JP6430108B2 - 分級装置 - Google Patents

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Description

本発明は、煙道を通過するガスに含まれる粒子状物質を分級、捕集する分級装置に関する。
火力発電所、ごみ処理場、化学工場の煙突等の固定発生源から排出される排煙ガスには、粒子径が小さい粒子状物質が含まれており、前記粒子状物質が大気汚染の一因になっている。
前記粒子状物質のうち、粒子径が10μm未満の粒子状物質が呼気とともに人体に吸い込まれると、健康に悪影響を及ぼすことが知られている。さらに、この10μm未満の粒径の粒子状物質の中でも、粒子径が2.5μm未満の物質(以下、PM2.5と称する)は、人体に吸入されたとき肺の奥深くまで入り込みやすく、深刻な健康被害を引き起こすことが懸念されている。
各固定発生源で測定されたPM2.5の濃度を定量的に比較するため、前記固定発生源から排出されるPM2.5の濃度の測定方法について、国際規格(ISO13271、2012年6月18日発行)及び日本工業規格(JIS Z 7152、2013年8月20日発行)によって規格化されている。
上述の国際規格及び日本工業規格では、固定発生源でのPM2.5の濃度の測定を行うときに浮遊粒子物質の分級を行う分級装置として、濃度による精度の変化が少ないバーチャルインパクタを用いることとしている。前記バーチャルインパクタは、分級前の排出ガスを加速する加速ノズルと、前記加速ノズルの出力口と一定距離を離して対向配置された捕集ノズルとを有している。そして、前記捕集ノズルから排出ガスを吸引するとともに前記加速ノズルと前記捕集ノズルとの隙間から側方に排出ガスを吸引することで、軽量な粒子状物質を排出ガスの流れに沿って側方に吸引する。
このとき、前記加速ノズルと前記捕集ノズルとの隙間から吸引する排出ガスの流量を、前記捕集ノズルから吸引する排出ガスの流量に対して大きくする(例えば、10倍程度)。これにより、前記加速ノズルから流出する排出ガスの大半は前記隙間から流出し、わずかな排出ガスが捕集ノズルに吸引される。これにより、重量が小さい粒子状物質、すなわち、粒子径が小さい粒子状物質は隙間から流出する排出ガスに載って流れる。一方、重量が大きい粒子状物質、すなわち、粒子径が大きい粒子状物質は、加速ノズルを通過するときに加速され、慣性力で捕集ノズルに流入する。
前記バーチャルインパクタはこのような特性を利用して粒子状物質の分級を行っている。そして、前記加速ノズルと前記捕集ノズルの内径、前記加速ノズルと前記捕集ノズルの隙間から吸引する排出ガスの流量と、捕集ノズルから吸引する排出ガスの流量を調整することで、分級する粒子状物質の粒子径を調整している。
そして、上記国際規格及び日本工業規格では、前記バーチャルインパクタで粒子径が10μm以上の粒子状物質及び粒子径が10μm未満且つ2.5μmを以上の粒子状物質(以下、PM10と称する)を分級し、さらに粒子径2.5μm未満の粒子状物質(以下PM2.5と称する)を捕集する、多段式バーチャルインパクタを用いることとしている(非特許文献1、非特許文献2等参照)。
ISO13271「Stationary source emissions- Determination of PM10/PM2.5 mass concentration in flue gas - Measurement at higher concentrations by use of virtual impactors」 JIS Z 7152「バーチャルインパクタによる排ガス中のPM10/PM2.5質量濃度測定方法」
非特許文献1及び非特許文献2に記載されたバーチャルインパクタは、同軸上に配置された複数段の分級部が同軸上に並んで配置されている。そして、前記バーチャルインパクタは本体部の外周から外部に突出するように設けられた吸引ノズルから排出ガスを吸引する構成となっている。
このような、本体部の外周から吸引ノズルが伸びているバーチャルインパクタの場合、外形が大きくなってしまい、前記バーチャルインパクタを挿入できる空間の内径が限られるため、固定発生源の大きさに合わせて、バーチャルインパクタを製造しなくてはならず、効率が悪い。
また、前記バーチャルインパクタを移動させるときや、固定発生源の中に挿入するとき、外部に突出した吸引ノズルを外部の物体に接触させ、破損させてしまう可能性があり、作業性が低くなりやすい。さらに、前記吸引ノズルには、流体を吸引するための装置と接続するためのチューブが取り付けられるが、チューブの取付部分が外部に露出した状態になるため、接触や引っ張られることによって、チューブが破損したり、吸引ノズルから外れたりしやすくなる。
そこで、本発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、煙道の大きさにかかわらず煙道内の排煙ガスをサンプリングするとともに、前記排煙ガスに含まれる粒子状物質を正確に分級できる分級装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明は、管体内に挿入し、前記管体内を流れる流体内に含まれる所定範囲の大きさの粉体を分級する分級装置であって、筒形状の本体部と、前記本体部の軸方向の端面に設けられて前記流体を流入させる流入ノズルと、前記本体部の内部に流入する流体を吸引し、前記本体部の軸方向の他端面から軸方向に突出する主吸引ノズルと、前記本体部の内部に配置された1段又は複数段で前記流体に含まれる粉体を分級する分級部と、前記分級部の下流側に配置される捕集フィルタとを有し、前記分級部が、前記本体部の内部を流れる前記流体を加速する加速ノズルと、前記加速ノズルと対向して配置され、前記加速ノズルから流出する流体の一部を吸引する捕集ノズルと、前記捕集ノズルと接続され前記主吸引ノズルと同じ端面から軸方向に突出する副吸引ノズルとを備えていることを特徴とする。
この構成によると、主吸引ノズルと副吸引ノズルの両方が、本体部の軸方向端部より軸方向に突出している。これにより、本体部の外周に突起物が配置されないので、分級装置を管体の内部或いは管体に設けられた作業用孔に挿入するとき、障害が少なく、作業がしやすい。
また、本体部の外周方向への突起物が無いので、分級装置を挿入する孔が小さくてもよく、管体の内径が小さくても内部を流れる流体のサンプリングが可能である。
上記構成において、前記主吸引ノズル及び前記副吸引ノズルのそれぞれには、主吸引チューブ及び副吸引チューブを取り付けるようになっており、前記主吸引ノズル及び前記副吸引ノズルに対応する位置に形成される貫通孔を有する取付部材を備え、前記貫通孔に挿入した主吸引チューブ及び副吸引チューブをそれぞれ主吸引ノズル及び副吸引ノズルに接続し、取付部材を本体部に近づけることで主吸引チューブ及び副吸引チューブが挟持されていてもよい。
上記構成において、前記本体部は、軸方向に複数の分割部材に分割可能な構成を有しており、前記分割部材が隣接する分割部材と前記本体部の中心軸を中心とするインロー構造で嵌合する嵌合部を有するとともに、一方に設けた軸方向に突出する位置決めピンが他方の軸方向端面に設けた凹部に嵌合してもよい。
上記目的を達成するため本発明は、管体内に挿入し、前記管体内を流れる流体内に含まれる所定範囲の大きさの粉体を捕集する分級装置であって、筒形状の本体部と、前記本体部の軸方向の端面に設けられて前記流体を流入させる流入ノズルと、前記本体部の内部に流入する流体を吸引する主吸引ノズルと、前記本体部の内部に配置された1段又は複数段で前記流体に含まれる粉体を分級する分級部と、前記分級部の下流側に配置される捕集フィルタとを有し、前記分級部が、前記本体部の内部を流れる前記流体を加速する加速ノズルと、前記加速ノズルと対向して配置され、前記加速ノズルから流出する流体の一部を吸引する捕集ノズルと、前記捕集ノズルと接続され、前記捕集ノズルから流体を吸引する副吸引ノズルとを有し、前記本体部は、軸方向に複数の分割部材に分割可能な構成を有しており、前記分割部材が隣接する分割部材と前記本体部の中心軸を中心とするインロー構造で嵌合する嵌合部を有するとともに、一方に設けた軸方向に突出する位置決めピンが他方の軸方向端面に設けた凹部に嵌合することを特徴とする。
