JP2011005454A - グラビア版、及びそれを用いた転写箔 - Google Patents

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Abstract

【課題】 大きな径の巻取りとした場合にも、フィルムの両側が盛り上がらないようにコーティングができるグラビア版、及びそれを用いた転写箔を提供する。
【解決手段】 リバースグラビアコーティング方式における斜線グラビア版101であって、所望幅で所望深さの絵柄部201、絵柄部201の両端部から版外側に向かう10〜30mm幅のグラデーション部203A、203Bからなり、グラデーション部203A、203Bの凹部深さが版外側へ向かって100〜1%へ階段的に浅く形成され、かつ、斜線グラビア版101の絵柄部201と両側のグラデーション部203A、203Bを含めた巾がフィルム巾より狭いことを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、グラビア版に関し、さらに詳しくは、グラビアリバースコーティング方式でフィルムに塗布し乾燥して巻き取っても、塗布部のエッジ部が盛り上がらないグラビア版、及びそれを用いた転写箔に関するものである。
(背景技術)従来、フィルム状物の表面へ、液状インキを塗布し乾燥して、全面にインキ層を形成する方法として、グラビアコーティング方式や、リバースグラビアコーティング方式が行われている。グラビアリバースコーティングで使用するグラビア版は、セル版又は斜線版が用いられる。しかしながら、従来の絵柄部は同一な深さの凹部が形成されているのみで、フィルムにインキ層が形成された場合、フィルムの両側エッジ部に塗工層が盛り上がる、所謂耳高現象が生じる。このために、大きな径の巻取りになった場合、しばしば紙(フィルム)切れを起こして、原反フィルムをロスしたり、塗工を最初からやり直すために時間をロスしたり、また、耳高となったフィルムを巻き解して、次の加工を行う際に、耳が弛んでしまい正常な加工ができず、フィルムのロスも発生したり、するという欠点があった。
従って、グラビア版は、大きな径の巻取りとした場合にも、所望の絵柄部は平坦で、しかも、フィルムの両側も盛り上がらないようにコーティングができることが求められている。
特開平11−20748号公報 特開平11−5052号公報 実開昭61−75870号公報
(従来技術)従来、被塗布物とグラビアロールとの間にマスクを介して、ストライプ状の塗布膜の幅方向の厚み分布がエッジ部分で極端に厚くなるのを防ぐ塗布方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、グラビア版は従来通りであり、マスクという別の部品を用意し、管理なければならないし、マスクには使用限界があり、長時間の連続コーティングには不向きであるという欠点がある。
また、塗工物の巻取りの一方の端部の径のみが大きくなる所謂耳高現象を解消するグラビア版として、端部より内側の僅かな幅における斜線状凹部の斜線の角度を小さくすることが知られている(例えば、特許文献2参照。)。しかしながら、グラビア版の製造が煩雑であり、高コストになり、耳高の抑制が片側の端部のみに限られるという問題点がある。
さらに、被塗工基材の巻取りに際して、巻取りの片側だけ径が大きくなる所謂耳高現象を解消するグラビア版として、螺旋状の凹部の深さが端部において、段階的に浅くなっていることが知られている(例えば、特許文献3参照。)。しかしながら、塗布部(本願発明の絵柄部)と段階部(本願発明のグラデーション部)との幅方向における位置関係、螺旋状凹部とフィルム幅との関係、及び、グラデーション部の凹部深さについては記載も示唆もない。
そこで、本発明は上記のような問題点を解消するために、本発明者らは鋭意研究を進め、本発明の完成に至ったものである。その目的は、大きな径の巻取りとした場合にも、フィルムの両側が盛り上がらないようにコーティングができるグラビア版を提供することである。
上記の課題を解決するために、本発明の請求項1の発明に係わるグラビア版は、連続して搬送される長尺帯状のフィルムの一方の面へ、前記フィルムの搬送方向と逆方向に回転するグラビア版を用いて、液状インキを塗布するリバースグラビアコーティング方式におけるグラビア版であって、前記グラビア版が螺旋状に凹部が形成されてなる斜線グラビア版で、該斜線グラビア版に所望幅で所望深さの凹部からなる絵柄部が形成され、該絵柄部の端部から版外側に向かう10〜30mm幅のグラデーション部が両側に形成され、前記グラデーション部の凹部深さが、絵柄部の凹部深さを100%としたときに、版外側へ向かって100〜1%へ階段的に浅く形成され、かつ、前記斜線グラビア版の絵柄部と両側のグラデーション部を含めた巾が前記フィルム巾より狭いように、したものである。
