JP3595372B2 - 超音波診断装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、超音波を利用して被検体内の診断部位について断層像データを時系列に複数フレーム記録すると共に生体信号を検出しその断層像及び生体信号を表示する超音波診断装置に関し、特に診断部位のリアルタイム像とスローモーション再生像とを同一画面に並列表示すると共に、この表示画面の一部に上記リアルタイム像の心時相とスローモーション再生像の心時相とを同時に表示することができる超音波診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の超音波診断装置は、被検体内に超音波を送受信する探触子と、この探触子を駆動して超音波を発生させると共に受信した反射エコーの信号を処理する超音波送受信部と、この超音波送受信部からの反射エコー信号をディジタル化し運動組織を含む被検体内の断層像データを時系列に複数フレーム記録するメモリ部と、このメモリ部からのディジタル信号を超音波ビームの走査線ごとに書き込んで画像データを形成するディジタルスキャンコンバータと、上記被検体の生体波を検出して生体信号を生成すると共にこの生体信号を心電波形等として記録する生体信号検出手段と、制御・グラフィック部から出力されるグラフィックデータを記憶するグラフィックメモリと、上記ディジタルスキャンコンバータ及び生体信号検出手段並びにグラフィックメモリからの出力データを入力し画像表示するために合成する合成部と、上記各構成要素の動作を制御すると共に各種グラフィックデータを作成する制御・グラフィック部と、上記合成部からの画像データを画像として表示する画像表示手段とを有して成っていた。そして、上記画像表示手段の画面上に、得られた超音波断層像と重畳して心電波形等の生体信号を表示し、この生体信号により例えば心時相を把握していた。
【0003】
例えば超音波断層像を計測しながら表示するリアルタイム観察時には、図4(a)に示すように、上記断層像の表示領域の下に設けられた生体信号表示領域E内にリアルタイムで入力する心電波形を表示し、この心電波形上で心電波形書き換えラインLを例えば矢印Aのように一端側から他端側へ移動して、1心拍前の古い心電波形W0に代えて現心拍の新しい心電波形Wnに順次書き換えるサーベイモードにより表示していた。或いは、図4(b)に示すように、上記と同様の生体信号表示領域E内にリアルタイムで入力する心電波形Wを表示し、この心電波形Wを心拍の進みに従って矢印Bのように進行させて、上記生体信号表示領域Eの右側端部Cに現心拍の新しい心電波形Wnが順次出現するスクロールモードにより表示していた。さらに、既に計測し記録してある超音波断層像を読み出して表示するシネメモリ再生時には、図5に示すように、上記と同様の生体信号表示領域E内にシネメモリから読み出した心電波形Wを表示し、この心電波形W上で現時点の心時相を示すバーDを矢印Fのように一端側から他端側へ移動して、上記バーDの動く位置で心電波形上の心時相を表示していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような従来の超音波診断装置においては、診断部位の断層像をリアルタイムで観察するときは、表示画面にそのリアルタイム像だけを表示しており、また、既に計測し記録してある断層像を読み出して観察するシネメモリ再生又はスローモーション再生時には、そのシネ再生像又はスローモーション再生像だけを表示していた。従って、診断部位のリアルタイム像とシネ再生像又はスローモーション再生像とを同一画面に並列して表示することはできなかった。このことから、注目部位についてリアルタイム像とスローモーション再生像とを同一画面上で並列して観察することはできず、診断効率が低下することがあった。また、上記リアルタイム像の心時相とスローモーション再生像の心時相とを同一画面内で同時に把握することはできず、スローモーション再生像の心時相が現在の心時相のどの辺に対応するかがわからず、正しい診断が行えないことがあった。
【0005】