この構成によると、インロー構造の嵌合部を備えることで、本体部に力が作用しても、嵌合部でその力を受けることができるため、分割部材が破損するのを抑制することが可能である。
上記構成において、前記本体部の下流側の端部に、内部に前記主吸引ノズル及び前記副吸引ノズルが位置するように着脱可能な筒状の把持部材を備えていてもよい。
上記構成において、前記把持部材が複数個に分割可能な構成であるとともに、分割された各部材同士を螺合できるねじ嵌合部を有し、前記ねじ嵌合部が一方の部材に形成された雄ねじに取り付けられた緩み止め用のナット部材を備えていてもよい。
上記構成において、前記捕集ノズルの吸込み部は、曲面形状の面取りが形成されていてもよい。
上記構成において、前記流入ノズルが前記本体部に対して着脱可能に形成されていてもよい。
上記構成において、前記流入ノズルが内部に流速を抑制するためのチャンバー部を有していてもよい。
上記構成において、前記本体部は、外周面が円柱面と該円柱面の一部を切り取った平面とを含んでいてもよい。
本発明によると、煙道の大きさにかかわらず煙道内の排煙ガスをサンプリングするとともに、前記排煙ガスに含まれる粒子状物質を正確に分級できる分級装置を提供することができる。
本発明にかかる分級装置の一例であるバーチャルインパクタの斜視図である。 図1に示すバーチャルインパクタを固定発生源である煙道に取り付けた状態の概略図である。 図1に示すバーチャルインパクタの軸方向投影図である。 図3に示すバーチャルインパクタをIV−IV線で切断した断面図である。 図3に示すバーチャルインパクタをV−V線で切断した断面図である。 図1に示すバーチャルインパクタに用いられている流入部の断面図である。 図1に示すバーチャルインパクタに用いられている把持部の断面図である。 第1分割部材の平面図である。 第2分割部材の平面図である。 第3分割部材の平面図である。 フィルタ部の平面図である。 第4分割部材の平面図である。 第5分割部材の平面図である。 第6分割部材の平面図である。 第7分割部材の平面図である。 第8分割部材の平面図である。 第8分割部材の図10Bと反対側から見た図である。 1段目分級部での分級状態を示す図である。 本発明にかかるバーチャルインパクタに用いられる流入ノズルの断面図である。 煙道の湾曲部にバーチャルインパクタを取り付けている状態を示す断面図である。 流入ノズルの他の例の断面図である。 本発明にかかる分級装置であるバーチャルインパクタの他の例の拡大断面図である。
本発明にかかる分級装置について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明にかかる分級装置の一例であるバーチャルインパクタの斜視図であり、図2は、図1に示すバーチャルインパクタを固定発生源である煙道に取り付けた状態の概略図である。
図2に示すように、バーチャルインパクタVIは、煙道(煙突)Epのような粒子状物質の固定発生源を流れる排出ガスをサンプリングし、その排出ガスの中に含まれる粒子状物質を粒子径ごとに分類(分級)、捕集する装置である。なお、本実施形態にかかるバーチャルインパクタVIは、国際規格(ISO 13271)及び日本工業規格(JIS Z 7152)に準拠している。すなわち、バーチャルインパクタVIは、粒子径が10μm以上の粒子状物質と、粒子径が10μm未満で2.5μm以上の粒子状物質と、粒子径が2.5μm未満の粒子状物質とをそれぞれ分級し、捕集する構成を有する多段式バーチャルインパクタである。
図1に示すバーチャルインパクタVIは、筒形状の本体部10と、本体部10の上流側の端部に着脱可能に取り付けられる流入部60と、本体部10の下流側の端部に着脱可能に取り付けられる把持部材70とを有している。図2に示すように、バーチャルインパクタVIは、流入部60が煙道Epの内部に位置されるように、煙道Epの外周壁に形成された作業孔Insに挿入している。詳細は後述するが、バーチャルインパクタVIは、煙道Ep内部を流れる排出ガスを流入部60から取り込む(サンプリングする)ものである。
そして、図1に示すように、バーチャルインパクタVIは、上流側から粒子径10μm以上の粒子状物質を分級/捕集する1段目分級部A1、粒子径10μm未満で2.5μm以上の粒子状物質を分級/捕集する2段目分級部A2及び粒子径2.5μm未満の粒子状物質を捕集する捕集部A3を備えている。なお、図1に示すように、1段目分級部A1、2段目分級部A2及び捕集部A3は軸方向に連結されている。
本発明にかかるバーチャルインパクタVIの詳細な構造について図面を参照して説明する。図3は図1に示すバーチャルインパクタの軸方向投影図であり、図4は図3に示すバーチャルインパクタをIV−IV線で切断した断面図である。図5は図3に示すバーチャルインパクタをV−V線で切断した断面図である。図6は図1に示すバーチャルインパクタに用いられている流入部の断面図である。図7は図1に示すバーチャルインパクタに用いられている把持部の断面図である。
図4、図5に示すように、バーチャルインパクタVIの本体部10は、筒型の形状を有しており、流入部60が本端部10の上流側の端部に連結されている。なお、把持部70が本体部10の下流側の端部に連結されている。
図6に示すように流入部60は、煙道Epの内を流れる排出ガスを取り込む取込み口61と、先端に取込み口61が取り付けられた管状の取込みパイプ62と、取込みパイプ62が接続された流入ノズル63とを備えている。
取込み口61は煙道Ep内を流れる排出ガスを取り込む部材である。取込み口61は先端が細くなるような(先細り)テーパー形状を有している。そして、取込み口61は、先端部が煙道Epを流れる排出ガスの上流側となるように配置される。このように、先細りテーパー形状の先端を上流側に配置することで、煙道Ep内での排出ガスの流れの乱れを抑制することができる。また、取込み口61は、先端部が開口しており、開口より排出ガスを取り込む。
取込み口61から取り込まれた排出ガスは取込みパイプ62に流入する。図6に示すように、取込みパイプ62は、90度湾曲した形状を有している。取込み口61から流入した排出ガスは、流れる方向が90度変換される。取込みパイプ62の下流側には、流入パイプ63の取付部632に取り付けるためのアタッチメント621となっている。
流入ノズル63は、上流側にアタッチメント621を取り付けるための取付部632を有しており、アタッチメント621を取り付けるための凹部と、固定ナット64を螺合するための雄ねじ部とを備えている。なお、流入ノズル63の取付部632とアタッチメント621との間にはパッキンPknが設けられており、取込みパイプ62と流入ノズル63とを気密に接続される。
流入ノズル63は、下流側に向かって拡がる形状、換言すると、円錐形状を有する筒状部材である。流入ノズル63の下流側には、本体部10の後述する取り付けリブ12に取り付けられる取付部631を備えている。そして、取付部631にもパッキンPknが取り付けられており、流入ノズル63と本体部10(取り付けリブ12)と気密性を保持して取り付けられる。流入ノズル63の内部空間630は外面と同様の下流側が広がった円錐形状を有しており、流入ノズル63から流入する排出ガスを本体部10の後述する加速ノズル15の全てに送るようになっている。
図2に示すように、バーチャルインパクタVIは、流入部60の少なくとも取込み口61の開口部分を煙道Epの気流の流れの上流側に向けて配置することで、煙道Ep内部を流れる排出ガスを効果的にサンプリングすることが可能である。このように構成することで、バーチャルインパクタVIの重量が大きい本体部10を、煙道Epの側壁に形成された作業孔Insの辺縁部に当接させて支持することができる。
本発明にかかるバーチャルインパクタVIでは本体部10を作業孔Insの辺縁部で支持するとともに、把持部70を支持することで支持している。つまり、煙道Ep内の排出ガスをサンプリングするとき、重量が大きい本体部10を支持するため、煙道Ep内に本体部10を完全に収容する従来の構成に比べて、把持部70に作用する力(応力、モーメント)を小さく抑えることが可能である。さらに、何らかの不具合が発生した場合でも、本体部10が作業孔Insに支持されているので、本体部10が煙道Epの内部に落下するのを抑制することができる。これにより、重量物である本体部10の煙道Ep内部への落下による大事故を抑制することができる。
