JP4243997B2 - 粒子状物質取込装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば自動車から排出される排気ガスの分析測定に際して、分析測定の対象となる粒子状物質を含む気体試料の取込を行う粒子状物質取込装置に関する。
例えば排気ガスの分析測定を行う場合には、分析測定の対象となる試料を取り込む吸引ノズルを備えた粒子状物質取込装置が使用されるが、従来は所定口径のガラスやステンレス製の円形パイプによって、試料を吸引する吸引ノズル機構が使用されていた。ところが、この種の試料の分析測定においては、次の2つの要件が前提とされる。
(1)排気ガス中の粒子状物質の測定(濃度、粒径分布、化学組成など)では、排気ガスの流速と同じ速度で吸引ノズルを通して排気ガス試料を採取する等速吸引操作が試料採取上の大前提である。これは、排気ガス中の粒子は一定の大きさ、速度、密度を有するために生じる慣性効果のため、等速吸引が一定の許容範囲からはずれると、粒子の吸引ノズル内への取り込み誤差が大きく生じるためである。
(2)排気ガス中の粒子状物質の測定原理上、単位時間当たりの吸引ガス流量を一定に維持しなければならない測定装置、例えば、濃度測定分野におけるフィルタ振動モニタやカーボン粒子モニタ、粒径分布測定分野におけるカスケードインパクタやマルチサイクロン、及び化学分析用粒子状物質採取分野におけるJIS型ダストサンプラ等は、排気ガス流量が変動した場合には測定の無効やり直しが生じるため、排気ガスの流速vが変化した場合でも、単位時間当たりの吸引ガス流量を一定に維持しなければならない。
このため、従来の粒子状物質取込装置では、
(1)試料の流入速度を監視して、必要に応じて吸引ノズル部分の円形パイプを口径の異なる円形パイプに交換して測定をやり直す円形パイプ交換方式(以下「従来技術1」という。)、
(2)吸引した試料の一部を清浄して、試料の流入量に対応させて、粒子状物質取込装置にフィードバックし、全体としての試料の流入量を一定に維持する試料循環方式(以下「従来技術2」という。)、
(3)上記(1)(2)の改良として、口径可変式吸引ノズルを排気ガス通路の内部に挿入し、口径可変式吸引ノズルの入口口径を自在に変化させる口径可変式吸引ノズル方式(以下「従来技術3」という。)、
が知られている。
特開2002−340747号公報
しかしながら、従来技術1の円形パイプ交換方式においては、試料の流入速度が所定範囲を超えて変化した場合には、吸引ノズル機構の円形パイプを別の口径のものに交換しないと正確な分析測定をすることはできないため、試料の流入速度を監視して、必要に応じて吸引ノズル部分の円形パイプを口径の異なる円形パイプに交換して、測定をやり直すことが必要となり、調整手数と時間がかかっていた。
また、従来技術2の試料循環方式においては、循環ガスの清掃装置及びフィードバック量調整装置が必要で全体が大型化し、製造コスト上でも問題があった。
さらに、従来技術3の口径可変式吸引ノズル方式は、原理上優れたものであるが、従来の円形パイプ式ノズル体との互換性を保つためにノズル先端が円形であることが必須であり、また、吸引ノズルの口径を可変にする機構が複雑で大型であり、また密閉性の点でも問題があった。
本発明は、前述した従来技術3の口径可変式吸引ノズル方式における吸引ノズルの口径可変機構を改良したものであり、その目的は、簡単、小型、軽量で密閉性に優れ、低製造コストの構造で、試料の流入量を一定に維持することが可能な粒子状物質取込装置を提供することにある。
前記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、吸引ノズルによって粒子状物質を含む気体試料の取込を行う粒子状物質取込装置において、円錐台状の内面を持つ円錐台状部と円筒状の内面を持つ円筒部とからなり、前記円錐台状部の先端に開口部を備え、前記円筒部の内面の一部に螺子部が形成された筒状円錐台状のノズルヘッドカバーと、前記ノズルヘッドカバーの円筒部内面の螺子部に螺合する螺子部が外面に形成された基部と前記円錐台状の内面側に位置し、係合ピンが突設された円錐台状の外面を持つノズル体支持部とからなる移動筒と、弾性薄板