そこで、本発明は、このような問題点に対処し、診断部位のリアルタイム像とスローモーション再生像とを同一画面に並列表示すると共に、この表示画面の一部に上記リアルタイム像の心時相とスローモーション再生像の心時相とを同時に表示することができる超音波診断装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明による超音波診断装置は、被検体内に超音波を送受信する探触子と、該送受信した超音波による反射エコー信号を処理する超音波送受信部と、該処理した反射エコー信号を被検体内の断層像データとして時系列に記録する記録手段と、上記被検体の生体波を検出して心電波形として記録する生体信号検出手段と、上記超音波送受信部からの断層像のリアルタイム像の信号と記録手段から読み出したスローモーション再生像の信号とを入力して合成する表示合成手段と、上記リアルタイム像とスローモーション再生像とを同一画面に並列表示すると共にこの表示画面の一部に上記リアルタイム像の心電波形を表示するように制御する制御手段と、上記各画像データを読み出し画像として表示する画像表示手段とを有する超音波診断装置において、上記制御手段への操作入力により、上記画像表示手段に表示された心電波形上で、特定時相から所定時間だけ遡った位置にスローモーション再生開始マークを設定し且つ所定時間だけ経過した位置にスローモーション再生終了マークを設定し、上記制御手段の制御で、上記記録手段への画像データの入力に対する出力の時遅れを、上記心電波形上での特定時相から所定時間だけ遡った時間に設定し、上記画像表示手段に表示される画像データと心電波形のデータとが同じ時間だけ遅れて表示されるようにして、上記スローモーション再生開始マーク又はスローモーション再生終了マークが設定された時相から断層像のスローモーション再生を行ない、且つスローモーション再生を終了させるようにしたものである。
【0007】
【作用】
このように構成された超音波診断装置は、制御手段への操作入力により、画像表示手段に表示された心電波形上で、特定時相から所定時間だけ遡った位置にスローモーション再生開始マークを設定し且つ所定時間だけ経過した位置にスローモーション再生終了マークを設定することで、上記制御手段の制御で、記録手段への画像データの入力に対する出力の時遅れを、上記心電波形上での特定時相から所定時間だけ遡った時間に設定し、上記画像表示手段に表示される画像データと心電波形のデータとが同じ時間だけ遅れて表示されるようにして、上記スローモーション再生開始マーク又はスローモーション再生終了マークが設定された時相から断層像のスローモーション再生を行ない、且つスローモーション再生を終了させるように動作する。これにより、断層像のリアルタイム表示をスローモーション再生開始マークの時相でスローモーション再生の状態に切り換えると共に、スローモーション再生終了マークの時相でスローモーション再生を終了させて再びリアルタイム表示とすることができる。
【0008】
【実施例】
以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明による超音波診断装置の実施例を示すブロック図である。この超音波診断装置は、超音波を利用して被検体内の診断部位について断層像データを時系列に複数フレーム記録すると共に生体信号を検出しその断層像及び生体信号を表示するもので、図1に示すように、探触子1と、超音波送受信部2と、メモリ部3と、ディジタルスキャンコンバータ(以下「DSC」と略称する)4と、生体信号検出部5と、生体情報メモリ6と、グラフィックメモリ7と、合成部8と、制御・グラフィック部9と、画像表示部10とを有し、さらに同時表示合成部11とを備えて成る。
【0009】
上記探触子1は、機械的または電子的にビーム走査を行って被検体に超音波を送信及び受信するもので、図示省略したがその中には超音波の発生源であると共に反射エコーを受信する複数の振動子が内蔵されている。超音波送受信部2は、上記探触子1に対して駆動パルスを送出して超音波を発生させると共に受信した反射エコーの信号を処理するもので、図示省略したがその中には、探触子1から被検体へ送波する超音波ビームを形成するための公知の送波パルサ及び送波遅延回路と、上記探触子1の各振動子で受信した反射エコー信号を増幅する受波増幅器と、上記受信した各反射エコー信号の位相を揃えて加算し受波の超音波ビームを形成する受波遅延回路及び加算器等から成る整相回路とが内蔵されている。そして、上記探触子1で超音波ビームを被検体の体内で一定方向に走査させることにより、1枚の断層像を得るようになっている。
【0010】
前記メモリ部3は、上記超音波送受信部2からの反射エコー信号を入力してディジタル信号に変換すると共に、運動組織を含む被検体内の生の断層像データを時系列に複数フレーム記録する記録手段となるもので、例えばA/D変換器(図示省略)と半導体メモリとから成る。
【0011】
前記DSC4は、上記メモリ部3から出力されたディジタル信号を超音波ビームの1走査線又は複数の走査線ごとにラインメモリに書き込んで画像データを形成し、後述の合成部8へ送出するものである。
【0012】