請求項2の発明に係わるグラビア版は、上記グラデーション部の幅が5〜20mmであるように、したものである。
請求項3の発明に係わる転写箔は、基材、離型層、剥離保護層、及び接着層からなる転写箔であって、請求項1〜2のいずれかに記載のグラビア版を用いて、少なくとも剥離保護層を形成してなるように、したものである。
請求項1の本発明によれば、大きな径の巻取りとした場合にも、フィルムの両側が盛り上がらないようにコーティングができ、紙(フィルム)切れや耳タルミが少なく、原反や時間のロスが少なくできる等の効果を奏する。
請求項2の本発明によれば、グラデーション部をより狭く、よって仕上がり巾をより狭くできるので、完成した塗工物も低コストにできる等の効果を奏する。
請求項3の本発明によれば、フィルムの両側が盛り上がらずシワやタルミが少なく、被転写体への重ね合わせがよいので、被着体への保護層の転写の精度が向上し、その結果、保護性能のよい保護層が形成できる効果を奏する。
リバースグラビアコーティング方式を説明す要部の断面図である。 本願発明の1実施例を示すグラビア版の平面図である。 本願発明のグラビア版を用いて製造した転写箔の断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら、詳細に説明する。
(グラビア版)本願発明のグラビア版101は、図1に示すような、リバースグラビアコーティング方式に用いられるグラビア版である。リバースグラビアコーティング方式では、長尺帯状のフィルム11が回転する圧胴103で連続して搬送され、圧胴103と接していないフィルム11の一方の面が、ドクター105で過剰な塗布液(インキ)がかき落とされて逆回転するグラビア版101に接して、このインキがフィルム11へ転移し、乾燥されて、塗布層(インキ層)が形成される。インキ転移は絵柄部201の螺旋状凹部の本数、深さ、グラビア版101の回転数、フィルム11の速度、グラビア版101とフィルム11との間隔で適宜調整すればよい。
(版の構成)本願発明のグラビア版101は螺旋状に凹部が形成されてなる斜線グラビア版で、図2に示すように、絵柄部201、グラデーション部203A、及びグラデーション部203Bの3部分で構成されている。絵柄部201は、任意な絵柄部(通常はベタ)に応じて、所望幅で所望深さの凹部からなる絵柄部が形成されている。即ち、グラデーション部203A、及びグラデーション部203Bは絵柄部201の版外側に構成することで、絵柄部201への影響がないようにしている。絵柄は任意な絵柄に応じて、所望幅で所望深さの凹部からなる構成されているので、絵柄部201部分はグラビア版の深さが段階的に浅くなりグラデーション状となることがなく、絵柄部分は常に正規な絵柄層が形成できる。
(グラデーション部)グラデーション部203A、及びグラデーション部203Bのみが、絵柄部201の左右の端部から版外側に向かって10〜30mm幅に形成され、かつ、凹版の深さが段階的に浅くグラデーション状とする。グラデーション部203A、203Bの幅は、同じでも異なっていてもよく、好ましくは5〜20mm幅である。グラデーション部203A、203Bの幅は狭ければ狭い方がよいが、この範囲以下では、フィルム11の微小な幅方向のズレでも絵柄部201へ凹部の浅い部分が絵柄部201へ影響してしまい、また、グラビア版の製造が難しくなる、また、この範囲以上では、任意な絵柄部の両側に無駄な部分が多くなり、高コストとなってしまうので、好ましくない。
(凹部深さ)また、グラデーション部203A、203Bの凹部深さは、絵柄部201の凹部深さを100%としたときに、絵柄部201の端部から版外側に向かって、版外側へ向かって100〜1%へ階段的に浅く形成する。階段的とはグラビア版101の軸方向の表面をみた場合であって、順に浅くなっている。即ち、階段的とは順に浅くなればよく、階段数に比例しなくてもよく、また、2次曲線的などでもよい。例えば、螺旋状の斜線の1本をみると、斜め凹部に沿って連続して浅くなっていてもよい。
(フィルム幅)かつまた、グラビア版101の絵柄部201と両側のグラデーション部203A、203Bを含めた凹部全体の幅が、フィルム11の巾より狭くし、フィルム11の両端部にインキ層のない部分を設ける。このために、塗工液がフィルム11の裏面に回り込むことがなく、ブロッキングなどの現象が起き難い。