からなり、後部に形成された係止孔を前記係合ピンに係合するとともに前記ノズルヘッドカバーの円錐台状内面に摺接するようにほぼ筒状円錐台状に巻装形成され、その先端開口部を前記ノズルヘッドカバーの先端開口部から突出させて配設される口径可変ノズル体と、前記ノズルヘッドカバーの軸芯に沿って前記移動筒を螺合前進或いは螺合後退させることにより、前記口径可変ノズル体の先端開口部の口径を変更する口径変更手段とを有し、前記口径変更手段は、前記口径可変ノズル体の先端開口部から吸引される試料の単位時間当たりの流入量が流入速度に対応し一定になるように、前記口径可変ノズル体の先端開口部の口径を変更することを特徴とするものである。
請求項1記載の発明では、円錐台状部の先端に開口部を備え円筒部の内面の一部に螺子部が形成された筒状円錐台状のノズルヘッドカバーの螺子部に、移動筒基部の螺子部が螺合されてノズルヘッドカバーと移動筒が嵌合されており、嵌合状態で移動筒の円錐台状のノズル体支持部に突設された係合ピンに対して後部に形成された係止孔が係合固定された口径可変ノズル体は、ノズルヘッドカバーの円錐台状内面に摺接するようにほぼ筒状円錐台状に巻装形成されており、試料が流入する先端開口部をノズルヘッドカバーの開口部から突出させた状態でノズルヘッドカバー内に配設されている。
このため、移動筒が、口径変更手段によって、ノズルヘッドカバーの軸芯に沿って螺合前進或いは螺合後退されることにより、口径可変ノズル体の先端開口部の口径が変更される
また、請求項1記載の発明では、口径変更手段が、口径可変ノズル体の先端開口部から吸引される試料の単位時間当たりの流入量が流入速度に対応し一定になるように、口径可変ノズル体の先端開口部の口径を変更するすることを特徴とするものである。
請求項1記載の発明によると、口径変更手段が、試料の流入速度に対応して、単位時間当たりの試料の流入量が一定になるように、口径可変ノズル体の先端開口部の口径を変更することにより、試料の流入速度の影響を受けずに試料の流入量を、適確に制御して最適の流入量の試料の取り込みが行われ、試料となる粒子状物質の高精度の分析測定が行われる
同様に前記目的を達成するために、請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、移動筒の内面側に駆動源により回転駆動される回転駆動用円筒を回転自在に設け、移動筒内面のスライド用ガイドピンと回転駆動用円筒外面の前後スライド用スリットを係合させることにより移動筒を回転駆動することを特徴とするものである。
請求項2記載の発明によると、請求項1記載の発明での作用を生ずるための移動筒の回転を、移動筒内面に設けられる回転駆動用円筒により行うようにすることにより、移動筒のスムーズな回転を図ると共に、試料の吸入通路の断面積を略一定に保ち、また、外部駆動源からの駆動力伝達機構の密閉性を確保することができる。
同様に前記目的を達成するために、請求項3記載の発明は、ノズルヘッドカバーの円筒部内に粒子分級板及びフィルタを配設することを特徴とするものである。
請求項3記載の発明によると、ノズルヘッドカバー内の円筒部内に設けられた粒子分級板及びフィルタにって、試料中の粗大粒子を分級板で分級すると共に粗大粒子が抽出された残りの試料中の所定径以上の粒子状物質をフィルタで抽出採取することにより、得られる粒子状物質の分析測定が実行される。
本発明は、以下のような優れた効果を奏する。
請求項1記載の発明では、円錐台状部の先端に開口部を備え円筒部の内面の一部に螺子部が形成された筒状円錐台状のノズルヘッドカバーの螺子部に、移動筒基部の螺子部が螺合されてノズルヘッドカバーと移動筒が嵌合されており、嵌合状態で移動筒の円錐台状のノズル体支持部に突設された係合ピンに対して後部に形成された係止孔が係合固定された弾性薄板からなる口径可変ノズル体は、ノズルヘッドカバーの円錐台状内面に自身の弾性による拡径作用によって摺接するようにほぼ筒状円錐台状に巻装形成されており、試料が流入する先端開口部をノズルヘッドカバーの開口部から突出させた状態でノズルヘッドカバー内に配設されている。
そして、移動筒が、口径変更手段によって、ノズルヘッドカバーの軸芯に沿って螺合前進或いは螺合後退されることにより、口径可変ノズル体の先端開口部の口径が変更される
