JP3595310B2 - 半導体集積回路 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置におけるデータ保持回路のフリップフロップとラッチにかかわり、特には、低消費電力、低電圧動作を図る技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の半導体集積回路について、図7を用いて説明する。
【0003】
図7において、001,002,003,004,011,012,013,014はそれぞれフリップフロップであり、スキャンチェーンによってつながれている。Ckt001,Ckt002,Ckt003,Ckt004はそれぞれ論理回路である。
【0004】
スキャンテストパターン挿入時は、フリップフロップ001,002,003,004へ順番にスキャンパターンをシフトしていく。
【0005】
次に、スキャンキャプチャー動作によって、フリップフロップ001,002,003,004に挿入されているスキャンパターンを論理回路Ckt001,Ckt002,Ckt003,Ckt004を介してフリップフロップ011,012,013,014へ転送する。
【0006】
次に、フリップフロップ011,012,013,014の出力をスキャンチェーンを通じて信号Scan_out000として出力する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記の従来技術においては、フリップフロップをシフトレジスタとしてつなぐことにより、スキャンテスト時のスキャンテストパターンを各フリップフロップに転送している。
【0008】
しかし、スキャンテストパターンの保持および転送にフリップフロップが使用されており、フリップフロップはトランジスタ数が多い構成であるため、消費電力が大きく、また占有面積も大きいという問題がある。一般的に、フリップフロップは、マスターラッチとスレイブラッチの組み合わせであり、パルスラッチ2個分に相当する。
【0009】
そこで、消費電力を低減し、占有面積を小面積化するには、フリップフロップに代えてパルスラッチを用いればよいと考えられる。
【0010】
しかし、パルスラッチを用いる場合には、スキャンテスト時のテストパターンのシフト動作において、ラッチ間の遅延時間が短いことに起因して、データの抜けの問題が生じる。
【0011】
本発明は、このような事情に鑑みて創案されたものであり、消費電力の低減と小面積化を図りながらも、データの抜けの問題を解消することの可能な半導体集積回路を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
(1) 半導体集積回路についての本発明は、次のような手段を講じることにより、上記の課題を解決する。すなわち、相互にスキャンチェーン接続された複数のフリップフロップと、相互に直列接続され、かつ任意のフリップフロップの出力が初段に入力される構成とした複数段の論理回路と、前記複数段の論理回路内に接続され、前段の論理回路の出力を次段の論理回路に出力するパルスラッチとを備えた構成としている。 換言すれば、各論理回路の入力側のレジスタとして複数の入力側パルスラッチを配するとともに、各入力側パルスラッチのさらに入力側に複数のフリップフロップを配し、それらフリップフロップをスキャンチェーン接続して、スキャンテストパターンを供給するように構成してある。
【0013】
上記構成においては、各論理回路の入力側において、論理回路に対して入力すべきデータの一時保持の機能のために、フリップフロップではなく、パルスラッチを採用している。パルスラッチはフリップフロップに比べて構成トランジスタ数が少ない。したがって、消費電力の低減と、占有面積の小面積化を図ることができる。
【0014】
それでいて、スキャンテスト時のテストパターンのシフト動作を行わせるにおいては、フリップフロップを採用し、フリップフロップをシフトレジスタとしてつなぐことにより、テストパターンを各フリップフロップにシフトし、その上で各フリップフロップから入力側パルスラッチに転送する。スキャンチェーンにおけるフリップフロップ間の遅延量はパルスラッチに比べて大きいので、パルスラッチの場合に見られるようなラッチ間の遅延時間が短いことに起因するデータの抜けの問題については、これを回避することができる。
【0015】
テストパターンのシフト動作のためのレジスタであるフリップフロップは、論理回路列の複数段に共用することが可能であり、パルスラッチより構成が複雑なフリップフロップを追加することによる消費電力増、面積増は、大きいものではない。
【0016】
論理回路にデータを入力するためのレジスタの個数は論理回路の個数に匹敵する。そのレジスタの構成を簡略化できるので、半導体集積回路の全体では、消費電力削減と小面積化の効果は大きなものとなる。
【0017】
以上の相乗により、消費電力の低減と小面積化を図りながらも、データの抜けの問題を解消することができる。
【0018】
(2)別の態様の本発明は、次のような手段を講じることにより、上記の課題を解決する。すなわち、前記複数段の論理回路における最終段の出力を、スキャンチェーンからの入力を選択するセレクタを通じて、前記任意のフリップフロップに入力するように構成されている。
【0023】
)別の解決手段として、本発明は、次のように構成する。複数の論理回路と、前記各論理回路の入力に個別的に接続された複数の入力側パルスラッチとを備え、前記入力側パルスラッチ群におけるパルスラッチ2つずつをそれぞれマスターラッチ・スレイブラッチの関係で1つのフリップフロップとして構成した上でそれぞれをスキャンチェーンでつないである。そして、通常モード時には前記マスターラッチと前記スレイブラッチとに共通のクロックを供給し、テストモード時には前記マスターラッチと前記スレイブラッチとに正転反転の関係のクロックを供給するように構成してある。
【0024】
)別の態様の本発明は、次のような手段を講じることにより、上記の課題を解決する。すなわち、複数の論理回路と、前記各論理回路の出力に個別的に接続された複数の出力側パルスラッチとを備え、前記出力側パルスラッチ群におけるパルスラッチ2つずつをそれぞれマスターラッチ・スレイブラッチの関係で1つのフリップフロップとして構成した上でそれぞれをスキャンチェーンでつないである。そして、通常モード時には前記マスターラッチと前記スレイブラッチとに共通のクロックを供給し、テストモード時には前記マスターラッチと前記スレイブラッチとに正転反転の関係のクロックを供給するように構成してある。
【0025】
