領域においては,粉末成分中の活物質を確実に集電箔に接触させ,集電箔と電極合剤層との導電パスを良好に形成することができるからである。
そして,集電箔上にバインダー溶液の塗工領域と非塗工領域とを設けるため,塗工部の塗工ロールとして,その周方向に連続するリング状の凸部を軸方向に複数,平行に有するものを用いることが考えられる。これにより,複数の凸部の間の溝の箇所に保持されたバインダー溶液を集電箔上に線状に塗工することができる。つまり,集電箔上に線状のバインダー溶液の塗工領域と非塗工領域とを設けることができるからである。しかし,このような塗工ロールには,塗工ロールに供給されたバインダー溶液のうち,凸部の外周面に保持されている分を掻き取るため,平板状のブレードを圧接しておく必要がある。
圧接されているブレードは,塗工ロールの凸部の外周面に擦れるため,徐々に摩耗する。一方,塗工ロールの凸部の間の溝に対応する箇所では,ブレードが摩耗することはない。よって,塗工ロールの回転に伴い,ブレードの塗工ロールの溝に対応する部分が,徐々に,塗工ロールの溝の内側に入り込んでくることとなる。ブレードが凸部の間の溝の箇所に入り込んでしまった状態では,その箇所に保持されるバインダー溶液の量が減ってしまう。つまり,リング状の凸部を有する塗工ロールによっては,集電箔上にバインダー溶液の塗工領域を長期間,安定して設けることができない。すなわち,電極板の電極合剤層を,安定した品質で製造することが容易ではないという問題があった。
本発明は,前記した従来の技術が有する問題点の解決を目的としてなされたものである。すなわちその課題とするところは,高い品質の電極板の電極合剤層を安定して形成することができるリチウムイオン二次電池電極用シート製造装置,リチウムイオン二次電池電極用シートの製造方法およびリチウムイオン二次電池の製造方法を提供することである。
この課題の解決を目的としてなされた本発明の一態様に係るリチウムイオン二次電池電極用シート製造装置は,金属製の集電箔を長手方向に搬送しつつ,集電箔の少なくとも一方の面の一部に,少なくとも活物質とバインダーとを含む電極合剤層を形成するリチウムイオン二次電池電極用シート製造装置であって,溶媒にバインダーを分散してなるバインダー溶液を,集電箔のうちの電極合剤層を形成する領域である合剤層形成領域内に塗工する塗工部と,集電箔の搬送方向について塗工部の下流に設けられ,集電箔の合剤層形成領域に,活物質を含む粉末成分を供給して堆積させる粉体供給部とを有し,塗工部には,回転しつつ集電箔にバインダー溶液を塗工する塗工ロールと,塗工ロールの外周面における,集電箔へのバインダー溶液の塗工が行われる塗工位置に,塗工ロールに対向して配置されているバックアップロールと,塗工ロールの外周面における,塗工位置以外の位置にて塗工ロールにバインダー溶液を供給する溶液供給部と,塗工ロールの回転方向について,溶液供給部によるバインダー溶液の供給位置よりも下流であって塗工位置よりも上流の位置に,塗工ロールの外周面に圧接されているブレードとが設けられており,塗工ロールには,その径方向に突出している凸部と,凸部の間の溝とが形成されており,凸部は,螺旋状のもの,または,塗工ロールの回転による外周面の移動方向に対して傾斜した環状のものであって複数形成されているとともに,1回転したときの隣り合う凸部同士の外周における軌跡が重なる配置,1回転したときの隣り合う凸部同士の外周における軌跡が接する配置,1回転したときの隣り合う凸部同士の外周における軌跡の塗工ロールの軸方向における間隔が,その隣り合う凸部同士の塗工ロールの軸方向における間隔の20%以下である配置のうちのいずれかの配置で設けられているものであることを特徴とするリチウムイオン二次電池電極用シート製造装置である。
本発明のリチウムイオン二次電池電極用シート製造装置では,塗工部の塗工ロールに凸部が形成されている。つまり,ブレードは塗工ロールの凸部における外周面に擦れる。そして,本発明に係る塗工ロールの凸部は,1回転したときに,その外周面が,ロールの軸方向についてブレードに対してほとんど隙間なく擦れる。このため,ブレードに偏摩耗が生じないか,生じても十分に小さいものである。つまり,塗工ロールの凸部の間の溝により,長期間に渡って安定した量のバインダー溶液を集電箔に塗工することができる。これにより,高い品質の電極板の電極合剤層を安定して形成することができる
また上記に記載のリチウムイオン二次電池電極用シート製造装置において,ブレードの塗工ロールの外周面への圧接に係る押圧力が,塗工ロールの軸方向について,200N/m〜1000N/mの範囲内であることが好ましい。塗工ロールの凸部に保持されたバインダー溶液を,ブレードによって良好に掻き落とすことができるからである。
また上記に記載のリチウムイオン二次電池電極用シート製造装置において,集電箔の搬送方向について粉体供給部の下流の位置に,集電箔上の粉末成分の堆積層を一定の厚さに均すためのスキージを有し,スキージは,集電箔と対面している外周面が,集電箔の移動方向とは反対方向に移動する方向に回転するものであってもよい。このようなスキージを用いた場合,粉末成分のうちの集電箔の露出面に堆積されている分が,集電箔の搬送方向と反対側に押し戻されるおそれがある。しかし,集電箔上に塗工されているバインダー溶液が集電箔の搬送方向に対して傾斜していることにより,押し戻された粉末成分を,バインダー溶液に付着させて捕捉することができる。つまり,粉末成分が押し戻される距離はわずかで済む。よって,集電箔の厚さ方向について均一な厚さの電極合剤層を形成することができる。