前記生体信号検出部5は、被検体の例えば心電波形などの生体波を検出して生体信号を生成するもので、被検体の手や足などに接触された心電電極12で心拍信号をとらえ、図示省略したが内部構成回路で上記心拍信号を増幅し、この増幅された信号から心拍波形のR波頂点の信号を検出し、このR波信号の発生間隔を計測するようになっている。また、生体情報メモリ6は、上記生体信号検出部5からの生体信号を入力し心電波形等として記録すると共に、読み出した心電波形等のデータを後述の合成部8へ送出するようになっている。そして、上記心電電極12と生体信号検出部5と生体情報メモリ6とで、生体信号検出手段を構成している。
【0013】
グラフィックメモリ7は、後述の制御・グラフィック部9から出力される各種図形等のグラフィックデータを記憶するものである。また、合成部8は、上記DSC4及び生体情報メモリ6並びにグラフィックメモリ7からの出力データを入力し画像表示するために合成するものである。
【0014】
制御・グラフィック部9は、上記各構成要素の動作を制御すると共に、各種図形等のグラフィックデータを作成する制御手段となるもので、例えばCPUから成り、入力部13から操作者の操作により任意に入力される指令を得て、所要の制御信号を各構成要素へ送出するようになっており、リアルタイム像とスローモーション再生像とを同一画面に並列表示すると共にこの表示画面の一部に上記リアルタイム像の心電波形を表示するように制御するものである。
【0015】
また、画像表示部10は、上記メモリ部3及び生体信号検出部5に記録されたデータを読み出し画像として表示する画像表示手段となるもので、前記合成部8から出力された画像データをアナログビデオ信号に変換すると共に、このアナログビデオ信号を入力してテレビ表示方式により画像として表示するようになっており、例えばD/A変換器(図示省略)とテレビモニタとから成る。なお、ディジタル方式のモニタの場合は、上記合成部8からの画像データをそのまま画像として表示することとなる。
【0016】
さらに、上記メモリ部3とDSC4との間には、同時表示合成部11が設けられている。この同時表示合成部11は、前記超音波送受信部2から出力されたそのままのリアルタイム像の信号D1と、一旦メモリ部3に記録しその後該メモリ部3から読み出したスローモーション再生像の信号D2とを入力して、画像表示部10に同時表示するために合成する表示合成手段となるものである。
【0017】
ここで、本発明においては、上記制御・グラフィック部9への操作入力により、上記画像表示部10に表示された心電波形上で、特定時相から所定時間だけ遡った位置にスローモーション再生開始マークを設定し且つ所定時間だけ経過した位置にスローモーション再生終了マークを設定し、上記制御・グラフィック部9の制御で、上記メモリ部3への画像データの入力に対する出力の時遅れを、上記心電波形上での特定時相から所定時間だけ遡った時間に設定し、上記画像表示部10に表示される画像データと心電波形のデータとが同じ時間だけ遅れて表示されるようにして、上記スローモーション再生開始マーク又はスローモーション再生終了マークが設定された時相から断層像のスローモーション再生を行ない、且つスローモーション再生を終了させるようになっている。すなわち、入力部13に設けられたトラックボール、ジョイスティック、キースイッチ等による制御・グラフィック部9への操作入力により、生体信号検出部5で検出された生体波の特定時相より所定時間だけ遡った時相から断層像のスローモーション再生を開始指示し、上記特定時相より所定時間だけ経過した時相で上記スローモーション再生を終了指示し、リアルタイム像とスローモーション再生像とを同一画面に並列表示すると共に、この表示画面の一部に上記リアルタイム像の心電波形を表示し、かつこの心電波形上に上記スローモーション再生像の心時相を表示するようになっている。
【0018】
次に、このように構成された超音波診断装置において、診断部位のリアルタイム像とスローモーション再生像とを同一画面に並列表示すると共に、この表示画面の一部に上記リアルタイム像の心時相とスローモーション再生像の心時相を同時に表示する動作について、図2及び図3を参照して説明する。まず、図1に示す超音波診断装置の通常の動作により、図3に示すように、画像表示部10の画面のリアルタイム像表示領域Erに例えば診断部位としての心臓の断層像14を表示すると共に、同一画面上の一部、例えば下部の生体信号表示領域Eに上記リアルタイム像(14)の心電波形15を同時に表示する。このとき、上記生体信号表示領域Eには、従来例で説明した図4(a)に示すのと同様にして、サーベイモードにより心電波形15が書き換えラインLを矢印Aのように移動しながら書き換えられている。また、この心電波形15上には、従来例で説明した図5に示すのと同様にして、シネメモリ再生におけるスローモーション再生の時相バー16が移動表示される。