(盛り上り)本願発明のグラビア版101を用いて、例えば、後述の透明保護層15を形成して、フィルム11の一方の面にインキ層(透明保護層15)が形成されても、所望の絵柄部は平坦で、しかも、フィルムの両側も盛り上がらないようにコーティングができるので、フィルムの両側のエッジ部が塗工層で盛り上ることはなく、塗工済みフィルムを大きな径へ正常に巻き取ることができて、加工効率をよくできる。即ち、巻き取る場合でも、巻取りを巻き解す場合でも、紙(フィルム)切れや耳タルミがなく、原反ロスや時間ロスも少ない。大きな径の巻取りになった場合、紙(フィルム)切れを起すことが少なく、原反フィルムのロスや、塗工を最初からやり直すために時間のロスが少なくできる。
また、次の加工を行う際に、巻取りを巻き解しても耳部のタルミがなく、正常な加工をすることができ、フィルムのロスが発生しない。
(転写箔)本願発明の転写箔10は、図3に示すように、基材11(フィルム11と同じ)、離型層13、剥離保護層15、及び接着層19からなる転写箔で、本願発明のグラビア版101を用いて、少なくとも透明保護層を形成すればよく、勿論、離型層13、剥離保護層15、及び接着層19などの全部の層を本願発明のグラビア版101を用いて、形成すればより好ましい。離型層13と接着層19は必要に応じて設ければよく、剥離性のある基材(フィルム11)を用いた場合には、離型層13を設けなくてもよく、また、被転写体の表面と熱接着性のある剥離保護層15を用いた場合や、被転写体の表面が熱接着性のある場合には、接着層19を設けなくてもよい。また、離型層13及び接着層19の厚さとしては0.25〜5μm程度、好ましくは0.5〜3μmであり、極く薄いので、大きな径の巻取りになった場合でも、紙切れや耳タルミの危険性が少ない。
(基材)基材11(フィルム11と同じ)としては、特に限定されるものではなく、好ましい基材11の具体例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等の耐熱性の高いポリエステル、ポリプロピレン、ポリカーボネート、酢酸セルロース、ポリエチレン誘導体、ポリアミド、ポリメチルペンテン等のプラスチックの延伸または未延伸フィルムが挙げられる。また、これらの材料を2種以上積層した複合フィルムも使用することができる。基材フィルムの厚さは、その強度および耐熱性等が適切になるように材料に応じて適宜選択することができるが、通常は1〜50μm程度のものが好ましく用いられる。
(離型層)一方、基材11(フィルム11と同じ)と離型層13との積層体から成る場合においては、転写層との離型性能は離型層13が担うため、離型層13が前記の単層の離型性基材11で例示した材料で構成されていればよい。離型層13の材料としては、乾燥(硬化)後、基材11と離型性を持つ離型性樹脂、離型剤を含んだ樹脂、電離放射線で架橋する硬化性樹脂などが適用できる。離型性樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、メラミン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、弗素系樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂などを用いることができる。これらの樹脂は1種単独、あるいは2種以上混合して用いる。2種以上混合する例としては、アクリル系樹脂とシリコーン樹脂との混合物、アクリル樹脂とメラミン樹脂との混合物等が挙げられる。離型剤を含んだ樹脂としては、例えば、弗素系樹脂、シリコーン樹脂、又は各種のワックスなどの離型剤を、添加または共重合させたアクリル系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、繊維素系樹脂などを用いることができる。電離放射線で架橋する硬化性樹脂としては、例えば、紫外線(UV)、電子線(EB)などの電離放射線で重合(硬化)する官能基を有する、(メタ)アクリレート系、エポキシ系等のモノマー・オリゴマーなどを含有させた樹脂を用いることができる。
離型層13の形成方法としては、上記の樹脂を溶媒へ分散または溶解して、ロールコート、リバースロールコート、グラビアコート、リバースグラビアコート、バーコート、ロッドコ−ト、キスコート、ナイフコート、ダイコート、コンマコート、フローコート、スプレーコートなどのコーティング方法で塗布し乾燥して、溶剤を除去することにより形成する方法を用いることができる。また必要に応じて、温度30℃〜200℃で加熱乾燥、あるいはエージングを施し、また、電離放射線硬化性樹脂の場合は、電離放射線を照射して架橋させる。離型層13の厚さは、通常は0.1μm〜5.0μm程度、好ましくは0.3μm〜3.0μm程度である。この厚さは薄ければ薄い程良いが、0.3μm以上であればより良い成膜が得られて剥離力が安定する。