また本発明の他の態様に係るリチウムイオン二次電池電極用シートの製造方法は,金属製の集電箔を長手方向に搬送しつつ,集電箔の少なくとも一方の面の一部に,少なくとも活物質とバインダーとを含む電極合剤層を形成することによりリチウムイオン二次電池電極用シートを製造するリチウムイオン二次電池電極用シートの製造方法であって,電極合剤層の形成を少なくとも,溶媒にバインダーを分散してなるバインダー溶液を,集電箔のうちの電極合剤層を形成する領域である合剤層形成領域内に塗工する塗工工程と,塗工工程後に,集電箔の合剤層形成領域に,活物質を含む粉末成分を供給して堆積させる粉体堆積工程とにより行い,塗工工程を,回転しつつ集電箔にバインダー溶液を塗工する塗工ロールと,塗工ロールの外周面における,集電箔へのバインダー溶液の塗工が行われる塗工位置に,塗工ロールに対向して配置されているバックアップロールと,塗工ロールの外周面における,塗工位置以外の位置にて塗工ロールにバインダー溶液を供給する溶液供給部と,塗工ロールの回転方向について,溶液供給部によるバインダー溶液の供給位置よりも下流であって塗工位置よりも上流の位置に,塗工ロールの外周面に圧接されているブレードとが設けられている塗工部により行い,塗工ロールとして,その径方向に突出している凸部と,凸部の間の溝とが形成されており,凸部が,螺旋状のもの,または,塗工ロールの回転による外周面の移動方向に対して傾斜した環状のものであって複数形成されているとともに,1回転したときの隣り合う凸部同士の外周における軌跡が重なる配置,1回転したときの隣り合う凸部同士の外周における軌跡が接する配置,1回転したときの隣り合う凸部同士の外周における軌跡の塗工ロールの軸方向における間隔が,その隣り合う凸部同士の塗工ロールの軸方向における間隔の20%以下である配置のうちのいずれかの配置で設けられているものを用いることを特徴とするリチウムイオン二次電池電極用シートの製造方法である。
また本発明は,正極板と負極板とをこれらの間にセパレータを挟み込みつつ捲回または平積みにより積層してなる電極体と,電解液とを,電池容器に収容することによりリチウムイオン二次電池を製造するリチウムイオン二次電池の製造方法であって,正極板または負極板として,上記に記載の方法により製造されたリチウムイオン二次電池電極用シートを用いることを特徴とするリチウムイオン二次電池の製造方法にもおよぶ。
本発明によれば,高い品質の電極板の電極合剤層を安定して形成することができるリチウムイオン二次電池電極用シート製造装置,リチウムイオン二次電池電極用シートの製造方法およびリチウムイオン二次電池の製造方法が提供されている。
本形態に係る電池を示す断面図である。 本形態に係る電極体における正負の電極板等の重ね合わせ状態を説明するための図である。 電極板製造装置の概略構成を示す図である。 塗工部の構成を説明するための断面図である。 塗工ロールの平面図である。 スキージを説明するための図である。 集電箔の表面に塗工されたバインダー溶液を示す図である。 粉末成分を供給後の集電箔の断面図である。 スキージを通過する際の粉末成分の滑りを説明するための図である。 塗工ロールの溝のパターンを例示した図である。 塗工ロールの凸部と溝との拡大断面図である。
以下,本発明を具体化した最良の形態について,図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の本形態は,リチウムイオン二次電池の電極板を製造する装置および方法について本発明を適用したものである。
[電池]
まず,本形態に係る装置および方法により製造される電池100(図1参照)について説明する。図1は,本形態に係る電池100の断面図である。電池100は,図1に示すように,電極体110および電解液120を電池ケース130の内部に収容してなるリチウムイオン二次電池である。電解液120は,リチウム塩を溶解させた有機溶剤よりなるものである。電池ケース130は,ケース本体131と封口板132とを備えている。また,封口板132は,絶縁部材133を備えている。
図2は,電極体110を構成する正極板P,負極板N,セパレータ140の断面図である。正極板P,負極板N,セパレータ140はいずれも,図2において紙面奥行き方向に長いシート状のものである。電極体110は,正極板P,負極板N,セパレータ140を,図2に示すように重ね合わせつつ,扁平形状に捲回したものである。正極板Pおよび負極板Nはともに,集電箔Aの両面に電極合剤層Bを形成してなるものである。つまり,図2に示すように,正極板Pは,正極集電箔APの両面に,正極合剤層BPを形成してなるものである。負極板Nは,負極集電箔ANの両面に,負極合剤層BNを形成してなるものである。
正極合剤層BPおよび負極合剤層BNはいずれも,活物質やバインダーなどの電極材料を含んでいる。活物質は,電池100において充放電に寄与する成分であり,リチウムイオンを吸蔵および放出することができる。バインダーは,電極合剤層B内の各成分を,集電箔Aの表面に固定するための成分である。さらに電極材料には,必要に応じて,電極合剤層B内における導電性を高めるための導電材が含まれていてもよい。
また,図2に示すように,正極板Pおよび負極板Nにはともに,電極合剤層Bが形成されておらず,集電箔Aが露出している部分がある。そして,図1に示す捲回後の電極体110において,右側の端部は正極集電箔APのみからなる部分であり,左側の端部は負極集電箔ANのみからなる部分である。電極体110の正極集電箔APからなる右側の端部には正極端子150が接続されている。電極体110の負極集電箔ANからなる左側の端部には負極端子160が接続されている。正極端子150および負極端子160は,それぞれ電極体110と接続されていない側の端を,絶縁部材133を介し,電池ケース130の外部に突出させている。
一方,図1における電極体110の中央部分は,図2に示すように,正極板Pおよび負極板Nのうちの電極合剤層Bの形成されている部分が,セパレータ140を介して重なっている部分である。そして,電池100は,正極端子150および負極端子160を介し,電極体110の中央部分において,充電および放電を行うものである。
また,正極板Pと負極板Nとは,集電箔Aおよび電極合剤層Bのそれぞれに用いられる材料が異なるものの,基本的には同様の構成をしている。このため,以下に説明する電極板製造装置およびこれを用いた電極板の製造方法は,正極板Pおよび負極板Nのいずれにも適用することができる。
[電極板製造装置]
次に,本形態の正極板P,負極板Nの製造に用いることのできる電極板製造装置1(図3)について説明する。図3において,上方から下方への向きが重力方向である。電極板製造装置1は,装置内に集電箔Aを搬送しつつ,その両面に電極合剤層Bを連続的に形成して電極板を製造する装置である。図3では,電極板製造装置1内を左側から右側へ向かって矢印Zの向きに搬送経路2に沿って搬送される集電箔Aが太い実線で描かれている。