上記()は入力側について記述し、上記()は出力側について記述している。この場合、クロックを2系統用意し、パルスラッチの2つをマスターラッチ・スレイブラッチの関係で1つのフリップフロップとして機能させている。したがって、テストパターンのシフト動作において、パルスラッチの場合に見られるようなラッチ間の遅延時間が短いことに起因するデータの抜けの問題については、これを回避することができる。加えて、実際にはフリップフロップを用いていないので、消費電力低減と小面積化とをさらに促進することができる。
【0026】
)また、別の態様の本発明は、次のような手段を講じることにより、上記の課題を解決する。すなわち、複数の論理回路と、前記各論理回路の入力に個別的に接続された複数の入力側パルスラッチと、前記各論理回路の出力に個別的に接続された複数の出力側パルスラッチとを備え、前記入力側パルスラッチ群におけるパルスラッチ2つずつおよび前記出力側パルスラッチ群におけるパルスラッチ2つずつをそれぞれマスターラッチ・スレイブラッチの関係で1つのフリップフロップとして構成した上でそれぞれをスキャンチェーンでつないである。そして、通常モード時には前記マスターラッチと前記スレイブラッチとに共通のクロックを供給し、テストモード時には前記マスターラッチと前記スレイブラッチとに正転反転の関係のクロックを供給するように構成してある。これは、上記(),()を組み合わせて記述するものであり、データ抜けを回避しつつ消費電力低減および小面積化をさらに進めることができる。
【0027】
)上記において好ましい態様は、前記の各スレイブラッチをなすパルスラッチに対して、その出力端子と反転出力端子のいずれかを選択するセレクタが設けられていることである。
【0028】
)別の好ましい態様は、前記の各マスターラッチをなすパルスラッチに対して、その出力端子と反転出力端子のいずれかを選択するセレクタが設けられていることである。
【0029】
上記の()はスレイブラッチに関して記述し、上記の()はマスターラッチに関して記述している。2つのパルスラッチをフリップフロップとするためにマスターラッチとスレイブラッチとして機能させることから、各パルスラッチのいずれにおいてもその出力端子のみから出力させる場合には、マスターラッチの出力とスレイブラッチの出力とが同じになってしまい、テストパターンに制限が加わる。このような制限が不都合な場合に、出力端子と反転出力端子をセレクタで選択するように構成すると、テストパターンの制限を解消することができる。
【0030】
) さらに好ましい態様に、次のものがある。すなわち、上記の()のスレイブラッチの出力にセレクタを設けた半導体集積回路において、前記入力側パルスラッチの初段にスキャンテストパターンの偶数ビット目を入力するように構成する。そして、前記スキャンテストパターンの奇数ビット目と偶数ビット目の排他的論理和の結果を判定データとして保持し、かつ前記2つのパルスラッチからなるフリップフロップの列に対応して前記判定データをスキャンシフトする判定用フリップフロップの列を備え、前記入力側パルスラッチの出力側のセレクタを前記判定用フリップフロップによる判定データに基づいて制御する。
【0031】
)あるいは、次のものがある。すなわち、上記の()のスレイブラッチの出力にセレクタを設けた半導体集積回路において、前記入力側パルスラッチの初段にスキャンテストパターンの偶数ビット目を入力するように構成する。そして、前記2つの出力側パルスラッチからなるフリップフロップにおける前記2つの出力側パルスラッチの出力データの排他的論理和の結果を判定データとして保持し、かつ前記2つのパルスラッチからなるフリップフロップの列に対応して前記判定データをスキャンシフトする判定用フリップフロップの列を備え、前記出力側パルスラッチの出力側のセレクタを前記判定用フリップフロップによる判定データに基づいて制御する。
【0032】
これら(),()によれば、特定のテストパターンによるテストをデータ抜けなく実現することができる。
【0033】
)さらに好ましい態様は、上記の()の判定用フリップフロップと()の判定用フリップフロップとが共用構成とされていることである。さらなる小面積化を進めることができる。
【0034】
10)論理回路に対するデータ入力またはデータ出力のためのレジスタについて、次のように構成するとよい。すなわち、マスターラッチとスレイブラッチの組み合わせでフリップフロップを構成する。そして、通常動作時には、前記マスターラッチを不動作にするとともに前記スレイブラッチに直接にデータ入力する。また、スキャンテスト時には、前記マスターラッチも動作させて前記マスターラッチから前記スレイブラッチにデータをシフトさせる。
【0035】
これによれば、通常動作モードにおいてマスターラッチを不動作とし、稼動しているトランジスタ数を少なくすることによって低消費電力を実現できる。
【0036】
(11)上記において、好ましい態様として、前記マスターラッチが、そのイネーブル端子にクロック信号の論理反転と固定値0を選択するセレクタが接続され、前記スレイブラッチが、そのデータ入力端子に直接のデータ入力と前記マスターラッチのデータ出力を選択するセレクタが接続されている構成がある。これによれば、簡単な構成で低消費電力と小面積化を実現できる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかわる半導体集積回路の実施の形態について図面に基づいて詳細に説明する。
【0038】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1のスキャン回路について図1を用いて説明する。図1は実施の形態1の半導体集積回路の構成を示す回路図である。
【0039】
図1において、符号の111,112,113,114はイネーブル端子Gに第1のクロック信号Clk101を入力する入力側パルスラッチ、121,122,123,124はイネーブル端子Gに第2のクロック信号Clk102を入力する出力側パルスラッチであり、Ckt111,Ckt112,Ckt113,Ckt114はそれぞれ入力側パルスラッチ111,112,113,114と出力側パルスラッチ121,122,123,124との間に介挿された論理回路である。101,102,103,104は新たな構成要素としてのフリップフロップであり、そのイネーブル端子Gに第3のクロック信号Clk100を入力する。Ckt101,Ckt102,Ckt103,Ckt104はそれぞれフリップフロップ101,102,103,104と入力側パルスラッチ111,112,113,114との間に介挿された初段の論理回路である。
【0040】