バーチャルインパクタVIは、煙道Epの側壁に設けられた作業孔Insから煙道Epの内部に挿入される。このとき、バーチャルインパクタVIの挿入/引出を円滑に行うため流入部60は、本体部10の軸方向投影面内に収まるように形成されていることが好ましい。
次に、本体部10について説明する。図1に示すように、本体部10は、円柱面部と、円柱の一部を切り取った平面部100とを繋いだ外周面を有している。本体部10は、軸方向に上流側から第1分割部材10a〜第8分割部材10hの8個の分割部材に分割可能となっている。そして、1段目分級部A1が第1分割部材10a〜第3分割部材10cに分割可能であり、2段目分級部A2が第4分割部材10d〜第6分割部材10fに分割可能である。また、捕集部A3が第7分割部材10g、第8分割部材10hに分割可能となっている。
図8Aは第1分割部材の平面図であり、図8Bは第2分割部材の平面図であり、図8Cは第3分割部材の平面図であり、図8Dはフィルタ部の平面図である。図9Aは第4分割部材の平面図であり、図9Bは第5分割部材の平面図であり、図9Cは第6分割部材の平面図である。図10Aは第7分割部材の平面図であり、図10Bは第8分割部材の平面図であり、図10Cは第8分割部材の図10Bと反対側から見た図である。
図3、4に示すように、1段目分級部A1は、流入する排出ガスに含まれる粒子状物質を分級する第1分級室101と、第1分級室101の内部に形成された第1捕集チャンバー102とを備えている。1段目分級部A1では、第1分級室101と第1捕集チャンバー102との間での排出ガスの流れを調整することで、粒子径10μm以上の粒子状物質を分離(分級)し、捕集する。
1段目分級部A1は、筒形状の本体部10の最も上流部に形成されている。一段目分級部A1は、外部との仕切となる円形の平板部11と、平板部11から外部に向かって突出し、流入ノズル63が固定される円筒形状の取り付けリブ12とを備えている。なお、流入ノズル63の取付部631は外周に雄ねじを有しており、取り付けリブ12の内周面に設けられた雌ねじと螺合することで、流入ノズル63を本体部10に取り付ける。
また、1段目分級部A1は、本体部10の内面より内部に突出する支持柱状部13と、本体部10の内面と接触しないように支持柱状部13に支持されたチャンバーケース14とを備えている。チャンバーケース14の内部の空間が第1捕集チャンバー102を構成している。
そして、1段目分級部A1は、平板部11の中央部に平板部11を貫通するように設けられた複数個(ここでは6個)の加速ノズル15(図8A参照)と、加速ノズル15と対向するように配置され、チャンバーケース14を貫通するように設けられた捕集ノズル16(図8B参照)とを備えている。捕集ノズル16は加速ノズル15と同数設けられている。
図3に示すように本体部10の内部には、軸方向に延びる第1吸引管部181が形成されている。なお、第1吸引管部181は第3分割部材10cから第8分割部材10hにまたがって形成されている。そして、支持柱状部13の内部に、第1吸引管部181とチャンバーケース14の内部の第1捕集チャンバー102とを繋ぐ第1吸出し管18が形成されている。なお、第1吸引管部181には、後述する第1副吸引ノズル41が接続している。
さらに、本体部10の内面とチャンバーケース14の外面との間には、排出ガスが流れる隙間である気流流路17が形成される。また、チャンバーケース14には、チャンバーケース14を通過する全ての気流が通過するように設けられたフィルタ部19が備えられている。詳細は後述するが、第1吸出し管18で第1捕集チャンバー102の排出ガスを吸入することで、第1捕集チャンバー102内に気流が発生する。
そのため、第1吸出し管18は第1捕集チャンバー102の内部での気流の流れ方向の下流側、すなわち、第3分割部材10cに形成される(図8C参照)。また、フィルタ部19は、円環状の枠で、網状の焼成フィルタ191を挟み込み固定したフィルタホルダの上部に、ろ材Fiを着脱可能に配置した構成を有している。焼成フィルタ191は、フィルタ部19を流れる気流の力によって、ろ材Fiが変形したり、破損したりするのを抑制する、すなわち、ろ材Fiを保持するためのものである。そのため、焼成フィルタ191はろ材Fiを保持することができるとともに、圧力損失が小さい網目を有していることが好ましい。
ろ材Fiとしては、流入してくる排出ガスが高温の場合に備え、熱的に安定した性質(例えば高温時の変形、変質が起こりにくい)ものが採用されている。さらに、ろ材としては流入してくる排出ガスに含まれる物質(粒子状物質を含む)を吸着したり、物質と化学反応を起こしたりしないものが採用されている。なお、ろ材Fiとしては、例えば、石英繊維フィルタ(QR−100:アドバンテック東洋株式会社製)等を挙げることができるがこれに限定されない。この石英繊維フィルタ(QR−100)の捕集効率は、JIS Z 8901に準拠しており、0.3μmのフタル酸ジオクチル粒子が分散した大気を5cm/sの通気速度で濾過したとき、99.99パーセント捕集できるものである。すなわち、ろ材Fiは、0.3μm以上の粒子を捕集できるものである。
また、本体部10の各分割部材同士は、内部を流れる気流が外部に漏れるのを抑制するため、本体部10の分割部材の分割境界に設けられたパッキンPk1で気密性を保持している。なお、第1分割部材10aを除く各分割部材は、上流側の端部に、パッキンPk1を嵌合するための円環状の凹部が設けられている。この凹部にパッキンPk1を取り付け、分割部材を軸方向に組み立てることで、本体部10の内部空間を気密に形成することが可能となる。
なお、第1吸引管部181の周囲も気密性を保持するためのパッキンPk2が設けられている。
1段目分流部A1では、加速ノズル15を介して粒子状物質を含む排出ガスが流入する。そして、加速ノズル15から流出する排出ガスの一部は捕集ノズル16に流入する。残りは、加速ノズル15と捕集ノズル16の間から側方に流れ、気流流路17を通って2段目分流部A2に流入する。詳細は後述するが、1段目分流部A1では、加速ノズル15から流入する排出ガスに含まれる粒子状物質のうち、粒子径10μm以上の粒子状物質が捕集ノズル16に流入する。捕集ノズル16から流入した粒子状物質は、フィルタ部19で捕集されるようになっている。また、粒子径10μm未満の粒子状物質は、気流流路17を介して2段目分流部A2に流入する。
2段目分級部A2は、流入チャンバー201と、第2分級室202と、第2捕集チャンバー203とを有している。流入チャンバー201は、チャンバーケース14の下流側の面と面し、気流流路17を介して第1分級室101とつながっている。つまり、粒子径10μm以上の粒子状物質が取り除かれた排出ガスが、気流流路17を介して2段目分級部A2に流入している。
2段目分流部A2は、流入チャンバー201と第2分級室202とを隔てる隔壁部21と、本体部10の内面から内側に突出した支持柱状部22と、本体部10の内面と接触しないように支持柱状部22に支持されたチャンバーケース23とを備えている。そして、2段目分級部A2は、隔壁部21の中央部に隔壁部21を貫通するように設けられた複数個(ここでは6個)の加速ノズル24と(図9A参照)、加速ノズル24と対向するように配置され、チャンバーケース23を貫通するように設けられた捕集ノズル25とを備えている(図9B参照)。捕集ノズル25は加速ノズル24と同数設けられている。また、本体部10の内面とチャンバーケース23の外面との間には、気流が流れるための気流流路26が形成されている。
図4に示すように、本体部10の内部の第1吸引管部181の中心を挟んで反対側の部分には、軸方向に延びる第2吸引管部271が形成されている。第2吸引管部271は本体部10の第6分割部材10f、第7分割部材10g及び第8分割部材10hの部分に形成されている。支持柱状部22の内部には、第2捕集チャンバー203と第2吸引管部271との間に第2吸出し管27が形成されている(図9C参照)。なお、第2吸引管部271は、後述する第2副吸引ノズル42と接続されている。