電極板製造装置1は,図3に示すように,集電箔Aの搬送経路2に沿って順に,集電箔巻出部10,第1塗工部20,第1堆積層形成部30,第1プレス部40,第2塗工部50,第2堆積層形成部60,第2プレス部70,電極板巻取部80を有している。
集電箔巻出部10は,電極板製造装置1内に,矢印Zの向きに集電箔Aを供給するためのものである。集電箔巻出部10より矢印Zの向きに供給されたときの集電箔Aの上面を第1面Xとして,集電箔Aの第1面Xの反対の下面を第2面Yとして図3に示している。集電箔巻出部10より巻き出された集電箔Aは,搬送経路2に沿って配置されている複数の搬送ローラ90により,電極板製造装置1内を搬送される。なお,その搬送において,集電箔Aの第1面Xおよび第2面Yの上下は入れ替わることがある。
第1塗工部20は,塗工位置CXにおいて,集電箔Aの第1面Xにバインダー溶液B1を塗工するためのものである。第1堆積層形成部30は,集電箔Aの第1面X上に粉末成分B2の堆積層を形成するためのものである。第1プレス部40は,集電箔Aの第1面X上のバインダー溶液B1と粉末成分B2とを第1面X上に固定することにより,集電箔Aの第1面X上に電極合剤層Bを形成するためのものである。
第2塗工部50は,塗工位置CYにおいて,集電箔Aの第2面Yにバインダー溶液B1を塗工するためのものである。第2堆積層形成部60は,集電箔Aの第2面Y上に粉末成分B2の堆積層を形成するためのものである。第2プレス部70は,集電箔Aの第2面Y上のバインダー溶液B1と粉末成分B2とを第2面Y上に固定することにより,集電箔Aの第2面Y上に電極合剤層Bを形成するためのものである。また,電極板巻取部80は,第1面Xおよび第2面Yにともに電極合剤層Bが形成されてなる電極板を,巻き取ることにより回収するためのものである。
すなわち,本形態の電極板製造装置1は,集電箔Aの第1面Xに,第1塗工部20,第1堆積層形成部30,第1プレス部40によって電極合剤層Bを形成することができる。さらに,集電箔Aの第2面Yに,第2塗工部50,第2堆積層形成部60,第2プレス部70によって電極合剤層Bを形成することができる。
次に,集電箔Aの第1面X側に電極合剤層Bを形成するための構成である,第1塗工部20,第1堆積層形成部30,第1プレス部40について順に説明する。なお,集電箔Aの第2面Y側に電極合剤層Bを形成するための構成である,第2塗工部50,第2堆積層形成部60,第2プレス部70についてはそれぞれ,第1塗工部20,第1堆積層形成部30,第1プレス部40と同じ構成のものである。このため,第2塗工部50,第2堆積層形成部60,第2プレス部70については説明を省略している。
まず,集電箔巻出部10には,集電箔Aを電極板製造装置1内に供給するため,集電箔Aを複数周捲回してなるフープ材が装着されている。フープ材における集電箔Aには,まだ何も形成されていない。また,集電箔Aのフープ材における長さは,1つの電池100に用いられる正極板Pおよび負極板Nの長さよりもはるかに長いものである。そして,集電箔巻出部10は,集電箔Aを,そのフープ材から矢印Zの向きに巻き出すことにより,電極板製造装置1内に供給する。なお,集電箔Aとしては,正極板Pを製造する場合にはアルミニウム箔を,負極板Nを製造する場合には銅箔を用いることができる。
第1塗工部20は,塗工位置CXにおいて,集電箔Aの第1面Xに,バインダー溶液B1を,一定の厚さで連続的に塗工するためのグラビアコーターである。バインダー溶液B1は,バインダーを溶媒に分散させてなるものである。具体的には,例えば,SBRの濃度を1.5〜40wt%程度としたSBR水分散液などを用いることができる。図4は,第1塗工部20を説明するための断面図である。図4に示すように,第1塗工部20は,塗工ロール21,バックアップロール22,液パン23,ブレード24を有している。
塗工ロール21は,図4に示すように,塗工位置CXにおいて,集電箔Aの第1面Xにバインダー溶液B1を塗工するためのものである。図5に,本形態の塗工ロール21の平面図を示す。図5に示すように,本形態の塗工ロール21には,溝26が形成されている。本形態において,溝26は,塗工ロール21の外周に沿って螺旋状に形成されている。また,塗工ロール21には,溝26が形成されていることにより,溝26の内側における底面よりも径方向の外側に向けて突出している凸部25が形成されている。凸部25についても,塗工ロール21の外周に沿った螺旋状のものである。なお,螺旋状の凸部25および溝26は,1本であってもよいし,2本以上であってもよい。
バックアップロール22は,塗工位置CXに,集電箔Aの搬送経路2を挟んで塗工ロール21と対向して設けられている部材である。バックアップロール22は,塗工位置CXにおいて,集電箔Aを塗工ロール21の表面に押し付けるためのものである。このため,集電箔Aの第1面Xは,塗工ロール21の凸部25における外周面に接触する。一方,溝26の内側の壁面については,集電箔Aの第1面Xに接触することはない。
液パン23は,塗工ロール21に供給するためのバインダー溶液B1を収容している容器である。塗工ロール21は,図4に示すように,その下側が液パン23に収容されているバインダー溶液B1に浸されている。よって,塗工ロール21が回転することにより,その外周面にはバインダー溶液B1が供給される。
ブレード24は,液パン23により供給され塗工ロール21の外周面に保持されているバインダー溶液B1のうち,余分なバインダー溶液B1を掻き落とすためのものである。ブレード24は,塗工ロール21の回転方向について,液パン23によるバインダー溶液B1の供給位置よりも下流であって,塗工位置CXよりも上流に設けられている。また,ブレード24は,図4および図5に示すように平板状の部材であり,塗工ロール21の外周面に向けて圧接されている。その圧接に係る押圧は,例えば,エアシリンダーやバネなどを用いて行うことができる。
また,前述したように,塗工ロール21には溝26が形成されている。このため,図4に示すように,ブレード24は,塗工ロール21の凸部25における外周面のみに接触している。すなわち,ブレード24は,塗工ロール21の凸部25における外周面に保持されたバインダー溶液B1のみを掻き落とすことができる。これにより,回転によってブレード24を通過した塗工ロール21の外周には,その溝26の内側においてのみバインダー溶液B1が保持されている。