また、口径可変ノズル体を弾性薄板から形成することにより、装置の小型、軽量化が図れるとともに、該口径可変ノズル体をノズルヘッドカバーの円錐台状内面に自身の弾性による拡径作用によって摺接させるという構成により、密閉性に優れた装置を提供できる。さらに、口径可変ノズル体を前進或いは後退させるだけで口径可変ノズル体の口径を制御できるため、精密な口径制御が簡単な構造で可能になるという優れた効果を奏する。
また、請求項1記載の発明では、口径変更手段が、口径可変ノズル体の先端開口部から吸引される試料の単位時間当たりの流入量が流入速度に対応し一定になるように、口径可変ノズル体の先端開口部の口径を変更するすることにより、試料の流入速度の影響を受けずに試料の流入量を、適確に制御して最適の流入量の試料の取り込みが行われ、試料となる粒子状物質の高精度の分析測定が行われる
請求項2記載の発明によると、請求項1記載の発明での作用を生ずるための移動筒の回転を、移動筒内面に設けられる回転駆動用円筒により行うようにすることにより、移動筒のスムーズな回転を図ると共に、試料の通路の断面積を略一定に保ち、また、外部駆動源からの駆動力伝達機構の密閉性を確保することができる。
請求項3記載の発明によると請求項1又は請求項2記載の発明での作用に加えて、ノズルヘッドカバー内の円筒部内に設けられた粒子分級板及びフィルタにって、試料中の粗大粒子を分級板で分級すると共に粗大粒子が抽出された残りの試料中の所定径以上の粒子状物質をフィルタで抽出採取することにより、得られる所定径以上の粒子状物質を分析測定することが可能になる。
本発明に係る粒子状物質取込装置を実施するための最良の形態を図面を参照して以下に説明する。
以下に、本発明の一実施の形態を図1及び図2を参照して説明する。
図1は、本実施の形態の構成を示す分解斜視図、図2及び図3は本発明の一実施の形態の口径可変ノズル体の先端開口部の口径の変化に対応する構成を示す断面説明図である。
本実施の形態における粒子状物質取込装置は、図1、図2及び図3に示すように、筒状円錐台状のノズルヘッドカバー1、ほぼ筒状円錐台状に巻装形成される口径可変ノズル体11及び移動筒2が互いに嵌合されて構成されている。
ノズルヘッドカバー1は、円錐台状の内面を持つ円錐台状部と円筒状の内面を持つ円筒部とからなり、前記円錐台状部の先端に開口部3を備え、前記円筒部の内面の一部に螺子部5が形成されている。
移動筒2は筒状部材からなり、ノズルヘッドカバー1の円筒部内面の螺子部5に螺合する螺子部6が外面に形成された基部と前記ノズルヘッドカバー1の円錐台状の内面側に位置し、係合ピン7a、7bが突設された円錐台状の外面を持つノズル体支持部とからなっている。係合ピンは、口径可変ノズル体11を安定的且つ先端開口部の口径が可変であるように支持するものであり、1個或いは複数個でも良く、2個の場合は軸芯を挟んで略対称的な位置に設けられる。
口径可変ノズル体11は、弾性を有する薄板を漏斗状に丸めて重ね合わせて形成されるものであり、後部に形成された係止孔8a、8bを前記係合ピン7a、7bに係合するとともに自身の弾性による拡径作用で前記ノズルヘッドカバー1の円錐台状内面に外面が摺接してほぼ筒状円錐台状に巻装形成され、その先端開口部10を前記ノズルヘッドカバー1の先端開口部3から突出させて配設される。また、口径可変ノズル体11の係止孔8a、8bは、弾性薄板の展開状態において略対称的な位置にあるため、巻装形成された状態における薄板の重なり部も略対照的になっている。そして、口径可変ノズル体11は、その後部が係合ピン7a、7bに係合しているが、常に自身の弾性により拡径方向に変形しようとする力が作用しているため、ノズルヘッドカバー1の円錐台状内面に接触することにより巻装の径が規定されるものである。この口径可変ノズル体11の材料としては、ステンレス、アルミニウム、ポリテトラフルオロエチレン等のように弾性を有し、且つ200℃程度の温度に耐えるものであれば良く、望ましくは、SUS316製、厚さ約30μmの薄板が良い。