フリップフロップ101の入力端子Dに接続のセレクタS1には、スキャンテストパターン入力端子Scan_in100とパルスラッチ111の出力端子Qとパルスラッチ121の出力端子Qが入力されている。フリップフロップ102の入力端子Dに接続のセレクタS2には、フリップフロップ101の出力端子Qとパルスラッチ112の出力端子Qとパルスラッチ122の出力端子Qが入力されている。フリップフロップ103の入力端子Dに接続のセレクタS3には、フリップフロップ102の出力端子Qとパルスラッチ113の出力端子Qとパルスラッチ123の出力端子Qが入力されている。フリップフロップ104の入力端子Dに接続のセレクタS4には、フリップフロップ103の出力端子Qとパルスラッチ114の出力端子Qとパルスラッチ124の出力端子Qが入力されている。
【0041】
入力側パルスラッチ111,112,113,114の入力端子Dに接続のセレクタS11,S12,S13,S14にはそれぞれ、論理回路Ckt101,Ckt102,Ckt103,Ckt104の出力端子とフリップフロップ101,102,103,104の出力端子Qとが入力されている。
【0042】
出力側パルスラッチ121,122,123,124の入力端子Dに接続のセレクタS21,S22,S23,S24にはそれぞれ、最終段の論理回路Ckt111,Ckt112,Ckt113,Ckt114の出力端子と入力側パルスラッチ111,112,113,114の出力端子Qとが入力されている。初段の論理回路Ckt101,Ckt102,Ckt103,Ckt104と最終段の論理回路Ckt111,Ckt112,Ckt113,Ckt114との間には、入力側パルスラッチ111,112,113,114が接続されている。
【0043】
フリップフロップ104の出力端子Qはテスト結果の出力端子Scan_out100となっている。
【0044】
セレクタS1〜S4,S11〜S14,S21〜S24は、それぞれ図示しない制御信号によって制御されるように構成されている。
【0045】
次に、上記のように構成された半導体集積回路の動作を説明する。
【0046】
(a) まず、通常動作時の動作を説明する。
【0047】
第3のクロック信号Clk100を一定レベルの固定状態としてフリップフロップ101,102,103,104をインアクティブとしておく。
【0048】
第1のクロック信号Clk101と第2のクロック信号Clk102には同じパルスクロック信号を供給する。入力側パルスラッチ111,112,113,114のそれぞれの入力端子Dには、セレクタS11,S12,S13,S14を介して論理回路Ckt101,Ckt102,Ckt103,Ckt104から出力されるデータD101,D102,D103,D104が入力される。
【0049】
パルスラッチ111,112,113,114の出力はそれぞれ、論理回路Ckt111,Ckt112,Ckt113,Ckt114を通過し、所要の論理演算が施された後に、セレクタS21,S22,S23,S24を介して出力側パルスラッチ121,122,123,124の入力端子Dに入力される。
【0050】
出力側パルスラッチ121,122,123,124のそれぞれの出力端子QからはデータQ101,Q102,Q103,Q104が出力される。
【0051】
(b) 次に、テストパターン挿入時の動作を説明する。
【0052】
(1) まず、論理回路Ckt111,Ckt112,Ckt113,Ckt114の動作テストを行う場合について説明する。
【0053】
(1−1) 第3のクロック信号Clk100を所定のクロックとする。
【0054】
第3のクロック信号Clk100の第1回目のクロックで、テストパターン入力端子Scan_in100からテストパターン1ビット目をセレクタS1を介してフリップフロップ101へ入力する。
【0055】
第2回目のクロックで、フリップフロップ101の出力であるテストパターン1ビット目をセレクタS2を介してフリップフロップ102へシフト入力し、テストパターン入力端子Scan_in100からテストパターン2ビット目をフリップフロップ101へシフト入力する。
【0056】
第3回目のクロックで、フリップフロップ102の出力であるテストパターン1ビット目をセレクタS3を介してフリップフロップ103へシフト入力し、フリップフロップ101の出力であるテストパターン2ビット目をフリップフロップ102へシフト入力し、テストパターン入力端子Scan_in100からテストパターン3ビット目をフリップフロップ101へ入力する。
【0057】
第4回目のクロックで、フリップフロップ103の出力であるテストパターン1ビット目をセレクタS4を介してフリップフロップ104へシフト入力し、フリップフロップ102の出力であるテストパターン2ビット目をセレクタS3を介してフリップフロップ103へシフト入力し、フリップフロップ101の出力であるテストパターン3ビット目をセレクタS2を介してフリップフロップ102へシフト入力し、テストパターン入力端子Scan_in100よりテストパターン4ビット目をフリップフロップ101へ入力する。このようにして、テストパターンをシフトしていく。
【0058】
テストパターンのシフト動作は、フリップフロップで行うので、データ抜けのおそれがない。
【0059】
(1−2) シフト動作が一通り終了した段階で、第1のクロック信号Clk101をイネーブルし、フリップフロップ101,102,103,104それぞれの出力をセレクタS11,S12,S13,S14を介して入力側パルスラッチ111,112,113,114へ、論理回路を介することなく、直接に転送する。これによって、入力側パルスラッチ111,112,113,114へのテストパターンの供給を終了する。
【0060】
(1−3) 次に、キャプチャー動作時の動作を説明する。
【0061】
シフト動作によって入力側パルスラッチ111,112,113,114へ供給されたテストパターンをそれぞれ論理回路Ckt111,Ckt112,Ckt113,Ckt114を通し、所要の論理演算が施された後に、出力側パルスラッチ121,122,123,124へ伝播することによってキャプチャー動作を終了する。
【0062】
(1−4) 最後に、キャプチャー動作の結果を確かめるために、第2のクロック信号Clk102をイネーブルし、出力側パルスラッチ121,122,123,124の出力をそれぞれセレクタS1,S2,S3,S4を介してフリップフロップ101,102,103,104への入力とした後、フリップフロップ101,102,103,104の出力をシフト動作によって出力端子Scan_out100より出力する。これによって、一連のスキャンテストを終了する。
【0063】
(2) 論理回路Ckt101,Ckt102,Ckt103,Ckt104の動作テストを行う場合について説明する。
【0064】
(2−1) 上記(1−1)のシフト動作が一通り終了した段階で第1のクロック信号Clk101をイネーブルし、フリップフロップ101,102,103,104の出力がそれぞれ論理回路Ckt101,Ckt102,Ckt103,Ckt104を通過し、所要の論理演算が施された後に、セレクタS11,S12,S13,S14を介して入力側パルスラッチ111,112,113,114へ入力する(キャプチャー動作)。