そして、第2捕集チャンバー203の内部には、フィルタ部28が設けられている。フィルタ部28の構造はフィルタ部19と同じで構成を有しており、ろ材Fiをフィルタホルダの上部に配置した構成を有している。焼成フィルタ、フィルタホルダ及びろ材はフィルタ部19と同等の構成を有している。第2捕集チャンバー203には、粒子径が2.5μm以上、10μm未満である粒子状物質が流入し、流入した粒子状物質はフィルタ部28のろ材Fiによって捕集される。2段目分級部A2では、流入した排出ガスに含まれる粒子状物質から粒子径が2.5μm以上、10μm未満の粒子状物質を分級/捕集する。そして、これらの粒子状物質が取り除かれた排出ガスが気流流路26を介して捕集部A3に流入する。
捕集部A3には、第3捕集チャンバー301が形成されている。捕集部A3では、上流から下流にむかって形成された流路部31を備えており、流路部31が第3捕集チャンバー301を形成している。そして、流路部31には、流路部31を流れる全ての気流が通過するように配されたフィルタ部32を備えている。また、第3捕集チャンバー301の下流側の端部が主吸引ノズル40と連結された主吸引管部33と連通している。
フィルタ部32は、フィルタ部19と同様の構成を有しており、フィルタホルダの上部にろ材を配置した構成を有している。焼成フィルタ、フィルタホルダ及びろ材はフィルタ部19と同等の構成を有している。捕集部A3には、粒子径2.5μm未満の粒子状物質を含む排出ガスが流入し、流入した粒子状物質はフィルタ部32のろ材Fiに捕集される。上述したように、ろ材Fiは0.3μm以下の粒子を捕集できるものであり、フィルタ部32のろ材Fiでは、粒子径が2.5μm未満の粒子状物質の略全てが捕集される。
また、図10B、図10Cに示しているように、本体部10の最も下流側に配置された第8分割部材10hには、径方向の端面に主吸引ノズル40、第1副吸引ノズル41及び第2副吸引ノズル42が直線上に並んで配置されている。そして、主吸引ノズル40、第1副吸引ノズル41及び第2副吸引ノズル42は本体部10の中心軸に沿う方向に延びるように配置されている。さらに説明すると、主吸引ノズル40が第8分割部材10hの端面の中心部分に形成されており、第1副吸引ノズル41及び第2副吸引ノズル42が主吸引ノズル40を挟んで配置されている。
そして、主吸引ノズル40に主吸引チューブ50が取り付けられている。また、第1副吸引ノズル41に第1副吸引チューブ51が取り付けられている。さらに、第2副吸引ノズル42に第2副吸引チューブ52が取り付けられている。そして、主吸引ノズル40と主吸引チューブ50、第1副吸引ノズル41と第1副吸引チューブ51、第2副吸引ノズル42と第2副吸引チューブ52のそれぞれの取付部分の気密性を高めるため、固定用部材53が取り付けられている。
固定用部材53は、円板状の部材であり中央に周吸引ノズル40及び主吸引チューブ50が貫通する主貫通孔530を備えている。また、第1副吸引ノズル41及び第1副吸引チューブ51と対応する位置に第1貫通孔531が形成されている。さらに、第2副吸引ノズル42及び第2副吸引チューブ52と対応する位置に第2貫通孔532が形成されている。そして、円板状の固定用部材53に2本のねじSccを螺合するためのねじ孔533が備えられている。ねじ孔533を貫通した2本のねじSccは第8分割部材10hの端面に形成された雌ねじ孔54に螺合される(図5参照)。
主吸引ノズル40、第1副吸引ノズル41及び第2副吸引ノズル42の外形は、先端が細くなるようなテーパー形状を有している。そして、主貫通孔530、第1貫通孔531及び第2貫通孔532は、テーパー形状の最大外径と最小外径の間の内径を有している。なお、各貫通孔530、531及び532は、円柱状の孔であってもよいし、テーパー形状の孔であってもよい。この貫通孔のテーパー形状の孔は、貫通孔530、531、532のテーパー形状と逆方向に細くなる形状である。
そして、ねじSccを回すことで固定用部材53が軸方向に移動する。主吸引ノズル40が先細りテーパー形状を有し、主貫通孔530の内径が主吸引ノズル40の最大外径と最小外径の間の内径を有しているため、固定部材53が軸方向に移動することで、主吸引ノズル40の外周面と主貫通孔530の内周部とは接近する。これにより、主貫通孔530の内周部と主吸引ノズル40の外周面とで主吸引チューブ50が挟まれ、主吸引チューブ50は主吸引ノズル40に気密に取り付けられる。
同様に、第1副吸引チューブ51が第1貫通孔531の内周部と第1副吸引ノズル41の外周面とで挟まれて第1副吸引ノズル41に気密に取り付けられる。第2副吸引チューブ52が、第2貫通孔532の内周部と第2副吸引ノズル42の外周面とで挟まれて第2副吸引チューブ52が第2副吸引ノズル42に気密に取り付けられる。
このような構成とすることで、2本のねじSccを締めるといった簡単な操作で、主吸引チューブ50、第1副吸引チューブ51及び第2副吸引チューブ52をそれぞれ対応した、主吸引ノズル40、第1副吸引ノズル41及び第2副吸引ノズル42に抜けないように取り付けることができる。このことから、各チューブ50、51、52と対応する各ノズル40、41、42との着脱作業を簡略化することが可能である。また、固定用部材53で固定することで、チューブをノズルに差し込むだけの構成に比べて確実な取付が可能となる。
図4、図5に示すように、本体部10の下流側の端部には、把持部70が取り付けられ、これにより、主吸引ノズル40、第1副吸引ノズル41及び第2副吸引ノズル42が把持部70の内部に配置され、これらの吸引ノズルに取り付けられる主吸引チューブ50、第1副吸引チューブ51及び第2副吸引チューブ52は把持部70の内部に配置される。以下に、把持部70の詳細について説明する。
図1、図4、図5に示すように、把持部70は作業者が把持する把持パイプ71と、把持パイプ71の先端に固定され、本体部10の下流側の端部である第8分割部材10hに取り付けられる取付部72とを備えている。取付部72は、筒形状を有しており、主吸引ノズル40、第1副吸引ノズル41及び第2副吸引ノズル42を囲むように本体部10(第8分割部材10h)に取り付けられる。
そして、主吸引ノズル40、第1副吸引ノズル41及び第2副吸引ノズル42それぞれに取り付けられた主吸引チューブ50、第1副吸引チューブ51及び第2副吸引チューブ52は、取付部72の内部に配置されるとともに、把持パイプ71の内部に配管されている。
図7に示すように把持パイプ71は、先端に取付部72が固定された第1パイプ711と、第1パイプ711に螺合される第2パイプ712とを有している。第2パイプ712の外周面には、有効径が異なる2種類の雄ねじMa、Mbが形成されており、第1パイプ711は、雄ねじMaと螺合する雌ねじを備えている。また、雄ねじMbには、ナット部材713が螺合している。ナット部材713は、軸方向の側面が第1パイプ711の端面と接触できるように配置されている。
第1パイプ711の雌ねじと第2パイプ712の雄ねじMaとを螺合し、第1パイプ711と第2パイプ712とを接続する。そして、ナット部材713を回動させ、ナット部材713の端面を第1パイプ711の先端に接触(圧着)させる。これにより、第1パイプ711と第2パイプ712との螺合、及び、第2パイプ712とナット部材713の螺合が組み合わされ、いわゆる、ダブルナットと同じ構造となり、第1パイプ711と第2パイプ712との緩み止めになる。
次に、本体部10と把持部70との取付けについて説明する。まず、本体部10の組み立てについて説明する。図5に示すように、第1分割部材10aを除く分割部材10b〜10hは、上流側の面に位置決め用ピンPnが設けられている。そして、第8分割部材10hを除く分割部材10a〜10gの下流側の面には、下流側に隣接する分割部材の位置決めピンPnが係合する位置決め穴HLが設けられている。位置決めピンPnを位置決め穴HLに挿入することで、隣り合う分割部材を中心軸が重なるように位置決めし、軸方向に重ねることができる。なお、本実施形態では、位置決めピンを一体的に形成しているものとしているが、分離可能であってもよい。