【0019】
この状態で、図1に示す入力部13を操作し、図3に示すように表示された心電波形15の現心拍を示す新しい心電波形Wn上で特定時相としてのR波より所定時間だけ遡った位置(心収縮開始時)にスローモーション再生開始マーク17を適宜移動して設定する(図2のステップS1)。このスローモーション再生開始マーク17は、これが立てられた時相から断層像のスローモーション再生を開始するように指示するものであり、そのデータは図1に示すグラフィックメモリ7に書き込まれる。これにより、図1に示す制御・グラフィック部9は、上記入力部13からの指示信号を入力し、図3に示す心電波形Wn上で上記スローモーション再生開始マーク17の位置を認識し、R波より遡った時間t1を算出し、記憶する(ステップS2)。
【0020】
次に、入力部13を再び操作し、上記心電波形Wn上でR波より所定時間だけ経過した位置(心収縮末期)にスローモーション再生終了マーク18を適宜移動して設定する(ステップS3)。このスローモーション再生終了マーク18は、これが立てられた時相から断層像のスローモーション再生を終了するように指示するものであり、そのデータは図1に示すグラフィックメモリ7に書き込まれる。これにより、制御・グラフィック部9は、上記入力部13からの指示信号を入力し、図3に示す心電波形Wn上で上記スローモーション再生終了マーク18の位置を認識し、R波より経過した時間t2を算出し、記憶する(ステップS4)。
【0021】
次に、制御・グラフィック部9は、メモリ部3への画像データの入力に対する出力の時遅れを上述の時間t1に設定する(ステップS5)。このように、メモリ部3からt1の時遅れをもって画像データを出力することにより、画像表示部10のテレビ表示画面はリアルタイム時に時間t1だけ遅れた表示となるが、図1に示す生体情報メモリ6はメモリ部3に同期しているので、該生体情報メモリ6から出力される心電波形Wnのデータも同じく時間t1だけ遅れて表示されることとなり、特に問題はない。ここで、図3に示すように、スローモーション再生開始マーク17は、心電波形Wn上のR波を検出した時点より時間t1だけ遡った位置に設定されているので、上述のことから、生体信号検出部5がR波を検出した時点が、テレビ表示の画面上では上記スローモーション再生開始マーク17の位置となっている。
【0022】
以上のようにして、図3に示す画像表示部10の画面の一部に表示された心電波形Wn上に、スローモーション再生開始マーク17及びスローモーション再生終了マーク18をそれぞれ設定した状態で、図1に示すメモリ部3に断層像のデータを順次記録する。このとき、図3に示す画像表示部10の画面のリアルタイム像表示領域Erには診断部位の断層像14がリアルタイムで表示され、同時にスローモーション再生像表示領域Esには上記断層像が同じくリアルタイムで表示されている。そして、サーベイモードで表示されている心電波形15において、書き換えラインLが図上で左端側から矢印A方向に移動して、上記設定したスローモーション再生開始マーク17の位置に至ると、スローモーション再生像表示領域Esに表示されていた断層像19は、スローモーション再生の状態に切り換わる。
【0023】
すなわち、図1に示す制御・グラフィック部9の制御により、メモリ部3に記録された画像データを読み出してスローモーション再生像の信号D2を出力し、これを入力した同時表示合成部11は、超音波送受信部2から直接出力されるリアルタイム像の信号D1と合成し、この合成した画像データをDSC4へ送出する。これと同時に、上記制御・グラフィック部9は、上記メモリ部3からスローモーション再生時の心時相の信号を得て、図3に示すスローモーション再生の時相バー16の信号をグラフィックメモリ7に書き込む。
【0024】
この状態で、上記DSC4及び生体情報メモリ6並びにグラフィックメモリ7から出力されたデータは、合成部8に入力して画像表示のために合成され、画像表示部10へ送られる。この結果、図3に示すように、リアルタイム像(14)とスローモーション再生像(19)とが同一画面に並列表示されると共に、この表示画面の一部に上記リアルタイム像(14)の心電波形15が表示され、かつこの心電波形15上にスローモーション再生の時相バー16が表示される。
【0025】