よって,第1塗工部20は,塗工位置CXにおいて,塗工ロール21の溝26に保持されているバインダー溶液B1を,集電箔Aの第1面X上に塗工することができる。また,ブレード24の塗工ロール21への押付力の大きさは,塗工ロール21の軸方向寸法当たりの線圧として,200N/m〜1000N/m(0.2kg/cm〜1kg/cm)の範囲内であることが好ましい。塗工ロール21の凸部25に保持されたバインダー溶液B1を,ブレード24によって良好に掻き落とすことができるからである。
また,第1塗工部20において,塗工ロール21は,ブレード24よりも硬度の高い材質のものである。塗工ロール21の外周面がブレード24に擦れて摩耗してしまった場合には,溝26に保持されるバインダー溶液B1の量が少なくなってしまうからである。このため,例えば,ブレード24としてステンレス製のものを用いた場合,塗工ロール21には,ステンレスの母材の表面に硬質めっきを施したものを用いることができる。さらに,塗工ロール21は,バックアップロール22よりも硬度の高い材質のものである。塗工ロール21の外周面に,塗工ロール21の軸方向について均一に,集電箔Aの第1面Xを接触させることができるからである。このため,例えば,バックアップロール22として,ゴム製のものを用いることができる。
図3に示す第1堆積層形成部30は,集電箔Aの第1面X上に,一定の厚さの粉末成分B2の堆積層を形成するためのものである。粉末成分B2には,少なくともバインダー以外の電極材料が含まれており,少なくとも活物質が含まれている。本形態では,粉末成分B2として,電極材料の各粒子を混合させつつ,予め造粒することにより製造された造粒粒子を用いている。また,活物質としては,負極板Nを製造する場合,例えば,アモルファスコート黒鉛を用いることができる。正極板Pを製造する場合の活物質としては,例えば,三元系のLiNi1/3Co1/3Mn1/3を用いることができる。また,正極板Pを製造する場合には,粉末成分B2には,活物質の他,導電材としてのアセチレンブラックが含まれていてもよい。なお,バインダーについても粉末成分B2に含まれていてもよい。この場合,粉末成分B2に含まれるバインダーは,バインダー溶液B1に含まれているものと同じものであっても異なるものであってもよい。
第1堆積層形成部30は,一定の厚さの粉末成分B2の堆積層を形成するため,粉体供給部31とスキージ32とを有している。図3に示すように,粉体供給部31とスキージ32とはともに,第1プレス部40のプレスローラ42の上方に配置されている。また,集電箔Aの搬送経路2は,粉体供給部31およびスキージ32の下方に,プレスローラ42の外周面のうちの上側の面に沿って設けられている。そして,粉体供給部31は,粉末供給位置FXにおいて,集電箔Aの第1面Xに,一定量の粉末成分B2を連続的に供給するためのものである。このため,粉末供給位置FXを通過した集電箔Aの第1面X上には,粉末成分B2が供給されることによりこれが堆積した,粉末成分B2の堆積層が形成される。
スキージ32は,粉体供給部31により供給された粉末成分B2を,所定の厚さに均すためのものである。図6は,スキージ32を説明するための図である。本形態のスキージ32は,図6に示すように,円柱状のローラ部材であり,対面しているプレスローラ42とカウンター回りとなるように回転する円柱状の部材である。つまり,スキージ32の回転方向は,その外周面の移動方向が,プレスローラ42と対面している位置において,プレスローラ42の外周面の移動方向と反対方向となる方向である。このため,スキージ32の外周面は,プレスローラ42の外周面に沿って搬送されている集電箔Aの第1面Xの上方を,集電箔Aの移動方向とは反対の方向に移動する。
また,スキージ32は,プレスローラ42との間に隙間を設けて配置されている。その隙間は,集電箔Aの厚みと,スキージ32を通過する前の粉末成分B2の堆積層の厚みとを合わせた厚みよりも小さいものである。また,本形態において,スキージ32は,その外周面と集電箔Aの第1面Xとの隙間の大きさが,50μm〜200μmとなるように設けられている。
粉体供給部31により供給され,スキージ32を通過する前の粉末成分B2中の造粒粒子は,電極材料の粒子を造粒してなるものであるため,もとの電極材料の各粒子の粒径よりも大きなものである。そして,スキージ32は,回転により,通過する粉末成分B2中の大きな粒径の造粒粒子を解して,ある程度の小さい粒径のものにすることができる。さらに,スキージ32は,通過する粉末成分B2の堆積層を一定の厚さに均すことができる。つまり,スキージ32は,粉末成分B2中の造粒粒子を解しつつ,粉末成分B2の堆積層を一定の厚さに均すことができるものである。
また,図6に示すように,スキージ32の上面には,クリーナー33が設けられている。クリーナー33は,スキージ32に付着した粉末成分B2を,スキージ32の外周面から除去するためのものである。なお,スキージ32の外周面には,離型剤による表面処理など,粉末成分B2の付着をある程度防止するための摩擦を小さくする処理が施されていることが好ましい。
次に,図3に示すように,第1プレス部40は,集電箔Aの第1面X上に電極合剤層Bを形成するため,成膜ローラ41,プレスローラ42,プレスローラ43を有している。成膜ローラ41は,スキージ32の下流に,プレスローラ42の外周面に対面して設けられている。成膜ローラ41は,プレスローラ42,43よりも外径が小さい加圧ローラである。成膜ローラ41は,対面しているプレスローラ42と順方向回りとなるように回転することができる。成膜ローラ41は,スキージ32を通過した粉末成分B2の堆積層を,集電箔Aおよびバインダー溶液B1とともに,その厚さ方向に加圧するためのものである。そして,成膜ローラ41は,加圧により,粉末成分B2の堆積層における各粒子間の隙間を小さくしつつ,ある程度,その形状を安定させるためのものである。