【0065】
(2−2) 次に、上記のキャプチャー動作の結果を確かめるために、入力側パルスラッチ111,112,113,114の出力をセレクタS1,S2,S3,S4を介してフリップフロップ101,102,103,104への入力とした後、フリップフロップ101,102,103,104の出力をシフト動作によって出力端子Scan_out100より出力する。これによって、一連のスキャンテストを終了する。
【0066】
(3) 別の処理として、上記の(2)と(1)との組み合わせもある。
【0067】
(3−1) 上記(1−1)のシフト動作が一通り終了した段階で第1のクロック信号Clk101をイネーブルし、フリップフロップ101,102,103,104の出力がそれぞれ論理回路Ckt101,Ckt102,Ckt103,Ckt104を通過し、所要の論理演算が施された後に、セレクタS11,S12,S13,S14を介して入力側パルスラッチ111,112,113,114へ入力する(キャプチャー動作)。
【0068】
(3−2) 次に、上記のキャプチャー動作の結果を確かめるために、入力側パルスラッチ111,112,113,114の出力をセレクタS1,S2,S3,S4を介してフリップフロップ101,102,103,104への入力とした後、フリップフロップ101,102,103,104の出力をシフト動作によって出力端子Scan_out100より出力する。
【0069】
(3−3) 次に、第2のクロック信号Clk102をイネーブルし、入力側パルスラッチ111,112,113,114へ供給されたテストパターンをそれぞれ論理回路Ckt111,Ckt112,Ckt113,Ckt114を通して出力側パルスラッチ121,122,123,124へ伝播する(キャプチャー動作)。
【0070】
(3−4) 最後に、キャプチャー動作の結果を確かめるために、出力側パルスラッチ121,122,123,124の出力をセレクタS1,S2,S3,S4を介してフリップフロップ101,102,103,104への入力とした後、フリップフロップ101,102,103,104の出力をシフト動作によって出力端子Scan_out100より出力し、一連のスキャンテストを終了する。
【0071】
上記では、データ抜けを回避する状態でのスキャンテストパターンの入力をフリップフロップで行うとともに、データ抜けを回避する状態でのテスト結果パターンの外部出力を同じフリップフロップで兼用しているが、この兼用をせずに、テストパターン入力のためのフリップフロップとテスト結果パターン出力のためのフリップフロップとを個別的に配置してもよい。
【0072】
本実施の形態によれば、従来の図7でフリップフロップによって構成されていたレジスタを、フリップフロップに代えてパルスラッチによって構成することにより、トランジスタ数を削減し、小面積および低消費電力を実現している。さらに、スキャンテストパターンのシフト動作に関してはフリップフロップを用いることにより、ラッチ使用によるデータ抜けを回避することができる。スキャンテストについては、シフト動作終了後にフリップフロップからテストパターンをラッチへと転送すれば、スキャンテストを行うことができる。
【0073】
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2における半導体集積回路を図2に基づいて説明する。図2は実施の形態2の半導体集積回路の回路構成図である。
【0074】
入力側パルスラッチ201の入力端子Dに接続のセレクタS31には、スキャンテストパターンの入力端子Scan_in200とデータD201が入力されている。入力側パルスラッチ202,203,204の入力端子Dにそれぞれ接続のセレクタS32,S33,S34にはそれぞれ、隣接のパルスラッチ201,202,203の出力端子QとデータD202,D203,D204が入力されている。
【0075】
入力側パルスラッチ201の出力端子Qは論理回路Ckt201の入力端子に接続され、同様に、入力側パルスラッチ202,203,204の出力端子Qはそれぞれ論理回路Ckt202,Ckt203,Ckt204の入力端子に接続されている。
【0076】
出力側パルスラッチ211の入力端子Dに接続のセレクタS41には、論理回路Ckt201の出力端子と隣接のパルスラッチ212の出力端子Qとが入力されている。出力側パルスラッチ212,213,214の入力端子Dに接続のセレクタS42,S43,S44にはそれぞれ、論理回路Ckt202,Ckt203,Ckt204の出力端子と隣接のパルスラッチ213,214および入力側パルスラッチ204の出力端子Qが入力されている。
【0077】
一点鎖線で囲んだ2つのパルスラッチ201,202を1つのフリップフロップFF11として使用するために、クロック信号として第1のクロック信号Clk200と第2のクロック信号Clk201の2系列を用意し、パルスラッチ201のイネーブル端子Gには第1のクロック信号Clk200を入力し、パルスラッチ202のイネーブル端子Gには第2のクロック信号Clk201を入力している。フリップフロップFF11におけるパルスラッチ201はマスターラッチになり、パルスラッチ202はスレイブラッチになる。
【0078】
同様に、2つのパルスラッチ203,204、2つのパルスラッチ211,212および2つのパルスラッチ213,214のそれぞれを一点鎖線で囲んで示す1つのフリップフロップFF12,FF21,FF22として使用するように、第1のクロック信号Clk200と第2のクロック信号Clk201を交互に入力している。
【0079】
出力側パルスラッチ211の出力端子Qがテスト結果パターンの出力端子Scan_out200となっている。
【0080】
セレクタS31〜S34,S41〜S44は、それぞれ図示しない制御信号によって制御されるように構成されている。
【0081】
次に、上記のように構成された半導体集積回路の動作を説明する。
【0082】
通常モード時は、第1のクロック信号Clk200と第2のクロック信号Clk201へ同じパルスクロックを挿入することによって、レジスタとして動作させる。すなわち、入力側パルスラッチ201,202,203,204にそれぞれセレクタS31,S32,S33,S34を介してデータD201,D202,D203,D204が入力され、それぞれのデータが論理回路Ckt201,Ckt202,Ckt203,Ckt204を通過し、所要の論理演算が施された後に、それぞれセレクタS41,S42,S43,S44を介して出力側パルスラッチ211,212,213,214に取り込まれ、データQ201,Q202,Q203,Q204として出力される。