その後、上記スローモーション再生の時相バー16が順次移動して、スローモーション再生終了マーク18の位置に至ると、該スローモーション再生の時相バー16は表示が消え、これと同時に、上記スローモーション再生像表示領域Esに表示されていた断層像19は、再びリアルタイム表示となる。以後、上記の動作を繰り返す。
【0026】
【発明の効果】
本発明は以上のように構成されたので、請求項1に係る発明によれば、制御手段への操作入力により、画像表示手段に表示された心電波形上で、特定時相から所定時間だけ遡った位置にスローモーション再生開始マークを設定し且つ所定時間だけ経過した位置にスローモーション再生終了マークを設定することで、上記制御手段の制御で、記録手段への画像データの入力に対する出力の時遅れを、上記心電波形上での特定時相から所定時間だけ遡った時間に設定し、上記画像表示手段に表示される画像データと心電波形のデータとが同じ時間だけ遅れて表示されるようにして、上記スローモーション再生開始マーク又はスローモーション再生終了マークが設定された時相から断層像のスローモーション再生を行ない、且つスローモーション再生を終了させることができる。これにより、断層像のリアルタイム表示をスローモーション再生開始マークの時相でスローモーション再生の状態に切り換えると共に、スローモーション再生終了マークの時相でスローモーション再生を終了させて再びリアルタイム表示とすることができる。そして、リアルタイム像とスローモーション再生像とを同一画面に並列表示すると共に、この表示画面の一部に上記リアルタイム像の心電波形を表示し、かつこの心電波形上に上記スローモーション再生像の心時相を表示することができる。このことから、リアルタイム像と並列表示されるスローモーション再生像の心時相が現在の心時相のどの辺に対応するかを把握することができる。従って、スローモーション再生像と心電波形との関係が明確になり、正しい診断を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による超音波診断装置の実施例を示すブロック図である。
【図2】上記超音波診断装置で検出した生体信号の波形上でスローモーション再生の開始及び終了マークの設定手順を示すフローチャートである。
【図3】上記超音波診断装置の動作による画像表示例を示す説明図である。
【図4】従来の超音波診断装置において断層像をリアルタイムで観察する場合の心電波形の表示による心時相の把握の仕方を示す説明図である。
【図5】従来の超音波診断装置において断層像をシネメモリ再生する場合の心電波形の表示による心時相の把握の仕方を示す説明図である。
【符号の説明】
1…探触子
2…超音波送受信部
3…メモリ部
4…DSC
5…生体信号検出部
6…生体情報メモリ
7…グラフィックメモリ
8…合成部
9…制御・グラフィック部
10…画像表示部
11…同時表示合成部
13…入力部
14…断層像(リアルタイム像)
15…心電波形
16…スローモーション再生の時相バー
17…スローモーション再生開始マーク
18…スローモーション再生終了マーク
19…断層像(スローモーション再生像)
Claims (1)
- 被検体内に超音波を送受信する探触子と、該送受信した超音波による反射エコー信号を処理する超音波送受信部と、該処理した反射エコー信号を被検体内の断層像データとして時系列に記録する記録手段と、上記被検体の生体波を検出して心電波形として記録する生体信号検出手段と、上記超音波送受信部からの断層像のリアルタイム像の信号と記録手段から読み出したスローモーション再生像の信号とを入力して合成する表示合成手段と、上記リアルタイム像とスローモーション再生像とを同一画面に並列表示すると共にこの表示画面の一部に上記リアルタイム像の心電波形を表示するように制御する制御手段と、上記各画像データを読み出し画像として表示する画像表示手段とを有する超音波診断装置において、
上記制御手段への操作入力により、上記画像表示手段に表示された心電波形上で、特定時相から所定時間だけ遡った位置にスローモーション再生開始マークを設定し且つ所定時間だけ経過した位置にスローモーション再生終了マークを設定し、上記制御手段の制御で、上記記録手段への画像データの入力に対する出力の時遅れを、上記心電波形上での特定時相から所定時間だけ遡った時間に設定し、上記画像表示手段に表示される画像データと心電波形のデータとが同じ時間だけ遅れて表示されるようにして、上記スローモーション再生開始マーク又はスローモーション再生終了マークが設定された時相から断層像のスローモーション再生を行ない、且つスローモーション再生を終了させるようにしたことを特徴とする超音波診断装置。
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