また、バーチャルインパクタVIでは、図8A〜D、図9A〜C、図10A〜Cに示すように、すべての分割部材10a〜10hに設けられている位置決めピンPnの平面視にいて同じ位置に設けられているが、これに限定されない。すべての、分割部材10a〜10hで平面視における位置を異なる位置とすることで、正しい分割部材を隣接させないと、位置決めピンPnを位置決め穴HLに挿入できないため、間違った分割部材を組み付けてしまう不具合の発生を抑制することができる。
また、図8A〜D、図9A〜C、図10A〜Cに示すように、各分割部材10a〜10hは軸方向に貫通する一対の第1貫通孔Sh11、Sh11が設けられている。第1貫通孔Sh11、Sh11は、各分割部材10a〜10hの中心を挟んで対向する位置に設けられており、各分割部材10a〜10hを軸方向に重ねて配置したとき、軸方向に重なる位置に形成されている。
また、最も下流側の分割部材10hを除く分割部材10a〜10gには、中心を通り、第1貫通孔Sh11、Sh11を結ぶ線と直交する線上に設けられた一対の第2貫通孔Sh22、Sh22が設けられている。これら第2貫通孔Sh22も分割部材10a〜10gで重なる位置に設けられている。また、本体部10の最も下流側の分割部材10hの第2貫通孔Sh22、Sh22と重なる位置には、内周面に雌ねじが形成された雌ねじ穴Sh33、Sh33が形成されている。
そして、分割部材10b〜10hの位置決めピンPnをそれぞれ分割部材10a〜10gの下流側の面に設けられた位置決め穴HLに挿入する。このとき、分割部材10a〜10gの第2貫通穴Sh22、Sh22と第8分割部材10hの雌ねじ穴Sh33、Sh33とが軸方向に重なる。そして、ねじSc2を第1分割部材10a側から、貫通孔Sh22、Sh22に挿入し、ねじSc2の先端を、雌ねじ穴Sh33、Sh33に螺合することで、本体部10を組み立てる。
さらに、貫通孔Sh11、Sh11の第1分割部材10a側からねじSc1を挿入し、その先端を、把持部7の取付部72に設けられている雌ねじ穴721、721に螺合する(図5では、雌ねじ穴721は1個のみ図示している)。これにより、本体部10と把持部70とが連結される。以上のように、本体部10は、ねじSc1及びねじSc2が分割部材10a〜10hを貫通し、それぞれ、雌ねじ穴721及び雌ねじ穴Sh33に螺合することで、本体部10を組み立てることができる共に、本体部10と把持部70とを連結することができる。このように、本発明にかかるバーチャルインパクタVIはねじSc1、ねじSc2にて組み立て/分解が可能であるため、分解/組み立てが容易である。
バーチャルインパクタVIでは、第1捕集チャンバー102の排出ガスを吸引するための第1吸引管部181、第2捕集チャンバー203の排出ガスを吸引するための第2吸引管部271が本体部10の内部に形成されている。そして、主吸引ノズル40、第1副吸引ノズル41及び第2副吸引ノズル42が把持部70の取付部72内部に設けられている。そして、主吸引ノズル40、第1副吸引ノズル41及び第2副吸引ノズル42のそれぞれに取り付けられる主吸引チューブ50、第1副吸引チューブ51及び第2副吸引チューブ52が把持部70の内部に配置されている。これらのことより、本発明にかかるバーチャルインパクタVIは、本体部10の外周方向に配管等の突起物が形成されない形状を有している。
次に、バーチャルインパクタVIの内部の動作について説明する。主吸引チューブ50、第1副吸引チューブ51及び第2副吸引チューブ52は、バーチャルインパクタVIの外部に設けられた吸引装置(不図示)に接続されている。
主吸引チューブ50が主吸引ノズル40に接続しており、流路部31と連結されている。そして、主吸引チューブ50が接続されている吸引装置が作動することで、流路部31内の排出ガスを吸引する。これにより、流路部31と気流流路26を介して連結されている第2分級室202の圧力が低下し、加速ノズル24に流入チャンバー201から第2分級室202への排出ガスの流れ(気流)が発生する。流入チャンバー201は気流流路17を介して第1分級室101と接続しており、加速ノズル24にも流入ノズル63の内部空間630と平板部11で囲まれた空間から第1分級室101への排出ガスの流れ(気流)が発生する。
第1吸引チューブ51が第1副吸引ノズル41に接続しており、第1吸引管部181が連結されている。さらに、第1吸引管部181が第1吸出し管18を介して第1捕集チャンバー102と連結されている。そして、第1副吸引チューブ51が接続されている吸引装置が作動することで、第1捕集チャンバー102内の排出ガスを吸引する。これにより、第1捕集チャンバー102の圧力が低下するため、捕集ノズル16に第1分級室101から第1捕集チャンバー102への気流が発生する。
第2吸引チューブ52が第2副吸引ノズル42に接続しており、第2吸引管部271が連結されている。さらに、第2吸引管部271が第2吸出し管27を介して第2捕集チャンバー203と連結されている。そして、第2副吸引チューブ52が接続されている吸引装置が作動することで、第2捕集チャンバー203内の排出ガスを吸引する。これにより、第2捕集チャンバー203の圧力が低下するため、捕集ノズル25に第2分級室202から第2捕集チャンバー203への気流が発生する。
流入ノズル63の内部空間から加速ノズル15を介して1段目分流部A1に流入した排出ガスの流量を流量Q0とすると、流量Q0は、気流流路17側に流れる流量Q1と、捕集ノズル16を介して第1捕集チャンバー102に流れる流量Q2に分かれる。第1捕集チャンバー102の排出ガスは第1副吸引チューブ51によって吸引されるため、第1副吸引チューブ51を介して吸引される排出ガスの流量は、流量Q2となる。つまり、流量Q0、流量Q1及び流量Q2の間には、Q0=Q1+Q2の関係が成り立っている。
また、気流流路17を介して2段目分流部A2に流入した排出ガスの流量はQ1である。そして、2段目分流部A2に流入した排出ガスは、加速ノズル24を通過し、気流流路26側に流れる流量Q3と、捕集ノズル25を介して第2捕集チャンバー203に流れる流量Q4に分かれる。第2捕集チャンバー203の排出ガスは第2副吸引チューブ52によって吸引されるため、第1副吸引チューブ52を介して吸引される排出ガスの流量は、流量Q4となる。つまり、流量Q1、流量Q3及び流量Q4の間にはQ1=Q3+Q4の関係が成り立っている。
また、気流流路26を介して捕集部A3に流入した排出ガスの流量は流量Q3であり、この排出ガスは、全て主吸引チューブ50を介して吸引される。そのため、主吸引チューブ50を介して吸引される排出ガスの流量は、流量Q3となる。
以上のことを総合すると、流入ノズル63から流入する排出ガスの流量Q0、主吸引チューブ50を介して吸引される排出ガスの流量Q3、第1副吸引チューブ52を介して吸引される排出ガスの流量Q2及び第2副吸引チューブ52を介して吸引される排出ガスの流量Q4との間には、Q0=Q2+Q3+Q4の関係が成り立つ。
以上のことより、流入ノズル63を流れる排出ガスの流量Q0(すなわち、取込み口61で取り込まれる排出ガスの流量)は、主吸引チューブ50、第1副吸引チューブ51及び第2副吸引チューブ52を介して吸引される排出ガスの流量と同じになる。つまり、本発明にかかるバーチャルインパクタVIは、主吸引チューブ50、第1副吸引チューブ51及び第2副吸引チューブ52を介して排出ガスを吸引することで、取込み口61から排出ガスを取り込んでいる。
そして、バーチャルインパクタVIの1段目分級部A1、2段目分級部A2では、加速ノズル15(24)と捕集ノズル16(25)の形状及び加速ノズル15(24)から流出する排出ガスの流速によって、分級する粒子状物質の粒子径を決定している。この分級の方法について図面を参照して説明する。図11は1段目分級部での分級状態を示す図である。