プレスローラ42,43は,互いに順方向回りに回転しつつ,これらの間を通過する対象物を加圧することができる加圧ローラ対である。図3に示すように,プレスローラ42は時計回りに,プレスローラ43は反時計回りにそれぞれ回転する。すなわち,プレスローラ42,43はともに,互いの外周面が対面している対面位置における外周面の移動方向が,重力方向となる方向に回転する。また,プレスローラ42,43は,それらの対面位置において,搬送経路2を搬送されてくる集電箔Aを挟み込むように配置されている。
また,プレスローラ42,43による加圧力は,成膜ローラ41とプレスローラ42とによる加圧力よりも大きいものである。そして,プレスローラ42,43は,その対面位置における加圧により,粉末成分B2をバインダー溶液B1とともに加圧成形し,集電箔Aの第1面X上に電極合剤層Bを形成するためのものである。また,成膜ローラ41,プレスローラ42,43の外周面には,離型剤による表面処理など,粉末成分B2の付着を防止するための摩擦を小さくする処理が施されている。
そして,電極板製造装置1における集電箔Aは,集電箔巻出部10より巻き出された後,まず,第1塗工部20へと到達する。第1塗工部20では,塗工位置CXにおいて,塗工ロール21により,集電箔Aの第1面X上にバインダー溶液B1が塗工される。また,塗工ロール21は,溝26に保持されているバインダー溶液B1を塗布する。塗工ロール21の溝26は,図5において前述したように,螺旋状に形成されている。よって,集電箔Aの第1面X上には,図7に示すように,線状のバインダー溶液B1が,集電箔Aの搬送方向Zに対して傾斜した状態で塗工される。このとき,バインダー溶液B1が塗工されている塗工領域以外の部分では,集電箔Aの第1面Xが露出している。
次に,バインダー溶液B1が塗工された集電箔Aは,第1堆積層形成部30へと到達する。すなわち,集電箔Aの第1面X上には,粉末供給位置FXにおいて,粉体供給部31の供給により粉末成分B2が堆積される。図8は,粉末成分B2が堆積された後の集電箔Aの,搬送方向Zと直交する幅方向における断面図である。図8に示すように,粉末成分B2は,集電箔Aの第1面X上のバインダー溶液B1の上と,露出している集電箔Aの第1面Xの上とに堆積されている。
また,集電箔Aは,粉末成分B2が堆積された状態でスキージ32を通過する。スキージ32の通過時には,粉末成分B2の堆積層は,造粒粒子が解されつつ,一定の厚さに均される。ここで,粉末成分B2中の粒子のうち,集電箔Aの第1面X上のバインダー溶液B1の上に堆積されている粒子は,バインダー溶液B1に付着しているため,集電箔Aの第1面X上を滑りにくい。一方,粉末成分B2中の粒子のうち,露出している集電箔Aの第1面Xの上の粒子は,集電箔Aの第1面X上を滑りやすい。また,スキージ32の外周面と集電箔Aの第1面Xとの隙間は小さいものである。さらに,スキージ32は,集電箔Aに対面している外周面が,搬送方向Zと反対方向に移動している。このため,粉末成分B2の粒子のうち,露出している集電箔Aの第1面Xの上の粒子は,スキージ32を通過するときに,図9に示すように,搬送方向Zと反対方向に押し戻されることがある。
しかし,集電箔Aの第1面X上のバインダー溶液B1は,搬送方向Zに対して傾斜した線状に塗工されており,搬送方向Zと交差している。このため,スキージ32によって搬送方向Zと反対方向に押し戻された粉末成分B2は,バインダー溶液B1に付着することにより捕捉される。バインダー溶液B1に付着した粉末成分B2はそれ以上,搬送方向Zと反対方向に押し戻されにくくなる。なお,粉末成分B2中の粒子のうちのバインダー溶液B1の上に堆積されている粒子については当然,スキージ32によって押し戻されにくいものである。これにより,電極板製造装置1では,集電箔Aの幅方向について,スキージ32を通過後の粉末成分B2の量を一定にすることができる。
つまり,厚みが一定でムラのない電極合剤層Bを形成し,品質の高い電極板を製造することができる。さらには,電極合剤層Bの厚みムラを発生させず,電極板の品質を高く維持したまま,集電箔Aの搬送速度を速くすることも可能である。すなわち,電極板の生産性を向上させることができる。
続いて,スキージ32を通過した集電箔Aは,成膜ローラ41へと搬送される。また,成膜ローラ41を通過した集電箔Aは,プレスローラ42,43の対面位置へと搬送される。この時,粉末成分B2は,プレスローラ42,43の対面位置に近づくほど,重力の影響により集電箔Aの第1面X上を図3において下方向に滑りやすくなる。粉末成分B2と集電箔Aの第1面Xとの接触箇所での接線が,重力方向と平行に近くなるためである。
しかし,成膜ローラ41による加圧によって各粒子間の隙間が小さくされ,形状が安定された粉末成分B2は,その形状が崩れることなく,プレスローラ42,43の対面位置へと到達する。そして,プレスローラ42,43の対面位置を通過する際には,集電箔A,バインダー溶液B1および粉末成分B2は,厚さ方向に加圧される。
プレスローラ42,43の対面位置での加圧により,粉末成分B2中の粒子は互いに押し付けられつつ,集電箔Aの第1面Xに押し付けられる。つまり,プレスローラ42,43の加圧により,粉末成分B2の堆積層内の隙間は極めて小さいものとなる。このため,集電箔Aの第1面Xの上のバインダー溶液B1は,プレスローラ42,43による加圧時には,集電箔Aの第1面X上の塗工されていた位置から押し出され,粉末成分B2の各粒子間の隙間へと行き渡る。これにより,粉末成分B2の各粒子がバインダーによって互いに固定され,電極合剤層Bが形成される。また,電極合剤層Bは,バインダーによって集電箔Aの第1面X上に固定される。
また,電極合剤層Bの集電箔Aの第1面X側には,多くのバインダーが残ることとなる。第1面Xには,もともとバインダー溶液B1が塗工されていたからである。このため,電極合剤層Bと集電箔Aの第1面Xとの密着強度は高いものである。一方,集電箔Aの第1面Xのうち,バインダー溶液B1を塗工せず露出させていた領域では,電極合剤層Bと集電箔Aとの間に,十分な導電パスが形成される。バインダー溶液B1を塗工せず,露出していた第1面Xと,その箇所に堆積していた粉末成分B2の粒子との間には,プレスローラ42,43の加圧によっても,多くのバインダーが入り込んでしまうことがないからである。このため,粉末成分B2の粒子に含まれる活物質と集電箔Aの第1面Xとの接触をバインダーによって阻害されることがほとんどないからである。