【0083】
テストモード時には、第1のクロック信号Clk200と第2のクロック信号Clk201との関係が正転、反転の関係となるようにクロック信号を供給する。すなわち、入力側パルスラッチ201,202,203,204に対するスキャンテストパターンのシフト動作時には、2つのパルスラッチ201,202、2つのパルスラッチ203,204をそれぞれ1つのフリップフロップとして動作させる。また、論理回路Ckt201,Ckt202,Ckt203,Ckt204を通過して得られたテスト結果を一時保持する出力側パルスラッチ211,212,213,214からテスト結果を出力するときには、2つのパルスラッチ211,212、2つのパルスラッチ213,214をそれぞれ1つのフリップフロップとして動作させる。このように隣接する2つのパルスラッチをフリップフロップとして動作させることにより、テストパターンシフト動作時のデータの抜けを防止する。
【0084】
スキャンシフト用にフリップフロップを使用しないことによってさらなる小面積化を実現することができる。
【0085】
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3における半導体集積回路を図3に基づいて説明する。図3は実施の形態3の半導体集積回路の回路構成図である。
【0086】
実施の形態3の半導体集積回路は、構成的に実施の形態2との対比において、セレクタS52,S54,S61,S63が加わっている点に特徴がある。FF31,FF32,FF41,FF42は2つのパルスラッチからなるフリップフロップであり、この点は実施の形態2と同様である。
【0087】
セレクタS52は、スレイブラッチであるパルスラッチ302の出力端子Qと反転出力端子NQとを選択して論理回路Ckt302に出力するように構成されている。同様に、セレクタS54は、スレイブラッチであるパルスラッチ304の出力端子Qと反転出力端子NQとを選択して論理回路Ckt304に出力するように構成されている。また、セレクタS61は、スレイブラッチであるパルスラッチ311の出力端子Qと反転出力端子NQとを選択して出力するように構成され、同様に、セレクタS63は、スレイブラッチであるパルスラッチ313の出力端子Qと反転出力端子NQとを選択して出力するように構成されている。
【0088】
各セレクタS52,S54,S61,S63において、出力端子Qと反転出力端子NQのいずれを選択するかは、図示しない制御回路からのセレクタ信号に基づいて設定される。
【0089】
また、実施の形態2と同様に、クロック信号として第1のクロック信号Clk300と第2のクロック信号Clk301の2系列を用意し、パルスラッチ301,302,303,304に対して交互になるように、また、パルスラッチ311,312,313,314に対して交互になるように、第1および第2のクロック信号Clk300,Clk301を供給する。その他の詳細については、実施の形態2の場合と同様である。
【0090】
通常モード時には、第1のクロック信号Clk300と第2のクロック信号Clk301に同じパルスクロックを挿入することによってレジスタとして動作させる。
【0091】
テストモード時には、第1のクロック信号Clk300と第2のクロック信号Clk301の関係が正転、反転の関係となるようにクロック信号を供給し、パルスラッチ301,302,303,304を2つで1つのフリップフロップとして動作させ、またパルスラッチ311,312,313,314を2つで1つのフリップフロップとして動作させる。これによって、テストパターンシフト時のデータの抜けを防止する。
【0092】
キャプチャー動作時に2つで1つのフリップフロップを構成することとなるパルスラッチ301,302、あるいはパルスラッチ303,304の出力が同じ値である場合と違う場合とがある。すなわち、(0,0)、(1,1)となる場合と(0,1)、(1,0)となる場合とである。このいずれの場合もテストするために、第2ビット目スレイブ側のパルスラッチ302,304の出力を正転、反転で選択するのがセレクタS52,S54である。後段側のセレクタS61,S63についても同様である。
【0093】
(実施の形態4)
次に、本発明の実施の形態4における半導体集積回路を図4に基づいて説明する。図4は実施の形態4の半導体集積回路の回路構成図である。
【0094】
スキャンテストパターンの入力端子が奇数ビット目の入力端子Scan_in400_oddと偶数ビット目の入力端子Scan_in400_evenとに分けられている。これらは排他的論理和ゲートExOR1に入力されている。
【0095】
入力側パルスラッチ401の入力端子Dに接続のセレクタS71には、スキャンテストパターンの偶数ビット目の入力端子Scan_in400_evenとデータD401が入力されている。入力側パルスラッチ402,403,404の入力端子Dにそれぞれ接続のセレクタS72,S73,S74にはそれぞれ、隣接のパルスラッチ401,402,403の出力端子QとデータD402,D403,D404が入力されている。
【0096】
入力側パルスラッチ401の出力端子Qは論理回路Ckt401の入力端子に接続され、同様に、入力側パルスラッチ402,403,404の出力端子Qはそれぞれ論理回路Ckt402,Ckt403,Ckt404の入力端子に接続されている。
【0097】
出力側パルスラッチ411の入力端子Dに接続のセレクタS81には、論理回路Ckt401の出力端子と入力側パルスラッチ401,404の出力端子Qが入力されている。出力側パルスラッチ412,413,414の入力端子Dに接続のセレクタS82,S83,S84にはそれぞれ、論理回路Ckt402,Ckt403,Ckt404の出力端子と隣接のパルスラッチ411,412,413および入力側パルスラッチ402,403,404の出力端子Qが入力されている。
【0098】
一点鎖線で囲んだ2つのパルスラッチ401,402を1つのフリップフロップFF51として使用するために、クロック信号として第1のクロック信号Clk400と第2のクロック信号Clk401の2系列を用意し、パルスラッチ401のイネーブル端子Gには第1のクロック信号Clk400を入力し、パルスラッチ402のイネーブル端子Gには第2のクロック信号Clk401を入力している。
【0099】
同様に、2つのパルスラッチ403,404、2つのパルスラッチ411,412および2つのパルスラッチ413,414のそれぞれを一点鎖線で囲んで示す1つのフリップフロップFF52,FF61,FF62として使用するように、第1のクロック信号Clk400と第2のクロック信号Clk401を交互に入力している。
【0100】