このように筒状円錐台状に巻装形成された口径可変ノズル体11が固定された移動筒2の螺子部6が、ノズルヘッドカバー1の円筒部内面の螺子部5に螺合され、口径可変ノズル体11の先端開口部10を、ノズルヘッドカバー1先端の開口部3から突出させた状態で、口径可変ノズル体11が固定された移動筒2とノズルヘッドカバー1とが互いに嵌合している。図2においては、口径可変ノズル体11の先端開口部10近くの外面がノズルヘッドカバー1の円錐台状内面の先端部に接触している。
また、移動筒2の内面側には、回転駆動用円筒4が、ノズルヘッドカバー1の円筒状内面により回転自在に支持されている。この回転駆動用円筒4の中間部外面には、前後スライド用スリット12a、12bが穿設されており、前記移動筒2内面に設けられたスライド用ガイドピン13a、13bと摺動自在に係合するようになっている。また、回転駆動用円筒4の後部外面には、スプロケット18が形成され、このスプロケット18に駆動用チエーン19が係合され、図示しない駆動源により回転駆動される。
駆動用チエーン19により回転駆動用円筒4が回転させられると、この回転は前後スライド用スリット12a、12b及びスライド用ガイドピン13a、13bを介して移動筒2が回転され、移動筒2か回転とともに前後動する。
図2及び図3に示すように、回転駆動用円筒4の内面によって形成される試料の通路は、その断面積が略一定に保たれ、試料がスムーズに通過できるようになっている。
ノズルヘッドカバー1の円筒部内面の回転駆動用円筒4の後方には、粒子噴出ノズル9が固設されている。粒子噴出ノズル9の先端口部20から少し距離を置いて後方に粒子分級板14が固設され、更にその後方には、試料中の粒子状物質を濾過抽出するフィルタユニット17が取り付けられている。粒子分級板14は、粒子噴出ノズル9の先端口部20から噴出される試料中の粗大粒子16を衝突によって分級させるものであり、粗大粒子16が分離された試料はガス通過孔15、15・・を通ってフィルタユニット17に向けて流れる。ノズルヘッドカバー1の後端部は、図示しない吸引ガス通路に密閉的に接続されている。
今、ノズルヘッドカバー1に対して移動筒2を回転駆動用円筒4により右回りに回転させると、図2に示すように、移動筒2は前進し、口径可変ノズル体11は、その先端開口部10近くの外面がノズルヘッドカバー1の円錐台状内面の先端部に摺接しながらノズルヘッドカバー1の先端開口部3から突出する方向に移動するため、口径可変ノズル体11の外面と円錐台状内面の先端部との摺接する個所が徐々に口径可変ノズル体11の径の大きな部分に移り、口径可変ノズル体11の巻装内径が狭められ、口径可変ノズル体11の先端開口部10の径は小さくなる。反対に、ノズルヘッドカバー1に対して移動筒2を左回りに回転させると、図3に示すように、移動筒2は後退し、口径可変ノズル体11はノズルヘッドカバー1の先端開口部3から引っ込む方向に移動するため、先端開口部10の径は自身の拡径作用によって大きくなる。
この場合、口径可変ノズル体11は後部において移動筒の係合ピン7a、7bの2点において係合されているため、ノズルヘッドカバー1及び移動筒2に共通な軸芯を中心に、巻装内径を自在に設定してほぼ筒状円錐台状に巻装形成されるとともに、先端開口部10は中心を軸芯に一致して移動し、先端開口部10の開口面は常に軸芯に直角な姿勢を維持して、口径の変更が行われるものである。また、この際、筒状円錐台状に巻装形成された口径可変ノズル体11を構成する弾性を有する薄板の係合ピン7a、7bでの係合点から円周方向の自由端に至る両端部分は、片持ち状に支持された自由な状態
にあるため、ノズルヘッドカバー1の円錐台状内面の先端部の摺接点において例えば縮径方向の力を受けると、前記両端部分の重なりを増すように変形して先端開口部10の径を小さくする。
次に、このような構成の本実施の形態において、試料が流入する口径可変ノズル体11の先端開口部10の口径の変更動作を説明する。
一般に自動車や各種の製造施設から排出される粒子状物質を含む排気ガスを試料として粒子状物質取込装置に取り込んで、得られる試料の分析測定を行う場合には、単位時間当たりに取り込まれる試料の測定流量を一定にして試料に対する分析を行うことが必要である。