また,プレスローラ42,43の対面位置を通過した集電箔Aは,第2塗工部50,第2堆積層形成部60,第2プレス部70をこの順で通過する。その通過により,集電箔Aの第2面Yについても,第1面Xと同様に,電極合剤層Bが形成される。すなわち,塗工位置CYにおいて,第2塗工部50により,集電箔Aの第2面Yにバインダー溶液B1が塗工される。また,粉末供給位置FYにおいて,粉体供給部61により,集電箔Aの第2面Yに粉末成分B2の堆積層が形成される。さらに,粉末供給位置FYを通過した集電箔Aは,スキージ62,成膜ローラ71を通過した後,プレスローラ72,73の対面位置を通過する。よって,集電箔Aの第2面Yについても,密着強度が高く,十分な導電パスが形成された電極合剤層Bが形成される。集電箔Aの第1面Xおよび第2面Yにともに電極合剤層Bが形成されてなる電極板は,電極板巻取部80によって巻き取られる。よって,その後,電極板製造装置1により製造された電極板を所定の寸法に裁断することにより,その電極板を用いて電池100を製造することができる。
また,スキージ32は,必ずしも回転するものに限らず,例えば,集電箔Aの第1面Xと隙間を設けて配置された平板状の部材であってもよい。このような平板状のものであっても,粉末成分B2を,搬送される集電箔Aに対して搬送方向Zと反対方向に押し戻してしまうことに変わりはない。そして,押し戻された粉末成分B2を,搬送方向Zに対して傾斜している集電箔Aの第1面X上のバインダー溶液B1に付着させ,捕捉することができる。
また,プレスローラ42,43およびプレスローラ72,73は,内部にヒーター等を備えた加熱構成を有するものであってもよい。加熱構成を有することにより,プレスローラ42,43およびプレスローラ72,73は,それぞれの対面位置において,集電箔A上のバインダー溶液B1および粉末成分B2の堆積層を,厚さ方向に加圧しつつ加熱することができる。この加熱により,電極合剤層B内のバインダー溶液B1に係る溶媒や,製造過程において電極合剤層Bに入り込んだ湿気などを揮発させ,このような不純物を除去することができる。また,加熱によってバインダーを軟化させることができるため,粉末成分B2の堆積層の加圧による成形性を向上させることができる。つまり,より密度の高い電極合剤層Bを形成することができる。
ここにおいて,本形態の電極板製造装置1では,図5において説明したように,第1塗工部20の塗工ロール21に凸部25が螺旋状に設けられている。このことの効果について説明する。図5に示すように,塗工ロール21には,ブレード24が圧接されている。また,ブレード24は,これよりも硬度の高い塗工ロール21に圧接されていることにより,塗工ロール21の回転に伴って摩耗する。
しかし,凸部25が螺旋状であることにより,ブレード24の塗工ロール21への接触面は,塗工ロール21の回転によりロールの軸方向に移動する。すなわち,ブレード24は,塗工ロール21の軸方向について均一に摩耗することとなる。よって,ブレード24の塗工ロール21の溝26に対応する部分だけが摩耗せずに,溝26の内側へと突出してしまう偏摩耗が生じることがない。このため,長期に渡って,塗工ロール21の溝26に保持されるバインダー溶液B1の量を安定させることができる。従って,電極板製造装置1により,長期に渡って高い品質の電極板を安定して製造することができる。
また,塗工ロール21の溝26の形状としては,例えば,図10にドットハッチングにより示すようなパターンを採用してもよい。図10(a)〜(c)には,塗工ロール21の外周面を平面に展開したときの溝26の形状を例示している。図10(a)は,塗工ロール21の溝26を,その対応する部分に長方形の凹部を複数,線状に並べて形成したものである。また,図10(b)は,塗工ロール21の溝26を,その対応する部分に三角形の凹部を複数,線状に並べて形成したものである。また,図10(c)は,塗工ロール21の溝26を,その対応する部分に円形の凹部を複数,線状に並べて形成したものである。
なお,図10に示すパターンは例示であり,これらに限らずその他のパターンを採用することも可能である。また,図10のようなパターンを採用したとしても,塗工ロール21の溝26は,全体として周方向に長い線状のものであることに変わりはない。すなわち,図10のいずれのパターンを採用したとしても,バインダー溶液B1は,塗工ロール21によって全体として線状に集電箔Aの表面に塗工される。
また,塗工ロール21の凸部25や溝26の形状は,螺旋状に限られるものではない。すなわち,例えば,塗工ロールとして,ロールの回転による外周面の移動方向に対して傾斜した環状の溝を,ロールの軸方向に複数形成したものを用いることも可能である。このような塗工ロールにおいて,凸部は,ロールの回転による外周面の移動方向に対して傾斜した環状のものが,ロールの軸方向に複数形成されている。そしてこの場合,複数の凸部を,ロールが1回転したときの凸部の外周における軌跡がいずれも,隣り合う凸部同士で重なる配置で設けておけばよい。これにより,塗工ロールが回転したときのブレード24においては,複数の凸部のうちの第1の凸部と擦れる範囲と,その第1の凸部の隣の第2の凸部と擦れる範囲とが重複することとなる。このため,ブレード24は,塗工ロールと対面している区間においては,隙間なく摩耗する。よって,塗工ロールに圧接されているブレード24の摩耗を,ロールの軸方向について均一にすることができるからである。
あるいは,環状の傾斜した凸部を複数有する塗工ロールの場合,その複数の凸部の配置を,ロールが1回転したときの凸部の外周における軌跡がいずれも,隣り合う凸部同士で接する配置としてもよい。この場合,塗工ロールが回転したときのブレード24においては,複数の凸部のうちの第1の凸部と擦れる範囲と,その第1の凸部の隣の第2の凸部と擦れる範囲とが接することとなる。このような塗工ロールであっても,ブレード24は塗工ロールと対面している区間において隙間なく摩耗するため,塗工ロールに圧接されているブレード24の摩耗が,ロールの軸方向について均一であることに変わりはないからである。