(剥離保護層)剥離保護層15としては、必要に応じて透明樹脂層または透明架橋型硬化樹脂層等を設けることができる。透明樹脂層としては、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂などの熱可塑性樹脂や、エポキシ変性アクリレート樹脂、ウレタン変性アクリレート樹脂、アクリル変性ポリエステル等が適用できる。また、シリコーンを含ませたり、透明性に影響のない範囲でマイクロシリカやポリエチレンワックスまどのフィラーも含ませてもよい。透明架橋型硬化樹脂層としては、室温での化学反応、熱又は紫外線などの電離放射線等で架橋硬化する樹脂組成物を適用でき、好ましくは、電離放射線硬化樹脂である。
(透明樹脂層、透明架協硬化樹脂層の形成)透明樹脂層や透明架橋型硬化樹脂層としては、熱可塑性樹脂や電離放射線硬化性樹脂、及び必要に応じて添加剤を溶媒へ分散又は溶解して、リバースグラビアコーティング方式で、本願発明のグラビア版101を用いて、コーティング(塗布)し、乾燥した後に、必要に応じて、紫外線や電子線などの電離放射線を照射して硬化(反応)させてもよい。透明樹脂層、又は、透明架橋型硬化樹脂層から構成される剥離保護層15の厚さとしては、通常は1μm〜30μm程度、好ましくは3μm〜20μm程度である。複数回の塗布でもよい。
(接着層)必要に応じて設ける接着層19としては、公知の加熱されると溶融または軟化して接着効果を発揮する感熱接着剤が適用でき、具体的には、エチレン−酢酸ビニール共重合樹脂、塩化ビニール酢酸ビニール共重合樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂などが挙げられる。該材料樹脂を溶剤に溶解または分散させて、適宜顔料などの添加剤を添加して、公知のロールコーティング、グラビアコーティングなどの方法で塗布し乾燥させて、厚さ0.25〜5μm程度、好ましくは0.5〜3μmの層とする。
(他の層)層間及び/又は層表面へ必要に応じて設ける層としては、プライマ層、印刷層、帯電防止層、背面滑性層などがあり、それぞれ公知のものでよい。
(転写)本願発明のグラビア版101を用いて、少なくとも剥離保護層15を形成した本願発明の転写箔10を、被転写体の表面へ転写することで、少なくとも剥離保護層15が移行する。被転写体への転写工程は、転写箔10を被転写体の表面へ重ね合わせて加熱し基材(離型層がある場合には離型層も)も剥離し除去して転写する。該転写方法としては、公知の転写法でよく、例えば、熱刻印によるホットスタンプ(箔押)、熱ロールによる全面又はストライプ転写、サーマルヘッド(感熱印画ヘッド)によるサーマルプリンタ(熱転写プリンタともいう)などの公知の方法が適用できる。円形、矩形、星形などのスポット状や、文字、数字などの任意の形状でよい。
(被転写体)被転写体としては特に限定されず、例えば天燃繊維紙、コート紙、トレーシングペーパー、転写時の熱で変形しないプラスチックフイルム、ガラス、金属、セラミックス、木材、布などのいずれのものでもよく、またそれらの複数層からなっていてもよい。また、被転写体の媒体はその少なくとも1部が着色、印刷、その他の加飾が施されていてもよい。さらに、各種プラスチック樹脂を熱溶融し、金型を装着した射出成型機で成型されるモールド成型品を被転写体とするインモールド成型用転写箔としても使用できる。
被転写体101へ転写する際に、耳タルミのない転写箔10は被転写体へのピッタリと重ね合わさって、加熱加圧される。その結果、剥離保護層15が被着体の表面へ、転写時の熱で密着して一体化し、シワやムラのない精度で、強固な接着力で転写されて、保護性能のよい剥離保護層15を形成することができるのである。
(剥離保護層の耐久性)被転写体として、例えば、身分証明書等のIDカードを作成する場合、感熱転写方式、昇華転写方式、又はインクジェット方式による個人番号、個人氏名などの画像が形成されるが、画像の形成は容易であるが、これらの画像は耐久性、特に耐摩擦性が劣るという欠点がある。該画像を保護するために、表面へ透明保護層15を転写することで、画像を保護し、耐久性を高める。しかしながら、剥離保護層15の転写ではシワやムラがなく、強固な接着力で転写されなければならず、本願発明のグラビア版101を用いて、少なくとも剥離保護層15を形成した本願発明の転写箔10が好適である。
以下、実施例及び比較例により、本発明を更に詳細に説明するが、これに限定されるものではない。