この場合の等速吸引方式による流量測定は、粒子状物質取込装置の試料が流入する開口部の面積、試料の流速、試料の温度、試料の静圧、測定雰囲気の圧力、試料の含水率などの因子に基づき所定の演算式により導出されることが知られている。
従って、このような試料の高精度の分析測定を等速吸引方式に基づいて行う場合、測定対象の試料の流速は変動し易いので、測定時の試料の温度、試料の静圧、雰囲気圧力、試料の含水率を検出し、得られる検出値条件の下で、試料の流速に対応して、試料が流入する開口部の口径を変化しながら試料となる粒子状物質の取り込みを行うことが必要になる。
本実施の形態においては、試料の口径可変ノズル体11の先端開口部10への流入速度が基準速度Vsよりも上昇してVs1に達すると、ノズルヘッドカバー1の円筒部内面の螺子部5に螺合する螺子部6を基部外面に有する移動筒2を前進する方向に回転させ、ノズルヘッドカバー1に対して移動筒2が、図2に示すように矢印X1方向に軸芯に沿って前進する。このため、基準位置よりもノズルヘッドカバー1の先端開口部3からの口径可変ノズル体11の突出度が増加し、ノズルヘッドカバー1の円錐台状内面の先端部によって、先端開口部3から突出する口径可変ノズル体11の巻装内径が狭められる。
そして、流入速度Vs1に対応して、試料が流入する開口部10の開口面積が基準値Soから予め演算されているS1(So>S1)になる位置で、移動筒2の回転が停止され、粒子状物質取込装置には、予め設定した一定の基準流量の試料が取り込まれる。
この際、粒子分級板14で分級された粗大粒子16及びフィルタユニット17で濾過抽出された粒子状物質は、所定の分析測定が行われる。
一方、試料の口径可変ノズル体11の先端開口部10への流入速度が基準速度Vsよりも低下してVs2に達すると、ノズルヘッドカバー1の円筒部内面の螺子部5に螺合する螺子部6を基部外面に有する移動筒2を後退させる方向に回転され、ノズルヘッドカバー1に対して移動筒2が、図3に示すように矢印X2方向に軸芯に沿って後退する。このため、基準位置よりもノズルヘッドカバー1の先端開口部3からの口径可変ノズル体11の突出度が減少し、先端開口部3から突出する口径可変ノズル体11の巻装内径が広められる。
そして、流入速度Vs2に対応して、試料が流入する開口部10の開口面積が基準値Soから予め演算されているS2(So<S2)になる位置で、移動筒2の回転が停止され、粒子状物質取込装置には、予め設定した一定の基準流量の試料が取り込まれる。
以上説明した試料の口径可変ノズル体11の先端開口部10への流入速度の変化に対応して行われる移動筒2の回転によって、ノズルヘッドカバー1の円筒部内面の螺子部5に螺合する螺子部6により、移動筒2は軸芯に沿って、図2において矢印X1に示すように前進し、或いは矢印X2に示すように後退するが、この移動筒2に口径可変ノズル体11が後部の係止孔8a、8bにより、係止ピン7a、7bを介して固定されているので、弾性を有する口径可変ノズル体11は、軸芯を中心に巻装内径を設定自在に、ほぼ筒状円錐台状に巻装形成されることになる。
このために、ノズルヘッドカバー1に対して移動筒2が軸芯に沿って移動すると、移動筒2と共に移動する口径可変ノズル体11は、常に開口部10を軸芯に直角に維持して移動し、ノズルヘッドカバー1の先端開口部3から突出する方向に移動する場合には、
円錐台状内面の先端部によって口径可変ノズル体11の巻装内径が狭められて、試料が流入する先端開口部10は狭められ、反対に、ノズルヘッドカバー1の先端開口部3から引き込まれる方向に移動する場合には、ノズルヘッドカバー1内に引き込まれる際に、口径可変ノズル体11の巻装内径の狭めが解除され先端開口部10は広められる。
従って、粒子状物質取込装置には、試料の流入速度が変化しても、常に予め設定した一定の基準流量の試料が取り込まれ、粒子分級板14で分級された粗大粒子及びフィルタユニット17で濾過抽出された粒子状物質の分析測定が行われる。
また、測定時の試料の温度、試料の静圧、測定雰囲気の圧力、試料の含水率などの各種の因子データと、試料の流速ゲータとが入力されるコンピュータを使用し、このコンピュータによって、各種の因子データと試料の流速とに基づいて、必要な開口部10の口径を演算し、得られる口径になるように、コンピュータから出力される駆動信号で駆動されるモータによって、回転駆動用円筒4を駆動し、開口部10の口径を自動的に制御することも可能である。