さらに,環状の傾斜した凸部を複数有する塗工ロールの場合,その複数の凸部の配置を,ロールが1回転したときの隣り合う凸部同士の外周における軌跡に,ロールの軸方向について,その隣り合う凸部同士の間隔に対して十分に小さい隙間ができるようしてもよい。具体的には,隣り合う凸部同士の塗工ロールの回転による外周の軌跡の間隔は,その隣り合う凸部同士の間隔の20%以下であればよい。そして,塗工ロールが回転したときのブレード24においては,複数の凸部のうちの第1の凸部と擦れる範囲と,その第1の凸部の隣の第2の凸部と擦れる範囲とに隙間が生じることとなる。つまり,ブレード24においては,塗工ロールの回転によって,その隙間以外の箇所が摩耗することとなる。このため,その隙間に対応するブレード24の箇所は,偏摩耗により,塗工ロールの凸部の間の溝の内側へと突出してしまうことがある。しかし,塗工ロールの溝の内側へと突出したブレード24の部分の幅は,その溝の幅に対して十分に小さいものである。すなわち,そのブレード24の突出部分によって塗工ロールの溝から掻き取られるバインダー溶液B1の量は,塗工ロールの溝に保持されるバインダー溶液B1の全体量に対して微量である。よって,隣り合う凸部同士の塗工ロールの回転による外周の軌跡に,その凸部同士の間隔に対して十分に小さい間隔を設けたとしても,安定した量のバインダー溶液B1を長期に渡って塗工できることに変わりはないからである。また,隣り合う凸部同士の塗工ロールの回転による外周の軌跡の間隔は,ロールの軸方向について,その隣り合う凸部同士の間隔の10%以下とすることがより好ましい。間隔が狭いほど,ブレード24の偏摩耗による突出部分の幅を小さくすることができる。つまり,ブレード24の偏摩耗が進んでその突出部分が成長してしまったとしても,その成長した突出部分によって塗工ロールの溝から掻き取られるバインダー溶液B1の量は微量なままである。よって,より長期に渡って安定した量のバインダー溶液B1を塗工することができるからである。
加えて,環状の傾斜した凸部を複数有する塗工ロールでは,凸部の配置を,隣り合う凸部同士の塗工ロールの回転による外周の軌跡について,上記の重なる配置,接する配置,隣り合う凸部同士の間隔に対して十分に小さい間隔を設けた配置を混在させたものとすることも当然可能である。なお,環状の傾斜した凸部を複数有する塗工ロールの場合,ロールの軸方向両端の凸部については,その両端で切断された形状となることがある。
また,電極板製造装置1において,塗工ロール21の凸部25の軸方向の幅は,スキージ32を通過後の粉末成分B2における粒子の平均粒径D50の5倍以下であることが好ましい。なお本形態において,粒子の平均粒径D50は,レーザー回折・散乱法により取得した粒度分布における積算値50%での粒径であるメディアン径によるものである。
塗工ロール21の凸部25の軸方向の幅が,粉末成分B2における粒子の粒径に対して大き過ぎる場合には,集電箔Aと電極合剤層Bとの密着強度が弱くなってしまうおそれがある。塗工ロール21の凸部25の軸方向の幅が大きいことにより,集電箔A上の電極合剤層Bの形成される領域に占める,バインダー溶液B1の塗工される領域が小さくなるからである。このため,電池100の充放電における電極合剤層Bの膨張,収縮に伴い,電極合剤層Bが集電箔Aから剥離してしまうおそれがある。さらには,幅方向について均一な厚みの電極合剤層Bを形成することができないおそれもある。塗工ロール21の凸部25の軸方向の幅が大きいことにより,集電箔A上のバインダー溶液B1が塗工されていない露出面の幅も大きくなる。このため,集電箔Aの第1面Xにおいては,粉末成分B2中の粒子のうちの露出している集電箔Aの第1面Xの上の粒子の,スキージ32を通過する際に搬送方向Zと反対方向に押し戻される距離が長くなってしまう。よって,粉末成分B2の堆積層のスキージ32を通過後の厚みが,バインダー溶液B1が塗工されている部分と集電箔Aの露出部分とで異なる厚みとなってしまうおそれがあるからである。
図11は,塗工ロール21の凸部25および溝26の,ロールの軸方向についての断面図である。図11では,凸部25および溝26のロールの軸方向における幅をそれぞれ,W1,W2で示している。また,溝26の深さをDにより示している。そして,本形態においては,粉末成分B2として,スキージ32を通過後における粒子の粒径が,50〜100μmの範囲内となるものを用いている。このため,本形態においては,塗工ロール21として,凸部25の幅W1を200μm,溝26の幅W2を50μm,溝26の深さDを10μmとしたものを用いている。
なお,当然,凸部25の幅W1,溝26の幅W2,溝26の深さDの値はそれぞれ,用いる粉末成分B2などの条件により,異なる値としてもよい。例えば,一般的な粉末成分B2を用いる場合にはそれぞれ,凸部25の幅W1を100μm〜500μm,溝26の幅W2を50μm〜100μm,溝26の深さDを10μm〜20μmの範囲内とすればよい。
以上,詳細に説明したように,本形態の電極板製造装置1を用いることにより,集電箔Aと電極合剤層Bとの密着強度が高いとともに,集電箔Aと電極合剤層Bとの間における導電パスが良好に形成されている電極板を製造することができる。そして,塗工ロールの凸部は,螺旋状,または,複数の傾斜した環状のものであって,1回転したときの隣り合う凸部同士の外周における軌跡について,重なる配置,接する配置,隣り合う凸部同士の間隔に対して十分に小さい間隔を設けた配置のうちのいずれかの配置で設けられている。このような塗工ロールにより,長期に渡ってバインダー溶液B1の塗工を安定して行うことができる。これにより,高い品質の電極板の電極合剤層を安定して形成することができるリチウムイオン二次電池電極用シート製造装置,リチウムイオン二次電池電極用シートの製造方法およびリチウムイオン二次電池の製造方法が実現されている。
なお,上記の実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。従って本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。例えば,バインダー溶液B1は,その粘度やぬれ性を調整するために,増粘剤や界面活性剤を含んでいてもよい。使用する増粘剤や界面活性剤としては,公知のものの中から選択することができる。また例えば,バインダーは,SBR以外にも,水系のポリアクリル酸(PAA),有機溶媒系のポリフッ化ビニリデン(PVDF)などを用いてもよい。また例えば,電池100は,扁平型のリチウムイオン二次電池に限らず,捲回型電極体を用いるリチウムイオン二次電池であれば,同様に適用することができる。また例えば,捲回しないで負極板,正極板,セパレータを積層してなる積層型電極体を有するリチウムイオン二次電池にも適用することができる。