なお、1段目分級部A1及び2段目分級部A2は、分級する粒子径が異なるため、形状の詳細な値は異なるが、実質的には同じ構成を有している。そこで、両者を代表して、1段目分級部A1を参照して説明する。また、加速ノズル15及び捕集ノズル16はそれぞれ1個だけ図示しているが、バーチャルインパクタVIでは、6個ずつ設けられている。そして、以下の説明において、排出ガスの流量Q0、Q1、Q2と記載する場合、図面上は、1個の加速ノズル15及び捕集ノズル16にのみ記載しているが、実際には、全ての加速ノズル15及び捕集ノズル16を流れる排出ガスの流量の合計である。
図11に示すように、加速ノズル15と捕集ノズル16とは排出ガスの流れ方向に中心が重なるように配置されている。そして、加速ノズル15では、内径が排出ガスの流れ方向下流に向かって細くなっており、流速が増速される構成となっている。加速ノズル15から流入する排出ガスの流量は流量Q0である。
1段目分級部A1において、加速ノズル15から流入した排出ガスは、一部が捕集ノズル16を介して第1捕集チャンバー102に流入し、残りは気流流路17を介して2段目分級部A2に流入する。図5等に示すように、気流流路17は、加速ノズル15と捕集ノズル16との間隙と連通されている。そのため、気流流路17に流れる排出ガスは、流量Q1で加速ノズル15と捕集ノズル16との間隙から側方に向かって流れる。また、加速ノズル15から流出した排出ガスのうち、一部は流量Q2で捕集ノズル16内を流れる。
加速ノズル15を流れる排出ガスは加速されており、排出ガスに含まれる粒子状物質も排出ガスの流れに乗って加速される。加速ノズル15から流出された排出ガスに含まれる粒子状物質のうち、粒子径が小さい粒子状物質は重量が小さく、慣性力も小さい。そのため、加速ノズル15から流出した粒子径が小さい粒子状物質は、気流流路17に向かう排出ガスの流れに載って側方に流出する。
一方、粒子径が大きいものは重量が重く、慣性力も大きくなっている。そのため、加速ノズル15から流出された粒子径が大きい粒子状物質は、慣性力によって捕集ノズル16に向かう。そして、捕集ノズル16内を流れる排出ガスの流れ(流量Q2)によって捕集ノズル16を介して第1捕集チャンバー102内部に流入する。
このように、バーチャルインパクタVIでは、排出ガスの流れる力と粒子状物質の慣性力との力の差を利用して、粒子状物質を粒子径によって分級している。なお、バーチャルインパクタVIでは、側方に流れる排出ガスの流量に対して捕集ノズルに流れる排出ガスの量を小さく設定し、慣性力が大きい(粒子径が大きい)粒子状物質のみを捕集ノズルに流入させている。
バーチャルインパクタVIでは、粒子状物質の捕集ノズル16への流入は、慣性力によって行われるため、捕集ノズル16内を流れる排出ガスの流量Q2は気流流路17を流れる排出ガスの流量Q1に対し小さくてよい。本発明にかかるバーチャルインパクタVIでは、流量Q1、Q2が、Q2/Q1≒1/9としているが、それに限定されない。
1段目分級部A1において、加速ノズル15の形状(内径、長さ等)及び通過する排出ガスの流速、捕集ノズル16の形状(内径等)及び加速ノズル15の先端と捕集ノズル16の先端との距離等を調整することで、捕集ノズル16に流入する粒子状物質の粒子径を調整することができる。2段目分級部A2でも同様の方法で分級を行っている。また、各ノズルの大きさは、1段目分級部A1では、粒子径10μm以上の粒子状物質が捕集ノズル16に流入するように設定されており、2段目分級部A2では、粒子径2.5μm以上の粒子状物質が捕集ノズル25に流入するように設定されている。
図11に示すように、バーチャルインパクタV1では、捕集ノズル16の上流側端部(吸い込み部)の内周部分を曲面形状の面取り部161を形成している。この曲面状の面取り部161を設けることで、加速ノズル15から流出した排出ガス(図11で示す流線)が、捕集ノズル16内部に流入しにくくなる。すなわち、粒子径が小さい粒子状物質が捕集ノズル16に流入するのを抑制し、分級精度を高めることが可能である。
バーチャルインパクタVIの内部は、粒子状物質を含む排出ガスが流れる構成となっている。そして、粒子状物質の付着や乱流を抑制するため、バーチャルインパクタVIの流入する排出ガスと接触する面の表面粗さが小さい方が好ましい。そのために、排出ガスと接触する面には、表面粗さを小さくする表面加工が施されていてもよい。
本発明にかかるバーチャルインパクタVIでは、本体部10の外面が一部切りかかれた平面部100を有している。この平面部100を有することで、本体部10を水平面に横倒しにおいたとしても、転動が抑制される。また、上述した取込みパイプ62の平面部100に対する湾曲方向を常に一定にする或いは作業者が覚えておくことで、煙道Ep内部に配置された流入部60の取込み口61の方向を正確に煙道Epの排出ガスの流れ上流に向けることができる。また、切り欠いた形状を有することで、軽量化にも貢献する。
また、本発明にかかるバーチャルインパクタVIは、少なくとも流入部60(の中でも取込み口61)を煙道Epに挿入するだけで煙道Ep内の排出ガスのサンプリングを行うことができるので、煙道Epは少なくとも取込み口61を挿入できる内径を有しておればよい。そのため、1つのバーチャルインパクタVI或いは同じ設計のバーチャルインパクタVIで多種多様な煙道Ep内を流れる排出ガスをサンプリングすることができる。これにより、煙道Epに合わせてバーチャルインパクタVIを設計し、その設計に合わせた製造を行わなくてもよく、効率的に排出ガスのサンプリングを行うことが可能である。
さらに、本発明にかかるバーチャルインパクタVIでは、本体部の外周部分に突起物がなく、外周部に接続されるチューブ等も存在しない。そのため、狭い作業孔Insに容易にバーチャルインパクタVIを抜き差しすることができる。また、取り付け或いは組み立て作業時に、バーチャルインパクタVIの突起物を外部の部材に接触させて、突起物を破損させたり、吸引チューブが抜けてしまったり等の不具合が発生しない。そのため、作業の高効率化を図ることが可能である。また、サンプリング時には、重量物である本体部10を作業孔Insと接触させて支持させることができるため、バーチャルインパクタVIを支持する作業者の負担を軽減することができる。
また、把持部70はバーチャルインパクタVIを持って操作するためのものであり、十分な強度を有している。そして、本発明のバーチャルインパクタVIは、吸引配管が本体部10の内部に形成されているとともに、チューブが把持部70の内部に配置されているため、外部から力が作用しても、配管やチューブが押しつぶされるのを抑制できる。これにより、本発明にかかるバーチャルインパクタVIを用いることで、外力が作用しやすい場所にバーチャルインパクタVIを取り付けたとしても、安定して、確実に煙道Ep内部の排出ガスのサンプリングを行うことが可能である。
また、バーチャルインパクタVIを用いたPM10/PM2.5の測定では、排出ガスを一定期間(時間)サンプリングした後、バーチャルインパクタVIを分解し、フィルタ部19、フィルタ部28及びフィルタ部32の重量を計測する。フィルタ部19には、粒子径が10μm以上の粒子状物質が付着しており、フィルタ部28には粒子径が10μm未満で2.5μm以上の粒子状物質が付着している。そして、フィルタ部32には粒子径が2.5μm未満の粒子状物質が付着しているため、これらのフィルタ部19、28、32それぞれのろ材の重量変化を比較することで、排出ガスに含まれる粒子状物質のPM10(粒子径2.5μm以上10μm未満の粒子状物質)、PM2.5(粒子径2.5μm未満の粒子状物質)を測定できる。
このように、バーチャルインパクタVIでは、サンプリング終了時に分解するため、分解/組み立てを繰り返す。本発明にかかるバーチャルインパクタVIは、各分割部材10a〜10h及び把持部70の固定にねじSc1及びSc2を利用しているため、分解/組み立てを容易且つ繰り返して行うことが可能である。
(第2実施形態)
バーチャルインパクタに用いられる流入ノズルの他の例について図面を参照して説明する。図12は本発明にかかるバーチャルインパクタに用いられる流入ノズルの断面図である。なお、流入ノズル以外は、第1実施形態に示した構成と同じであるものとする。