(実施例1)(1)フィルム11として、厚さ25μmで600mm幅の延伸ポリエステルフィルムを用いて、前記フィルム層11上の一方の面へ、EX−114(大日精化工業社製、離型剤/商品名)を、厚さが1.0μm(乾燥後)になるように、グラビアロールコート法で塗布し乾燥して、離型層13を形成した。
(2)次に、上記離型層13面に下記組成の剥離保護層塗工液により乾燥時5.0μmの厚さになるように、図1に示すリバースグラビアコーティング方式を用いて、下記のグラビア版101を用いて、リバースグラビアコーティング方式で塗布、高圧水銀灯80W/cmを用いて紫外線を照射し、剥離保護層15を形成した。
・<剥離保護層塗工液>
ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー 75部
メタクリル樹脂 100部
光重合開始剤 5部
メチルエチルケトン 100部
・<グラビア版>図1に示すように右方向に回転する周面に対して右上がり傾斜角度45度、線密度が90本/in、凹部深さ120μmを用い、絵柄部201として520mm幅、グラデーション部203A、203Bとして絵柄部201の両側へ隣接して幅20mmで、深さが50〜0.5μmと版外側へ浅くなるように設けた。
(3)次に、該剥離保護層15上に下記組成の接着層塗工液により乾燥時1.0μmの厚さになるようにグラビアコーティング方式で塗布し乾燥して接着層19形成した。
・<接着層塗工液>
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 20部
アクリル樹脂 10部
溶媒(酢酸エチル:トルエン=2:5) 70部
(4)このようにして、フィルム11/離型層13/剥離保護層15/接着層19からなる実施例1の転写箔を得た。該転写箔を2000mの長尺巻取りとしたが、耳部の盛り上がりは1mm以下で、巻き解してもほとんど、耳タルミは認められなかった。
さらに、クレジットカード仕様の塩化ビニール製IDカードへ、会員名及び氏名を昇華転写方式で印画後に、該印画面へ65mm幅にスリットした実施例1の転写箔の接着層面とを重ねて、サーマルヘッドによるサーマルプリント方式で転写したところ、シワやムラもなく問題なく転写でき、良好な保護機能が得られた。
(比較例1)透明保護層15を塗工するためのグラビア版として、グラデーション部203A、203Bを設けない以外は、実施例1と同様にして、比較例1の転写箔を得た。該転写箔を2000mの長尺巻取りとしたが、耳部の盛り上がりは6mmもあり、巻き解すと耳タルミが著しく、フィルムが変形しており、被転写体への転写すると、シワが発生してしまい、正常に転写できなかった。
(産業上の利用可能性)本発明は、大きな径の巻取りとした場合にも、所望の絵柄部は平坦で、しかも、フィルムの両側も盛り上がらないようにコーティングができるリバースグラビアコーティング方式におけるグラビア版101に利用することができる。
また、本発明のグラビア版101を用いた転写箔10の主なる用途としては、被転写体へ転写する際に、被転写体へのピッタリと重ね合わさって、シワやムラのない精度で、強固な接着力で転写できるものである。しかしながら、大きな径の巻取りとした場合にも、フィルムの両側も盛り上がらないようにコーティングを必要とする用途であれば、特に限定されるものではない。
10:転写箔
11:フィルム
13:離型層
15:剥離保護層
19:接着層
101:グラビア版
103:圧胴
105:ドクター
201:絵柄部
203A、203B:グラデーション部

Claims (3)

  1. 連続して搬送される長尺帯状のフィルムの一方の面へ、前記フィルムの搬送方向と逆方向に回転するグラビア版を用いて、液状インキを塗布するリバースグラビアコーティング方式におけるグラビア版であって、前記グラビア版が螺旋状に凹部が形成されてなる斜線グラビア版で、該斜線グラビア版に所望幅で所望深さの凹部からなる絵柄部が形成され、該絵柄部の端部から版外側に向かう10〜30mm幅のグラデーション部が両側に形成され、前記グラデーション部の凹部深さが、絵柄部の凹部深さを100%としたときに、版外側へ向かって100〜1%へ階段的に浅く形成され、かつ、前記斜線グラビア版の絵柄部と両側のグラデーション部を含めた巾が前記フィルム巾より狭いことを特徴とするグラビア版。
  2. 上記グラデーション部の幅が5〜20mmであることを特徴とする請求項1記載のグラビア版。
  3. 基材、離型層、剥離保護層、及び接着層からなる転写箔であって、請求項1〜2のいずれかに記載のグラビア版を用いて、少なくとも剥離保護層を形成してなることを特徴とする転写箔。
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