以上説明したように、本実施の形態によると、分析対象の試料の開口部10への流入速度の変化に対応して、ノズルヘッドカバー1に対して移動筒2が螺合前進或いは螺合後退されると、ノズルヘッドカバー1内に軸芯を中心に巻装内径を変更して、ほぼ筒状円錐台状に巻装形成され、後部が移動筒2に固定されている口径可変ノズル体11が、試料の流入速度が上昇した場合は、ノズルヘッドカバー1の開口部3から突出する方向に移動して軸芯に直角な開口部10の開口面積が減少し、反対に、試料の流入速度が低下した場合には、ノズルヘッドカバー1の開口部3から内部に引き込まれる方向に移動して軸芯に直角な開口部10の開口面積が増加する。
このため、本実施の形態によると、簡単な小型化された構成によって、試料の流入速度の変化に対応して、常に軸芯に直角方向に維持される開口部10の開口面積を適確に変化させ、粒子状物質取込装置に、予め設定した一定の基準流量の試料を取込み、粒子分級板14で分級された粗大粒子16及びフィルタユニット17によって濾過抽出される粒子状物質に対して各種の高精度の分析測定を行うことが可能になる。
本発明の1実施の形態の構成を示す分解斜視図である。 本発明の一実施の形態の口径可変ノズル体の開口先端部の口径の変化に対応する構成を示す断面説明図で、口径可変ノズル体が突出した状態にある。 本発明の一実施の形態の口径可変ノズル体の開口先端部の口径の変化に対応する構成を示す断面説明図で、口径可変ノズル体が後退した状態にある。
符号の説明
1 ノズルヘッドカバー
2 移動筒
3 ノズルヘッドカバーの先端開口部
4 回転駆動用円筒
5 ノズルヘッドカバーの円筒部内面の螺子部
6 移動筒の基部外面に形成された螺子部
7a、7b 係合ピン
8a、8b 係止孔
9 粒子噴出ノズル
10 口径可変ノズル体の先端開口部
11 口径可変ノズル体
12a、12b 前後スライド用スリット
13a、13b スライド用ガイドピン
14 粒子分級板
15 ガス通過孔
16 粗大粒子
17 フィルタユニット
18 スプロケット
19 駆動用チエーン
20 先端口部














Claims (3)

  1. 吸引ノズルによって粒子状物質を含む気体試料の取込を行う粒子状物質取込装置において、円錐台状の内面を持つ円錐台状部と円筒状の内面を持つ円筒部とからなり、前記円錐台状部の先端に開口部を備え、前記円筒部の内面の一部に螺子部が形成された筒状円錐台状のノズルヘッドカバーと、前記ノズルヘッドカバーの円筒部内面の螺子部に螺合する螺子部が外面に形成された基部と前記円錐台状の内面側に位置し、係合ピンが突設された円錐台状の外面を持つノズル体支持部とからなる移動筒と、弾性薄板からなり、後部に形成された係止孔を前記係合ピンに係合するとともに前記ノズルヘッドカバーの円錐台状内面に摺接するようにほぼ筒状円錐台状に巻装形成され、その先端開口部を前記ノズルヘッドカバーの先端開口部から突出させて配設される口径可変ノズル体と、前記ノズルヘッドカバーの軸芯に沿って前記移動筒を螺合前進或いは螺合後退させることにより、前記口径可変ノズル体の先端開口部の口径を変更する口径変更手段とを有し、前記口径変更手段は、前記口径可変ノズル体の先端開口部から吸引される試料の単位時間当たりの流入量が流入速度に対応し一定になるように、前記口径可変ノズル体の先端開口部の口径を変更することを特徴とする粒子状物質取込装置。
  2. 移動筒の内面側に駆動源により回転駆動される回転駆動用円筒を回転自在に設け、移動筒内面のスライド用ガイドピンと回転駆動用円筒外面の前後スライド用スリットを係合させることにより移動筒を回転駆動することを特徴とする請求項1記載の粒子状物質取込装置。
  3. ノズルヘッドカバーの円筒部内に粒子分級板及びフィルタを配設することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の粒子状物質取込装置。
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