バーチャルインパクタVIでは、取込み口61から取り込まれた粒子状物質が含まれる排出ガスを、取込みパイプ62を通過して流れ方向が変換された後、流入ノズル63に流入させている。そして、流入ノズル63の排出側の端部には、第1分割部10aの平板部11が面している。図4、5等に示すように、平板部11は、流入ノズル63内を流れた排出ガスが直角或いはそれに近い角度で吹き付ける構成となっている。
このような構成において、排出ガスに含まれる粒子状物質の種類によっては、平板部11の表面に粒子状物質が付着しやすい。また、粒子状物質が付着してしまうと、付着した粒子状物質の上にさらに粒子状物質が付着し、粒子状物質が堆積しやすくなり、排出ガスに含まれている粒子状物質の濃度を正確に把握できなくなる場合がある。
そこで、図6に示す流入ノズル63に替えて、図12に示すような、流入ノズル65を取り付けることで、粒子状物質の付着を抑制する。図12に示す流入ノズル65の内部空間650は、内部に排出ガスを溜めるためのチャンバー部653を備えている。チャンバー部653を備えていることで、流入ノズル65に流入した排出ガスの流速を低減する。そして、排出ガスが層を形成していることで、流入してくる排出ガスが、平板部11に直接吹き付けるのを抑制することができ、平板部11に粒子状物質が付着するのを抑制することが可能である。なお、チャンバー部653の大きさは、排出ガスの流速、排出ガスに含まれる粒子状物質の種類によって決められる。
その他の特徴については第1実施形態と同じである。
(第3実施形態)
図13は煙道の湾曲部にバーチャルインパクタを取り付けている状態を示す断面図であり、図14は流入ノズルの他の例の断面図である。
第1実施形態では、バーチャルインパクタVIを煙道Epの排出ガスの流れに対して、交差する方向(図2では、直交している)に挿入している。煙道Epの構成によっては、図13に示すように、配管のエルボーのように、湾曲した部分Ebに作業孔Insが形成されている場合もある。このような湾曲部にバーチャルインパクタVIを配置し、排出ガスのサンプリングを行う場合、第1実施形態のように曲がった取込みパイプ62を用いると、取込み口61の端部を排出ガスの流れ方向上流側に向けることができなくなる場合があり、正確なサンプリングが難しくなる。
そこで、図14に示すような、上流側に中心軸に沿って延びる円筒形状の流入部662を備えた流入ノズル66を本体部10に取り付けるようにしている。このような、流入部662を備えていることで、煙道Ep内の流れがバーチャルインパクタVIの軸方向に沿って流れている場合でも、正確に排出ガスのサンプリングを行うことができる。
なお、本実施形態では、先端が円筒形状の流入部662を備えた流入ノズル66を用いたものを例に説明しているが、これに限定されるものではない。流入部662は、軸に対して角度をつけて形成されていてもよい。
また、図6或いは図12に示すような、取込みパイプ62を着脱可能な流入ノズルにおいて、取込みパイプ62を取り換えることで、煙道Epの形状に対応するようにしてもよい。例えば、図6で示す90度曲がった取込みパイプ62以外に、曲がりのない(ストレート)、曲がり角度が90度以外の取込みパイプを複数個用意しておき、煙道EpとバーチャルインパクタVIの角度に合わせ、排出ガスを効果的にサンプリングできる形状を選択するようにしてもよい。このように構成することで、排出ガスのサンプリング精度の低下を抑制することができる。
また、湾曲角度以外にも、内径が異なる取込みパイプ62を用意しておき、煙道Epの形状、大きさ、作業孔Insの形状及び排出ガスの状態(流速、成分等)に適応した取込みパイプ62を取り換えて排出ガスをサンプリングするようにしてもよい。例えば、排出ガスの流速が速い場合、内径を小さくし、遅い場合内径を大きくしている。このように取込みパイプ62の内径を変えることで、排出ガスの流速が変化しても、バーチャルインパクタVIに流入する排出ガスの流量を一定とすることが可能であり、より正確な評価(比較)が可能となる。
以上のように、流入ノズル自体或いは取込みパイプを取り換えるだけで、作業孔Insが形成されている場所が異なっていても、排出ガスを精度よくサンプリングすることができる。そのため、バーチャルインパクタVIの本体10を変更しなくてもよく、作業孔Insの煙道Epに対する位置にかかわらず簡単に対応することができる。
その他の特徴については第1実施形態〜第2実施形態と同じである。
(第4実施形態)
本発明にかかるバーチャルインパクタの他の例について図面を参照して説明する。図15は本発明にかかる分級装置であるバーチャルインパクタの他の例の拡大断面図である。図15に示すバーチャルインパクタV2は、分割部材を繋ぐためのインロー構造Irを備えている以外、第1実施形態に示すバーチャルインバータVIと同じ構成を有している。そのため、実質上同じ部分には同じ符号を付すとともに、同じ部分の詳細な説明は省略する。なお、図15に示すバーチャルインパクタV2の本体部10は、第1分割部材10a〜第4分割部材10dまでを拡大している。
第1実施形態等に示すバーチャルインパクタVIに対して軸と交差する方向に力が作用すると、隣合う分割部材を軸と交差する方向にずらすようなせん断力が分割部材に発生する場合がある。このとき、隣合う分割部材は位置決めピンPnで位置決めされているとともに、各分割部材をねじSc1、Sc2が貫通しているため、せん断力は、位置決めピンPn、ねじSc1、Sc2に作用する。
本体部10を落下させてしまったり、取り付け時に壁等の剛体に接触させてしまったりして、大きな力が本体部10に作用した場合、位置決めピンPnや、ねじSc1、Sc2に大きなせん断力がし、そのせん断力によって変形或いは破損してしまう場合がある。
バーチャルインパクタV2は、円筒形状のインロー構造Irを設け、インロー構造Irを組み合わせることで、隣合う分割部材(図15では、第1分割部材10aと第2分割部材10b、第2分割部材10bと第3分割部材10c、第3分割部材10cと第4分割部材10d)を連結している。
インロー構造Irは、第1分割部材10aを除く分割部材10b〜10hの上流側の面の内周面部を軸方向に伸ばした形状の突出部Ir1と、第8分割部材10hを除く分割部材10a〜10gの下流側の面に形成され、下流側に隣接する分割部材の突出部Ir1が挿入される凹穴形状の挿入部Ir2とを有している。
図15に示すように、インロー構造Irは、各分割部材の内周面部を伸ばした形状を有しているため、せん断力を受ける面の大きさが大きくなっている。すなわち、せん断力が分散されるため、変形や破損が発生しにくくなる。なお、図15には示していないが、第5分割部材10e〜第8分割部材10hも同様のインロー構造Irで連結されるようになっている。
また、インロー構造Irを形成することで、分割部材が隣り合う部分の形状が複雑になるため、内部を流れる排出ガスの漏れの抑制を高める効果も奏する。なお、本実施形態では、インロー構造Irが円筒形状のものとして説明しているが、楕円や多角形等の円以外の断面を有する構造であってもよい。このように、円以外の断面を有する場合、例えば、本体部10にねじり力が作用した場合でも、インロー構造Irがねじり力を受けるため、分割部材が隣の分割部材に対してねじれる(回転する)のを抑制することが可能である。
その他の特徴については第1実施形態〜第3実施形態と同じである。
上述の各実施形態において、本体部10の外周面が、1か所を切り欠いた円筒形と平面とを組み合わせた構成としているが、切欠き部分は1か所に限定されない。切りかかれた形状でなくてもよい(円筒形であってもよい)し、複数個所切りかかれた円筒形状であってもよい。また、楕円等の正円ではない断面を有するものであってもよし、四角形や六角形等の多角形の断面を有するものであってもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこの内容に限定されるものではない。また本発明の実施形態は、発明の趣旨を逸脱しない限り、種々の改変を加えることが可能である。
10 本体部
10a〜10h 分割部材
11 平板部
12 取り付けリブ
13 支持柱状部
14 チャンバーケース
15 加速ノズル
16 捕集ノズル
161 面取り部
17 気流流路
18 第1吸出し管
181 第1吸引管部
19 フィルタ部
101 第1分級室