出力側パルスラッチ411,412の各出力端子Qが排他的論理和ゲートExOR2の入力に接続され、2つの排他的論理和ゲートExOR1,ExOR2の出力がセレクタS91の入力に接続され、セレクタS91の出力が判定用フリップフロップ421の入力端子Dに接続されている。出力側パルスラッチ413,414の各出力端子Qが排他的論理和ゲートExOR3の入力に接続され、排他的論理和ゲートExOR3の出力と判定用フリップフロップ421の出力端子QがセレクタS92の入力に接続され、セレクタS92の出力が判定用フリップフロップ422の入力端子Dに接続されている。そして、第3のクロック信号Clk402が判定用フリップフロップ421,422のクロック入力に接続されている。
【0101】
セレクタS102は、スレイブラッチであるパルスラッチ402の出力端子Qと反転出力端子NQとを選択して論理回路Ckt402に出力するように構成されている。制御セレクタCS1の入力は判定用フリップフロップ421の出力端子QとグランドGNDに接続され、その出力でセレクタS102を制御する。同様に、セレクタS104は、スレイブラッチであるパルスラッチ404の出力端子Qと反転出力端子NQとを選択して論理回路Ckt404に出力するように構成されている。制御セレクタCS2の入力は判定用フリップフロップ422の出力端子QとグランドGNDに接続され、その出力でセレクタS104を制御する。
【0102】
セレクタS112は、スレイブラッチであるパルスラッチ412の出力端子Qと反転出力端子NQとを選択してセレクタS83の1入力となる。制御セレクタCS3の入力は判定用フリップフロップ421の出力端子QとグランドGNDに接続され、その出力でセレクタS112を制御する。同様に、セレクタS114は、スレイブラッチであるパルスラッチ414の出力端子Qと反転出力端子NQとを選択して出力端子Scan_out400に出力するように構成されている。制御セレクタCS4の入力は判定用フリップフロップ422の出力端子QとグランドGNDに接続され、その出力でセレクタS114を制御する。
【0103】
上記各セレクタは、それぞれ図示しない制御信号によって制御されるように構成されている。
【0104】
次に、上記のように構成された半導体集積回路の動作を図5のタイミングチャートに従って説明する。
【0105】
通常モード時はクロック信号Clk400,クロック信号Clk401へ同じパルスクロックを挿入することによってレジスタとして動作させる。
【0106】
(1) 期間t0の動作
スキャンテストパターンの1ビット目を奇数ビット目の入力端子Scan_in400_oddに入力し、スキャンテストパターンの2ビット目を偶数ビット目の入力端子Scan_in400_evenに入力する。ここでは、(1,1)の組み合わせで入力する。これらは同じであるので、排他的論理和ゲートExOR1は“0”を出力する。セレクタS91を介してフリップフロップは“0”を読み込む。
【0107】
第1のクロック信号Clk400の“H”期間にテストパターンの偶数ビット目の入力端子Scan_in400_evenからのデータ“1”を入力側パルスラッチ401に取り込む。第2のクロック信号Clk401の“H”期間に入力側パルスラッチ402にパルスラッチ401の出力“1”を取り込む。この時点で、入力側パルスラッチ401,402にスキャンテストパターンの2ビット目のデータが保持される。
【0108】
(2) 期間t1の動作
スキャンテストパターンの3ビット目を奇数ビット目の入力端子Scan_in400_oddに入力し、スキャンテストパターンの4ビット目を偶数ビット目の入力端子Scan_in400_evenに入力する。ここでは、(1,0)の組み合わせで入力する。これらは異なるので、排他的論理和ゲートExOR1は“1”を出力する。
【0109】
第3のクロック信号Clk402により判定用フリップフロップ421のデータ“0”を判定用フリップフロップ422にシフトする。同時に排他的論理和ゲートExOR1の出力“1”をセレクタS91を介して判定用フリップフロップ421に読み込む。
【0110】
第1のクロック信号Clk400の“H”期間に、パルスラッチ402のデータ“1”をパルスラッチ403にシフトし、テストパターンの偶数ビット目の入力端子Scan_in400_evenからのデータ“0”を入力側パルスラッチ401に取り込む。第2のクロック信号Clk401の“H”期間に、パルスラッチ404にパルスラッチ403の出力“1”を取り込むとともに、パルスラッチ402にパルスラッチ401の出力“0”を取り込む。この時点で、パルスラッチ403,404にスキャンテストパターンの2ビット目のデータが保持され、パルスラッチ401,402にスキャンテストパターンの4ビット目のデータが保持される。いずれも偶数ビット目である。
【0111】
“1110”のスキャンテストパターンに対して、パルスラッチ404,403,402,401(降順)には“1110”が保持されている。両者は不一致である。
【0112】
(3) 期間t2の動作
パルスラッチ404の保持データは“1”である。判定用フリップフロップ422の保持データが“0”であるので、制御セレクタCS2はパルスラッチの出力端子Qを選択する。したがって、パルスラッチ404の保持データ“1”が論理回路Ckt404に入力される。これは、スキャンテストパターンの1ビット目に合致している。
【0113】
パルスラッチ403の保持データも“1”である。判定用フリップフロップ422の保持データの如何とは無関係に、パルスラッチ403の保持データ“1”が論理回路Ckt403に入力される。これは、スキャンテストパターンの2ビット目に合致している。
【0114】
パルスラッチ402の保持データは“0”である。判定用フリップフロップ421の保持データが“1”であるので、制御セレクタCS1はパルスラッチの反転出力端子NQを選択する。したがって、パルスラッチ402の保持データ“0”の反転データ“1”が論理回路Ckt402に入力される。これは、スキャンテストパターンの3ビット目に合致することになる。
【0115】
パルスラッチ401の保持データも“0”である。判定用フリップフロップ421の保持データの如何とは無関係に、パルスラッチ401の保持データ“0”が論理回路Ckt401に入力される。これは、スキャンテストパターンの4ビット目に合致している。
【0116】
以上の動作を解説すると、次のようにいうことができる。
【0117】
スキャンテストパターンをパルスラッチ401に取り込むのに、テストパターンの偶数ビット目を取り込んでいる。パルスラッチ401はマスターラッチであり、マスターラッチは偶数ビット目に対応している。したがって、マスターラッチであるパルスラッチ403,401では、判定用フリップフロップ422,421の結果の如何とは無関係に、保持データを出力端子Qから論理回路Ckt403,401に出力すればよい。