1 電極板製造装置
20 第1塗工部
21 塗工ロール
22 バックアップロール
23 液パン
24 ブレード
25 凸部
26 溝
30 第1堆積層形成部
40 第1プレス部
50 第2塗工部
60 第2堆積層形成部
70 第2プレス部
A 集電箔
B 電極合剤層
N 負極板
P 正極板

Claims (5)

  1. 金属製の集電箔を長手方向に搬送しつつ,集電箔の少なくとも一方の面の一部に,少なくとも活物質とバインダーとを含む電極合剤層を形成するリチウムイオン二次電池電極用シート製造装置において,
    溶媒にバインダーを分散してなるバインダー溶液を,集電箔のうちの電極合剤層を形成する領域である合剤層形成領域内に塗工する塗工部と,
    集電箔の搬送方向について前記塗工部の下流に設けられ,集電箔の合剤層形成領域に,活物質を含む粉末成分を供給して堆積させる粉体供給部とを有し,
    前記塗工部には,
    回転しつつ集電箔にバインダー溶液を塗工する塗工ロールと,
    前記塗工ロールの外周面における,集電箔へのバインダー溶液の塗工が行われる塗工位置に,前記塗工ロールに対向して配置されているバックアップロールと,
    前記塗工ロールの外周面における,前記塗工位置以外の位置にて前記塗工ロールにバインダー溶液を供給する溶液供給部と,
    前記塗工ロールの回転方向について,前記溶液供給部によるバインダー溶液の供給位置よりも下流であって前記塗工位置よりも上流の位置に,前記塗工ロールの外周面に圧接されているブレードとが設けられており,
    前記塗工ロールには,その径方向に突出している凸部と,前記凸部の間の溝とが形成されており,
    前記凸部は,
    螺旋状のもの,または,
    前記塗工ロールの回転による外周面の移動方向に対して傾斜した環状のものであって複数形成されているとともに,
    1回転したときの隣り合う凸部同士の外周における軌跡が重なる配置,
    1回転したときの隣り合う凸部同士の外周における軌跡が接する配置,
    1回転したときの隣り合う凸部同士の外周における軌跡の前記塗工ロールの軸方向における間隔が,その隣り合う凸部同士の前記塗工ロールの軸方向における間隔の20%以下である配置のうちのいずれかの配置で設けられているものであることを特徴とするリチウムイオン二次電池電極用シート製造装置。
  2. 請求項1に記載のリチウムイオン二次電池電極用シート製造装置において,
    前記ブレードの前記塗工ロールの外周面への圧接に係る押圧力が,前記塗工ロールの軸方向について,200N/m〜1000N/mの範囲内であることを特徴とするリチウムイオン二次電池電極用シート製造装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のリチウムイオン二次電池電極用シート製造装置において,
    集電箔の搬送方向について前記粉体供給部の下流の位置に,集電箔上の粉末成分の堆積層を一定の厚さに均すためのスキージを有し,
    前記スキージは,集電箔と対面している外周面が,集電箔の移動方向とは反対方向に移動する方向に回転するものであることを特徴とするリチウムイオン二次電池電極用シート製造装置。
  4. 金属製の集電箔を長手方向に搬送しつつ,集電箔の少なくとも一方の面の一部に,少なくとも活物質とバインダーとを含む電極合剤層を形成することによりリチウムイオン二次電池電極用シートを製造するリチウムイオン二次電池電極用シートの製造方法において,
    電極合剤層の形成を少なくとも,
    溶媒にバインダーを分散してなるバインダー溶液を,集電箔のうちの電極合剤層を形成する領域である合剤層形成領域内に塗工する塗工工程と,
    前記塗工工程後に,集電箔の合剤層形成領域に,活物質を含む粉末成分を供給して堆積させる粉体堆積工程とにより行い,
    前記塗工工程を,
    回転しつつ集電箔にバインダー溶液を塗工する塗工ロールと,
    前記塗工ロールの外周面における,集電箔へのバインダー溶液の塗工が行われる塗工位置に,前記塗工ロールに対向して配置されているバックアップロールと,
    前記塗工ロールの外周面における,前記塗工位置以外の位置にて前記塗工ロールにバインダー溶液を供給する溶液供給部と,
    前記塗工ロールの回転方向について,前記溶液供給部によるバインダー溶液の供給位置よりも下流であって前記塗工位置よりも上流の位置に,前記塗工ロールの外周面に圧接されているブレードとが設けられている塗工部により行い,
    前記塗工ロールとして,
    その径方向に突出している凸部と,前記凸部の間の溝とが形成されており,
    前記凸部が,
    螺旋状のもの,または,
    前記塗工ロールの回転による外周面の移動方向に対して傾斜した環状のものであって複数形成されているとともに,
    1回転したときの隣り合う凸部同士の外周における軌跡が重なる配置,
    1回転したときの隣り合う凸部同士の外周における軌跡が接する配置,
    1回転したときの隣り合う凸部同士の外周における軌跡の前記塗工ロールの軸方向における間隔が,その隣り合う凸部同士の前記塗工ロールの軸方向における間隔の20%以下である配置のうちのいずれかの配置で設けられているものを用いることを特徴とするリチウムイオン二次電池電極用シートの製造方法。
  5. 正極板と負極板とをこれらの間にセパレータを挟み込みつつ捲回または平積みにより積層してなる電極体と,電解液とを,電池容器に収容することによりリチウムイオン二次電池を製造するリチウムイオン二次電池の製造方法において,
    前記正極板または前記負極板として,請求項4に記載の方法により製造されたリチウムイオン二次電池電極用シートを用いることを特徴とするリチウムイオン二次電池の製造方法。
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