102 第1捕集チャンバー
201 流入チャンバー
202 第2分級室
203 第2捕集チャンバー
21 隔壁部
22 支持柱状部
23 チャンバーケース
24 加速ノズル
25 捕集ノズル
26 気流流路
27 第2吸出し管
271 第2吸引管部
28 フィルタ部
31 流路部
32 フィルタ部
33 主吸引管部
40 主吸引ノズル
41 第1副吸引ノズル
42 第2副吸引ノズル
50 主吸引チューブ
51 第1副吸引チューブ
52 第2副吸引チューブ
60 流入部
61 取込み口
62 取込みパイプ
63 流入ノズル
64 固定ナット
65 流入ノズル
66 流入ノズル
70 把持部
71 把持パイプ
72 把持部
Ep 煙道
Ins 作業孔
Pkn パッキン
Pk1、Pk2 パッキン

Claims (9)

  1. 管体内に挿入し、前記管体内を流れる流体内に含まれる所定範囲の大きさの粉体を分級する分級装置であって、
    軸方向に延びるとともに軸方向の一端から他端に亘って軸と直交する面で切断した場合に、外表面の形状が均一な筒形状の本体部と、
    前記本体部の軸方向の端面に設けられて前記流体を流入させる流入ノズルと、
    前記本体部の内部に流入する流体を吸引し、前記本体部の軸方向の他端面から軸方向に突出する主吸引ノズルと、
    前記本体部の内部に配置された1段又は複数段で前記流体に含まれる粉体を分級する分級部と、
    前記分級部の下流側に配置される捕集フィルタとを有し、
    前記分級部が
    前記本体部の内部を流れる前記流体を加速する加速ノズルと、
    前記加速ノズルと対向して配置され、前記加速ノズルから流出する流体の一部を吸引する捕集ノズルと、
    記主吸引ノズルと同じ端面から軸方向に突出する副吸引ノズルと
    前記捕集ノズルと前記副吸引ノズルを接続し前記本体部の外表面と内面との間に配置される吸引管部と、を備え、
    前記主吸引ノズル及び前記副吸引ノズルは前記本体部を軸方向に見たときに前記本体部の他端面内に収まることを特徴とする分級装置。
  2. 管体内に挿入し、前記管体内を流れる流体内に含まれる所定範囲の大きさの粉体を分級する分級装置であって、
    軸方向に延びるとともに軸方向の一端から他端に亘って軸と直交する面で切断した場合に、外表面の形状が均一な筒形状の本体部と、
    前記本体部の軸方向の端面に設けられて前記流体を流入させる流入ノズルと、
    前記本体部の内部に流入する流体を吸引し、前記本体部の軸方向の他端面から軸方向に突出する主吸引ノズルと、
    前記本体部の内部に配置された1段又は複数段で前記流体に含まれる粉体を分級する分級部と、
    前記分級部の下流側に配置される捕集フィルタとを有し、
    前記分級部が、前記本体部の内部を流れる前記流体を加速する加速ノズルと、
    前記加速ノズルと対向して配置され、前記加速ノズルから流出する流体の一部を吸引する捕集ノズルと、
    前記捕集ノズルと接続され前記主吸引ノズルと同じ端面から軸方向に突出する副吸引ノズルとを備え、
    前記主吸引ノズル及び前記副吸引ノズルは前記本体部を軸方向に見たときに前記本体部の他端面内に収まり、
    前記本体部の下流側の端部に、内部に前記主吸引ノズル及び前記副吸引ノズルが位置するように着脱可能な筒状の把持部材を備え、
    前記把持部材が、第1パイプと、前記第1パイプの前記本体部と反対側と接続される第2パイプに分割可能な構成であるとともに、前記第1パイプと前記第2パイプとを嵌合させるねじ嵌合部を有し、
    前記ねじ嵌合部は、
    前記第1パイプの前記本体部と反対側の端部に形成された雌ねじと、
    前記第2パイプに形成された有効径が異なる第1雄ねじ及び第2雄ねじと、
    前記第2雄ねじに螺合された緩み止め用のナット部材と、を備え、
    前記第1雄ねじと前記第2雄ねじとは、第1雄ねじが前記本体部側となるように軸方向に並んで配置されており、
    前記第1雄ねじは、前記第2雄ねじよりも有効径が小さく前記雌ねじが螺合可能であるとともに、前記第2パイプの本体側の端部に形成されており、
    前記雌ねじと前記第1雄ねじとを螺合するとともに、前記第1パイプと前記ナット部材とを接触させて前記第1パイプと前記第2パイプとを固定することを特徴とする分級装置。
  3. 前記主吸引ノズル及び前記副吸引ノズルのそれぞれには、主吸引チューブ及び副吸引チューブを取り付けるようになっており、
    前記主吸引ノズル及び前記副吸引ノズルに対応する位置に形成される貫通孔を有する取付部材を備え、
    前記貫通孔に挿入した主吸引チューブ及び副吸引チューブをそれぞれ主吸引ノズル及び副吸引ノズルに接続し、取付部材を本体部に近づけることで主吸引チューブ及び副吸引チューブが挟持される請求項1又は請求項2に記載の分級装置。
  4. 前記本体部は、軸方向に複数の分割部材に分割可能な構成を有しており、
    前記分割部材が隣接する分割部材と前記本体部の中心軸を中心とするインロー構造で嵌合する嵌合部を有するとともに、一方に設けた軸方向に突出する位置決めピンが他方の軸方向端面に設けた凹部に嵌合する請求項1から請求項3のいずれかに記載の分級装置。
  5. 管体内に挿入し、前記管体内を流れる流体内に含まれる所定範囲の大きさの粉体を分級する分級装置であって、
    筒形状の本体部と、
    前記本体部の軸方向の端面に設けられて前記流体を流入させる流入ノズルと、
    前記本体部の内部に流入する流体を吸引する主吸引ノズルと、
    前記本体部の内部に配置された1段又は複数段で前記流体に含まれる粉体を分級する分級部と、
    前記分級部の下流側に配置される捕集フィルタとを有し、
    前記分級部が、前記本体部の内部を流れる前記流体を加速する加速ノズルと、
    前記加速ノズルと対向して配置され、前記加速ノズルから流出する流体の一部を吸引する捕集ノズルと、
    前記捕集ノズルと接続され、前記捕集ノズルから流体を吸引する副吸引ノズルとを有し、
    前記本体部は、軸方向に複数の分割部材に分割可能な構成を有しており、
    前記分割部材が隣接する分割部材と前記本体部の中心軸を中心とするインロー構造で嵌合する嵌合部を有するとともに、一方に設けた軸方向に突出する位置決めピンが他方の軸方向端面に設けた凹部に嵌合し、
    前記本体部の下流側の端部に、内部に前記主吸引ノズル及び前記副吸引ノズルが位置するように着脱可能な筒状の把持部材を備え、
    前記把持部材が第1パイプと、前記第1パイプの前記本体部と反対側と接続される第2パイプに分割可能な構成であるとともに、前記第1パイプと前記第2パイプとを嵌合させるねじ嵌合部を有し、
    前記ねじ嵌合部は、
    前記第1パイプの前記本体部と反対側の端部に形成された雌ねじと、
    前記第2パイプに形成された有効径が異なる第1雄ねじ及び第2雄ねじと、
    前記第2雄ねじに螺合された緩み止め用のナット部材と、を備え、
    前記第1雄ねじと前記第2雄ねじとは、第1雄ねじが前記本体部側となるように軸方向に並んで配置されており、
    前記第1雄ねじは、前記第2雄ねじよりも有効径が小さく前記雌ねじが螺合可能であるとともに、前記第2パイプの本体側の端部に形成されており、
    前記雌ねじと前記第1雄ねじとを螺合するとともに、前記第1パイプと前記ナット部材とを接触させて前記第1パイプと前記第2パイプとを固定することを特徴とする分級装置。
  6. 前記捕集ノズルの吸込み部は、曲面形状の面取りが形成されている請求項1から請求項5のいずれかに記載の分級装置。
  7. 前記流入ノズルが前記本体部に対して着脱可能に形成されている請求項1から請求項6のいずれかに記載の分級装置。
  8. 前記流入ノズルが内部に流速を抑制するためのチャンバー部を有している請求項1から請求項7のいずれかに記載の分級装置。
  9. 前記本体部は、外周面が円柱面と該円柱面の一部を切り取った平面とを含む請求項1から請求項8のいずれかに記載の分級装置。
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