【0118】
スレイブラッチは奇数ビット目に対応している。したがって、スレイブラッチであるパルスラッチ404,402では、判定用フリップフロップ422,421の結果の如何に応じて、保持データを出力端子Qと反転出力端子NQといずれから論理回路Ckt404,402に出力するかを選択しなければならない。判定用フリップフロップ422の保持データは“0”であるが、これは奇数ビット目と偶数ビット目とが一致していることに対応している。したがって、パルスラッチ404は出力端子Qから出力すればよい。判定用フリップフロップ421の保持データは“1”であるが、これは奇数ビット目と偶数ビット目とが不一致であることに対応している。したがって、パルスラッチ402は反転出力端子NQから出力しなければならない。
【0119】
本動作例では、入力のスキャンテストパターンは、1ビット目が“1”、2ビット目が“1”、3ビット目が“1”、4ビット目が“0”となっている。これを、
0 1 1 1
で表す。この場合に、パルスラッチ401,402,403,404に保持されているデータは次のようになる。
【0120】
401(0) 402(0) 403(1) 404(1)
判定用フリップフロップ421,422に保持されているデータは、次のようになる。
【0121】
421(1) 422(0)
判定用フリップフロップ421,422のデータによって、パルスラッチ401,402,403,404から論理回路Ckt401,Ckt402,Ckt403,Ckt404に与えられるでは、次のようになる。
【0122】
それぞれCktの
401(0) 402(1) 403(1) 404(1)
ところで、論理回路Ckt401〜Ckt404がバッファ回路であるとすると、出力側のパルスラッチ411,412,413,414に保持されるデータは、次のようになる。
【0123】
411(0) 412(1) 413(1) 414(1)
(4) 期間t3の動作
出力側パルスラッチ411,412の出力端子Qの比較が排他的論理和ゲートExOR2で行われ、セレクタS91を介して判定用フリップフロップ421に比較結果が保持される。また、出力側パルスラッチ413,424の出力端子Qの比較が排他的論理和ゲートExOR3で行われ、セレクタS92を介して判定用フリップフロップ422に比較結果が保持される。
【0124】
いずれも、一致しているときは“0”が保持され、不一致のときは“1”が保持される。
【0125】
(5) 期間t4の動作
スキャンテストパターンの5ビット目を奇数ビット目の入力端子Scan_in400_oddに入力し、6ビット目を偶数ビット目の入力端子Scan_in400_evenに入力する。ここでは、(0,1)の組み合わせで入力する。これらは異なるので、判定用フリップフロップ421には“1”を保持すべきであるが、(4)の動作によってすでに“1”が保持されている。したがって、上記(1)と同様の処理となる(矛盾は生じない)。なお、ここで(0,1)に代えて、(0,0)の組み合わせを入力してはならない。
【0126】
また、出力側において、判定用フリップフロップ422の結果を反映してパルスラッチ414の出力を選択し、テストパターンの入力の1ビット目および2ビット目に対する論理結果を出力端子Scan_out400より出力する。
【0127】
(6) 期間t5の動作
スキャンテストパターンの7ビット目を奇数ビット目の入力端子Scan_in400_oddに入力し、8ビット目を偶数ビット目の入力端子Scan_in400_evenに入力する。ここでは、(0,0)の組み合わせで入力する。これらは一致するので、判定用フリップフロップ421には“0”を保持すべきであるが、(4)の動作によってすでに“0”が保持されている。したがって、上記(2)と同様の処理となる(矛盾は生じない)。なお、ここで(0,0)に代えて、(0,1)の組み合わせを入力してはならない。
【0128】
また、出力側において、パルスラッチ412のデータをパルスラッチ413にシフトし、パルスラッチ411のデータをパルスラッチ412にシフトする。判定用フリップフロップ422の結果を反映してパルスラッチ414の出力を選択し、テストパターンの入力の3ビット目および4ビット目に対する論理結果を出力端子Scan_out400より出力する。
【0129】
以上のようにして、特定のテストパターンでのスキャンテストを実行することができる。
【0130】
(実施の形態5)
図6はパルスラッチとフリップフロップとの切り換えを可能にする半導体集積回路の回路図である。フリップフロップをマスターラッチ501とスレイブラッチ502によって構成する。マスターラッチ501へのクロック供給を、セレクタ120によるクロック信号Clk501の反転信号と固定値0の選択式とし、スレイブラッチ502へのデータ入力を、セレクタ121によるデータD501とマスターラッチ501の出力との選択式とする。
【0131】
通常動作時においては、セレクタ120を固定値0にしてマスターラッチ501を不動作とするとともに、セレクタ121をデータDの直接入力にする。スレイブラッチ502は、クロック信号Clk501の立ち上がりタイミングでデータD501をラッチする。すなわち、パルスラッチとして動作させる。
【0132】
テストモード時においては、セレクタ120をインバータ側にすることでマスターラッチ501にクロック信号Clk501の論理反転を入力するとともに、セレクタ121をマスターラッチ501側とする。すなわち、マスターラッチ501とスレイブラッチ502とでフリップフロップとして動作させ、テストパターンシフト時のデータ抜けを防ぐ。
【0133】
この図6の構成によれば、通常動作モードにおいてマスターラッチ501を不動作とし、稼動しているトランジスタ数を少なくすることによって低消費電力を実現する。
【0134】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、通常動作時に稼動するトランジスタ数を削減して低消費電力を実現するとともに、実装トランジスタ数を制限することによって小面積化を実現することができる。しかも、パルスラッチ使用時に課題となるテストパターンシフト時のデータの抜けを防ぐことができ、故障検出率の向上を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の半導体集積回路の回路構成図
【図2】本発明の実施の形態2の半導体集積回路の回路構成図
【図3】本発明の実施の形態3の半導体集積回路の回路構成図
【図4】本発明の実施の形態4の半導体集積回路の回路構成図
【図5】本発明の実施の形態4の動作を示すタイミングチャート
【図6】本発明の実施の形態5のパルスラッチとフリップフロップとの切り換えを可能にする半導体集積回路の回路図
【図7】従来の半導体集積回路の回路構成図
【符号の説明】
101,102,103,104 フリップフロップ
111,112,113,114 入力側パルスラッチ
121,122,123,124 出力側パルスラッチ
201,202,203,204 入力側パルスラッチ
211,212,213,214 出力側パルスラッチ
301,302,303,304 入力側パルスラッチ
311,312,313,314 出力側パルスラッチ
401,402,403,404 入力側パルスラッチ
411,412,413,414 出力側パルスラッチ
501 マスターラッチ
502 スレイブラッチ
421,422 判定用フリップフロップ
Ckt101,Ckt102,Ckt103,Ckt104 論理回路
Ckt111,Ckt112,Ckt113,Ckt114 論理回路
Ckt201,Ckt202,Ckt203,Ckt204 論理回路
Ckt301,Ckt302,Ckt303,Ckt304 論理回路
Ckt401,Ckt402,Ckt403,Ckt404 論理回路
FF11,FF12 2つのパルスラッチからなるフリップフロップ
FF21,FF22 2つのパルスラッチからなるフリップフロップ
FF31,FF32 2つのパルスラッチからなるフリップフロップ
FF41,FF42 2つのパルスラッチからなるフリップフロップ
FF51,FF52 2つのパルスラッチからなるフリップフロップ
FF61,FF62 2つのパルスラッチからなるフリップフロップ
ExOR1,ExOR2,ExOR3 排他的論理和ゲート
S52,S54,S61,S63 セレクタ
S102,S104,S112,S114 セレクタ
S120,S121 セレクタ

Claims (12)

  1. 相互にスキャンチェーン接続された複数のフリップフロップと、
    相互に直列接続され、かつ任意のフリップフロップの出力が初段に入力される構成とした複数段の論理回路と、
    前記複数段の論理回路内に接続され、前段の論理回路の出力を次段の論理回路に出力するパルスラッチと、
    を備えている半導体集積回路。
  2. 前記複数段の論理回路における最終段の出力を、スキャンチェーンからの入力を選択するセレクタを通じて、前記任意のフリップフロップに入力するように構成されている請求項1記載の半導体集積回路。
  3. 複数の論理回路と、前記各論理回路の入力に個別的に接続された複数の入力側パルスラッチとを備え、前記入力側パルスラッチ群におけるパルスラッチ2つずつをそれぞれマスターラッチ・スレイブラッチの関係で1つのフリップフロップとして構成した上でそれぞれをスキャンチェーンでつなぎ、通常モード時には前記マスターラッチと前記スレイブラッチとに共通のクロックを供給し、テストモード時には前記マスターラッチと前記スレイブラッチとに正転反転の関係のクロックを供給するように構成してある半導体集積回路。
  4. 複数の論理回路と、前記各論理回路の出力に個別的に接続された複数の出力側パルスラッチとを備え、前記出力側パルスラッチ群におけるパルスラッチ2つずつをそれぞれマスターラッチ・スレイブラッチの関係で1つのフリップフロップとして構成した上でそれぞれをスキャンチェーンでつなぎ、通常モード時には前記マスターラッチと前記スレイブラッチとに共通のクロックを供給し、テストモード時には前記マスターラッチと前記スレイブラッチとに正転反転の関係のクロックを供給するように構成してある半導体集積回路。
  5. 複数の論理回路と、前記各論理回路の入力に個別的に接続された複数の入力側パルスラッチと、前記各論理回路の出力に個別的に接続された複数の出力側パルスラッチとを備え、前記入力側パルスラッチ群におけるパルスラッチ2つずつおよび前記出力側パルスラッチ群におけるパルスラッチ2つずつをそれぞれマスターラッチ・スレイブラッチの関係で1つのフリップフロップとして構成した上でそれぞれをスキャンチェーンでつなぎ、通常モード時には前記マスターラッチと前記スレイブラッチとに共通のクロックを供給し、テストモード時には前記マスターラッチと前記スレイブラッチとに正転反転の関係のクロックを供給するように構成してある半導体集積回路。
  6. 前記各スレイブラッチをなすパルスラッチに対して、その出力端子と反転出力端子のいずれかを選択するセレクタが設けられている請求項5から請求項7までのいずれかに記載の半導体集積回路。
  7. 前記各マスターラッチをなすパルスラッチに対して、その出力端子と反転出力端子のいずれかを選択するセレクタが設けられている請求項から請求項までのいずれかに記載の半導体集積回路。
  8. 前記入力側パルスラッチの初段にスキャンテストパターンの偶数ビット目を入力するように構成してあるとともに、
    前記スキャンテストパターンの奇数ビット目と偶数ビット目の排他的論理和の結果を判定データとして保持し、かつ前記2つのパルスラッチからなるフリップフロップの列に対応して前記判定データをスキャンシフトする判定用フリップフロップの列を備え、
    前記入力側パルスラッチの出力側のセレクタを前記判定用フリップフロップによる判定データに基づいて制御するように構成されている請求項に記載の半導体集積回路。
  9. 前記入力側パルスラッチの初段にスキャンテストパターンの偶数ビット目を入力するように構成してあるとともに、
    前記2つの出力側パルスラッチからなるフリップフロップにおける前記2つの出力側パルスラッチの出力データの排他的論理和の結果を判定データとして保持し、かつ前記2つのパルスラッチからなるフリップフロップの列に対応して前記判定データをスキャンシフトする判定用フリップフロップの列を備え、
    前記出力側パルスラッチの出力側のセレクタを前記判定用フリップフロップによる判定データに基づいて制御するように構成されている請求項に記載の半導体集積回路。
  10. 請求項の判定用フリップフロップと請求項の判定用フリップフロップとが共用構成とされていることを特徴とする半導体集積回路。
  11. マスターラッチとスレイブラッチの組み合わせでフリップフロップを構成し、通常動作時には前記マスターラッチを不動作にするとともに前記スレイブラッチに直接にデータ入力するように構成され、スキャンテスト時には前記マスターラッチも動作させて前記マスターラッチから前記スレイブラッチにデータをシフトさせるように構成されている半導体集積回路。
  12. 前記マスターラッチは、そのイネーブル端子にクロック信号の論理反転と固定値0を選択するセレクタが接続され、前記スレイブラッチは、そのデータ入力端子に直接のデータ入力と前記マスターラッチのデータ出力を選択するセレクタが接続されている請求項11に記載の半導体集積回路。
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